JP2003240954A - 偏光分離膜 - Google Patents

偏光分離膜

Info

Publication number
JP2003240954A
JP2003240954A JP2002041860A JP2002041860A JP2003240954A JP 2003240954 A JP2003240954 A JP 2003240954A JP 2002041860 A JP2002041860 A JP 2002041860A JP 2002041860 A JP2002041860 A JP 2002041860A JP 2003240954 A JP2003240954 A JP 2003240954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractive index
polarized light
polarization separation
prism
index material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002041860A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyoshi Toyohara
延好 豊原
Tadashi Watanabe
正 渡邊
Kunihiko Uzawa
邦彦 鵜澤
Yorio Wada
順雄 和田
Takeshi Deguchi
武司 出口
Takeshi Kawamata
健 川俣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2002041860A priority Critical patent/JP2003240954A/ja
Publication of JP2003240954A publication Critical patent/JP2003240954A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡潔なパワーフィードバック用の透過/反射
特性を有し、優れた偏光分離特性を備えた偏光分離膜と
する。 【解決手段】 偏光分離膜3は、中間屈折率材料及び高
屈折率材料の主繰り返しからなり、接合型プリズムの一
方のプリズム1上に設けられる。偏光分離膜3は、45
°の入射光に対し、波長λ=685nmにおけるS偏光
の透過率が0〜10%、P偏光の透過率が60〜80%
であり、波長λ=685nmの反射位相差が入射角44
〜46°に対し300°±16°である光学特性を有し
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクタの照
明系や光ディスクの検出光学系等の光学機器、特に光磁
気媒体を有する光学機器に用いられる入射光をS偏光と
P偏光とに分離する偏光分離膜に関する。
【0002】
【従来の技術】近年におけるプロジェクタや光ディスク
の需要拡大によって、高品位の偏光分離特性が要求され
ていることから、低屈折率材料と高屈折率材料とを交互
に重ねた多層膜からなる偏光分離膜が用いられている。
このような多層膜は、量産面から、一般的に真空蒸着法
によって成膜されているが、高密度且つ屈折率の安定し
た材料特性で高精度に成膜を行うため、真空蒸着装置内
にイオンガンを設置したイオンアシスト蒸着法や、真空
中にプラズマ発生させるイオンプレーティング法が採用
されている。
【0003】プロジェクタや光ディスクに用いる偏光分
離膜として、例えば、特開2000−284121号公
報には、高屈折率材料と低屈折率材料を交互に重ねて多
層膜とし、この多層膜を接合型プリズムの接合面に形成
することが記載されている。また、特開平10−201
02号公報には、高屈折率材料と中間屈折率材料とを交
互に重ねた多層膜を偏光分離膜として用いることが記載
されている。さらに、特開平10−154345号公報
には、透過(反射)率、位相差を考慮した偏光分離膜が
記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】偏光分離膜により、S
偏光及びP偏光をおよそ100%、あるいは0%に分離
する特性が得られるものであり、このような光学系はコ
ンパクトディスク等に用いられ、反射強度のみを検出し
ている。
【0005】一方、光磁気媒体に用いる場合、特に情報
を読み取る際に、記録されたディスクからの反射の内、
S,Pそれぞれの偏光の差を信号振幅として検出するた
めに、位相を揃える必要がある。
【0006】また、プロジェクタや光ディスクに用いる
光源ではパワーの変動があるため、被観察光から反射光
を確保するために、反射する光を用いて光源のパワーを
観測してコントロールして変動をキャンセルしている。
しかしながら、レーザー光では、ピックアップ等に入射
する偏光と異なる偏光の場合は、偏光の相違によってパ
ワーのコントロールが一律ではなく、パワーフィードバ
ックが不十分となっている。このため、検出器となる位
置にパワー検出器を配置し、ピックアップ等に入射する
同じ偏光を反射する光をパワー検出器で受光して、光源
のパワーにフィードバックする必要がある。
【0007】また、検出器に取り込む偏光においても、
フィードバックに用いる偏光と他方の偏光とは透過率が
なるべく100%にちかい(反射率がなるべく0%に近
い)ほうが有効であるが、特開平10−154345号
の特性では10%ちかくに過ぎないため、特性が不十分
となっている。
【0008】本発明は、このような問題点を考慮してな
されたものであり、偏光分離する際に、光学系上、簡潔
なパワーフィードバック用の透過/反射特性を有し、こ
れにより優れた偏光分離特性を有した偏光分離膜を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、中間
屈折率材料及び高屈折率材料の主繰り返しからなり、接
合型プリズムの一方のプリズム上に設けられる偏光分離
膜であって、45°の入射光に対し、波長λ=685n
mにおけるS偏光の透過率が0〜10%、P偏光の透過
率が60〜80%であり、波長λ=685nmの反射位
相差が入射角44〜46°に対し300°±16°であ
る光学特性を有していることを特徴とする。
【0010】プリズムによる挟み込みよって用いられる
偏光膜としては、主繰り返しが例えば屈折率1.5以下
の低屈折率材料よりも、中間屈折率材料及び高屈折率材
料の方が有効である。特に、プリズムに用いられる屈折
率が1.5〜1.92の内、プリズムの屈折率が高い場
合に有効である。請求項1の発明では、これらの中間屈
折率材料と高屈折率材料からなる偏光分離膜を接合型プ
リズムの一方のプリズム上に設けるものである。
【0011】図1は、偏光分離膜を設けた偏光分離プリ
ズムを示し、一方のプリズム1及び他方のプリズム2が
接合されることにより構成されており、一方のプリズム
1の接合面には、偏光分離膜3が成膜されている。偏光
分離膜3はレーザー光が45°で入射し、入射光を反射
してレーザー光源へフィードバックしてパワーの制御を
行う。
【0012】請求項1の発明では、レーザー光のパワー
制御を行うために偏光分離膜3に対し、P偏光への反射
率を持たせている。そして、45°入射に対し波長λ=
685nmでS偏光の透過率が0〜10%、P偏光の透
過率が60〜80%であり、λ=685nmでの反射位
相差が入射角44〜46°で300°±16°とするに
より安定した検出が可能となっている。この300°±
16°は、接合型プリズムへ入射する光線の進行方向を
基準とした角度である。
【0013】300°±16°の反射位相差は、他方の
プリズム2の検出器側の面に貼り付けた水晶波長板6に
より、位相差を調整して0°に揃えた後、検出器に入射
する。なお、偏光分離膜3における反射位相差が300
°±16°の範囲を外れた場合、水晶波長板6を通過し
た際に0°からずれて位相が揃わず、楕円偏光となるた
め、信号の振幅が低下して所定の検出レベルを下回る。
このため、ディスクからの信号が読み取れない現象が発
生する。
【0014】請求項2の発明は、請求項1記載の偏光分
離膜であって、波長λ=685nmにおける屈折率が
1.452〜1.464の低屈折率材料、屈折率が1.
656〜1.670の中間屈折率材料及び屈折率が2.
441〜2.461の高屈折率材料を用いたことを特徴
とする。
【0015】請求項2の発明において、低屈折率材料と
しては、SiO、MgF、Na AlF、Li
F、CaFあるいはこれらの混合物を用いることがで
き、中間屈折率材料としては、Al、ZrO
TiO、Ta、Nb、Y、チタン
酸ランタンあるいはこれらの混合物を用いることがで
き、高屈折率材料としては、ZrO、TiO、Ta
、Nb、Y、チタン酸ランタンある
いはこれらの混合物を用いることができる。
【0016】また、偏光分離膜は、真空蒸着法、イオン
ビームアシスト法やイオンプレーティング法、スパッタ
リング法など特に限定されるものではない。
【0017】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)この実施の形態
の偏光分離膜では、低屈折率材料(L)としてSi
、中間屈折率材料(M)としてAl、高屈折
率材料(H)としてTiOを用いた。この偏光分離膜
3を図1に示すように、一方のプリズム1の接合面に成
膜した。膜構成は、以下に示す26層である。なお、プ
リズム1,2としては、波長λ=685nmにおける屈
折率が1.64の硝材を用いた。また、プリズム1,2
はシリコン系接着剤4を用いて接合した。
【0018】膜構成は、λ=685nm、λ/4=1と
したとき、プリズム1/1.3158L 0.2520
H 1.2925M 0.6096H 1.2925
M. 1.5703H 2.5849M 0.8492
H1.3109M 1.2017H 1.3109M
1.1679H 1.3109M 1.0883H
1.2925M 1.0138H 1.2925H0.
2555H 1.2925M 1.1820H.1.2
925M 1.2339H 1.2925M 0.18
99H 1.2925M 0.7214H/プリズム2
となっている。なお、λ=685nmにて各々の屈折率
は、SiOが1.458、TiOが2.451、A
が1.663であった。
【0019】偏光分離膜の成膜にあたっては、イオンガ
ンによるアシスト機構を有する真空蒸着装置を用いた。
【0020】偏光分離膜3に対する45°入射の分光透
過率特性を図3に示す。特性曲線AがP偏光、特性曲線
BがS偏光である。P偏光の透過率が74.2%、S偏
光が4.6%となっている。また、入射角44、45及
び46°でのλ=685nmにおける反射位相差は29
9.0°、299.6°、303.0°であり、300
°±2°の範囲となっている。
【0021】図3は、上述した偏光分離プリズムを10
回生産した場合の生産バラツキを示す。λ=685nm
における透過率特性は、P偏光70〜78%、S偏光3
〜7%となっている。
【0022】図4は、λ=685nmにおける反射位相
差を示し、入射角44〜46°で289〜312°の範
囲であり、300°±12°となっている。従って、3
00°±16°以内となっている。また、45°入射で
は291〜311°のバラツキとなっている。
【0023】表1は膜厚のバラツキを示す。
【0024】
【表1】
【0025】この実施の形態では、成膜材料として、S
iO、TiO、Alを用いているが、λ=6
85nmでの屈折率が1.452〜1.464の低屈折
率材料、主繰り返しに用いる中間屈折率材料が1.65
6〜1.670の屈折率、高屈折率材料が2.441〜
2.461の屈折率の範囲内であれば特に限定されるも
のではない。例えば、低屈折率材料として、SiO
外のMgF、NaAlF、LiF、CaFある
いはこれらの混合物、中間屈折率材料として、Al
以外のZrO、TiO、Ta、Nb
、Y、チタン酸ランタンあるいはこれらの
混合物、高屈折率材料として、TiO以外のZr
、Ta、Nb、Y、チタン酸ラ
ンタンあるいはこれらの混合物でも同様の結果が得られ
る。
【0026】(比較例1)比較例1では、図5に示すよ
うに、接合型プリズムの一方のプリズム11の接合面に
以下の偏光分離膜13を成膜し、シリコン系接着剤14
によって他方のプリズム12を接着した。15は、接合
型プリズムとディスクとの間に挿入したλ/4板であ
る。
【0027】すなわち、高屈折率材料(H)としてTa
、低屈折率材料(L)としてGaOを用い、プ
リズム11,12として硝材BK−7を用い、λ=68
5nmでλ=1としたとき、プリズム11/(1H 1
L)×5 1H/プリズム12の膜構成となっている。
【0028】この比較例の透過率特性を図6に示し、特
性曲線aがP偏光、特性曲線bがS偏光である。なお、
図6における横軸は相対波数で表示してある。
【0029】この比較例の構成では、λ/4板15が光
路内に必要となるため、その分、光量ロスが大きくな
る。また、光路内に挿入されたλ/4板15が、偏光を
検出する上で、その偏光を乱す要因となると共に、接合
型プリズムのディスクとの間に一定の距離が必要となる
ため、好ましくない。しかも、パワーのフィードバック
についてはS偏光で行うにとどまるだけであって、実際
にディスクに照射されるP偏光ではないことから、十分
なフィードバックを行うことができないものとなってい
る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1及び2の
発明によれば、プロジェクタや光ディスクに用いる接合
型プリズムに対し、パワーフィードバックが容易とな
り、高い光学性能でS偏光、P偏光の偏光分離を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に用いる光路を示す正面
図である、
【図2】実施の形態1における45°入射の分光透過率
特性図である。
【図3】実施の形態1における生産バラツキを示す特性
図である。
【図4】実施の形態1におけるλ=685nmでの反射
位相差を示す特性図である。
【図5】比較例1の光路を示す正面図である。
【図6】比較例1の透過率特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鵜澤 邦彦 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 和田 順雄 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 出口 武司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 川俣 健 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H042 CA07 CA10 CA14 CA17 2H049 BA05 BA06 BA42 BA43 BB03 BB61 BC22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間屈折率材料及び高屈折率材料の主繰
    り返しからなり、接合型プリズムの一方のプリズム上に
    設けられる偏光分離膜であって、 45°の入射光に対し、波長λ=685nmにおけるS
    偏光の透過率が0〜10%、P偏光の透過率が60〜8
    0%であり、波長λ=685nmの反射位相差が入射角
    44〜46°に対し300°±16°である光学特性を
    有していることを特徴とする偏光分離膜。
  2. 【請求項2】 波長λ=685nmにおける屈折率が
    1.452〜1.464の低屈折率材料、屈折率が1.
    656〜1.670の中間屈折率材料及び屈折率が2.
    441〜2.461の高屈折率材料を用いたことを特徴
    とする請求項1記載の偏光分離膜。
JP2002041860A 2002-02-19 2002-02-19 偏光分離膜 Withdrawn JP2003240954A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002041860A JP2003240954A (ja) 2002-02-19 2002-02-19 偏光分離膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002041860A JP2003240954A (ja) 2002-02-19 2002-02-19 偏光分離膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003240954A true JP2003240954A (ja) 2003-08-27

Family

ID=27782143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002041860A Withdrawn JP2003240954A (ja) 2002-02-19 2002-02-19 偏光分離膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003240954A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1322364C (zh) * 2004-10-25 2007-06-20 友达光电股份有限公司 液晶显示模块及其偏振化光学增亮膜

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1322364C (zh) * 2004-10-25 2007-06-20 友达光电股份有限公司 液晶显示模块及其偏振化光学增亮膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1892706B1 (en) Optical pick-up unit
KR920010621B1 (ko) 광학부품용기재와그의제조방법및그를사용한광학제품
JP2600868B2 (ja) 光学製品とその製造方法
WO2011049144A1 (ja) 反射型波長板および光ヘッド装置
JPH11211916A (ja) 偏光ビームスプリッター
JP4742630B2 (ja) 反射光学素子および光ピックアップ装置
JP2009132989A (ja) 光学薄膜の形成方法およびその光学薄膜を備えた光学素子
JP2003240954A (ja) 偏光分離膜
JP2009192708A (ja) ビームスプリッター、並びにそれを利用した一眼レフデジタルカメラ及びオートフォーカスビデオカメラ
JPH07294739A (ja) 偏光分離素子
US20060098553A1 (en) Beam splitter and optical pickup device
JPH11306581A (ja) 広帯域偏光分離素子とその広帯域偏光分離素子を用いた光ヘッド
JP2007212694A (ja) ビームスプリッタ
JP2008203493A (ja) 映像投射装置
JPS62141653A (ja) 光ピツクアツプ
JP2003114326A (ja) 偏光ビームスプリッタ及び該偏光ビームスプリッタを用いた光学機器
JPH0139561B2 (ja)
JPH09145924A (ja) 光学素子と光ヘッド
JPH1083563A (ja) 光ピックアップ装置
WO2011013484A1 (ja) 光ピックアップ装置
JPH08110406A (ja) 光学多層膜
JPH1164630A (ja) 偏光ビームスプリッタ
JPS6315562B2 (ja)
JPH05232317A (ja) 偏光ビームスプリッター
JPS62127701A (ja) 反射防止膜

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510