JP2003232868A - 外部操作部材及び時計並びに外部操作部材の製造方法及び時計の製造方法 - Google Patents

外部操作部材及び時計並びに外部操作部材の製造方法及び時計の製造方法

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JP2003232868A
JP2003232868A JP2002029815A JP2002029815A JP2003232868A JP 2003232868 A JP2003232868 A JP 2003232868A JP 2002029815 A JP2002029815 A JP 2002029815A JP 2002029815 A JP2002029815 A JP 2002029815A JP 2003232868 A JP2003232868 A JP 2003232868A
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screwing
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device body
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JP2002029815A
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English (en)
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Noriaki Ozawa
範明 小澤
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネジロック式の保持固定構造を改良すること
によって、外部操作部材の操作部の材質選択の自由度を
向上させることのできる外部操作部材を提供する。ま
た、同様の構造の改良によってロック操作時及びロック
解除時の操作感を向上させることができるリュウズ等の
外部操作部材を提供する。 【解決手段】 外部操作部材20は、操作部20aを構
成する操作部品21と、機器本体に対して螺合する雌ネ
ジ22aを有する螺合部品22とが別体に構成されてい
る。操作部品21と螺合部品22とは相互に係合保持さ
れた状態で固定部品23によって保持固定されている。
螺合部品22は略円筒状に形成され、雌ネジ22aの両
端は共に外側に開放された状態となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外部操作部材及び時
計並びに外部操作部材の製造方法及び時計の製造方法に
係り、特に、時計のリュウズとして構成する場合に好適
な外部操作部材の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、腕時計には外部操作部材として
リュウズが取り付けられている。このリュウズは、軸線
方向に1段若しくは2段引き出し可能に構成されている
とともに回転可能に構成されている。通常、リュウズに
対する、引き出し操作/押し込み操作によって、或い
は、所定の引き出し状態での回転操作によって、腕時計
の時計本体の各種機能を切り換えたり、時刻や日付・曜
日等を修正したりといった各種の制御ができるように構
成されている。このようなリュウズとしては、その操作
部を軸線方向に保持固定することの可能な螺合構造を有
するネジロック式リュウズが知られている。
【0003】図9は、上記のネジロック式リュウズを備
えた腕時計のリュウズ取り付け部の近傍を示す部分断面
図である。この腕時計10は、外装ケース11と、この
外装ケース11の前面側に取り付けられたガラス縁12
と、ガラス縁12に取り付けられた表示窓13と、外装
ケース11の裏面側に取り付けられた裏蓋14と、ダイ
ヤルリング15と、文字板16とを備えている。なお、
上記外装ケース11の内部には、裏蓋14と文字板16
との間に図示しないムーブメントが配置されている。
【0004】外装ケース11の側部(例えば3時側)に
は、ケース内外に貫通する貫通孔が設けられ、この貫通
孔にはパイプ部材17がロウ付け等によって接合固定さ
れている。このパイプ部材17にはリュウズ18が挿入
されている。リュウズ18は、外部に突出した操作部1
8aと、パイプ部材17内に挿入された軸部18bとを
備えている。軸部18bは外装ケース11内に伸びて図
示しないムーブメントと係合する巻真19に連結されて
いる。巻真19の外端は、リュウズ18の軸部18bの
内部に導入され、軸部18bの内部に配置されたコイル
バネ等で構成された弾性部材18cによって常に押し出
される方向に付勢された状態となっている。
【0005】パイプ部材17の外端部近傍には雄ネジ1
7aが形成され、また、リュウズ18の操作部18aの
内側には雌ネジ18dが形成されている。雄ネジ17a
と雌ネジ18dとは相互に螺合可能に構成されている。
図9中の一点鎖線Aよりも上方に示す状態では、リュウ
ズ18の雌ネジ18dは上記雄ネジ17aと螺合してい
ない開放状態で、上記弾性部材18cの弾性力によって
リュウズ18がリュウズ内の弾性部材18cによって外
側へ押し出された状態となっている。この状態では、リ
ュウズ18を巻真19とともに外装ケース11から引き
出すことができるようになっていて、しかも、リュウズ
18と巻真19とが回転方向に係合している。したがっ
て、リュウズ18を引き出して回転させることにより巻
真19も回転し、これによって時刻や日付・曜日等を修
正することができるように構成されている。
【0006】一方、リュウズ18を弾性部材18cの弾
性力に逆らって押し込むと、リュウズ18は巻真19に
対する回転方向の係合が解除された状態となり、この状
態で、リュウズ18回転させることによって、図9中の
一点鎖線Aより下方に示すように、上記雌ネジ18dを
上記雄ネジ17aに螺合させることができる。この状態
では、リュウズ18は引き出し操作不可能になるので、
リュウズ18の操作状態が保持され、不所望にリュウズ
18が操作されてしまうことを防止することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記腕
時計10においてはリュウズ18が外観上のポイントに
なるので、貴金属を用いるなど、腕時計の機種毎に異な
る材料を用いたいという要求があるが、リュウズ18の
素材を選定するに際して、機器本体(外装ケースやパイ
プ部材)の素材との相性を考慮する必要があり、これら
螺合部分の材料の組合せに多大な配慮が必要になるとと
もに、リュウズに関して材料選択の幅が制限されるとい
う問題点がある。
【0008】例えば、リュウズ18の素材として純金な
どのような柔らかい材料を用いると、雌ネジ18dが磨
耗したりそのネジ山が潰れたりする恐れがあり、また逆
に、パイプ部材17よりもリュウズ18の硬度を高くす
ると、雄ネジ17aが磨耗したりそのネジ山が潰れたり
する(この場合には外装ケース自体を交換しなければな
らなくなる。)恐れがあるなど、リュウズ18とパイプ
部材17との間に大きな硬度差が存在すると支障が出る
ために、材料選択の自由度が低くなり、自由なデザイン
を構成することが難しい。また、上記のように単に硬度
だけの問題だけではなく、リュウズと機器本体との材質
の相性によっては、精密な螺合部分においてスムーズな
回転(滑り)を得ることができず、食い付き易くなるこ
とによって適切な操作感を得ることができない場合もあ
る。
【0009】一方、上記従来のネジロック式のリュウズ
18においては、その操作部18aの凹部内側(操作部
18aと軸部18bとの間)に、雌ネジ18dを形成加
工する必要があるが、操作部18aの凹部は軸線方向に
貫通していないため、ネジ加工が困難であり、特にネジ
山の仕上げ加工が難しいことから、雌ネジ18dの螺合
面が粗く、バリが残り易くなり、リュウズ18のロック
操作時若しくはロック解除時における操作感を損ない易
いという問題点もある。また、上記のような困難な状況
で高品位のネジ山を形成しようとすれば、手加工などの
ように手間がかかる作業が強いられるので、製造コスト
の上昇の原因となる。
【0010】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、ネジロック式の保持固定構造を改
良することによって、外部操作部材の操作部の材質選択
の自由度を向上させることのできる外部操作部材を提供
することにある。また、同様の構造の改良によってロッ
ク操作時及びロック解除時の操作感を向上させることが
できるリュウズ等の外部操作部材を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の外部操作部材は、機器本体に取り付けられ、
外部操作を施すことにより前記機器本体を制御可能に構
成された操作部と、その螺合構造が前記機器本体に対し
て螺合することにより操作状態が保持されるように構成
された螺合部とを有する外部操作部材であって、前記操
作部と前記螺合部とが別体に構成され、前記操作部と前
記螺合部とが相互に係合保持されていることを特徴とす
る。
【0012】この発明によれば、操作部と螺合部とが別
体に構成され、相互に係合保持されていることにより、
操作部と螺合部とに別の材料を用いることが可能になる
ので、操作部の素材として操作性や外観に適した材料を
選択し、螺合部の素材として機器本体に対する螺合構造
として適した材料を選択するといったことができるた
め、材料選択の自由度が向上し、操作性の向上や外観デ
ザインの向上を図ることが可能になるとともに、操作部
の操作性又は外観デザインと、螺合構造の耐久性や操作
感の向上とを両立することが可能になる。
【0013】本発明において、前記螺合部は、前記螺合
構造の軸線方向両側が開放された形状に構成されている
ことが好ましい。
【0014】この発明によれば、螺合部が、その螺合構
造の軸線方向両側が開放された形状に構成されているこ
とにより、螺合構造(雄ネジ又は雌ネジ)を容易に加工
することができるとともに、螺合構造の仕上げ品位を高
めることが可能になるので、外部操作部材の螺入操作時
若しくは螺合解除時の操作感(回転のスムーズ感)を向
上させることができる。ここで、螺合構造の軸線方向両
側が開放された形状に構成されているとは、少なくとも
螺合構造の両側がいずれも軸線方向に見て袋小路になっ
ていないことを意味する。したがって、螺合構造のネジ
溝自体が軸線方向両側に開いていなくてもよい。ただ
し、螺合構造のネジ溝が軸線方向両側に開いた構造とな
っていれば、ねじ切り加工を途中で止める必要がなくな
るので、より加工が容易になり、ネジ山の仕上げ度合も
さらに向上させることが可能になる。
【0015】本発明において、前記操作部と前記螺合部
との間の係合保持構造が軸線周りに異なる相互角度で係
合可能に構成されていることが好ましい。
【0016】この発明によれば、操作部と螺合部とが軸
線周りに異なる相互角度で係合保持可能となっているこ
とにより、外部操作部材が機器本体に対して螺合してい
ない状態と、螺合して保持された状態との少なくともい
ずれか一方における操作部の回転方向の向きを、製造時
において調整することができるようになる。したがっ
て、例えば操作部に設けられた文字・記号・図柄等が少
なくともいずれかの上記状態において正立するように構
成するための調整を行うことが可能になるので、機器の
高品位化を容易に達成することができる。
【0017】本発明において、前記操作部と前記螺合部
とが相互に着脱可能に構成されていることが好ましい。
【0018】この発明によれば、操作部と螺合部とが相
互に着脱可能に構成されていることにより、製造時或い
はメンテナンス時において操作部から螺合部を取外し、
清掃、修理、交換などを容易に行うことができる。
【0019】次に、本発明の時計は上記のいずれかに記
載の外部操作部材と、前記機器本体とを有することを特
徴とする。
【0020】この発明によれば、上記の外部操作部材を
時計に設けることによって、操作性や外観デザインの向
上、外部操作部材と機器本体との螺合部分の耐久性の向
上、螺合操作時若しくは螺合解除時の操作感の向上など
を図ることができる。
【0021】なお、この時計においては、外部操作部材
と機器本体との螺合構造を、外部操作部材を機器本体に
ネジ込んでいくと、やがて螺合状態が解除されて空回り
するように構成することができる。このように構成する
と、外部操作部材のネジ込み過ぎによる当接部の損傷や
螺合構造の破損を防止することができる。
【0022】次に、本発明の外部操作部材の製造方法
は、機器本体に取り付けられ、外部操作を施すことによ
り前記機器本体の制御が可能に構成された操作部と、そ
の螺合構造が前記機器本体に対して螺合することにより
操作状態が保持されるように構成された螺合部とを有す
る外部操作部材の製造方法であって、前記操作部と前記
螺合部とを別体に形成し、前記操作部と前記螺合部とを
係合保持させることを特徴とする。
【0023】本発明において、前記螺合部は、前記螺合
構造の軸線方向両側が開放された形状に形成されること
が好ましい。
【0024】本発明において、前記係合構造を、軸線周
りに異なる相互角度で前記操作部と前記螺合部とが係合
保持可能に形成することが好ましい。
【0025】本発明において、前記操作部と前記螺合部
とを相互に着脱可能に係合保持させることが好ましい。
【0026】次に、本発明の時計の製造方法は、上記い
ずれかに記載の外部操作部材の製造方法を用いて、前記
外部操作部材と前記機器本体とを有する時計を製造する
ことを特徴とする。
【0027】本発明において、前記外部操作部材が前記
機器本体に対して完全に螺合した状態で前記操作部が規
定の回転姿勢となるように、前記操作部と前記螺合部と
を係合保持させることが好ましい。
【0028】この発明によれば、外部操作部材が前記機
器本体に対して完全に螺合した状態、すなわち螺合部が
機器本体に対してそれ以上深く螺合することができなく
なった状態、或いは、外部操作部材をそれ以上回転させ
ることができなくなった状態で、外部操作部材の操作部
が規定の回転姿勢(定角位置)になるように構成される
ため、例えば、操作部の外面に文字、数字、図形等の表
示が形成されている場合に当該表示の向きが規定の向き
(上向き等)になるように構成できるなど、時計の外観
を整えることができ、高級感を増すことが可能になる。
【0029】この場合、外部操作部材における操作部と
螺合部とが係合保持された場合における位置関係を回転
方向に相対的に変更して組み立てできるように構成して
おくことにより、操作部と螺合部との係合保持の位置関
係を調整することによって、外部操作部材を完全に螺合
させたときに操作部が規定の定角位置となるように容易
に構成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る外部操作部材及びその製造方法並びに時計の実施
形態について詳細に説明する。
【0031】[第1実施形態]図1は、本発明に係る第
1実施形態の外部操作部材(リュウズ)20の分解斜視
図であり、図2は、外部操作部材20を組み立て、腕時
計に組み込んだ状態の部分断面図である。外部操作部材
20は、操作部品21と、螺合部品22と、固定部品2
3とを有する。
【0032】操作部品21は、外部操作部材20の操作
部20aと、この操作部20aの内部から伸びる軸部2
0bとを構成するものであり、操作部20aの内側に環
状の凹入部21aを備えているとともに、軸部20bの
内部には凹穴21bを備えている。凹入部21aの最奥
部には凹部21dが形成されている。
【0033】螺合部品22は貫通した(両端が開いた)
略円筒状に構成されている。螺合部品22の内面には雌
ネジ22aが形成されている。螺合部品22の端面に
は、上記凹部21dと対応する位置に凸部22bが形成
されている。螺合部品22は、上記操作部品21の凹入
部21aに導入され、上記凸部22bが上記凹部21d
に嵌合することにより、操作部品21に対し回転方向
(軸線周り)に係合固定された状態となっている。すな
わち、操作部品21と螺合部品22とを回転方向に係合
保持する手段が設けられている。
【0034】固定部品23は図示例ではリング状に形成
されている。固定部品23は操作部品21の凹入部21
aの開口縁にカシメ等によって固着されている。固定部
品23は、上記螺合部品22が操作部品21から脱出し
ないように保持している。すなわち、操作部品21と螺
合部品22とを軸線方向に係合保持する手段が設けられ
ている。
【0035】上記外部操作部材20は、上記従来構造と
同様の腕時計に対して取り付けられる。図2には、その
取付構造の主要部のみを示してある。機器本体の一部を
構成する外装ケース101には貫通孔101aが形成さ
れている。この貫通孔101aにはパイプ部材27が接
合固定されている。パイプ部材27の外周には雄ネジ2
7aが形成されている。
【0036】一方、外部操作部材20の軸部20bの凹
孔21b内には、コイルバネ等で構成される弾性部材2
4と、この弾性部材24を支持する支持座25と、支持
座25の脱出を防止する保持座26とが配置されてい
る。支持座25及び保持座26には巻真29の先端部が
挿通され、保持座26は軸部20bに対してカシメ部2
1c等によって固定される。このとき、巻真29の先端
部は支持座25に対して抜けないように構成されてい
る。また、巻真29の先端部は弾性部材24の弾性力に
よって常時軸部20bから脱出する方向に付勢されてい
る。そして、図示のように巻真29と軸部20bとの間
に圧力が加えられておらず、弾性部材24が伸びて巻真
29の先端部を軸部20bの先端側に押し付けている状
態では、操作部品21と巻真29とが回転方向に係合す
るように構成されている。一方、操作部品21を押し込
むことによって弾性部材24が押し縮められた状態で
は、操作部品21と巻真29とが回転方向に係合せず、
相互に自由に回転できるように構成されている。
【0037】図2に示すように、螺合部品22の雌ネジ
22aがパイプ部材27の雄ネジ27aに対して螺合し
ていないときには、外部操作部材20は操作可能な状態
となっている。すなわち、操作部20aを掴んで巻真2
9とともに引き出したり、操作部20aを回転させるこ
とによって巻真29を回転させたりすることが可能な状
態となっている。これに対して、操作部20aを押し込
みながら回転させることによって雌ネジ22aを雄ネジ
27aに螺合させたときには、外部操作部材20の操作
状態は保持された状態になる。すなわち、外部操作部材
20が機器本体に螺合しているので、操作部20aを引
き出すことはできず、また、外部操作部材20と巻真2
9との回転方向の係合が解除されているので、操作部2
0aを回転させても巻真29を回転させることはできな
い。
【0038】この実施形態においては、操作部品21の
凹入部21a内に螺合部品22を挿入し、固定部品23
を装着し、固定部品23を操作部品21にカシメ等によ
って固着させることによって、操作部品21と螺合部品
22とを一体化することができる。
【0039】本実施形態によれば、操作部20aを構成
する操作部品21と、機器本体(外装ケース)に螺合す
る螺合部品22とを別体に構成したことにより、機器本
体に対する螺合構造として必要な素材如何に拘わらず、
操作部品21の素材を自由に選択することが可能になる
ので、操作部20aの操作性や操作部20aの外観を向
上させることができる。
【0040】例えば、操作部品としては、外観等によっ
てチタン、チタン合金、ステンレス、プラスチック、な
どの種々の素材を用いることができる。通常、螺合部品
と機器本体との螺合部分の素材の組合せとしてチタン同
士の螺合は食い付きが発生しやすく、プラスチックを少
なくとも片側に用いると、硬度が低いためにネジ山が損
傷を受け易く、ゴムなどは螺合部分の素材としては低硬
度で摩擦が大きいために使用できない。しかし、本発明
では操作部にこのような素材を用いても、螺合部を別素
材とすることによって支障なく構成できる。また、螺合
部品の材料として、積極的に、螺合構造の耐久性を向上
させるために硬度の高い素材を用いたり、操作感を向上
させるために摩擦摩擦の少ない素材(セラミックやプラ
スチックなど)を用いたりすることも可能である。
【0041】また、螺合部品22の内面上に雌ネジ22
aが形成されているが、螺合部品22は軸線方向に貫通
した形状に構成されているので、雌ネジ22aの加工が
容易になり、雌ネジ22aの仕上げも容易に行うことが
できるため、ネジ精度(ネジ山形状の精度や軸芯精度)
の向上やネジの表面粗さの低減が可能になり、外部操作
部材20を機器本体に螺合させる際、或いは、外部操作
部材20の機器本体に対する螺合状態を解除する際にお
ける操作感を向上させることができる。すなわち、雌ネ
ジ22aと雄ネジ27aとの間の凹凸やバリなどによる
回転操作時のゴツゴツ感などを低減し、スムーズな操作
感を得ることができる。
【0042】例えば、本発明では、螺合部に螺合構造を
形成しやすいので、摩擦が少ないがネジの形成しにくい
セラミック等を螺合部の素材として用いることも可能で
あり、また、螺合構造の表面に低摩擦係数を有するコー
ティングを施すことも容易になる。この種のコーティン
グ膜としては、テトラフルオロエチレン等の低摩擦樹脂
のコーティング膜や、CVD法等で形成されたDLC
(Diamond like carbon)膜が挙げ
られる。DLC膜は非晶質構造の炭素からなる薄膜であ
り、硬度と表面の平坦性とが高いことからきわめて良好
な平滑性(低い摩擦係数)を示す。
【0043】また、本実施形態では、図7に示すよう
に、操作部品21の凹部21dと螺合部品22の凸部2
2bとが軸線周りに異なる相対角度で係合保持可能に構
成されている。より具体的には、凹部21dと凸部22
bとの位置関係により、操作部品21と螺合部品22と
を複数(図示例では0度、90度、180度、270度
の4つ)の異なる回転方向の姿勢にて係合保持させるこ
とが可能になっている。このため、図示のように操作部
品21の外端面上に文字・記号・図形等の表示が施され
ている場合に、所定状態、例えば外部操作部材20が完
全に機器本体にねじ込まれた状態(すなわち、それ以上
ねじ込めない状態)、において当該表示20Xがほぼ正
立するように構成するために、操作部品21と螺合部品
22との係合姿勢を調整することが可能になる。このよ
うに所定状態で表示20Xを正立させるように構成する
と、所定状態における機器の外観を向上させることが可
能になり、或いは、外部操作部材20が所定状態にある
ことを一目で確認することができるようになる。
【0044】[第2実施形態]次に、図3を参照して、
本発明に係る第2実施形態の外部操作部材30について
説明する。この外部操作部材30においては、上記第1
実施形態の各部品に相当する操作部品31、螺合部品3
2及び固定部品33を備えている。ただし、これらの各
部品は第1実施形態のものとは異なる形状や構造を有し
ている。
【0045】操作部品31は、第1実施形態とほぼ同様
の凹入部31a及び凹穴31bを有し、上記と同様の操
作部30a及び軸部30bを構成する。ただし、凹入部
31aの最奥部には第1実施形態で設けられている凹部
が形成されておらず、その代わりに、凹入部31aに臨
む内周面に軸線方向に伸びるローレット状の凹凸構造3
1dが形成されている。また、固定部品33と嵌合する
部位にはネジ穴31eが設けられている。
【0046】螺合部品32は、第1実施形態とほぼ同様
の雌ネジ32aを備えているが、上記第1実施形態で設
けられている凸部が形成されておらず、その代わりに、
外周面上に上記凹凸構造31dに対応するように設けら
れた凹凸構造32bが形成されている。
【0047】固定部品33は、第1実施形態とほぼ同様
の概略形状を有するが、さらに、段付き孔が形成され、
この段付き孔に固定ネジ33aを係合させ、上記操作部
品31のネジ穴31eに螺入することによって操作部品
31に対し着脱可能な状態で固定できるように構成され
ている。
【0048】本実施形態においては、操作部品31の凹
入部31aに螺合部品32を挿入し、固定部品33を操
作部品31にネジ止めすることによって外部操作部材3
0が完成する。この場合、固定部品33は固定ネジ33
aを取り外すことによって簡単に操作部品31から離脱
させることができるので、容易に分解することが可能で
ある。したがって、製造時やメンテナンス時などにおい
て、操作部品31と螺合部品32とを分離させ、清掃、
修理、部品交換などを行うことが容易になる。
【0049】なお、図3に記載された弾性部材34、支
持座35、保持座36、雄ネジ37aを備えたパイプ部
材37、巻真39、及び、貫通孔101aを有する外装
ケース101は、いずれも第1実施形態と同様のもので
ある。
【0050】本実施形態では、操作部品31の凹凸構造
31dと、螺合部品32の凹凸構造32bとは、図8に
示すように、軸線周りの異なる相対角度で係合させるこ
とができるように構成されている。したがって、第1実
施形態と同様に、外部操作部材30が所定状態にあると
きの回転姿勢を調整することができる。すなわち、例え
ば、図示のように操作部品31に設けられた表示30X
が正立していない場合には、操作部品31と螺合部品3
2の相対的な係合姿勢を変えるだけで、表示30Xを正
立させることができるようになる。
【0051】図4及び図5は、上記第2実施形態の変形
例を示すものである。図4は、外部操作部材40を軸部
40bの先端部近傍で切断して、その断面とともに操作
部40aを見た状態を示す一部断面図であり、図5は、
図4のV−V線に沿って切断した状態を示す部分断面図
である。この変形例において、操作部品41、螺合部品
42及び固定部品43からなる概略構成は、上記第2実
施形態と基本的に同様であるが、第2実施形態のように
操作部品31と固定部品43との固定をネジ止めで行う
のではなく、バヨネット構造によって行う点で異なるも
のである。
【0052】より具体的に言えば、操作部品41の内端
面上には開口部41eが形成され、この開口部41eか
ら回転方向に伸びる内溝41fが形成されている。内溝
41fの途中には内端面側に段差41gが形成されてい
る。一方、固定部品43の外周部には、上記開口部41
eから内溝41f内に導入可能に構成された張出部43
aが形成されている。
【0053】組み立て時においては、操作部品41の凹
入部41a内に螺合部品42を導入した後に、この張出
部43aを上記開口部41e内に導入して、操作部品4
1の内端面上に固定部品43を当接させた状態で、操作
部品41と固定部品43とを相対的に回転させると、張
出部43aは内溝41f内に導入され、内溝41fの段
差41gを越えた最奥部に配置され、図示のように係合
した状態となる。
【0054】上記のように相互に係合した操作部品41
と固定部品43は、通常は張出部43aが段差41gに
阻まれることによりその係合状態が外れないようになっ
ているが、固定部品43を操作部品41側に押し付け
て、係合時とは逆方向に相互に回転させることによっ
て、操作部品41と固定部品43とを取り外すことがで
き、これによって操作部品41内から螺合部品42を取
り出すことができるように構成されている。
【0055】[第3実施形態]次に、図6を参照して、
本発明に係る第3実施形態の外部操作部材50について
説明する。この実施形態においては、上記第1実施形態
とほぼ同様の操作部品51、螺合部品52及び固定部品
53を備えており、凹入部51a、凹穴51b、カシメ
部51c、凹部51d、雌ネジ52a、凸部52bなど
もまた第1実施形態と同様であるので、これら同様部分
の説明は省略する。
【0056】本実施形態においては、外部操作部材50
の組み立て状態において、操作部材51の凹入部51a
内の最奥部と、螺合部品52の雌ネジ52aの内端部と
の間に間隔Gが設けられている。そして、この間隔G
は、パイプ部材57の先端が凹入部51aの最奥部に突
き当たったときに、パイプ部材57に設けられた雄ネジ
57aをその軸線方向全長に亘って収容することができ
るように構成されている。その結果、操作部品51を弾
性部材54の弾性力に逆らって押し込み、回転させるこ
とにより、雌ネジ52aをパイプ部材57の雄ネジ57
aに螺合させていくと、やがて雄ネジ57aと雌ネジ5
2aとの螺合状態が外れ、図示一点鎖線より下に示すよ
うに、外部操作部材50がパイプ部材57に対して空回
りするようになる。
【0057】この実施形態では、図示一点鎖線より下に
示す状態になるとそれ以上外部操作部材50を機器本体
(外装ケース101)に対してねじ込むことができなく
なるので、外部操作部材50と機器本体との当接部位が
ねじ込み過ぎによって損傷したり、雌ネジ52aと雄ネ
ジ57aの少なくともいずれか一方のネジ山が破損した
りすることを防止することができる。
【0058】尚、本発明の外部操作部材及び時計は、上
述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること
は勿論である。例えば、上記各実施形態では、外部操作
部材と機器本体(外装ケース或いはパイプ部材)との螺
合構造において、外部操作部材側に雌ネジが形成され、
機器本体側に雄ネジが形成されている例について示して
あるが、これとは逆に、外部操作部材側に雄ネジが形成
され、機器本体(外装ケース或いはパイプ部材)側に雌
ネジが形成されていても構わない。
【0059】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
外部操作部材の機器本体に対する螺合構造の性能を犠牲
にすることなく、操作部の材料選択の自由度を向上でき
る。また、螺合構造の加工を容易にすることができると
ともに、当該螺合構造の高品位化によって螺入操作時及
び螺合解除時における操作感を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る外部操作部材の第1実施形態の
構造を示す分解斜視図である。
【図2】 第1実施形態の外部操作部材の取付状態を示
す部分断面図である。
【図3】 本発明に係る外部操作部材の第2実施形態の
取付状態を示す部分断面図である。
【図4】 第2実施形態の変形例を示す一部断面図であ
る。
【図5】 図4のV−V線に沿って切断した状態を示す
部分断面図である。
【図6】 本発明に係る外部操作部材の第3実施形態の
取付状態を示す部分断面図である。
【図7】 第1実施形態の外部操作部材をその突出方向
外側から視認した状態を示す外面図である。
【図8】 第2実施形態の外部操作部材をその突出方向
外側から視認した状態を示す外面図である。
【図9】 従来の腕時計における外部操作部材(リュウ
ズ)の取付部分近傍を示す部分断面図である。
【符号の説明】
20,30,40,50・・・外部操作部材(リュウ
ズ)、20a,30a,40a,50a・・・操作部、
20b,30b,40b,50b・・・螺合部、21,
31,41,51・・・操作部品、21a,31a,4
1a,51a・・・凹入部、21b,31b,41b,
51b・・・凹穴、22,32,42,52・・・螺合
部品、23,33,43,53・・・固定部品

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機器本体に取り付けられ、外部操作を施
    すことにより前記機器本体を制御可能に構成された操作
    部と、その螺合構造が前記機器本体に対して螺合するこ
    とにより操作状態が保持されるように構成された螺合部
    とを有する外部操作部材であって、 前記操作部と前記螺合部とが別体に構成され、相互に係
    合保持されていることを特徴とする外部操作部材。
  2. 【請求項2】 前記螺合部は、前記螺合構造の軸線方向
    両側が開放された形状に構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の外部操作部材。
  3. 【請求項3】 前記操作部と前記螺合部との間の係合保
    持構造が軸線周りに異なる相互角度で係合可能に構成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    の外部操作部材。
  4. 【請求項4】 前記操作部と前記螺合部とが相互に着脱
    可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項3のいずれか1項に記載の外部操作部材。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載の外部操作部材と、前記機器本体とを有することを
    特徴とする時計。
  6. 【請求項6】 機器本体に取り付けられ、外部操作を施
    すことにより前記機器本体を制御可能に構成された操作
    部と、その螺合構造が前記機器本体に対して螺合するこ
    とにより操作状態が保持されるように構成された螺合部
    とを有する外部操作部材の製造方法であって、 前記操作部と前記螺合部とを別体に形成し、前記操作部
    と前記螺合部とを係合保持させることを特徴とする外部
    操作部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記螺合部を、前記螺合構造の軸線方向
    両側が開放された形状に形成することを特徴とする請求
    項6に記載の外部操作部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記係合構造を、軸線周りに異なる相互
    角度で前記操作部と前記螺合部とが係合保持可能に形成
    することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の外
    部操作部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記操作部と前記螺合部とを相互に着脱
    可能に係合保持させることを特徴とする請求項6乃至請
    求項8のいずれか1項に記載の外部操作部材の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至請求項9のいずれか1項
    に記載の外部操作部材の製造方法を用いて、前記外部操
    作部材と前記機器本体とを有する時計を製造することを
    特徴とする時計の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記外部操作部材が前記機器本体に対
    して完全に螺合した状態で前記操作部が規定の回転姿勢
    となるように、前記操作部と前記螺合部とを係合保持さ
    せることを特徴とする請求項10に記載の時計の製造方
    法。
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