JP2003239773A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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JP2003239773A
JP2003239773A JP2002042835A JP2002042835A JP2003239773A JP 2003239773 A JP2003239773 A JP 2003239773A JP 2002042835 A JP2002042835 A JP 2002042835A JP 2002042835 A JP2002042835 A JP 2002042835A JP 2003239773 A JP2003239773 A JP 2003239773A
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JP
Japan
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valve timing
hydraulic pressure
internal combustion
combustion engine
control device
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English (en)
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Genki Otani
元希 大谷
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】油圧供給手段を有し、与えられた目標値に基づ
いて油圧供給手段から供給される油圧に基づいて吸気バ
ルブ及び排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミング
を変化させる可変バルブタイミング機構を備える内燃機
関のバルブタイミング制御装置において、可変バルブタ
イミング機構の動作状態に基づいて、油圧を供給する媒
体となるオイルの粘度の異常を検出する。 【解決手段】可変バルブタイミング機構が作動して所定
時間経過後の、予め定められたバルブタイミングの動作
軌跡と実バルブタイミングとの偏差、目標バルブタイミ
ングと実バルブタイミングとの偏差、及び実バルブタイ
ミングが所定値に達したときの可変バルブタイミング機
構の作動出力後の経過時間のいずれかに基づいてオイル
の粘度の異常を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、与えられた目標値に基
づいて、油圧供給手段により供給される油圧により吸気
及び排気バルブの開閉タイミングを変化させる可変バル
ブタイミング機構を備えた内燃機関のバルブタイミング
制御装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、内燃機関の可変動弁機構において、
機関運転条件に基づいてクランクシャフトに対するカム
シャフトの回転位相を変更することにより、吸気バルブ
及び排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングを変
化させてバルブオーバラップ量を変化させる可変バルブ
タイミング機構が知られている。
【0003】こうした可変バルブタイミング機構は、カ
ムシャフト一端に設けられたタイミングプーリ(タイミ
ングギヤ)とカムシャフトの間に、リングギヤ(リング
ピストン)が配設される。リングギヤは外周に設けられ
たヘリカル歯によりカムシャフトとカムシャフト軸方向
に相対移動可能である。このリングギヤに軸方向の油圧
が供給されることによりリングギヤが移動し、タイミン
グプーリに対するカムシャフトの回転位相が変更され
る。このリングギヤに供給される油圧を制御し、タイミ
ングプーリに対するカムシャフトの回転位相を変更する
ことにより、吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一
方の開閉タイミングを制御してバルブオーバラップ量を
制御するものである。
【0004】ところで、内燃機関において、機関が冷え
た状態からエンジンを始動する場合(冷間始動時)、燃
焼室に噴射された燃料が霧化しにくいため、燃料が液状
で存在することがあり、これに起因して排気中に黒煙が
含まれるようになるおそれがある。そのため、従来、冷
間始動時に、バルブタイミングを変化させてバルブオー
バラップ量を変化させることで、燃料が燃焼する時の燃
焼室内に存在する排気の量を調整し、黒煙の発生を抑制
するという技術がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような可変バルブ
タイミング機構を備えた内燃機関において、オイルの劣
化によるオイルの粘度硬化若しくはオイル交換時に不適
切な硬度のオイルが注入されると、機関始動時に十分な
油圧をバルブタイミング装置に供給できずにバルブタイ
ミングが目標通りとならず、黒煙発生を防止することが
できない。また、機関を停止したときにバルブタイミン
グが始動時の状態に復帰するのに時間を要し、機関停止
直後の再始動時に始動不良或いは排気エミッションに影
響をおよぼすおそれがある。
【0006】すなわち、オイルの粘度が異常に高い場
合、可変バルブタイミング機構へのオイル供給に時間を
要し、可変バルブタイミング機構の作動が遅れたり、或
いは機関停止直前では油圧も低下するため、可変バルブ
タイミング機構からオイルが戻りきらず、バルブタイミ
ングも始動時の所期状態に復帰できないという問題があ
った。
【0007】本発明は、上記問題に鑑みなされたもので
あって、その目的は、油圧供給手段を有し、与えられた
目標値に基づいて油圧供給手段から供給される油圧に基
づいて吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方の開
閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構を
備える内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
可変バルブタイミング機構の動作状態に基づいて、油圧
を供給する媒体となるオイルの粘度の異常を検出するこ
とができる、内燃機関のバルブタイミング制御装置を提
供することを目的とする。
【0008】上記目的を達成するために請求項1記載の
発明では、油圧供給手段を有し、与えられた所定の目標
値に基づいて、油圧供給手段から供給される油圧により
吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方の開閉タイ
ミングを変化させる可変バルブタイミング機構を備える
内燃機関のバルブタイミング制御装置において、可変バ
ルブタイミング機構の実バルブタイミングを検出する検
出手段と、検出手段により検出された実バルブタイミン
グと予め定められたバルブタイミングの動作軌跡との偏
差を算出する算出手段とを備え、偏差が所定値以上であ
ると、油圧を供給する媒体となるオイルの粘度が異常で
あると判定する異常判定手段を備えるものである。
【0009】上記発明によれば、予め定められたバルブ
タイミングの動作軌跡と検出された実バルブタイミング
との偏差を算出して、算出結果に基づいてオイル粘度の
異常を判定するため、オイル粘度の異常による可変バル
ブタイミング機構の動作不良を検出することができる。
また、可変バルブタイミング機構の動作に基づいてオイ
ル粘度の異常を検出するため、特別にオイル粘度検出手
段を設ける必要がなく、コストの上昇を抑制することが
できる。
【0010】請求項2記載の発明によれば、バルブタイ
ミング制御装置は、可変バルブタイミング機構が動作を
開始してからの経過時間を計測するカウント手段を備
え、カウント手段によるカウント値が所定値以上である
ときに、上記異常判定手段による判定を行うことを特徴
とする内燃機関のバルブタイミング制御装置である。
【0011】オイル粘度が異常に硬いときは、実バルブ
タイミングは図5の点線のように変化すると考えられ
る。可変バルブタイミング機構作動直後(例えば図中の
t1)は、偏差が小さいため、誤判定するおそれがあ
る。そのため、カウント手段により可変バルブタイミン
グ機構が作動を開始してからの経過時間を計測し、オイ
ル粘度異常時の偏差が十分に現れる所定の時間(例えば
図中t2)において、上記判定を行うことにより、誤検
出を防止することができる。
【0012】請求項3の発明によれば、油圧供給手段を
有し、与えられた所定の目標値に基づいて、油圧供給手
段から供給される油圧により吸気バルブおよび排気バル
ブの少なくとも一方の開閉タイミングを変化させる可変
バルブタイミング機構を備える内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置において、可変バルブタイミング機構の実
バルブタイミングを検出する検出手段と、可変バルブタ
イミング機構が動作を開始してからの経過時間を計測す
るカウント手段と、所定の目標値と検出手段により検出
された実バルブタイミングとの偏差を算出する算出手段
を備え、カウント手段によるカウント値が所定値に達し
たときに偏差が所定値以上であると、油圧を供給する媒
体となるオイルの粘度が異常であると判定する判定手段
を備えるものである。
【0013】上記発明によれば、検出された実バルブタ
イミングと目標値との偏差を算出して、算出結果に基づ
いてオイル粘度の異常を判定するため、オイル粘度の異
常による可変バルブタイミング機構の動作不良を検出す
ることができる。また、可変バルブタイミング機構の動
作に基づいてオイル粘度の異常を検出するため、特別に
オイル粘度検出手段を設ける必要がなく、コストの上昇
を抑制することができる。
【0014】請求項4の発明によれば、油圧供給手段を
有し、与えられた所定の目標値に基づいて、油圧供給手
段から供給される油圧により吸気バルブおよび排気バル
ブの少なくとも一方の開閉タイミングを変化させる可変
バルブタイミング機構を備える内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置において、可変バルブタイミング機構の実
バルブタイミングを検出する検出手段と、可変バルブタ
イミング機構が動作を開始してからの経過時間を計測す
るカウント手段とを備え、検出手段により検出された実
バルブタイミングが所定値に達したときのカウント手段
によるカウント値が所定値以上であると、油圧を供給す
る媒体となるオイルの粘度が異常であると判定する判定
手段を備えるものである。
【0015】上記発明によれば、検出された実バルブタ
イミングが所定値に達したときに、カウント手段による
カウント値が所定値以上である、つまり可変バルブタイ
ミング機構の動作遅れが大きいことを検出してオイル粘
度の異常を判定するため、オイル粘度の異常による可変
バルブタイミング機構の動作不良を検出することができ
る。また、可変バルブタイミング機構の動作に基づいて
オイル粘度の異常を検出するため、特別にオイル粘度検
出手段を設ける必要がなく、コストの上昇を抑制するこ
とができる。
【0016】請求項5の発明によれば、油圧供給手段を
有し、与えられた所定の目標値に基づいて、油圧供給手
段から供給される油圧により吸気バルブおよび排気バル
ブの少なくとも一方の開閉タイミングを変化させる可変
バルブタイミング機構を備える内燃機関のバルブタイミ
ング制御装置において、可変バルブタイミング機構の実
バルブタイミングを検出する検出手段と、可変バルブタ
イミング機構が動作を開始してからの経過時間を計測す
るカウント手段とを備え、カウント手段によるカウント
値が所定値に達した時に、検出手段による検出値が所定
値以下であると、油圧を供給する媒体となるオイルの粘
度が異常であると判定する判定手段を備えるものであ
る。
【0017】上記発明によれば、カウント手段によるカ
ウント値が所定値に達したときに、検出された実バルブ
タイミングが所定値以下である、つまり可変バルブタイ
ミング機構の動作遅れが大きいことを検出してオイル粘
度の異常を判定するため、オイル粘度の異常による可変
バルブタイミング機構の動作不良を検出することができ
る。また、可変バルブタイミング機構の動作に基づいて
オイル粘度の異常を検出するため、特別にオイル粘度検
出手段を設ける必要がなく、コストの上昇を抑制するこ
とができる。
【0018】請求項6の発明によれば、請求項1乃至5
の発明において、内燃機関は可変バルブタイミング機構
付近の温度を検出する温度検出手段を備え、バルブタイ
ミング制御装置は温度検出手段により検出された温度が
所定値以下であるときは、判定手段による判定を禁止す
る第1の禁止手段を備えるものである。
【0019】オイルの粘度は、図6に示すように、温度
が非常に低いときは正常オイル、粗悪オイルに関わらず
粘度が非常に高くなる。そのため、可変バルブタイミン
グ機構が正常オイルにおいても正常に作動しない可能性
がある。上記発明によれば、このような正常オイルと粗
悪オイルの差を見分けることが困難な温度領域におい
て、上記オイル粘度の異常判定を禁止することにより、
誤判定を防止することができる。
【0020】請求項7の発明によれば、請求項1乃至6
の発明において、内燃機関は可変バルブタイミング機構
付近の温度を検出する温度検出手段を備え、バルブタイ
ミング制御装置は温度検出手段により検出された温度が
所定値以上であるときは、判定手段による判定を禁止す
る第2の禁止手段を備えるものである。
【0021】オイルの粘度は、図6に示すように、温度
が高いときは、正常オイル、粗悪オイルとの粘度差が非
常に小さくなる。上記発明によれば、このような正常オ
イルと粗悪オイルの差を見分けることが困難な温度領域
において、上記オイル粘度の異常判定を禁止することに
より、誤判定を防止することができる。
【0022】請求項8の発明によれば、請求項1乃至7
の発明において、バルブタイミング制御装置は、判定手
段によりオイルの粘度が異常であると判定されたとき
に、運転者に警告する警告手段を備えるものである。
【0023】上記発明によれば、オイルの粘度が異常で
あると判定されたときに、運転者にオイル粘度が異常で
あることを警告して正常オイルへの交換を促すことがで
きるため、オイル粘度の異常による動作不良を早期に回
避することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明に
かかるバルブタイミング制御装置を、可変バルブタイミ
ング機構を備えた筒内直接噴射式の内燃機関に適用した
第1実施形態を図1乃至図3に従って説明する。
【0025】図1は可変バルブタイミング機構を備えた
筒内直接噴射式の内燃機関の概略構成図である。内燃機
関1は、複数のシリンダが形成されているシリンダブロ
ック2と、シリンダブロック2上部に連結されるシリン
ダヘッド3と、シリンダブロック2の各シリンダ内を上
下に往復移動するピストン4とを備えている。また、ピ
ストン4の下端部にはクランクシャフト5が連結されて
おり、ピストン4が上下動することによりクランクシャ
フト5が回転させられる。
【0026】更に、クランクシャフト5の近傍には、磁
性体ロータと電磁ピックアップとから構成されるクラン
ク角センサ6が配設されている。ロータの外周には等角
度歯が形成されており、ロータの等角度歯が電磁ピック
アップの前方を通過する毎に、パルス状のクランク角度
信号が検出される。検出されたクランク角度信号はEC
U33に送信される。
【0027】また、シリンダブロック2及びシリンダヘ
ッド3の内壁と、ピストン4の頂部とによって区画形成
された空間は、混合気を燃焼させるための燃焼室8とし
て機能し、燃焼室8の頂部には、混合気に点火するため
の点火プラグ9が燃焼室8に先端部が突出するように配
設されている。
【0028】そして、各点火プラグ9は、プラグコード
等を介してディストリビュータ10に接続されており、
イグナイタ11から出力された高電圧は、ディストリビ
ュータ10によって、クランクシャフト5のクランク角
度に同期して各点火プラグ9に分配される。
【0029】ディストリビュータ10には、排気側カム
シャフト12に連結され、クランクシャフト5の回転数
を検出するエンジン回転数センサ13が配設される。検
出されたクランクシャフトの回転数は、所定時間毎にE
CU33に送信される。
【0030】燃焼室8の側壁には、燃焼室8へ燃料を噴
射するためのインジェクタ30が各気筒に配設されてい
る。インジェクタ30は、燃料がシリンダ壁面に付着し
て、付着燃料が未燃HCとして排出さることによりエミ
ッションが悪化されることを防止するため、ピストン4
が下死点に達した時にピストン4の頂面をねらって燃料
が噴射される。
【0031】シリンダブロック2には、冷却水通路を流
れる冷却水温度を検出するための水温センサ14が配設
されている。また、シリンダヘッド3には、吸気ポート
15及び排気ポート16が形成され、吸気ポート15に
は吸気通路17が接続されており、排気ポート16には
排気通路18が接続されている。また、シリンダヘッド
3の吸気ポート15には吸気弁19が配設され、排気ポ
ート16には排気弁20が配設されている。
【0032】吸気弁19の上方には、吸気弁19を開閉
駆動させるための吸気カムシャフト21が配置され、同
様に排気弁20の上方には、排気弁を開閉駆動させるた
めの排気カムシャフト12が配置されている。また、各
カムシャフト21、12の一端には、吸気側タイミング
プーリ22、排気側タイミングプーリ23が装着されて
おり、各タイミングプーリ22、23は、タイミングベ
ルト24を介して、クランクシャフト5に連結されてい
る。従って、内燃機関1の作動時にはクランクシャフト
5からタイミングベルト24及び各タイミングプーリ2
2、23を介して各カムシャフト21、12が回転する
ことにより吸気弁19および排気弁16が開閉駆動され
る。また、吸気カムシャフト21の近傍には、吸気弁1
9のバルブタイミングを検出するためのカムポジション
センサ7が配設される。カムポジションセンサ7の検出
結果は、所定時間毎にECU33に送信される。
【0033】吸気通路17の空気取り入れ側には、エア
クリーナが接続されており、吸気通路17の途中には運
転者のアクセルペダル操作に基づいて開閉駆動され、吸
入空気量を調量するスロットルバルブ26が配設されて
いる。
【0034】スロットルバルブ26近傍には、スロット
ル開度を検出するスロットルポジションセンサ27が配
設され、検出結果は所定時間毎にECU33に送信され
る。また、スロットルバルブ26の下流側には、吸気脈
動及び吸気干渉を低減するためのサージタンク28と、
吸入空気量を検出するエアフローメータ29が配設され
る。エアフローメータ29による検出結果は所定時間毎
にECU33に送信される。
【0035】内燃機関1の作動時には、エアクリーナ2
5により濾過された空気が吸気通路17に取り込まれ、
吸気弁19の開弁にともなって燃焼室8に吸入される。
そして、インジェクタ30により燃料が噴射されて混合
気となると、点火プラグ9により点火されることにより
混合気が燃焼して排気ガスとなる。
【0036】排気通路18の途中には、排気ガスを浄化
するための三元触媒を内蔵した触媒コンバータ31が配
設されている。また、排気通路18の途中は、排気ガス
中の酸素濃度を検出する酸素センサ32が配設されてい
る。酸素センサ32は、所定時間毎に排気ガス中の酸素
濃度を検出し、検出結果はECU33に送信される。
【0037】次に、本発明にかかる可変バルブタイミン
グ機構(以下、VVT機構という)について、図2に基
づいて説明する。内燃機関1に装着されたVVT機構4
1は、タイミングプーリ22とクランクシャフト5の回
転に対する吸気側カムシャフト21との位相を変化させ
ることにより、吸気弁19の作動タイミングをクランク
角に関して連続的に変化させるための機構であり、油圧
により制御される。
【0038】吸気カムシャフト21は、シリンダヘッド
3及びベアリングキャップ42間で回転自在に支持され
ている。吸気カムシャフト21の前端部(図2の左端
部)外周にはタイミングプーリ22が相対回動可能に装
着されている。吸気カムシャフト21の前端には、イン
ナキャップ43が中空ボルト44及びピン45により一
体回転可能に取り付けられている。
【0039】タイミングプーリ22には、ボルト46及
びピン47によりハウジング48が一体回転可能に取り
付けられ、またハウジング48にはプラグ49が取外し
可能に装着されており、両者48,49により吸気カム
シャフト21の前端部及びインナキャップ43の全体が
覆われている。タイミングプーリ22は、タイミングベ
ルト24を掛装するための外歯24aが多数形成されて
いる。
【0040】吸気側カムシャフト21及びタイミングプ
ーリ22は、ハウジング48及びインナキャップ43に
よって囲まれた空間S内に収容されている。ピストン部
材50は第1の位置と第2の位置との間で往復動する。
ピストン部材50は第1の位置に配置されたとき、同図
に示すようにハウジング48の内底面48aに当接す
る。このとき、クランクシャフト3に対する吸気弁19
の作動タイミングがクランクシャフト3の回転に対して
最も遅くなる。また、第2の位置に配置されたとき、タ
イミングプーリ22に当接する。このとき、クランクシ
ャフト3に対する吸気弁19の作動タイミングが最も早
くなる。
【0041】ピストン部材50の内周及び外周には夫々
多数のスプライン歯50a,50bが形成されている。
これに対応して、インナキャップ43の外周及びハウジ
ング48の内周にも、夫々多数のスプライン歯43a,
48bが形成されている。これらのスプライン歯50
a,50b,43a,48bは、いずれも吸気カムシャ
フト21の軸線Lに対して交差するヘリカルスプライン
からなる。そして、スプライン歯50b,48bが互い
に噛合しており、タイミングプーリ22の回転はハウジ
ング48、ピストン部材50及びインナキャップ43を
介して吸気カムシャフト21に伝達される。
【0042】第1圧力室51は上記空間Sにおいてピス
トン部材50の前側に形成され、第2圧力室52は後側
に形成されている。各圧力室51,52に油圧を供給す
るために、クランクシャフト3に駆動連結されるオイル
ポンプ53が配設され、オイルパン54内に貯留されて
いるオイル55を吸引及び吐出する。吐出されたオイル
55は、オイルフィルタ56にて濾過されて、ベアリン
グキャップ42、吸気カムシャフト21、中空ボルト4
4等に形成された第1油路57を通って第1圧力室57
に供給されるとともに、ベアリングキャップ42、吸気
カムシャフト21等に形成された第2油路58を通って
第2圧力室52に供給される。
【0043】両油路57,58の途中には、各圧力室5
1,52に供給される油圧の大きさを調整するためのオ
イルコントロールバルブ(以下、OCVという)59が
配設されている。OCV59のケーシング60には、第
1ポート60a、第2ポート60b、第3ポート60
c、第4ポート60d、及び第5ポート60eが夫々形
成されている。第1ポート60aはオイルフィルと56
を介してオイルポンプ53に接続され、第3ポート60
cは第2油路58に接続されている。第4ポート60d
及び第5ポート60eはともにオイルパン54に接続さ
れている。
【0044】ケーシング60内には、円筒状の4つの弁
体61aを有するスプール61が往復動可能に収容され
ている。スプール61の前側(図2の左側)にはスプリ
ング62が配設され、後側には電磁ソレノイド63が配
設されている。そして、単位時間に占める電磁ソレノイ
ド63の通電時間の割合(デューティ比)を種々変更す
る、所謂デューティ制御を行うことにより、スプール6
1をケーシング60内に任意の位置へ移動させ、第1圧
力室51及び第2圧力室52の油圧の大きさを調整する
ことが可能である。
【0045】例えば、100%のデューティ比で電磁ソ
レノイド63が通電されると、スプール61が前方へ移
動させられ、第1ポート60a及び第2ポート60b間
が連通されるとともに、第3ポート60c及び第5ポー
ト60eが連通される。これらの連通により、オイルポ
ンプ53から吐出されたエンジンオイル55が第1油路
57を通って第1圧力室51に供給され、ピストン部材
50に前側から加わる圧力が上昇する。また、第2圧力
室52内のエンジンオイル55が第2油路58を通っ
て、オイルパン54に戻され、ピストン部材50に後側
から加わる圧力が低下する。
【0046】次に、本発明にかかるバルブタイミング制
御装置を構成するECU33について、図3に基づいて
説明する。ECU33は、デジタルコンピュータからな
っており、ランダムアクセスメモリ(RAM)34、リ
ードオンメモリ(ROM)35、マイクロプロセッサか
らなるCPU(中央処理装置)36、入力ポート37、
及び出力ポート38を具備している。
【0047】ECU33は、上記したようにECU33
に入力ポート37を介して入力される酸素センサ32、
水温センサ14、エアフローメータ29、クランク角セ
ンサ6、カムポジションセンサ7、及びスロットルポジ
ションセンサ27からの信号と、ROM35内に格納さ
れたマップとに基づいて、燃料噴射量、燃料噴射時期、
点火時期、及びバルブタイミングを決定し出力する。
【0048】尚、図中符号39は、酸素センサ32、水
温センサ14、及びエアフローメータ29からのアナロ
グ信号をデジタル信号に変換してECU33に入力する
ためのA/Dコンバータを示している。また、ECU3
3からの出力は、出力ポート38から対応する駆動回路
40を介して、インジェクタ30、イグナイタ11、及
びOCV59に送信される。
【0049】また、本実施形態において、ECU33
は、カムポジションセンサ7からの入力に基づいて実バ
ルブタイミングを検出する検出手段、ROM35内に格
納されたバルブタイミングの動作軌跡と実バルブタイミ
ングの偏差を算出する算出手段、可変バルブタイミング
機構41に油圧が供給されてからの時間をカウントする
カウント手段、上記偏差とカウント手段によるカウント
値に基づいてオイルの粘度が異常であると判定する判定
手段、第1の禁止手段、及び第2の禁止手段を構成して
いる。
【0050】また、ECU33は、上記判定手段により
オイル粘度が異常であると判定されたときに、例えば車
両室内のメータパネル付近に配接された警告灯を点灯さ
せる警告手段を含む。
【0051】以上のVVT機構41を備えた内燃機関に
おいて、冷間における機関始動時に、本発明にかかるバ
ルブタイミング制御が適用される実施形態を図4のフロ
ーチャートに基づいて説明する。尚、本実施形態におい
て、上記制御は例えば機関始動後の所定時間にわたり、
1秒ごとに繰り返し実行されるものであり、また、冷間
始動時の黒煙発生を抑制するために、バルブタイミング
が制御される内燃機関に適用したものである。
【0052】ECU33において、処理がこのルーチン
へ移行すると、まずステップ101にて、VVT機構4
1作動出力の有無を判断する。VVT機構41作動出力
が無ければ(ステップ101でN)、一旦処理を終了し
てステップ101へ戻る。VVT機構41作動出力が確
認されると(ステップ101でY)、ステップ102に
進み、水温センサ14による検出温度に基づいて、EC
U33は冷却水温が所定範囲内、例えば−20℃〜0℃
の範囲にあるか否かを判断し、所定範囲内に無ければ
(ステップ102でN)、一旦処理を終了してステップ
101へ戻る。これは、冷却水温が所定範囲内にないと
き、まず、温度が所定範囲よりも低い時は、オイル粘度
が粗悪オイル、正常オイルに関わらず硬化してVVT機
構41が正常に作動しない可能性があり、そして温度が
所定範囲よりも高いときは、オイル粘度が粗悪オイル、
正常オイルに関わらず軟化しているため、オイル粘度異
常を誤検出する可能性があるためである。冷却水温が所
定範囲内であれば(ステップ102でY)、ステップ1
03に進む。
【0053】ステップ103において、ECU33はカ
ウンターにより、VVT機構41作動出力後の時間イン
クリメントし、ステップ104へ進む。
【0054】ステップ104において、ECU33によ
り、VVT機構41作動出力後のカウンタ値が所定値以
上であるか否かが判断される。所定値以上でないときは
(ステップ104でN)、一旦処理を終了してステップ
101へ戻る。所定値以上であるときは(ステップ10
4でY)、ステップ105に進む。これは、図6に示さ
れるように、図中実線で示される予め定められたバルブ
タイミングの動作軌跡と点線で示される実バルブタイミ
ングとの偏差が、VVT機構41作動出力後、所定時間
経過しないうちは、目標バルブタイミングと実バルブタ
イミングの偏差が小さく(図中時間t1)、誤判定する
可能性があり、所定時間経過して偏差が大きくなった
(図中時間t2)後にオイル粘度異常検出をすること
で、誤検出を防止するためである。
【0055】ステップ105において、ECU33によ
りVVT機構41の目標バルブタイミングと実バルブタ
イミングとの偏差が算出されてステップ106へ進む。
【0056】ステップ106において、ECU33によ
りステップ105で算出された偏差が所定値以上である
か否かが判断され、所定値以下(ステップ106でN)
であれば処理を一旦終了しステップ101に戻る。所定
値以上であれば(ステップ106でY)、VVT機構4
1の作動遅れが発生しているため、ステップ107に進
み、ECU33によりオイル粘度が異常であると判定さ
れ、メータパネル等に配設された警告等が点灯され、本
処理を終了する。
【0057】(第2実施形態)次に、本発明にかかる第
2実施形態について、図7のフローチャートに示す。
尚、本実施形態において、適用される内燃機関及び可変
バルブタイミング機構は上記第1実施形態と同一のもの
であり、説明を省略する。ECU33に関して、第1実
施形態におけるROM35内に格納されたバルブタイミ
ングの動作軌跡と、実バルブタイミングとの偏差を算出
する算出手段の変わりに、目標値と実バルブタイミング
との偏差を算出する算出手段を含む。また、図7のフロ
ーチャートにおいて、ステップ201乃至ステップ20
7の各ステップは、第1実施形態におけるステップ10
1乃至ステップ107と略同一であり、説明を省略す
る。
【0058】本実施形態は、本発明の請求項3に相当
し、上記実施形態1でROM35内に格納されたバルブ
タイミングの動作軌跡と、実バルブタイミングとの偏差
に基づいてオイル粘度の異常判定を行うのに対し、バル
ブタイミングの目標値と実バルブタイミングの偏差に基
づいてオイル粘度の異常判定を行うものである。
【0059】ステップ204において、ECU33によ
り、カウンタによるカウント値が所定値以上であるか否
かが判断される。カウント値が所定値以上でなければ
(ステップ204でN)、処理を一旦終了してステップ
201に戻る。カウント値が所定値以上であれば(ステ
ップ204でY)、ステップ205へ進み、バルブタイ
ミングの目標値と実バルブタイミングとの偏差が算出さ
れステップ206へ進む。
【0060】ステップ206において、算出された偏差
が所定値に達しているか否かが判断される。所定値に達
していなければ(ステップ206でN)、処理を一旦終
了しステップ201に戻る。所定値に達していれば(ス
テップ206でY)、VVT機構41の作動遅れが発生
しているため、ステップ207に進み、ECU33によ
りオイル粘度が異常であると判定され、メータパネル等
に配設された警告等が点灯され、本処理を終了する。
【0061】(第3実施形態)次に、本発明にかかる第
3実施形態について、図8のフローチャートに示す。
尚、本実施形態において、適用される内燃機関及び可変
バルブタイミング機構は上記第1及び第2実施形態と同
一のものであり、説明を省略する。ECU33に関し
て、第2実施形態と同様に、第1実施形態におけるRO
M35内に格納されたバルブタイミングの動作軌跡と、
実バルブタイミングの偏差を算出する算出手段の代わり
に、実バルブタイミング検出する検出手段を含む。ま
た、図8のフローチャートにおいて、ステップ301乃
至ステップ303の各ステップは、第2実施形態におけ
るステップ201乃至ステップ203と同一であり、説
明を省略する。尚、本実施形態は上記第2実施形態が所
定時間経過したときのバルブタイミングの目標値と実バ
ルブタイミングとの偏差に基づいてオイル粘度異常を判
定するのに対し、実バルブタイミングが所定値に達した
ときの経過時間に基づいてオイル粘度の異常判定を行う
ものである。
【0062】ステップ305において、ECU33によ
り、ステップ304で検出された実バルブタイミングが
所定値に達したか否かが判断される。所定値に達してい
なければ(ステップ304でN)、処理を一旦終了しス
テップ301に戻る。所定値に達していれば(ステップ
304でY)、ステップ306に進む。
【0063】ステップ306において、ECU33によ
り、カウンタによるカウント値が所定値以上であるか否
かが判断される。カウント値が所定値以上でなければ
(ステップ306でN)、処理を一旦終了しステップ3
01に戻る。カウント値が所定値以上であれば(ステッ
プ306でY)、VVT機構41の作動遅れが発生して
いるため、ステップ307に進み、ECU33によりオ
イル粘度が異常であると判定され、メータパネル等に配
設された警告等が点灯され、本処理を終了する。
【0064】以上の第1乃至第3実施形態において、図
4のステップ104,106、図7のステップ205,
206、及び図8のステップ305,306における所
定値は、本制御を行う際の冷却水温と目標値の大きさに
基づいて変化されるものである。具体的には、冷却水温
が低いほど、制御目標値が大きいほど所定値は大きくな
り、冷却水温が高いほど、制御目標値が小さいほど所定
値は小さくなる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、油圧供給手段を有し、
与えられた所定の目標値に基づいて、油圧供給手段から
供給される油圧により吸気バルブ及び排気バルブの少な
くとも一方の開閉タイミングを変化させる可変バルブタ
イミング機構を備える内燃機関のバルブタイミング制御
装置において、予め定められたバルブタイミングの動作
軌跡と実バルブタイミングとの偏差、或いは目標値と実
バルブタイミングとの偏差と、可変バルブタイミング機
構の作動出力後の時間とに基づいてオイルの粘度の異常
を判定することができる。また、オイル粘度が異常と判
断されたときに、運転者にオイルの粘度が異常であるこ
とを警告するため、運転者に正常オイルへの交換を促す
ことができ、オイル粘度の異常による動作不良を早期に
回避することができる。また、オイル粘度を検出する特
別な装置等を新たに配設する必要がないため、コストア
ップを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される内燃機関の概略構成図で
ある。
【図2】 本発明が適用される可変バルブタイミング機
構の概略構成図である
【図3】 本発明のバルブタイミング制御装置に相当す
るECUの概略構成図である。。
【図4】 本発明の第1実施形態をフローチャートに表
した図である。
【図5】 油の温度と粘性の関係を示した図である。
【図6】 可変バルブタイミング機構の予め定められた
バルブタイミングの動作軌跡と実バルブタイミングとの
関係を表した図である。
【図7】 本発明の第2実施形態をフローチャートに表
した図である。
【図8】 本発明の第3実施形態をフローチャートに表
した図である。
【符号の説明】
1・・・筒内直接噴射式内燃機関 2・・・シリンダブロック 3・・・シリンダヘッド 5・・・クランクシャフト 6・・・クランク角センサ 7・・・カムポジションセンサ 12・・・排気カムシャフト 14・・・水温センサ 19・・・吸気バルブ 20・・・排気バルブ 21・・・吸気カムシャフト 22・・・吸気側タイミングプーリ 23・・・排気側タイミングプーリ 27・・・スロットルポジションセンサ 29・・・エアフローメータ 30・・・インジェクタ 32・・・酸素センサ 33・・・ECU 41・・・可変バルブタイミング機構(VVT機構) 50・・・ピストン部材 51・・・第1圧力室 52・・・第2圧力室 53・・・オイルポンプ 54・・・オイルパン 59・・・オイルコントロールバルブ(OCV) 60・・・ケーシング 61・・・スプール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G018 AB17 BA34 DA66 EA17 EA18 EA21 EA22 EA24 GA40 3G084 BA23 DA27 DA33 EB11 EC06 FA00 FA07 FA10 FA29 3G092 AA01 AA11 DA01 DA02 DA09 DF04 DG05 DG09 EA09 EA14 EB04 EC01 FA44 FA50 FB03 FB06 HA01Z HA06Z HA13Z HE08Z

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧供給手段を有し、与えられた所定の目
    標値に基づいて、前記油圧供給手段から供給される油圧
    により吸気バルブ及び排気バルブの少なくとも一方の開
    閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構を
    備える内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記可変バルブタイミング機構の実バルブタイミングを
    検出する検出手段と、該検出手段により検出された実バ
    ルブタイミングと予め定められた前記バルブタイミング
    の動作軌跡との偏差を算出する算出手段とを備え、前記
    偏差が所定値以上であると、前記油圧を供給する媒体と
    なるオイルの粘度が異常であると判定する異常判定手段
    を備えることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング
    制御装置。
  2. 【請求項2】前記バルブタイミング制御装置は、前記可
    変バルブタイミング機構が動作を開始してからの経過時
    間を計測するカウント手段を備え、該カウント手段によ
    るカウント値が所定値以上であるときに、前記異常判定
    手段による判定を行うことを特徴とする請求項1記載の
    内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 【請求項3】油圧供給手段を有し、与えられた所定の目
    標値に基づいて、前記油圧供給手段から供給される油圧
    により吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方の
    開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構
    を備える内燃機関のバルブタイミング制御装置におい
    て、前記可変バルブタイミング機構の実バルブタイミン
    グを検出する検出手段と、前記可変バルブタイミング機
    構が動作を開始してからの経過時間を計測するカウント
    手段と、前記所定の目標値と前記検出手段により検出さ
    れた実バルブタイミングとの偏差を算出する算出手段を
    備え、前記カウント手段によるカウント値が所定値に達
    したときに前記偏差が所定値以上であると、前記油圧を
    供給する媒体となるオイルの粘度が異常であると判定す
    る判定手段を備えることを特徴とする内燃機関のバルブ
    タイミング制御装置。
  4. 【請求項4】油圧供給手段を有し、与えられた所定の目
    標値に基づいて、前記油圧供給手段から供給される油圧
    により吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方の
    開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構
    を備える内燃機関のバルブタイミング制御装置におい
    て、前記可変バルブタイミング機構の実バルブタイミン
    グを検出する検出手段と、前記可変バルブタイミング機
    構が動作を開始してからの経過時間を計測するカウント
    手段とを備え、前記検出手段により検出された実バルブ
    タイミングが所定値に達したときの前記カウント手段に
    よるカウント値が所定値以上であると、前記油圧を供給
    する媒体となるオイルの粘度が異常であると判定する判
    定手段を備えることを特徴とする内燃機関のバルブタイ
    ミング制御装置。
  5. 【請求項5】油圧供給手段を有し、与えられた所定の目
    標値に基づいて、前記油圧供給手段から供給される油圧
    により吸気バルブおよび排気バルブの少なくとも一方の
    開閉タイミングを変化させる可変バルブタイミング機構
    を備える内燃機関のバルブタイミング制御装置におい
    て、前記可変バルブタイミング機構の実バルブタイミン
    グを検出する検出手段と、前記可変バルブタイミング機
    構が動作を開始してからの経過時間を計測するカウント
    手段とを備え、前記カウント手段によるカウント値が所
    定値に達した時に、前記検出手段による検出値が所定値
    以下であると、前記油圧を供給する媒体となるオイルの
    粘度が異常であると判定する判定手段を備えることを特
    徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  6. 【請求項6】前記内燃機関は前記可変バルブタイミング
    機構付近の温度を検出する温度検出手段を備え、前記バ
    ルブタイミング制御装置は前記温度検出手段により検出
    された温度が所定値以下であるときは、前記判定手段に
    よる判定を禁止する第1の禁止手段を備えることを特徴
    とする請求項1乃至5記載の内燃機関のバルブタイミン
    グ制御装置。
  7. 【請求項7】前記内燃機関は前記可変バルブタイミング
    機構付近の温度を検出する温度検出手段を備え、前記バ
    ルブタイミング制御装置は前記温度検出手段により検出
    された温度が所定値以上であるときは、前記判定手段に
    よる判定を禁止する第2の禁止手段を備えることを特徴
    とする請求項1乃至6記載の内燃機関のバルブタイミン
    グ制御装置。
  8. 【請求項8】前記バルブタイミング制御装置は、前記判
    定手段によりオイルの粘度が異常であると判定されたと
    きに、運転者に警告する警告手段を備えることを特徴と
    する請求項1乃至7記載の内燃機関のバルブタイミング
    制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006093312A1 (ja) * 2005-03-02 2006-09-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 車両の異常検知装置
JP2009121543A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Toyota Motor Corp 油圧システムの制御装置及びバルブタイミング制御装置
JP2009287445A (ja) * 2008-05-28 2009-12-10 Nissan Motor Co Ltd 可変動弁機構付きエンジンの制御装置
US8919306B2 (en) 2011-07-19 2014-12-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Controller for variable valve device

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