JP2009079083A - 遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリコン等の硬度の高い脆性材料の切断加工において、高い加工精度と加工能率を示し、また発泡などの問題を起こさない遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤、上記油剤と遊離砥粒を含むスラリー、上記油剤、スラリーを用いたシリコン等の脆性材料の切断加工方法を提供する。
【解決手段】(A)グリセリン5〜80質量%、(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール3〜60質量%、(C)芳香族多価カルボン酸塩0.3〜20質量%、
(D)多価アルコール誘導体3〜30質量%、及び(E)水3〜88.7質量%を含有する遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤;この油剤及び砥粒を含む切断加工用スラリー;これらを使用した脆性材料の加工方法。
【選択図】なし
【解決手段】(A)グリセリン5〜80質量%、(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール3〜60質量%、(C)芳香族多価カルボン酸塩0.3〜20質量%、
(D)多価アルコール誘導体3〜30質量%、及び(E)水3〜88.7質量%を含有する遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤;この油剤及び砥粒を含む切断加工用スラリー;これらを使用した脆性材料の加工方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤、スラリー、これを用いた切断方法に関する。さらに詳細には、脆性材料をワイヤソーで切断加工する際に、被切断材料に供給される油剤と遊離砥粒を含有するスラリーの調製に使用する水溶性加工油剤、該油剤と遊離砥粒を含有するスラリー、これを用いた脆性材料の切断方法に関する。
硬度の高い脆性材料の切断加工には、遊離砥粒を用いてのワイヤソー、ブレードソー(バンドソー)が、加工能率、加工精度の観点から近年広く使用されている。その際、砥粒と油剤を混合し、調整した液(スラリー)が一般的に使用されている。
このような油剤として、多価アルコール、多価アルコール縮合物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、芳香族カルボン酸、該芳香族カルボン酸を中和し水溶性化する塩基性物質、及び水を含有することを特徴とする水溶性切断加工用油剤(特許文献1参照)、(A)多価アルコール、多価アルコール縮合物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、(B)芳香族多価カルボン酸塩、(C)アルキレングリコールのアルキレンオキサイド付加物、及び水を含有する水溶性切断加工用油剤、該油剤と砥粒を含む水溶性切断加工用油剤、該油剤と砥粒を含む水溶性切断加工用スラリー、及びこれを用いた脆性材料の切断加工方法(特許文献2参照)、所定量のヘクトライト、ポリカルボン酸塩、所望により非イオン界面活性剤及び水を水溶性溶剤に配合して成るワイヤソー用水溶性切削液が提案されている(特許文献3参照)。
このような油剤として、多価アルコール、多価アルコール縮合物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、芳香族カルボン酸、該芳香族カルボン酸を中和し水溶性化する塩基性物質、及び水を含有することを特徴とする水溶性切断加工用油剤(特許文献1参照)、(A)多価アルコール、多価アルコール縮合物、及び多価アルコール誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、(B)芳香族多価カルボン酸塩、(C)アルキレングリコールのアルキレンオキサイド付加物、及び水を含有する水溶性切断加工用油剤、該油剤と砥粒を含む水溶性切断加工用油剤、該油剤と砥粒を含む水溶性切断加工用スラリー、及びこれを用いた脆性材料の切断加工方法(特許文献2参照)、所定量のヘクトライト、ポリカルボン酸塩、所望により非イオン界面活性剤及び水を水溶性溶剤に配合して成るワイヤソー用水溶性切削液が提案されている(特許文献3参照)。
しかし、これらの水溶性加工油剤をシリコン等の脆性材料の切断加工油剤として用いた場合、最近の使用砥粒の細粒化及び使用ワイヤ(ワイヤー)の細線化に伴い、使用ワイヤへの砥粒の付着性が低下し、切断されたシリコンウエハー等の加工精度、加工能率が十分に得られない、また一般の切断加工に比べて油剤の流量が多く必要であることから、使用液が発泡するなどの欠点があり、未だユーザーの満足するものは得られていないのが現状である。
本発明の目的は、シリコン等の硬度の高い脆性材料の切断加工において、高い加工精度と加工能率を示し、また発泡などの問題を起こさない遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤を提供することである。
本発明の他の目的は、上記油剤と遊離砥粒を含むスラリーを提供することである。
本発明のさらに他の目的は、上記スラリーを用いたシリコン等の脆性材料の切断加工方法、及び脆性材料切断加工方法により加工された脆性材料、特にシリコン系脆性材料を提供することである。
本発明の他の目的は、上記油剤と遊離砥粒を含むスラリーを提供することである。
本発明のさらに他の目的は、上記スラリーを用いたシリコン等の脆性材料の切断加工方法、及び脆性材料切断加工方法により加工された脆性材料、特にシリコン系脆性材料を提供することである。
本発明は以下に示す遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤、スラリー、これを用いた切断方法を提供するものである。
1.(A)グリセリン5〜80質量%、
(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール3〜60質量%、
(C)芳香族多価カルボン酸塩0.3〜20質量%、
(D)多価アルコール誘導体3〜30質量%、及び
(E)水3〜88.7質量%
を含有することを特徴とする遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤。
2.(C)芳香族多価カルボン酸塩が炭素数8〜20のジ、トリ、及びテトラカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種類のアルカノールアミンの塩であることを特徴とする上記1記載の遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤
3.上記1又は2記載の遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤及び砥粒を含む切断加工用スラリー。
4.上記3記載のスラリーを用いて脆性材料を切断することを特徴とする脆性材料の加工方法。
5.脆性材料がシリコン系脆性材料である上記4記載の方法。
6.上記4又は5記載の脆性材料の加工方法により加工された脆性材料。
1.(A)グリセリン5〜80質量%、
(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール3〜60質量%、
(C)芳香族多価カルボン酸塩0.3〜20質量%、
(D)多価アルコール誘導体3〜30質量%、及び
(E)水3〜88.7質量%
を含有することを特徴とする遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤。
2.(C)芳香族多価カルボン酸塩が炭素数8〜20のジ、トリ、及びテトラカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種類のアルカノールアミンの塩であることを特徴とする上記1記載の遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤
3.上記1又は2記載の遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤及び砥粒を含む切断加工用スラリー。
4.上記3記載のスラリーを用いて脆性材料を切断することを特徴とする脆性材料の加工方法。
5.脆性材料がシリコン系脆性材料である上記4記載の方法。
6.上記4又は5記載の脆性材料の加工方法により加工された脆性材料。
本発明の水溶性加工油剤は、(A)グリセリン、(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール、(C)芳香族多価カルボン酸塩、(D)多価アルコール誘導体、及び(E)水を組み合わせて使用する事により、ワイヤへの砥粒の付着性を格段に向上させ、その事により、脆性材料の優れた切断精度を可能としたものである。また、スラリー中の砥粒の分散安定性にも優れている。さらに、切断加工後のスラリー除去の洗浄工程においても溶剤等を使用せず容易に水で洗浄でき、引火性の心配もなく、切断加工機の表面や床等にスラリーが飛散、付着堆積しても簡単に清掃ができ、作業環境を悪化させることがなく、生産性の向上に寄与する。
本発明の油剤中、成分(A)のグリセリンの含有量は、5〜80質量%であり、好ましくは、10〜60質量%である。5質量%未満では、ワイヤへの砥粒の付着性を改善することができない。また80質量%を超えると、原液粘度が上昇し、取扱いが困難である。
本発明の油剤中、成分(B)のジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコールの含有量は、3〜60質量%であり、好ましくは、20〜50質量%でる。3質量%未満では、ワイヤへの砥粒の付着性を改善することができない。また60質量%を超えると、砥粒のワイヤに対する付着性向上効果が低下する。
本発明の油剤中、成分(B)のジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコールの含有量は、3〜60質量%であり、好ましくは、20〜50質量%でる。3質量%未満では、ワイヤへの砥粒の付着性を改善することができない。また60質量%を超えると、砥粒のワイヤに対する付着性向上効果が低下する。
本発明の油剤中、成分(C)の芳香族多価カルボン酸塩を構成する芳香族多価カルボン酸としては炭素数8〜20のジ、トリ、及びテトラカルボン酸が挙げられる。具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、等が挙げられる。
成分(C)の芳香族多価カルボン酸塩を構成する塩としては、炭素数2〜12のアルカノールアミン塩が挙げられる。アルカノールアミンの具体例としてはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モノメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等が挙げられる。
本発明に使用する成分(C)の芳香族多価カルボン酸塩の水に対する溶解度は20℃において5g/100g水以上であることが望ましい。5g/100g水未満では、芳香族多価カルボン酸塩が折出しやすく、好ましくない。
本発明の油剤中、芳香族多価カルボン酸塩の含有量は0.3〜20質量%、好ましくは0.3〜10質量%、さらに好ましくは0.7〜7質量%である。0.3質量%未満では、スラリー中の砥粒の分散性向上効果が充分でなく、又20質量%を超えても、分散性向上効果が飽和し、経済的に不利である。
成分(C)の芳香族多価カルボン酸塩を構成する塩としては、炭素数2〜12のアルカノールアミン塩が挙げられる。アルカノールアミンの具体例としてはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、モノメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等が挙げられる。
本発明に使用する成分(C)の芳香族多価カルボン酸塩の水に対する溶解度は20℃において5g/100g水以上であることが望ましい。5g/100g水未満では、芳香族多価カルボン酸塩が折出しやすく、好ましくない。
本発明の油剤中、芳香族多価カルボン酸塩の含有量は0.3〜20質量%、好ましくは0.3〜10質量%、さらに好ましくは0.7〜7質量%である。0.3質量%未満では、スラリー中の砥粒の分散性向上効果が充分でなく、又20質量%を超えても、分散性向上効果が飽和し、経済的に不利である。
本発明の油剤中、成分(D)の多価アルコール誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンモノメチルエーテル、グリセリンジエチルエーテル、グリセリントリエチルエーテル、エチレングリコールアルキレンオキサイド付加物、プロピレングリコールアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコールプロピレンオキサイド付加物のエチレンオキサイド付加物(プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド=1/3質量比)等が挙げられる。アルキレンオキサイドはエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを表す。
エチレングリコールアルキレンオキサイド付加物、プロピレングリコールアルキレンオキサイド付加物、及びエチレングリコールプロピレンオキサイド付加物のエチレンオキサイド付加物(プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド=1/3質量比)の分子量は好ましくは500〜50000、さらに好ましくは700〜10000、最も好ましくは1000〜3000である。
本発明の油剤中、成分(D)多価アルコール誘導体の含有量は、3〜30質量%、好ましくは10〜25質量%である。含有量が3質量%未満では、砥粒のワイヤに対する付着性向上効果が低く、30質量%を超えても効果が飽和し、不経済である。
エチレングリコールアルキレンオキサイド付加物、プロピレングリコールアルキレンオキサイド付加物、及びエチレングリコールプロピレンオキサイド付加物のエチレンオキサイド付加物(プロピレンオキサイド/エチレンオキサイド=1/3質量比)の分子量は好ましくは500〜50000、さらに好ましくは700〜10000、最も好ましくは1000〜3000である。
本発明の油剤中、成分(D)多価アルコール誘導体の含有量は、3〜30質量%、好ましくは10〜25質量%である。含有量が3質量%未満では、砥粒のワイヤに対する付着性向上効果が低く、30質量%を超えても効果が飽和し、不経済である。
本発明の油剤を使用して切断加工するのに適した被加工材料の例としては、電子産業分野で広く使用されている脆性材料が挙げられ、具体例としては、シリコン(単結晶、多結晶)、ガリウム砒素等の半導体、アルミナ、酸化ジルコニウム等のセラミックス、石英ガラス、ケイ酸ガラス等のガラスが挙げられる。脆性材料が、シリコン系である場合は、油剤のpHは5〜9とすることが望ましい。この場合、塩基性物質としては、無機塩基性物質より有機塩基性物質を使用することが望ましい。特に、塩基性のマイルドなトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の第3級アルカノールアミンが望ましい。
本発明の油剤に使用する水としては、超純水、蒸留水、イオン交換水、水道水、市水、工業用水等のいずれを用いても良く、水の含有量は好ましくは3〜84質量%である。水の含有量が84質量%を超えると、スラリーの粘度が低くなり過ぎて、切断加工性能が低下することがある。又、3質量%未満では、切断加工時の熱の発生によりスラリー中の水分(油剤中の水分)が蒸発し、油剤自身に引火性を生じ水溶性油剤としての特性が失なわれるおそれがある。
本発明の油剤は、成分(A)〜(E)を、適当な温度条件下、例えば、40〜70℃程度で混合溶解させることにより容易に製造できる。その際、必要に応じて、界面活性剤(アニオン系、ノニオン系)、水溶性増粘剤、防腐剤、防カビ剤、非鉄金属防食剤、pH緩衝剤等を適宜添加含有させても良い。
本発明の油剤は、通常は油剤1Lに対して砥粒1kg(例えば、GC緑色炭化珪素砥粒)を混合して脆性材料の切断加工用スラリーとして使用される。
本発明の油剤は、通常は油剤1Lに対して砥粒1kg(例えば、GC緑色炭化珪素砥粒)を混合して脆性材料の切断加工用スラリーとして使用される。
実施例
以下、実施例および比較例により、本発明の水溶性油剤を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
油剤の性状測定試験法
(a)pH測定試験
各油剤をイオン交換水にて2倍に希釈して、JIS−Z−8802ガラス電極法により測定した。
以下、実施例および比較例により、本発明の水溶性油剤を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
油剤の性状測定試験法
(a)pH測定試験
各油剤をイオン交換水にて2倍に希釈して、JIS−Z−8802ガラス電極法により測定した。
スラリーの性状測定試験法
各油剤のスラリー(油剤:GC#1500砥粒=1:1)の性状を下記の試験条件・試験方法により測定した。
(b)砥粒分散安定性試験
各油剤のスラリーを100mlのメスシリンダーに移し、室温で12時間放置し、砥粒分散安定性を肉眼で観察した。評価は以下の基準に従った。
○:分離油分量 10ml未満
□:分離油分量 10〜20ml未満
△:分離油分量 20〜50ml未満
×:分離油分量 50ml以上
(c)ワイヤへの砥粒付着性試験
容器に入れたスラリーにワイヤを5秒間浸漬した後、引上げて10秒間垂直にした状態で放置した後、顕微鏡で観察して評価する。
◎:ワイヤ上に砥粒が非常に良く付着している
○:ワイヤ上に砥粒が良く付着している
□:ワイヤ上に砥粒が付着している
△:ワイヤ上に砥粒が少し、付着している
×:ワイヤ上に砥粒が殆ど付着していない
結果を表1及び表2に示す。
各油剤のスラリー(油剤:GC#1500砥粒=1:1)の性状を下記の試験条件・試験方法により測定した。
(b)砥粒分散安定性試験
各油剤のスラリーを100mlのメスシリンダーに移し、室温で12時間放置し、砥粒分散安定性を肉眼で観察した。評価は以下の基準に従った。
○:分離油分量 10ml未満
□:分離油分量 10〜20ml未満
△:分離油分量 20〜50ml未満
×:分離油分量 50ml以上
(c)ワイヤへの砥粒付着性試験
容器に入れたスラリーにワイヤを5秒間浸漬した後、引上げて10秒間垂直にした状態で放置した後、顕微鏡で観察して評価する。
◎:ワイヤ上に砥粒が非常に良く付着している
○:ワイヤ上に砥粒が良く付着している
□:ワイヤ上に砥粒が付着している
△:ワイヤ上に砥粒が少し、付着している
×:ワイヤ上に砥粒が殆ど付着していない
結果を表1及び表2に示す。
※1:イソフタル酸塩:イソフタル酸のトリエタノールアミン塩(1:2モル比)
※2:重量平均分子量1000のポリエチレングリコール。
※2:重量平均分子量1000のポリエチレングリコール。
比較例6及び7は、市販の水溶性加工油剤である。
本発明のスラリーはワイヤへの砥粒付着性、砥粒分散安定性が優れている。
成分(A)を含まない比較例1及び2、成分(C)を含まない比較例3、成分(D)を含まない比較例4、成分(B)を含まない比較例5及び市販品である比較例6及び7のスラリーは砥粒分散安定性、ワイヤへの砥粒付着性のいずれか一方又は両方が劣っている。
成分(A)を含まない比較例1及び2、成分(C)を含まない比較例3、成分(D)を含まない比較例4、成分(B)を含まない比較例5及び市販品である比較例6及び7のスラリーは砥粒分散安定性、ワイヤへの砥粒付着性のいずれか一方又は両方が劣っている。
Claims (6)
- (A)グリセリン5〜80質量%、
(B)ジエチレングリコール及び/又はプロピレングリコール3〜60質量%、
(C)芳香族多価カルボン酸塩0.3〜20質量%、
(D)多価アルコール誘導体3〜30質量%、及び
(E)水3〜88.7質量%
を含有することを特徴とする遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤。 - (C)芳香族多価カルボン酸塩が炭素数8〜20のジ、トリ、及びテトラカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種類のアルカノールアミンの塩であることを特徴とする請求項1記載の遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤
- 請求項1又は2記載の遊離砥粒ワイヤソー用水溶性加工油剤及び砥粒を含む切断加工用スラリー。
- 請求項3記載のスラリーを用いて脆性材料を切断することを特徴とする脆性材料の加工方法。
- 脆性材料がシリコン系脆性材料である請求項4記載の方法。
- 請求項4又は5記載の脆性材料の加工方法により加工された脆性材料。
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