JP2003237631A - 自動車の車体前部構造 - Google Patents

自動車の車体前部構造

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JP2003237631A
JP2003237631A JP2002045229A JP2002045229A JP2003237631A JP 2003237631 A JP2003237631 A JP 2003237631A JP 2002045229 A JP2002045229 A JP 2002045229A JP 2002045229 A JP2002045229 A JP 2002045229A JP 2003237631 A JP2003237631 A JP 2003237631A
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Japan
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bumper
armature
vehicle body
stay
core support
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JP2002045229A
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English (en)
Inventor
Takeshi Mori
赳 森
Shinji Araki
伸二 荒木
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Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バンパーアーマチャーと車体側骨格部材との
結合構造を工夫することにより、バンパーフェイシャー
をラジエータコアサポートメンバに組み付けした状態で
フロントエンドモジュールを構成して、組立ラインでの
組み付け工数を削減するようにした自動車の車体前部構
造を提供する。 【解決手段】 バンパーアーマチャー30を連結する車
体側骨格部材70に、両者の結合媒体となるバンパース
テイ71を予め結合しておき、バンパーアーマチャー3
0をバンパーステイ71の取付部72に保持させた状態
で、下方から挿通する締結部材73を介して相互に連結
することにより、バンパーフェイシャー50の取付状態
でバンパーアーマチャー30を車体側骨格部材70に連
結できるようになり、フロントエンドモジュール10に
バンパーフェイシャー50を予備組み付けしておくこと
ができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フロントエンドモ
ジュールを備えた車体の前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車体の組付け工程の簡略化と組付
け作業の自動化などを図るために、例えば特開平7−8
9455号公報に開示されるように、ラジエータコアサ
ポートメンバにヘッドランプユニットやバンパーアーマ
チャー、バンパーフェイシャーなどをサブアッセンブリ
して、謂わゆるフロントエンドモジュールを構成し、車
体の組立ラインでこのフロントエンドモジュールを車体
前部に組み付ける技術が採られつつある。
【0003】前記ラジエータコアサポートメンバは、上
下に所定間隔をもって平行配置され、それぞれが車幅方
向に延設されるアッパメンバおよびロアメンバを備え、
これら両メンバが上下ステイ部によって連結されること
により概略構成される。そして、アッパメンバの左右両
端部が車体側のフードリッジメンバ前端部に連結される
とともに、ロアメンバの左右両端部が車体側のフロント
サイドメンバ前端部に連結されるようになっている。
【0004】ところで、従来ではフロントエンドモジュ
ールを構成するバンパーアーマチャーには、ラジエータ
コアサポートメンバとバンパーフェイシャーの間に保持
されているとともに、バンパーステイが結合され、この
バンパーステイを介して車体側骨格部材であるフロント
サイドメンバに取り付けられるようになっている。この
とき、バンパーステイの周りは前方および側方がバンパ
ーフェイシャーやラジエータで塞がれ、上方はランプユ
ニット等で塞がれているため、バンパーフェイシャーに
開口孔を設けて、そこから取り付け作業が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなバ
ンパーフェイシャーに開口孔は、外観見栄え上何らかの
部材で最終的に覆う必要があり、デザイン上の大きな制
約となる。
【0006】このため、前記バンパーフェイシャーを、
ラジエータコアサポートメンバを車体側骨格部材に取り
付けた後に、取り付けるようにすると、車体組み付けの
組立ラインでの組み付け工数が増加するため生産性の悪
化がきたされる。
【0007】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、バンパーアーマチャーと車体側骨格部材との結合構
造を工夫することにより、デザイン上の制約となる開口
孔をバンパーフェイシャーに設けることなく、バンパー
フェイシャーをラジエータコアサポートメンバに組み付
けした状態でフロントエンドモジュールを構成して、組
立ラインでの組み付け工数を削減するようにした自動車
の車体前部構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にあって
は、車体前端部の骨格部分を成して車体側骨格部材に後
付けされるラジエータコアサポートメンバを備え、この
ラジエータコアサポートメンバの前方に前記車体側骨格
部材に後付けされるバンパーアーマチャーを配置し、さ
らにこのバンパーアーマチャーの前方の覆うバンパーフ
ェイシャーを結合してフロントエンドモジュールを構成
する自動車の車体前部構造において、前記バンパーアー
マチャーを連結する前記車体側骨格部材に、両者の結合
媒体となるバンパーステイを予め結合するとともに、前
記ラジエータコアサポートメンバと前記バンパーフェイ
シャーとの間に、前記バンパーアーマチャーを前記バン
パーステイと締結する位置に仮保持するバンパーストラ
ットを設けて、前記フロントエンドモジュールを構成
し、前記バンパーアーマチャーを前記バンパーステイの
取付部に保持させた状態で、下方から挿通する締結部材
を介して相互に連結したことを特徴としている。
【0009】請求項2の発明にあっては、請求項1に記
載の自動車の車体前部構造において、前記バンパースト
ラットの前側にバンパーアーマチャーの後部を挟持する
第1横溝を形成するとともに、前記バンパーアーマチャ
ーの車体前方に配置されるエネルギー吸収材の後側に前
記バンパーアーマチャーの前部を挟持する第2横溝を形
成し、これら第1,第2横溝を介してバンパーストラッ
ト、バンパーアーマチャー、エネルギー吸収材およびバ
ンパーフェイシャーを相互に位置決めして予備組付け体
を構成した後、この予備組付け体の前記バンパーストラ
ットを前記ラジエータコアサポートメンバに設けた取付
部に結合することにより、前記フロントエンドモジュー
ルを構成したことを特徴としている。
【0010】請求項3の発明にあっては、請求項2に記
載の自動車の車体前部構造において、前記ラジエータコ
アサポートメンバに設けた取付部と前記バンパーストラ
ットとは、前記バンパーストラットが相対的に後方に移
動可能なように結合されることを特徴としている。
【0011】請求項4の発明にあっては、請求項1〜3
のいずれかに記載の自動車の車体前部構造において、前
記バンパーアーマチャーを前記バンパーステイに連結す
る前記締結部材を、前記バンパーステイの前記取付部の
対向面を避けて配置して、前記バンパーアーマチャーを
この対向面に直接当接したことを特徴としている。
【0012】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、バン
パーアーマチャーをバンパーステイに連結する際に、こ
のバンパーステイの取付部にバンパーアーマチャーを保
持させて、下方から挿通する締結部材を介して相互に連
結できるので、前方にバンパーフェイシャーが存在して
もなんら障害にならなることはない。このとき、バンパ
ーアーマチャーと車体側骨格部材との結合媒体となる前
記バンパーステイを予め車体側骨格部材に結合してある
ので、バンパーアーマチャーに予め結合されたバンパー
ステイを車体側骨格部材に連結する従来よりも連結部が
前側となるので、容易に締結することができる。
【0013】従って、ラジエータコアサポートメンバの
前方にバンパーフェイシャーを組み付けした状態でフロ
ントエンドモジュールを構成することが可能となり、車
体の組立ラインではバンパーフェイシャーを車体前端部
に組み付ける工程を削減できるため、生産性の向上を達
成することができる。
【0014】請求項2に記載の本発明によれば、請求項
1の発明の効果に加えて、前記バンパーストラットに第
1横溝を形成するとともに、エネルギー吸収材に第2横
溝を形成し、これら第1,第2横溝によってバンパース
トラット、バンパーアーマチャーおよびエネルギー吸収
材を相互に位置決めして予備組付け体を構成したので、
車両に取り付ける以前のフロントエンドモジュールにお
いて、バンパーアーマチャーおよびエネルギー吸収材の
保持を簡単かつ確実にし、フロントエンドモジュールの
組み立て作業を迅速にして生産性の向上を達成すること
ができる。
【0015】請求項3に記載の本発明によれば、請求項
2の発明の効果に加えて、前記ラジエータコアサポート
メンバに設けた取付部とバンパーストラットとを該バン
パーストラットが相対的に後方に移動可能なように結合
したので、軽衝突などによりバンパーフェイシャーに車
両後方に向かう比較的小さな衝突荷重が入力した場合、
前記切欠き穴から締結部材が離脱するため、前記取付部
を設けたラジエータコアサポートメンが損傷を受けるの
を防止することができる。
【0016】請求項4に記載の本発明によれば、請求項
1〜3の発明の効果に加えて、前記バンパーアーマチャ
ーをバンパーステイに連結する前記締結部材を、バンパ
ーステイの前記取付部の対向面を避けて配置して前記バ
ンパーアーマチャーをこの取付部の対向面に直接当接し
たので、バンパーフェイシャーに入力した衝突荷重をバ
ンパーアーマチャーからバンパーステイに直接伝達でき
るようになり、これらバンパーアーマチャーやバンパー
ステイの本来の衝撃吸収特性を乱さずに発揮することが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。
【0018】図1〜図7は本発明にかかる自動車の車体
前部構造の一実施形態を示し、図1はフロントエンドモ
ジュールの分解斜視図、図2は図1中A−A線に沿った
要部拡大断面図、図3はフロントエンドモジュールの組
み付け途中を示す要部分解斜視図、図4はフロントエン
ドモジュールの組み付け状態の要部断面図、図5はロア
メンバに設けた取付部の拡大斜視図、図6はバンパーア
ーマチャーとフロントサイドメンバとの結合構造を示す
分解斜視図、図7はヘッドランプユニットの取付状態を
概略的に示す拡大斜視図、図8はヘッドランプユニット
の取付状態を概略的に示す背面図、図9は図7中B−B
線(a),C−C線(b),D−D線(c)にそれぞれ
沿った断面図である。
【0019】本実施形態の車体前部構造は、図1に示す
ようにラジエータコアサポートメンバ20に、バンパー
アーマチャー30、エネルギー吸収材40を介してバン
パーフェイシャー50を組み付けてフロントエンドモジ
ュール10を構成し、このフロントエンドモジュール1
0を車体側骨格部材としてのフロントサイドメンバ70
や図外のフードリッジメンバに結合して組み付けるよう
になっている。
【0020】前記ラジエータコアサポートメンバ20
は、車体前部に位置して車幅方向に延在したアッパメン
バ21と、このアッパメンバ21の下方に略平行に配置
したロアメンバ22とを備え、これらアッパメンバ21
とロアメンバ22の中央部をセンターステイ部23によ
って上下に連結するとともに、アッパメンバ21とロア
メンバ22の左右両側部をサイドステイ部24,24に
よって上下に連結することにより概略構成される。
【0021】前記ラジエータコアサポートメンバ20の
アッパメンバ21は、これの車幅方向中央部分を成して
前記センターステイ部23および前記サイドステイ部2
4,24の上端部を連結するセンター部21aと、アッ
パメンバ21の両端部を成して車体側に取り付くととも
に、ヘッドランプユニット60が取り付く1対のサイド
部21b,21bと、に分割構成される。
【0022】前記センター部21aは断面矩形状の鉄パ
イプで形成される一方、前記サイド部21b,21bは
下方が開放されるハット形断面の鉄材により形成され、
図2に示すようにセンター部21aの端部上側にサイド
部21bの端部を重ねて、その重ね合わせ部分をスポッ
ト溶接Mすることにより、センター部21aと1対のサ
イド部21b,21bとが連結される。
【0023】前記センターステイ部23および前記サイ
ドステイ部24,24は、前記ロアメンバ22とともに
合成樹脂によって図外の成形型枠を用いて一体に射出成
形され、このとき、センターステイ部23およびサイド
ステイ部24,24の上端部は、前記センター部21a
にオーバーモールドして一体化してある。
【0024】前記センターステイ部23は後方に開いた
コ字状断面として形成されるとともに、サイドステイ部
24は外側方に開いたコ字状断面として形成され、前後
壁部24a,24b間にトラス状の間仕切り壁24cを
設けて前後剛性を高めてある。
【0025】前記バンパーアーマチャー30の左右両端
部には、バンパーフェイシャー50を取り付けるための
バンパーストラット31,31が設けられ、このバンパ
ーストラット31,31の前側にバンパーアーマチャー
30の後部を挟持する第1横溝32を形成するととも
に、前記エネルギー吸収材40の後側に前記バンパーア
ーマチャー30の前部を挟持する第2横溝41を形成し
てある。
【0026】前記バンパーストラット31,31のそれ
ぞれの上下端はバンパーフェイシャー50の取付面3
3,33aとなり、これら取付面33,33aにはバン
パーフェイシャー50のための取付孔34,34aが形
成されている。また、下方の取付面33aの前記取付孔
34aの後方には、ラジエータコアサポートメンバ20
への取付孔34bが形成されている。
【0027】また、バンパーアーマチャー30の後方側
面には、バンパーストラット31,31の取付部分の車
幅方向内方に近接した位置に、それぞれ所定間隔を設け
て1対のボルト挿通孔35,35が設けられる。
【0028】前記バンパーフェイシャー50は、車体前
部下側を覆うような形状をもって合成樹脂により一体成
形され、中央部分51は前方に突出するように滑らかに
湾曲して上,下スカート51a,51bが設けられると
ともに、左右両側部分52,52が後方に向かって延び
て全体として平面視でU字状の形状を成す。
【0029】バンパーフェイシャー50の中央部分51
から両側部分52,52に至るそれぞれのコーナー部分
には、上,下スカート51a,51bから一体に上,下
方ブラケット53,53aが後方に延設され、各ブラケ
ット53,53aには前記バンパーストラット31,3
1への取付孔54,54aが形成される。
【0030】このとき、上方ブラケット53の後端部に
は前記ヘッドランプユニット60の取付孔54bを形成
するとともに、上スカート51aの左右両端部に後方に
向かって斜め上方にヘッドランプユニット60の取付ブ
ラケット55を設けてある。
【0031】そして、前記バンパーフェイシャー50を
ラジエータコアサポートメンバ20に組み付けるにあた
って、まず、図3に示すようにバンパーアーマチャー3
0の両端部をバンパーストラット31の第1横溝32に
挟持するとともに、バンパーアーマチャー30の前部を
第2横溝41を介してエネルギー吸収材40に嵌合する
ことによりそれぞれを相互に位置決めする。
【0032】次に、バンパーストラット31を、エネル
ギー吸収部材40を圧縮するようにバンパーフェイシャ
ー50の上,下ブラケット53,53a間に押し込み、
図4に示すように取付孔54と取付孔34および取付孔
54aと取付孔34aを、それぞれ衝突荷重の入力によ
り折れる脆弱構造をもった樹脂ピン36を介して結合す
ることにより、バンパーフェイシャー50の予備組付け
体56が構成される。
【0033】前記予備組付け体56は、バンパーストラ
ット31の下方の取付面33aの後方に形成した取付孔
34bが、前記ロアメンバ22の左右両端部下側に設け
た取付部としてのブラケット27,27に締結手段とし
ての樹脂ピン28を介して結合される。このとき、樹脂
ピン28は、図5に示すように前記ブラケット27に形
成した車両後方に開放する切欠き穴27aに挿通して係
止される。
【0034】このようにしてラジエータコアサポートメ
ンバ20にバンパーフェイシャー50の予備組付け体5
6を組み付けて構成したフロントエンドモジュール10
は、車体の組立ラインで車体側骨格部材としてのフロン
トサイドメンバ70やフードリッジメンバに取り付けら
れる。
【0035】このとき、バンパーアーマチャー30は前
記フロントサイドメンバ70に連結されるが、図6に示
すようにこれらバンパーアーマチャー30とフロントサ
イドメンバ70両者の結合媒体となるバンパーステイ7
1を、予めフロントサイドメンバ70の前端部に結合し
ておくようになっている。
【0036】そして、ラジエータコアサポートメンバ2
0のロアメンバ22後側に設けた取付孔22aと、バン
パーステイ71のフロントサイドメンバ70側取付部の
下側に垂下したブラケット75の取付孔75aとを、バ
ンパーフェイシャー50の前面に形成した空気取入れ口
50aの1つから挿入した工具によってボルト結合する
ことにより、バンパーアーマチャー30がバンパーステ
イ71の取付部72に保持される状態に位置決め仮保持
されている。
【0037】そして、バンパーアーマチャー30をバン
パーステイ71の取付部72に保持させた状態で、下方
から挿通する締結部材としての取付ボルト73を、取付
部72のウエルドナット74に締付け固定するようにな
っている。
【0038】このとき、バンパーアーマチャー30に設
けた前記取付ボルト73のボルト挿通孔35,35を、
前記取付部72の対向面72aを避けてこの対向面72
aの両側に配置することにより、前記バンパーアーマチ
ャー30をこの対向面72aに直接当接させるようにな
っている。
【0039】また、本実施形態では図1に示すように、
前記フロントエンドモジュール10に左右のヘッドラン
プユニット60,60を組み付けるようになっており、
このヘッドランプユニット60,60はラジエータコア
サポートメンバ20のサイド部21b,21bとサイド
ステイ部24,24との間に跨って取り付けられる。
【0040】前記サイド部21bは、センター部21a
との連結部分近傍から折曲されて後方に延設され、その
後方端部が前記フードリッジメンバに取り付けられる
が、このサイド部21bには、図3に示すようにセンタ
ー部21aとの連結部近傍の前側にウエルドナットによ
るねじ孔25を形成するとともに、後方に延設した後端
部側面に前方を指向する取付面25aを形成し、この取
付面25aにウエルドナットによるねじ孔25bを形成
してある。
【0041】また、前記サイドステイ部24の中間部に
は、前壁部24aの中間部分から車幅方向外方に突設す
る取付面26を設け、この取付面26に取付孔26aを
形成してある。
【0042】一方、前記ヘッドランプユニット60に
は、図3に示すようにランプハウジング61の上側縁部
に、前記サイド部21bのねじ孔25から取付面25a
に至る前側形状に沿った上方フランジ62を形成し、こ
の上方フランジ62に前記ねじ孔25,25bに対応し
た取付孔62a,62bを形成するとともに、ランプハ
ウジング61の車幅方向内側に前記サイドステイ部24
の取付面26に沿った内方フランジ63を形成し、この
内方フランジ63に前記取付孔26aに対応した取付孔
63aを形成してある。
【0043】また、ランプハウジング61の下側には前
記バンパーフェイシャー50に取り付けるための下側ブ
ラケット64を一体に突設するとともに、前記内方フラ
ンジ63の上側に前方に突出する内方ブラケット64a
を設け、下側ブラケット64をバンパーフェイシャー5
0の上方ブラケット53に形成した取付孔54bに結合
するとともに、内方ブラケット64aをバンパーフェイ
シャー50の取付けブラケット55に結合するようにな
っている。
【0044】このとき、前記下側ブラケット64に形成
した図外のピン(締結部材)挿通孔は、前記ブラケット
27の切欠き穴27aと同様に車両後方に開放する切欠
き穴として形成される。
【0045】尚、取付孔54bは、バンパーフェイシャ
ー50の上方ブラケット53の代わりにバンパーストラ
ット31の上方取付面33を後方に延長して設けてもよ
い。
【0046】ここで、前記ヘッドランプユニット60を
強度部材として用いて、前記ラジエータコアサポートメ
ンバ20のサイド部21bの剛性を一部負担させてサイ
ドステイ部24に支持させるようになっている。
【0047】つまり、従来のフロントエンドモジュール
では、ラジエータコアサポートメンバのヘッドランプ取
付部形状は、アッパメンバのサイド部分とサイドステイ
部およびこれらを繋ぐランプフレームによって構成され
るが、この場合アッパメンバ部分の高剛性化が要求され
てるため、肉厚や必要断面の拡大、またはラジエータコ
アサポートメンバのランプ取付部の形状による成形型の
大型化などが来され、コストアップが余儀なくされてい
た。
【0048】これに対し、本実施形態では前記ヘッドラ
ンプユニット60を強度部材として用いることにより、
アッパメンバ21のサイド部21bに高い剛性を付与し
て当該部分の大型化を防止することにより、ラジエータ
コアサポートメンバ20全体の軽量化や成形型の小型化
を達成してコストダウンを図ることができる。
【0049】このようにヘッドランプユニット60を強
度部材として用いるために、本実施形態では図7に示す
ように、アッパメンバ21のサイド部21bのねじ孔2
5,25bの2点と、サイドステイ部24の取付孔26
aの1点とで3点支持し、これら3点によりあたかもト
ラス構造として機能させるとともに、図8に示すように
ランプハウジング61の内側にリブ65,65aを適宜
設けることによりランプハウジング61の剛性を増大
し、ヘッドランプユニット60に所要の強度を確保でき
るようになっている。
【0050】前記ヘッドランプユニット60のランプハ
ウジング61は、ランプレンズ66とのシール部分61
a(図9(b),(c)参照)の近傍と、前記サイド部
21bおよび前記サイドステイ部24との間にそれぞれ
V字状空間Sv1,Sv2が形成されるが、このV字状
空間Sv1,Sv2を埋めるように前記リブ65,65
aが複数形成される。
【0051】即ち、図7中B−B線に沿ったサイドステ
イ部24とランプハウジング61との間のV字状空間S
v2では、図9(a)に示すように水平配置される複数
のリブ65aが設けられるとともに、図7中C−C線お
よびD−D線に沿ったサイド部21aとランプハウジン
グ61との間のV字状空間Sv1では、図9(b),
(c)に示すように垂直配置される複数のリブ65が設
けられる。このとき、前記V字状空間Sv2のリブ65
aは、図8に示すように交差させるように傾斜させても
よい。
【0052】以上の構成により本実施形態の車体前部構
造にあっては、ラジエータコアサポートメンバ20にバ
ンパーフェイシャー50を組み付けてフロントエンドモ
ジュール10が構成されるが、このとき、バンパーフェ
イシャー50はエネルギー吸収材40を挟んでバンパー
アーマチャー30に結合するとともに、このバンパーア
ーマチャーをバンパーステイ71を介してフロントサイ
ドメンバ70に連結したので、バンパーフェイシャー5
0からエネルギー吸収部材40およびバンパーアーマチ
ャー30を介してフロントサイドメンバ70に至る衝突
等の荷重伝達経路が構成され、バンパーフェイシャー5
0に入力してエネルギー吸収部材40で吸収しきれなか
った荷重をバンパーステイ71に効率良く伝達して、こ
のバンパーステイ71の軸圧壊により吸収できるように
なっている。
【0053】また、図6に示すようにバンパーアーマチ
ャー30とフロントサイドメンバ70との連結は、バン
パーステイ71の取付部72にバンパーアーマチャー3
0を保持させた状態で下方から挿通する取付ボルト73
を介して相互に連結できるので、バンパーフェイシャー
50をフロントエンドモジュール10に組み付けた場合
にも、このバンパーフェイシャー50が障害になること
はない。バンパーアーマチャー50とフロントサイドメ
ンバ70との結合媒体となるバンパーステイ71を予め
フロントサイドメンバ70に結合してあるので、バンパ
ーアーマチャー50に予め結合されたバンパーステイ7
1を車体側骨格部材70に連結する従来よりも連結部が
前側となるので、容易に締結することができる。
【0054】従って、ラジエータコアサポートメンバ2
0の前方にバンパーフェイシャー50を組み付けてフロ
ントエンドモジュール10を構成することが可能とな
り、車体の組立ラインではこのバンパーフェイシャー5
0を車体前端部に組み付ける工程を削減できるため、生
産性の向上を達成することができる。
【0055】また、前記バンパーフェイシャー50をラ
ジエータコアサポートメンバ20に組み付ける際に、図
4に示すようにバンパーストラット31に形成した第1
横溝32と、エネルギー吸収材40に形成した第2横溝
41とによって、バンパーストラット31、バンパーア
ーマチャー30およびエネルギー吸収材40を相互に位
置決めするようにしたので、バンパーフェイシャー50
の組み付けを簡単にし、ひいては、フロントエンドモジ
ュールの組み立て作業を迅速にして生産性の向上を達成
することができる。
【0056】更に、バンパーストラット31とラジエー
タコアサポートメンバ20とを結合するブラケット27
に、図5に示すように車両後方に開放する切欠き穴27
aを設け、この切欠き穴27aに樹脂ピン28を挿通す
るようにしたので、軽衝突などによりバンパーフェイシ
ャー50に車両後方に向かう比較的小さな衝突荷重が入
力した場合、前記切欠き穴27aから樹脂ピン28が離
脱するため、前記ブラケット27を設けたラジエータコ
アサポートメン20のロアメンバ22が損傷するのを防
止することができる。
【0057】更にまた、バンパーアーマチャー30をバ
ンパーステイ71に連結する際に、バンパーアーマチャ
ー30のボルト挿通孔35,35を取付部72の対向面
72aの両側に配置して、バンパーアーマチャー30を
この対向面72aに直接当接させたので、バンパーフェ
イシャー50に入力した衝突荷重をバンパーアーマチャ
ー30からバンパーステイ71に直接伝達できるように
なり、これらバンパーアーマチャー30やバンパーステ
イ71の本来の衝撃吸収特性を乱さずに発揮することが
できる。
【0058】とことで、本発明の車体前部構造は前記実
施形態に例をとって説明したが、これに限ることなく本
発明の要旨を逸脱しない範囲で各種実施形態を採ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるフロントエンドモ
ジュールの分解斜視図。
【図2】図1中A−A線に沿った要部拡大断面図。
【図3】本発明の一実施形態におけるフロントエンドモ
ジュールの組み付け途中を示す要部分解斜視図。
【図4】本発明の一実施形態におけるフロントエンドモ
ジュールの組み付け状態の要部断面図。
【図5】本発明の一実施形態におけるロアメンバに設け
た取付部の拡大斜視図。
【図6】本発明の一実施形態におけるバンパーアーマチ
ャーとフロントサイドメンバとの結合構造を示す分解斜
視図。
【図7】本発明の一実施形態におけるヘッドランプユニ
ットの取付状態を概略的に示す拡大斜視図。
【図8】本発明の一実施形態におけるヘッドランプユニ
ットの取付状態を概略的に示す背面図。
【図9】(a)は図7中B−B線に沿った断面図、
(b)は図7中C−C線に沿った断面図、(c)は図7
中D−D線に沿った断面図。
【符号の説明】
10 フロントエンドモジュール 20 ラジエータコアサポートメンバ 27 ブラケット(取付部) 27a 切欠き穴 28 樹脂ピン(締結部材) 30 バンパーアーマチャー 32 第1横溝 40 エネルギー吸収材 41 第2横溝 50 バンパーフェイシャー 60 ヘッドランプユニット 70 フロントサイドメンバ(車体側骨格部材) 71 バンパーステイ 72 取付部 72a 底部 73 取付ボルト(締結部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前端部の骨格部分を成して車体側骨
    格部材(70)に後付けされるラジエータコアサポート
    メンバ(20)を備え、このラジエータコアサポートメ
    ンバ(20)の前方に前記車体側骨格部材(70)に後
    付けされるバンパーアーマチャー(30)を配置し、さ
    らにこのバンパーアーマチャー(30)の前方の覆うバ
    ンパーフェイシャー(50)を結合してフロントエンド
    モジュール(10)を構成する自動車の車体前部構造に
    おいて、 前記バンパーアーマチャー(30)を連結する前記車体
    側骨格部材(70)に、両者の結合媒体となるバンパー
    ステイ(71)を予め結合するとともに、 前記ラジエータコアサポートメンバ(20)と前記バン
    パーフェイシャー(50)との間に、前記バンパーアー
    マチャー(30)を前記バンパーステイ(71)と締結
    する位置に仮保持するバンパーストラット(31)を設
    けて、前記フロントエンドモジュール(10)を構成
    し、 前記バンパーアーマチャー(30)を前記バンパーステ
    イ(71)の取付部(72)に保持させた状態で、下方
    から挿通する締結部材(73)を介して相互に連結した
    ことを特徴とする自動車の車体前部構造。
  2. 【請求項2】 前記バンパーストラット(31)の前側
    にバンパーアーマチャー(30)の後部を挟持する第1
    横溝(32)を形成するとともに、前記バンパーアーマ
    チャー(30)の車体前方に配置されるエネルギー吸収
    材(40)の後側に前記バンパーアーマチャー(30)
    の前部を挟持する第2横溝(41)を形成し、これら第
    1,第2横溝(32,41)を介してバンパーストラッ
    ト(31)、バンパーアーマチャー(30)、エネルギ
    ー吸収材(40)およびバンパーフェイシャー(50)
    を相互に位置決めして予備組付け体(56)を構成した
    後、この予備組付け体(56)の前記バンパーストラッ
    ト(31)を前記ラジエータコアサポートメンバ(2
    0)に設けた取付部(27)に結合することにより、前
    記フロントエンドモジュール(10)を構成したことを
    特徴とする請求項1に記載の自動車の車体前部構造。
  3. 【請求項3】 前記ラジエータコアサポートメンバ(2
    0)に設けた取付部(27)と前記バンパーストラット
    (31)とは、前記バンパーストラット(31)が相対
    的に後方に移動可能なように結合されることを特徴とす
    る請求項2に記載の自動車の車体前部構造。
  4. 【請求項4】 前記バンパーアーマチャー(30)を前
    記バンパーステイ(71)に連結する前記締結部材(7
    3)を、前記バンパーステイ(71)の前記取付部(7
    2)の対向面(72a)を避けて配置して、前記バンパ
    ーアーマチャー(30)をこの対向面(72a)に直接
    当接したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の自動車の車体前部構造。
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