JP4788499B2 - ガスセンサ - Google Patents
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Description
また、素子側絶縁碍子93とセンサ素子92との間はガラス封着材95によって封止されている。このガラス封着材95によって、センサ素子92と素子側絶縁碍子93との固定と、両者間の隙間の気密を図っている。
また、センサ素子92は、素子側絶縁碍子93の先端側に大きく突き出した状態で配設される。そのため、被測定ガスと共に飛来する水滴による被水の確率が高くなりやすく、素子割れの確率が高くなるという問題もある。
更に、素子側絶縁碍子93から先端部を突き出した状態にて配設されるセンサ素子92においては、被測定ガスの導入口が特定の方向に限られてしまい、センサ素子92に対する被測定ガスの流通方向が検出値に影響を与えるおそれがある。
上記センサ素子は、チップ状に形成されていると共に上記絶縁碍子と一体化されており、
上記絶縁碍子は、上記センサ素子の基準ガス側電極を、上記絶縁碍子よりも基端側の大気側雰囲気に連通させるダクト部を形成してなり、
該ダクト部は、上記絶縁碍子を軸方向に貫くように形成されており、
上記ダクト部の内壁面には、上記基準ガス側電極及び上記被測定ガス側電極とそれぞれ接続された電極リード部が配設され、
また、上記センサ素子は、上記固体電解質体を貫通するスルーホールを形成してなり、該スルーホールを通じて上記被測定ガス側電極と上記電極リード部との電気的導通を図っていることを特徴とするガスセンサにある(請求項1)。
上記ガスセンサにおいては、上記センサ素子が絶縁碍子に対して一体化されている。即ち、ガラス等を介在させることなく、センサ素子が絶縁碍子に対して接合されている。そのため、センサ素子と絶縁碍子との間に、大きな熱膨張係数差が生じることがない。それ故、高温雰囲気と低温雰囲気との繰り返しの過酷な環境下においても、センサ素子と絶縁碍子との間にクラックが生じることもない。その結果、絶縁碍子の先端側の被測定ガス側雰囲気と基端側の基準ガス側雰囲気との間に漏れが生じることを防ぐことができ、検出精度に優れたガスセンサを得ることができる。
また、センサ素子をチップ状にすることにより、被測定ガスと共に飛来する水滴がセンサ素子の表面に付着する確率も低くなり、被水に起因する素子割れの発生も抑制することができる。
また、上記絶縁碍子は、例えば、アルミナ(Al2O3)等のセラミックからなり、上記固体電解質体は、例えばジルコニア(ZrO2)等のセラミックからなる。そして、センサ素子と絶縁碍子とは、例えばアルミナ等のセラミック材料からなる接着剤により接合することができる。
なお、本明細書においては、ガスセンサについて、被測定ガスに曝される側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
この場合には、上記センサ素子における被測定ガス側電極に対して、被測定ガスを導きやすく、検出精度を充分に向上させることができる。
この場合には、被測定ガス側電極の表面に対して均一に被測定ガスを接触させることができると共に、被測定ガスの導入量を制御することができる。その結果、検出精度に優れたガスセンサを得ることができる。
この場合には、センサ素子の被測定ガス側電極に対する被測定ガスの導入方向の偏りを防ぎ、応答性を向上させることができる。
これにより、基準ガス側電極に連通する上記ダクト部を容易に形成することができる。
これにより、上記電極リード部を容易に形成することができると共に、ガスセンサの小型化を図ることができる。
これにより、被測定ガス側電極と電極リード部とを容易に接続することができると共に、センサ素子の一層の小型化を図ることができる。
この場合には、上記ヒータ部への通電を図るヒータリード部を容易に形成することができると共に、ガスセンサの小型化を図ることができる。
本発明の実施例にかかるガスセンサにつき、図1〜図12を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、図1に示すごとく、センサ素子2と、該センサ素子2を搭載する絶縁碍子3と、該絶縁碍子3を内側に保持するハウジング4とを備えている。センサ素子2は、図6、図7に示すごとく、固体電解質体21と該固体電解質体21の一方の面に配設した基準ガス側電極22と他方の面に配設した被測定ガス側電極23とを有する。そして、センサ素子2は、円形チップ状に形成されていると共に、図2、図3に示すごとく、絶縁碍子3と一体化されている。
また、図3、図4に示すごとく、絶縁碍子3は、センサ素子2の基準ガス側電極22を、絶縁碍子3よりも基端側の大気側雰囲気に連通させるダクト部31を形成してなる。
ダクト部31は、絶縁碍子3を軸方向に貫くように形成されている。そして、図2に示すごとく、ダクト部31の内壁面311には、基準ガス側電極22及び被測定ガス側電極23とそれぞれ接続された電極リード部332、333が配設されている。ダクト部31は、絶縁碍子3の軸方向に直交する断面形状が、絶縁碍子3の中心軸を中心とする円形状に形成されている。なお、ダクト部31の形状は、必ずしもこれに限らず、例えば、断面四角形等の他の形状であってもよい。
また、センサ素子2は、固体電解質体21を貫通するスルーホール211を形成してなり、図2に示すごとく、該スルーホール211を通じて被測定ガス側電極23と電極リード部333との電気的導通を図っている。
また、図6に示すごとく、センサ素子2は、該センサ素子2を加熱するためのヒータ部25を設けてなる。ヒータ部25は、センサ素子2の側面に約180°の範囲に形成されている。そして、ヒータ部25の一対のヒータ端子251が、センサ素子2の基端面(絶縁碍子3との接合面)に形成されている。
図2、図3に示すごとく、センサ素子2の基準ガス側電極22は、絶縁碍子3側に配されており、ダクト部31の先端部に配置される。
また、拡散抵抗層24は、センサ素子2における絶縁碍子3との接合面とは反対側に配される。
また、センサ素子2と絶縁碍子3とは、アルミナ接着剤によって接合されている。
その後、無電解メッキ処理を行うことにより、Pt活性剤39を付着させた部分にPtを析出させ、図2〜図5に示すごとく、電極リード部332、333、ヒータリード部35を形成する。
次いで、図10に示すごとく、絶縁碍子3の先端面32にセンサ素子2を押し当てて接合する。その後、絶縁碍子3とセンサ素子2との接合体を焼成することにより、両者は一体化される。
また、固体電解質体21と拡散抵抗層24とは、アルミナ等からなる接着剤によって接合してもよいし、熱圧着によって接合してもよい。
なお、4本の端子バネ131は、互いに短絡しないよう、大気側絶縁碍子12の内側に配されたリード線12との接続部分において、ブッシュ等によって固定されている。
上記ガスセンサ1においては、上記センサ素子2が絶縁碍子3に対して一体化されている。即ち、ガラス等を介在させることなく、センサ素子2が絶縁碍子3に対して接合されている。そのため、センサ素子2と絶縁碍子3との間に、大きな熱膨張係数差が生じることがない。それ故、高温雰囲気と低温雰囲気との繰り返しの過酷な環境下においても、センサ素子2と絶縁碍子3との間にクラックが生じることもない。その結果、絶縁碍子3の先端側の被測定ガス側雰囲気と基端側の基準ガス側雰囲気との間に漏れが生じることを防ぐことができ、検出精度に優れたガスセンサ1を得ることができる。
また、センサ素子2をチップ状にすることにより、被測定ガスと共に飛来する水滴がセンサ素子2の表面に付着する確率も低くなり、被水に起因する素子割れの発生も抑制することができる。
また、センサ素子2は、円形チップ状に形成されているため、センサ素子2の被測定ガス側電極23に対する被測定ガスの導入方向の偏りを防ぎ、応答性を向上させることができる。
また、電極リード部332、333は、ダクト部31の内壁面311に配設されている。そのため、電極リード部332、333を容易に形成することができると共に、ガスセンサ1の小型化を図ることができる。
本例は、図13、図14に示すごとく、ヒータ部25を固体電解質体21における絶縁碍子3側の面に形成した例である。
即ち、固体電解質体21における基準ガス側電極22を設けた面に、その外周部に沿って半円周状に、ヒータ部25を設けている。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、検出精度に優れると共に早期活性化を図ることが容易なガスセンサを提供することができる。
2 センサ素子
21 固体電解質体
22 基準ガス側電極
23 被測定ガス側電極
24 拡散抵抗層
25 ヒータ部
3 絶縁碍子
31 ダクト部
32 先端面
332、333 電極リード部
35 ヒータリード部
4 ハウジング
Claims (5)
- 固体電解質体と該固体電解質体の一方の面に配設した基準ガス側電極と他方の面に配設した被測定ガス側電極とを有するセンサ素子と、該センサ素子を搭載する絶縁碍子と、該絶縁碍子を内側に保持するハウジングとを備えたガスセンサであって、
上記センサ素子は、チップ状に形成されていると共に上記絶縁碍子と一体化されており、
上記絶縁碍子は、上記センサ素子の基準ガス側電極を、上記絶縁碍子よりも基端側の大気側雰囲気に連通させるダクト部を形成してなり、
該ダクト部は、上記絶縁碍子を軸方向に貫くように形成されており、
上記ダクト部の内壁面には、上記基準ガス側電極及び上記被測定ガス側電極とそれぞれ接続された電極リード部が配設され、
また、上記センサ素子は、上記固体電解質体を貫通するスルーホールを形成してなり、該スルーホールを通じて上記被測定ガス側電極と上記電極リード部との電気的導通を図っていることを特徴とするガスセンサ。 - 請求項1において、上記センサ素子は、上記絶縁碍子の先端面に接合してあることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1又は2において、上記センサ素子は、上記被測定ガス側電極を覆うように形成した拡散抵抗層を有することを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1〜3のいずれか一項において、上記センサ素子は、円形チップ状に形成されていることを特徴とするガスセンサ。
- 請求項1〜4のいずれか一項において、上記センサ素子は、該センサ素子を加熱するためのヒータ部を有しており、上記ダクト部の内壁面には、上記ヒータ部と接続された一対のヒータリード部が配設されていることを特徴とするガスセンサ。
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