JP3424479B2 - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

Info

Publication number
JP3424479B2
JP3424479B2 JP02709897A JP2709897A JP3424479B2 JP 3424479 B2 JP3424479 B2 JP 3424479B2 JP 02709897 A JP02709897 A JP 02709897A JP 2709897 A JP2709897 A JP 2709897A JP 3424479 B2 JP3424479 B2 JP 3424479B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
camshaft
rotation
oil
timing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02709897A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10220259A (ja
Inventor
敏男 末松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP02709897A priority Critical patent/JP3424479B2/ja
Publication of JPH10220259A publication Critical patent/JPH10220259A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3424479B2 publication Critical patent/JP3424479B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/34423Details relating to the hydraulic feeding circuit
    • F01L2001/34426Oil control valves
    • F01L2001/34433Location oil control valves
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸気バルブ又は排
気バルブを開閉するタイミングを連続的に変更すること
を可能とする可変バルブタイミング機構(以下、VVT
機構ともいう)であって液圧駆動式によるものを有する
内燃機関において、目標バルブタイミングを設定して当
該VVT機構を制御するバルブタイミング制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用エンジンにおいて
は、運転状態に応じて最適なバルブタイミングを達成す
るために動弁系の可変機構が種々実用化されている。か
かる可変機構として主として普及しているものは、2段
切り替え式すなわちON/OFF制御式のものである。
近年においては、エンジンに対する更なる高性能化の要
求に応えるべく、このような可変バルブタイミング機構
においても、従来の2段切り替え式のものに代えて、常
時最適な任意のバルブタイミングを設定することが可能
な連続可変式のものが開発されつつある。可変バルブタ
イミング機構を有する内燃機関では、出力性能の向上に
寄与する吸入効率の観点、及びNOx の低減による排出
ガス浄化性能(エミッション)の向上とポンピング損失
の低減による燃費の向上とに寄与する内部排気ガス再循
環(内部EGR)の観点から、機関運転状態に応じてバ
ルブタイミングが制御される。
【0003】例えば、特開平8-218823号公報は、VVT
機構を有する内燃機関におけるバルブタイミング制御装
置の一例を開示している。同公報に示されるVVT機構
は、クランクシャフトの回転を伝えるタイミングベルト
によって回転駆動されるタイミングプーリとバルブを駆
動するカムシャフトとを、内外周にヘリカルスプライン
(ねじれた縦溝)を持つリングギヤで連結し、そのリン
グギヤと一体となった可動ピストンを油圧により軸方向
に移動させることにより、両者の回転位相をずらしてバ
ルブタイミングを連続的に変化させるという構造を有し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き油圧駆動式
VVT機構においては、油圧・油量低下時に動作不良が
発生するおそれがあることが指摘されている。すなわ
ち、油圧・油量が低下した状態で自動車を運転すると、
オイルポンプから空気が混入し始める。特に、車両の旋
回時には、油面が変動するため、空気が混入しやすくな
る。このように油圧・油量が低下した状態でVVT機構
を駆動し続けると、前記したリングギヤが所定の位置か
らずれ、また、その移動速度が大きくなる。そして、変
位可能な範囲の両端に近い位置に目標値を設定してリン
グギヤを制御しているときには、リングギヤが両変位端
部に設けられたストッパと衝突し、打音が発生するとと
もに異常な磨耗が起こる。油圧・油量の異常をセンサに
よって検出し警告ランプを点灯することによりユーザに
報知するシステムが、多くの車両で採用されているが、
旋回中は、ユーザは、運転に気をとられ、それに気づき
にくい。
【0005】かかる実情に鑑み、本発明の目的は、液圧
駆動式可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関にお
いて、液圧系に空気が混入して油圧・油量が異常に低下
している状態を簡易な方法で検出するとともに、かかる
異常が検出されたときに障害が生ずることがないように
液圧駆動式可変バルブタイミング機構を制御することが
可能なバルブタイミング制御装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の態様によれば、クランクシャフトに
連動して回転する回転体からバルブを駆動するカムシャ
フトへと回転を伝達するとともに、供給される液圧に応
じて該カムシャフトを該回転体に対し所定角度範囲内で
相対的に回転せしめることにより、該回転体の回転位相
と該カムシャフトの回転位相との位相差を可変にする回
転伝達部材と、前記回転伝達部材に供給すべき液圧を機
関運転状態に応じて制御する制御手段と、前記回転伝達
部材による該回転体に対する該カムシャフトの相対回転
の速度を検出する検出手段と、前記検出手段によって検
出される相対回転速度に基づいて液圧系の異常の有無を
判定する判定手段と、を具備する、内燃機関のバルブタ
イミング制御装置が提供される。
【0007】また、本発明の第2の態様によれば、上記
装置において、前記判定手段は、該相対回転速度が所定
値よりも大きいときに液圧系に異常があると判定するも
のであり、かつ、前記制御手段は、前記判定手段によっ
て異常ありと判定された場合に、該カムシャフトが該所
定角度範囲の略中間位置へと相対回転するように前記回
転伝達部材への液圧を制御するものである。
【0008】上述の如く構成された、本発明の第1の態
様に係る、内燃機関のバルブタイミング制御装置におい
ては、液圧系に空気が混入して、回転伝達部材に供給さ
れる液圧・液量が低下したときに、回転体に対するカム
シャフトの相対回転の速度が大きくなるが、それを検出
することにより空気の混入を判定することが可能とな
る。また、本発明の第2の態様によれば、そのような異
常時に、カムシャフトが所定角度範囲の略中間位置へと
相対回転するように回転伝達部材への液圧が制御される
ため、回転伝達部材内での衝突の発生が抑制される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施形態に係るバルブ
タイミング制御装置を備えた電子制御式内燃機関の全体
概要図である。車両には、内燃機関としての4サイクル
ガソリンエンジン(以下、単にエンジンという)1が搭
載されている。エンジン1は、シリンダブロック2及び
シリンダヘッド3を備えている。シリンダブロック2に
は、上下方向へ延びる複数のシリンダ4が紙面の厚み方
向へ並設され、各シリンダ4内には、ピストン5が往復
動可能に収容されている。各ピストン5は、コネクティ
ングロッド6を介し共通のクランクシャフト7に連結さ
れている。各ピストン5の往復運動は、コネクティング
ロッド6を介してクランクシャフト7の回転運動に変換
される。
【0011】シリンダブロック2とシリンダヘッド3と
の間において、各ピストン5の上側は燃焼室8となって
いる。シリンダヘッド3には、その両外側面と各燃焼室
8とを連通させる吸気ポート9及び排気ポート10がそ
れぞれ設けられている。これらのポート9及び10を開
閉するために、シリンダヘッド3には吸気バルブ11及
び排気バルブ12がそれぞれ略上下方向への往復動可能
に支持されている。また、シリンダヘッド3において、
各バルブ11,12の上方には、吸気側カムシャフト1
3及び排気側カムシャフト14がそれぞれ回転可能に設
けられている。カムシャフト13及び14には、吸気バ
ルブ11及び排気バルブ12を駆動するためのカム15
及び16が取り付けられている。カムシャフト13及び
14の端部にそれぞれ設けられたタイミングプーリ17
及び18は、クランクシャフト7の端部に設けられたタ
イミングプーリ19とタイミングベルト20により連結
されている。
【0012】すなわち、クランクシャフト7の回転に伴
いタイミングプーリ19が回転すると、その回転がタイ
ミングベルト20を介してタイミングプーリ17及び1
8に伝達される。その際、タイミングプーリ19の回転
は、その回転速度が1/2に減速されてタイミングプー
リ17及び18に伝達される。タイミングプーリ17の
回転にともない吸気側カムシャフト13が回転すると、
カム15の作用により吸気バルブ11が往復動し、吸気
ポート9が開閉される。また、タイミングプーリ18の
回転に伴い排気側カムシャフト14が回転すると、カム
16の作用により排気バルブ12が往復動し、排気ポー
ト10が開閉される。こうして、クランクシャフト7に
よってカムシャフト13及び14が回転駆動せしめら
れ、吸気バルブ11及び排気バルブ12が720°周期
の一定クランク角において開閉せしめられる。
【0013】吸気ポート9には、エアクリーナ31、ス
ロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホル
ド34等を備えた吸気通路30が接続されている。エン
ジン1外部の空気(外気)は、燃焼室8へ向けて吸気通
路30の各部31,32,33,及び34を順に通過す
る。スロットルバルブ32は、軸32aにより吸気通路
30に回動可能に設けられている。軸32aは、ワイヤ
等を介して運転席のアクセルペダル(図示しない)に連
結されており、運転者によるアクセルペダルの踏み込み
操作に連動してスロットルバルブ32と一体で回動され
る。この際のスロットルバルブ32の傾斜角度に応じ
て、吸気通路30を流れる空気の量(吸入空気量)が決
定される。サージタンク33は、吸入空気の脈動(圧力
振動)を平滑化するためのものである。また、スロット
ルバルブ32をバイパスするアイドルアジャスト通路3
5には、アイドル時の空気流量を調節するためのアイド
ル回転速度制御弁(ISCV)36が設けられている。
【0014】吸気マニホルド34には、各吸気ポート9
へ向けて燃料を噴射するインジェクタ40が取付けられ
ている。燃料は、燃料タンク41に貯蔵されており、そ
こから燃料ポンプ42によりくみ上げられ、燃料配管4
3を経てインジェクタ40に供給される。そして、イン
ジェクタ40から噴射される燃料と吸気通路30内を流
れる空気とからなる混合気は、吸気バルブ11を介して
燃焼室8へ導入される。
【0015】この混合気に着火するために、シリンダヘ
ッド3には点火プラグ50が取付けられている。点火時
には、点火信号を受けたイグナイタ51が、点火コイル
52の1次電流の通電及び遮断を制御し、その2次電流
が、点火ディストリビュータ53を介して点火プラグ5
0に供給される。点火ディストリビュータ53は、クラ
ンクシャフト7の回転に同期して2次電流を各気筒の点
火プラグ50に分配するものである。そして、燃焼室8
へ導入された混合気は、点火プラグ50による点火によ
って爆発・燃焼せしめられる。この際に生じた高温高圧
の燃焼ガスによりピストン5が往復動し、クランクシャ
フト7が回転され、エンジン1の駆動力が得られる。
【0016】燃焼した混合気は、排気ガスとして排気バ
ルブ12を介して排気ポート10に導かれる。排気ポー
ト10には、排気マニホルド61、触媒コンバータ62
等を備えた排気通路60が接続されている。触媒コンバ
ータ62には、不完全燃焼成分であるHC(炭化水素)
及びCO(一酸化炭素)の酸化と、空気中の窒素と燃え
残りの酸素とが反応して生成されるNOx (窒素酸化
物)の還元とを同時に促進する三元触媒が収容されてい
る。こうして触媒コンバータ62において浄化された排
気ガスが大気中に排出される。
【0017】特に、このエンジン1においては、吸気側
カムシャフト13とタイミングプーリ17(クランクシ
ャフトに連動して回転する回転体)との間に、一般的に
公知の連続可変バルブタイミング機構70が設けられて
いる。これは、カムシャフト13とタイミングプーリ1
7とを相対回転せしめるものである。すなわち、連続可
変バルブタイミング機構70は、カムシャフト13とタ
イミングプーリ17とを外歯とし、内外周にヘリカルス
プラインを持つリングギヤを介して両者を連結し、この
リングギヤを軸線方向に移動させることによって、前述
の相対回転を実現する。このリングギヤの移動は、油圧
源から供給される油圧力を制御することによってなさ
れ、その油圧力制御のためにオイルコントロールバルブ
(OCV)110が設けられている。
【0018】次に、VVT機構70及びOCV110の
詳細を、図2〜図5に基づいて説明する。吸気側カムシ
ャフト13は、そのジャーナル71において、シリンダ
ヘッド3とベアリングキャップ72との間で回転可能に
支持されている。カムシャフト13の外周においてジャ
ーナル71の前方(図2及び図4の左方)近傍には、タ
イミングプーリ17が相対回動可能に装着されている。
タイミングプーリ17の外周には多数の外歯73が形成
され、ここにタイミングベルト20が掛装されている。
上述したようにクランクシャフト7の回転は、このタイ
ミングベルト20を介してタイミングプーリ17に伝達
される。
【0019】カムシャフト13の前端には、インナキャ
ップ75が中空ボルト76及びピン77により一体回転
可能に取付けられている。タイミングプーリ17には、
蓋78を有するカバー79がボルト80及びピン81に
より一体回転可能に取付けられている。このカバー79
によりカムシャフト13の前端部及びインナキャップ7
5の全体が覆われている。
【0020】タイミングプーリ17及びカムシャフト1
3は、カバー79とインナキャップ75との間に介在さ
れたリングギヤ82によって連結されている。リングギ
ヤ82は略円環状をなし、タイミングプーリ17、カバ
ー79及びインナキャップ75によって囲まれた空間S
内に前後方向への往復動可能に収容されている。リング
ギヤ82の内外周には多数の歯82a,82bが設けら
れている。これに対応して、インナキャップ75の外周
及びカバー79の内周には多数の歯75a,79bが設
けられている。これらの歯82a,82b,75a,7
9bは、いずれもその歯すじがカムシャフト13の軸線
に対し交差したヘリカル歯となっている。そして、歯7
5a,82aが互いに噛合し、歯79b,82bが互い
に噛合している。これらの噛合により、タイミングプー
リ17の回転は、カバー79、リングギヤ82、インナ
キャップ75を介してカムシャフト13に伝達される。
又、各歯82a,82b,75a,79bがヘリカル歯
であることから、リングギヤ82が前後方向へ移動する
と、インナキャップ75及びカバー79に捩じり力が付
与され、その結果、カムシャフト13がタイミングプー
リ17に対し相対回動する。
【0021】空間Sにおいて、リングギヤ82の前側は
第1の油圧室83をなし、後側は第2の油圧室85をな
している。各油圧室83,85に潤滑油による油圧を供
給するために、図3及び図5に示すように、エンジン1
に既設のオイルポンプ86が利用されている。オイルポ
ンプ86はクランクシャフト7に駆動連結されており、
エンジン1の運転に伴い作動してオイルパン87から潤
滑油を吸引及び吐出する。吐出された潤滑油中の異物、
金属粉等はオイルフィルタ88によって除去される。そ
して、オイルフィルタ88を通過した潤滑油の油圧が各
油圧室83,85に供給される。
【0022】図2及び図4に示すように、オイルポンプ
86は、後述する第1の供給路により第1の油圧室83
に連通されている。すなわち、シリンダヘッド3及びベ
アリングキャップ72には、上下方向へ延びるヘッド油
路90が形成されている。ベアリングキャップ72に
は、ヘッド油路90と平行に油孔91が形成されてい
る。カムシャフト13のジャーナル71において油孔9
1と対応する箇所には、ジャーナル溝92が全周にわた
って形成されている。
【0023】カムシャフト13には、その軸線に沿って
延びるシャフト油路93が形成されている。シャフト油
路93は、その途中に配置されたボール95により前後
に区画されている。カムシャフト13には、ジャーナル
溝92及びシャフト油路93を連通させる油孔96が貫
設されている。シャフト油路93の前側は、中空ボルト
76の中心孔76aを通じて第1の油圧室83に連通さ
れている。そして、前述したヘッド油路90、油孔9
1、ジャーナル溝92、油孔96、シャフト油路93及
び中心孔76aにより第1の供給路が構成されている。
【0024】オイルポンプ86は、後述する第2の供給
路により第2の油圧室85に連通されている。すなわ
ち、ベアリングキャップ72には、油孔91と平行に油
孔98が形成されている。カムシャフト13のジャーナ
ル71において油孔98と対応する箇所には、ジャーナ
ル溝99が全周にわたって形成されている。カムシャフ
ト13には、シャフト油路93と平行にシャフト油路1
00が形成されている。シャフト油路100の後端はジ
ャーナル溝99に接続され、前端は、カムシャフト13
とインナキャップ75との間に設けられた油孔101を
介して第2の油圧室85に接続されている。そして、前
述したヘッド油路90、油孔98、ジャーナル溝99、
シャフト油路100、油孔101により第2の供給路が
構成されている。
【0025】第1の供給路及び第2の供給路の途中に
は、各油圧室83,85に供給される油圧の大きさを調
整するために、電磁式リニアソレノイドバルブからなる
オイルコントロールバルブ(OCV)110が設けられ
ている。
【0026】図2及び図3に示すように、OCV110
のケーシング111には、その内外を連通させる第1の
ポート113、第2のポート114、第3のポート11
5、第4のポート116及び第5のポート117がそれ
ぞれ設けられている。第1のポート113は油孔91に
接続され、第2のポート114は油孔98に接続されて
いる。第3及び第4のポート115,116は、ベアリ
ングキャップ72に形成された油孔118を介してオイ
ルパン87に接続されている。第5のポート117は、
ヘッド油路90、オイルフィルタ88等を介してオイル
ポンプ86に接続されている。
【0027】ケーシング111の内部には、円筒状の4
つの弁体119aを備えたスプール119が往復動可能
に収容されている。スプール119は、その前後(図3
の左右)両側に設けられたスプリング120及び電磁ソ
レノイド121の作動により軸方向へ移動される。
【0028】例えば図5に示すように、スプール119
が前方(図の左方)へ移動されると、第5のポート11
7が第1のポート113に連通されるとともに、第2の
ポート114が第4のポート116に連通される。これ
らの連通により、ヘッド油路90に供給された油圧が、
OCV110から油孔91、ジャーナル溝92、油孔9
6、シャフト油路93及び中心孔76aを通じて第1の
油圧室83に供給される。この油圧がリングギヤ82に
前側から加えられると、同リングギヤ82が第2の油圧
室85内の潤滑油に抗して後方へ移動しながら回動す
る。この回動を伴う移動により、インナキャップ75及
びカバー79に捩じり力が付与される。
【0029】その結果、タイミングプーリ17に対する
カムシャフト13の相対回転の角度が変えられ、吸気バ
ルブ11のバルブタイミングが進角される。すなわち、
吸気バルブ11の開弁開始時期が早められる。リングギ
ヤ82の後方への移動は、これがタイミングプーリ17
に接触したところで規制される。リングギヤ82がタイ
ミングプーリ17に接触して停止したとき、吸気バルブ
11の開弁開始時期が最も早くなる。
【0030】一方、図3に示すように、OCV110の
スプール119が後方(図の右方)へ移動されると、第
5のポート117が第2のポート114に連通されると
ともに、第1のポート113が第3のポート115に連
通される。すると、ヘッド油路90に供給された油圧
が、OCV110から油孔98、ジャーナル溝99、シ
ャフト油路100及び油孔101を通じて第2の油圧室
85に供給される。この油圧がリングギヤ82に後側か
ら加えられることにより、同リングギヤ82が第1の油
圧室83内の潤滑油に抗して前方へ移動しながら回動す
る。この回動を伴う移動により、インナキャップ75及
びカバー79に捩じり力が付与される。
【0031】その結果、タイミングプーリ17に対する
カムシャフト13の相対回転の角度が変えられ、吸気バ
ルブ11のバルブタイミングが遅角される。すなわち、
吸気バルブ11の開弁開始時期が遅らされる。リングギ
ヤ82の前方への移動は、これがカバー79に接触する
ことで規制される。リングギヤ82がカバー79に接触
して停止したとき、吸気バルブ11の開弁開始時期が最
も遅くなり、バルブタイミングが最遅角状態となる。
【0032】上記のようにVVT機構70が構成されて
おり、VVT機構70を駆動させることにより、吸気バ
ルブ11のバルブタイミングが、所定の範囲内で任意に
変更可能である。
【0033】図1に示すように、エンジン1には以下の
各種センサが取付けられている。シリンダブロック2に
は、エンジン1の冷却水の温度(冷却水温THW)を検
出するための水温センサ144が取付けられている。吸
気通路30には、吸入空気量(質量流量GA)を検出す
るための熱式エアフローメータ140が取り付けられて
いる。吸気通路30においてエアクリーナ31の近傍に
は、吸入空気の温度(吸気温THA)を検出するための
吸気温センサ143が取付けられている。吸気通路30
において、スロットルバルブ32の近傍には、その軸3
2aの回動角度(スロットル開度TA)を検出するため
のスロットル開度センサ142が設けられている。ま
た、スロットルバルブ32が全閉状態のときには、アイ
ドルスイッチ152がオンとなり、その出力であるスロ
ットル全閉信号がアクティブとなる。サージタンク33
には、その内部の圧力(吸気圧PM)を検出するための
吸気圧センサ141が取付けられている。排気通路60
の途中には、排気ガス中の残存酸素濃度を検出するため
のO2 センサ145が取付けられている。
【0034】ディストリビュータ53には、クランクシ
ャフト7の回転に同期して回転するロータが内蔵されて
おり、クランクシャフト7の基準位置を検出するために
ロータの回転に基づいてクランク角(CA)に換算して
720°CAごとに基準位置検出用パルスを発生させる
クランク基準位置センサ150が設けられ、また、クラ
ンクシャフト7の回転速度(エンジン回転速度NE)を
検出するためにロータの回転に基づいて30°CAごと
に回転速度検出用パルスを発生させ回転速度センサ15
1が設けられている。なお、車両には、実際の車速を表
す出力パルスを発生させる車速センサ153が取り付け
られている。
【0035】さらに、エンジン1には、クランクシャフ
ト7上のロータと電磁ピックアップとからなるクランク
角センサ154が設けられている。ロータは磁性体から
なり、その外周に複数の歯が等角度毎に形成されてい
る。電磁ピックアップは、クランクシャフト7の回転に
伴い、ロータが回転して歯がその電磁ピックアップの前
方を通過する毎に、パルス状のクランク角度信号を発生
する。そして、クランク基準位置センサ150による基
準位置信号の発生後に、クランク角センサ154からの
クランク角度信号のパルス数を計測することでクランク
シャフト7の回転角度(クランク角)を検出することが
可能である。
【0036】同様に、エンジン1には、カム角センサ1
55が設けられている。同センサ155は、吸気側カム
シャフト13上のロータと電磁ピックアップとからな
る。ロータは磁性体からなり、その外周に複数の歯が等
角度毎に形成されている。電磁ピックアップは、カムシ
ャフト13の回転に伴い、ロータが回転して歯がその電
磁ピックアップの前方を通過する毎に、パルス状のカム
角度信号を発生する。このカム角度信号と前記クランク
角度信号とに基づいてカムシャフト13の回転位相とク
ランクシャフト7の回転位相との位相差を算出すること
により、吸気バルブ11の実バルブタイミングを検出す
ることができる。
【0037】図1に示すエンジン電子制御装置(エンジ
ンECU)170は、燃料噴射制御、点火時期制御、ア
イドル回転速度制御などに加え、本発明に係るバルブタ
イミング制御を実行するマイクロコンピュータシステム
であり、そのハードウェア構成は、図6のブロック図に
示される。リードオンリメモリ(ROM)173に格納
されたプログラム及び各種のマップに従って、中央処理
装置(CPU)171は、各種センサ及びスイッチから
の信号をA/D変換回路(ADC)175又は入力イン
タフェース回路176を介して入力し、その入力信号に
基づいて演算処理を実行し、その演算結果に基づき駆動
制御回路177a〜177dを介して各種アクチュエー
タ用制御信号を出力する。ランダムアクセスメモリ(R
AM)174は、その演算・制御処理過程における一時
的なデータ記憶場所として使用される。また、バックア
ップRAM179は、バッテリ(図示せず)に直接接続
されることにより電力の供給を受け、イグニションスイ
ッチがオフの状態においても保持されるべきデータ(例
えば、各種の学習値)を格納するために使用される。ま
た、これらのECU内の各構成要素は、アドレスバス、
データバス、及びコントロールバスからなるシステムバ
ス172によって接続されている。
【0038】燃料噴射制御は、基本的には、エンジン1
回転当たりの吸入空気質量に基づいて、所定の目標空燃
比を達成する燃料噴射量すなわちインジェクタ40によ
る噴射時間を演算し、所定のクランク角に達した時点で
燃料を噴射すべく、駆動制御回路177aを介してイン
ジェクタ40を制御するものである。なお、エンジン1
回転当たりの吸入空気質量は、熱式エアフローメータ1
40により計測される吸入空気質量流量と回転速度セン
サ151から得られるエンジン回転速度とから算出され
る。そして、かかる燃料噴射量演算の際には、スロット
ル開度センサ142、吸気温センサ143、水温センサ
144等の各センサからの信号に基づく基本的な補正、
2 センサ145からの信号に基づく空燃比フィードバ
ック補正、そのフィードバック補正値の中央値が理論空
燃比となるようにする空燃比学習補正等が加えられる。
【0039】また、点火時期制御は、回転速度センサ1
51から得られるエンジン回転速度及びその他のセンサ
からの信号により、エンジンの状態を総合的に判定し、
最適な点火時期を決定し、駆動制御回路177bを介し
てイグナイタ51に点火信号を送るものである。
【0040】また、アイドル回転速度制御は、アイドル
スイッチ152からのスロットル全閉信号及び車速セン
サ153からの車速信号によってアイドル状態を検出す
るとともに、水温センサ144からのエンジン冷却水温
度等によって決められる目標回転速度と実際のエンジン
回転速度とを比較し、その差に応じて目標回転速度とな
るように制御量を決定し、駆動制御回路177cを介し
てISCV36を制御して空気量を調節することによ
り、最適なアイドル回転速度を維持するものである。
【0041】以下、本発明に係るバルブタイミング制御
について詳細に説明する。バルブタイミング制御は、運
転状態に応じて吸気バルブ11の目標バルブタイミング
(弁開閉時期)を設定して連続可変バルブタイミング機
構70を制御するものであり、具体的には、吸気側カム
シャフト13の回転位相がクランクシャフト7の回転位
相に対して所望の位相差を保つように、すなわちカムシ
ャフト13をタイミングプーリ17に対し特定の角度だ
け相対回転せしめるように、前記したクランク角センサ
154及びカム角センサ155からの信号に基づいてオ
イルコントロールバルブ110をフィードバック制御す
る。
【0042】図7は、吸気バルブ11及び排気バルブ1
2の開閉時期をクランク角により表したバルブタイミン
グ図である。この図に示されるように、排気バルブ12
は、固定の開弁時期EVO(本実施形態では、排気下死
点前50°)にて開弁せしめられるとともに、固定の閉
弁時期EVC(本実施形態では、排気上死点後3°)に
て閉弁せしめられる。一方、吸気バルブ11について
は、その開弁期間は一定であるが、その開弁時期IVO
及び閉弁時期IVCは可変であり、最も遅角側の開閉時
期(同図のIVOr及びIVCr)を基準位置として、
ともに進角方向へ任意の量だけ変位したタイミングに設
定することができる。ただし、バルブタイミング変位量
VTDの最大値は、本実施形態では60°である。そし
て、この基準位置からのバルブタイミング変位量VTD
が制御目標量とされる。ここで、本実施形態において
は、基準位置としては、基準開弁時期IVOrが排気上
死点後3°であり、基準閉弁時期IVCrが吸気下死点
後65°である。したがって、この場合、バルブタイミ
ング変位量VTDが例えば30°CA(クランク角)の
ときには、IVOは排気上死点前27°となり、IVC
は吸気下死点後35°となる。なお、本実施形態では、
吸気バルブ11の基準開弁時期IVOrと排気バルブ2
6の閉弁時期EVCとは、ともに排気上死点後3°と同
一であるため、バルブタイミング変位量VTDは、バル
ブオーバラップ量と一致することとなる。ただし、図7
では、一般性を考慮し、かつ、理解を容易にするため、
IVOrとEVOとは一致しないように描かれている。
【0043】ところで、前述のように、上述の如き油圧
駆動式VVT機構70においては、油圧・油量低下時に
動作不良が発生するおそれがある。図8は、油量が低下
した状態で車両を旋回させたときに実際のバルブタイミ
ング変位量(進角度)VTDが目標バルブタイミング変
位量VTDtからずれる様子を例示するタイムチャート
である。すなわち、油圧・油量が低下した状態で車両を
運転すると、オイルポンプ86から空気が混入し始め
る。特に、車両の旋回時には、油面が変動するため、空
気が混入しやすくなる。油圧・油量が低下した状態でV
VT機構70を駆動し続けると、リングギヤ82が所望
の制御位置からずれ、また、その移動速度が大きくな
る。そして、最遅角位置又は最進角位置に近い位置に目
標値を設定してリングギヤ82を制御しているときに
は、リングギヤ82がカバー79又はタイミングプーリ
17と衝突し、打音が発生するとともに衝突部分が磨耗
するのである。
【0044】このように、油圧系に空気が混入して、V
VT機構70に供給される油圧・油量が低下したときに
は、リングギヤ82の移動速度、すなわちクランクシャ
フト7に対するカムシャフト13の相対回転の速度が大
きくなるが、本実施形態は、その相対回転速度を検出す
ることにより空気の混入を判定しようというものであ
る。さらに、本実施形態は、そのような空気混入が検出
されたときに、目標バルブタイミング変位量VTDtを
最大バルブタイミング変位量VTDmax (=60°C
A)の半分すなわち30°CAに設定することで、リン
グギヤ82を中間位置に位置づけ、リングギヤ82がカ
バー79やタイミングプーリ17と衝突するのを回避し
ようというものである。
【0045】図9は、以上の制御方針を具体化したバル
ブタイミング制御ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ートである。このルーチンは、所定の周期で実行される
ように構成されている。まず、回転速度センサ151の
出力に基づいて現在のエンジン回転速度NEを検出する
とともに、熱式エアフローメータ140の出力に基づい
て現在の吸入空気質量流量GAを検出する(ステップ2
02)。次いで、 GN←GA/NE なる演算により、エンジン負荷(エンジン1回転当たり
の吸入空気質量)GNを算出する(ステップ204)。
【0046】次いで、後述するルーチンで操作される油
圧異常検出フラグFが1にセットされているか否かを判
定する(ステップ206)。油圧異常が検出されていな
いとき、すなわちF=0のときには、図10に示される
ようなマップに基づく補間計算により、現在のエンジン
負荷GN及びエンジン回転速度NEに応じた目標バルブ
タイミング変位量VTDtを算出する(ステップ20
8)。この目標バルブタイミング変位量VTDtのマッ
プは、予めROM173に格納されている。一方、油圧
異常が検出されているとき、すなわちF=1のときに
は、目標バルブタイミング変位量VTDtを最大値VT
max の半分すなわち30°CAに設定する(ステップ
210)。
【0047】目標バルブタイミング変位量VTDtを決
定した後の以下のステップでは、OCV110のフィー
ドバック制御を行う。まず、前回の本ルーチンの走行に
より得られている実バルブタイミング変位量VTDをV
TDOとして記憶する(ステップ212)。なお、VT
DOは、後述するルーチンで使用される。次に、クラン
ク角センサ154からのクランク角度信号とカム角セン
サ155からのカム角度信号との位相差に基づいて現在
の実バルブタイミング変位量VTDを検出する(ステッ
プ214)。次いで、この実バルブタイミング変位量V
TDが目標バルブタイミング変位量VTDtからどれだ
け遅角しているか、すなわちどれだけ進角させる必要が
あるかを表すバルブタイミング進角要求量ΔVTDを、 ΔVTD←VTDt−VTD なる演算により算出する(ステップ216)。従って、
このΔVTD<0のときには、実バルブタイミング変位
量VTDを遅角させる必要があることを示す。
【0048】次に、図11に示される如きマップを参照
することにより、バルブタイミング進角要求量ΔVTD
に応じて、OCV110を制御するためのデューティ比
DRをどれだけ増大させる必要があるかを表すデューテ
ィ比増大要求量ΔDRを求める(ステップ218)。同
図に示されるように、ΔVTD>0のときにはΔDR>
0、ΔVTD=0のときにはΔDR=0、ΔVTD<0
のときにはΔDR<0となる。最後に、デューティ比D
Rを、 DR←DR+ΔDR なる演算により更新し、OCV110を制御する(ステ
ップ220)。本ルーチンが所定周期で起動されて、以
上のステップ214、216、218、及び220が繰
り返し実行されることにより、フィードバック制御が実
現される。
【0049】図12は、油圧異常検出フラグFを操作す
る油圧・油量異常検出ルーチンの処理手順を示すフロー
チャートである。このルーチンは、前記したバルブタイ
ミング制御ルーチンの周期と同一の周期で実行されるよ
うに構成されている。まず、現在の実バルブタイミング
変位量VTDの目標バルブタイミング変位量VTDtか
らのずれが5°CA未満か否かを判定し(ステップ30
2)、5°CA未満のときには本ルーチンを終了する。
一方、5°CA以上のときには、クランクシャフト7の
回転位相とカムシャフト13の回転位相との位相差の変
化速度、すなわちクランクシャフト7に対するカムシャ
フト13の相対回転の速度S [°CA/sec] を、 S←(VTD−VTDO)/T なる演算により求める(ステップ304)。なお、T
は、バルブタイミング制御ルーチンの実行周期である。
【0050】次に、相対回転速度の絶対値|S|が所定
の判定基準値α [°CA/sec] より大きいか否かを判定す
る(ステップ306)。|S|≦αのときには、そのま
ま本ルーチンを終了する。しかし、|S|>αのときに
は、空気の混入に起因して油圧・油量に異常があるとみ
なして油圧異常検出フラグFを1にセットして(ステッ
プ308)、本ルーチンを終了する。なお、このフラグ
Fは、図13に示されるように、エンジンECU170
のパワーオン初期化ルーチンで、RAMの初期化(ステ
ップ402)とともにリセットされる(ステップ40
4)のみであり、エンジン作動中に異常が検出された場
合は、パワーオフ時点までセットされたままである。こ
れにより、打音や磨耗の発生を未然に防ぐことができ
る。
【0051】以上、本発明の実施形態について述べてき
たが、もちろん本発明はこれに限定されるものではな
い。例えば、本実施形態は、いわゆるリングギヤ式VV
T機構を使用するものであるが、いわゆるベーン式VV
T機構に対しても、油圧駆動式である限り、本発明は適
用可能である。さらに、本実施形態は、カムシャフト駆
動方式としてベルト駆動式を採用するエンジンについて
実施したものであるが、チェーン駆動式又はギヤ駆動式
のエンジンに対しても、本発明は適用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液圧駆動式可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関
において、液圧系に空気が混入して液圧・液量が異常に
低下している状態をカムシャフトの相対回転速度の監視
という簡易な方法で検出することが可能となる。また、
かかる異常が検出されたときには、カムシャフトの相対
回転角度を略中間の値に設定することで、障害が生ずる
ことがないように液圧駆動式可変バルブタイミング機構
を制御することが可能となる。また、本発明は、油圧・
湯量センサを設ける必要がなくなるという効果も奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るバルブタイミング制
御装置を備えた電子制御式内燃機関の全体概要図であ
る。
【図2】吸気バルブタイミングの最遅角状態を達成する
ようにVVT機構を駆動したときのVVT機構の部分断
面図である。
【図3】吸気バルブタイミングの最遅角状態を達成する
ようにオイルコントロールバルブ(OCV)を制御した
ときのOCVの部分断面図である。
【図4】吸気バルブタイミングの最進角状態を達成する
ようにVVT機構を駆動したときのVVT機構の部分断
面図である。
【図5】吸気バルブタイミングの最進角状態を達成する
ようにオイルコントロールバルブ(OCV)を制御した
ときのOCVの部分断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るエンジンECUのハ
ードウェア構成を示すブロック図である。
【図7】吸気バルブ及び排気バルブの開閉時期をクラン
ク角により表したバルブタイミング図である。
【図8】油量が低下した状態で車両を旋回させたときに
実際のバルブタイミング変位量(最遅角位置からの進角
度)VTDが目標バルブタイミング変位量VTDtから
ずれる様子を例示するタイムチャートである。
【図9】バルブタイミング制御ルーチンの処理手順を示
すフローチャートである。
【図10】エンジン回転速度NE及びエンジン負荷GN
に応じて目標バルブタイミング変位量VTDtを求める
ためのマップを示す図である。
【図11】バルブタイミング進角要求量ΔVTDに応じ
てOCV制御用デューティ比増大要求量ΔDRを求める
ためのマップを示す図である。
【図12】油圧・油量異常検出ルーチンの処理手順を示
すフローチャートである。
【図13】初期化ルーチンの処理手順を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…4サイクルガソリンエンジン 2…シリンダブロック 3…シリンダヘッド 4…シリンダ 5…ピストン 6…コネクティングロッド 7…クランクシャフト 8…燃焼室 9…吸気ポート 10…排気ポート 11…吸気バルブ 12…排気バルブ 13…吸気側カムシャフト 14…排気側カムシャフト 15…吸気側カム 16…排気側カム 17,18,19…タイミングプーリ 20…タイミングベルト 30…吸気通路 31…エアクリーナ 32…スロットルバルブ 32a…スロットルバルブの軸 33…サージタンク 34…吸気マニホルド 35…アイドルアジャスト通路 36…アイドル回転速度制御弁(ISCV) 40…インジェクタ 41…燃料タンク 42…燃料ポンプ 43…燃料配管 50…点火プラグ 51…イグナイタ 52…点火コイル 53…点火ディストリビュータ 60…排気通路 61…排気マニホルド 62…触媒コンバータ 70…連続可変バルブタイミング機構 110…オイルコントロールバルブ(OCV) 140…エアフローメータ 141…吸気圧センサ 142…スロットル開度センサ 143…吸気温センサ 144…水温センサ 145…O2 センサ 150…クランク基準位置センサ 151…回転速度センサ 152…アイドルスイッチ 153…車速センサ 154…クランク角センサ 155…カム角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 13/02 F01L 1/34 F01L 13/00 F02B 77/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトに連動して回転する回
    転体からバルブを駆動するカムシャフトへと回転を伝達
    するとともに、供給される液圧に応じて該カムシャフト
    を該回転体に対し所定角度範囲内で相対的に回転せしめ
    ることにより、該回転体の回転位相と該カムシャフトの
    回転位相との位相差を可変にする回転伝達部材と、 前記回転伝達部材に供給すべき液圧を機関運転状態に応
    じて制御する制御手段と、 前記回転伝達部材による該回転体に対する該カムシャフ
    トの相対回転の速度を検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出される相対回転速度に基づい
    て液圧系の異常の有無を判定する判定手段と、 を具備する、内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記判定手段は、該相対回転速度が所定
    値よりも大きいときに液圧系に異常があると判定するも
    のであり、かつ、前記制御手段は、前記判定手段によっ
    て異常ありと判定された場合に、該カムシャフトが該所
    定角度範囲の略中間位置へと相対回転するように前記回
    転伝達部材への液圧を制御するものである、請求項1に
    記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
JP02709897A 1997-02-10 1997-02-10 内燃機関のバルブタイミング制御装置 Expired - Fee Related JP3424479B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02709897A JP3424479B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02709897A JP3424479B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10220259A JPH10220259A (ja) 1998-08-18
JP3424479B2 true JP3424479B2 (ja) 2003-07-07

Family

ID=12211619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02709897A Expired - Fee Related JP3424479B2 (ja) 1997-02-10 1997-02-10 内燃機関のバルブタイミング制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3424479B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5427051B2 (ja) * 2010-01-26 2014-02-26 富士重工業株式会社 エンジンのバルブタイミング制御装置
JP5887876B2 (ja) * 2011-11-25 2016-03-16 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10220259A (ja) 1998-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7520261B2 (en) Apparatus for and method of controlling intake operation of an internal combustion engine
KR100269842B1 (ko) 내연기관의 배기 정화장치(Exhaust purifier for internal combustion engine)
EP0735246B1 (en) Valve timing control apparatus for engine
EP1980734B1 (en) Internal combustion engine having variable valve lift mechanism
US7520255B2 (en) Control for an engine having a variable valve-driving unit
US6516759B2 (en) Valve timing control apparatus for internal combustion engine
JP3293262B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JPH0968078A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
US8181612B2 (en) Variable valve timing apparatus and control method therefor
US8047169B2 (en) Variable valve timing apparatus and control method therefor
US20100170461A1 (en) Variable valve timing apparatus
US6463912B1 (en) Intake air volume detection device for internal combustion engine
US20040134467A1 (en) Apparatus for controlling fuel injection of engine and method thereof
US8165785B2 (en) Variable valve timing apparatus and control method therefor
JP3424479B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP3204019B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JPH09256880A (ja) 内燃機関の制御装置
JP3584476B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP3099625B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP3147770B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH10231742A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP3075126B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JPH10252428A (ja) 内燃機関のバルブ特性制御装置
JPH09158749A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2011099381A (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees