JP2003238983A - 水溶性切断加工用油剤 - Google Patents

水溶性切断加工用油剤

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力 大井
Kyuzo Saito
久三 齊藤
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勝也 大久保
Masaru Mukai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラリー中の砥粒の分散性、再分散性に優
れ、切断能率が高く、切断加工面の精度が優れ、かつ切
断加工後のスラリー除去の洗浄工程においても溶剤等を
使用せず容易に水で洗浄でき、併せて不水溶性油剤のよ
うな引火性の心配もなく、切断加工機の表面や床等にス
ラリーが飛散、付着堆積しても簡単に清掃ができ、作業
環境を悪化させることなく、生産性の向上に寄与する水
溶性切断加工用油剤;及びこれを油剤を用いた脆性材料
の切断加工方法を提供すること。 【解決手段】 多価アルコール、多価アルコール縮合
物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる
少なくとも1種の化合物、芳香族カルボン酸、該芳香族
カルボン酸を中和し水溶性化する塩基性物質、及び水を
含有することを特徴とする水溶性切断加工用油剤;及び
これを用いた脆性材料の切断加工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水溶性切断加工用油
剤に関し、更に詳細には、脆性材料の切断に使用するの
に好適な水溶性切断加工用油剤及びこれを用いた脆性材
料の切断加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】硬度の高い脆性材料の切断加工には、遊
離砥粒を用いてのワイヤソー、ブレードソー(バンドソ
ー)加工が加工能率、加工精度の観点から近年広く使用
されている。その際、砥粒と油剤を混合し、調整した液
(スラリー)が一般的に使用される。このスラリーに使
用される油剤は従来、混合する砥粒の分散性、分散安定
性の観点から不水溶性油剤[鉱物油、砥粒分散剤(油溶
性界面活性剤)、砥粒分散安定剤(有機ベントナイト又
は無機ベントナイト等)を含む]が広く使用されてき
た。
【0003】しかし、近年の電子・半導体産業の著しい
進歩により、その材料である脆性材料の砥粒による切断
加工においても生産性の向上、切断した加工部品の加工
精度の向上が求められ、それとともに切断加工条件が著
しく苛酷(高速切断加工、高能率加工)になってきた。
その結果、従来の様々な不水溶性油剤と砥粒の混合スラ
リーでは、加工速度の高速化にともなう加工材料の熱膨
張による寸法不良等によって加工精度が低下することに
なった。更に、油剤が引火点を持つ危険物であること、
加工後の洗浄工程においてスラリー除去を溶剤で行わな
ければならない、という消防法上の問題、切断加工中の
発煙、ミスト発生、スラリーの飛散による床、加工機周
辺の作業環境の悪化等が大きくクローズアップされ、問
題となってきた。
【0004】この対策として、スラリー用の油剤として
水溶性油剤(通常原液タイプ)が注目され、ここ10年
間に渡り、種々の水溶性油剤の特許が出願公開されてい
る。しかしこれらの技術は基本的にスラリーの砥粒分散
性、安定性を考慮するあまり、水溶性油剤の粘度、スラ
リー粘度や密度に重点が置かれている。それ故、もっと
も重要な油剤の特性と被削材への切断性に注目し、開発
したものは見当たらない。
【0005】水溶性油剤の成分的な観点より見た場合、
従来の不水溶性油剤のスラリーに用いていた考え方を固
定し、従来通り砥粒の安定剤として有機ベントナイト又
は無機ベントナイト、又はカルボキシメチルセルロー
ス、メチルセルロース、キサンタンガム、ポリアクリル
酸塩、ポリアクリル酸アミド等の水溶性増粘剤が使用さ
れてきた例が多々ある。しかし、有機ベントナイト又は
無機ベントナイトを使用した場合、これらの化合物が水
に不溶の為、水溶性油剤(原液)の長期安定性の問題
や、スラリー粘度の増加、切断点へのスラリー浸透不良
による加工精度への影響などの問題が多発した。さらに
水溶性増粘剤は微生物の栄養源となる物質が多く、長期
間使用した場合、スラリーが腐敗し、悪臭を発生し、作
業環境上問題が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、遊離
砥粒を用いて硬度の高い脆性材料を高能率、高精度に切
断加工するブレードソー、ワイヤソー等に使用する水溶
性切断加工用油剤を提供することである。本発明の他の
目的は、油剤と遊離砥粒を混合し調製した液(スラリ
ー)において、スラリー中の砥粒の分散性、及び再分散
性に優れ、切断能率が高く、切断加工面の精度が優れ、
かつ切断加工後のスラリー除去の洗浄工程においても溶
剤等を使用せず容易に水で洗浄でき、併せて不水溶性油
剤のような引火性の心配もなく、切断加工機の表面や床
等にスラリーが飛散、付着堆積しても簡単に清掃がで
き、作業環境を悪化させることなく、生産性の向上に寄
与する水溶性切断加工用油剤を提供することである。
【0007】本発明のさらに他の目的は、有機ベントナ
イト又は無機ベントナイトのようなスラリーの砥粒分散
安定剤や、さらにカルボキシメチルセルロースのような
水溶性増粘剤を使用せずに、水溶性油剤に砥粒を混合し
た液(スラリー)において砥粒分散性をある程度有し、
特に機械的攪拌を行った場合の砥粒再分散性に優れ、か
つスラリーに流動性が有り、切断点に容易に浸透し、併
せて消泡性に優れる、水溶性切断加工用油剤を提供する
ことである。本発明のさらに他の目的は、上記油剤を用
いた脆性材料の切断加工方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、水溶性切断加工
用油剤に、多価アルコール、多価アルコール縮合物、多
価アルコール誘導体のいずれか1種類以上の物質と芳香
族カルボン酸と塩基性物質との塩および水を含有させる
ことにより優れた油剤が得られることを見出し本発明を
完成させるに至った。
【0009】本発明は、多価アルコール、多価アルコー
ル縮合物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選
ばれる少なくとも1種の化合物、芳香族カルボン酸、該
芳香族カルボン酸を中和し水溶性化する塩基性物質、及
び水を含有することを特徴とする水溶性切断加工用油剤
を提供するものである。本発明はさらに、上記油剤を用
いた脆性材料の切断加工方法を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に使用する、多価アルコー
ル、多価アルコール縮合物、多価アルコール誘導体は、
水に対する溶解度が20℃で、好ましくは5g/100
g水以上であり、さらに好ましくは20g/100g水
以上、最も好ましくは30g/100g水以上である。
水に対する溶解度が5g/100g水より低くなると、
水溶性油剤の特徴が失なわれてしまうことがあり好まし
くない。又、上記物資の分子量は60〜4000が適当
であり、好ましくは60〜3000、より好ましくは6
0〜2000である。分子量が4000を越えると、油
剤の粘性が増加し、砥粒の再分散性が低下し、さらに油
剤の破泡性も低下し、結果としてスラリーの消泡性が低
下し、切断加工性能の低下につながる。さらに、スラリ
ーの残渣物が非常に粘ちょう性を帯び、切断加工機械、
床等の汚れが増大し、作業環境の悪化につながる。
【0011】本発明の油剤中、多価アルコール、多価ア
ルコール縮合物、多価アルコール誘導体の含有量は合計
で、10〜95質量%が適当であり、好ましくは20〜
80質量%、より好ましくは40〜80質量%である。
次に本発明に使用される多価アルコール、多価アルコー
ル縮合物、多価アルコール誘導体の具体例を列挙する。
しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0012】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペ
ンタンジオール、ヘキサンジオール、デカンジオール、
グリセリン、ヘキサントリオール、デカントリオール、
ペンタエリスリトール等がある。多価アルコール縮合物
としては、ジエチングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール200、同400、同12
00、ジプロピレングリコール、トリプロプレングリコ
ール、ジグリセリン、トリグリセン、オクタグリセリ
ン、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトー
ル等がある。
【0013】多価アルコール誘導体としては、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル、グリセリンモノメチルエーテル、グリセリン
ジメチルエーテル、グリセンジエチルエーテル、グリセ
リントリエチルエーテル等が挙げられる。
【0014】芳香族カルボン酸は、塩基性物質と塩を形
成し、この塩はスラリーにした場合の、砥粒の分散性、
再分散性、ワイヤーへの砥粒の付着性等に寄与してい
る。本発明に使用される芳香族カルボン酸は、炭素原子
数7〜20のモノ、ジ、トリ、テトラカルボン酸が挙げ
られる。油剤中の芳香族カルボン酸の合計含有量は好ま
しくは1〜30質量%であり、さらに好ましくは1〜2
0質量%、最も好ましくは1〜10質量%である。これ
らの芳香族カルボン酸は酸の形態では水に難溶であるの
で、上述の様にこれらの芳香族カルボン酸と有機アミン
及び/又は無機塩基性物質と反応させ水溶性化し、芳香
族カルボン酸塩として使用する。その場合、芳香族カル
ボン酸塩の水に対する溶解度は5g/100g水以上で
あることが望ましい。5g/100g水以下では、芳香
族カルボン酸塩が折出しやすく、好ましくない。
【0015】本発明の油剤中、芳香族カルボン酸塩の含
有量は好ましくは2〜50質量%、さらに好ましくは5
〜30質量%、最も好ましくは5〜20質量%である。
2質量%未満では、スラリー中の砥粒の分散性向上効果
が充分でなく、又50質量%を超えても、分散性向上効
果が飽和し、経済的に不利である。本発明に使用される
芳香族カルボン酸の具体例としては、安息香酸、ヒドロ
キシ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、メチル安息香酸、
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
【0016】本発明に使用する塩基性物質は、芳香族カ
ルボン酸を水に可溶化するために添加するものであり、
さらに油剤のサビ止め性を良好に維持するという作用も
有している。このような塩基性物質の例としては、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパ
ノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカ
ノールアミン;シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン等の脂環式アミン;これらのアミンにエチレン
オキサイドを1〜6モル付加した合成アミン、1,3−
ビスアミノメチルシクロヘキサン等が挙げられる。
【0017】また脂肪族アミンとしては、炭素原子数8
〜18の第一級又は第二級のアルキルアミン(例えば2
−エチルヘキシルアミン、ラウリルアミン、ステアリル
アミン、オレイルアミン等)、これらのアミンにエチレ
ンオキサイドを1〜6モル付加した合成アミン、さらに
イソデシルアミン、イソステアリルアミン等の合成アミ
ンが挙げられる。さらに、2−メチル−2−アミノ−プ
ロパノール(AMP)も挙げられる。芳香族アミンとし
てはベンジルアミン、メタキシレンジアミン及びこれら
のアミンにエチレンオキサイドを1〜6モル付加した合
成アミンや、さらにその他の例としてジグリコールアミ
ン等が挙げられる。無機塩基性物質としては、周期表1
A族のアルカリ金属の水酸化物(水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等)が挙げられる。
【0018】本発明の油剤を使用して切断加工するのに
適した被加工材料の例としては、電子産業分野で広く使
用されている脆性材料が挙げられ、具体例としては、シ
リコン(単結晶、多結晶)、ガリウム砒素等の半導体、ア
ルミナ、酸化ジルコニウム等のセラミックス、石英ガラ
ス、ケイ酸ガラス等のガラスが挙げられる。脆性材料
が、シリコン系である場合は、油剤のpHは5〜9とす
ることが望ましい。この場合、塩基性物質としては、無
機塩基性物質より有機塩基性物質を使用することが望ま
しい。特に、塩基性のマイルドなトリエタノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン等の第3級アルカノー
ルアミンが望ましい。
【0019】本発明の油剤に使用する水としては、超純
水、蒸留水、イオン交換水、水道水、市水、工業用水等
のいずれを用いても良く、水の含有量は通常3〜70質
量%であり、好ましくは3〜50質量%、より好ましく
は3〜30質量%である。水の含有量が70質量%を超
えると、スラリーの粘度が低くなり過ぎて、切断加工性
能が低下することがある。又、3質量%未満では、切断
加工時の熱の発生によりスラリー中の水分(油剤中の水
分)が蒸発し、油剤自身に引火性を生じ水溶性油剤とし
ての特性が失なわれるおそれがある。
【0020】本発明の水溶性切断加工用油剤は、多価ア
ルコール、多価アルコール縮合物、及び多価アルコール
誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合
物、芳香族カルボン酸、該芳香族カルボン酸を中和し水
溶性化する塩基性物質、及び水を適当な温度条件下、例
えば、40〜70℃程度で混合溶解させることにより容
易に製造できる。その際、必要に応じて、ポリアルキレ
ングリコール類(エチレンオキシド−プロピレンオキシ
ド重合体)、界面活性剤(アニオン系、ノニオン系)、
水溶性増粘剤、防腐剤、防カビ剤、非鉄金属防食剤、p
H緩衝剤等を適宜添加含有させても良い。本発明の油剤
は、通常はそのまま砥粒(例えば、炭化珪素、アルミ
ナ、ダイヤモンド、CBN)と適当な割合で、好ましく
は、質量比1:0.8〜1.1.5の範囲で混合して脆
性材料の切断加工用スラリーとして使用される。
【0021】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明の
水溶性脆性材料切断加工用油剤を更に詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜5及び比較例1〜6 表1及び表2に示す各成分を混合し、実施例1〜5及び
比較例1〜4の水溶性切断加工用油剤を調製した。比較
例5及び6は市販の水溶性切断加工用油剤及び不水溶性
切断加工用油剤である。
【0022】スラリーの性状測定試験法 各例の油剤を用いて、以下のように試験した。試験結果
を表1〜2に併せて示す。 (a)pH測定試験 JIS−Z−8802 ガラス電極法により測定した。 (b)泡立ち消泡性試験(JIS K2518 石油製
品潤滑油−泡立ち試験方法に準拠) 泡立ち試験は次の条件で行った。 装置:ディフューザーストーン スラリー量:300ml 空気吹込み量:2リットル/分 吹込み時間:60分 評価は以下の基準に従って行った。 起泡性 60分後の泡の高さ ○:200ml未満 △:200〜300ml ×:300ml超 消泡性 空気送りをストップさせた後5分後の泡の高さ ○:10ml未満 △:10〜50ml ×:50ml超 (c)砥粒分散安定性試験 実施例、比較例の各油剤100mlを200mlビーカー内
に採取し、次いで砥粒(GC#600)を100g(油剤:砥
粒=1:1)、シリコン微紛を10g加え、スパチュラ
を用い十分攪拌、分散を行いスラリーを作成した。次い
でこのスラリー100mlを100mlメスシリンダーに移
し室温で6時間放置し、砥粒分散安定性を肉眼で観察し
た。評価は以下の規準に従って行った。 ○:ほとんど分散している。均一のスラリーのままであ
る。 △:○〜×の間 ×:スラリーの上層約1/4が油剤となり砥粒分散安定
性が悪い。 (d)砥粒再分散性試験 上記(c)で試験を行ったスラリー入りの100mlメス
シリンダーを室温で24時間放置し、スラリー中の砥粒
をほぼ沈降させる。次に砥粒が沈降しているスラリー入
りのメスシリンダーを手で上下に20回静かに振とう
し、砥粒の再分散性を評価した。評価は以下の規準に従
って行った。 ○:砥粒が完全に再分散し、元のスラリーとほぼ同一と
なる。 △:○〜×の間。 ×:砥粒がメスシリンダー底部に固着し元のスラリーに
戻らない。
【0023】(e)切断性評価試験 評価は実際のシリコンインゴットを用いて、下記の条件
で行った。 切断装置;ワイヤソー 材料;シリコンインゴット 寸法;8インチφ×200mmL ワイヤー径;0.18mm ワイヤー線速度;平均600m/分 スラリー;油剤:砥粒GC#600の混合比率(質量比)
(1:1) スラリー温度;24℃ 評価は加工切断面のTTV(Total Thickness Variation)
とWarp(うねり)を測定することで行った。TTV、Warp
は共に小さい値の方が加工精度が良好であることを示し
ている。
【0024】
【発明の効果】本発明の水溶性切断加工用油剤を脆性材
料の切断に使用した場合、市販の水溶性切断加工用油剤
および不水溶性切断加工用油剤を使用した場合と比較し
て、明らかに良好な切断加工精度が得られた。また本発
明の水溶性切断加工用油剤は水溶性油剤であるため、非
危険物となり、更に、後工程の洗浄に溶剤を使用しない
水洗浄が可能となった。
【0025】
【表1】表1 実施例
【0026】
【表2】表2 比較例 ※ 市販品:プロノン PE−61(三洋化成(株)製)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 129/50 C10M 129/50 129/52 129/52 133/06 133/06 133/08 133/08 // C10N 20:04 C10N 20:04 30:00 30:00 Z 40:22 40:22 (72)発明者 山中 康夫 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番地1号 協同油脂株式会社内 (72)発明者 大井 力 神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目4番地1号 協同油脂株式会社内 (72)発明者 齊藤 久三 長崎県大村市雄ケ原町1324番地2 コマツ 電子金属株式会社内 (72)発明者 大久保 勝也 長崎県大村市雄ケ原町1324番地2 コマツ 電子金属株式会社内 (72)発明者 向井 大 愛知県名古屋市西区則武新町3丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 Fターム(参考) 3C047 FF06 GG20 4H104 AA01Z BB04A BB22C BB23C BB42A BB45A BE04C EA16C EA17C PA22 RA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価アルコール、多価アルコール縮合
    物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる
    少なくとも1種の化合物、芳香族カルボン酸、該芳香族
    カルボン酸を中和し水溶性化する塩基性物質、及び水を
    含有することを特徴とする水溶性切断加工用油剤。
  2. 【請求項2】 多価アルコール、多価アルコール縮合
    物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる
    少なくとも1種の化合物の水に対する溶解度が、20℃
    で5g/100g水以上である請求項1記載の水溶性切
    断加工用油剤。
  3. 【請求項3】 芳香族カルボン酸が、炭素原子数7〜2
    0のモノ、ジ、トリ、又はテトラカルボン酸のいずれか
    1種以上である請求項1又は2記載の水溶性切断加工用
    油剤。
  4. 【請求項4】 塩基性物質により中和された芳香族カル
    ボン酸の塩の水に対する溶解度が、20℃で5g/10
    0g水以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の水
    溶性切断加工用油剤。
  5. 【請求項5】 水が超純水、蒸留水、イオン交換水、水
    道水、市水、工業用水、又はこれらの混合物である請求
    項1〜4のいずれか1項記載の水溶性切断加工用油剤。
  6. 【請求項6】 多価アルコール、多価アルコール縮合
    物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる
    少なくとも1種の化合物の含有量が10〜95質量%で
    ある請求項1〜5のいずれか1項記載の水溶性切断加工
    用油剤。
  7. 【請求項7】 多価アルコール、多価アルコール縮合
    物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる
    少なくとも1種の化合物の分子量が60〜4000であ
    る請求項1〜6のいずれか1項記載の水溶性切断加工用
    油剤。
  8. 【請求項8】 芳香族カルボン酸の含有量が1〜30質
    量%である請求項1〜7のいずれか1項記載の水溶性切
    断加工用油剤。
  9. 【請求項9】 芳香族カルボン酸を中和し水溶性化する
    塩基性物質が、有機アミン及び/又は無機塩基性物質で
    あり、その含有量が2〜50質量%である請求項1〜8
    のいずれか1項記載の水溶性切断加工用油剤。
  10. 【請求項10】 水の含有量が3〜60質量%である請
    求項1〜9のいずれか1項記載の水溶性切断加工用油
    剤。
  11. 【請求項11】 脆性材料切断加工用の請求項1〜10
    のいずれか1項記載の水溶性切断加工用油剤。
  12. 【請求項12】 脆性材料がシリコン系であり、pHが
    5.0〜9.0の範囲である請求項11記載の水溶性切
    断加工用油剤。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項記載の
    水溶性切断加工用油剤を使用することを特徴とする脆性
    材料の切断加工方法。
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