JP2002014074A - 酸素センサ - Google Patents

酸素センサ

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JP2002014074A
JP2002014074A JP2000197057A JP2000197057A JP2002014074A JP 2002014074 A JP2002014074 A JP 2002014074A JP 2000197057 A JP2000197057 A JP 2000197057A JP 2000197057 A JP2000197057 A JP 2000197057A JP 2002014074 A JP2002014074 A JP 2002014074A
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Japan
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heater
plate
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zirconia
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JP2000197057A
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English (en)
Inventor
Atsushi Matsuda
篤士 松田
Yasushi Orimo
康司 織茂
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒータと検出素子との間に作用する熱応力を
緩和し、信頼性、耐久性を高める。 【解決手段】 素子ホルダ2の素子位置決め段部2Dに
は、板状のジルコニア素子14を表面電極が排気ガス導
入口2Bを臨む状態で取付ける。そして、ジルコニア素
子14の裏面側にはヒータ18を分離可能に重ね合わせ
ると共に、ジルコニア素子14とヒータ18との間に
は、これらの間に作用する衝撃力を緩和する緩衝用セラ
ミックス板19を挟持する。また、ジルコニア素子14
の裏面側には裏面電極に接触した状態で電極板17を設
け、この電極板17等を介して裏面電極で検出される電
圧信号を外部に出力する。そして、ヒータ18によって
ジルコニア素子14を加熱したときに、緩衝用セラミッ
クス板19を通じてヒータ18の熱をジルコニア素子1
4に伝達することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車等の
排気ガス中の酸素濃度を検出するのに用いて好適な酸素
センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えばターボチャージャ等を搭
載した自動車用エンジンでは、空燃費をリッチ傾向にし
てエンジンを運転しているため、その排気ガスの温度は
280℃程度となっている。しかし、酸素センサは通常
350℃程度の温度下で正常に作動するので、ターボチ
ャージャ付きのエンジン等ではヒータ付き酸素センサを
用い、その検出素子をセラミックスヒータによって加熱
するようにしている。
【0003】この種の従来技術による酸素センサは、筒
状のケーシングと、該ケーシングの先端側に取付けら
れ、排気ガス中の酸素濃度を表面電極と裏面電極との間
で検出するジルコニア等からなる板状の検出素子と、該
検出素子に焼結または接着され該検出素子を加熱する板
状のヒータとを備えている(例えば特開平10−282
050号公報等)。
【0004】ここで、検出素子は、例えば酸化ジルコニ
ウム等のセラミックス材料によって板状体として形成さ
れ、ケーシングから突出した状態でエンジンの排気管内
に配置されるものである。また、検出素子の表面,裏面
には、表面電極,裏面電極がそれぞれ設けられ、これら
の電極は、ケーシングに設けられた信号出力用のターミ
ナルを通じて外部のコントロールユニット等に接続され
ている。一方、ヒータにも給電用の2つの電極が設けら
れ、これらの電極も給電用のターミナルを通じて駆動電
源等に接続されている。
【0005】そして、酸素センサの作動時には、検出素
子の裏面側を流れる排気ガスと表面側の大気との間に酸
素濃度の差が生じると、表面電極と裏面電極との間には
検出信号となる起電力が発生し、この検出信号はエンジ
ン制御用のコントロールユニット等に出力される。これ
により、コントロールユニットは、酸素センサからの検
出信号を用いて空燃比のフィードバック制御等を行う。
【0006】また、例えばエンジンの始動時等、検出素
子が低温である場合には、ヒータがコントロールユニッ
トによって給電される。この結果、検出素子は、ヒータ
により例えば350℃程度の温度まで加熱されて活性化
し、空燃比のフィードバック制御等を早期に開始するこ
とが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、互いに板状に形成された検出素子とヒータ
とを焼結または接着することによって一体に接合する構
成としている。このため、ヒータによって検出素子を加
熱するときに、検出素子とヒータとの間に熱応力が作用
し、検出素子からヒータが剥離することがあり、このよ
うな剥離に伴って検出素子にクラック等の損傷が発生す
る虞れがあるという問題がある。
【0008】また、従来技術による酸素センサでは、検
出素子の表面と裏面には密閉空間を形成し、これらの2
つの密閉空間の間に生じる酸素濃度の差によって検出信
号を出力している。しかし、上述のように熱応力によっ
て検出素子からヒータが剥離したときには、クラックが
密閉空間に達することがあり、密閉空間の気密性が損な
われると共に、正確な酸素濃度の検出ができなくなると
いう問題もある。
【0009】さらに、従来技術による酸素センサでは、
検出素子の表面と裏面には密閉空間を形成しているた
め、セラミックス材料による板状体を複数積層した状態
で焼結する必要があり、製造工程が複雑化する。また、
検出素子の表面電極、裏面電極は、複数層を積層した焼
結体中に埋設された状態となるから、これらの電極を外
部に接続するための2つの出力ターミナルが必要にな
り、製造コストが高くなるという問題もある。
【0010】本発明は上述した従来技術の課題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、ヒータと検出素子との
間に作用する熱応力を緩和し、信頼性、耐久性を向上す
ることができるようにした酸素センサを提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項1の発明は、先端側に排気ガスを導入する
排気ガス導入口を有する筒状のケーシングと、表面電極
と裏面電極とを有する板状体からなり、該ケーシングの
先端側に取付けられて前記排気ガス導入口から導入され
る排気ガス中の酸素濃度を検出する板状の検出素子と、
該検出素子の裏面側に分離可能に重ね合わせて設けられ
該検出素子を加熱する板状のヒータと、該ヒータと検出
素子との間に設けられ該ヒータの熱を検出素子に伝達す
る板状の緩衝部材とから構成したことにある。
【0012】このように構成することにより、ヒータと
検出素子とは分離可能となっているから、ヒータによっ
て検出素子を加熱したときでも、ヒータと検出素子とを
別個独立に膨張、収縮させることができる。
【0013】また、ヒータと検出素子との間には緩衝部
材を設けたから、緩衝部材によって組付け時等にヒータ
と検出素子との間に作用する衝撃力を緩和することがで
きると共に、緩衝部材を通じてヒータの熱を検出素子に
伝達し、検出素子を早期に活性化することができる。
【0014】また、請求項2の発明は、緩衝部材を熱伝
導性の高いセラミックス材料によって形成している。
【0015】これにより、緩衝部材によってヒータと検
出素子との間に作用する衝撃力を緩和することができる
と共に、セラミックス材料からなる緩衝部材を通じてヒ
ータの熱を検出素子に効率よく伝達することができ、検
出素子を早期に活性化することができる。
【0016】一方、請求項3の発明は、緩衝部材を導電
性金属材料によって形成したことにある。
【0017】これにより、緩衝部材によってヒータと検
出素子との間に作用する衝撃力を緩和することができる
と共に、導電性金属材料からなる緩衝部材を通じてヒー
タの熱を検出素子に効率よく伝達することができ、検出
素子を早期に活性化することができる。
【0018】また、請求項4の発明によると、緩衝部材
は検出素子の裏面電極と接触し、該緩衝部材を通じて検
出信号を出力する構成としたことにある。
【0019】これにより、緩衝部材はヒータの熱を検出
素子に伝達すると共に、裏面電極を通じて検出素子から
の検出信号を出力することができる。
【0020】さらに、請求項5の発明によると、ケーシ
ングは、排気ガス導入口側に検出素子とヒータが取付け
られる段部を有する筒状の素子ホルダと、先端側が該素
子ホルダに挿入され、内部に検出素子およびヒータにそ
れぞれ接続されたリード線が挿通された絶縁筒体と、該
絶縁筒体の外周側を覆って設けられ該絶縁筒体を前記素
子ホルダに対して固定するキャップとからなり、該キャ
ップによって前記素子ホルダの段部と絶縁筒体の先端側
との間に前記検出素子とヒータとを保持する構成とした
ことにある。
【0021】これにより、キャップを用いて素子ホルダ
に絶縁筒体を固定するときには、素子ホルダの段部と絶
縁筒体の先端側との間に緩衝部材を挟持した状態で検出
素子とヒータとを保持することができる。このため、キ
ャップは、絶縁筒体と共に検出素子、緩衝部材、ヒータ
を素子ホルダに固定することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
酸素センサを自動車用エンジン等に適用した場合を例に
挙げ、図1ないし図6を参照しつつ詳細に説明する。
【0023】まず、図1ないし図3は本発明の第1の実
施の形態を示し、1は酸素センサの本体を構成するケー
シングで、該ケーシング1は、後述する素子ホルダ2
と、先端側が該素子ホルダ2内に挿入された絶縁筒体3
と、該絶縁筒体3の外周側に沿って設けられた有底筒状
のキャップ4とによって構成されている。
【0024】2は導電性金属材料によって段付き筒状に
形成された素子ホルダで、該素子ホルダ2には、図2に
示す如く、その先端側に後述のジルコニア素子14等を
収容する素子収容筒部2Aが設けられ、該素子収容筒部
2Aの先端側には排気ガスをジルコニア素子14に向け
て導入する排気ガス導入口2Bが形成されている。
【0025】また、素子収容筒部2Aの外周側には、ジ
ルコニア素子14を自動車用エンジンの排気管(図示せ
ず)内に面して配置すべく、排気管に螺着されるおねじ
部2Cが形成されている。また、素子収容筒部2Aの内
周側には、排気ガス導入口2Bに隣接して径方向内向き
に突出した環状の素子位置決め段部2Dが形成されると
共に、素子収容筒部2Aの先端側の端面には、後述の保
護カバー21を取付ける環状のカバー取付部2Eとが設
けられている。
【0026】3は先端側が素子ホルダ2内に挿入された
絶縁筒体で、該絶縁筒体3は、図1に示す如く、アルミ
ナ等のセラミックス材料によって段付き筒状に形成され
ている。また、絶縁筒体3は、その内周側に後述のリー
ド線8,9が挿通される挿通孔3Aが形成されている。
【0027】4は絶縁筒体3の外周側を覆って設けられ
た有底筒状のキャップで、該キャップ4は、絶縁筒体3
に沿って延び、その先端側が素子ホルダ2の基端側に溶
接等の接合手段によって固定されている。そして、キャ
ップ4は、その基端側に設けられたディスクスプリング
5によって絶縁筒体3を素子ホルダ2の素子位置決め段
部2Dに向けて強く押付けている。これにより、キャッ
プ4は、素子ホルダ2の素子位置決め段部2Dと絶縁筒
体3の先端側との間に後述するヒータ18とジルコニア
素子14とを挟持し、これらを軸方向に位置決めした状
態で固定している。
【0028】6はアウタキャップ7を用いてケーシング
1の基端側に設けられた絶縁性のシール筒で、該シール
筒6内には、後述の給電用のリード線8と信号出力用の
リード線9とが配設されている。また、アウタキャップ
7は、キャップ4の基端側に全周溶接等の接合手段を用
いて固定されている。
【0029】8,8は後述のヒータ18に給電するため
のリード線、9は後述のジルコニア素子14の信号を外
部に出力するためのリード線をそれぞれ示し、これらの
リード線8,9は、シール筒6内に配設される共に、そ
の基端側がケーシング1外に引出されている。また、リ
ード線8,9は、その先端側がチューブ10内を通って
素子ホルダ2に向けて延びている。また、給電用の各リ
ード線8は、車両の電源側とアース側にそれぞれ接続さ
れ、信号出力用のリード線9は、エンジン制御用のコン
トロールユニット(いずれも図示せず)等に接続されて
いる。
【0030】11は絶縁筒体3の先端側に設けられたブ
ッシュで、該ブッシュ11は、絶縁筒体3と同様に絶縁
性のセラミックス材料等によって略円柱状に形成されて
いる。そして、ブッシュ11は、絶縁筒体3との間には
シールリング12を挟んだ状態で絶縁筒体3の先端側に
挿入されると共に、絶縁筒体3から突出した先端側には
径方向外側に延びる鍔部11Aが設けられている。ま
た、ブッシュ11には、その軸中心を貫通して後述する
信号出力用の端子17Aを挿通するための端子挿通孔1
1Bが設けられると共に、該端子挿通孔11Bの近傍に
は、給電用の端子20A,20Aを挿通するための2つ
の端子挿通孔11C,11Cが軸方向に貫通して設けら
れている。
【0031】13は導電性金属材料によって略円環状に
形成されたワッシャで、該ワッシャ13は、素子ホルダ
2の素子位置決め段部2Dに配置され、ブッシュ11と
の間に後述のジルコニア素子14、ヒータ18等を挟持
している。また、ワッシャ13は、ジルコニア素子14
の表面電極15に当接し、該表面電極15を素子ホルダ
2等を介してアース側となるエンジンの排気管等に接続
している。
【0032】14は排気ガス中の酸素濃度を検出する板
状のジルコニア素子で、該ジルコニア素子14は、例え
ば酸化ジルコニウム等のセラミックス材料により薄型な
円形の板状体によって形成されている。そして、ジルコ
ニア素子14は、後述のヒータ18の中心部側と対面し
た状態でその裏面が全面に亘ってヒータ18に覆われて
いる。
【0033】また、ジルコニア素子14は、後述の緩衝
用セラミックス板19とワッシャ13との間に挟持され
ることによって軸方向に位置決めされている。そして、
ジルコニア素子14は、素子ホルダ2の排気ガス導入口
2Bを臨む状態で素子位置決め段部2Dに取付られると
共に、その表面がエンジンの排気管内に面して配置され
るものである。さらに、ジルコニア素子14の表面,裏
面には、後述の表面電極15,裏面電極16がそれぞれ
設けられている。
【0034】そして、ジルコニア素子14は、表面側の
排気ガスと裏面側の大気との間で酸素濃度に差が生じる
と、この酸素濃度差に応じて表面電極15と裏面電極1
6との間に起電力(電圧信号)を発生させ、この起電力
を検出信号として外部に出力するものである。
【0035】15はジルコニア素子14の表面に設けら
れた表面電極で、該表面電極15は、白金等の導電性ペ
ーストからなり、ジルコニア素子14の表面を覆う略円
形状の薄膜として形成されている。また、表面電極15
は、その外周側がワッシャ13に当接し、該ワッシャ1
3、素子ホルダ2等を介してエンジンの排気管等にアー
スされるものである。
【0036】16はジルコニア素子14の裏面に設けら
れた裏面電極で、該裏面電極16は、例えば白金等を含
んだ導電性ペーストを塗布することにより、ジルコニア
素子14の裏面を覆う略円形状の薄膜として形成されて
いる。そして、裏面電極16は、後述の電極板17を介
して信号出力用のリード線9に接続されている。
【0037】17はジルコニア素子14の裏面側に取付
けられた電極板で、該電極板17は、略円形状の金属導
体板等からなり、その中心部位にはブッシュ11の端子
挿通孔11Bを通り絶縁筒体3内に向けて延びる端子1
7Aが接続されている。また、電極板17の端子17A
は、その先端が絶縁筒体3内に位置してチューブ10内
に挿入されると共に、該チューブ10内で信号出力用の
リード線9に接続されている。一方、電極板17自体
は、ジルコニア素子14の裏面電極16に当接した状態
で接着等によって固定されている。これにより、電極板
17は、裏面電極16とリード線9との間を接続するも
のである。
【0038】18はジルコニア素子14に分離可能に重
なり合ってジルコニア素子14とブッシュ11との間に
設けられた板状のヒータで、該ヒータ18は、例えばア
ルミナ等のセラミックス材料を用いて焼成されている。
また、ヒータ18は、ジルコニア素子14よりも面積を
もった略円板形状に形成されている。
【0039】また、ヒータ18は、その中心部位に電極
板17の端子17Aを挿通するための端子挿通孔18A
が形成されると共に、ブッシュ11と対面する裏面には
2つの電極18B,18Bが設けられている。さらに、
ヒータ18には、2つの電極18B,18B間を蛇行し
て延び、ヒータ18を略全面に亘って覆うヒータパター
ン18C,18Cが埋設されている。
【0040】また、ヒータ18は、ジルコニア素子14
との間に電極板17を挟持すると共に、ブッシュ11と
の間に後述のコンタクトプレート20を挟持している。
これにより、ヒータ18は、コンタクトプレート20,
20等を介して給電され、電極板17を介してジルコニ
ア素子14を加熱するものである。
【0041】19はジルコニア素子14とヒータ18と
の間に設けられた緩衝部材としての緩衝用セラミックス
板で、該緩衝用セラミックス板19は例えばアルミナ等
の熱伝導性の高いセラミックス材料を用いて略円板状に
形成されている。また、緩衝用セラミックス板19の中
心部位には電極板17の外径寸法よりも大きな内径寸法
を有する電極板収容孔19Aが貫通して設けられてい
る。そして、緩衝用セラミックス板19はジルコニア素
子14とヒータ18との間に挟持され、その電極板収容
孔19Aには電極板17が収容されている。
【0042】20,20はブッシュ11とヒータ18と
の間に挟持された一対のコンタクトプレートで、該各コ
ンタクトプレート20は、略半円弧状の金属導体板等か
らなり、その内周側にはブッシュ11の端子挿通孔11
Cを通り絶縁筒体3内に向けて延びる端子20Aが接続
されている。また、コンタクトプレート20の端子20
Aは、その先端が絶縁筒体3内に位置してチューブ10
内に挿入されると共に、該チューブ10内で給電用のリ
ード線8に接続されている。一方、コンタクトプレート
20自体は、ヒータ18の電極18Bに当接している。
これにより、コンタクトプレート20は、ヒータ18の
電極18Bとリード線8との間を接続するものである。
【0043】21はジルコニア素子14を保護するため
素子ホルダ2のカバー取付部2Eにかしめ固定された保
護カバーで、該保護カバー21には、ジルコニア素子1
4の周囲に導く複数の窓部21A,21A,…が形成さ
れている。
【0044】本実施の形態による酸素センサは上述の如
き構成を有するもので、次にその作動について説明す
る。
【0045】まず、エンジンの運転中には、排気管内を
排気ガスが流通すると、ジルコニア素子14の表面側を
流れる排気ガスと裏面側の大気との間には大きな酸素濃
度の差が生じる。この結果、表面電極15と裏面電極1
6との間には、検出信号となる起電力が発生し、この検
出信号は電極板17、リード線9等を介してコントロー
ルユニットに出力される。これにより、コントロールユ
ニットでは、酸素センサから出力される検出信号を用い
て空燃比のフィードバック制御等を行う。
【0046】また、例えばエンジンの始動時等、ジルコ
ニア素子14が低温である場合には、コントロールユニ
ットによりリード線8、コンタクトプレート20等を介
してヒータ18が給電される。これにより、ヒータ18
は、緩衝用セラミックス板19を介してジルコニア素子
14を加熱する。この結果、ジルコニア素子14は、ヒ
ータ18により例えば350℃程度の温度まで加熱され
て活性化することにより、空燃比のフィードバック制御
等を早期に開始することが可能となる。
【0047】かくして、本実施の形態によれば、板状の
ジルコニア素子14とヒータ18とを分離可能に重ね合
わせる構成としたので、ヒータ18によってジルコニア
素子14を加熱したときでも、ジルコニア素子14とヒ
ータ18との間に熱応力が作用することがなく、ジルコ
ニア素子14、ヒータ18は、それぞれ別個独立に膨
張、収縮する。このため、従来技術のようにジルコニア
素子14とヒータ18とを接合した場合に比べて、ジル
コニア素子14等が損傷することがないから、酸素セン
サの信頼性、耐久性を高めることができる。また、ジル
コニア素子14とヒータ18とを焼結、接着する工程を
省くことができるから、生産性を向上し、製造コストを
低減することができる。
【0048】また、ジルコニア素子14とヒータ18と
の間には緩衝用セラミックス板19を設けたから、緩衝
用セラミックス板19が僅かに変形することによって例
えば組付け時にジルコニア素子14とヒータ18との間
に作用する衝撃力を緩和することができると共に、ジル
コニア素子14とヒータ18とを分離可能に重ね合わせ
たときでも、熱伝導性の高い緩衝用セラミックス板19
によってヒータ18が発生した熱を確実にジルコニア素
子14に伝達することができる。この結果、エンジンの
始動時等には、ジルコニア素子14を短時間で活性化で
き、酸素濃度の検出を早期に開始することができる。
【0049】また、ジルコニア素子14と素子ホルダ2
との間にはワッシャ13を設け、ジルコニア素子14と
ヒータ18との間には電極板17を設ける構成としたか
ら、ワッシャ13、素子ホルダ2を通じて表面電極15
をアースに接続することができると共に、電極板17等
を通じてジルコニア素子14の検出信号を外部に出力す
ることができる。このため、電極板17に1本のリード
線9を接続することによって検出信号を外部に出力する
ことができるから、従来技術のように2本の出力ターミ
ナル(リード線)を設ける必要がなく、構造を簡略化し
て製造コストを低減することができる。
【0050】さらに、ケーシング1は、素子位置決め段
部2Dを有する素子ホルダ2と、先端側が該素子ホルダ
2に挿入された絶縁筒体3と、該絶縁筒体3を素子ホル
ダ2に対して固定するキャップ4とによって構成したか
ら、キャップ4を用いて素子ホルダ2に絶縁筒体3を固
定するときには、素子ホルダ2の素子位置決め段部2D
と絶縁筒体3の先端側との間にジルコニア素子14とヒ
ータ18とを保持することができる。
【0051】この場合、ディスクスプリング5によって
押付方向のばね力が与えられている。このため、板状の
ジルコニア素子14、緩衝用セラミックス板19、ヒー
タ18が互いに分離可能に重なり合うときでも、ジルコ
ニア素子14、緩衝用セラミックス板19、ヒータ18
の間でずれ、がたつき等が生じることがなく、キャップ
4によって絶縁筒体3と共にジルコニア素子14、緩衝
用セラミックス板19、ヒータ18を素子ホルダ2に対
して位置決めし、固定することができる。また、ディス
クスプリング5のばね力によってジルコニア素子14の
表面電極15、裏面電極16をワッシャ13に接触させ
ることができると共に、ヒータ18の電極18Bをコン
タクトプレート20に接触させることができるから、ジ
ルコニア素子14から検出信号を確実に出力することが
できる共に、ヒータ18を確実に給電することができ
る。
【0052】なお、前記第1の実施の形態では、緩衝部
材として熱伝導性の高いセラミックス材料によって形成
した緩衝用セラミックス板19を用いるものとしたが、
本発明はこれに限らず、例えば図4に示す変形例のよう
に導電性金属材料からなる緩衝用金属ワッシャ19′を
用いてもよい。この場合、ジルコニア素子14とヒータ
18との間の衝撃力を緩和する作用を高めるために、緩
衝用金属ワッシャ19′には径方向に延びる切込みを設
ける構成としてもよい。
【0053】次に、図5および図6は本発明の第2の実
施の形態を示し、本実施の形態の特徴は緩衝部材を導電
性金属材料によって形成すると共に、該緩衝部材を通じ
て裏面電極からの検出信号を出力する構成としたことに
ある。なお、本実施の形態では、前記第1の実施の形態
と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略
するものとする。
【0054】31は本実施の形態による緩衝部材として
の緩衝用金属板で、該緩衝用金属板31は、ジルコニア
素子14とヒータ18との間に挟持されている。また、
緩衝用金属板31は、略円形状の金属導体板等からな
り、その中心部位にはブッシュ11の端子挿通孔11B
を通り絶縁筒体3内に向けて延びる端子31Aが接続さ
れている。そして、緩衝用金属板31は、その金属体の
もっている撓み性によってジルコニア素子14とヒータ
18との間の衝撃力を緩和している。この場合、図6に
示すように緩衝用金属板31の中心から径方向外側に向
けて延びる複数本(例えば4本)の切込み31Bを設け
ることによって、ジルコニア素子14とヒータ18との
間に作用する衝撃力を一層緩和することができる。
【0055】また、緩衝用金属板31の端子31Aは、
その先端が絶縁筒体3内に位置してチューブ10内に挿
入されると共に、該チューブ10内で信号出力用のリー
ド線に接続されている。一方、緩衝用金属板31自体
は、ジルコニア素子14の裏面電極16に当接してい
る。これにより、緩衝用金属板31は、裏面電極16と
リード線9との間を接続し、裏面電極16からの検出信
号を外部のコントロールユニット等に向けて出力するも
のである。
【0056】かくして、本実施の形態でも前記第1の実
施の形態と同様の作用効果を得ることができる。しか
し、本実施の形態では、導電性金属材料からなる緩衝用
金属板31を通じて検出信号を出力する構成としたか
ら、緩衝用金属板31はヒータ18の熱をジルコニア素
子14に伝達する緩衝部材と、検出信号を出力する電極
板とを兼用することができる。このため、第1の実施の
形態のように緩衝用金属板31の他に電極板を設けた場
合に比べて部品点数を削減することができ、製造コスト
を低減することができる。
【0057】なお、前記各実施の形態では、緩衝部材と
してリング状の緩衝用セラミックス板19、緩衝用金属
ワッシャ19′、円板状の緩衝用金属板31を用いるも
のとしたが、本発明はこれに限らず、緩衝部材として金
属材料からなる皿ばね、スプリングワッシャ等を用いて
もよい。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、板状のヒータと検出素子とを分離可能に重ね合わ
せ、ヒータと検出素子との間には緩衝部材を設ける構成
としたから、ヒータによって検出素子を加熱したときで
も、ヒータと検出素子とを別個独立に膨張、収縮させる
ことができる。このため、ヒータと検出素子との間に熱
応力が作用することがないから、熱応力によるヒータ、
検出素子の損傷を防ぐことができ、信頼性、耐久性を向
上することができると共に、生産性を向上し、製造コス
トを低減することができる。また、ヒータと検出素子と
の間には緩衝部材を設けたから、緩衝部材によって組付
け時等にヒータと検出素子との間に作用する衝撃力を緩
和することができると共に、緩衝部材を通じてヒータの
熱を検出素子に確実に伝達できる。このため、エンジン
の始動時等には、検出素子を短時間で活性化でき、酸素
濃度の検出を早期に開始することができる。
【0059】また、請求項2の発明によれば、緩衝部材
を熱伝導性の高いセラミックス材料によって形成したか
ら、セラミックス材料からなる緩衝部材を通じてヒータ
の熱を検出素子に効率よく伝達することができ、検出素
子を早期に活性化することができる。
【0060】一方、請求項3の発明によれば、緩衝部材
を導電性金属材料によって形成したから、導電性金属材
料からなる緩衝部材を通じてヒータの熱を検出素子に効
率よく伝達することができ、検出素子を早期に活性化す
ることができる。
【0061】また、請求項4の発明によれば、緩衝部材
は検出素子の裏面電極と接触し、該緩衝部材を通じて検
出信号を出力する構成としたから、緩衝部材はヒータの
熱を検出素子に伝達すると共に、裏面電極を通じて検出
素子からの検出信号を出力することができる。このた
め、検出信号を出力するための電極板等を別途設ける必
要がなく、部品点数を削減し、製造コストを低減するこ
とができる。
【0062】さらに、請求項5の発明によれば、ケーシ
ングは、段部を有する筒状の素子ホルダと、先端側が該
素子ホルダに挿入された絶縁筒体と、該絶縁筒体の外周
側を覆って設けられ該絶縁筒体を前記素子ホルダに対し
て固定するキャップとによって構成したから、キャップ
を用いて素子ホルダに絶縁筒体を固定するときに、素子
ホルダの段部と絶縁筒体の先端側との間に検出素子、緩
衝部材、ヒータを保持することができる。このため、板
状の検出素子、緩衝部材、ヒータが互いに分離可能に重
なり合うときであっても、キャップによって絶縁筒体と
共に検出素子、緩衝部材、ヒータを素子ホルダに対して
固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による酸素センサを
示す縦断面図である。
【図2】酸素センサの先端側を示す要部拡大断面図であ
る。
【図3】第1の実施の形態のヒータ、ジルコニア素子、
緩衝用セラミックス板等を分解した状態で示す分解斜視
図である。
【図4】第1の実施の形態の変形例による酸素センサの
先端側を示す要部拡大断面図である。
【図5】第2の実施の形態による酸素センサの先端側を
示す要部拡大断面図である。
【図6】第2の実施の形態のヒータ、ジルコニア素子、
緩衝用金属板等を分解した状態で示す分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 素子ホルダ 2A 素子収容筒部 2B 排気ガス導入口 2D 素子位置決め段部(段部) 3 絶縁筒体 4 キャップ 5 ディスクスプリング 8,9 リード線 11 ブッシュ 13 ワッシャ 14 ジルコニア素子(検出素子) 15 表面電極 16 裏面電極 17 電極板 18 ヒータ 19 緩衝用セラミックス板(緩衝部材) 19′ 緩衝用金属ワッシャ(緩衝部材) 20 コンタクトプレート 21 保護カバー 31 緩衝用金属板(緩衝部材) 31A 端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端側に排気ガスを導入する排気ガス導
    入口を有する筒状のケーシングと、表面電極と裏面電極
    とを有する板状体からなり、該ケーシングの先端側に取
    付けられて前記排気ガス導入口から導入される排気ガス
    中の酸素濃度を検出する板状の検出素子と、該検出素子
    の裏面側に分離可能に重ね合わせて設けられ該検出素子
    を加熱する板状のヒータと、該ヒータと検出素子との間
    に設けられ該ヒータの熱を検出素子に伝達する板状の緩
    衝部材とから構成してなる酸素センサ。
  2. 【請求項2】 前記緩衝部材は熱伝導性の高いセラミッ
    クス材料によって形成してなる請求項1に記載の酸素セ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 前記緩衝部材は導電性金属材料によって
    形成してなる請求項1に記載の酸素センサ。
  4. 【請求項4】 前記緩衝部材は前記検出素子の裏面電極
    と接触し、該緩衝部材を通じて検出信号を出力する構成
    としてなる請求項3に記載の酸素センサ。
  5. 【請求項5】 前記ケーシングは、排気ガス導入口側に
    前記検出素子とヒータが取付けられる段部を有する筒状
    の素子ホルダと、先端側が該素子ホルダに挿入され、内
    部に前記検出素子およびヒータにそれぞれ接続されたリ
    ード線が挿通された絶縁筒体と、該絶縁筒体の外周側を
    覆って設けられ該絶縁筒体を前記素子ホルダに対して固
    定するキャップとからなり、該キャップによって前記素
    子ホルダの段部と絶縁筒体の先端側との間に前記検出素
    子、緩衝部材、ヒータを保持する構成としてなる請求項
    1,2,3または4に記載の酸素センサ。
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