JP2013012273A - 反射型広帯域波長板および光ヘッド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の異なる波長に対して反射板と1/4波長板としての機能を果たし、かつ作製工数、製造コストを低減できる反射型広帯域波長板を提供する。
【解決手段】本発明の反射型広帯域波長板は、波長の異なる複数の直線偏光の入射光に対して、光路を偏向反射するとともに位相差を付与して出射する反射型広帯域波長板であって、入射側からみて、反射防止層と、単一の有機複屈折媒質層と、反射層とが順次積層されており、前記有機複屈折媒質層の光学軸が当該有機複屈折媒質層における厚さ方向に沿って連続的にねじれていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の反射型広帯域波長板は、波長の異なる複数の直線偏光の入射光に対して、光路を偏向反射するとともに位相差を付与して出射する反射型広帯域波長板であって、入射側からみて、反射防止層と、単一の有機複屈折媒質層と、反射層とが順次積層されており、前記有機複屈折媒質層の光学軸が当該有機複屈折媒質層における厚さ方向に沿って連続的にねじれていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、広帯域にわたり入射する光を反射または、反射および透過して偏光状態を制御する反射型広帯域波長板、およびこの反射型広帯域波長板を用いる光学系である光ヘッド装置に関する。
近年、例えば光ストレージを扱う光学系として、CD、DVD、光磁気ディスクなどの光記録媒体だけでなく、「Blu−ray」(登録商標:以下BD)のような高密度光記録媒体(以下、「光ディスク」という)に情報の記録および/または再生(以下、「記録・再生」という)を行う光ヘッド装置の開発が進んでいる。
光ヘッド装置では、半導体レーザなどの光源から出射された光が、往路光として、例えば、偏光ビームスプリッタ、コリメータレンズ、立上げミラー、1/4波長板、対物レンズの順に通過して光ディスクの情報記録面に至る。また、情報記録面で反射された光は、復路光として、往路光とは逆の順番で各光学部品を通過し、偏光ビームスプリッタで光検出器の方に偏向される。
また、光ヘッド装置では、光利用効率を高めるため、偏光ビームスプリッタから出射される直線偏光(PまたはS偏光)の往路光を、光路中の1/4波長板によって円偏光に変換してからディスクの情報記録面へ入射し、記録面で反射された円偏光の復路光が、再び1/4波長板を通過することで往路光と直交した直線偏光となり、偏光ビームスプリッタによって光検出器に至るように設計されている。
ところで、円偏光は他の光学素子からの位相変調作用を受けやすいため、対物レンズの直近に1/4波長板を置くことが望ましいとされている。しかし、対物レンズのディスク側には1/4波長板を置くスペースは無く、立ち上げミラーと対物レンズの間に1/4波長板を置くと、薄型化が難しくなるという問題がある。
また、立ち上げミラーの前に1/4波長板を置く場合もあるが、対物レンズの真下すなわちディスク側直近に置く場合に比べて、立ち上げミラーからの位相変調作用を受けやすく、また、光を平行光にするためのコリメータレンズの可動域確保のために、小型化が難しくなるという問題もある。
このような光ヘッド装置の小型化を実現するため、1/4波長板と他の光学素子とを一体化させることが検討されている。例えば、光源からのレーザの進行方向を光ディスク方向へ偏向させる立上げミラーの面に1/4波長板に相当する機能を設けることで、光を偏向しつつ直線偏光から円偏光に変換して出射する光学素子が検討されている。
例えば、特許文献1には、入射光の波長に対して(kπ)/8の位相差を与える波長板を反射膜の上に積層して、入射する光を反射させて偏向させるとともに1/4波長板としての機能を併せ持った反射型波長板を用いた光ヘッド装置が記載されている。なお、ここで、kは整数である。
また、特許文献2には、複数の波長に対して反射かつ1/4波長板の機能を有する光学素子を用いた光ヘッド装置が記載されている。
例えば、BD、CD、DVDのような3つの異なる波長の光に対して、反射かつ1/4波長板の機能を有する光学素子を実現することを考える。
特許文献1に記載された反射型波長板では、複数の異なる波長に対して(kπ)/8の位相差を与える位相差層を積層するとあるが、各波長の光に対して異なる複数のk、すなわち次数を最大公約数的に決めることになる。この場合、その中心波長からずれた波長の光に対する位相差のずれが、波長依存性により、kの絶対値である|k|が増えるごとに大きくなる。その結果、光源からの光の波長がばらつきを持つ場合に、1/4波長板としての機能を十分に果たせないという問題がある。
また、特許文献2に記載された光学素子では、複数の位相差層を積層することで複数波長での作用を実現するとあるが、その広帯域化のための作製工数、製造コストがかかる。
そこで、本発明は、複数の異なる波長に対して反射板と1/4波長板としての機能を果たし、かつ作製工数、製造コストを低減できる反射型広帯域波長板および該反射型広帯域波長板を用いる光ヘッド装置の提供を目的とする。
本発明による反射型広帯域波長板は、波長の異なる複数の直線偏光の入射光に対して、光路を偏向反射するとともに位相差を付与して出射する反射型広帯域波長板であって、入射側からみて、反射防止層と、単一の有機複屈折媒質層と、反射層とが順次積層されており、前記有機複屈折媒質層の光学軸が当該有機複屈折媒質層における厚さ方向に沿って連続的にねじれていることを特徴とする。
また、本発明による反射型広帯域波長板は、前記有機複屈折媒質層の光軸方位のねじれ角をθ2[°]とするとき、θ2が、90<θ2<135であり、395〜415nmの波長範囲である波長λ1、640〜680nmの波長範囲である波長λ2、および760〜810nmの波長範囲である波長λ3、の入射光に対して、波長λ1の光に対して出射する光の楕円率が0.7以上となり、波長λ2の光に対して出射する光の楕円率が0.6以上となり、波長λ3の光に対して出射する光の楕円率が0.5以上となるよう構成されていてもよい。
また、本発明による反射型広帯域波長板は、前記反射層が、金属膜の上に誘電体膜を積層した構造であってもよい。
また、本発明による光ヘッド装置は、複数波長の光を出射する光源と、前記複数波長の光源から出射された光を光ディスクに集光する対物レンズと、前記光ディスクで反射した光を検出する光検出器とを備え、前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、上述の反射型広帯域波長板のいずれかが備えられていることを特徴とする。
本発明によれば、複数の異なる波長に対して反射板と1/4波長板としての機能を果たし、かつ作製工数、製造コストを低減できる反射型広帯域波長板および該反射型広帯域波長板を用いる光ヘッド装置を提供できる。
実施形態1.
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の反射型広帯域波長板10の構成例を示す模式図である。図1に示す反射型広帯域波長板10は、2枚の透明基板14a、14bで有機複屈折媒質層12を保持した構造の例である。なお、入射側の基板14aの外側の面には、反射防止層11が設けられている。また、反入射側の基板14bの外側の面には、反射層13が設けられている。なお、図1に示す反射型広帯域波長板10は、入射側からみて、反射防止層11、基板14a、有機複屈折媒質層12、基板14b、反射層13が順に積層された構造となっている。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の反射型広帯域波長板10の構成例を示す模式図である。図1に示す反射型広帯域波長板10は、2枚の透明基板14a、14bで有機複屈折媒質層12を保持した構造の例である。なお、入射側の基板14aの外側の面には、反射防止層11が設けられている。また、反入射側の基板14bの外側の面には、反射層13が設けられている。なお、図1に示す反射型広帯域波長板10は、入射側からみて、反射防止層11、基板14a、有機複屈折媒質層12、基板14b、反射層13が順に積層された構造となっている。
また、図2は、本発明の反射型広帯域波長板10の他の構成例を示す模式図である。図2に示す反射型広帯域波長板10aのように、1枚の基板14aと、その透明基板14aの一方の面に備えられた反射防止層11と有機複屈折媒質層12と、透明基板14aの他方の面に備えられた反射層13とから構成されるものであってもよい。なお、図2に示す反射型広帯域波長板10bは、入射側からみて、反射防止層11、有機複屈折媒質層12、基板14a、反射層13が順に積層された構造となっている。
また、図3は、本発明の反射型広帯域波長板10の他の構成例を示す模式図である。図3に示す反射型広帯域波長板10bのように、1枚の透明基板14aと、透明基板14aの一方の面に備えられた反射層13と、反射層13上に備えられた有機複屈折媒質層12と、有機複屈折媒質層12上に備えられた反射防止層11とから構成されるものであってもよい。なお、図3に示す反射型広帯域波長板10bは、入射側からみて、反射防止層11、有機複屈折媒質層12、反射層13、基板14aが順に積層された構造となっている。以下、とくに説明がない場合は、これらの構成のうち、図1に示す反射型広帯域波長板10を例に用いて説明する。
図4は、反射型広帯域波長板10に入射した光の光路および偏光状態の変化の様子を模式的に示す説明図である。図4において、入射光15aは、反射防止層11の平面の法線方向、すなわちz方向に対して入射ε(|ε|>0)で入射し、反射防止層11から入射光15bとして出射される。さらに、入射光15bは有機複屈折媒質層12に入射し、有機複屈折媒質層12を透過して入射光15cとなる。そして、入射光15cは、反射層13によって反射され反射光16cとなる。その後、反射光16cは、再び有機複屈折媒質層12を透過して反射光16bとなる。そして、反射光16bは、反射防止層11を透過し反射光16aとして出射される。
なお、本実施形態では、入射光15a、15b、15cと反射光16a、16b、16cの電場ベクトルのp偏光、s偏光方向は、図4に示した方向をプラスとする。
本実施形態の反射型広帯域波長板10における光路について、図5を参照してさらに詳しく説明する。図5は、本実施形態の反射型広帯域波長板10の分解斜視図である。なお、図5において透明基板14a,14bは図示省略している。図5に示すように、入射光15bは、有機複屈折媒質層12の反射防止層11側の界面12aの法線方向であるz軸方向に対して、入射角ε’(|ε’|>0)で入射する。なお、図5において、符号21aは、界面12aにおける有機複屈折媒質層12の光学軸(例えば、遅相軸)を表している。以下、界面12a上のx軸と光学軸21aとがなす角度をθ1とする。また、有機複屈折媒質層12の光学軸は、有機複屈折媒質層12における厚さ方向に沿って連続的に角度θ2だけねじれている。符号21bは、界面12bにおける光学軸を表している。なお、本実施形態では、θ1、θ2は、図5のz軸方向から見て反時計回りの方向をプラスとする。また、以降、θ1をプレツイスト角、θ2をツイスト角と呼ぶ。
透明基板14a、14bとしては、入射する光に対して透明であれば、樹脂板、樹脂フィルムなど種々の材料を使用できるが、ガラスや石英ガラスなどの光学的等方性材料を用いると、透過する光に複屈折性の影響を与えないため好ましい。
反射防止層11としては、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した誘電体多層膜や、サブミクロン周期の凹凸を有するモスアイ構造を形成するなどして、界面での反射率を低く抑え、高い光利用効率を実現できる。また、反射防止層11は、反射層13以外の界面で反射する不要な反射光と、反射層13で1回だけ反射するメインの反射光との干渉による光学特性の劣化を抑制する効果が得られる構成が好ましい。
有機複屈折媒質層12としては、複屈折性を有する材料であればよいが、液晶を高分子化した高分子液晶を用いると、液晶の配向方向を制御してプレツイスト角θ1とツイスト角θ2を設定しやすく好ましい。
反射層13としては、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した誘電体多層膜や金属反射膜などを使用できる。なお、反射防止層や反射層に誘電体多層膜を用いるときは、膜応力によって基板に反りが生じ、反射光16aの波面収差が劣化する場合がある。この場合、膜応力を小さくするため、膜厚は薄い構成が望ましい。
次に、ストークスパラメータ(S0,S1,S2,S3)およびミュラー行列を用いて、入射した光に対する反射型広帯域波長板10の作用について説明する。ここで、入射光が完全偏光である場合S0成分を1とすることができるので以後この成分に関しては考慮せず、ミュラー行列も3×3の行列とする。また、光がp偏光方向に偏光している状態のストークスパラメータを(1,0,0)とする。
反射防止層11は、入射光15aのp偏向方向、s偏向方向の電場ベクトルに対して位相差δtを与える。この作用は、ミュラー行列を用いて以下の式(1)のように表される。
次に、有機複屈折媒質層12の偏光特性を規定するパラメータの決定方法について説明する。有機複屈折媒質層12を成す有機複屈折媒質は、光学軸方位と、光学軸方位と90°をなす方位の屈折率とが異なるもので、この屈折率の差(屈折率異方性)をΔnとする。また、複屈折媒質層12の厚さをdとする。
反射防止層11から出射された入射光15bが有機複屈折媒質層12を通過して受ける作用C1は、ミュラー行列を用いて以下の式(2)のように表される。なお、入射光15bは、有機複屈折媒質層12に入射角ε’で斜めに入射し、通過していく。このため、以下では、斜め入射を考慮した実効的なθ1、θ2、Δn、dをそれぞれθ1_eff、θ2_eff、Δneff、deffとして、有機複屈折媒質層12の作用を定式化している。
反射層13で反射された反射光16cは、有機複屈折媒質層12へ入射光15bとは反対側から入射する。このため、反射光16cが有機複屈折媒質層12を通過して受ける作用C2は、ミュラー行列を用いて以下の式(3)のように表される。
反射層13は、反射によって入射光15cのp偏光方向、s偏光方向の電場ベクトルに対して位相差δtを与える。この作用はミュラー行列を用いて以下の式(4)のように表される。反射層13としては、高屈折率材料と低屈折率材料とを用いて多層化した反射多層膜や金属反射膜などを使用できる。
入射光15aのストークスパラメータを(S1in,S2in,S3in)とすると、反射光16aのストークスパラメータ(S1out,S2out,S3out)は、以下の式(5)のように表される。
ここで、反射光16aのストークスパラメータのS3成分である式(5)におけるS3outと楕円率κとは、以下の式(6)の関係にある。
κ=tan(arcsin(S3out)/2) ・・・式(6)
なお、楕円率κは、出射光16aの、進行方向と直交する平面23における偏光状態の円偏光度合いをあらわすもので、楕円の長軸に対する短軸の比を表し、完全な円偏光であれば絶対値|κ|=1、完全な直線偏光であれば|κ|=0となる。
本実施形態では、上記の式(1)〜(6)を利用して、反射型広帯域波長板の設計を行った。ここで、入射光15aの条件として、(S1in,S2in,S3in)=(−1,0,0)(s偏光方向の直線偏光に相当)の直線偏光が入射した場合を考える。なお、計算単純化のため、反射防止層を通過する際に生じる位相差δt=0°とし、反射層で反射する際に生じる位相差δr=180°とした。また、有機複屈折媒質の実効的な屈折率異方性を、波長によらず一定のΔneff=−0.04とした。
図6は、計算により求めた有機複屈折媒質層12のパラメータの一例を示す説明図である。なお、図6において、計算条件11は、実効的なツイスト角θ2_eff=111.0°である場合の各パラメータの収束結果の一例である。また、計算条件12は、比較例として、ねじれがない場合、すなわち実効的なツイスト角θ2_eff=0°である場合の各パラメータの収束結果の一例である。
なお、本例は、計算条件11については各波長帯域での出射光16aが完全な円偏光により近づくように、すなわち出射光16aの楕円率の絶対値(|κ|)が1に近づくように、有機複屈折媒質層12の実効的な厚さdeff、実効的なプレツイスト角θ1_eff、実効的なツイスト角θ2_effを調整して、出射光16aの楕円率に対する収束計算を行った結果の例である。また、計算条件12については少なくとも1つの波長帯域での出射光16aが完全な円偏光により近づくように、すなわち出射光16aの楕円率の絶対値(|κ|)が1に近づくように、有機複屈折媒質層12の実効的な厚さdeff、実効的なプレツイスト角θ1_eff、実効的なツイスト角θ2_effを調整して、出射光16aの楕円率に対する収束計算を行った結果の例である。
なお、図6には、有機複屈折媒質層12のパラメータの例として、計算条件11では、実効的なツイスト角θ2_eff=111.0°である場合、実効的な厚さdeff、=4.9μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=66.0°であることが示されている。また、計算条件12では、実効的なツイスト角θ2_eff=0.0°である場合、実効的な厚さdeff、=1.4μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=45.0°であることが示されている。
楕円率の絶対値は高い方がより完全な円偏光となるため好ましいが、本実施形態では、各波長帯域で0.5以上であれば所望の条件を満たしているものとする。
また、図7は、図6に示したパラメータを有する有機複屈折媒質層12の出射光楕円率絶対値の波長依存性グラフを示す説明図である。図7に示すように、実効的なツイスト角θ2_eff=111.0°に設定した計算条件11の場合、楕円率の絶対値の変化が小さく、広い帯域で楕円率の絶対値が高い値を示していることがわかる。一方、ねじれが無い場合すなわち実効的なツイスト角θ2_eff=0.0°に設定した計算条件12では、特定の波長で楕円率絶対値が最大値である1をとりうるが、それ以外の波長範囲では楕円率絶対値の減少が著しいことがわかる。
すなわち、複屈折媒質層12の光学軸をねじれさせることにより、広い帯域にわたり出射光楕円率絶対値の波長依存性を少なくでき、特定の波長に対して所望する最大の楕円率絶対値は得られなくとも、広帯域にわたり許容範囲内とされる楕円率絶対値を得ることができる。例えば、図7に示す例では、少なくとも400nm〜800nmの波長範囲に渡り、0.6を上回っている。また、400nm〜650nmの波長範囲では0.8を上回り、また、650nm〜750nmの波長範囲では0.7を上回っている。
続いて、BD・DVD・CDのような3つの異なる波長の直線偏光の入射光に対して、光の利用効率を高める楕円偏光に変換して出射する反射型広帯域波長板の複屈折媒質層12のパラメータの例を示す。
ここでは、入射光15aの条件として、405nm帯域、660nm帯域、785nm帯域の各帯域の、(S1in,S2in,S3in)=(−1,0,0)(s偏光方向の直線偏光に相当)の直線偏光が入射した場合を考える。なお、計算単純化のため、反射防止層を通過する際に生じる位相差δt=0°とし、反射層で反射する際に生じる位相差δr=180°とした。また、有機複屈折媒質の実効的な屈折率異方性を、波長によらず一定のΔneff=−0.04とした。
図8は、計算により求めた有機複屈折媒質層12のパラメータの他の例を示す説明図である。図8において、計算条件21〜26は、それぞれ実効的なツイスト角θ2_eff=90°、105°、110°、115°、120°、135°である場合の各パラメータの収束結果の一例である。すなわち、図8では、実効的なツイスト角θ2_effがそれぞれ90°、105°、110°、115°、120°、135°である場合において、各波長帯域での出射光16aの楕円率絶対値が1に近づくように、有機複屈折媒質層12の実効的な厚さdeff、実効的なプレツイスト角θ1_effを調整した結果を示している。
なお、図8には、有機複屈折媒質層12のパラメータの例として、計算条件21では、実効的なツイスト角θ2_eff=90°である場合、実効的な厚さdeff、=6.80μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=58.66°であることが示されている。また、計算条件22では、実効的なツイスト角θ2_eff=105°である場合、実効的な厚さdeff、=5.40μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=65.43°であることが示されている。また、計算条件23では、実効的なツイスト角θ2_eff=110°である場合、実効的な厚さdeff、=4.91μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=66.20°であることが示されている。また、計算条件24では、実効的なツイスト角θ2_eff=115°である場合、実効的な厚さdeff、=4.67μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=65.13°であることが示されている。また、計算条件25では、実効的なツイスト角θ2_eff=120°である場合、実効的な厚さdeff、=4.51μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=63.88°であることが示されている。また、計算条件26では、実効的なツイスト角θ2_eff=135°である場合、実効的な厚さdeff、=4.08μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=59.60°であることが示されている。
また、図9は、図8に示したパラメータを有する有機複屈折媒質層12の出射光楕円率絶対値の波長依存性グラフを示す説明図である。なお、図9(a)は、405nm帯域付近の波長依存性を示すグラフである。また、図9(b)は、660nm帯域および785nm帯域付近の波長依存性を示すグラフである。なお、図9(a)と図9(b)は、波長帯域を405nm帯域付近(380nm〜430nm)と、660nm帯域および785nm帯域付近(600nm〜800nm)とに分けて表示しているが、両グラフは同じの有機複屈折媒質層12による出射光楕円率絶対値を示している。
図9に示すように、90<θ2_eff<135の範囲にある計算条件22、23、24、25の各条件において、405nm帯域で0.7以上、660nm帯域で0.6以上、785nm帯域で0.5以上、の楕円率が得られた。なお、θ2_eff=90°とした計算条件21では、405nm帯域で0.8以上の楕円率を得られる一方、660nm帯域および785nm帯域で0.4より低い楕円率しか得られなかった。また、θ2_eff=135°とした計算条件26では、405nm帯域、660nm帯域および785nm帯域で0.5より低い楕円率しか得られなかった。
なお、上記例では、屈折率異方性が波長分散を有さない場合を例に示したが、波長分散を有する場合であっても、プレツイスト角θ2_effの最適範囲はほぼ同様であった。図10は、有機複屈折媒質層12のパラメータの他の例を示す説明図である。図10(a)は、本例の有機複屈折媒質層12の屈折率異方性Δneffを示す説明図である。また、図10(b)は、図10(a)に示す屈折率異方性を有する有機複屈折媒質層12において、計算条件31〜34として実効的なツイスト角θ2_effが103°、105°、110°、115°である場合の各パラメータの収束結果の一例である。
なお、図10(a)には、本例の有機複屈折媒質の屈折率異方性として、405nm帯域ではΔneff=−0.0421、660nm帯域ではΔneff=−0.0403、785nm帯域ではΔneff=−0.0402であることが示されている。また、図10(b)には、有機複屈折媒質層12のパラメータの例として、計算条件31では、実効的なツイスト角θ2_eff=103°である場合、実効的な厚さdeff、=5.3μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=65.1°であることが示されている。また、計算条件32では、実効的なツイスト角θ2_eff=105°である場合、実効的な厚さdeff、=5.1μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=65.9°であることが示されている。また、計算条件33では、実効的なツイスト角θ2_eff=110°である場合、実効的な厚さdeff、=4.7μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=65.8°であることが示されている。また、計算条件34では、実効的なツイスト角θ2_effが115°である場合、実効的な厚さdeff、=4.4μm、実効的なプレツイスト角θ1_eff=65.0°であることが示されている。
また、図11は、図10に示したパラメータを有する有機複屈折媒質層12の出射光楕円率絶対値の波長依存性グラフを示す説明図である。なお、図11(a)は、405nm帯域付近の波長依存性を示すグラフである。また、図11(b)は、660nm帯域および785nm帯域付近の波長依存性を示すグラフである。なお、図11(a)と図11(b)は、波長帯域を405nm帯域付近(380nm〜430nm)と、660nm帯域および785nm帯域付近(600nm〜800nm)とに分けて表示しているが、両グラフは同じの有機複屈折媒質層12による出射光楕円率絶対値を示している。
図11に示すように、90<θ2_eff<135の範囲にある計算条件31、32、33、34の各条件において、405nm帯域で0.7以上、660nm帯域で0.6以上、785nm帯域で0.5以上、の楕円率が得られた。
以上に示すように、実効的なツイスト角θ2_effを、90<θ2_eff<135の範囲で決めると、実効的な厚さdeff、実効的なプレツイスト角θ1_effを調整することにより、各波長帯域において高い楕円率を示すパラメータを高い精度で得ることができる。なお、90<θ2_eff<135以外であっても、対象とする波長帯域によっては、または、材料の選定や他のパラメータの調整量を大きくすること等により、所望の特性を得ることは可能である。
なお、以上の計算では、δr=0°、δt=180°としたが、δr、δtがそれ以外の値を持つ場合であっても、所望の特性を得るように、実効的な厚さdeff、実効的なプレツイスト角θ1_eff、実効的なツイスト角θ2_effを調整すればよい。
また、以上の計算では、入射光15aをs偏光方向の直線偏光に相当するとして、ストークスパラメータ(S1in,S2in,S3in)=(−1,0,0)としたが、そのほかの任意の直線偏光や楕円偏光に対しても、所望の特性を得るように、実効的な厚さdeff、実効的なプレツイスト角θ1_eff、実効的なツイスト角θ2_effを調整できる。
また、上述のようなミュラー行列を用いた計算では、斜め入射を考慮した実効的なパラメータであるθ1_eff、θ2_eff、Δneff、deffを用いて有機複屈折媒質層12の作用を定式化しているが、実際に作成する場合は、製造パラメータである、θ1、θ2、dを、θ1_eff、θ2_eff、deff近傍で調整して、同等の特性を得ることができる。
実施形態2.
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図12は、本実施形態に係る光ヘッド装置100の構成例を示す概念的模式図である。本実施形態では、光ヘッド装置が、上述した反射型広帯域波長板10を有する場合について説明する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図12は、本実施形態に係る光ヘッド装置100の構成例を示す概念的模式図である。本実施形態では、光ヘッド装置が、上述した反射型広帯域波長板10を有する場合について説明する。
図12に示す光ヘッド装置100は、所定の波長の光を出射する光源101と、光源101から発射した光を反射型広帯域波長板10の方向に直進透過させるとともに、光ディスク105で反射された戻り光を偏向分離するビームスプリッタ102と、ビームスプリッタ102を透過した光を平行光に変換するコリメータレンズ103と、反射型広帯域波長板10で反射される光を光ディスク105に集光させる対物レンズ104と、光ディスク105で反射され、ビームスプリッタ102で反射される光を検出する光検出器106、とを備えている。また、光ヘッド装置100は、光源101とビームスプリッタ102との間の光路中に、光源101が出射した光の一部を回折させてメインビームと2つのサブビームの3つのビームを発生する回折素子を備えていてもよい。
光源101は、複数の波長の光源を出射する半導体レーザにより構成される。本実施形態では、405nm波長帯、波長660nm波長帯および780nm波長帯の直線偏光の発散光を出射する半導体レーザにより構成されるものとする。
ここで、光源101から発射された直線偏光の光は、偏光ビームスプリッタ102を透過し、コリメータレンズ103で平行光になって反射型広帯域波長板10に入射する。その後、反射型広帯域波長板10により反射された際に円偏光の光となって、対物レンズ104により光ディスク105に集光する。なお、光源から光ディスクに至るまでの光路を「往路」とし、光ディスクから光検出器に至るまでの光路を「復路」と定義をする。
光ディスク105で反射された光は、逆回りの円偏光の光となって、再び、対物レンズ104を透過し、反射型広帯域波長板10に入射する。その後、反射型広帯域波長板10により反射された際に往路での直線偏光の光と直交する直線偏光の光となって、コリメータレンズ103を透過し、偏光ビームスプリッタ102で反射されて、光検出器106に到達する。
このように、光ヘッド装置100において、反射型波長板10は、立ち上げミラーとしての機能に加え、1/4波長板としての機能を併せ持つので、光ヘッド装置100の部品点数が削減でき、薄型化・小型化を実現できる。なお、光ヘッド装置100には、反射型広帯域波長板10を備えた例について説明したが、使用する波長の光を反射するとともに、例えば、楕円偏光の光を円偏光の光に変える機能を有するものであってもよい。また、反射して1/4波長板としての機能を有するものとして、他の反射型広帯域波長板10aや反射型広帯域波長板10bを用いてもよい。
このように、光ヘッド装置100において、反射型広帯域波長板10は、立ち上げミラーとしての機能に加え、1/4波長板としての機能を併せ持つので、これらを別々に配置する場合と比べて、光ヘッド装置100の部品点数が削減でき、薄型化・小型化が実現できる。また、薄型でアクチュエータに対するスペースの制限が少ないため、高い設計自由度が得られる。
また、反射型広帯域波長板10は、広帯域化のために複屈折層を2層以上積層する必要がなく、単一の複屈折層により実現されるので、製造工程の簡素化および製造コストの削減といった効果が得られる。
以下、第1の実施例として、反射型広帯域波長板10の作成方法とともに具体的な構成について説明する。以下では、反射型広帯域波長板10の構成として、図3に示した反射型広帯域波長板10bの例を示す。
本実施例では、透明基板14aとして石英ガラス基板の一方の平面に、反射層13を形成する。具体的には、図13に示すようなSiO2とTa2O5を交互に所定の膜厚になるように、真空蒸着法、スパッタ法などによって積層する。なお、図13は、本実施例の反射型広帯域波長板10の反射層13の積層構造の例を示す説明図である。
次に、反射層13の上に、図14に示す屈折率異方性Δnと厚さd、ツイスト角θ2を有する、複屈折媒質層12を形成する。具体的には、反射層13の上にポリイミドを塗布し、焼成後、ラビングによって一方向に配向した配向膜を形成する。次に、図示しない、別の石英ガラス基板の一方の平面に、同様にラビング処理をしたポリイミド配向膜を形成する。続いて、2枚の石英ガラス基板の間に、所望の厚さとなるようなスペーサを散布し、重ね合せる。このとき、2枚の石英ガラス基板のラビング方向がなす角度が、ツイスト角θ2=115.0°となるように設定する。次に、2枚の石英ガラス基板によってできた空隙に、屈折率異方性Δnが405nmで−0.0421、660nmで−0.0403、785nmで−0.0402の複屈折材料である液晶を注入し、UV光を照射することによって液晶を硬化させ、厚さ方向に光学軸がねじれた高分子液晶からなる厚さd=4.72μmの有機複屈折媒質層12を形成する。なお、有機複屈折媒質層12を形成した後は、液晶を封入するために用いた図示しない一方の石英ガラス基板は除去する。
次に、形成した複屈折媒質層12の上に、反射防止層11を形成する。具体的には、図15に示すようなSiO2とTa2O5を交互に所定の膜厚になるように、真空蒸着法、スパッタ法などによって積層する。なお、図15は、本実施例の反射型広帯域波長板10の反射防止層11の積層構造の例を示す説明図である。
このように作成した広帯域反射型波長板10bの特性について図16を用いて説明する。図16(a)は、本実施例の広帯域反射型波長板10に入射する光の入射角を示す説明図である。また、図16(b)は、本実施例の広帯域反射型波長板10の有機複屈折媒質層12の光軸と入射面との関係を示す説明図である。
すなわち、本実施例では、図16に示すように、広帯域反射型波長板10の反射防止層11の平面の法線に対して、入射角ε=45°となるようにして、また、プレツイスト角θ1が74.1°となるようにして、入射光15aとして、405nmを中心とする波長395〜415nmのs偏光の光を入射する。同様に、660nmを中心とする波長640〜680nmのs偏光の光を入射する。また同様に、785nmを中心とする波長760〜810nmのs偏光の光を入射する。
図17は、このときの出射光16aの楕円率の絶対値を示すグラフである。なお、計算には、4x4行列法を用いた。図17(a)は波長405nmを中心とする波長範囲395〜415nmを入射したときの出射光16aの楕円率の絶対値を示している。図17(b)は、波長660nm帯域を中心とする波長範囲640〜680nmを入射したときの出射光16aの楕円率の絶対値を示している。図17(c)は、波長785nm帯域を中心とする波長範囲760〜810nmを入射したときの出射光16aの楕円率の絶対値を示している。
本実施例によれば、図17(a)に示すように、波長395〜415nmの範囲で楕円率絶対値が0.7以上となり、ほぼ円偏光の光を得られることがわかる。また、図17(b)に示すように、波長640〜680nmの範囲で楕円率絶対値が0.6以上の光を得られることがわかる。また、図17(c)に示すように、波長760〜810の範囲で楕円率絶対値が0.5以上の光を得られることがわかる。
第2の実施例では、反射型広帯域波長板10の反射層13として、金属膜の上に誘電体膜を積層した金属増反射ミラーを利用した例を示す。
まず、実施例1と同様に、透明基板14aとして石英ガラス基板の一方の平面に、反射層13を形成する。本実施例では、石英ガラス基板の一方の面にAg系合金を形成し、その上にSiO2とTa2O5を図18に示すような所定の膜厚になるように、真空蒸着法、スパッタ法などによって積層する。なお、図18は、本実施例の反射層13の積層構造の具体例を示す説明図である。
以下、第1の実施例と同様に、図14に示すパラメータを有する複屈折媒質層12と図15に示す積層構造の反射防止層11を形成する。
図19は、このようにして作成した広帯域反射型波長板10に対して、入射角ε=45°となるようにして、また、プレツイスト角θ1が74.1°となるようにして、s偏光の光を入射したときの出射光16aの楕円率の絶対値を示すグラフである。なお、図19(a)は、波長405nmを中心とする波長範囲395〜415nmを入射したときの出射光16aの楕円率の絶対値を示している。図19(b)は、波長660nm帯域を中心とする波長範囲640〜680nmを入射したときの出射光16aの楕円率の絶対値を示している。図19(c)は、波長785nm帯域を中心とする波長範囲760〜810nmを入射したときの出射光16aの楕円率の絶対値を示している。
本実施例によれば、図19(a),(b),(c)に示すように、波長395〜415nmの範囲で楕円率絶対値が0.7以上、波長640〜680nmの範囲で楕円率絶対値が0.6以上、波長760〜810nmの範囲で楕円率絶対値が0.6以上の光を得られることがわかる。
また、第1の実施例では、図13に示すような積層構造により反射層13の膜厚が合計4289nmであるが、本実施例では図18に示すような積層構造により合計989nmとなるため、反射層13の膜厚を薄くできる。このため、反射層の成膜工数を削減でき、また、反射層の膜応力による収差劣化を抑えることができる。
このように、本発明による広帯域反射型波長板を光ヘッド装置に使用した場合、往路光の直線偏光の光と直交する偏光方向の復路光が検出器に到達することで、光ディスクの情報を読み取ることができる。なお、上記説明では、出射光の楕円率絶対値が0.5以上であれば所望の条件を満たすものとしたが、楕円率は、高い方が検出器へ入る復路光の利用効率が高くなるのでより好ましい。
本発明は、CD、DVD、光磁気ディスクやBDなどの光ディスクに情報の記録・再生を行う光ヘッド装置の光学系において、光利用効率を高めるために利用される。
10、10a、10b 反射型広帯域波長板
11 反射防止層
12 有機複屈折媒質層
13 反射層
14a、14b 透明基板
100 光ヘッド装置
101 光源
102 ビームスプリッタ
103 コリメータレンズ
104 対物レンズ
105 光ディスク
106 光検出器
11 反射防止層
12 有機複屈折媒質層
13 反射層
14a、14b 透明基板
100 光ヘッド装置
101 光源
102 ビームスプリッタ
103 コリメータレンズ
104 対物レンズ
105 光ディスク
106 光検出器
Claims (4)
- 波長の異なる複数の直線偏光の入射光に対して、光路を偏向反射するとともに位相差を付与して出射する反射型広帯域波長板であって、
入射側からみて、反射防止層と、単一の有機複屈折媒質層と、反射層とが順次積層されており、前記有機複屈折媒質層の光学軸が当該有機複屈折媒質層における厚さ方向に沿って連続的にねじれている
ことを特徴とする反射型広帯域波長板。 - 前記有機複屈折媒質層の光軸方位のねじれ角をθ2[°]とするとき、θ2が、90<θ2<135であり、
395〜415nmの波長範囲である波長λ1、640〜680nmの波長範囲である波長λ2、および760〜810nmの波長範囲である波長λ3、の入射光に対して、波長λ1の光に対して出射する光の楕円率が0.7以上となり、波長λ2の光に対して出射する光の楕円率が0.6以上となり、波長λ3の光に対して出射する光の楕円率が0.5以上となる
請求項1に記載の反射型広帯域波長板。 - 前記反射層が、金属膜の上に誘電体膜を積層した構造である
請求項1または請求項2に記載の反射型広帯域波長板。 - 複数波長の光を出射する光源と、前記複数波長の光源から出射された光を光ディスクに集光する対物レンズと、前記光ディスクで反射した光を検出する光検出器とを備え、
前記光源と前記対物レンズとの間の光路中に、請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の反射型広帯域波長板が備えられている
ことを特徴とする光ヘッド装置。
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JP2021152660A (ja) * | 2014-02-07 | 2021-09-30 | 住友化学株式会社 | 長尺偏光フィルムの製造方法 |
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-
2011
- 2011-06-29 JP JP2011144521A patent/JP2013012273A/ja not_active Withdrawn
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