JP4466412B2 - 水棲昆虫の付着防止及び除去制御方法 - Google Patents
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例えば、海水や淡水に接している水中構造物の表面に付着した生物による汚染に対する防汚方法としては、殺菌性を有する物質を被防汚面に添加したり、有機スズ系化合物を含有した塗料で塗膜を形成し、有機スズ系化合物を溶出させたり、海水を電気分解する事により発生する塩素を利用したりする防汚方法が一般的に行われていた。しかし、これらの方法は有害物質が発生し、水質の汚染による生物への影響が懸念されている。
近年、有害物質を発生させないで電気化学的に水中構造物や海水や淡水に接しているものの表面などに付着する生物を制御する方法が提案されている。この電気化学的な生物の制御方法は、微生物との直接電気化学反応が確認されている所定電位以上の電位を微生物に印加すると、微生物内部の酸化還元物質の一つである補酵素Aが不可逆的に酸化され、微生物の呼吸活性及び微生物膜の透過障壁の低下を誘発し、微生物を死滅させることが可能であるというものである(特公平6−91821号公報:特許文献1参照)。また、特開平9−248554号公報(特許文献2参照)には、水中において、導電性基板に正電位を印加することにより、水中の微生物を前記導電性基板表面に吸着して殺菌する工程と、前記導電性基板にさらに高い正電位を印加することにより、前記導電性基板表面に吸着している微生物の細胞を破壊し、導電性基板に付着し殺菌された微生物やその分解物を脱離する工程とを行うことを特徴とする水中微生物の制御方法を要旨とする発明が記載されている。また、特許3105024号公報(特許文献3参照)には、水中において、導電性基板に正電位を印加することにより、水中の微生物を前記導電性基板表面に吸着して殺菌する工程(+0〜1.5VvsSCE)と、前記導電性基板に負電位を印加することにより、前記導電性基板表面に吸着している殺菌された微生物を脱離する工程(−0〜−0.4VvsSCE)とを行うことを特徴とする水中微生物の制御方法を要旨とする発明が記載されている。また、特開2001−198572号公報(特許文献4参照)には、水中において、導電性基板に電気分解の起こらない正電位を印加することにより、水中の微生物を前記導電性基板表面に吸着して殺菌する工程と、前記導電性基板に電気分解の起こる負電位を印加し、導電基板表面を還元すると共にアルカリ性物質を導電性基板表面に誘導し、前記導電性基板表面に吸着している殺菌された微生物やその分解物を脱離する工程とを行うことを特徴とする水中微生物の制御方法を要旨とする発明が記載されている。
導電性基材には、用途に適した種々の形状のものが使用できる。板状や柱型から、空孔を有するハニカム型、メッシュ型、更には板状に穿孔を施したもの(例えば、パンチングメタル、エキスパンドメタルもしくはラス板等)等様々なものが存在する。場合によっては複合形状のものも存在する。導電性基材の空孔形状としては、網目、格子等、特に制限されない。網目、格子又は穿孔の大きさは縦寸法1mm〜10mm、横寸法1mm〜10mmが好しい。
導電性基材には、集積された異物等を栄養源として微生物皮膜(バイオフィルムまたはヌメリ)が形成される。そこで、2枚以上の少なくとも一部に導電性を有した導電性基材を設け、前記導電性基材を電極となるよう配置すると共に、電極間に通電する電源を設けたことによって、導電性基材表面における微生物の制菌や水分解反応に伴う電極近傍に存在する水棲昆虫、その幼生及び巣の付着を長期的に抑制する効果が得られる。また、設置された正極や負極では、水中に存在する無機塩類が吸着されるが、転極操作により電極に付着した無機成分を再放出するなどの制御により、水質に影響を与えない効果も期待できる。
導電性基材の材料中、金属やその酸化物の例としては、鉄、アルミニウム、銅、チタンおよびそれらの合金、ステンレス、貴金属及びその酸化物などが挙げられる。特に、耐食性に優れたチタン、タンタル、ニオブ等のバルブ金属が好ましい。樹脂材料の例としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、繊維強化プラスチック(FRP)等が挙げられる。無機材料の例としては、ガラス、アルミナ、ジルコニア、セメント等が挙げられる。
また、導電性基材の基盤として樹脂、無機材料などの非導電性材料を用いる場合、導電性物質の微粒子を材料に充填することにより導電性を付与し用いればよい。
導電性物質の微粒子の例としては、グラファイト、カーボンブラック、カーボン繊維からなる短繊維などの炭素微粒子、金、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、それらの合金または酸化物、チタン、ニオブ、タンタル等のバルブ金属またはその酸化物及び酸化マンガン、酸化コバルト、酸化スズ、酸化アンチモンなどの酸化物の微粒子、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化タンタル、窒化ニオブ、窒化クロム等の金属窒化物、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化バナジウム、炭化ニオブ、炭化タンタル、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化タングステン等の金属炭化物、ホウ化チタン、ホウ化ジルコニウム、ホウ化ハーフニウム、ホウ化バナジウム、ホウ化ニオブ、ホウ化タンタル、ホウ化クロム、ホウ化モリブデン、ホウ化タングステン等の金属ホウ化物、ケイ化チタン、ケイ化ジルコニウム、ケイ化ニオブ、ケイ化タンタル、ケイ化バナジウム、ケイ化タングステン等の金属ケイ化物などの微粒子が挙げられる。
さらに、導電性基材表面に各種電位印加を行っても長期に亘る間には、排除できない殺菌された微生物、有機物及びスケールが付着することがあり、これらを導電性基材の交換などのコストを掛けずに、再活性化させて長期間に亘る効果を再現させるために、必要最小限の塩素化合物及びラジカル発生機能を有する物質として、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、それらの合金または酸化物、チタン、ニオブ、タンタル等のバルブ金属酸化物及び酸化マンガン、酸化コバルト、酸化スズ、酸化アンチモンなどの酸化物を単一金属酸化物、複合金属酸化物や複合金属酸化物として導電性基材表面に存在させることが好ましい。また、これらの素材をそのまま、もしくは成形して使用することも可能である。
この様な電子メディエータを担持した導電性基材としてはフェロセン修飾電極を挙げることができる。ちなみに、フェロセン修飾カーボン電極を用いて、海洋付着細菌ビブリオ・アルギノリチクスからの酸化ピーク電流を確認すると、0.3VvsSCEにてピーク電流が確認され、0.4VvsSCEで殺菌することができる。
無機物としては、銀、銅、ニッケル、亜鉛、鉛、ゲルマニウム等の金属およびこれらの酸化物、酸素酸塩、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、有機キレート化合物などが挙げられる。
有機物としては、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、4,5,6,7−テトラクロル−2−トリフルオロメチルベンズイミダゾール、10,10’−オキシスフェノキシアルシン、トリメトキシシリル−プロピルオクタデシルアンモニウムクロライド、2−N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛などが挙げられる。
電解液が海水の場合には、塩素過電圧が酸素過電圧より低い正電位となるように、少なくともチタン、チタン合金及びそれらの酸化物や白金及び/又は金属酸化物から選ばれた単一金属酸化物又は混合金属酸化物又は複合金属酸化物を構成することが好ましい。また、電解液が塩素化合物を含まない水の場合には、酸素過電圧が、微生物との直接電子移動反応が起こる電位との間に電位差が認められる正電位となるように、白金及び/又は金属酸化物から選ばれた単一金属酸化物又は混合金属酸化物又は複合金属酸化物を構成することが好ましい。導電性基材の基盤上に上記の物質を導電性膜となしたものも好ましく用いられる。
導電性膜を形成するに当たっては、溶射やスパッタリング、イオンプレーティングなどの方法を採用することができる。
金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属ホウ化物、金属ケイ化物については既に記載してあるが、記載した材料はその一部であり、形成方法によっては2種類以上の金属が含まれたり、酸化物の一部が含まれたり、さらにはこれらの化合物が2種以上混合されたり、導電性基材の素材自身が空気酸化や陽極酸化されることから、特に限定はされない。これらの金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属ホウ化物、金属ケイ化物は0.01μm以上の厚さの膜が好ましい。最大の厚さは特に限定しないが、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属ホウ化物、金属ケイ化物の形成方法や使用目的により適宜設定すればよい。
特に、導電性基材が、バルブ金属であるチタンの様に高温や常温で空気酸化されたものや、電解反応により陽極酸化されたものは、耐食性導電性材料として使用できる。また、耐食性導電性基材と、該耐食性導電性基材の表面の一部又は全部に多孔質白金からなる、又は、前記多孔質白金と該多孔質白金に3次元的に担持された金属酸化物とからなる被覆層とよりなるもの、及び、導電性基材が、耐食性導電性基材と、該耐食性導電性基材の表面が部分的に露出する程度に分散被覆された白金と、少なくとも耐食性導電性基材表面の露出部分を被覆する少なくとも1種以上の金属酸化物及び/又はバルブ金属酸化物の少なくとも1種以上からなる混合金属酸化物とからなる中間層と、貴金属酸化物とバルブ金属酸化物から選ばれた少なくとも1種以上の金属酸化物からなる混合金属酸化物層から構成された外層とよりなるものも好ましい。
ポテンショスタット又はガルバノスタットを用いて導電性基材に定電位の印加や定電流を流すこともできる。使用できるポテンショスタット、ガルバノスタットとしては、導電性基材に、予め定められた電位を印加できるものや、定電流を流すことのできるものであれば特に限定されない。特に、直流電源装置に電圧の制御または電流の制御およびそのタイミングの制御手段を付加したもので実施することが好ましい。
参照極は、電気化学反応が進む導電性部材の電位を測るときに基準とするものであって、参照極と導電性基材の電位差を計測し、電源によって導電性基材の電位を適正に補正するものである。
参照極は、参照電極表面で電極反応が可逆で電解液中のある化学種とNernstの平衡電位式に従って応答し、その電位は時間に対して安定で、微少電流が流れてもすぐ最初の電位に戻り、温度変化も一定の温度になれば一定の電位を出すもの、といったものを用いる。例えば水素電極(NHE、RHE、白金黒電極)、カロメル電極(SCE)、銀・塩化銀電極(Ag/AgCl)、硫酸第一水銀電極、酸化水銀電極などが挙げられる。
実際の使用に当たっては、予め通電状態において参照極と導電性基材の電位差を計測しておけば、水棲昆虫、その幼生及び卵などの付着や営巣を抑制するための通電条件を知ることができるので、水系内に参照極を常設しなくてもよい。
定電流の制御条件は以下の通りである。
定電流制御により水棲昆虫、その幼虫、またはその巣の付着防止を制御するには、導電性基材の材質や形状及び導電性基材の維持状態の目的により適宜電流値の設定を変更することができる。一般的には、50mA/m2以上の電流値が有効で、1A/m2以下でよい。好ましくは、水分解反応を伴うことを利用して、効果の発現を期待する場合には、100mA/m2以上1A/m2以下で良い。特に、100〜400mA/m2を出力すると、消費電力の削減と電極として機能する導電性基材の材質劣化を抑制でき、長期間使用可能となり好ましい。また、それぞれの通電時間は、目的によってそれぞれ適宜選択して制御することができる。
さらに、導電性基材表面が酸化され、出力電圧が高くなるような場合は、設定する電流を正負相互に、任意の時間制御することによって、導電性基材を還元し出力電圧を低い状態に保つことができる。ただし、負の電流を定電流で流す時間が長過ぎると水棲昆虫、その幼虫、またはその巣の付着防止効果の低下を招くことがあるので、使用する導電性材料により適宜設定することが好ましい。負電流の電流値についても、導電性基材材料により適宜選択し使用することが好ましい。
<導電性基材の調製>
以下実施例に用いた導電性基材1a、1bの作成手順を示す。
導電性基材1a
チタン基板(JIS2種相当、t0.5×w750×L450mm)をアルコールで洗浄後、20℃の8重量%弗化水素水溶液中で2分間処理した後、水洗し乾燥した。更に600℃の大気中で10分間焼成した。
導電性基材1b
チタン基材(JIS2種相当、t0.5×w750×L450mm)をアルコールで洗浄後、20℃の8重量%弗化水素水溶液中で2分間処理した後、水洗し乾燥した。
次いで市販のチタン粉末とパラジウム粉末をそれぞれ65:35(重量比)となるように計量した粉体250gをV型混合機で1時間混合した。直径10mmの穴を10ヶ有するカーボン型ダイスに混合粉末を24gづつ各々の穴に充填し、両端をカーボン製パンチにて固定し、住友石炭鉱業(株)製放電プラズマ焼結機(DR.SINTER)内の所定の位置に設置し、約350kgf/cm2、パルス印加電圧4V、パルス印加電流3500A、焼結温度800℃、焼結時間5分の条件にて焼結した。その後表面研磨を行い約φ10mmで長さ50mmの65重量%チタン−パラジウム(以下、Ti−Pdと記載する)放電被覆用電極を得た。
次いで、酸化皮膜を除去したチタン基板を陰極とし、65重量%Ti−Pd電極を使用してアルゴン置換したグローブボックス中で放電被覆加工を10分間行った。その後、放電加工を行ったチタン基材をファインカッターにてt1×10×10mmに切断した。放電加工を行ったチタン基材の表面を蛍光X線分析計により、放電電極との比較成分分析を行ったところ、放電電極成分であるチタンとパラジウムの合金が被覆されていることが確認された。また、エレクトロプローブマイクロアナライザー(以下、EPMAと記載する)にて、断面の元素分析を行ったところ、このチタンとパラジウム合金層の厚さは30〜50ミクロンであった。
塩化イリジウム酸のブタノール溶液と塩化タンタルのエタノール溶液を混合し、イリジウム(Ir)4.6g/リットル及びタンタル(Ta)50.0g/リットル(モル混合比:8Ir−92Ta)を含有する塗布液を調製し、マイクロピペットで1cm2当たり3.0マイクロリットル秤量し、それを上記の様にして作製したチタンとパラジウム合金層を形成したチタン基板の合金層上に塗布した後、室温で30分間真空乾燥させ、更に500℃の大気中で10分間焼成した。この工程を3回繰り返した。
次に外層を得るため、塩化イリジウム酸のブタノール溶液と塩化タンタルのエタノール溶液を混合し、イリジウム(Ir)50.0g/リットル及びタンタル(Ta)20.2g/リットル(モル混合比:70Ir−30Ta)を含有する塗布液を調製した後、この塗布液を用いて前記と同様の工程を8回繰り返して導電性基材とした。
<導電性基材への通電条件と付着防止効果の評価>
導電性基材1a、1bを、大きな流れのある場所の河川構築物に設置し、直流電源装置を用いて、下記に示す制御条件1〜8及び比較制御条件1にて6ヶ月間通電試験を実施した。このときの対極2は鉄(SS400、t10×w20×L300mm)、参照極3は銀・塩化銀電極を用いた。
6ヶ月後、導電性基材表面の目視による評価と出力電圧の変化の観察を行った。
制御条件1:50mA/m2常時通電。
制御条件2:100mA/m2常時通電。
制御条件3:200mA/m2常時通電。
制御条件4:300mA/m2常時通電。
制御条件5:50mA/m2で180分通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
制御条件6:100mA/m2で180分通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
制御条件7:200mA/m2で180分通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
制御条件8:300mA/m2で180分通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
比較制御条件1:25mA/m2常時通電。
また、実施例1と同条件で設置場所を流れの少ないまたは殆どない湖畔で行った場合においても同様の効果が得られた。
導電性基材1a、1bを、大きな流れのある場所の河川構築物に設置し、直流電源装置を用いて、下記に示す制御条件9にて6ヶ月間通電試験を実施した。このときの対極2は鉄(SS400、t10×w20×L300mm)、参照極3は銀・塩化銀電極を用いた。
制御条件9:2.0Vvs.Ag/AgClで180分印加後、−0.0から−0.1Vvs.Ag/AgClを2分周期に振幅させながら20分印加し、正負の電位印加を繰り返した。
実施例2と同条件で設置場所を流れの少ないまたは殆どない湖畔で行った場合においても同様の効果が得られた。
実施例3
導電性基材1a、1bを、大きな流れのある場所の河川構築物に設置し、6ヵ月間浸漬し水棲昆虫、その幼虫、またはその巣の付着及び汚れを確認後、直流電源装置4を用いて、下記に示す制御条件10〜15及び比較制御条件2、3にて2週間通電試験を実施した。このときの対極は鉄(SS400、t10×w20×L300mm)、参照極は銀・塩化銀電極を用いた。
2週間後、導電性基材表面の目視による評価と出力電圧の変化の観察を行った。
制御条件10:400mA/m2常時通電。
制御条件11:600mA/m2常時通電。
制御条件12:800mA/m2常時通電。
制御条件13:400mA/m2で180分通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
制御条件14:600mA/m2で180分通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
制御条件15:800mA/m2で180分通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
比較制御条件2:50mA/m2常時通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
比較制御条件3:100mA/m2常時通電後、極性変換し−10mA/m2で20分通電を繰り返した。
これより、仮に制御が停止し、水棲昆虫が付着してしまった場合においても、+400〜+1000mA/m2の制御範囲の通電を行えば生物や汚れの除去ができることが確認された。また、600mA/m2以上の制御を行うと1週間で脱離効果が得られた。ただし、1000mA/m2より高い電流制御はより強い脱離効果が得られるが電極の劣化を考慮する必要がある。
また、実施例3と同条件で設置場所を流れの少ないまたは殆どない湖畔で行った場合においても同様の効果が得られた。
2 対極
3 参照極
4 直流電源装置
Claims (1)
- 河川水経路等の少なくともその一部に2枚以上の導電性基材を設け、電極として機能するように配置すると共に、前記導電性基材間に通電することにより、前記導電性基材への水棲昆虫、もしくはその幼虫、もしくはその巣の付着防止及び除去する制御方法であって、正負反転制御し、且つ、前記導電性基材間への通電制御方法が、付着防止する工程と除去する工程とからなり、付着防止する工程の通電量を、+100〜400mA/m 2 にし、除去する工程の通電量を、+400〜+1000mA/m 2 にすることを特徴とする水棲昆虫の付着防止及び除去制御方法。
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