JP2003235402A - 電子制菌漁網 - Google Patents

電子制菌漁網

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弘道 高橋
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Tadashi Matsunaga
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、水質汚染の懸念が無く、漁網部材
に対する生物の付着を極力抑制し、長期間防汚機能が維
持し得る漁網を提供することを課題とする。 【解決手段】 漁網の一部又は全部の漁網部材が、導電
性を有し、該部材表面が少なくとも白金族及び/又は金
属酸化物から選ばれた単一金属酸化物又は混合金属酸化
物又は複合金属酸化物からなる基材からなり、これらを
被防汚面となるよう作用極となし、前記漁網部材と短絡
しない位置に対極を通電可能なように配置すると共に、
必要に応じて、作用極の電位が測定可能なように基準電
極を配置し、作用極と生物との直接電子移動反応が発生
するように作用極と対極との間に電位を印加する電源を
設けたことを特徴とする漁網。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性を有する基
材からなる漁網部材に生物との直接電子移動反応が発生
するように通電する電源を設けたことを特徴とする電子
制菌漁網に関する。
【0002】
【従来の技術】海水や淡水中には多くの生物が存在して
いるが、これらの生物が養殖用生け簀漁網や定置網など
に付着した場合、海水の交流阻害、網成りの変形といっ
た問題が発生する。特に波浪などの海洋環境が厳しい沖
合いにおいては、網替え作業を行うことは極めて困難で
あり、このことが沖合養殖のネックともなっている。因
みに、海水や淡水に接している漁網表面への生物の一般
的な付着機構は以下の通りである。まず付着性のグラム
陰性菌が漁網表面に吸着して脂質に由来するスライム状
物質を多量に分泌する。さらにグラム陰性菌は、このス
ライム層に集まって増殖し、微生物皮膜を形成する。そ
して、海水中ではこの微生物皮膜上に大型生物である藻
類、貝類、フジツボ等の大型の生物が付着する。付着し
た大型生物が繁殖成長し、最終的に水中に設置した漁網
表面を覆い尽くすことになる。
【0003】上記問題を解決して漁網の機能を維持する
ためには、殺菌性を有する化学物質を漁網糸に浸透した
り、殺菌性を有する化学物質を含有した塗膜を漁網に被
覆したりして海水や淡水の生物の付着を防いだり、生物
が漁網内に付着してしまった場合には網替えや陸上に一
度上げて除貝作業を行う必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法において、化学物質を用いて生物の付着を防止する方
法は水質汚染が懸念され、また、網替えや除貝作業する
方法は、作業の間、漁網の使用を停止しなければならな
く、廃棄物処理にも多額の費用が掛かるという問題があ
った。本発明は、水質汚染の懸念が無く、漁網部材に対
する生物の付着を極力抑制し、長期間機能が維持し得る
電子制菌漁網を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、漁網の一部又
は全部の漁網部材が導電性を有し、該部材は表面が少な
くとも白金族及び/又は金属酸化物から選ばれた単一金
属酸化物又は混合金属酸化物又は複合金属酸化物からな
り、該部材を被防汚面となるよう作用極となし、前記漁
網部材と短絡しない位置に対極を通電可能なように配置
すると共に、作用極の電位が測定可能なように基準電極
を配置し、作用極と生物との直接電子移動反応が発生す
る工程を少なくとも実施できるように、作用極と対極と
の間に電位を印加する電源を設けたことを特徴とする電
子制菌漁網を第1の要旨とし、漁網の一部又は全部の漁
網部材が導電性を有し、該部材は表面が少なくとも白金
族及び/又は金属酸化物から選ばれた単一金属酸化物又
は混合金属酸化物又は複合金属酸化物からなり、該部材
を被防汚面となるよう陽極となし、前記漁網部材と短絡
しない位置に陰極を通電可能なように配置し、陽極と生
物との直接電子移動反応が発生する工程を少なくとも実
施できるように、陽極と陰極との間に通電する電源を設
けたことを特徴とする電子制菌漁網を第2の要旨とす
る。
【0006】
【作用】本発明に係る電子制菌漁網は、表面が少なくと
も白金族及び/又は金属酸化物から選ばれた単一金属酸
化物又は混合金属酸化物又は複合金属酸化物からなる導
電性を有する漁網部材である電極と、この電極と対にな
る電極と、電源と、必要に応じて基準電位を示す基準電
極とを配置し、電源から電気を流す(即ち、電位を印加
する又は通電する)ことによって、漁網部材表面におけ
る微生物の殺菌や付着防止を行うので、漁網部材への生
物付着が抑制され、また、漁網部材の表面に存在する単
一金属酸化物又は混合金属酸化物又は複合金属酸化物
は、電気化学的に安定で、腐食が発生しないため長期的
に機能が低下しない。
【0007】
【発明の実施の形態】漁網において、漁網部材は合成樹
脂繊維と導電性繊維との交差による編網、導電性基材で
編網、又は導電性基材を溶接し形成するものである。上
記漁網部材は、それらの一部又は全部が導電性を有する
基材で構成する必要がある。これは、漁網部材を作用極
又は陽極として機能させる必要があるためである。
【0008】本発明で用いる導電性基材は、金属やその
酸化物、樹脂、無機材料からなり、漁網部材としての構
造を維持する機能を有するものであれば特に限定されな
い。その場合、導電性材料を用いても良いし、非導電性
材料を用い、その表面にメッキ、溶射などで防汚用の皮
膜を形成して導電性を付与しても良い。また、全体が導
電性材料から形成されていてもよいが、少なくとも防汚
面たる導電性基材表面の一部及び/又は全部の水中に浸
漬している部分の表面が導電性であり、通電可能である
ことが必要である。導電性基材を漁網に使用した例とし
ては、チタン製の漁網などが例示される。導電性基材の
材料中、金属やその酸化物の例としては、鉄、アルミニ
ウム、銅、チタンおよびそれらの合金、ステンレス、貴
金属及びその酸化物などが挙げられる。特に、耐食性に
優れたチタン、タンタル、ニオブ等のバルブ金属が好ま
しい。樹脂材料の例としては、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体、ナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、
ポリカーボネイト、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩
化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、繊維強化プラ
スチック(FRP)等が挙げられる。無機材料の例とし
ては、ガラス、アルミナ、ジルコニア、セメント等が挙
げられる。
【0009】導電性基材として金属を用いる場合、海水
電解用電極や酸素発生電極などを製造する際に、一般的
に用いられる定法に従って導電性物質の微粒子で被覆し
たり、積層して用いることができる。被覆及び積層する
際には、導電性基材の母材との密着性を高める等の考慮
が必要である。また、導電性基材として、樹脂、無機材
料などの非導電性材料を用いる場合、導電性物質の微粒
子を材料に充填し、基材を形成することにより導電性を
付与し用いればよい。導電性物質の微粒子の例として
は、金、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウムまた
はこれらの貴金属酸化物、チタン、ニオブ、タンタル等
のバルブ金属またはその酸化物及び酸化マンガン、酸化
コバルト、酸化スズ、酸化アンチモンなどの酸化物の微
粒子が挙げられる。
【0010】また、上記導電性物質の微粒子をバインダ
ー樹脂に充填、分散させた導電性組成物を、前記非導電
性材料製基材表面に被覆して導電性を付与してもよい。
バインダー樹脂の例としては、フッ素樹脂、アクリル樹
脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、アクリル−ウレタン樹脂、ポリエステル−ウ
レタン樹脂、シリコン−ウレタン樹脂、シリコン−アク
リル樹脂、エポキシ樹脂や、熱硬化型のメラミン−アル
キッド樹脂、メラミン−アクリル樹脂、メラミン−ポリ
エステル樹脂、ポリイミド樹脂などの樹脂、または天然
ゴム、クロロプレンゴム、シリコンゴム、ニトリルブチ
レンゴム、ポリエチレンエラストマー、ポリエステルエ
ラストマー、ポリプロピレンエラストマー等のゴム弾性
材料が挙げられる。導電性組成物は、導電性シートを形
成して非導電性基材上に接着剤を介して積層したり、塗
膜層として形成してもよい。
【0011】上記の導電性物質の微粒子の他に、生物の
細胞と電極との電子移動反応を促進する作用を有する特
定の化合物を添加してもよい。すなわち、微生物と電極
との電子移動を媒介する電子メディエータを導電性材料
と共に使用することによって、より効率的に水生生物の
殺菌を行うことができる。電子メディエータの例として
は、フェロセン、フェロセンモノカルボン酸、フェロセ
ンジカルボン酸または、〔(トリメチルアミン)メチ
ル〕フェロセン等のフェロセンおよびその誘導体、H4
Fe(CN)6、K4Fe(CN)6、Na4Fe(CN)
6等のフェロシアン類、2,6−ジクロロフェノールイ
ンドール、フェナンジンメトサルフェート、ベンゾキノ
ン、フタロシアニン、ブリリアントクレジルブルー、カ
ロシアニン、レゾルシン、チオニン、N,N−ジメチル
−ジスルフォネイティド・チオニン、ニューメチレンブ
ルー、トブシンブルーO、サフラニン−O、2,6−ジ
クロロフェノールインドフェノール、ベンジルビオロゲ
ン、アリザリンブリリアントブルー、フェノシアジノ
ン、フェナジンエトサルフェート等が挙げられる。この
様な電子メディエータを担持した導電性基材としてはフ
ェロセン修飾電極を挙げることができる。ちなみに、フ
ェロセン修飾カーボン電極を用いて、本発明で用いた海
洋付着細菌ビブリオ・アルギノリチクスからの酸化ピー
ク電流を確認すると、0.3VvsSCEにてピーク電
流が確認され、0.4VvsSCEで殺菌することがで
きる。
【0012】また、抗菌性を有する材料を添加してもよ
い。抗菌性を有する物質は、無機物に属するものと有機
物に属するものとがある。無機物としては、銀、銅、ニ
ッケル、亜鉛、鉛、ゲルマニウム等の金属およびこれら
の酸化物、酸素酸塩、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸
塩、有機キレート化合物などが挙げられる。有機物とし
ては、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、
4,5,6,7−テトラクロル−2−トリフルオロメチ
ルベンズイミダゾール、10,10’−オキシスフェノ
キシアルシン、トリメトキシシリル−プロピルオクタデ
シルアンモニウムクロライド、2−N−オクチル−4−
イソチアゾリン−3−オン、ビス(2−ピリジルチオ−
1−オキシド)亜鉛などが挙げられる。
【0013】漁網部材の導電性基材表面の一部又は全部
が、少なくとも白金及び/又は金属酸化物から選ばれた
単一金属酸化物又は混合金属酸化物又は複合金属酸化物
からなるので、この導電性基材表面に水や海水から酸素
や塩素の発生の無い正電位を印加することにより、導電
性基材表面に直接または間接的に接触する水生生物を殺
菌し、増殖を抑制する。また、酸素や塩素が発生する電
位を印加することにより、水や海水などから塩素化合物
や酸素などの電解物質を生成させ、導電性基材表面に直
接または間接的に接触する水生生物およびスケールの脱
離洗浄及び導電性基材を再活性化ができる。さらに、長
期間の防汚を目的とした本発明においては、被防汚面と
なる導電性基材表面に各種電位印加を行っても排除でき
ない殺菌された微生物、有機物及びスケールが付着する
ことがあり、これらを導電性基材の交換などのコストが
無く、再活性化させて長期間の防汚効果を再現させるた
めに、必要最小限の塩素化合物及びラジカル発生機能を
有する物質として、白金及び/又は金属酸化物、具体的
には、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリ
ジウムなどの白金族酸化物、チタン、ジルコニウム、ニ
オブ、タンタル等のバルブ金属酸化物及び酸化マンガ
ン、酸化コバルト、酸化スズ、酸化アンチモンなどの酸
化物を単一金属酸化物、混合金属酸化物や複合金属酸化
物として導電性基材表面に存在させることが必要であ
る。また、これらの素材をそのまま、もしくは成形して
使用することも可能である。また、電解液が海水の場合
には、塩素過電圧が酸素過電圧より低い正電位となるよ
うに、白金及び/又は金属酸化物から選ばれた単一金属
酸化物又は混合金属酸化物又は複合金属酸化物を構成す
ることが好ましく、電解液が塩素化合物を含まない水の
場合には、酸素過電圧と微生物との直接電子移動反応が
起こる電位とに少なくとも電位差が認められる正電位と
なるように、白金及び/又は金属酸化物から選ばれた単
一金属酸化物又は混合金属酸化物又は複合金属酸化物を
構成することが好ましい。導電性基材を形成するに当た
っては、溶射やスパッタリング、イオンプレーティング
などの方法を採用することができる。金属酸化物につい
ては既に記載してあるが、記載した材料はその一部であ
り、形成方法によっては2種類以上の金属が含まれた
り、酸化物の一部が含まれたり、さらにはこれらの化合
物が2種以上混合されることから、特に限定はされな
い。これらの金属酸化物は0.1μm以上の厚さの膜で
あればよく、最大の厚さは特に限定しないが、金属酸化
物の形成方法や使用目的により適宜設定すればよい。
【0014】導電性基材が電気化学的に溶解や腐食する
材料、例えば、鉄やアルミニウム、銅、亜鉛、マグネシ
ウムおよびそれらの合金、ステンレス等の金属材料から
なる場合では、該金属材料と接水面に形成された導電層
との間に、絶縁性樹脂塗膜層や絶縁性樹脂フィルム層、
アルミナ、チタニア酸化ケイ素などの絶縁無機物層、ま
たはチタン、ニオブ、タンタル等のバルブ金属などを設
けておくことが好ましい。これらの材料からなる層は1
種または2種以上多層として形成されてあってもよい。
特に、導電性基材が、耐食性導電性基材と、該耐食性導
電性基材の表面の一部又は全部に多孔質白金からなる、
又は、前記多孔質白金と該多孔質白金に3次元的に担持
された金属酸化物とからなる被覆層とよりなるもの、及
び、導電性基材が、耐食性導電性基材と、該耐食性導電
性基材の表面が部分的に露出する程度に分散被覆された
白金と、少なくとも耐食性導電性基材表面の露出部分を
被覆する少なくとも1種以上の金属酸化物及び/又はバ
ルブ金属酸化物の少なくとも1種以上からなる混合金属
酸化物とからなる中間層と、貴金属酸化物とバルブ金属
酸化物から選ばれた少なくとも1種以上の金属酸化物か
らなる混合金属酸化物層から構成された外層とよりなる
ものが好ましい。
【0015】導電性基材の形状は結節網状、無結節網
状、綟子網状、織網状など、特に限定されるものではな
く、水生生物を効率よく吸着して直接または間接的に接
触し、電位を付与でき、電気化学的に水が分解され水
素、酸素や塩素などが発生する程度の負電位もしくは正
電位を印加する工程を実施できるものであればよい。
【0016】本発明の漁網は、上記導電性基材と接触し
ないように対極が設置されている。対極基材は導電性基
材と同様のものを用いることが好ましいが、被防汚面の
物性や形状により適宜選択することができる。また、導
電性基材(作用極)と対極の電極配置(設置位置)は限
定されない。
【0017】上記、導電性基材と対極とはリード線によ
り電源装置に接続されている。この電源装置は、導電性
基材と対極との間に直流を通電する装置であって、極性
が変換できる機能を有しているものである。また、水や
海水中に生息する生物が少なく、生物との直接電子移動
反応による殺菌工程を実施するだけで防汚を維持できる
場合には定電位発生装置(ポテンショスタット)又は定
電流発生装置(ガルバノスタット)を使用しても差し支
えない。使用できるポテンショスタット、ガルバノスタ
ットとしては、導電性基材に、予め定められた電位を印
加できるものや、定電流を流すことのできるものであれ
ば特に限定されない。特に、直流電源装置に電圧の制御
または電流の制御およびそのタイミングの制御手段を付
加したもので実施することが好ましい。
【0018】上記構成以外、必要に応じて参照極を用い
ることもできる。参照極の設置位置は、作用極の設置さ
れている場所の海水電位と同じ海水電位を示す範囲内に
おいて限定されず、作用極の設置されている場所の海水
電位と異なった海水電位を示す範囲内において、導電性
基材(作用極)近傍に設置することが好ましい。なお、
作用極が設置されている場所の海水電位と、参照極を設
置しようとする場所の海水電位との電位差が変動する場
合、導電性基材(作用極)近傍に設置することが好まし
い。参照極は、参照電極表面で電極反応が可逆で電解液
中のある化学種とNernstの平衡電位式に従って応
答し、その電位は時間に対して安定で、微少電流が流れ
てもすぐ最初の電位に戻り、温度変化も一定の温度にな
れば一定の電位を出すもの、といったものを用いる。例
えば水素電極(NHE、RHE、白金黒電極)、カロメ
ル電極(SCE)、銀・塩化銀電極(Ag/AgC
l)、硫酸第一水銀電極、酸化水銀電極などが挙げられ
る。参照極の設置は、作用極の近傍が好ましい。なお、
本発明において、参照電極を使用する場合、漁網部材を
電気化学的計測系で呼称される作用極とし、この作用極
に対する電極を対極とする。一方、参照電極を使用しな
い場合には、正の電圧がかかる電極を陽極とし、負の電
圧がかかる電極を陰極とした。
【0019】本発明により利用できる電解液は、特に限
定されない。例えば、海水、河川の水、又は湖沼の水な
どが挙げられる。また、対象となる生物も、それらの水
中に存在する生物であれば特に限定されるものではな
い。
【0020】次に電位印加条件について説明する。微生
物を含む水中において、漁網部材である導電性基材に正
電位を印加すると、導電性基材表面に付着した微生物は
電気化学的に殺菌される。印加する正電位は、被防汚導
電性基材により適宜選択すれば良く、好ましい電位は、
+0〜1.5Vvs.SCE、より好ましくは+0.5
から+1.2Vvs.SCEである。印加する電位が+
0Vvs.SCE未満では微生物を殺菌することができ
ない。また、+1.5Vvs.SCEを越えた電位を長
時間印加すると、導電性基材の劣化が起きたり、基材の
組成物によっては水が電気化学的に分解され、塩素や酸
素が生成することがあるので漁網部材の種類により適宜
選択することが必要である。さらに、上記正電位を印加
してなる殺菌工程の後、印加した正電位を、負電位に変
更すると導電性基材に付着した生物、その他の細胞、殺
菌された生物の細胞および/またはその破壊物や有機物
を脱離することができる。印加する負電位は、適宜選択
すればよい。上記正電位を印加してなる殺菌工程と、負
電位を印加してなる脱離工程とは周期的に変化させる
が、周期、即ち、正電位及び負電位の維持時間は、本装
置を取り付ける環境に応じて適宜設定すれば良い。
【0021】また、経時的に使用すると上記印加方法の
みでは除去しきれない水生生物、その一部の細胞、殺菌
された水生生物の細胞および/またはその破壊物、有機
物などのスケールの付着が生じる。漁網部材である導電
性基材の劣化との関連もあるが、電気化学的に水が分解
され水素、酸素や塩素などが発生する程度の負電位もし
くは正電位を導電性基材に印加することもできる。電解
液から電気化学的に生成物が発生する負電位は、−1.
0Vvs.SCE以上、好ましくは−2.0Vvs.S
CE以上であり、この値での電位の印加を周期的もしく
は不定期的に所定の時間で行うことによって、前記水生
生物、その一部の細胞、殺菌された水生生物の細胞およ
び/またはその破壊物、有機物やスケールを効果的に洗
浄することができる。また、電解液中から電気化学的に
生成物が発生する正電位とは、水や海水の分解にともな
い酸素や塩素の発生する電位であり、+1.5Vvs.
SCEを越えた電位により、明確に確認される。これら
の高い電位を長時間印加すると水や海水が電気分解して
塩素や未知の物質を発生する可能性が高く、また、導電
性基材の劣化が起こることがあるので、長期に渡って安
定的に防汚効果を維持し、水や海水中への電解生成物質
による汚染を最小限に抑制するためには、不適切な場合
がある。しかしながら、長期間の防汚を目的とした本発
明においては、被防汚面となる導電性基材表面に各種電
位印加を行っても排除できない殺菌された微生物、有機
物及びスケールが付着することがあり、これらを導電性
基材の交換などのコストが無く、再活性化させて長期間
の防汚効果を再現させるためには、必要最小限の塩素化
合物及びラジカル発生機能を制御することが好ましい。
導電性基材に、電解液中から電気化学的に生成物が発生
する負電位が印加されているとき、電解液の分解により
導電性基材表面では水素が発生し、この水素によって導
電性基材表面の付着物が除去される。また、導電性基材
近傍はアルカリ性を示す雰囲気となり、除去しきれない
水生生物、その一部の細胞、殺菌された水生生物の細胞
および/またはその破壊物などのスケールと呼ばれる有
機物が分解される。これら、除去及び溶解によって、導
電性基材表面は洗浄されることになる。上記の洗浄工程
において、電解液中から電気化学的に生成物が発生する
正電位もしくは負電位を印加する時間は、導電性基材の
耐久性、導電性基材表面に直接または間接的に接触する
水生生物の付着量によって適宜選択することができる。
ちなみに、導電性基材表面の物性が、塩素過電圧が酸素
過電圧より低い場合には、塩素化合物の生成が起こり、
逆であれば酸素が先に発生する現象が確認できる。塩素
発生基材としては、貴金属及びその酸化物などが挙げら
れる。酸素発生基材としては、バルブ金属やその酸化物
及び酸化コバルトなどが挙げられる。電解液中から電気
化学的に生成物が発生する正電位を印加する時間は、導
電性基材の特性によって適宜選択することができる。一
般的には導電性基材の耐久性、導電性基材表面に直接ま
たは間接的に接触する水生生物の付着量によって異なる
が、導電性基材の劣化及び水や海水の電解物質による汚
染を最小限とするための設定を行うことが好ましい。そ
の点を考慮すると一ヶ月あたり0.5〜24時間程度の
印加がより好ましい。また、上記殺菌工程の設定時間と
比較して、10分の1〜一万分の1程度の時間に設置し
て運用することも可能である。
【0022】本発明において化学物質による水や海水の
汚染を最小限となし、且つ、長期に渡り防汚効果を維持
するため、上記殺菌工程、脱離工程、洗浄(還元・分
解)工程の各工程は、印加電位及び印加時間を適宜設定
したうえで、状況に応じて任意の順序及び頻度で周期的
に適用することができる。
【0023】
【実施例】次に上記装置例を使用して本発明の実施例を
説明する。なお、以下の実施例中1〜6は、装置図面が
煩雑にならないよう単純な構成を模式的に表現したもの
である。従って、本発明は、以下の実施例に限定される
ものでなく、本発明の技術範囲において、種々の変形例
を含むものである。また、各実施例において、同じ構成
については同じ参照符号を付けた。以下、実施例1〜6
における漁網部材として使用する導電性基材について
は、下記による金属酸化物被覆を行った。 漁網部材の調整 チタン線(JIS2種相当、φ5mm)を1000mm
×1000mm、50mm間隔に溶接したチタン溶接網
を作成した。このチタン溶接網をアルコールで洗浄後、
20℃の8重量%弗化水素水溶液中で2分間処理した
後、水洗し乾燥した。次いで市販のチタン粉末とパラジ
ウム粉末をそれぞれ65:35(重量比)となるように
計量した粉体250gをV型混合機で1時間混合した。
直径10mmの穴を10ヶ有するカーボン型ダイスに混
合粉末を24g各々の穴に充填し、両端をカーボン製パ
ンチにて固定し、住友石炭鉱業(株)製放電プラズマ焼
結機(DR.SINTER)内の所定の位置に設置し、
約350kgf/cm2、パルス印加電圧4V、パルス
印加電流3500A、焼結温度800℃、焼結時間5分
の条件にて焼結した。その後表面研磨を行い約φ10m
mで長さ50mmの65重量%チタン−パラジウム(以
下、Ti−Pdと記載する)放電被覆用電極を得た。次
いで、酸化皮膜を除去したチタン溶接網を陰極とし、6
5重量%Ti−Pd電極を使用してアルゴン置換したグ
ローブボックス中で放電被覆加工を10分間行った。そ
の後、放電加工を行ったチタン溶接網をファインカッタ
ーにてφ5×10mmに切断した。エレクトロプローブ
マイクルアナライザー(以下、EPMAと記載する)に
て、放電加工を行ったチタン溶接網の断面の元素分析を
行ったところ、チタンとパラジウムの合金が確認され
た。また、放電加工表面を蛍光X線分析計を使用し、放
電電極との比較測定による成分分析を行ったところ、放
電電極成分が被覆されていることが確認された。また、
このチタンとパラジウム合金層の厚さは30〜50ミク
ロンであった。塩化イリジウム酸のブタノール溶液と塩
化タンタルのエタノール溶液を混合し、イリジウム(I
r)4.6g/l及びタンタル(Ta)50.0g/l
(モル混合比:8Ir−92Ta)を含有する塗布液を
調製し、マイクロピペットで1cm2当たり3.0μl
秤量し、それを上記の様にして作製したチタンとパラジ
ウム合金層を形成したチタン溶接網の合金層上に塗布し
た後、室温で30分間真空乾燥させ、更に500℃の大
気中で10分間焼成した。この工程を3回繰り返した。
次に外層を得るため、塩化イリジウム酸のブタノール溶
液と塩化タンタルのエタノール溶液を混合し、イリジウ
ム(Ir)50.0g/l及びタンタル(Ta)20.
2g/l(モル混合比:70Ir−30Ta)を含有す
る塗布液を調製した後、この塗布液を用いて前記と同様
の工程を8回繰り返して金属酸化物被覆処理したチタン
溶接網とした。
【0024】実施例1 図1は実施例1に係る電子制菌漁網の構成図である。参
照符号1は上記金属酸化物被覆処理したチタン溶接網
(線形φ5mm、1000mm×1000mm、50m
m間隔にチタン線を溶接した)からなる漁網部材であ
る。本実施例においては、漁網部材1を作用極となし
た。漁網部材1と対になる対極2は、鉄溶接網(線形φ
5mm、1000mm×1000mm、50mm間隔に
鉄棒材を溶接)を用いた。電源装置3は、漁網部材1と
対極2に通電可能なように接続され、出力電圧、電流を
可変させることによって電位印加条件を変えることがで
きるものである。漁網部材1の表面電位は、基準電極4
を浸漬し、漁網部材1との電位差を電源装置3により制
御した。防汚効果を確認するために、本実施例に係る漁
網を実海洋に配置し、漁網部材1に以下に示す条件で電
位を印加しながら80日間実施後、漁網部材1を目測に
より生物の付着状況の確認を行った。 印加条件:下記殺菌工程と脱離工程とを繰り返す。 殺菌工程:1.0Vvs.SCE、90分 脱離工程:−0.6Vvs.SCE、45分
【0025】実施例2 実施例1に記載した電子制菌漁網を用い、漁網部材1に
通電せずに60日間海水に浸漬した後、以下の条件で電
位を印加して20日間実施後、漁網部材1を目測により
生物の付着状況の確認を行った。 印加条件:下記殺菌工程と脱離工程とを10日間繰り返
した後、アルカリ雰囲気形成工程を行う。これを1パタ
ーンとして繰り返す。 殺菌工程:1.0Vvs.SCE、90分 脱離工程:−0.6Vvs.SCE、45分 洗浄(アルカリ雰囲気形成)工程:−1.4Vvs.S
CE、120分 なお、本実施例における電子制菌漁網は、通電せずに6
0日間海水を通水した後、生物の付着が見られたが、通
電を行うことによって、付着した生物の減少が認められ
た。
【0026】実施例3 図2は実施例3に係る電子制菌漁網の構成図である。参
照符号1は実施例1に記載した漁網部材を用い。本実施
例においては、漁網部材1を陽極となした。漁網部材1
と対になる陰極2は、実施例1に記載した漁網部材と同
じ金属酸化物被覆処理したチタン溶接網を用いた。電源
装置3は、漁網部材1と陰極2に通電可能なように接続
され、出力電圧、電流を可変させることによって電位印
加条件を変えることができるものである。防汚効果を確
認するために、本実施例に係る漁網を実海水に配置し、
漁網部材1に以下に示す条件で電位を印加しながら30
日間実施後、漁網部材1を目測により生物の付着状況の
確認を行った。 通電条件:陽極(導電性基材)と陰極の間に5Vの電位
を常時印加し、90分ごとに電源により正・負の極性を
変換した。
【0027】実施例4 図3は実施例4に係る電子制菌漁網の構成図である。参
照符号1は実施例1に記載した漁網部材5枚を枡形に組
んだ生け簀である。本実施例においては、漁網部材1を
作用極となした。漁網部材1と対になる対極2は、鉄板
(厚さ10mm、1000mm×1000mm)を用い
た。電源装置3は、漁網部材1と対極2に通電可能なよ
うに接続され、出力電圧、電流を可変させることによっ
て電位印加条件を変えることができるものである。漁網
部材1の表面電位は、基準電極4を浸漬し、漁網部材1
との電位差を電源装置3により制御した。防汚効果と生
物への影響を確認するために、本実施例に係る漁網を実
海洋に配置し、漁網部材1に以下に示す条件で電位を印
加しながら80日間実施後、漁網部材1を目測により生
物の付着状況の確認を行った。また、生け簀内には鰺科
鰤の幼魚を入れ電位印加時の挙動を目視により観察を行
った。 印加条件:下記殺菌工程と脱離工程とを繰り返す。 殺菌工程:1.0Vvs.SCE、90分 脱離工程:−0.6Vvs.SCE、45分
【0028】実施例5 図4は実施例5に係る電子制菌漁網の構成図である。参
照符号1は実施例1に記載した漁網部材5枚を枡形に組
んだ生け簀である。この生け簀を6基設置した。本実施
例においては、漁網部材1を作用極となした。漁網部材
1と対になる対極2は、鉄棒(φ50mm、2000m
m)を用いた。電源装置3は、漁網部材1と対極2に通
電可能なように接続され、出力電圧、電流を可変させる
ことによって電位印加条件を変えることができるもので
ある。漁網部材1の表面電位は、基準電極4を浸漬し、
漁網部材1との電位差を電源装置3により制御した。本
実施例に係る生け簀群を実海洋に配置し、漁網部材1に
以下に示す条件で電位を印加しながら80日間実施後、
漁網部材1を目測により生物の付着状況の確認を行っ
た。 印加条件:下記殺菌工程と脱離工程とを繰り返す。 殺菌工程:1.0Vvs.SCE、90分 脱離工程:−0.6Vvs.SCE、45分
【0029】実施例6 図5は実施例6に係る電子制菌漁網の構成図である。参
照符号1は実施例1に記載した漁網部材5枚を枡形に組
んだ生け簀である。この生け簀を6基設置した。本実施
例においては、生け簀1と、後述する電源装置3とを陽
極−陰極の切換装置5を介して接続し、同時期に6基の
生け簀中5個を陽極の印加側に接続し、残りの1個が陰
極の印加側に接続し、経時的に、陰極の印加側に接続す
る生け簀1を他の生け簀に変えるよう切換装置5を調整
した。すなわち、生け簀6基中1基が必ず負電位になる
ように電位を制御し、正電位になる生け簀を陽極、負電
位になる生け簀を陰極となるようにし、しかも、陰極と
なる生け簀を変更するようにした。電源装置3は、漁網
部材1に通電可能なように接続され、出力電圧、電流を
可変させることによって電位印加条件を変えることがで
きるものである。漁網部材1の表面電位は、電源装置3
により制御した。本実施例に係る生け簀群を実海洋に配
置し、漁網部材1に以下に示す条件で電位を印加しなが
ら80日間実施後、漁網部材1を目測により生物の付着
状況の確認を行った。 印加条件:6基の生け簀に陰極側の印加するタイミング
を30分間隔でずらして電圧を印加した。 通電条件:陽極(導電性基材)と陰極の間に5Vの電位
を常時印加し、150分間陽極にし、30分間陰極に変
換した。この工程を繰り返した。
【0030】比較例1 実施例1において通電せずに80日間実海水を浸漬した
ものを比較例1とした。
【0031】上記実施例1〜6及び比較例1の試験結果
を表1に示す。表1の結果より、本発明の装置は防汚効
果を有していることを確認した。また、実施例4におい
て、電位印加時に魚の挙動に対する影響がないことが確
認された。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明に係る漁網は、導電性を有する漁
網部材の一部又は全部が、少なくとも白金族及び/又は
金属酸化物から選ばれた単一金属酸化物又は混合金属酸
化物又は複合金属酸化物からなり、生物との直接電子移
動反応が起こる電位を印加できるように電極及び電源を
設け、漁網部材に生物が付着することを抑制する効果と
防汚機能を出力電圧の調節によって維持向上できる効果
を示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、2の構成図である。
【図2】実施例3の構成図である。
【図3】実施例4の構成図である。
【図4】実施例5の構成図である。
【図5】実施例6の構成図である。
【符号の説明】
1 漁網部材 2 対極 3 電源装置 4 基準電極 5 切換装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高柳 博一 埼玉県草加市吉町4−1−8 ぺんてる株 式会社草加工場内 (72)発明者 門井 英夫 埼玉県草加市吉町4−1−8 ぺんてる株 式会社草加工場内 (72)発明者 高橋 弘道 埼玉県草加市吉町4−1−8 ぺんてる株 式会社草加工場内 (72)発明者 和気 仁志 埼玉県草加市吉町4−1−8 ぺんてる株 式会社草加工場内 (72)発明者 松永 是 東京都小金井市本町4−20−15 Fターム(参考) 2B106 AA01 HA16 HA18 4D061 DA01 DB03 EA02 EB01 EB05 EB14 EB28 EB30 EB31 EB33 EB39 GC16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 漁網の一部又は全部の漁網部材が導電性
    を有し、該部材は表面が少なくとも白金族及び/又は金
    属酸化物から選ばれた単一金属酸化物又は混合金属酸化
    物又は複合金属酸化物からなり、該部材を被防汚面とな
    るよう作用極となし、前記漁網部材と短絡しない位置に
    対極を通電可能なように配置すると共に、作用極の電位
    が測定可能なように基準電極を配置し、作用極と生物と
    の直接電子移動反応が発生する工程を少なくとも実施で
    きるように、作用極と対極との間に電位を印加する電源
    を設けたことを特徴とする電子制菌漁網。
  2. 【請求項2】 漁網の一部又は全部の漁網部材が導電性
    を有し、該部材は表面が少なくとも白金族及び/又は金
    属酸化物から選ばれた単一金属酸化物又は混合金属酸化
    物又は複合金属酸化物からなり、該部材を被防汚面とな
    るよう陽極となし、前記漁網部材と短絡しない位置に陰
    極を通電可能なように配置し、陽極と生物との直接電子
    移動反応が発生する工程を少なくとも実施できるよう
    に、陽極と陰極との間に通電する電源を設けたことを特
    徴とする電子制菌漁網。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009038471A1 (en) * 2007-09-18 2009-03-26 Sfd As A method and device for reducing the influence of unwanted organisms in a marine farming facility
KR101561091B1 (ko) 2014-03-07 2015-10-16 허영구 어망에 플랑크톤이나 미생물의 부착을 억제하기 위한 방지방법

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JP2007159559A (ja) * 2005-12-16 2007-06-28 Fisheries Agency Council Of Agriculture Executive Yuan 導電性ゴム塗布層を利用する海洋生物抑制システム及び方法
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