WO2011049144A1 - 反射型波長板および光ヘッド装置 - Google Patents

反射型波長板および光ヘッド装置 Download PDF

Info

Publication number
WO2011049144A1
WO2011049144A1 PCT/JP2010/068524 JP2010068524W WO2011049144A1 WO 2011049144 A1 WO2011049144 A1 WO 2011049144A1 JP 2010068524 W JP2010068524 W JP 2010068524W WO 2011049144 A1 WO2011049144 A1 WO 2011049144A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
light
wavelength
layer
reflective
incident
Prior art date
Application number
PCT/JP2010/068524
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
浩司 宮坂
琢治 野村
衛 礒部
Original Assignee
旭硝子株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 旭硝子株式会社 filed Critical 旭硝子株式会社
Priority to JP2011537291A priority Critical patent/JPWO2011049144A1/ja
Publication of WO2011049144A1 publication Critical patent/WO2011049144A1/ja
Priority to US13/450,838 priority patent/US8451704B2/en

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1365Separate or integrated refractive elements, e.g. wave plates
    • G11B7/1369Active plates, e.g. liquid crystal panels or electrostrictive elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/28Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising
    • G02B27/283Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising used for beam splitting or combining
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/125Optical beam sources therefor, e.g. laser control circuitry specially adapted for optical storage devices; Modulators, e.g. means for controlling the size or intensity of optical spots or optical traces
    • G11B7/127Lasers; Multiple laser arrays
    • G11B7/1275Two or more lasers having different wavelengths
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1365Separate or integrated refractive elements, e.g. wave plates
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B2007/0003Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier
    • G11B2007/0006Recording, reproducing or erasing systems characterised by the structure or type of the carrier adapted for scanning different types of carrier, e.g. CD & DVD

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

 平面の法線方向に対して斜めから入射した光が反射または透過して良好な円偏光となる反射型波長板を提供する。位相差層12および反射層13を備え、位相差層12の平面の法線方向に対して斜め方向に入射する、特定の波長帯域を有する光、または波長が異なる特定の複数の光に対して位相差層12および反射層13において所定の位相差を与えるように調整することによって、位相差層12を往復して出射する光16aの楕円率κが0.7以上を得ることができ、とくに、光ヘッド装置に配置することで、反射機能と1/4波長板との機能とを一体化させ、光ディスクの安定した記録・再生を行うことができるとともに、光ヘッド装置の小型化が実現できる。

Description

反射型波長板および光ヘッド装置
 本発明は、入射する光を反射または、反射および透過して偏光状態を制御する反射型波長板であり、この反射型波長板を用いる光学系として、CD、DVD、光磁気ディスクなどの光記録媒体および、「Blu-ray」(登録商標:以下BD)のような高密度光記録媒体に情報の記録および再生を行う光ヘッド装置に関する。
 近年、例えば光ストレージを扱う光学系として、CD、DVD、光磁気ディスクなどの光記録媒体だけでなく、BDなどのような高密度光記録媒体(以下、「光ディスク」という)に情報の記録および再生(以下、「記録・再生」という。)を行う光ヘッド装置の開発が進んでいる。光ヘッド装置をはじめとする光学装置において、入射する光の偏光状態を変える波長板は広く用いられている。例えば、直線偏光で入射する光に対して円偏光の光に変換する1/4波長板や、入射する直線偏光の光の電場の方向と異なる電場の方向を有する直線偏光の光に変換する1/2波長板などがある。
 例えば、光ヘッド装置では、半導体レーザなどの光源から光ディスクに至るまでの往路の光路と、光ディスクで反射され、光を検出する光検出器までの復路の光路と、を偏向分離する偏光ビームスプリッタが用いられる。ここで、偏光ビームスプリッタによって、高い光利用効率を得るために、往路と復路とで互いに直交する直線偏光の光となるように、偏光ビームスプリッタと光ディスクとの間の光路中に1/4波長板を配置する。つまり、往路では、第1の直線偏光の光が偏光ビームスプリッタを直進透過し、1/4波長板で円偏光の光となるが、光ディスクで反射された復路の光は、逆回りの円偏光の光となって再び1/4波長板を透過して、第1の直線偏光と直交する第2の直線偏光の光となり、偏光ビームスプリッタで反射するので、光を高い光利用効率で光検出器へ導くことができる。
 1/4波長板は、個別の光学素子として光ヘッド装置に配置されるが、光ヘッド装置の小型化を実現する上で、1/4波長板と他の光学素子と一体化させることが検討されている。例えば、光源からのレーザの進行方向を90°変える(立ち上げ)ミラーの面に1/4波長板に相当する機能、つまり、入射する光の進行方向を90°偏向するとともに、直線偏光の光を円偏光の光に、そして、円偏光の光を直線偏光の光に変換する光学素子を用いることで、光ヘッド装置の小型化を実現できる。
 このように、入射する光を反射させて偏向させるとともに、1/4波長板の機能を有する波長板として、平面の法線方向に入射する光に対して1/7波長の位相差を発生する波長板を、光軸に対して45°傾けて配置することで、光の反射とともに1/4波長板としての機能を併せ持つ波長板を用いた光ヘッド装置が報告されている(特許文献1)。
 また、入射する光が1つの波長の光に限らず、互いに異なる2つの波長の光として、例えばCD用の波長780nmの光と、DVD用の波長650nmの直線偏光の光を反射させて偏向させるとともに、1/4波長板の機能を有する波長板を用いた光ヘッド装置が報告されている(特許文献2)。
日本国特許第3545008号公報 日本国特開2003-98350号公報
 しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の波長板は、入射する光について特定の帯域を有する場合、その帯域すべてにおいて十分な円偏光の光の状態とすることはできず、波長の変動によって出射する光の偏光状態が変化してしまい、安定した特性を得ることができない、という問題があった。さらに、波長が異なる3つの光が入射した場合については、所望の特性が得られる効果を発揮できない、という問題があった。
 本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、複屈折性を有する位相差層と、入射する光を反射する反射層と、を有し、前記位相差層の平面の法線方向に対して斜め方向から、前記位相差層、前記反射層の順に入射する光に対して、前記位相差層を往復する光が偏光状態を変えて出射し、前記入射する光が、20nmの帯域を有する波長λの光であるとき、出射する光の楕円率が0.7以上となる反射型波長板を提供する。
 また、前記入射する光が、20nmの帯域を有する波長λ(λ≠λ)の光であるとき、出射する光の楕円率が0.7以上となる上記の反射型波長板を提供する。
 また、前記波長λは770~790nmであり、前記波長λは650~670nmである上記の反射型波長板を提供する。
 また、複屈折性を有する位相差層と、入射する光を反射する反射層と、を有し、前記位相差層の平面の法線方向に対して斜め方向から、前記位相差層、前記反射層の順に入射する光に対して、前記位相差層を往復する光が偏光状態を変えて出射し、前記入射する光が、波長λの光、波長λの光および波長λの光であるとき(λ≠λ≠λ)、出射する光の楕円率が0.7以上となる反射型波長板を提供する。
 また、複屈折性を有する位相差層と、入射する光に対して波長選択的に反射および透過する反射層と、を有し、前記位相差層の平面の法線方向に対して斜め方向から、前記位相差層、前記反射層の順に入射する光に対して、前記反射層で反射して前記位相差層を往復して偏光状態を変えて出射する光の楕円率が0.7以上となるとともに、前記反射層を透過する光の楕円率が0.7以上となる反射型波長板を提供する。
 また、前記入射する光が、波長λの光、波長λの光および波長λの光であるとき(λ≠λ≠λ)、前記波長λの光および前記波長λの光を反射し、前記波長λの光を透過する上記の反射型波長板を提供する。
 また、複屈折性を有する位相差層と、入射する光に対して波長選択的に反射および透過する反射層と、を有し、前記位相差層の平面の法線方向に対して斜め方向から、前記位相差層、前記反射層の順に入射する光に対して、前記反射層で反射して前記位相差層を往復して偏光状態を変えて出射する光の楕円率が0.7以上となるとともに、前記反射層を透過する光が、入射面に平行となる光成分のp偏光の光の方向に対して略±45°方向に楕円の長軸を有する楕円偏光の光となる反射型波長板を提供する。
 また、前記入射する光が、波長λの光、波長λの光および波長λの光であるとき(λ≠λ≠λ)、前記波長λの光および前記波長λの光を反射し、前記波長λの光を透過する上記の反射型波長板を提供する。
 また、前記位相差板は、厚さ方向から見て遅相軸が揃った第1の位相差層と第2の位相差層と、を有し、前記第1の位相差層の遅相軸と、前記第2の位相差層の遅相軸が異なるように重ねられる上記の反射型波長板を提供する。
 また、前記波長λは780nm、前記波長λは660nm、前記波長λは405nmである上記の反射型波長板を提供する。
 また、光の入射側に反射防止層を備える上記の反射型波長板を提供する。
 また、前記入射する光は、直線偏光の光である上記の反射型波長板を提供する。
 また、光源と、前記光源から発射する光を光ディスクに集光する対物レンズと、前記光ディスクで反射した光を検出する光検出器と、を備える光ヘッド装置において、前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に上記の反射型波長板が備えられている光ヘッド装置を提供する。
 また、前記光源は、波長が異なる複数の光を発射し、前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、上記に記載の反射型波長板と、反射ミラーと、が備えられている上記に記載の光ヘッド装置を提供する。
 また、前記反射ミラーは、入射する光の位相を変えないかまたは、位相を180°変化させて反射する上記の光ヘッド装置を提供する。
 さらに、前記反射ミラーは、入射面に平行となる光成分のp偏光の光の方向に対して略±45°方向に楕円の長軸を有する楕円偏光で入射する光を、楕円率0.7以上の偏光状態の光に変えて反射する上記の光ヘッド装置を提供する。
 本発明は、1つまたは複数の異なる波長の光を用いて、斜め方向から入射する光に対して、反射または、反射および透過することで偏光状態を変え、とくに、所定の帯域の波長の光に対して安定した円偏光の光を出射する反射型波長板を提供することができる。また、この反射型波長板により、各光ディスクを記録・再生する光ヘッド装置において、光利用効率が高く、小型で安定した記録・再生を実現できる効果を有する光ヘッド装置を提供することができる。
第1の実施の形態に係る反射型波長板および入射面の光の様子を示す模式図。 第1の実施の形態に係る他の反射型波長板の模式図。 第1の実施の形態に係る他の反射型波長板の模式図。 反射型波長板における光の様子を示す模式図。 反射型波長板における光の様子を示す模式図。 第2の実施の形態に係る反射型波長板および入射面の光の様子を示す模式図。 第3の実施の形態に係る反射型波長板および入射面の光の様子を示す模式図。 第4の実施の形態に係る反射型波長板および入射面の光の様子を示す模式図。 第5の実施の形態に係る反射型波長板および入射面の光の様子を示す模式図。 第1の実施の形態に係る光ヘッド装置の模式図。 第2の実施の形態に係る光ヘッド装置の模式図。 第3の実施の形態に係る光ヘッド装置の模式図。 実施例1および実施例14に係る反射型波長板の位相差層の実効的な位相差Γおよび反射層の位相差Ψの波長依存性を示すグラフ。 実施例1および実施例14に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3o成分の波長依存性を示すグラフ。 実施例1および実施例14に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性を示すグラフ。 実施例15に係る反射型波長板の位相差層の実効的な位相差Γおよび反射層の位相差Ψの波長依存性を示すグラフ。 実施例15に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3o成分の波長依存性を示すグラフ。 実施例15に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性を示すグラフ。 実施例16に係る反射型波長板に入射する光の偏光状態を示すストークスパラメータを示すグラフ。 実施例16に係る反射型波長板の位相差層の実効的な位相差Γおよび反射層の位相差Ψの波長依存性を示すグラフ。 実施例16に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3o成分の波長依存性を示すグラフ。 実施例16に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性を示すグラフ。 実施例17に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3or成分の波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例17に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例17に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3ot成分の波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 実施例17に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 実施例18に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3or成分の波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例18に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例18に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3ot成分の波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 実施例18に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 実施例19に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 実施例19に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例20に係る反射ミラーで反射した光の楕円率κの波長依存性を示すグラフ。 実施例21に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3or成分の波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例21に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例21に係る反射型波長板のストークスパラメータのS2ot成分の波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 実施例21に係る反射型波長板を出射する光の方位角の波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 実施例22に係る反射ミラーで反射した光の楕円率κの波長依存性を示すグラフ。 実施例23に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3or成分の波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例23に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(640~800nm)を示すグラフ。 実施例23に係る反射型波長板のストークスパラメータのS3ot成分の波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 実施例23に係る反射型波長板を出射する光の楕円率κの波長依存性(385~425nm)を示すグラフ。 比較例における(1/7)波長板のストークスパラメータのS3o成分の反射における位相差依存性を示すグラフ。 比較例における(1/7)波長板の楕円率κの反射における位相差依存性を示すグラフ。
 (反射型波長板の第1の実施の形態)
  図1Aは、本実施の形態に係る反射型波長板10の構造および、反射型波長板10に入射および反射して出射する光の様子を示す模式図である。反射型波長板10は、透明基板14aと透明基板14bとの間に、位相差層12を有し、透明基板14bのうち、位相差層12と対向する面に反射層13が備えられている。また、図1Aに示すように、透明基板14aのうち、位相差層12と対向する面に反射防止層11が備わっていると、高い光利用効率が得られるので好ましい。また、反射型波長板10は、一体化された構造を有するが、位相差層12と、透明基板14aおよび/または透明基板14bと、が分離されたり、透明基板14bと、反射層13と、が分離されたりして構成するものであってもよい。
 また、図1Bに示す、本実施形態の他の構成である反射型波長板10aのように、透明基板14aと、透明基板14aの一方の面に備えられた位相差層12と、位相差層12上に備えられた反射防止層11と、透明基板14aの他方の面に備えられた反射層13と、から構成されるものであってもよい。さらに、図1Cに示す、本実施形態の他の構成である反射型波長板10bのように、透明基板14aと、透明基板14aの一方の面に備えられた反射層13と、反射層13上に備えられた位相差層12と、位相差層12上に備えられた反射防止層11と、から構成されるものであってもよい。なお、以下、とくに説明がない場合は、これらの構成のうち、図1Aの反射型波長板10を取り上げて説明する。
 透明基板14a、14bとしては、入射する光に対して透明であれば、樹脂板、樹脂フィルムなど種々の材料を用いることができるが、ガラスや石英ガラスなどの光学的等方性材料を用いると、透過する光に複屈折性の影響を与えないため好ましい。反射防止層11としては、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した反射防止多層膜や、サブミクロン周期の凹凸を有するモスアイ構造を形成するなどして、界面での反射率を低く抑え、高い光利用効率を実現することができる。また、反射防止層11は、反射層13以外の界面で反射する不要な反射光と、反射層13で反射するメインの反射光と、の干渉による光学特性の劣化を抑制する効果が得られる構成とすることが好ましい。
 位相差層12としては、複屈折性を有する材料であればよく、例えば水晶などの光学結晶、一軸延伸により複屈折性が発現するポリカーボネートなどの樹脂フィルム、液晶モノマーを重合硬化した高分子液晶などが用いられ、透明基板14a、14bと一体化させることもできる。この他に、位相差層12としては、構造複屈折やフォトニック結晶によって構成するものであってもよい。また、後述する他の実施の形態のように、位相差層が単層ではなく複数の層からなるものであってもよい。反射層13としては、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した反射多層膜や金属反射膜などを用いることができる。
 次に、図1Aに示す反射型波長板10に、反射防止層11の平面に対して斜め方向に入射し、反射層13で反射して、反射防止層11の平面に対して斜め方向から出射する光の状態について説明する。図1Aは、反射型波長板の断面をX-Z平面、透明基板14aの平面をX-Y平面とし、光が反射防止層11の平面の法線方向(Z方向)に対して入射角ε(|ε|>0)をなして入射する。ここで、反射型波長板10に斜め方向から入射する光の進行方向を含む直交座標系を考える。このとき、光の進行方向と直交する平面のうち、透明基板14aの平面と平行なY方向の光成分をs偏光の光、該平面においてs偏光の光と直交する方向の光成分をp偏光の光とする。なお、このX-Z平面は、光の入射面に相当し、入射面に垂直となる偏光方向の光成分がs偏光の光、入射面に平行となる偏光方向の光成分がp偏光の光、として表すこともでき、以下の反射型波長板に係る他の実施形態についてもそのように考える。この考え方は、図1Aに示す光15a、光15b、光15cおよび、反射層13で反射した光16c、光16b、光16aに適用できる。なお、反射層13に至るまでの光と、反射層13で反射される光のうち、s偏光の光およびp偏光の光の方向は、それぞれ、図1Aに示す方向とする。
 図2A及び2Bは、図1Aの反射型波長板10のうち、位相差層12を透過する光の状態について詳細に示した斜視模式図であって、図2Aは、反射層13に向かう光の状態、図2Bは、反射層で反射された光の状態を示す。また、必要に応じて図1Aの反射型波長板10を参照する。また、位相差層12は、光学軸がX-Y平面に対して平行となる方向であって、厚さ方向(Z方向)に揃った状態で構成されるものとする。ここで、図2Aにおいて、位相差層12に入射する光15bは、位相差層12の(X-Y)平面の法線方向(Z方向)に対して入射角ε´(|ε´|>0)で入射する。また、光15bの進行方向と直交する平面21を与えるとき、s偏光の方向は、位相差層12の平面と平行するY方向であり、一方、p偏光の方向は、平面21に平行でかつ、s偏光の方向と直交する方向となる。
 位相差層12は、光15bの進行方向と、平面21内のs偏光の方向と、平面21内のp偏光方向と、からなる直交座標系において、実効的な方位角θ、実効的な位相差Γを有する位相差板として作用する。ここで、実効的な方位角θは、平面21のp偏光の方向を基準とするとき、位相差層12の光学軸(例えば、遅相軸)12aの角度をいう。また、実効的な位相差Γは、実効的な方位角θの直線偏光の光が入射するとき、または、実効的な方位角θ+90°の直線偏光の光が入射するとき、それぞれの直線偏光の光に与えられる位相差をいう。
 ここで、実効的な方位角θおよび実効的な位相差Γは、光15bと、光15cとの間で偏光状態の変化を測定することで求めることができる。例えば、所定の角度(=ε´)に傾けた位相差層12に対して所定の偏光状態の光を入射し、セナルモンの複屈折測定法などによって、偏光状態の変化を測定することができる。なお、図1Aの透明基板14aの屈折率と透明基板14bの屈折率と、が異なる場合、屈折作用によって光15bの進行方向と光15cの進行方向と、が異なるが、この場合も、光15bと光15cとの間で偏光状態の変化を測定することで、実効的な方位角θおよび実効的な位相差Γが得られる。
 また、平面21内のp偏光の方向は、位相差層12の(X-Y)平面において直線12pに示す方向に投射され、直線12pの方向を基準に方位角φを与えることができる。ここで、方位角φはX-Y平面において、光15bの進行方向を見て、直線12pを基準に時計回りにプラス(+)方向として、光学軸12aの角度をいう。ここで、光15bは、位相差層12によって実効的な位相差Γが与えられた光15cとなって透過する。なお、光15bの進行方向と光15cの進行方向が平行であれば、平面21のp偏光の方向と平面22のp偏光の方向とが平行であり、かつ、平面21のs偏光の方向と平面22のs偏光の方向とが平行である。
 図1Aの反射層13は、入射する光15cを反射することによって、p偏光の光とs偏光の光との間に位相差Ψを発生する。このとき、光15cのp偏光の光の電場成分に対し、反射層13で反射した光16cのp偏光の光の電場成分の比をr、光15cのs偏光の光の電場成分に対し、反射層13で反射した光16cのs偏光の光の電場成分の比をrとするとき、位相差Ψは、
  Ψ=arg(r)-arg(r)   ・・・ (1)
で表すことができる。
 次に、反射型波長板10の光学作用について、図1Aの光15aから光16aに至る光路に基づいて説明する。なお、反射防止層11は、透過する光に対して発生する位相差が、略0として考え、以下の実施の形態においても略0とする。また、反射型波長板10に入射する光15aに対して、反射型波長板10を出射する光16aは、入射する光の波長λに対して、円偏光の光が出射する波長板として機能する。例えば、光15aが直線偏光の光として入射する場合も、光16aは円偏光の光となって出射する。一方、直線偏光の光を円偏光の光に変える機能を有する波長板である場合、光15aが円偏光の光として入射すると、光16aは直線偏光の光となって出射する。なお、以下、とくに記載が無い場合、光15が直線偏光の光として、反射型波長板10に入射するものとして説明する。
 直線偏光の光15aが反射防止層11を透過すると、透明基板14aによって屈折し、図2Aの平面21内において直線偏光の光21aとなる光15bとして位相差層12に入射する。光15bは、位相差層12において、上記で説明した実効的な方位角θおよび実効的な位相差Γが与えられて、偏光状態が変わって光15cとして透過する。ここで、光15cは、光15cの進行方向と直交する平面22内において、楕円偏光の光22aとなって、反射層13へ進行する。なお、透明基板14aの屈折率と透明基板14bの屈折率が同一のものとし、光15bの進行方向と光15cの進行方向が略同一であるとともに、後述する、光16cの進行方向と光16bの進行方向とが略同一であるとする。
 次に、光15cは、反射層13で反射して位相差Ψを与えられて、さらに偏光状態が変化した光16cとなる。また、光16cの進行方向と直交する平面23を与えるとき、s偏光の方向は、位相差層12の平面と平行するY方向であり、一方、p偏光の方向は、平面23に平行でかつ、s偏光の方向と直交する方向となる。ここで、反射層13で反射する前後で、p偏光の方向が変化する。そして、平面23内において楕円偏光の光23aとなる光16cが、再び位相差層12に入射すると、実効的な方位角-θおよび実効的な位相差Γが与えられる。ここで、実効的な方位角は、反射層13に進行する光に対して符号が反転する。
 この理由は、反射層13で反射されて位相差層12に入射する光16cの方位角は、位相差層12のX-Y平面において、光16cの進行方向を見て、直線12pを基準に時計回りにプラス(+)方向とするときの光学軸12aの角度としているので、この場合、方位角-φとなる。これより、実効的な方位角も符号が反転して-θとなる。そして、光16cは、位相差層12で再び、実効的な位相差Γが与えられると、さらに偏光状態が変化した光16bとなる。また、光16bの進行方向と直交する平面24を与えるとき、平面24内においてほぼ円偏光の光24aとなる。
 次に、上記のような光学作用が得られるように、反射型波長板についてストークスパラメータおよびミュラー行列を用いて定式化する。ストークスパラメータは、通常(S,S,S,S)の4次元ベクトルで表され、Sは光の輝度、Sは0°の偏光の光の強さ、Sは45°の偏光の光の強さ、そしてSは円偏光の光の強さを意味するものであるが、以下、偏光の強さSを省略(S=1とする)して(S,S,S)の3次元ベクトルとして説明をする。また、ミュラー行列も3×3の行列とする。そして、光がp偏光の直線偏光の光の状態であるストークスパラメータを、(1,0,0)とする。
 ここで、実効的な方位角θおよび実効的な位相差Γを有する位相差板を表すミュラー行列をA、方位角が0°で位相差Ψを有する位相差板を表すミュラー行列をB、実効的な方位角-θおよび実効的な位相差Γを有する位相差板を表すミュラー行列をC、とすると、これらのミュラー行列は、それぞれ式(2a)~(2c)のように表される。ミュラー行列A、B、Cは、それぞれ、反射層13に向かう光に対する位相差層12、反射層13、反射層13で反射される光に対する位相差層12に相当する。そして、反射型波長板を表すミュラー行列Dは、D=CBAで表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 この反射型波長板10に対し、p偏光またはs偏光の直線偏光の光が入射すると、光16aのストークスパラメータのS成分であるS3oは、式(3)のようになる。ただし、式(3)の右辺の第1項において、符号がマイナス(-)となる場合は、p偏光の光が入射する場合であり、符号がプラス(+)となる場合は、s偏光の光が入射する場合である。ここで、S3oの「o」は、反射型波長板を出射する光(out)という意味を有する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
 また、反射型波長板10に対し、光15aが、p偏光またはs偏光の直線偏光の光とは異なる偏光状態の光が入射する場合を考える。このとき、入射する光のうち、p偏光の光の方向の電場強度に対するs偏光の光の方向の電場強度の比をtanαとし、s偏光の光の方向の電場の位相とp偏光の光の方向の電場の位相との差をδとする場合、光16aのストークスパラメータのS成分であるS3oは、式(4)のようになる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
 なお、式(4)において、ξ、η、ζは、それぞれ式(5a)~(5c)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
 ここで、ストークスパラメータのS成分(S3o)と楕円率κとは、
  κ=tan(Sin-1(S)/2) ・・・ (6)
に示す関係にある。なお、楕円率κは、図2Bの光16bの進行方向と直交する平面24における(楕)円偏光の光24aにおいて、楕円の長軸に対する短軸の比を表し、完全な円偏光の光であれば、楕円率κ=1となる。そして、|S3o|が0.94以上の値であると、楕円率κが0.7以上となるので好ましく、|S3o|が0.96以上の値であると、楕円率κが0.75以上となるのでより好ましく、|S3o|が0.976以上の値であると、楕円率κが0.8以上となるのでさらに好ましい。また、特定の波長を中心とした波長帯域で反射型波長板10に入射する光に対し、|S3o|が0.94以上の値であると、入射する光の波長の変動に対しても一定レベル以上の円偏光(κ≧0.7)の光が得られるので好ましい。また、入射する光が特定の1つの波長帯域のみを対象にするだけでなく、波長帯域が互いに離散した複数の波長帯域の光、例えば、所定の波長帯域を有する波長λと波長λ(λ≠λ)を対象に|S3o|が0.94以上の値となるように設定してもよい。なお、波長帯域は、中心波長をλ[nm]とするとき、(λ-10)nm~(λ+10)nmの範囲が好ましく、(λ-20)nm~(λ+20)nmの範囲であるとより好ましい。
 (反射型波長板の第2の実施の形態)
  図3は、本実施の形態に係る反射型波長板30の構造および、反射型波長板30に入射し、透過または反射して出射する光の様子を示す模式図である。また、反射型波長板30において、第1の実施の形態に係る反射型波長板10と同じ部位には、同じ番号を付して説明の重複を避ける。反射型波長板30は、透明基板14aと透明基板14bとの間に位相差層32を有し、透明基板14bのうち、位相差層32と対向する面に反射層33を有する。なお、反射層33は、後述するように、入射する光に対して、波長選択性の反射機能を有する。
 第1の実施の形態に係る反射型波長板10では、特定の波長帯域を有する、1つの光または、波長λの光および/または波長λの光(λ≠λ)を反射させて、直線偏光の光または楕円偏光の光を円偏光の光として出射する波長板として機能させるものであるが、本実施形態に係る反射型波長板30は、さらに、特定の波長帯域を有する波長λの光(λ≠λ≠λ)を透過させて円偏光の光として出射する波長板として機能させる。位相差層32としては、複屈折性を有する材料、構造複屈折やフォトニック結晶などが用いられる。反射層33は、波長選択性の反射機能を有し、入射する波長λの光および波長λの光に対して高い反射率で反射させ、入射する波長λの光に対して高い透過率で透過させる。反射層33は、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した反射多層膜を用いることができる。また、図3の反射型波長板30において、p偏光の光の方向、s偏光の光の方向の考え方は、第1の実施の形態に係る反射型波長板10と同じである。
 次に、反射型波長板30に入射する各波長の光の作用について説明する。反射型波長板30は、波長λの光および/または波長λの光に対して、上記の式(2a)~(2c)を用いて、式(3)または(4)に示す|S3o|が所望の値となるように設計する。一方、反射型波長板30の位相差層32は、波長λの光に対して、実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する。また、反射層33は、波長λの光を透過させる機能を有するが、このとき、反射層33で位相差Ψが発生するものとして考える。
 ここで、波長λの光に対する反射型波長板30の作用として、ストークスパラメータおよびミュラー行列を用いて定式化する。第1の実施の形態と同様に、ストークスパラメータを(S,S,S)の3次元ベクトル、ミュラー行列を3×3の行列とする。また、光がp偏光の直線偏光の光の状態であるストークスパラメータを、(1,0,0)とする。そして、波長λの光に対して、実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有するミュラー行列をA(λ)、方位角が0°で位相差Ψを有する位相差板を表すミュラー行列をB(λ)、とすると、これらのミュラー行列は、それぞれ式(7a)、式(7b)のように表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 ミュラー行列A(λ)、B(λ)は、それぞれ、反射層33に向かう光に対する位相差層32、反射層33に相当する。そして、反射型波長板30を透過する波長λの光の作用を表すミュラー行列C(λ)は、C(λ)=B(λ)A(λ)で表される。なお、式(7a)において、θ(λ)はθ、Γ(λ)はΓ、として表している。
 また、入射する光のうち、p偏光の光の方向の電場強度に対するs偏光の光の方向の電場強度の比をtanαとし、s偏光の光の方向の電場の位相とp偏光の光の方向の電場の位相との差をδとする場合、反射型波長板30を透過する光37のストークスパラメータのS成分であるS3otは、式(8)のようになる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
 なお、式(8)において、ξ、η、ζは、それぞれ式(9a)~(9c)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
 ここで、ストークスパラメータのS成分(S3ot)と円率κとは、上記の式(6)の関係にあるので、|S3ot|が0.94以上の値であると、楕円率κが0.7以上となるので好ましく、|S3ot|が0.96以上の値であると、楕円率κが0.75以上となるのでより好ましく、|S3ot|が0.976以上の値であると、楕円率κが0.8以上となるのでさらに好ましい。また、波長λの光とは異なる波長帯域を有する波長λの光と波長λの光のいずれか一方、または両方が入射した場合、反射型波長板30を反射または透過する光の楕円率κが0.7以上となるように位相差層32および反射層33を設計する。これより、入射する光に対して波長選択的に反射または透過させて偏向分離させることができるとともに、いずれの波長の光に対しても円偏光の光として出射する波長板として機能させることができる。
 (反射型波長板の第3の実施の形態)
  図4は、第3の実施の形態に係る反射型波長板40の構造および、反射型波長板40に入射し、透過または反射して出射する光の様子を示す模式図である。反射型波長板40は、第1の位相差層42aと第2の位相差層42bとが重なるようにして、位相差層42を構成するところが、第2の実施の形態に係る反射型波長板30とは異なる。また、第1の位相差層42aと第2の位相差層42bは、光学軸の方向が(X-Y)平面に平行で厚さ方向に揃った状態とし、第1の位相差層42aの遅相軸の方向と第2の位相差層42bの遅相軸の方向が互いに異なるものとする。また、反射型波長板40において、第1の実施の形態に係る反射型波長板10と同じ部位には、同じ番号を付して説明の重複を避ける。
 また、反射型波長板40は、透明基板14aと透明基板14bとの間に第1の位相差層42aと第2の位相差層42bとを有するが、位相差層42は、これらが積層された構造に限らず、第1の位相差層42aと第2の位相差層42bとの間に、接着剤などの光学的に透明な等方性材料が備わって一体化されていてもよく、これらが離隔されていてもよい。また、透明基板14aを配置しない構造であって、第1の位相差層42a上に反射防止層11を形成するものであってもよい。さらに、反射層43は、透明基板14bのうち、第2の位相差層42bと対向する面に備えられる。
 本実施形態に係る反射型波長板40は、特定の波長帯域を有する波長λの光および波長λの光を反射層43で反射させて円偏光の光として出射する波長板として機能させるとともに、特定の波長帯域を有する波長λの光(λ≠λ≠λ)を透過させて円偏光の光として出射する波長板として機能させる。第1の位相差層42a、第2の位相差層42bとしては、複屈折性を有する材料、構造複屈折やフォトニック結晶などが用いられる。反射層43は、波長選択性の反射機能を有し、入射する波長λの光および波長λの光に対して高い反射率で反射させ、入射する波長λの光に対して高い透過率で透過させる。反射層43は、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した反射多層膜を用いることができる。また、図4の反射型波長板40において、p偏光の光の方向、s偏光の光の方向の考え方は、第1の実施の形態に係る反射型波長板10と同じである。
 次に、反射型波長板40に入射する各波長の光の作用について説明する。反射型波長板40は、入射する光の波長をλとするとき、第1の位相差層42aは実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有し、第2の位相差層42bは実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有するものとする。また、反射層43は、波長λの光および波長λの光に対して位相差Ψを与えて反射させ、波長λの光に対して位相差Ψを与えて透過する波長選択性の反射機能を有する。
 例えば、波長λの光が入射するとき、第1の位相差層42aの実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)と、第2の位相差層42bの実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)によって決まる偏光状態の光となって、位相差層42を透過する。同様に、波長λの光および波長λの光が入射するとき、それぞれの波長の光に対応する第1の位相差層42aと第2の位相差層42bの、実効的な方位角および実効的な位相差によって決まる偏光状態の光となって、位相差層42を透過する。
 そして、位相差層42を透過した各波長の光は、反射層43に入射するが、波長λの光および波長λの光は、反射層43によって反射されるとともに位相差Ψが与えられた偏光状態の光となる。反射層43で反射された波長λの光および波長λの光は、再び、位相差層42を透過する。このとき、例えば、波長λの光が入射するとき、第2の位相差層42bの実効的な方位角-θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)と、第1の位相差層42aの実効的な方位角-θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)によって決まる偏光状態の光となって、位相差層42を透過する。一方、位相差層42を透過した波長λの光は、反射層43に入射し、位相差Ψを与えられた偏光状態の光47となって、反射層43を透過する。
 ここで、波長λの光および波長λの光に対する反射型波長板40の作用として、ストークスパラメータおよびミュラー行列を用いて定式化する。第1の実施の形態と同様に、ストークスパラメータを(S,S,S)の3次元ベクトル、ミュラー行列を3×3の行列とする。また、光がp偏光の直線偏光の光の状態であるストークスパラメータを、(1,0,0)とする。
 そして、第1の位相差層42aは、実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する位相差板に相当するミュラー行列Aを有し、第2の位相差層42bは、実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する位相差板に相当するミュラー行列Aを有する。なお、λは、少なくとも波長λ、波長λおよび波長λを対象とする。また、反射層43を、方位角が0で、位相差Ψを有する位相差板に相当するミュラー行列Bを有し、方位角が0で、位相差Ψを有する位相差板に相当するミュラー行列Bを有する。なお、位相差Ψは、波長λの光および波長λの光を対象にし、位相差Ψは、波長λの光を対象とするものである。
 さらに、第1の位相差層42aは、実効的な方位角-θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する位相差板に相当するミュラー行列Cを有し、第2の位相差層42bは、実効的な方位角-θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する位相差板に相当するミュラー行列Cを有する。なお、λは、少なくとも波長λおよび波長λを対象とする。そして、これらのミュラー行列、A、A、B、B、CおよびCは、それぞれ式(10a)~(10f)のように表される。なお、式(10a)、(10b)、(10e)および(10f)において、例えば、θ(λ)はθ、Γ(λ)はΓなど、として表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
 そして、反射層43で反射され、反射型波長板40を出射する光16aに相当する、波長λの光および波長λの光の作用を表すミュラー行列D(λ)は、D(λ)=Cとなる(i=1,2)。そして、反射層43を透過し、反射型波長板40を出射する光47に相当する、波長λの光の作用を表すミュラー行列D(λ)は、D(λ)=Bとなる。
 また、入射する光のうち、波長λにおける、p偏光の光の方向の電場強度に対するs偏光の光の方向の電場強度の比をtanα(λ)とし、s偏光の光の方向の電場の位相とp偏光の光の方向の電場の位相との差をδ(λ)とする場合を考える。このとき、反射層43で反射され、反射型波長板40を透過する光16aのストークスパラメータのS成分であるS3or(λ)は、式(11a)で表され、反射層43を透過し、反射型波長板40を出射する光47のストークスパラメータのS成分であるS3ot(λ)は、式(11b)で表される。ここで、S3orの「r」は、反射層を反射して出射する光、S3otの「t」は、反射層を透過して出射する光を意味する。また、式(11a)、(11b)において、例えば、α(λ)はα、δ(λ)はδなど、として表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 なお、式(11a)において、ξ、η、ζは、それぞれ、ミュラー行列Dの(3,1)の成分、(3,2)の成分、(3,3)の成分を表す。また、式(11b)において、ξ、η、ζは、それぞれ、ミュラー行列Dの(3,1)の成分、(3,2)の成分、(3,3)の成分を表す。
 ここで、ストークスパラメータのS成分と楕円率κとは、上記の式(6)の関係にあるので、波長λの光および波長λの光に相当する|S3or|、波長λの光に相当する|S3ot|が0.94以上の値であると、楕円率κが0.7以上となるので好ましく、|S3or|、|S3ot|が0.96以上の値であると、楕円率κが0.75以上となるのでより好ましく、|S3or|、|S3ot|が0.976以上の値であると、楕円率κが0.8以上となるのでさらに好ましい。これより、入射する光に対して波長選択的に反射または透過させて偏向分離させることができるとともに、いずれの波長の光に対しても円偏光の光として出射する波長板として機能させることができる。
 (反射型波長板の第4の実施の形態)
  図5は、第4の実施の形態に係る反射型波長板50の構造および、反射型波長板50に入射し、透過または反射して出射する光の様子を示す模式図である。第3の実施の形態に係る反射型波長板40に対し、第4の実施の形態に係る反射型波長板50は、反射層53で波長λの光を透過させるとともに、入射面に平行な光成分となるp偏光の光の方向に対して、略±45°方向に楕円の長軸が一致するような楕円偏光の光で透過するように設計すると、後述するように、出射した光を反射するミラーを備え、さらに、円偏光の光とする場合に都合がよい。なお、反射型波長板50は、第1の位相差層52aと第2の位相差層52bとが重なるようにして、位相差層52を有する。位相差層52は、第3の実施形態に係る反射型波長板の位相差層42と同様のものである。
 本実施形態に係る反射型波長板50は、入射する波長λの光および波長λに光に対する作用は、第3の実施形態と同じである。波長λの光が入射する場合、上記の式(10a)、(10b)、(10d)を用いてミュラー行列D(λ)=Bで表すことができる。ここで、反射層53を透過した光57を楕円偏光の光として、さらに、楕円偏光の光の楕円の長軸方向を表す方位角をωとするとき、3次元ベクトルとするストークスパラメータ(S,S,S)との間には、
  tan(2ω)=S/S   ・・・ (12)
の関係があり、式(12)より計算されるωが35°以上かつ、55°以下とするかまたは、-65°以上かつ、-25°以下とすることが好ましい。つまり、略±45°の解釈としては、絶対値として略+45°は、35°~55°の範囲、略-35°は、-55°~-35°の範囲とする。
 また、本実施形態に係る反射型波長板50において、反射層53を透過する波長λの光に対して、図示しない反射ミラーを備える場合を考える。このとき、反射ミラーは、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した多層膜からなり、楕円偏光の光として反射型波長板50を出射した波長λの光を反射して円偏光の光に変える機能を有する。ここで、波長λの光が反射ミラーで反射することによって与えられる位相差をΨrmとする。そして、反射ミラーに入射する光のストークスパラメータ(S1mi,S2mi,S3mi)に対して、反射ミラーで反射する光のストークスパラメータ(S1mo,S2mo,S3mo)は、式(13a)~(13c)のように計算される。ここで、例えば、S1miの「m」はミラー、「i」は反射ミラーに入射する光を意味し、S1moの「o」は、反射ミラーを反射して出射する光を意味する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010
 ここで、ストークスパラメータは、S +S +S =1の関係があるので、反射ミラーで反射した光について、S3mo≧0.94とするためには、S1miが0.34以下であるとよい。したがって、本実施形態の反射型波長板50を透過する波長λの光を反射ミラーにより反射して円偏光の光とする場合、反射型波長板50を透過する波長λの光のストークスパラメータS(=S1mi)が0.34以下となるように設計するとよい。
 (反射型波長板の第5の実施の形態)
  図6は、本実施の形態に係る反射型波長板60の構造および、反射型波長板60に入射し、反射して出射する光の様子を示す模式図である。反射型波長板60は、第1の位相差層62aと第2の位相差層62bとが重なるようにして、位相差層62を有する。また、反射型波長板60において、第1の実施の形態に係る反射型波長板10と同じ部位には、同じ番号を付して説明の重複を避ける。
 また、反射型波長板60は、透明基板14aと透明基板14bとの間に第1の位相差層62aと第2の位相差層62bとを有するが、位相差層62は、これらが積層された構造に限らず、第1の位相差層62aと第2の位相差層62bとの間に、接着剤などの光学的に透明な等方性材料が備わって一体化されていてもよく、これらが離隔されていてもよい。さらに、反射層63は、透明基板14bのうち、第2の位相差層62bと対向する面に備えられる。反射層63としては、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した反射多層膜や金属反射膜などを用いることができる。
 本実施形態に係る反射型波長板60は、特定の波長帯域を有する波長λの光、波長λの光および波長λの光(λ≠λ≠λ)を反射層63で反射させて円偏光の光として出射する波長板として機能させる。第1の位相差層62a、第2の位相差層62bとしては、複屈折性を有する材料、構造複屈折やフォトニック結晶などが用いられる。また、図6の反射型波長板60において、p偏光の光の方向、s偏光の光の方向の考え方は、第1の実施の形態に係る反射型波長板10と同じである。
 次に、反射型波長板60に入射する各波長の光の作用について説明する。反射型波長板60は、入射する光の波長をλとするとき、第1の位相差層62aは、実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有し、第1の位相差層62bは、実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有するものとする。
 そして、位相差層62を透過した各波長の光は、反射層63に入射して、反射されるとともに位相差Ψが与えられた偏光状態の光となる。反射層63で反射された各波長の光は、再び、位相差層62を透過する。このとき、例えば、波長λの光が入射するとき、第2の位相差層62bの実効的な方位角-θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)と、第1の位相差層62aの実効的な方位角-θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)によって決まる偏光状態の光となって、位相差層62を透過する。
 ここで、各波長の光に対する反射型波長板60の作用として、ストークスパラメータおよびミュラー行列を用いて定式化する。第1の実施の形態と同様に、ストークスパラメータを(S,S,S)の3次元ベクトル、ミュラー行列を3×3の行列とする。また、光がp偏光の直線偏光の光の状態であるストークスパラメータを、(1,0,0)とする。
 そして、第1の位相差層62aは、実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する位相差板に相当するミュラー行列Aを有し、第2の位相差層62bは、実効的な方位角θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する位相差板に相当するミュラー行列Aを有する。また、反射層63は、方位角が0で、位相差Ψを有する位相差板に相当するミュラー行列Bを有する。なお、λは、少なくとも波長λ、波長λおよび波長λを対象とする。
 さらに、第1の位相差層62aは、実効的な方位角-θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する位相差板に相当するミュラー行列Cを有し、第2の位相差層62bは、実効的な方位角-θ(λ)および実効的な位相差Γ(λ)を有する位相差板に相当するミュラー行列Cを有する。なお、λは、少なくとも波長λ、波長λおよび波長λを対象とする。そして、これらのミュラー行列、A、A、B、CおよびCは、それぞれ式(14a)~(14e)のように表される。なお、式(14a)、(14b)、(14d)、(14e)において、例えば、θ(λ)はθ、Γ(λ)はΓなど、として表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011
 そして、反射層63で反射され、反射型波長板60を出射する光16aに相当する、波長λの光、波長λの光および波長λの光の作用を表すミュラー行列D(λ)は、D(λ)=Cとなる(i=1,2,3)。
 また、入射する光のうち、波長λにおける、p偏光の光の方向の電場強度に対するs偏光の光の方向の電場強度の比をtanα(λ)とし、s偏光の光の方向の電場の位相とp偏光の光の方向の電場の位相との差をδ(λ)とする場合を考える。このとき、反射層63で反射され、反射型波長板60を透過する光16aのストークスパラメータのS成分であるS3or(λ)は、式(15)で表される。なお、式(15)において、例えば、α(λ)はα、δ(λ)はδなど、として表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012
 なお、式(15)において、ξ、η、ζは、それぞれ、ミュラー行列Dの(3,1)の成分、(3,2)の成分、(3,3)の成分を表す。
 ここで、ストークスパラメータのS成分と楕円率κとは、上記の式(6)の関係にあるので、波長λの光、波長λの光および波長λの光に相当する|S3or|が0.94以上の値であると、楕円率κが0.7以上となるので好ましく、|S3or|が0.96以上の値であると、楕円率κが0.75以上となるのでより好ましく、|S3or|が0.976以上の値であると、楕円率κが0.8以上となるのでさらに好ましい。これより、入射する光に対して反射させることができるとともに、いずれの波長の光に対しても円偏光の光として出射する波長板として機能させることができる。
 (光ヘッド装置の第1の実施の形態)
  図7は、本実施の形態に係る光ヘッド装置100の概念的模式図であり、光ヘッド装置100が反射型波長板10を有する場合について説明する。光ヘッド装置100は、所定の波長の光を出射する光源101と、光源101から発射した光を反射型波長板10の方向に(直進)透過させるとともに、光ディスク105で反射された戻り光を偏向分離するビームスプリッタ102と、ビームスプリッタ102を透過した光を平行光に変換するコリメータレンズ103と、反射型波長板10で反射される光を光ディスク105に集光させる対物レンズ104と、光ディスク105で反射され、ビームスプリッタ102で反射される光を検出する光検出器106、とを備える。また、光源101とビームスプリッタ102との間の光路中に、光源101が出射した光の一部を回折させてメインビームと2つのサブビームの3つのビームを発生する回折素子を備えてもよい。
 光源101は、例えば660nm波長帯の直線偏光の発散光を出射する半導体レーザで構成される。なお、本発明で用いられる光源101は、660nm波長帯の光に限定されず、例えば405nm波長帯の光や780nm波長帯の光、その他の波長帯の光であってもよい。ここで、405nm波長帯、波長660nm波長帯および780nm波長帯は、それぞれ、385nm~425nm、640nm~680nmおよび760nm~800nmの範囲とする。
 また、光源101は、1種類の波長の光に限らず、2種類の波長の光を出射する構成としてもよい。かかる構成の光源としては、2個の半導体レーザチップが同一基板上にマウントされた、いわゆるハイブリッド型の2波長レーザ光源や、互いに異なる波長の光を出射する2個の発光点を有するモノリシック型の2波長レーザ光源でもよい。
 ここで、光源101から発射された直線偏光の光は、偏光ビームスプリッタ102を透過し、コリメータレンズ103で平行光になって反射型波長板10に入射し、円偏光の光となって、対物レンズ104により光ディスク105に集光する。なお、光源から光ディスクに至るまでの光路を「往路」とし、光ディスクから光検出器に至るまでの光路を「復路」とし、以下の実施形態においても同様の定義をする。光ディスク105で反射された光は、逆回りの円偏光の光となって、再び、対物レンズ104を透過し、反射型波長板10に入射し、往路での直線偏光の光と直交する直線偏光の光となって、コリメータレンズ103を透過し、偏光ビームスプリッタ102で反射して、光検出器106に到達する。
 このように、光ヘッド装置100において、反射型波長板10は、立ち上げミラーとしての機能に加え、1/4波長板としての機能を併せ持つので、光ヘッド装置100の部品点数が削減でき、小型化が実現できる。なお、光ヘッド装置100には、反射型波長板10を備えた例について説明したが、使用する波長の光を反射するとともに、例えば、楕円偏光の光を円偏光の光に変える機能を有するものであってもよい。また、反射して1/4波長板としての機能を有するものであれば、他の第2~第5の実施形態に係る反射型波長板を用いてもよい。このように、光ヘッド装置100は、立ち上げミラーとは別個に1/4波長板を配置せずに良好な記録・再生を行うことができ、とくに、薄型でアクチュエータに対するスペースの制限が少なく高い設計自由度が得られる。
 (光ヘッド装置の第2の実施の形態)
  図8は、本実施の形態に係る光ヘッド装置200の概念的模式図であり、光ヘッド装置200が反射型波長板30を有する場合について説明する。光ヘッド装置200は、波長(帯域)が異なる2つの波長の直線偏光の光として、波長λの光および波長λの光(λ≠λ)を発射する光源201aと、波長λの直線偏光の光(λ≠λ≠λ)を発射する光源201bを有する。光源201aおよび光源201bの出射直後に、ダイクロイックプリズム202を有し、ダイクロイックプリズム202は、波長λの光および波長λの光を透過し、波長λの光を反射させる機能を有し、これによって、3つの波長の光の進行方向を、偏光ビームスプリッタ203側へ偏向する。
 これら3つの波長の光は、コリメートレンズ204で平行光化され、反射型波長板30に入射する。ここで、反射型波長板30は、波長λの光および波長λの光を反射させるとともに、直線偏光の光を円偏光の光に変換する。そして、反射型波長板30で反射した波長λの光および波長λの光は、対物レンズ206aにより光ディスク207aに集光する。光ディスク207aで反射する波長λの光および波長λの光は、逆回りの円偏光の光となって対物レンズ206aを透過し、反射型波長板30で往路と直交する直線偏光の光となり、コリメータレンズ204を透過し、偏光ビームスプリッタ203を反射して光検出器208に到達する。
 一方、往路の光路中において、波長λの光は、反射型波長板30で反射することなく円偏光の光となって直進透過する。反射型波長板30を直進透過し円偏光の光となる波長λの光は、反射ミラー205によって円偏光の位相を維持して反射するかまたは、位相を180°の整数倍だけ変化させて反射し、対物レンズ206bにより光ディスク207bに集光する。例えば、反射ミラー205が180°の位相の変化を与える特性を有する場合、反射ミラー205に右回りの円偏光の光が入射すると、左回りの円偏光の光となって反射する。そして、光ディスク207bで反射する波長λの光は、逆回りの円偏光の光となって対物レンズ206bを透過し、反射ミラー205で反射し、再び反射型波長板30を透過して往路と直交する直線偏光の光となる。そして、コリメータレンズ204を透過し、偏光ビームスプリッタ203を反射して光検出器208に到達する。
 このように、光ヘッド装置200において、反射型波長板30は、波長λの光および波長λの光に対し、立ち上げミラーとしての機能に加え、1/4波長板としての機能を併せ持つので、光ヘッド装置200の部品点数が削減でき、小型化が実現できる。さらに、反射型波長板30は、波長λの光に対し、1/4波長板の機能を有して透過させるので、λの光の光路中に別個に1/4波長板を配置しなくてもよいので、光ヘッド装置200の部品点数が削減できる。なお、光ヘッド装置200には、反射型波長板30を備えた例について説明したが、波長λの光および波長λの光を反射して1/4波長板としての機能を有し、波長λの光を透過して1/4波長板としての機能を有するものであれば、反射型波長板40を用いてもよい。
 さらに、光ヘッド装置200において、反射ミラー205は、円偏光の位相を維持して反射するかまたは、位相を180°の整数倍だけ変化させて反射する機能を有するとしたが、反射するとともに、楕円偏光の光を円偏光の光に変える機能を有するものであってもよい。さらに、光ヘッド装置200において、第4の実施形態に係る反射型波長板50を用いて、波長λの光のみ、(p偏光方向に対して)略±45°方向に楕円の長軸の長軸が一致する楕円偏光の光として透過させ、反射ミラー205によって円偏光の光となるように設計するものであってもよい。
 また、波長λおよび波長λは、それぞれ、CDおよびDVDに相当する780nm波長帯、660nm波長帯とし、波長λは、BDに相当する405nm波長帯とすると、対物レンズ206aとして、CD/DVD互換用の対物レンズ、対物レンズ206bとしてBD用の対物レンズを用いることができる。なお、対物レンズ206a、206bは、図示しないレンズホルダに格納されていてもよい。このように、光ヘッド装置200は、立ち上げミラーとは別個に1/4波長板を配置せずに良好な記録・再生を行うことができ、とくに、薄型でアクチュエータに対するスペースの制限が少なく高い設計自由度が得られる。
 (光ヘッド装置の第3の実施の形態)
  図9は、本実施の形態に係る光ヘッド装置300の概念的模式図であり、光ヘッド装置300が反射型波長板60を有する場合について説明する。光ヘッド装置300は、光ヘッド装置200と同様に、波長(帯域)が異なる3つの波長の光として、波長λの光、波長λの光および波長λの光を扱うものであり、図8の光ヘッド装置200と同じ部位には同じ番号を付して説明の重複を避ける。
 光ヘッド装置300は、往路の光路中において、コリメータレンズ204を透過して平行光化された直線偏光の光である、波長λの光、波長λの光および波長λの光は、反射型波長板60で、いずれも反射するとともに、直線偏光の光を円偏光の光に変換する。そして、反射型波長板60で反射した波長λの光および波長λの光は、対物レンズ301により光ディスク302に集光する。光ディスク302で反射する波長λの光、波長λの光および波長λの光は、逆回りの円偏光の光となって対物レンズ301を透過し、反射型波長板60で往路と直交する直線偏光の光となり、コリメータレンズ204を透過し、偏光ビームスプリッタ203を反射して光検出器208に到達する。
 このように、光ヘッド装置300において、反射型波長板60は、波長λの光、波長λの光および波長λの光に対し、立ち上げミラーとしての機能に加え、1/4波長板としての機能を併せ持つので、光ヘッド装置300の部品点数が削減でき、小型化が実現できる。このように、光ヘッド装置300は、立ち上げミラーとは別個に1/4波長板を配置せずに良好な記録・再生を行うことができ、とくに、薄型でアクチュエータに対するスペースの制限が少なく高い設計自由度が得られる。
 (実施例1~実施例13)
  反射型波長板の第1の実施の形態に係る、反射型波長板10の製造方法について図1Aに基づいて説明する。透明基板14aとして石英ガラス基板の一方の平面に、反射防止層11を形成する。具体的には、表1に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚となるように真空蒸着法にて積層する。なお、層番号は、光が入射する媒質である、空気から石英ガラス基板(SiO)へ向かって番号を付したものである。また、以下の実施例においても層番号を表すが、いずれも光が入射する媒質から番号を付して表す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000013
 次に、透明基板14bとして、石英ガラス基板の一方の平面に、反射層13を形成する。具体的には、実施例1~13について、それぞれ、表2および表3に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚となるように真空蒸着法にて積層する。なお、層番号は、光が入射する媒質である、石英ガラス基板(SiO)から空気からへ向かって番号を付したものである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000014
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000015
 次に、透明基板14aおよび透明基板14bに相当する石英ガラス基板のうち、蒸着面の反対側の面に、ポリイミドを塗布し、焼成後、ラビングによって一方向に配向した配向膜を形成する。その後、2枚の石英ガラス基板をラビング方向が平行になるように重ね、所望の厚さのスペーサを用いてシールする。次に、2枚の石英ガラス基板によってできた空隙に液晶を注入して封止し、UV光を照射することによって液晶を硬化させ、厚さ方向に光学軸が揃った高分子液晶からなる位相差層12を作製し、反射型波長板10を得る。
 次に、反射型波長板に対して、反射防止層11の平面の法線に対して入射角ε=45°となるようにして、波長405nmの直線偏光の光を入射する。このとき、入射する直線偏光の光は、位相差層12の方位角φを、各実施例に基づく表4および表5に示す角度となるように、実効的な方位角θを与える。なお、実効的な方位角θは、図2Aに示す平面21のp偏光の方向を基準に与える値である。また、位相差Δは、位相差層12の面の法線方向から波長405nmの光が入射するとき、進相軸方向の光成分と遅相軸方向の光成分との間に生じる位相差に相当する。また、表4および表5には、反射型波長板に入射角ε=45°で入射するときの位相差層12の実効的な位相差Γを示し、さらに、表2および表3の構成を有する反射層13における、位相差Ψの値を示す。なお、ここでは、位相差層12の計算には、4×4行列法を用い、反射層13の計算には、特性行列法を用いた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000016
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000017
 これらの条件により、反射型波長板を反射して出射する光について、ストークスパラメータのS成分であるS3oおよび、楕円率κを計算した結果を表4および表5に併せて示す。この結果、波長405nmの光に対するS3oは、実施例1~実施例13の条件において、1.000であり、また、楕円率κはいずれも0.993以上と高い値を示す。また、同条件において、波長395nmの光および波長415nmの光に対する楕円率κは、いずれも0.823以上と高い値を示し、波長405nmを中心にした特定の帯域の光に対し、反射型波長板を出射する光はほぼ円偏光の光となることがわかる。
 (実施例14)
  実施例1~実施例13は、波長405nmを中心とする、波長395~415nmの光が入射し、反射型波長板を出射する光の偏光状態について計算したものであるが、実施例14は、入射する光の波長帯域をさらに広げたときにおいて、反射型波長板を出射する光の偏光状態について調べた。実施例14では、実施例1と同じ反射防止層、位相差層の条件とし、反射層13を表6に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000018
 そして、このとき、使用する材料の屈折率の波長依存性(以下、波長分散特性という。)を考慮し、入射する光の波長を385nm~425nmの範囲で変えて計算した位相差層の実効的な位相差Γ、そして、反射層の位相差Ψの結果を、図10に示す。なお、反射層の位相差Ψについては、実施例1における結果も併せて示す。この結果より、本実施例では、とくに、波長405nmを中心とした385nm~425nmの波長帯域を考慮した場合、反射層の位相差Ψを、より安定させることができる。
 また、入射する光の波長385nm~425nmの範囲における、ストークスパラメータのS成分であるS3oおよび、楕円率κを計算した結果をそれぞれ、図11A、図11Bに示す。なお、実施例1における結果も併せて示す。この結果より、本実施例では、とくに、波長405nmを中心とした波長385nm~425nmの波長帯域を考慮した場合、S3oおよび、楕円率κを、より安定させることができる。
 (実施例15)
  実施例1~実施例14は、入射する光が、波長405nmを中心とする波長帯域の光として設計したものである。これに対して、本実施例では、入射する光の波長を660nm波長帯(640~680nm)および、780nm波長帯(760~800nm)の2つの波長帯の光として、反射型波長板を出射する各波長帯の光の偏光状態について調べた。なお、本実施例も反射防止層11の平面の法線に対して入射角ε=45°となるようにして、直線偏光の光を入射する。実施例15では、表7に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する反射防止層を用いる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000019
 また、位相差層12は、位相差層12の平面に相当するX-Y平面における方位角φが16°、位相差Δが波長660nmの光に対して-133.6°、波長780nmの光に対して-110.9°となる特性を有する。そして、反射層13は、表8に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000020
 このとき、入射角ε=45°で入射する光に対する実効的な方位角θは、18°となり、各波長帯における実効的な位相差Γおよび反射層13の位相差Ψは、図12に示す結果となる。また、出射する光の660nm波長帯および780nm波長帯の光の、ストークスパラメータのS成分であるS3oおよび、楕円率κを計算した結果をそれぞれ、図13A、図13Bに示す。この結果より、本実施例では、660nm波長帯および780nm波長帯を考慮した場合、S3oおよび楕円率κを、より安定させることができ、とくに、これらの波長帯において、出射する光の楕円率はいずれも0.88以上となる。
 (実施例16)
  実施例1~実施例15は、入射する光の偏光状態がいずれも直線偏光の光であるとして設計したものである。これに対して、本実施例では、入射する波長405nmの光(図1A等の)15aが、直線偏光の光とは異なる偏光状態の光として入射し、反射型波長板によって円偏光の光に変えるように設計した。実施例16では、表1に示す実施例1と同じ反射防止層を用いる。また、位相差層12は、位相差層12の平面に相当するX-Y平面における方位角φが-22.8°、位相差Δが波長405nmの光に対して-118.8°なる特性を有する。そして、反射層13は、表9に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000021
 また、入射する405nm波長帯の光の偏光状態を表すストークスパラメータの3次元ベクトル(S,S,S)を、図14に示す。このとき、入射角ε=45°で入射する光に対する実効的な方位角θは、-25°となり、405nm波長帯における実効的な位相差Γおよび反射層13の位相差Ψは、図15に示す結果となる。また、出射する光の405nm波長帯の光の、ストークスパラメータのS成分であるS3oおよび、楕円率κを計算した結果をそれぞれ、図16A、図16Bに示す。この結果より、本実施例では、405nm波長帯を考慮した場合、S3oおよび、楕円率κを、より安定させることができ、この波長帯において、出射する光の楕円率はいずれも0.78以上となる。
 (実施例17)
  実施例1~実施例16は、入射する光を反射するとともに、円偏光の光となるように反射型波長板を設計したものである。これに対して、本実施例では、780nm波長帯および660nm波長帯で入射する光を、円偏光の光となるように反射するとともに、405nm波長帯で入射する光を、円偏光の光となるように透過する反射型波長板を設計した。なお、実施例17は、第2の実施の形態に係る反射型波長板30に相当する。
 本実施例も反射防止層11の平面の法線に対して入射角ε=45°となるようにし、p偏光の方向に平行な直線偏光の光を入射する。実施例17では、実施例15の表7に示す反射防止層を用いる。また、位相差層32は、位相差層32の平面に相当するX-Y平面における方位角φが43°、位相差Δが波長780nmの光に対して-38.1°、波長660nmの光に対して-45.9°、波長405nmの光に対して-90.0°となる特性を有する。そして、反射層33は、表10に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000022
 このとき、入射角ε=45°で入射する光に対する実効的な方位角θは、波長780nmの光において46.5°、波長660nmの光において46.7°、波長405nmの光において46.4°となる。そして、実効的な位相差Γは、波長780nmの光において-39.2°、波長660nmの光において-45.8°、波長405nmの光において-89.6°となる。さらに、反射層33を反射する位相差Ψは、波長780nmの光において-179.4°、波長660nmの光において179.6°、そして、反射層33を透過する位相差Ψは、波長405nmの光において-2.3°となる。
 また、これらの条件おいて、各波長帯の光のS3oおよび楕円率κを計算した結果を図17A~図17Dに示す。まず、図17Aは、式(4)および式(5a)~(5c)に基づいて計算される、780nm波長帯の光および660nm波長帯の光に対する、S3o(=S3or)であり、図17Bは、図3における、光16aの楕円率κの特性を示した結果である。また、図17Cは、式(8)および式(9a)~(9c)に基づいて計算される、405nm波長帯の光に対する、S3o(=S3ot)であり、図17Bは、図3における、光37の楕円率κの特性を示した結果である。この結果より、本実施例に係る反射型波長板を反射または透過する各波長帯の光は、いずれも楕円率κが0.7以上となる円偏光の光となって出射することがわかる。
 (実施例18)
  本実施例は、第3の実施の形態に係る反射型波長板40に相当し、光学軸が厚さ方向に揃った第1の位相差層42aと第2の位相差層42bをそれぞれ、光学軸が交差するように重ねられて構成する。第1の位相差層42a、第2の位相差層42bはいずれも液晶モノマーを重合硬化させた高分子液晶を用いる。本実施例の反射型波長板は、第1の位相差層42aに相当する高分子液晶を形成後に、透明基板14aに相当する石英ガラス基板と対向する基板を除去する。同様にして、第2の位相差層42bに相当する高分子液晶を形成後に、透明基板14bに相当する石英ガラス基板と対向する基板を除去し、高分子液晶同士が対向し、かつ、遅相軸の方向が互いに異なるようにして、透明な接着剤によって、接着する。
 本実施例も反射防止層11の平面の法線に対して入射角ε=45°となるようにし、p偏光の方向に平行な直線偏光の光を入射する。実施例18では、実施例15の表7に示す反射防止層を用いる。また、第1の位相差層42aは、第1の位相差層42aの平面に相当するX-Y平面における方位角φが96.5°、位相差Δが波長780nmの光に対して-162.7°、波長660nmの光に対して-195.9°、波長405nmの光に対して-384.0°となる特性を有する。さらに、第2の位相差層42bは、第2の位相差層42bの平面に相当するX-Y平面における方位角φが46.2°、位相差Δが波長780nmの光に対して-42.4°、波長660nmの光に対して-51.0°、波長405nmの光に対して-100.0°となる特性を有する。そして、反射層43は、表11に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000023
 このとき、入射角ε=45°で入射する光に対し、第1の位相差層42aの実効的な方位角θは、波長780nmの光において95.8°、波長660nmの光において95.8°、波長405nmの光において46.4°となる。そして、第1の位相差層42aの実効的な位相差Γは、波長780nmの光において-182.9°、波長660nmの光において-220.1°、波長405nmの光において-429.6°となる。
 また、第2の位相差層42bの実効的な方位角θは、波長780nmの光において49.7°、波長660nmの光において49.8°、波長405nmの光において49.6°となる。そして、第2の位相差層42bの実効的な位相差Γは、波長780nmの光において-42.8°、波長660nmの光において-51.6°、波長405nmの光において-101.0°となる。さらに、反射層を反射する位相差Ψは、波長780nmの光において-165.9°、波長660nmの光において143.0°、そして、反射層を透過する位相差Ψは、波長405nmの光において0.0°となる。
 また、これらの条件おいて、各波長帯の光のS3oおよび楕円率κを計算した結果を図18A~図18Dに示す。まず、図18Aは、式(11a)に基づいて計算される、780nm波長帯の光および660nm波長帯の光に対する、S3o(=S3or)であり、図18Bは、図4における、光16aの楕円率κの特性を示した結果である。また、図18Cは、式(11b)に基づいて計算される、405nm波長帯の光に対する、S3o(=S3ot)であり、図18Dは、図4における、光47の楕円率κの特性を示した結果である。この結果より、本実施例に係る反射型波長板を反射または透過する各波長帯の光は、いずれも楕円率κが0.8以上となる円偏光の光となって出射することがわかる。
 (実施例19)
  本実施例は、第3の実施の形態に係る反射型波長板40を変形させたものであり、透明基板14aを設けずに、第1の位相差層42a上に反射防止層11を形成した構成について設計したものを計算した。透明基板14bとして石英ガラス基板の一方の平面上に、表11に示す多層膜を形成し、対向する平面に実施例18と同じ構成の第2の位相差層42bに相当する高分子液晶を形成する。また、石英ガラス基板の一方の平面に、実施例18と同じ構成の第1の位相差層42aに相当する高分子液晶を形成し、これらの高分子液晶同士が対向し、かつ、遅相軸の方向が互いに異なるようにして、透明な接着剤によって、接着する。その後、第1の位相差層42aに相当する高分子液晶側の石英ガラス基板を除去し、高分子液晶上に実施例15の表7に示す反射防止層11を形成する。
 入射する光の条件は、実施例18と同じであり、これらの条件おいて、各波長帯の光の楕円率κを計算した結果を図19A、図19Bに示す。この結果より、本実施例に係る反射型波長板を反射または透過する各波長帯の光は、いずれも楕円率κが0.8以上となる円偏光の光となって出射することがわかる。
 (実施例20)
  本実施例は、実施例18における反射型波長板40および、反射型波長板40を円偏光の光として直進透過する405nm波長帯の光の進行方向に、405nm波長帯の光を反射する反射ミラーを備える場合を考える。とくに、光ヘッド装置200における、反射型波長板40と反射ミラー205との位置関係を考える。また、反射ミラーは、透明基板上に表12に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜を形成したものを、光の進行方向に対して、45°の角度をなすように配置する。なお、このとき、入射する405nm波長帯の光に対して-180°の位相差を生じるように設計する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000024
 入射する光の条件は、実施例18と同じであり、これらの条件おいて、405nm波長帯の光の楕円率κを計算した結果を図20に示す。この結果より、本実施例に係る反射型波長板を反射または透過する各波長帯の光は、いずれも楕円率κが0.8以上となる円偏光の光となって出射することがわかる。
 (実施例21)
  本実施例は、第4の実施の形態に係る反射型波長板50に相当し、光学軸が厚さ方向に揃った第1の位相差層52aと第2の位相差層52bをそれぞれ、光学軸が交差するように重ねられて構成する。第1の位相差層52a、第2の位相差層52bは、いずれも実施例18に基づく製造方法により形成し、高分子液晶同士が対向し、かつ、遅相軸の方向が互いに異なるようにして、透明な接着剤によって、接着する。本実施例では、780nm波長帯および660nm波長帯で入射する光を、円偏光の光となるように反射するとともに、405nm波長帯で入射する光を、p偏光の光の方向に対して略45°方向の直線偏光の光となって透過するように反射型波長板を設計した。
 本実施例も反射防止層11の平面の法線に対して入射角ε=45°となるようにし、p偏光の方向に平行な直線偏光の光を入射する。実施例21では、実施例15の表7に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する反射防止層を用いる。また、第1の位相差層52aは、第1の位相差層52aの平面に相当するX-Y平面における方位角φが85.0°、位相差Δが波長780nmの光に対して-76.3°、波長660nmの光に対して-91.8°、波長405nmの光に対して-180.0°となる特性を有する。さらに、第2の位相差層52bは、第2の位相差層52bの平面に相当するX-Y平面における方位角φが15.6°、位相差Δが波長780nmの光に対して-84.8°、波長660nmの光に対して-102.0°、波長405nmの光に対して-200.0°となる特性を有する。そして、反射層53は、表13に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000025
 このとき、入射角ε=45°で入射する光に対し、第1の位相差層52aの実効的な方位角θは、波長780nmの光において85.6°、波長660nmの光において85.6°、波長405nmの光において85.6°となる。そして、第1の位相差層52aの実効的な位相差Γは、波長780nmの光において-85.8°、波長660nmの光において-103.1°、波長405nmの光において-201.3°となる。
 また、第2の位相差層52bの実効的な方位角θは、波長780nmの光において17.6°、波長660nmの光において17.5°、波長405nmの光において17.4°となる。そして、第2の位相差層52bの実効的な位相差Γは、波長780nmの光において-76.3°、波長660nmの光において-92.0°、波長405nmの光において-181.1°となる。さらに、反射層53を反射する位相差Ψは、波長780nmの光において-179.4°、波長660nmの光において179.6°、そして、反射層53を透過する位相差Ψは、波長405nmの光において-2.3°となる。
 また、この条件おいて、各波長帯の光のS3oおよび楕円率κまたは(透過する光の)方位角を計算した結果を図21A~図21Dに示す。まず、図21Aは、式(11a)に基づいて計算される、780nm波長帯の光および660nm波長帯の光に対する、S3o(=S3or)であり、図21Bは、図5における、光16aの楕円率κの特性を示した結果である。また、図21Cは、405nm波長帯の光に対する、S2o(=S2ot)であり、図21Dは、図5における、光57の方位角を示した結果である。この結果より、本実施例に係る反射型波長板を反射する780nm波長帯の光および660nm波長帯の光は、いずれも楕円率κが0.77以上となる円偏光の光となって出射する。そして、本実施例に係る反射型波長板を透過する405nm波長帯の光は、楕円偏光の光としたときの楕円の長軸方向が40°~50°の範囲内となり、ほぼ直線偏光の光となって出射することがわかる。
 (実施例22)
  本実施例は、実施例21における反射型波長板50および、反射型波長板50を直線偏光の光として直進透過する405nm波長帯の光の進行方向に、405nm波長帯の光を反射する反射ミラーを備える場合を考える。とくに、光ヘッド装置200における、反射型波長板50と反射ミラー205との位置関係を考える。また、反射ミラーは、透明基板上に表14に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜を形成したものを、光の進行方向に対して、45°の角度をなすように配置する。なお、このとき、入射する405nm波長帯の光に対して-90°の位相差を生じるように設計する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000026
 入射する光の条件は、実施例21と同じであり、これらの条件おいて、405nm波長帯の光の楕円率κを計算した結果を図22に示す。この結果より、本実施例に係る反射型波長板を反射または透過する各波長帯の光は、いずれも楕円率κが0.88以上となる円偏光の光となって出射することがわかる。
 (実施例23)
  本実施例は、第5の実施の形態に係る反射型波長板60に相当し、光学軸が厚さ方向に揃った第1の位相差層62aと第2の位相差層62bをそれぞれ、光学軸が交差するように積層されて構成する。第1の位相差層62a、第2の位相差層62bは、いずれも実施例18に基づく製造方法により形成し、高分子液晶同士が対向し、かつ、遅相軸の方向が互いに異なるようにして、透明な接着剤によって、接着する。本実施例では、780nm波長帯、660nm波長帯および405nm波長帯で入射する光を、円偏光の光となるように反射するように反射型波長板を設計した。
 本実施例も反射防止層11の平面の法線に対して入射角ε=45°となるようにし、p偏光の方向に平行な直線偏光の光を入射する。実施例20では、実施例15の表7に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する反射防止層を用いる。また、第1の位相差層62aは、第1の位相差層62aの平面に相当するX-Y平面における方位角φが-14.0°、位相差Δが波長780nmの光に対して-75.4°、波長660nmの光に対して-90.8°、波長405nmの光に対して-178.0°となる特性を有する。さらに、第2の位相差層62bは、第2の位相差層62bの平面に相当するX-Y平面における方位角φが-81.9°、位相差Δが波長780nmの光に対して-46.6°、波長660nmの光に対して-56.1°、波長405nmの光に対して-110.0°となる特性を有する。そして、反射層63は、表15に示すように、TaとSiOを交互に所定の膜厚を有する多層膜とする。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000027
 このとき、入射角ε=45°で入射する光に対し、第1の位相差層62aの実効的な方位角θは、波長780nmの光において-15.8°、波長660nmの光において-15.8°、波長405nmの光において-15.7°となる。そして、第1の位相差層62aの実効的な位相差Γは、波長780nmの光において-67.6°、波長660nmの光において-81.5°、波長405nmの光において-160.6°となる。
 また、第2の位相差層62bの実効的な方位角θは、波長780nmの光において-82.9°、波長660nmの光において-82.9°、波長405nmの光において-82.8°となる。そして、第2の位相差層62bの実効的な位相差Γは、波長780nmの光において-52.3°、波長660nmの光において-63.1°、波長405nmの光において-123.0°となる。さらに、反射層63を反射する位相差Ψは、波長780nmの光において-179.4°、波長660nmの光において179.6°、そして、波長405nmの光において179.8°となる。
 また、この条件おいて、各波長帯の光のS3oおよび楕円率κを計算した結果を図23A~図23Dに示す。まず、図23Aは、式(15)に基づいて計算される、780nm波長帯の光および660nm波長帯の光に対する、S3o(=S3or)であり、図23Bは、これらの波長の光の楕円率κの特性を示した結果である。また、図23Cも、式(15)に基づいて計算される、405nm波長帯の光に対する、S3o(=S3or)であり、図23Dは、406nm波長帯の光の楕円率κの特性を示した結果である。この結果より、本実施例に係る反射型波長板を反射する各波長帯の光は、いずれも楕円率κが0.78以上となる円偏光の光となって出射することがわかる。
 (比較例)
  比較例として、図1Aの反射型波長板10の構成において、下記の条件による光学特性について調べた。まず、表1に示すようにTaとSiOを交互に所定の膜厚を有する反射防止層を用いる。位相差層12は、位相差層12の平面に相当するX-Y平面における方位角φがπ/4[rad]、位相差Δが波長660nmの光に対して2π/7[rad]となる特性を有する。このとき、反射型波長板に対して、反射防止層11の平面の法線に対して入射角ε=45°となるようにして、波長405nmの直線偏光の光を入射する。そして、式(3)に基づいてストークスパラメータSのS3oの値を計算した結果を図24Aに示す。
 図24Aの結果より、比較例における反射層13によって生じる位相差Ψが変化することによって、S3oの値が大きく変化していることがわかる。また、比較例において、図24Bは、反射層13によって生じる位相差Ψに対し、反射型波長板を出射する波長405nmの光の偏光状態について、楕円率κについて計算した結果を示したものである。この結果より、位相差Ψ=-180°においては、楕円率κが0.7を超えているが、それ以外の位相差Ψを設定すると、楕円率κは0.7を下回っており、比較例における反射型波長板を反射した光は十分な円偏光の光とはならない。また、所定の帯域を有する波長範囲における楕円率の波長依存性を考慮すると、十分な円偏光の光とはならない。
 本出願を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は、2009年10月20日出願の日本特許出願(特願2009-241523)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
 以上のように、本発明にかかる反射型波長板は、1つまたは複数の異なる波長の光を用いて、斜め方向から入射する光に対して、反射または、反射および透過することで偏光状態を変え、とくに、所定の帯域の波長の光に対して安定した円偏光の光を出射することができる。また、反射型波長板を用いた光ヘッド装置において、光利用効率が高く、小型で安定した記録・再生を実現できる効果が得られる。
10、10a、10b、30、40、50、60 反射型波長板
11 反射防止層
12、32、42、52、62 位相差層
12a 位相差層の光学軸の方向
12p 入射する光のp偏光の方向を投射した方向
13、33、43、53、63 反射層
14a、14b 透明基板
15a、15b、15c、16a、16b、16c、37、47、57 光
21 光15bの進行方向に垂直な平面
21a 光15bの偏光状態(直線偏光)
22 光15cの進行方向に垂直な平面
22a 光15cの偏光状態(楕円偏光)
23 光16cの進行方向に垂直な平面
23a 光16cの偏光状態(楕円偏光)
23 光16bの進行方向に垂直な平面
23a 光16bの偏光状態(円偏光)
42a、52a、62a 第1の位相差層
42b、52b、62b 第2の位相差層
100、200、300 光ヘッド装置
101、201a、201b 光源
102、203 偏光ビームスプリッタ
103、204 コリメータレンズ
104、206a、206b、301 対物レンズ
105、207a、207b、302 光ディスク
106 光検出器
202 ダイクロイックプリズム
205 反射ミラー

Claims (16)

  1.  複屈折性を有する位相差層と、入射する光を反射する反射層と、を有し、
     前記位相差層の平面の法線方向に対して斜め方向から、前記位相差層、前記反射層の順に入射する光に対して、前記位相差層を往復する光が偏光状態を変えて出射し、
     前記入射する光が、20nmの帯域を有する波長λの光であるとき、出射する光の楕円率が0.7以上となる反射型波長板。
  2.  前記入射する光が、20nmの帯域を有する波長λ(λ≠λ)の光であるとき、出射する光の楕円率が0.7以上となる請求項1に記載の反射型波長板。
  3.  前記波長λは770~790nmであり、前記波長λは650~670nmである請求項2に記載の反射型波長板。
  4.  複屈折性を有する位相差層と、入射する光を反射する反射層と、を有し、
     前記位相差層の平面の法線方向に対して斜め方向から、前記位相差層、前記反射層の順に入射する光に対して、前記位相差層を往復する光が偏光状態を変えて出射し、
     前記入射する光が、波長λの光、波長λの光および波長λの光であるとき(λ≠λ≠λ)、出射する光の楕円率が0.7以上となる反射型波長板。
  5.  複屈折性を有する位相差層と、入射する光に対して波長選択的に反射および透過する反射層と、を有し、
     前記位相差層の平面の法線方向に対して斜め方向から、前記位相差層、前記反射層の順に入射する光に対して、前記反射層で反射して前記位相差層を往復して偏光状態を変えて出射する光の楕円率が0.7以上となるとともに、前記反射層を透過する光の楕円率が0.7以上となる反射型波長板。
  6.  前記入射する光が、波長λの光、波長λの光および波長λの光であるとき(λ≠λ≠λ)、前記波長λの光および前記波長λの光を反射し、前記波長λの光を透過する請求項5に記載の反射型波長板。
  7.  複屈折性を有する位相差層と、入射する光に対して波長選択的に反射および透過する反射層と、を有し、
     前記位相差層の平面の法線方向に対して斜め方向から、前記位相差層、前記反射層の順に入射する光に対して、前記反射層で反射して前記位相差層を往復して偏光状態を変えて出射する光の楕円率が0.7以上となるとともに、前記反射層を透過する光が、入射面に平行となる光成分のp偏光の光の方向に対して略±45°方向に楕円の長軸を有する楕円偏光の光となる反射型波長板。
  8.  前記入射する光が、波長λの光、波長λの光および波長λの光であるとき(λ≠λ≠λ)、前記波長λの光および前記波長λの光を反射し、前記波長λの光を透過する請求項7に記載の反射型波長板。
  9.  前記位相差板は、厚さ方向から見て遅相軸が揃った第1の位相差層と第2の位相差層と、を有し、
     前記第1の位相差層の遅相軸と、前記第2の位相差層の遅相軸が異なるように重ねられる請求項1~8いずれか1項に記載の反射型波長板。
  10.  前記波長λは780nm、前記波長λは660nm、前記波長λは405nmである請求項6、請求項8、請求項9いずれか1項に記載の反射型波長板。
  11.  光の入射側に反射防止層を備える請求項1~10いずれか1項に記載の反射型波長板。
  12.  前記入射する光は、直線偏光の光である請求項1~11いずれか1項に記載の反射型波長板。
  13.  光源と、前記光源から発射する光を光ディスクに集光する対物レンズと、前記光ディスクで反射した光を検出する光検出器と、を備える光ヘッド装置において、
     前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に請求項1~12いずれか1項に記載の反射型波長板が備えられている光ヘッド装置。
  14.  前記光源は、波長が異なる複数の光を発射し、前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、請求項5~12いずれか1項に記載の反射型波長板と、反射ミラーと、が備えられている請求項13に記載の光ヘッド装置。
  15.  前記反射ミラーは、入射する光の位相を変えないで反射するかまたは、位相を180°の整数倍だけ変化させて反射する請求項14に記載の光ヘッド装置。
  16.  前記反射ミラーは、入射面に平行となる光成分のp偏光の光の方向に対して略±45°方向に楕円の長軸を有する楕円偏光で入射する光を、楕円率0.7以上の偏光状態の光に変えて反射する請求項14に記載の光ヘッド装置。
PCT/JP2010/068524 2009-10-20 2010-10-20 反射型波長板および光ヘッド装置 WO2011049144A1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011537291A JPWO2011049144A1 (ja) 2009-10-20 2010-10-20 反射型波長板および光ヘッド装置
US13/450,838 US8451704B2 (en) 2009-10-20 2012-04-19 Reflection type wavelength plate and optical head device

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009241523 2009-10-20
JP2009-241523 2009-10-20

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
US13/450,838 Continuation US8451704B2 (en) 2009-10-20 2012-04-19 Reflection type wavelength plate and optical head device

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2011049144A1 true WO2011049144A1 (ja) 2011-04-28

Family

ID=43900367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2010/068524 WO2011049144A1 (ja) 2009-10-20 2010-10-20 反射型波長板および光ヘッド装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8451704B2 (ja)
JP (1) JPWO2011049144A1 (ja)
WO (1) WO2011049144A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013012273A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Asahi Glass Co Ltd 反射型広帯域波長板および光ヘッド装置
JP2021152660A (ja) * 2014-02-07 2021-09-30 住友化学株式会社 長尺偏光フィルムの製造方法
WO2024080047A1 (ja) * 2022-10-13 2024-04-18 日東電工株式会社 光学積層体

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI558044B (zh) * 2014-12-09 2016-11-11 國立清華大學 連續光譜產生裝置及其組裝方法
EP3145036B1 (en) 2015-09-17 2020-03-18 Academia Sinica Supercontinuum generation apparatus and method
US11619826B2 (en) * 2018-04-17 2023-04-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Augmented reality (AR) display apparatus and method

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001093180A (ja) * 1999-09-22 2001-04-06 Asahi Glass Co Ltd 位相差素子および光ヘッド装置
JP2003098350A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Ricoh Co Ltd 光学素子、該光学素子を用いた光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置
WO2009017037A1 (ja) * 2007-07-27 2009-02-05 Asahi Glass Co., Ltd. 位相差素子および光ヘッド装置
JP2009217915A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Asahi Glass Co Ltd 光ヘッド装置
JP2010267337A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Asahi Glass Co Ltd 積層位相板及び光ヘッド装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3545008B2 (ja) 1993-04-09 2004-07-21 株式会社リコー 光ピックアップ装置
US6819646B1 (en) * 1999-01-19 2004-11-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical pickup, optical information recording/reproducing apparatus using the same, and phase variable wave plate used in the pickup and the apparatus
US7050380B2 (en) 2000-04-18 2006-05-23 Ricoh Company, Ltd. Optical element, optical pickup unit, and optical disk drive unit
JP4341332B2 (ja) * 2002-07-31 2009-10-07 旭硝子株式会社 光ヘッド装置
JP5261307B2 (ja) * 2009-07-24 2013-08-14 三洋電機株式会社 光ピックアップ装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001093180A (ja) * 1999-09-22 2001-04-06 Asahi Glass Co Ltd 位相差素子および光ヘッド装置
JP2003098350A (ja) * 2001-09-21 2003-04-03 Ricoh Co Ltd 光学素子、該光学素子を用いた光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置
WO2009017037A1 (ja) * 2007-07-27 2009-02-05 Asahi Glass Co., Ltd. 位相差素子および光ヘッド装置
JP2009217915A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Asahi Glass Co Ltd 光ヘッド装置
JP2010267337A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Asahi Glass Co Ltd 積層位相板及び光ヘッド装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013012273A (ja) * 2011-06-29 2013-01-17 Asahi Glass Co Ltd 反射型広帯域波長板および光ヘッド装置
JP2021152660A (ja) * 2014-02-07 2021-09-30 住友化学株式会社 長尺偏光フィルムの製造方法
WO2024080047A1 (ja) * 2022-10-13 2024-04-18 日東電工株式会社 光学積層体

Also Published As

Publication number Publication date
US8451704B2 (en) 2013-05-28
JPWO2011049144A1 (ja) 2013-03-14
US20120207007A1 (en) 2012-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5040952B2 (ja) 波長板及び光ピックアップ
TWI410965B (zh) 光學擷取裝置
JP4623042B2 (ja) 積層波長板、偏光変換子、偏光照明装置、及び光ピックアップ装置
JP5051475B2 (ja) 1/4波長板、光ピックアップ装置及び反射型液晶表示装置
WO2011049144A1 (ja) 反射型波長板および光ヘッド装置
JP5251671B2 (ja) 積層1/2波長板、光ピックアップ装置、偏光変換素子、及び投写型表示装置
JP5012171B2 (ja) 反射回折偏光子および光学装置
JP5316409B2 (ja) 位相差素子および光ヘッド装置
JP5228805B2 (ja) 積層1/4波長板
JP4742630B2 (ja) 反射光学素子および光ピックアップ装置
JP2010231136A (ja) 積層波長板、光ピックアップ装置、偏光変換素子、及び投写型表示装置
JPH11306581A (ja) 広帯域偏光分離素子とその広帯域偏光分離素子を用いた光ヘッド
JP2007280460A (ja) 光ヘッド装置
JP4218393B2 (ja) 光ヘッド装置
JP5131244B2 (ja) 積層位相板及び光ヘッド装置
JP2011095679A (ja) 1/2波長板、光ピックアップ装置、偏光変換素子及び投写型表示装置
JP4876826B2 (ja) 位相差素子および光ヘッド装置
JP2010146605A (ja) 広帯域波長板および光ヘッド装置
JP2005339595A (ja) 光ヘッド装置
JP2013012273A (ja) 反射型広帯域波長板および光ヘッド装置
JP2011060357A (ja) 光ヘッド装置
JP2011227944A (ja) 光ヘッド装置
JP2009266257A (ja) 広帯域波長板および光ヘッド装置

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 10824993

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2011537291

Country of ref document: JP

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 10824993

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1