JP7008577B2 - ガスセンサ - Google Patents
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又、特許文献1記載のガスセンサの場合、インナ導入開口部よりも検出素子が先端側に配置されているために、インナ導入開口部から内部に水が浸入した場合に、検出素子が被水し易いという問題もある。
このため、検出素子を短くしてガスセンサを小型化した際、内側ガス導入孔が検出素子の先端よりも先端側になっても、ルーバによって検出部が十分に被測定ガスGに晒されるので、応答性を確保しつつガスセンサを小型化できる。
又、内側ガス導入孔が検出素子の先端よりも先端側に位置するので、内側ガス導入孔から内部に水が浸入しても、検出素子の被水を抑制することができる。
このガスセンサによれば、外側ガス導入孔から内部に水が浸入しても、内側ガス導入孔の内部まで水が浸入し難く、検出素子の被水をさらに抑制することができる。
このガスセンサによれば、外部から内側ガス導入孔に向かう被測定ガスの流れ方向が斜め後端向きとなるので、ルーバの作用と相俟って、被測定ガスを(後端側の)検出部に向かってより確実に案内することができる。
このガスセンサによれば、外側ガス導入孔、ひいては内側ガス導入孔から導入される被測定ガスの流量に対し、ルーバの長さが十分となり、被測定ガスを検出部に向かってより確実に案内することができる。
検出素子21のうち、検出部22が形成された先端寄り部位が、セラミックホルダ30より先端に突出している。このように貫通孔32を通された検出素子21は、セラミックホルダ30の後端面側(図示上側)に配置されたシール材(本例では滑石)41を、絶縁材からなるスリーブ43、リングワッシャ45を介して先後方向に圧縮することによって、主体金具11の内側において先後方向に気密を保持して固定されている。
なお、検出素子21の後端29を含む後端29寄り部位はスリーブ43及び主体金具11より後方に突出しており、その後端29寄り部位に形成された各電極端子24に、グロメット85を通して外部に引き出された各リード線71の先端に設けられた端子金具75が圧接され、電気的に接続されている。また、この電極端子24を含む検出素子21の後端29寄り部位は、外筒81でカバーされている。以下、さらに詳細に説明する。
また、本例では、検出素子21のうち、先端寄り部位内部にヒータ(図示せず)が設けられており、後端寄り部位には、このヒータへの電圧印加用のリード線71接続用の電極端子24が露出形成されている。なお、図示はしないが、これら電極端子24は縦長矩形に形成され、例えば検出素子21の後端29寄り部位において、帯板の幅広面(両面)に3つ又は2つの電極端子が横に並んでいる。
なお、検出素子21の検出部22に、アルミナ又はスピネル等からなる多孔質の保護層23が被覆されている。
一方、主体金具11は、軸線O方向に貫通する内孔18を有している。内孔18の内周面は後端側から先端側に向かって径方向内側に先細るテーパ状の段部17を有している。
一方、貫通孔32は、セラミックホルダ30の中心に設けられると共に、検出素子21が略隙間なく通るように、検出素子21の横断面とほぼ同一の寸法の矩形の開口とされている。
一方、検出素子21の先端部位は、それぞれ筒状の内側プロテクタ51と外側プロテクタ61との2重構造からなる有底円筒状のプロテクタ(保護カバー)50で覆われている。このうち内側プロテクタ51の後端が、主体金具11の円筒部12に外嵌され、溶接されている。また、外側プロテクタ61は、内側プロテクタ51に外嵌して、同時に円筒部12に溶接されている。
内側プロテクタ51は検出部22と間隙を介して配置され、内側ガス導入孔56、内側ガス排出孔53を有する。又、外側プロテクタ61は内側プロテクタ51の径方向外側に配置され、外側ガス導入孔66、外側水抜き孔63を有する。
内側ガス導入孔56は、内側プロテクタ51の周方向において例えば6箇所設けられており、内側ガス排出孔53は内側プロテクタ51の底部中央に1個設けられている。
外側ガス導入孔66は、外側プロテクタ61の周方向において例えば6箇所設けられており、外側水抜き孔63は外側プロテクタ61の底部中央に1個設けられている。
プロテクタ50の詳細な構成については後述する。
なお、リード線71は外筒81の後端に位置する小径筒部83の内側に配置されたグロメット(例えばゴム)85を通されて外部に引き出されており、この小径筒部83を縮径カシメてこのグロメット85を圧縮することにより、この部位の気密が保持されている。
酸素濃度検出セル130は、第1固体電解質体105と、その第1固体電解質105の両面に形成された第1電極104及び第2電極106とから形成されている。酸素ポンプセル140は、第2固体電解質体109と、その第2固体電解質体109の両面に形成された第3電極108、第4電極110とから形成されている。
ヒータ200は、アルミナを主体とする第1基体101及び第2基体103と、第1基体101と第2基体103とに挟まれ、白金を主体とする発熱体102を有している。
拡散律速部115は、アルミナからなる多孔質体である。この拡散律速部115によって検出ガスがガス検出室107cへ流入する際の律速が行われる。
この拡散律速部115のようなガス検出室107cと外部とが流通する流通孔が検出素子21の外面に露出する部位を「検出部22」とみなす。これは、後述するルーバ55によって検出素子21に案内された被測定ガスが検出素子21内に流入する部位が拡散律速部115であるからである。
内側プロテクタ51は先端側が閉じた有底円筒状に形成され、その底部中央に内側ガス排出孔53を有している。外側プロテクタ61も先端側が閉じた有底円筒状に形成され、その底部中央に外側水抜き孔63を有している。
外側水抜き孔63は、内側プロテクタ51の先端部の外径よりも径大であり、外側水抜き孔63の内側に、外側プロテクタ61の先端と内側プロテクタ51の先端とが面一になるように内側プロテクタ51の先端部を配置すると、外側水抜き孔63の内面と内側プロテクタ51の先端部の外面との間にリング状の間隙Cvが形成され、この間隙Cvから外側プロテクタ61と内側プロテクタ51との間に溜まった水を排出することができる。
一方、被測定ガスGは、外側ガス導入孔66から内側ガス導入孔56を介して内側プロテクタ51の内部に導入された後、内側ガス排出孔53から外部に排出される。
さらに、図4に示すように、内側ガス導入孔56の先端56fに接し、検出部22に向かって径方向内側に延びるルーバ55が設けられている。本実施形態では、ルーバ55は、テーパ壁51tを先端が残るようにコ字状に切り抜き、切り抜き片を径方向内側に向かって切り起こすことで形成している。又、この切り抜かれた部位が矩形の内側ガス導入孔56となる。このようにして、内側ガス導入孔56の先端56fとルーバ55の基端が一体に繋がっている(接している)。
さらに、本実施形態では、外側ガス導入孔66が内側ガス導入孔56よりも先端側に配置されている。又、ルーバ55の検出部22に向かう長さL1(図4参照)が、外側ガス導入孔66の円相当径の1/2以上である。
ここで、検出素子21の先端21eとは、検出素子21の最先端であるが、保護層23が検出素子21の表面を覆う場合は保護層23の先端とする。
又、内側ガス導入孔56が内側ガス排出孔53よりも後端側に配置される、とは、内側ガス導入孔56の先端が内側ガス排出孔53の後端よりも後端側に位置することをいい、内側ガス導入孔56と内側ガス排出孔53とが軸線O方向に一部で重なる場合を含まない。外側ガス導入孔66が内側ガス導入孔56よりも先端側に配置される、も同様に外側ガス導入孔66の後端が内側ガス導入孔56の先端よりも先端側に位置することをいう。
このため、検出素子21を短くしてガスセンサを小型化した際、内側ガス導入孔56が検出素子21の先端21eよりも先端側になっても、ルーバ55によって検出部22が十分に被測定ガスGに晒されるので、応答性を確保しつつガスセンサを小型化できる。
又、内側ガス導入孔56が検出素子21の先端21eよりも先端側に位置するので、内側ガス導入孔56から内部に水が浸入しても、検出素子21の被水を抑制することができる。
なお、延長線ELを、ルーバ55の後端向き面55eを基準にする理由は、被測定ガスGが重力の影響を受けるため、被測定ガスGの下から被測定ガスGの流れをガイドする必要があるからである。
又、本実施形態では、内側ガス導入孔56が先端に向かって窄まるテーパ壁51tに設けられている。これにより、外部(外側ガス導入孔66)から内側ガス導入孔56に向かう被測定ガスGの流れ方向が斜め後端向きとなるので、ルーバ55の作用と相俟って、被測定ガスGを(後端側の)検出部22に向かってより確実に案内することができる。
又、本実施形態では、ルーバ55の検出部22に向かう長さL1が外側ガス導入孔66の円相当径の1/2以上である。これにより、外側ガス導入孔66、ひいては内側ガス導入孔56から導入される被測定ガスGの流量に対し、ルーバ55の長さL1が十分となり、被測定ガスGを検出部22に向かってより確実に案内することができる。
例えば上記実施形態では、内側ガス導入孔56が矩形であったが、図5に示すように、例えば内側ガス導入孔76の先端76fが直線状で他の部分が半円状の形態でもよい。この場合、ルーバ75も先端側が半円状であってよい。
又、例えば上記実施形態では、内側ガス導入孔56が内側プロテクタ51のテーパ壁51tに設けられたが、これに限らず、内側プロテクタ51の側面に設けられても良い。
例えば上記実施形態では、外側ガス導入孔66が内側ガス導入孔56よりも先端側に配置されていたが、これに限らず、内側ガス導入孔56よりも後端側に配置されても良い。
内側ガス導入孔56、内側ガス排出孔53、外側ガス導入孔66の個数も限定されない。
例えば、拡散律速部115が検出素子21の先端向き面に設けられた場合は、検出部22の位置は先端向き面にあるとみなす。
11 主体金具
21 検出素子
21e 検出素子の先端
22 検出部
50 プロテクタ
51 内側プロテクタ
51t テーパ壁
53 内側ガス排出孔
55、75 ルーバ
55e ルーバの後端向き面
56、76 内側ガス導入孔
56f、76f 内側ガス導入孔の先端
61 外側プロテクタ
66 外側ガス導入孔
O 軸線
G 被測定ガス
EL 延長線
L1 ルーバの検出部に向かう長さ
Claims (4)
- 軸線方向に延び、自身の先端側に被測定ガス中の特定ガス成分を検出するための検出部を有する板状の検出素子と、
前記検出部を自身の先端から突出させつつ、前記検出素子の径方向周囲を取り囲む筒状の主体金具と、
内部に前記検出素子の前記検出部を収容しつつ、前記主体金具に固定されるプロテクタと、
を備えるガスセンサにおいて、
前記プロテクタは、前記検出部と間隙を介して配置される筒状の内側プロテクタと、該内側プロテクタの径方向外側に配置される筒状の外側プロテクタとを有し、
前記内側プロテクタは、被測定ガスを外部に導出可能な内側ガス排出孔を自身の底部に有すると共に、前記被測定ガスを自身の内部に導入可能な内側ガス導入孔を前記内側ガス排出孔よりも後端側に有し、
前記内側ガス導入孔は前記検出素子の先端よりも先端側に配置され、
前記外側プロテクタは、前記被測定ガスを自身の内部に導入可能な外側ガス導入孔を有し、
前記内側ガス導入孔の先端に接し、自身の後端向き面の延長線が前記検出部と交差するように該検出部に向かって延びるルーバをさらに有することを特徴とするガスセンサ。 - 前記外側ガス導入孔が前記内側ガス導入孔よりも先端側に配置されている請求項1に記載のガスセンサ。
- 前記内側ガス導入孔が先端に向かって窄まるテーパ壁に設けられている請求項1又は2に記載のガスセンサ。
- 前記ルーバの前記検出部に向かう長さが前記外側ガス導入孔の円相当径の1/2以上である請求項1~3のいずれか一項に記載のガスセンサ。
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