JP2006266710A - ガスセンサの評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスセンサの特性を短時間で正確に評価することができるとともに、評価用ガスの消費量の少ないガスセンサの評価方法を提供する。
【解決手段】先端部に酸素ガスを検出する検出部1aを有する酸素センサ素子1を備えた酸素センサ100の評価方法である。酸素センサ素子1は、ガス取り入れ孔4aを有する有底筒状のプロテクタ4で覆われている。まず、チャンバー102内にガス検出室1aが位置するようにガスセンサ100を固定する。そして、減圧工程においてチャンバー102内を減圧後、給気工程において評価用ガスを給気し、評価工程において酸素センサ100の特性を評価する。
【選択図】図4

Description

本発明はガスセンサの評価方法に関する。
従来、特許文献1記載のガスセンサの評価方法が知られている。この評価方法は、チャンバーにガスセンサを固定した後、チャンバー内に評価用ガスを給気することによりガスセンサ素子の先端部に形成された検出部に評価用ガスを接触させて、ガスセンサの特性を評価するものである。この際、複数のガスセンサがチャンバーに固定される。
このガスセンサの評価方法では、複数のガスセンサがチャンバーに固定されるため、一度に複数のガスセンサの評価が可能である。
特開2001−141685号公報
ところで、上記従来のガスセンサの評価方法において、ガスセンサ素子の検出部がガス取り入れ孔を有する有底筒状のプロテクタで覆われたガスセンサを用いた場合、ガスセンサの特性を正確に評価するために長時間を要することが明らかになった。
すなわち、このようなガスセンサは、チャンバーに取り付ける前にプロテクタ内に大気等の残留ガスが残留する。そして、ガスセンサの特性を正確に評価するためには、プロテクタ内の大気等の残留ガスを評価用ガスで置換し、ガスセンサ素子の検出部に評価用ガスを接触させる必要がある。ところが、プロテクタ内には残留ガスが残留しやすく、残留ガスを評価用ガスによって早期に置換することができない。特に、近年は、被水性向上の観点からプロテクタを二重にしたり、ガス取り入れ孔の直径を小さくする傾向にあり、この場合にはこの傾向が顕著になる。つまり、上記従来の評価方法では、チャンバー内に評価用ガスを給気することのみにより残留ガスを評価用ガスで置換することから、ガスセンサの検出部を確実に評価用ガスで満たすまでに長時間を要してしまうのである。
そのうえ、従来のガスセンサの評価方法では、ガスセンサの検出部を確実に評価用ガスで満たすまでに長時間を要するため、チャンバー内に評価用ガスを長時間連続して給気することになり、多量の評価用ガスが必要となる。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ガスセンサの特性を短時間で正確に評価することができるとともに、評価用ガスの消費量の少ない評価方法を提供することを解決すべき課題としている。
本発明のガスセンサの評価方法は、軸方向に伸びるとともに、先端部に被測定ガスを検出する検出部を有するガス検出素子と、該ガス検出素子の該検出部を覆い、ガス取り入れ孔を有する有底筒状のプロテクタと、を備えたガスセンサをチャンバー内に該検出部が位置するように固定し、該チャンバー内に評価用ガスを給気することにより該ガスセンサ素子の検出部に該評価用ガスを接触させ、該ガスセンサの特性を評価するガスセンサの評価方法であって、
前記チャンバー内を減圧する減圧工程と、該減圧工程後に前記評価用ガスを給気する給気工程と、該給気工程後に前記ガスセンサの特性を評価する評価工程とを有することを特徴とする。
本発明のガスセンサの評価方法では、減圧工程にてチャンバー内を減圧することにより、プロテクタ内に残留した残留ガスを強制的に排出する。その後、給気工程にてチャンバー内に評価用ガスを給気することにより、検出部が評価用ガスに早期に接触することができる。このため、チャンバー内を減圧することなく、チャンバー内に評価用ガスを給気する方法と比べ、短時間で残留ガスを評価用ガスで置換することができる。また、その結果、多量の評価用ガスを必要とすることもない。
したがって、本発明のガスセンサの評価方法によれば、ガスセンサの特性を短時間で正確に評価することができるとともに、評価用ガスの消費量を少なくすることができる。
本発明のガスセンサの評価方法では、減圧工程と給気工程とからなるサイクルを評価工程前に複数回行うことが好ましい。減圧工程と給気工程とを繰り返すことにより、より早く、残留ガスを評価用ガスで置換することができる。そのため、ガスセンサの特性をより短時間で正確に評価することができる。なお、サイクルの回数は3回以上であることが好ましい。発明者らの試験結果によれば、サイクルの回数が3回以上であれば、特に効果的である。一方、実用的には8回が上限である。8回を超えて行っても、効果はほぼ上がらず、評価に長時間を要することとなってしまう。
さらに、本発明のガスセンサの評価方法では、減圧工程後の第一圧力と給気工程後の第二圧力との差圧は160kPa以上であることが好ましい。発明者らの試験結果によれば、第一圧力と第二圧力との差圧が160kPa以上であれば、ガスセンサの特性をより短時間で正確に評価することができることが判明した。
また、本発明のガスセンサの評価方法では、チャンバー内に検出部が位置するようにガスセンサを固定した直後に減圧工程を行うことが好ましい。つまり、取付け後に給気を行うことなく減圧工程を行うことで、プロテクタ内に残留する多量の残留ガスを排出することができ、ガスセンサの評価をより短時間で正確に評価することができる。
さらに、本発明のガスセンサの評価方法では、評価工程は、チャンバー内を評価用ガスで加圧した状態でガスセンサの特性を評価することが好ましい。検出部が評価用ガスで加圧された状態になり、プロテクタ内を評価用ガスで多量に満たすことができ、検出部に残留ガスが接触するのを防止できると考えられるからである。
ところで、ガスセンサ素子がプロテクタや保持部材に対して滑石等の多孔質の保持材で保持されているガスセンサが知られている。そして、この保持材の多孔質内にも残留ガスが含浸しており、その残留ガスがプロテクタ内に染み出してくることで、プロテクタ内を評価用ガスで満たすまでに長時間を要してしまうことがある。そこで、本発明のガスセンサの評価方法を用いることで、この保持材の多孔質内に含浸する残留ガスを強制的に排出することができ、保持材を有するガスセンサであっても、ガスセンサの特性を短時間で正確に評価することができる。
なお、このようなガスセンサは、ガスセンサ素子自体がジルコニア等を焼結してなるセラミックであり、セラミックは微視的に言えば気孔を不可避的に有している。また、保持材として滑石ガラス以外のセラミックを採用した場合においても、そのセラミックが気孔を不可避的に有している。このため、ガスセンサの構造自体で本件発明の課題を解決することは不可能である。
また、本発明の評価方法において、複数のガスセンサをチャンバー内に固定し、同時に評価することも可能である。
以下、本発明のガスセンサの評価方法を酸素センサの評価方法に具体化した実施例1、2を試験1、2及び比較例とともに説明する。
まず、図1及び図2により、試験1、2、実施例1、2及び比較例で用いる酸素センサ100を説明する。この酸素センサ100は、酸素センサ素子1、酸素センサ素子1に積層されるセラミックヒータ2、酸素センサ素子1等を内部に保持する主体金具3、主体金具3の先端部に装着されるプロテクタ4等を有している。なお、酸素センサ素子1の軸に沿う方向のうち、評価用ガスに晒される側(図中の下側)を「先端側」とし、これと反対方向(図中の上側)に向かう側を「後端側」として説明する。ここで、酸素センサ100がガスセンサであり、酸素センサ素子1がガスセンサ素子である。
酸素センサ素子1は軸線方向に延びるように配置されている。酸素センサ素子1の先端側の内部には、ガス検出室1aが形成されており、このガス検出室1aは2個の拡散体1bを介して幅方向(図面に対し直角方向)の両側で外部に連通している。ガス検出室1aの一面側には、白金からなる検出電極が両面に形成されたジルコニア固体電解質体(図示せず)が設けられており、これにより酸素濃度を検出する。また、ガス検出室1aの他面側には、検出電極と電気的に接続された端子電極が形成されている。これら検出電極及び端子電極が後述する素子用リード線13〜15に接続されている。ここで、ガス検出室1aが特許請求の範囲の検出部である。
また、酸素センサ素子1に貼り合わせ層(図示せず)を介してセラミックヒータ2が積層されている。セラミックヒータ2は、軸線方向に延びるように配置されており、複数のアルミナグリーンシートの内部にPtを主体とする発熱抵抗体を備えている。このセラミックヒータ2は、ヒータ用リード線11、12を介して通電されることにより、発熱抵抗体が発熱して酸素センサ素子1を早期に活性化させる。
さらに、酸素センサ素子1の後端側には支持碍管19が接着されている。この支持碍管19は、酸素センサ素子1の軸線方向と平行に延設され、その延設された軸線方向と直交する方向の断面が略コ字形状を有する部材である。支持碍管19の凹面側が酸素センサ素子1の側面側に向けて接着されている。この支持碍管19の材質としては、シール部材65を構成するガラス成分の熱膨張率に近い材質、具体的にはアルミナが使用される。支持碍管19は酸素センサ素子1とシール部材65との熱膨張差による酸素センサ素子1のクラックの発生を抑制するために設けられている。
主体金具3は、SUS430製のものであり、酸素センサ100をエンジンの排気管に取り付けるための雄ねじ31と、取り付け時に取り付け工具をあてがう六角部32とを有している。また、主体金具3には、径方向内側に向かって突出する金具側段部33が設けられており、この金具側段部33にパッキン5を介して酸素センサ素子1と絶縁を図るためのアルミナ製の円筒部材6が支持されている。具体的には、円筒部材6の径方向外側に向かって突出する突出部61が金具側段部33に支持されている。一方、突出部61の後端側における主体金具3の内面と円筒部材6の外面との間には、滑石粉末からなる充填部材34が配設され、さらにこの充填部材34の後端側にスリーブ35が主体金具3に内挿された状態で配置されている。
また、円筒部材6の内部には、アルミナ製のホルダ62と、ホルダ62と酸素センサ素子1及びセラミックヒータ2とを固定するための接着部材63とが先端側から順に配置されている。さらに、円筒部材6と酸素センサ素子1及びセラミックヒータ2との間に充填される滑石粉末からなる第2充填部材64と、その後端側において、酸素センサ素子1及びセラミックヒータ2を取り囲むように配置されるガラスシールからなるシール部材65とを有している。第2充填部材64は、ガラス成分を12質量%含有する滑石混合粉末を溶融、固化させたものである。また、シール部材65は、結晶化ガラス粉末(シリカ、ホウ酸亜鉛マグネシウム系ガラス)を溶融、固化することで形成されている。ここで、第2充填部材64が特許請求の範囲の多孔質の保持材である。
さらに、主体金具3の後端側内側には、SUS304製の内筒7の先端側が挿入されている。この内筒7は、先端側の拡径した開口端部71を主体金具3の後端側内部に挿入した状態で主体金具3の後端部36を内側先端方向に加締めることで、主体金具3に固定されている。また、主体金具3の後端部36を加締めることを通じ、充填部材34がスリーブ35を介して圧縮充填される構造になっている。また、内筒7は、円筒部材6の後端部を保護している。さらに、内筒7は、後端側に配置されるセパレータ9を先端側から支持している。
外筒8は、筒状に形成されたSUS304製のものであり、先端側が内筒7に対して同軸状に連結されている。外筒8と内筒7とは外側から重なりを生じるように配置されており、その重なり部の少なくとも一部が周方向の内側に向けて加締められることで、互いに連結されている。
一方、主体金具3の先端側外周には、主体金具3の先端から突出する酸素センサ素子1の先端部を覆うと共に、複数のガス取り入れ孔4aを有する金属製のプロテクタ4が溶接によって取り付けられている。このプロテタタ4は、二重構造をなしており、外側には一様な外径を有する有底円筒状の外側プロテクタ41、内側には後端部の外径が先端部の外径よりも大きく形成された有底円筒状の内側プロテタタ42が配置されている。内側フロテクタ42の底部の外面は、外側プロテクタ41の底部の内面にスポット溶接されており、外側プロテクタ41と内側プロテクタ42とは一体化されている。
また、外筒8内にはセパレータ9が挿入配置されている。セパレータ9には、ヒータ用リード線11、12と素子用リード線13〜15とを挿入するための挿通孔91が先端側から後端側にかけて貫設されている。これらヒータ用リード線11、12及び素子用リード線13〜15は、外部において、図示しないコネクタに接続されるようになっている。このコネクタを介してECU等の外部機器と各リード線11、12、13〜15とは電気信号の入出力が行われことになる。また、各リード線11、12、13〜15は詳細に図示しないが、導線を樹脂からなる絶縁皮膜にて披覆した構造を有している。
さらに、セパレータ9の後端側には、外筒8の後端側の開口部を閉塞するための略円柱状のゴムキャップ18が配置されている。このゴムキャップ18は、外筒8の後端内に装着された状態で、外筒8の外周を径方向内側に向かって加締めることにより、外筒8に固着されている。ゴムキャップ18にも、ヒータ用リード線11、12と素子用リード線13〜15とを挿入するための挿通孔18aが先端側から後端側にかけて貫設されている。
以上の構成をした酸素センサ100では、酸素を含むガスがガス取り入れ孔4aからプロテタタ4内に進入し、さらに拡散体1bを介してガス検出室1aに進入する。これにより、検出電極及び端子電極に酸素濃度に応じた検出電流が流れ、この検出電流は素子用リード線13〜15により酸素センサ100の外に取り出される。こうして、酸素濃度を知ることができる。
以上の本発明の評価を、実施例1、2の酸素センサの評価方法で説明する。以下、実施例1、2を比較例とともに示す。
(準備)
実施例1で使用する検査装置を図3により説明する。この検査装置は、ベンチ101とチャンバー102とを備えている。ベンチ101には、酸素センサ100を固定する取付孔101aが設けられている。チャンバー102内には、給気筒103及び排気筒104が接続されている。給気筒103はチャンバー102内に評価用ガスを給気し、排気筒104はチャンバー102内から評価用ガスを排気する。さらに、チャンバー102の下部にはゴムパッキン105が設けられている。
このベンチ101の取付孔101aに酸素センサ100の後端側から挿入する。その後、酸素センサ100の先端側がチャンバー102内に収納されるように、チャンバー102を近づける。そして、チャンバー102をベンチ101方向に押圧し、チャンバー102のゴムパッキン105とベンチ101とで主体金具3の六角部32を挟持する。こうして、プロテクタ4で覆われた酸素センサ素子1がチャンバー102内で封止状態となるように酸素センサ100を固定する。
実施例1の酸素センサ100の評価方法では、図4に示すグラフA1のパターンにより、給気筒103、排気筒104からチャンバー102内に評価用ガスを給気、排気して、チャンバー102内を減圧、加圧した。A1のパターンを具体的に説明すると、チャンバー102内にガス検出室1aが位置するようにガスセンサ100を固定した後、給気筒103を閉じて、排気筒104からチャンバー102内のガスを排気した。これにより、プロテクタ4内に残留する残留ガスを強制的に排気することができる(減圧工程)。減圧工程開始から3秒後、排気筒104を閉じ、給気筒103を開いて評価用ガスを給気した(給気工程)。なお、実施例1では、3秒後のチャンバー102内の第一圧力Pa=−90(kPa)となっている。また、実施例1では、評価用ガスはCO2及びN2の混合ガスを使用した。開始から8秒後、給気筒103を閉じ、排気筒104を開いて再度排気した。なお、実施例1では、8秒後のチャンバー102内の第二圧力Pb=80(kPa)となっている。そして、実施例1では、減圧工程と排気工程とからなるサイクルを3サイクル連続して行い、3サイクル後にチャンバー102内を常圧(0kPa)に保った。その際の素子用リード線13〜15の検出電流Ipを測定した。その結果をグラフB1に示す。
グラフB1によれば、約21秒から約32秒の間に、検出電流Ipが少し増加する部分が現れている。これは、第2充填部材64等に残存する僅かな残留ガスがガス検出室1aに滲み出してくるためと考えられる。そして、その残留ガスが拡散体1b及びガス取り入れ孔4aを介してプロテタタ4外へ拡散して行き、約35秒後には検出電流Ipが安定し、酸素センサ100の評価が可能となることがわかる。
実施例2の酸素センサの評価方法においても、実施例1と同様の準備を行い、図5に示すグラフA2のパターンにより、給気筒103、排気筒104からチャンバー102内に評価用ガスを給気、排気して、チャンバー102内を減圧、加圧した。ただし、A2のパターンはA1のパターンとは少し異なり、3サイクルを連続して行い、3サイクル目の最後からチャンバー102内を約80kPaに保った。その際の素子用リード線13〜15の検出電流Ipを測定した。その結果をグラフB2に示す。なお、その他の条件は実施例1と同様である。
グラフB2によれば、実施例1のような検出電流Ipが少し増加する部分(図4における約21秒から約32秒の間)が現れていない。これは、3サイクル目の最後からチャンバー102内を約80kPaに保ったため、例え第2充填部材64等に僅かな残留ガスが残っていても、それがプロテクタ4に滲み出し難いためと考えられる。その結果、約30秒後には検出電流Ipが安定し、酸素センサ100の評価が可能となることがわかる。
比較例
比較例の酸素センサの評価方法においても、実施例1と同様の準備を行った。ただし、給気筒103からチャンバー102内に評価用ガスを給気するとともに、排気筒104から自然に排気した。この際、実施例1、2のように強制的にチャンバー102内を減圧、加圧することはしなかった。そして、素子用リード線13〜15の検出電流Ipを測定した。その結果を図6のグラフに示す。
図6によれば、検出電流Ipが安定するためには、約200秒を要することがわかる。この結果、評価用ガスの消費量が多量になってしまう。
つまり、実施例1、2のように、チャンバー102内を減圧する減圧工程と、減圧工程後に評価用ガスえを給気する給気工程とを有することで、短時間で残留ガスを評価用ガスで置換することができた。また、その結果、評価用ガスが少量で済んだ。
したがって、実施例1、2の酸素センサの評価方法によれば、酸素センサの特性を短時間で正確に評価することができるとともに、評価用ガスの消費量を少なくすることができる。
さらに、実施例2のように、チャンバー102内を評価用ガスで加圧した状態でガスセンサの特性を評価すると、第2充填部材64等に残存する僅かな残留ガスがプロテクタ4に染み出しがたいため、実施例1の評価方法よりも、さらに短時間で酸素センサ100の評価が可能となる。
次に、以下の試験1、2を行い、酸素センサ100の特性を短時間で正確に評価する方法を調べた。
(試験1)
(試験方法)
試験1の酸素センサ100の評価方法では、実施例1と同様の準備を行い、図7に示すパターンにより、給気筒103、排気筒104からチャンバー102内に評価用ガスを給気、排気して、チャンバー102内を減圧、加圧した。この際、第一圧力Pa=−90(kPa)、第二圧力Pb=80(kPa)とし、減圧工程3秒間、給気工程5秒間を1サイクルとして、nサイクルを連続して行い、nサイクル目の最後から一定の第二圧力Pb=80(kPa)で保った。そして、30秒後における素子用リード線13〜15の検出電流Ipを測定した。このようにして、n=1〜6について試験を行った。その結果を図8に示す。なお、その他の条件は実施例1と同様とする。
(評価)
図8によれば、サイクルn=2以上の場合、検出電流Ipが安定している。これにより、2回以上サイクルを繰り返した後、酸素センサ100の特性をより早期に評価することができる。
(試験2)
(試験方法)
試験1と同様、図7に示すパターンにより、給気筒103、排気筒104からチャンバー102内に評価用ガスを給気、排気して、チャンバー102内を減圧、加圧した。ただし、3サイクルを連続して行い、3サイクル目の最後から下記の一定の第二圧力Pbで保った。なお、第一圧力Pa=−90(kPa)とした。そして、第二圧力Pbが50(kPa)、80(kPa)、100(kPa)、200(kPa)、300(kPa)、400(kPa)の場合について、30秒後における素子用リード線13〜15の検出電流Ipを測定した。その結果を図9に示す。なお、その他の条件は試験1と同様である。
(評価)
図9によれば、Pb=80(kPa)以上の場合、検出電流Ipが安定している。これにより、チャンバー102内を第一圧力Paと第二圧力Pbとの差圧を160kPa以上とすることで、酸素センサ100の特性をより早期に評価することができる。
また、本実施例では、評価用ガスとしてCO2及びN2の混合ガスを使用したが、これ以外に、O2が混合した評価用ガス(例えばO216%の評価用ガス)を使用することもできる。そのため、実施例1の酸素センサの評価方法によれば、任意の酸素濃度の評価ガスを使用した酸素センサ100の評価が可能である。
以上において、本発明を実施例1、2に即して説明したが、本発明は上記実施例1、2に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、チャンバー102内の減圧、加圧を1サイクルのみ行うだけでもよい。この場合、実施例1、2のような顕著な効果は得られないものの、比較例に比べれば、十分な効果を得ることができる。
本発明は内燃機関の排気ガスの評価方法に利用可能である。
実施例1等の酸素センサの断面図である。 実施例1等の酸素センサの要部拡大断面図である。 実施例1等の検査装置の断面図である。 実施例1に係り、評価用ガスをガス室に給気、排気するパターンを示すグラフと検出電流との関係を表すグラフである。 実施例2に係り、評価用ガスをガス室に給気、排気するパターンを示すグラフと検出電流との関係を表すグラフである。 比較例の検出電流を表すグラフである。 試験1、2に係り、評価用ガスをガス室に給気、排気するパターンを示すグラフである。 試験1に係り、サイクルの回数と検出電流との関係を表すグラフである。 試験2に係り、圧力と検出電流との関係を表すグラフである。
符号の説明
100…ガスセンサ(酸素センサ)
1…ガスセンサ素子(酸素センサ素子)
1a…検出部(ガス検出室)
4…プロテクタ
4a…ガス取り入れ孔
64…多孔質の保持材(第2充填部材)
102…チャンバー
Pa…第一圧力
Pb…第二圧力

Claims (6)

  1. 軸方向に伸びるとともに、先端部に被測定ガスを検出する検出部を有するガス検出素子と、該ガス検出素子の該検出部を覆い、ガス取り入れ孔を有する有底筒状のプロテクタと、を備えたガスセンサをチャンバー内に該検出部が位置するように固定し、該チャンバー内に評価用ガスを給気することにより該ガスセンサ素子の検出部に該評価用ガスを接触させ、該ガスセンサの特性を評価するガスセンサの評価方法であって、
    前記チャンバー内を減圧する減圧工程と、該減圧工程後に前記評価用ガスを給気する給気工程と、該給気工程後に前記ガスセンサの特性を評価する評価工程とを有することを特徴とするガスセンサの評価方法。
  2. 前記減圧工程と前記給気工程とからなるサイクルを前記評価工程前に複数回行うことを特徴とする請求項1記載のガスセンサの評価方法。
  3. 前記減圧工程後の第一圧力と前記給気工程後の第二圧力との差圧は160kPa以上であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のガスセンサの評価方法。
  4. 前記減圧工程は、前記チャンバー内に前記検出部が位置するように前記ガスセンサを固定した直後に行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のガスセンサの評価方法。
  5. 前記評価工程は、前記チャンバー内を前記評価用ガスで加圧した状態で前記ガスセンサの特性を評価することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のガスセンサの評価方法。
  6. 前記ガスセンサは、前記ガスセンサ素子が多孔質の保持材で固定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のガスセンサの評価方法。
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