JP2003232768A - 酸素センサ - Google Patents

酸素センサ

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JP2003232768A
JP2003232768A JP2002032801A JP2002032801A JP2003232768A JP 2003232768 A JP2003232768 A JP 2003232768A JP 2002032801 A JP2002032801 A JP 2002032801A JP 2002032801 A JP2002032801 A JP 2002032801A JP 2003232768 A JP2003232768 A JP 2003232768A
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JP2002032801A
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Atsushi Matsuda
篤士 松田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルダやプロテクタから素子収容ケースへの
熱伝達を抑え、素子収容ケース側のシール部材、配線等
が焼損するのを防止する。 【解決手段】 ケーシング22を、上,下のケース部2
4,25間に酸素濃度検出素子30を収容する素子収容
ケース23と、排気管1に取付けられる筒状のホルダ2
7と、プロテクタ44により構成する。そして、上側ケ
ース部25とプロテクタ44の取付フランジ25A,4
4Bをホルダ27のかしめ部29に一緒にかしめ固定
し、この部位を除いて上側ケース部25とホルダ27と
の間には断熱空間となる隙間Sを形成する。これによ
り、素子収容ケース23に対するホルダ27とプロテク
タ44の接触面積を小さくでき、排気管1側の熱がこれ
らの部材を介して素子収容ケース23側の蓋体41やリ
ード線42,43等に伝わるのを抑制することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両の排気
管等に設けられ排気ガス中の酸素濃度を検出するのに好
適に用いられる酸素センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、乗用車等の車両には排気管側に
酸素センサを設け、該酸素センサを用いて排気ガス中の
酸素濃度を検出することによりエンジンの空燃比をフィ
ードバック制御するようにしている。
【0003】そこで、この種の従来技術による酸素セン
サを、添付図面中の図6を参照して車両の排気管側に取
付けた場合を例に挙げて説明する。
【0004】図中、1は車両用エンジンの排気管で、該
排気管1は、エンジン本体の排気ポート(図示せず)側
から排出される被測ガスとしての排気ガスを矢示A方向
に流出させる流路を構成するものである。そして、排気
管1の途中部位には、ねじ穴1Aが径方向に穿設され、
該ねじ穴1Aには、ワッシャ1B等を介して後述の酸素
センサ2が取付けられるものである。
【0005】2は排気管1の途中に設けられたヒータ付
きの酸素センサ、3は該酸素センサ2の外殻を構成する
筒状のケーシングで、該ケーシング3は、軸方向一側の
外周に取付部としてのおねじ部4Aが形成された段付筒
状のホルダ4と、該ホルダ4の軸方向他側に嵌合された
筒状ケース5とを含んで構成されている。
【0006】そして、酸素センサ2は、ホルダ4のおね
じ部4Aを排気管1のねじ穴1A内に螺着させることに
より排気管1に取付けられ、このときに後述のジルコニ
アチューブ6は、排気管1内に向けて突出した状態に保
持されるものである。
【0007】6は酸素濃度検出素子を構成するジルコニ
アチューブで、該ジルコニアチューブ6は酸化ジルコニ
ウム等のセラミックス材料を用いることにより、軸方向
一側が閉塞され他側が開口した有底筒状体として形成さ
れ、その内、外面には内側電極と外側電極(いずれも図
示せず)が設けられている。
【0008】そして、ジルコニアチューブ6は、外側の
排気ガスと内側の大気との間で酸素濃度に差が生じる
と、前記内側電極と外側電極との間に起電力を発生さ
せ、この起電力を酸素濃度の検出信号として後述のコン
タクトプレート11側に出力するものである。
【0009】7はジルコニアチューブ6を内側から加熱
する棒状のセラミックスヒータ(以下、ヒータ7とい
う)で、該ヒータ7は、例えば高い耐熱特性等を有する
窒化珪素等のセラミックス材料によって小径のロッド状
に成形され、その軸方向一側外周にはタングステン、白
金等の材料からなるヒータパターン(図示せず)が形成
されている。
【0010】そして、ヒータ7は、軸方向一側をジルコ
ニアチューブ6内に挿入した状態でジルコニアチューブ
6と一緒にケーシング3内に収容され、ホルダ4の内周
側に挿嵌された絶縁筒体8等を用いてケーシング3内に
位置決めされている。そして、ヒータ7は、ジルコニア
チューブ6を内側から加熱することにより、該ジルコニ
アチューブ6を活性化するものである。
【0011】9はヒータ7に給電を行うためにケーシン
グ3内に設けた一対の給電端子(一方のみ図示)で、該
各給電端子9はばね性を有する細長の金属板を、図6に
示すように折曲げることにより形成され、略U字状に屈
曲した一端側がヒータ7の突出端側にそれぞれロー付け
等の手段を用いて接続されている。また、各給電端子9
の他端側は絶縁カバー10内から後述のキャップ12側
ヘと突出し、外部の各リード線15を通じてヒータ7に
給電を行うものである。
【0012】11はジルコニアチューブ6から出力され
る酸素濃度の検出信号を外部に導出するためのコンタク
トプレートで、該コンタクトプレート11は、絶縁筒体
8内に挿入した状態でケーシング3内に取付けられ、一
端側が絶縁筒体8とジルコニアチューブ6の開口端との
間で挟持されることにより、前記内側電極に接続され
る。また、コンタクトプレート11の他端側は絶縁カバ
ー10を通して外部に突出し、その突出端側はリード線
15に接続されている。
【0013】12はケーシング3の他端側にかしめ等の
手段を用いて固着された段付筒状のキャップ、13は該
キャップ12内に蓋体14を介して設けられた絶縁性の
シール体で、該シール体13は、例えば耐熱性を有する
フッ素系樹脂材料等により形成され、リード線15をキ
ャップ12内で液密にシールする構成となっている。
【0014】15は酸素センサ2に設けられた例えば3
本のリード線で、該各リード線15のうち2本のリード
線15は、シール体13内で各給電端子9と接続され、
ヒータ7に外部から給電を行うものである。また、他の
リード線15は、コンタクトプレート11の他端側に接
続され、ジルコニアチューブ6からの検出信号を外部に
導出するものである。
【0015】16はホルダ4の軸方向一側に設けた筒状
のプロテクタで、該プロテクタ16は、ジルコニアチュ
ーブ6と共に排気管1内へと突出し、排気管1内でジル
コニアチューブ6を外側から保護するものである。
【0016】従来技術によるヒータ付きの酸素センサ2
は上述の如き構成を有するもので、次に、その検出動作
について述べる。
【0017】まず、車両用エンジン等の空燃比制御を行
う場合に、ケーシング3は、図6に示す如くホルダ4の
おねじ部4Aを車両の排気管1に螺着することにより、
ジルコニアチューブ6の先端側を排気管1内へと突出さ
せた状態で固定される。
【0018】そして、エンジンを駆動することによっ
て、排気管1内を矢示A方向に流れる排気ガスがジルコ
ニアチューブ6の周囲に導入されると、ジルコニアチュ
ーブ6には外側の排気ガスと内側の大気との間で酸素濃
度に大きな濃度差が生じる。
【0019】これにより、ジルコニアチューブ6には内
側電極と外側電極との間に起電力が発生し、この起電力
は酸素濃度の検出信号として、コンタクトプレート1
1、信号出力用のリード線15等を介して外部のコント
ロールユニット(図示せず)等へと出力される。
【0020】そして、このコントロールユニット側で
は、酸素センサ2からの検出信号に従って燃料の噴射量
等を補正演算し、その演算結果に基づき燃料の噴射量を
増減させることによりエンジンの空燃比をフィードバッ
ク制御するものである。
【0021】また、ヒータ7は、給電用の各リード線1
5側から各給電端子9を通じて給電が行われると発熱
し、ジルコニアチューブ6を内部から加熱することによ
り、エンジンの低温始動時等でもジルコニアチューブ6
を早期に活性化し、酸素濃度の検出信号を安定した状態
で出力させるものである。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による酸素センサ2では、ケーシング3のホルダ
4を排気管1のねじ穴1Aに螺着して取付け、その端部
側からシール体13等を介して各リード線15を引出す
構成としている。
【0023】しかし、エンジンの運転時には、高温にな
った排気管1の熱がホルダ4に伝わると、この熱は筒状
ケース5、絶縁筒体8、絶縁カバー10、蓋体14等を
介してシール体13やリード線15にも伝わるため、樹
脂材料からなるシール体13やリード線15等が高温に
よって早期に劣化、損傷し易いという問題がある。
【0024】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、被測ガスの流路側から
酸素センサの素子収容ケース等に熱が伝わるのを抑制で
き、センサのシール部材、配線等を熱から保護できると
共に、耐久性、信頼性を向上できるようにした酸素セン
サを提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、被測ガスの流路途中に取付けられる筒
状のケーシングと、該ケーシング内に設けられ該ケーシ
ングの軸方向一側で前記流路内を流れる被測ガス中の酸
素濃度を検出する酸素濃度検出素子とを備えた酸素セン
サに適用される。
【0026】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、ケーシングを、内部に前記酸素濃度検出素子を
位置決めした状態で収容する素子収容ケースと、外周側
に被測ガスの流路に取付けられる取付部を有し内周側に
該素子収容ケースが挿通されるケース挿通穴を有する筒
状のホルダと、前記素子収容ケースの軸方向一側の外周
に配置され前記素子収容ケースと一緒に該ホルダに取付
けられるプロテクタとにより構成したことにある。
【0027】このように構成することにより、例えば素
子収容ケースとプロテクタとをホルダに対して小さな接
触面積で取付けることができ、この取付部位を除いてホ
ルダとプロテクタとを素子収容ケースから離して配置で
きるので、ホルダとプロテクタとが素子収容ケースに接
触する総面積を小さくすることができる。これにより、
被測ガスの流路に取付けられるホルダや被測ガスにさら
されるプロテクタから素子収容ケースに熱が伝わるのを
抑制でき、素子収容ケース側に設けられたシール部材等
が熱によって劣化、焼損するのを防止することができ
る。
【0028】また、請求項2の発明によると、素子収容
ケースとプロテクタには取付フランジをそれぞれ設け、
ホルダの内周側には該各取付フランジを衝合した状態で
かしめ固定するかしめ部を設ける構成としたことにあ
る。
【0029】これにより、素子収容ケースの取付フラン
ジとプロテクタの取付フランジとを衝合した状態でホル
ダのかしめ部に固定でき、これらをホルダに一体化する
ことができる。そして、ホルダとプロテクタとは、取付
フランジを除いて素子収容ケースに当接していないた
め、これらの部材から素子収容ケースに熱が伝わるのを
抑えることができる。
【0030】また、請求項3の発明によると、素子収容
ケースとプロテクタには取付フランジをそれぞれ設け、
前記ホルダには該各取付フランジを衝合した状態で溶接
して固定する溶接部を設ける構成としている。
【0031】この場合には、素子収容ケースの取付フラ
ンジとプロテクタの取付フランジとを衝合した状態でホ
ルダに溶接でき、素子収容ケースに対するホルダやプロ
テクタの接触面積を取付フランジによって小さくするこ
とができる。
【0032】また、請求項4の発明によると、ケーシン
グは、外周側に取付フランジを有し内部に前記酸素濃度
検出素子を位置決めした状態で収容する素子収容ケース
と、外周側に前記被測ガスの流路に取付けられる取付部
を有し内周側に該素子収容ケースが挿通されるケース挿
通穴を有する筒状のホルダとにより構成し、前記ホルダ
には前記素子収容ケースの取付フランジをかしめ固定す
るかしめ部を設ける構成としている。
【0033】この場合には、プロテクタを備えてないタ
イプの酸素センサにおいても、素子収容ケースの取付フ
ランジをホルダにかしめ固定でき、これらの接触面積を
小さくすることができる。
【0034】また、請求項5の発明によると、素子収容
ケースはホルダに取付けられる部位を除いてケース挿通
穴内に隙間をもって挿通する構成としている。
【0035】これにより、素子収容ケースとホルダとの
間には、両者の取付部位を除いて隙間を確保できるか
ら、この隙間が断熱空間となってホルダから素子収容ケ
ースに熱が伝わるのを抑えることができる。
【0036】さらに、請求項6の発明によると、酸素濃
度検出素子は、ケーシング内を軸方向に延び通電により
発熱するロッド状のヒータと、酸素濃度を検出するため
該ヒータの軸方向一側に一体形成され該ヒータからの熱
により活性化される検出部とにより構成し、素子収容ケ
ースは、前記酸素濃度検出素子の検出部を収容する第1
のケース部と、該第1のケース部に取付けられ前記ヒー
タを収容する第2のケース部とにより構成し、前記第2
のケース部の軸方向他側には前記酸素濃度検出素子と接
続される配線を引出すシール部材を設ける構成としてい
る。
【0037】これにより、第1,第2のケース部間に酸
素濃度検出素子の検出部、ヒータ等を収容でき、第2の
ケース部の軸方向他側からシール部材を介して配線を引
出すことができる。そして、例えば第2のケース部のう
ちシール部材から離れた軸方向一側の部位、または第1
のケース部等をホルダに取付けることにより、ホルダ側
からシール部材への熱伝達を小さくすることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
酸素センサを添付図面に従って詳細に説明する。なお、
本実施の形態では前述した図6に示す従来技術と同一の
構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0039】ここで、図1ないし図3は本発明の第1の
実施の形態を示している。図中、21は本実施の形態で
採用した酸素センサ、22は該酸素センサ21の外殻を
構成する段付筒状のケーシングを示し、該ケーシング2
2は、後述の素子収容ケース23、ホルダ27及びプロ
テクタ44を含んで構成されている。
【0040】23はケーシング22の一部を構成する素
子収容ケースで、該素子収容ケース23は、後述する酸
素濃度検出素子30の軸方向一側(検出部32側)を収
容する第1のケース部24と、該第1のケース部24に
取付けられ、酸素濃度検出素子30の軸方向他側(電極
31A,32A側)を収容する第2のケース部25とか
らなり(以下、下側ケース部24、上側ケース部25と
いう)、これらのケース部24,25は、耐熱性を有す
る金属材料を用いて細長い筒状体として形成されてい
る。
【0041】そして、下側ケース部24は、軸方向の一
端側が底部24Aとなり、他端側は環状の肩部24Bを
介して拡径された嵌合筒部24Cとなっている。そし
て、嵌合筒部24Cの端部は、後述する酸素濃度検出素
子30の検出部32を下側ケース部24内に挿嵌するた
めの開口端となっている。また、下側ケース部24の一
端側には、複数のガス導入孔24D,24D,…が形成
され、これらのガス導入孔24Dは、排気管1内を流れ
る排気ガスの一部を、検出部32の周囲に導くものであ
る。
【0042】一方、上側ケース部25は、下側ケース部
24よりも大径の段付筒状体として形成され、その一端
側は径方向外向きに突出する環状の取付フランジ25A
となっている。また、上側ケース部25の他端側は、環
状の段差部25Bを介して縮径された他側筒部25Cと
なり、該他側筒部25C内には後述の蓋体41が嵌合し
て取付けられている。
【0043】26は下側ケース部24を上側ケース部2
5に一体化する環状の溶接部で、該溶接部26は、下側
ケース部24の嵌合筒部24Cを上側ケース部25の一
端側内周に嵌合した状態で、両者の嵌合部分に対し上側
ケース部25の外周側からレーザ溶接等を施すことによ
り形成されている。
【0044】そして、溶接部26は、素子収容ケース2
3内に後述の酸素濃度検出素子30、絶縁筒体33,3
6、絶縁カバー37等を収容した状態で、下側ケース部
24の嵌合筒部24Cを上側ケース部25の下端側内周
に気液密に結合し、これによって素子収容ケース23の
ケース部24,25を互いに一体化するものである。
【0045】27は素子収容ケース23とプロテクタ4
4と共に酸素センサ21のケーシング22を構成する段
付筒状のホルダで、該ホルダ27の外周側には、その軸
方向一側に位置して排気管1のねじ穴1Aに螺着される
取付部としてのおねじ部27Aと、該おねじ部27Aを
螺着するときにスパナ等の工具を用いてホルダ27を回
転させるためホルダ27の軸方向他側に位置して外形が
六角形状をなす角部27Bとが形成されている。また、
ホルダ27の内周側には、後述する段付穴28の小径穴
部28Bに対応する部位に環状の段部27Cが設けられ
ている。
【0046】28はホルダ27の内周側に設けられたケ
ース挿通穴としての段付穴で、該段付穴28は、図3に
示す如く、ホルダ27の軸方向他側の端面に開口し軸方
向一側に向けて段付き状に縮径した大径穴部28Aと、
該大径穴部28Aよりも小さな穴径をもって大径穴部2
8Aの一端側に形成された小径穴部28Bと、該小径穴
部28Bと後述するかしめ部29との間に形成され、小
径穴部28Bよりも大きな外径を有する環状の凹溝28
Cとを含んで構成されている。
【0047】そして、大径穴部28Aは、その全長にわ
たって素子収容ケース23(上側ケース部25)の外径
よりも大きな穴径を有している。このため、素子収容ケ
ース23の上側ケース部25等を段付穴28内に挿入し
た状態では、図3に示すように大径穴部28Aと上側ケ
ース部25との間に全長及び全周にわたる筒状の隙間S
が形成されている。即ち、ホルダ27は、段部27C、
凹溝28C、かしめ部29等の部位のみで上側ケース部
25と接触し、これらの部位を除いた大径穴部28A等
が上側ケース部25から隙間S分だけ離して配置されて
いる。これにより、本実施の形態では、上側ケース部2
5がホルダ27に接触する面積を隙間Sによって小さく
し、この隙間Sが断熱空間となることによってホルダ2
7から素素子収容ケース23への熱伝達を抑制する構成
となっている。
【0048】また、小径穴部28Bは、上側ケース部2
5の外径とほぼ同程度か、または僅かに大きな穴径をも
って形成されている。さらに、凹溝28Cは、図2に示
す如く、かしめ部29を設けていないときに、ホルダ2
7の一側端面に開口しているものである。
【0049】29はホルダ27の一端側に設けられたか
しめ部で、該かしめ部29は、ホルダ27(段付穴2
8)の凹溝28Cよりも径方向内向きに突出する環状突
起として形成されている。そして、かしめ部29は、素
子収容ケース23とプロテクタ44とをホルダ27に取
付けるときに、これらの取付フランジ25A,44Bを
互いに衝合して凹溝28C内に配置した状態で、図2中
に仮想線で示すように全周かしめ等の手段で径方向内側
へと曲げ加工(塑性変形)されるものである。
【0050】これにより、かしめ部29は、上側ケース
部25の取付フランジ25Aとプロテクタ44の取付フ
ランジ44Bとをホルダ27の凹溝28C内にかしめ固
定し、ホルダ27に対して素子収容ケース23とプロテ
クタ44とを軸方向の1箇所に位置決めして取付けるも
のである。
【0051】30は本実施の形態で採用した酸素濃度検
出素子で、該酸素濃度検出素子30は、例えば特開平7
−27737号公報等に記載された酸素濃度検出素子と
ほぼ同様に構成され、素子収容ケース23内を軸方向に
延びるロッド状のセラミックスヒータ31(以下、ヒー
タ31という)と、該ヒータ31の軸方向一側に一体成
形された検出部32とを有している。
【0052】ここで、ヒータ31の軸方向一側には、従
来技術の形態で述べたヒータ7とほぼ同様にヒータパタ
ーンが形成されている。そして、検出部32は、このヒ
ータパターンを径方向外側から覆うように設けた酸素イ
オン伝導性の固体電解質層により構成されている。
【0053】即ち、検出部32は、例えばジルコニア
(Zr O2 )とイットリア(Y23)からなるペース
ト状物を、ヒータ31の一側外周に厚膜印刷することに
より形成された酸素イオン伝導性の固体電解質層により
構成されるものである。
【0054】また、ヒータ31の他端側外周には、例え
ば一対のヒータ用電極31A,31Aとセンサ用電極3
2A(1個のみ図示)とが、周方向に互いに離間して形
成されている。そして、各ヒータ用電極31Aはヒータ
31に対する給電を行い、センサ用電極32Aは検出部
32からの酸素濃度検出信号を後述の検出端子40側に
出力するものである。
【0055】33は素子収容ケース23内でヒータ31
を径方向外側から取囲んだ絶縁筒体で、該絶縁筒体33
は、例えばステアタイト、アルミナ等のセラミックス材
料によって筒状に形成され、その軸方向一側には下側ケ
ース部24の嵌合筒部24C内に挿嵌される縮径筒部3
3Aが形成されている。
【0056】そして、絶縁筒体33の縮径筒部33A
は、素子収容ケース23の組立前に予め下側ケース部2
4の嵌合筒部24C内に挿嵌され、下側ケース部24の
肩部24Bに対し後述の金属リング34を介して位置決
めされている。
【0057】34は下側ケース部24の肩部24Bと絶
縁筒体33との間に配設された金属リングで、該金属リ
ング34は、例えばステンレス鋼等のリングからなり、
その表面には銅等の軟質な金属薄膜が形成されている。
そして、金属リング34は、後述するディスクスプリン
グ38からの付勢力により下側ケース部24の肩部24
Bと絶縁筒体33の縮径筒部33Aとの間で強く挟持さ
れている。
【0058】これによって、金属リング34は、下側ケ
ース部24の嵌合筒部24Cと絶縁筒体33との間を気
液密にシールし、下側ケース部24と絶縁筒体33との
間を外部の排気ガス等に対して遮断するものである。
【0059】35は素子収容ケース23の下側ケース部
24とヒータ31との間に設けられた充填材で、該充填
材35は、例えばタルクと呼ばれるセラミックス材料の
粉体を用いて形成され、下側ケース部24内で絶縁筒体
33,36間に充填されている。そして、充填材35
は、下側ケース部24内で絶縁筒体33とヒータ31と
の間の隙間等を塞ぎ、例えば酸素濃度検出素子30の軸
方向他側を外部の排気ガス等に対して遮断する機能を有
している。
【0060】36は素子収容ケース23内でヒータ31
を径方向外側から取囲んだ絶縁筒体で、該絶縁筒体36
は、先に述べた絶縁筒体33と同様に構成されているも
のの、その軸方向一側には下側ケース部24の嵌合筒部
24C内に挿嵌される縮径筒部36Aが形成されてい
る。
【0061】37は絶縁筒体36と共に上側ケース部2
5内でヒータ31を外側から取囲む絶縁カバーで、該絶
縁カバー37は、絶縁筒体36とほぼ同様の材料を用い
て有蓋筒状に形成され、その蓋部37A側にはヒータ3
1の他側端面が当接されている。また、絶縁カバー37
の一側端面は、上側ケース部25内で絶縁筒体36に当
接している。
【0062】38は上側ケース部25の段差部25Bと
絶縁カバー37の蓋部37Aとの間に設けられた付勢部
材としてのディスクスプリングで、該ディスクスプリン
グ38は、素子収容ケース23内で絶縁カバー37、絶
縁筒体36、充填材35および絶縁筒体33等を軸方向
に押圧(付勢)している。
【0063】これにより、ディスクスプリング38は、
絶縁筒体33の縮径筒部33Aを下側ケース部24の肩
部24Bに対し金属リング34を介して位置決めしてい
る。また、下側ケース部24内の充填材35は、ディス
クスプリング38からの押圧力で突き固められることに
より、酸素濃度検出素子30のヒータ31を下側ケース
部24内で径方向と軸方向とに位置決めする機能が与え
られるものである。
【0064】39,39はヒータ31に給電を行う一対
の給電端子で、該各給電端子39は、ばね性を有する細
長の金属板を図1に示すように折り曲げることにより形
成され、その一端側がヒータ31の各ヒータ用電極31
Aにそれぞれロー付け等の手段を用いて接続されてい
る。また、各給電端子39の他端側は、絶縁カバー37
の蓋部37A側から蓋体41側に向けて突出し、その突
出端側はそれぞれリード線42に接続されている。
【0065】40,40は酸素濃度検出素子30の検出
部32から出力される酸素濃度の検出信号を外部に導出
する一対の検出端子(一方のみ図示)で、該各検出端子
40は、ヒータ用の給電端子39とほぼ同様に構成さ
れ、その一端側は酸素濃度検出素子30の各センサ用電
極32Aに接続されている。また、各検出端子40の他
端側は、給電端子39と同様に絶縁カバー37の蓋部3
7A側から蓋体41側に向けて突出し、各リード線43
に接続されている。
【0066】41は上側ケース部25の他側筒部25C
内にかしめ等の手段を用いて固着されたシール部材とし
ての蓋体で、該蓋体41は、例えば耐熱性を有するフッ
素系樹脂材料等を用いて形成されている。そして、各リ
ード線42,43は、蓋体41を介して素子収容ケース
23の外部に引出され、この状態で蓋体41は、上側ケ
ース部25と各リード線42,43との間を液密にシー
ルしている。
【0067】42,42はヒータ31に外部から給電を
行う給電用のリード線で、該各リード線42は上側ケー
ス部25の各給電端子39に、例えば圧着端子等を用い
て接続されている。
【0068】43,43は検出部32からの検出信号を
外部に導出する信号出力用のリード線で、該各リード線
43も上側ケース部25内で各検出端子40に圧着端子
等を用いて接続されている。
【0069】44は例えば金属材料等によって形成され
た筒状のプロテクタで、該プロテクタ44は、従来技術
で述べたプロテクタ16とほぼ同様に構成され、図3に
示す如く排気管1内で検出部32を下側ケース部24と
共に外側から保護するものである。
【0070】ここで、プロテクタ44には、その軸方向
一側に位置して素子収容ケース23の下側ケース部24
を嵌合する嵌合穴44Aと、プロテクタ44の軸方向他
側に位置して径方向外向きに突出する環状の取付フラン
ジ44Bと、プロテクタ44の長さ方向中間部に周方向
に離間して配置された複数の窓部44Cとが形成されて
いる。
【0071】そして、プロテクタ44の取付フランジ4
4Bは、素子収容ケース23(上側ケース部25)の取
付フランジ25Aと一緒にホルダ27のかしめ部29に
より凹溝28C内にかしめ固定され、この状態で下側ケ
ース部24の底部24A側はプロテクタ44の嵌合穴4
4Aを介して外部に突出している。また、窓部44Cは
プロテクタ44の内、外に排気ガス等を流通させるもの
である。
【0072】本実施の形態による酸素センサ21は上述
の如き構成を有するもので、その基本的な検出動作につ
いては従来技術によるものと格別差異はない。
【0073】然るに、本実施の形態では、酸素センサ2
1のケーシング22を、素子収容ケース23、ホルダ2
7及びプロテクタ44により構成し、素子収容ケース2
3の上側ケース部25の取付フランジ25Aとプロテク
タ44の取付フランジ44Bとをホルダ27のかしめ部
29に一緒にかしめ固定する構成としている。
【0074】これにより、素子収容ケース23とプロテ
クタ44の取付フランジ25A,44Bとをかしめ部2
9によりホルダ27に対して軸方向の1箇所に取付ける
ことができ、ホルダ27(段付穴28)の大径穴部28
Aと素子収容ケース23の上側ケース部25との間に隙
間Sを確保することができる。そして、ホルダ27とプ
ロテクタ44とを、素子収容ケース23に対して取付フ
ランジ25Aまたはその近傍の僅かな部位だけで接触さ
せることができ、これらの接触面積を隙間S等によって
小さく設定することできる。
【0075】この結果、酸素センサ21を、図3に示す
如くエンジンの排気管1に取り付け、エンジン始動後、
排気管の温度が高温に上昇しても、この時の熱伝導は、
隙間Sが断熱空間となることによって、ホルダ27のか
しめ部29(上側ケース部25の取付フランジ25A)
を除いて素子収容ケース23へ伝わらないため、排気管
1側からホルダ27またはプロテクタ44を介して素子
収容ケース23に熱が伝わるのを小さく抑えることがで
きる。
【0076】従って、本実施の形態によれば、排気管1
側から酸素センサ21に熱が伝わることによって素子収
容ケース23側の蓋体41、リード線42,43等が高
温となるのを防止でき、これらを熱による劣化、焼損等
から確実に保護できると共に、蓋体41のシール性能を
長期間にわたって良好に保持でき、センサの耐久性、信
頼性を向上させることができる。
【0077】また、素子収容ケース23の上側ケース部
25とプロテクタ44とにそれぞれ取付フランジ25
A,44Bを設けることにより、これらを衝合してホル
ダ27にかしめ固定するだけで、素子収容ケース23と
プロテクタ44とをホルダ27に対して一緒に効率よく
取付けることができると共に、これら取付強度を確保し
つつ、素子収容ケース23に対するホルダ27とプロテ
クタ44の接触面積を小さくすることができる。
【0078】また、素子収容ケース23は、酸素濃度検
出素子30を軸方向両側から包込むように取囲む下側ケ
ース部24と上側ケース部25とにより構成したので、
例えばレーザ溶接等の手段で両者間に溶接部26を形成
することにより、下側ケース部24の嵌合筒部24Cを
上側ケース部25の下端側内周に気液密に結合すること
ができ、例えばホルダ27の段付穴28内に雨水等が入
り込んでも、この水分がケース部24,25間の溶接部
26側から素子収容ケース23内に浸入するのを阻止す
ることができる。
【0079】また、下側ケース部24の肩部24Bと絶
縁筒体33との間は金属リング34を用いてシールして
いるため、排気管1内を流れる排気ガス、ダストまたは
水分等が異物となって、下側ケース部24の嵌合筒部2
4Cと絶縁筒体33との間から素子収容ケース23内に
侵入するのを防止できる。
【0080】これにより、酸素濃度検出素子30の大気
(酸素)を排気管1側の排気ガスから確実に遮断でき、
酸素濃度検出素子30の内,外に生じる酸素濃度の差に
基づいて排気ガス中の酸素濃度を安定して検出すること
ができる。
【0081】次に、図4は本発明による第2の実施の形
態を示し、本実施の形態の特徴は、素子収容ケースとプ
ロテクタのフランジをホルダに溶接する構成としたこと
にある。なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態
と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略
するものとする。
【0082】51は本実施の形態による酸素センサ、5
2は該酸素センサ51の外殻を構成する段付筒状のケー
シングを示し、該ケーシング52は、第1の実施の形態
とほぼ同様に、後述の素子収容ケース53、ホルダ55
及びプロテクタ57を含んで構成されている。
【0083】そして、素子収容ケース53は、有底筒状
の下側ケース部24と、取付フランジ54A、段差部5
4B、他側筒部25C等を有する上側ケース54とによ
り構成されているものの、取付フランジ54Aは、プロ
テクタ57の取付フランジ57Bと一緒にホルダ55に
溶接されている。
【0084】55はケーシング52を構成する段付筒状
のホルダで、該ホルダ55は、第1の実施の形態とほぼ
同様に、おねじ部55A、角部55B、段部55C等を
有し、その内周側には、大径穴部56A、小径穴部56
B等を有する段付穴56が設けられている。また、ホル
ダ55の軸方向一側は、第1の実施の形態のかしめ部2
9に代えて平坦面部55Dとして形成されている。
【0085】57は第1の実施の形態とほぼ同様に構成
されたプロテクタで、該プロテクタ57は、嵌合穴57
A、取付フランジ57B、各窓部57C等を有してい
る。
【0086】58はホルダ55に対して上側ケース54
とプロテクタ57とを一緒に固定する環状の溶接部で、
該溶接部58は、上側ケース54とプロテクタ57の取
付フランジ54A,57Bを衝合してホルダ55の平坦
面部55Dに当接させ、これらの部位に取付フランジ5
7Bの軸方向一側からレーザ溶接等を施すことにより、
取付フランジ54A,57Bと平坦面部55Dとを一体
に溶接している。
【0087】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得
ることができる。そして、特に本実施の形態では、ホル
ダ55に対して上側ケース54とプロテクタ57の取付
フランジ54A,57Bを溶接部58により一緒に固定
する構成としたので、ホルダ55の一部を塑性変形させ
る必要がなくなり、その構造を簡略化できると共に、ホ
ルダ55に対する上側ケース54とプロテクタ57の組
付精度を高めることができる。
【0088】次に図5は本発明による第3の実施の形態
を示し、本実施の形態の特徴は、プロテクタを備えてな
いタイプの酸素センサに適用したことにある。なお、本
実施の形態では第1の実施の形態と同一の構成要素に同
一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0089】61は本実施の形態による酸素センサで、
該酸素センサ61は、第1の実施の形態とほぼ同様に構
成されているものの、プロテクタ44が廃止されてい
る。このため、ホルダ27の軸方向一側には、かしめ部
29によって素子収容ケース23(上側ケース部25)
の取付フランジ25Aのみがかしめ固定されている。
【0090】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得
ることができ、プロテクタを備えていないタイプの酸素
センサ61に対しても本発明を適用することができる。
【0091】なお、前記各実施の形態では、酸素センサ
21(51,61)を車両の排気管1に取付けるものと
して述べたが、本発明はこれに限らず、例えば車両以外
の排気管等、各種の被測ガスの流路途中に設ける構成と
してもよいものである。
【0092】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、酸素センサの素子収容ケースとプロテクタとをホ
ルダに対して一緒に取付ける構成としたので、この取付
部位を除いてホルダとプロテクタとを素子収容ケースか
ら離して配置でき、ホルダとプロテクタとが素子収容ケ
ースに接触する総面積を小さくすることができる。これ
により、被測ガスやその流路の温度が高温に上昇して
も、ホルダやプロテクタから素子収容ケース側のシール
部材、配線等に熱が伝わるのを抑制でき、これらの部材
を熱による劣化、焼損等から確実に保護できると共に、
シール部材のシール性能を長期間にわたって良好に保持
でき、センサの耐久性、信頼性を向上させることができ
る。
【0093】また、請求項2の発明によれば、ホルダに
は、素子収容ケースの取付フランジとプロテクタの取付
フランジとを衝合した状態でかしめ固定するかしめ部を
設ける構成としたので、これらの取付フランジを衝合し
てホルダにかしめ固定するだけで、素子収容ケースとプ
ロテクタとをホルダに対して一緒に効率よく取付けるこ
とができる。そして、素子収容ケースに対するホルダと
プロテクタの接触面積を取付フランジによって小さくす
ることができ、これらの間の熱伝達を確実に抑制するこ
とができる。
【0094】また、請求項3の発明によれば、ホルダに
は、素子収容ケースの取付フランジとプロテクタの取付
フランジとを衝合した状態で溶接して固定する溶接部を
設ける構成としたので、素子収容ケースとプロテクタと
をホルダに溶接して一緒に効率よく取付けることがで
き、ホルダの構造を簡略化できると共に、素子収容ケー
スとプロテクタの組付精度を高めることができる。そし
て、素子収容ケースに対するホルダとプロテクタの接触
面積を取付フランジによって小さくすることができ、こ
れらの間の熱伝達を確実に抑制することができる。
【0095】また、請求項4の発明によれば、酸素セン
サのケーシングを、素子収容ケースと筒状のホルダとに
より構成し、ホルダには、素子収容ケースの取付フラン
ジをかしめ固定するかしめ部を設ける構成としたので、
プロテクタを備えていないタイプの酸素センサにおいて
も、素子収容ケースとホルダとの接触面積を取付フラン
ジによって小さくすることができる。これにより、被測
ガスやその流路の温度が高温に上昇しても、ホルダから
素子収容ケース側のシール部材、配線等に熱が伝わるの
を抑制でき、これらの部材を熱による劣化、焼損等から
確実に保護できると共に、センサの耐久性、信頼性を向
上させることができる。
【0096】また、請求項5の発明によれば、素子収容
ケースはホルダに取付けられる部位を除いてケース挿通
穴内に隙間をもって挿通する構成としたので、素子収容
ケースとホルダとの間には、両者の取付部位を除いて隙
間を確保でき、この隙間が断熱空間となることによって
ホルダから素子収容ケースに熱が伝わるのを確実に抑え
ることができる。
【0097】さらに、請求項6の発明によれば、素子収
容ケースを、酸素濃度検出素子の検出部を収容する第1
のケース部と、該第1のケース部に取付けられヒータを
収容する第2のケース部とにより構成し、第2のケース
部の軸方向他側にはシール部材を設ける構成としたの
で、例えば第1,第2のケース部間に酸素濃度検出素子
を気液密に収容でき、検出素子を外部の水分等から保護
できると共に、第2のケース部の軸方向他側からシール
部材を介して配線を引出すことができる。そして、例え
ば素子収容ケースの軸方向一側をホルダに取付けること
により、ホルダ側からシール部材への熱伝達を小さくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による酸素センサを
示す縦断面図である。
【図2】酸素センサの素子収容ケースとプロテクタとを
ホルダにかしめ固定する状態を示す部分拡大断面図であ
る。
【図3】酸素センサをエンジンの排気管に取付けた状態
を示す部分拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による酸素センサを
示す縦断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態による酸素センサを
示す縦断面図である。
【図6】従来技術の酸素センサをエンジンの排気管に取
付けた状態で示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 排気管(流路) 1A ねじ穴 21,51,61 酸素センサ 22,52 ケーシング 23,53 素子収容ケース 24 下側ケース部(第1のケース部) 25,54 上側ケース部(第2のケース部) 25A,44B,54A,57B 取付フランジ 26,58 溶接部 27,55 ホルダ 27A,55A おねじ部(取付部) 27B,55B 角部 27C,55C 段部 28,56 段付穴(ケース挿通穴) 28A,56A 大径穴部 28B,56B 小径穴部 28C 凹溝 29 かしめ部 30 酸素濃度検出素子 31 セラミックスヒータ(ヒータ) 32 検出部 41 蓋体(シール部材) 42,43 リード線 44,57 プロテクタ 44A,57A 嵌合穴 44C,57C 窓部 S 隙間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測ガスの流路途中に取付けられる筒状
    のケーシングと、該ケーシング内に設けられ該ケーシン
    グの軸方向一側で前記流路内を流れる被測ガス中の酸素
    濃度を検出する酸素濃度検出素子とを備えた酸素センサ
    において、 前記ケーシングは、内部に前記酸素濃度検出素子を位置
    決めした状態で収容する素子収容ケースと、外周側に前
    記被測ガスの流路に取付けられる取付部を有し内周側に
    該素子収容ケースが挿通されるケース挿通穴を有する筒
    状のホルダと、前記素子収容ケースの軸方向一側の外周
    に配置され前記素子収容ケースと一緒に該ホルダに取付
    けられるプロテクタとにより構成したことを特徴とする
    酸素センサ。
  2. 【請求項2】 前記素子収容ケースとプロテクタには取
    付フランジをそれぞれ設け、前記ホルダの内周側には該
    各取付フランジを衝合した状態でかしめ固定するかしめ
    部を設けてなる請求項1に記載の酸素センサ。
  3. 【請求項3】 前記素子収容ケースとプロテクタには取
    付フランジをそれぞれ設け、前記ホルダには該各取付フ
    ランジを衝合した状態で溶接して固定する溶接部を設け
    てなる請求項1に記載の酸素センサ。
  4. 【請求項4】 被測ガスの流路途中に取付けられる筒状
    のケーシングと、該ケーシング内に設けられ該ケーシン
    グの軸方向一側で前記流路内を流れる被測ガス中の酸素
    濃度を検出する酸素濃度検出素子とを備えた酸素センサ
    において、 前記ケーシングは、外周側に取付フランジを有し内部に
    前記酸素濃度検出素子を位置決めした状態で収容する素
    子収容ケースと、外周側に前記被測ガスの流路に取付け
    られる取付部を有し内周側に該素子収容ケースが挿通さ
    れるケース挿通穴を有する筒状のホルダとにより構成
    し、前記ホルダには前記素子収容ケースの取付フランジ
    をかしめ固定するかしめ部を設ける構成としたことを特
    徴とする酸素センサ。
  5. 【請求項5】 前記素子収容ケースは前記ホルダに取付
    けられる部位を除いて前記ケース挿通穴内に隙間をもっ
    て挿通する構成としてなる請求項1,2,3または4に
    記載の酸素センサ。
  6. 【請求項6】 前記酸素濃度検出素子は、前記ケーシン
    グ内を軸方向に延び通電により発熱するロッド状のヒー
    タと、酸素濃度を検出するため該ヒータの軸方向一側に
    一体形成され該ヒータからの熱により活性化される検出
    部とにより構成し、前記素子収容ケースは、前記酸素濃
    度検出素子の検出部を収容する第1のケース部と、該第
    1のケース部に取付けられ前記ヒータを収容する第2の
    ケース部とにより構成し、前記第2のケース部の軸方向
    他側には前記酸素濃度検出素子と接続される配線を引出
    すシール部材を設けてなる請求項1,2,3,4または
    5に記載の酸素センサ。
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