JP3761379B2 - 酸素センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等の排気ガス中の酸素濃度を検出するのに用いて好適な酸素センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えばターボチャージャ等を搭載した自動車用エンジンでは、空燃をリッチ傾向にしてエンジンを運転しているため、その排気ガスの温度は280℃程度となっている。しかし、酸素センサは通常350℃程度の温度下で正常に作動するので、ターボチャージャ付のエンジン等ではヒータ付き酸素センサを用い、その検出素子をセラミックスヒータによって加熱するようにしている。
【0003】
そこで、図6を参照しつつ従来技術によるヒータ付きの酸素センサについて説明する。
【0004】
1は酸素センサの本体を構成する金属製のケーシングで、該ケーシング1は、軸方向一側におねじ部2Aが形成された段付き筒状の素子ホルダ2と、該素子ホルダ2の軸方向他側にかしめ固定された筒状のキャップ3とからなり、後述のジルコニアチューブ4を自動車用エンジンの排気管(図示せず)内に突出させるべく、素子ホルダ2のおねじ部2Aが排気管に螺着されるものである。
【0005】
4は排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素濃度検出素子としてのジルコニアチューブで、該ジルコニアチューブ4は、例えば酸化ジルコニウム等のセラミックス材料によって有底筒状に形成され、素子ホルダ2の内周にワッシャ等を介して取付けられると共に、先端側が素子ホルダ2から突出している。
【0006】
ここで、ジルコニアチューブ4の内面、外面には、内側電極4A、外側電極4Bが設けられている。そして、内側電極4Aはジルコニアチューブ4の端面4Cに延び、この位置で後述の導電体8と接続されている。また、外側電極4Bは素子ホルダ2等を介してエンジンの排気管等にアースされる。そして、ジルコニアチューブ4は、外側の排気ガスと内側の大気との間で酸素濃度に差が生じると、この酸素濃度差に応じて内側電極4Aと外側電極4Bとの間に起電力を発生させ、この起電力を検出信号として出力するものである。
【0007】
5はジルコニアチューブ4の他端側でケーシング1の素子ホルダ2内に嵌合された絶縁筒体、6はキャップ3内で該絶縁筒体5の他端側に嵌合された他の絶縁筒体で、該絶縁筒体5,6は、アルミナ等のセラミックス材料によって段付き筒状に形成されている。また、絶縁筒体6の内周側には、後述のヒータ7を軸方向に位置決めするストッパ6Aが突設されている。
【0008】
7はケーシング1内に軸方向に伸長して設けられた棒状のヒータで、該ヒータ7は、例えばアルミナ等のセラミックス材料により棒状の円柱体として形成され、その外周側には、給電されることにより発熱するヒータパターンと、このヒータパターンを覆う保護層とが設けられている。そして、ヒータ7は、軸方向の一側がジルコニアチューブ4内に挿入され、他側が後述する導電体8のピン部8Bと各コンタクトスプリング9とによって挟持されている。そして、ヒータ7は、各コンタクトスプリング9を介して給電されることによりジルコニアチューブ4を加熱するものである。
【0009】
8はジルコニアチューブ4と後述の信号出力端子13とを接続する導電体で、該導電体8は、環状の金属板等からなるプレート部8Aと、細長い金属ピン等により形成され、一端側が溶接等の手段によって該プレート部8Aと一体に固着されたピン部8Bとから構成されている。そして、プレート部8Aはヒータ7の外周側に挿嵌され、ジルコニアチューブ4の端面4Cで内側電極4Aに当接している。また、ピン部8Bはヒータ7に沿って軸方向に延び、他端側が後述のシール筒11内で信号出力端子13にかしめ固定されている。
【0010】
9,9は絶縁筒体6内に設けられた一対のコンタクトスプリング(一方のみ図示)で、該各コンタクトスプリング9は、略U字状の金属ピン等からなり、一端側がヒータ7に接続されると共に、他端側が後述のシール筒11内で給電端子15にかしめ固定されている。
【0011】
10はキャップ3の他端側に配設されたディスクスプリングで、該ディスクスプリング10は、絶縁筒体5,6を介して導電体8のプレート部8Aをジルコニアチューブ4の内側電極4Aに強く押付けると共に、ケーシング1内でジルコニアチューブ4等を位置決めしている。
【0012】
11はアウタキャップ12を用いてケーシング1の他端側に設けられた絶縁性のシール筒で、該シール筒11内には、後述のリード線14,16とシール筒11との間をシールするシール部材11A,11A,…が設けられている。
【0013】
13は導電体8を介してジルコニアチューブ4の内側電極4Aと接続された信号出力端子で、該信号出力端子13は、ジルコニアチューブ4からの検出信号をリード線14を介して外部に出力するものである。
【0014】
15,15はコンタクトスプリング9を介してヒータ7と接続された一対の給電端子(一方のみ図示)で、該各給電端子15はリード線16を介して車両の電源側とアース側に接続され、外部からヒータ7に給電を行うものである。
【0015】
従来技術による酸素センサは上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0016】
まず、エンジンの運転中には、排気管内を排気ガスが流通すると、ジルコニアチューブ4の外側を流れる排気ガスとチューブ4内の大気との間には大きな酸素濃度の差が生じる。この結果、内側電極4Aと外側電極4Bとの間には、検出信号となる起電力が発生し、この検出信号は導電体8、信号出力端子13、リード線14等を介して外部に出力される。これにより、エンジン制御用のコントロールユニット等では、酸素センサから出力される検出信号を用いて空燃比のフィードバック制御等を行う。
【0017】
また、例えばエンジンの始動時等、ジルコニアチューブ4が低温である場合には、ヒータ7がコントロールユニットによりリード線16、給電端子15、コンタクトスプリング9等を介して給電される。この結果、ジルコニアチューブ4はヒータ7により加熱されて活性化し、空燃比のフィードバック制御等を早期に開始することが可能となる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術では、ジルコニアチューブ4の内側電極4Aと信号出力端子13との間を導電体8によって接続し、ジルコニアチューブ4から出力される検出信号をリード線14によって外部に出力する構成としている。
【0019】
しかし、導電体8は、環状のプレート部8Aと細長いピン部8Bとを溶接することによって形成され、絶縁筒体5,6、ディスクスプリング10等を用いてケーシング1内で位置決めされると共に、そのピン部8Bは信号出力端子13にかしめ固定されている。
【0020】
このため、従来技術では、導電体8を形成するときの溶接作業やピン部8Bと信号出力端子13とを固定するときのかしめ作業に手間がかかるばかりでなく、絶縁筒体5,6、ディスクスプリング10等によって酸素センサ全体の部品点数が増加するため、センサ組立時の作業性が低下し、またコストアップを招くという問題がある。
【0021】
本発明は上述した従来技術の課題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、酸素濃度検出素子と信号出力端子とを簡単な構造で接続でき、これらの接続に必要な部品点数を削減してコストを低減できると共に、組立時の作業性を向上できるようにした酸素センサを提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために本発明は、筒状のケーシングと、該ケーシングの軸方向一側に設けられ内側電極と外側電極との間で酸素濃度を検出する酸素濃度検出素子と、前記ケーシング内に軸方向に伸長して設けられ該酸素濃度検出素子を加熱するヒータと、前記ケーシングの軸方向他側に設けられ前記酸素濃度検出素子からの検出信号を外部に出力する信号出力端子と、前記ケーシングの軸方向他側に設けられ外部から前記ヒータに給電を行う給電端子とからなる酸素センサに適用される。
【0023】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、ヒータの外周側には、軸方向に伸長して形成され酸素濃度検出素子の内側電極と信号出力端子との間を接続する配線部を一体に設け、該配線部は前記ヒータの外周側に導電性ペーストを塗布して焼成することにより成したことにある。
【0024】
このように構成することにより、ヒータの外周側に配線部を固定でき、この配線部を用いて酸素濃度検出素子の内側電極と信号出力端子との間を接続することができる。そして、酸素濃度検出素子から出力される検出信号を配線部、信号出力端子等を介して外部に導出することができる。
【0025】
また、配線部はヒータの外周側に導電性ペーストを塗布して焼成することにより構成しているので、導電性ペーストを焼成することによって配線部をヒータと一体に形成でき、例えばセラミックス材料からなるヒータの製造時には、ヒータと配線部とを同時に焼成して製造することができる
【0026】
また、請求項の発明によると、ヒータの外周側にはヒータの周方向に伸長し給電端子が径方向外側から接触する帯状の給電用電極部を設け、配線部には該給電用電極部と異なる位置でヒータの周方向に伸長し信号出力端子が径方向外側から接触する帯状の信号出力用電極部を設ける構成としている。
【0027】
これにより、配線部は、その信号出力用電極部の長さ範囲内となる任意の周方向位置で信号出力端子と接触することができる。また、ヒータの給電用電極部も同様に、その長さ範囲内となる任意の周方向位置で給電端子と接触することができる。従って、酸素センサの組立時には、ケーシング側の各端子とヒータ側の各電極部とを容易に位置合わせすることができる。
【0028】
さらに、請求項の発明によると、ヒータの外周側には、導電性材料により環状板として形成され酸素濃度検出素子の内側電極と配線部とを接続するコンタクトプレートを挿嵌して設ける構成としている。
【0029】
これにより、コンタクトプレートをヒータの外周側に挿嵌して配線部と接触させることができ、この状態でコンタクトプレートの表面等を酸素濃度検出素子の内側電極と接触させることによって、酸素濃度検出素子と配線部とを接続することができる。
【0030】
さらに、請求項の発明によると、ケーシングは、酸素濃度検出素子が取付けられた筒状の素子側ケースと、該素子側ケースの軸方向他側に設けられ信号出力端子と給電端子とを保持する端子ホルダが取付けられた端子側ケースとからなり、素子側ケースには前記酸素濃度検出素子を素子側ケース内にかしめ固定するかしめ部を設け、端子側ケース内には素子側ホルダと端子ホルダとの間に空間部を確保する構成としている。
【0031】
これにより、酸素濃度検出素子を素子側ケース内にかしめ固定でき、端子側ケース内には、酸素濃度検出素子を固定する部材等を設ける必要がなくなるから、部品点数を削減することができる。また、端子側ケース内には、素子側ケースと端子ホルダとの間に空間部を確保でき、この空間部は酸素濃度検出素子の位置でヒータから発生する熱が端子ホルダ側に伝わるのを抑制することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による酸素センサを、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
ここで、図1ないし図5は本発明による第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、自動車用エンジンに用いられる酸素センサを例に挙げて述べる。
【0034】
21は酸素センサの本体を構成するケーシングで、該ケーシング21は、金属材料等により段付き筒状に形成された素子側ケースとしての素子ホルダ22と、金属筒等により形成され、該素子ホルダ22に嵌合して固着された端子側ケースとしてのキャップ23とから構成されている。
【0035】
ここで、素子ホルダ22には、従来技術とほぼ同様に、軸方向一側に位置して自動車用エンジンの排気管(図示せず)等に螺着されるおねじ部22Aが形成されている。しかし、素子ホルダ22の他端側には、後述のジルコニアチューブ25、コンタクトプレート26、絶縁筒27およびプレート部材28を素子ホルダ22内に固定したかしめ部22Bが形成されている。
【0036】
一方、キャップ23は、例えばレーザ溶接等により形成された環状の溶接部24を用いて素子ホルダ22の軸方向他側に溶接されている。また、キャップ23の他端側には、後述の端子ホルダ29とシール体31とをキャップ23内に固定したかしめ部23Aが形成されている。
【0037】
25は素子ホルダ22内に取付けられた酸素濃度検出素子としてのジルコニアチューブで、該ジルコニアチューブ25は、従来技術とほぼ同様に、例えば酸化ジルコニウム等のセラミックス材料によって有底筒状に形成され、その内面、外面には内側電極25A、外側電極25Bが設けられている。また、内側電極25Aはジルコニアチューブ25の端面25Cに伸長しており、外側電極25Bは素子ホルダ22等によってエンジンの排気管等にアースされる。そして、ジルコニアチューブ25は、その内,外の酸素濃度差に応じて内側電極25Aと外側電極25Bとの間に起電力を発生させ、この起電力を検出信号として出力するものである。
【0038】
26は金属等の導電性材料により略環状板として形成されたコンタクトプレートで、該コンタクトプレート26は、素子ホルダ22内に位置してジルコニアチューブ25の端面25Cに当接した環状板部26Aと、該環状板部26Aの内周側から軸方向に突出し、後述するヒータ32の外周側に挿嵌された筒部26Bとから構成されている。そして、環状板部26Aは、素子ホルダ22のかしめ部22Bによりプレート部材28と絶縁筒27とを介してジルコニアチューブ25の端面25Cに押付けられ、その内側電極25Aと接触している。また、筒部26Bは、その内周側が後述の配線パターン36と軸方向に沿って面接触している。
【0039】
27は例えば絶縁性のセラミックス材料等により形成された絶縁筒で、該絶縁筒27は、環状の金属板等からなるプレート部材28と共に素子ホルダ22内にかしめ固定され、このプレート部材28はヒータ32の外周側に隙間をもって配置されている。
【0040】
29は例えばセラミックス材料等により形成された絶縁性の端子ホルダで、該端子ホルダ29は、図2、図3に示す如く、軸方向一側が開口し他側が閉塞された有底の筒状体として形成され、キャップ23内に嵌合されている。そして、端子ホルダ29は、その一端側が後述の空間部30を画成すると共に、他端側が後述のシール体31に固着されている。
【0041】
また、端子ホルダ29内には、その開口側からヒータ32が挿入される有底のヒータ挿入穴29Aと、該ヒータ挿入穴29Aの底部側に突出しヒータ32の軸方向位置をジルコニアチューブ25との間で定める位置決め突起29Bとが設けられている。また、端子ホルダ29内には、図3に示す如く、後述の信号出力端子37と給電端子39,40とを装着する3個の端子装着溝29C,29C,…がヒータ挿入穴29Aの周壁にほぼ等しい間隔をもって形成され、該各端子装着溝29Cは軸方向に伸長している。
【0042】
30はキャップ23内に位置して素子ホルダ22と端子ホルダ29との間に画成(確保)された空間部で、該空間部30は、図1に示す如くヒータ32の外周側を取囲む円筒状の空間からなり、ジルコニアチューブ25の位置でヒータ32から発生する熱が端子ホルダ29側に伝わるのを遮断する構成となっている。
【0043】
31は端子ホルダ29の外側でケーシング21内をシールする段付き円柱状のシール体で、該シール体31は、例えばフッ素ゴム等の弾性樹脂材料からなり、キャップ23内に嵌合された状態でかしめ部23Aによって固定されている。
【0044】
32はケーシング21内に軸方向に伸長して設けられた棒状のヒータで、該ヒータ32は、図4、図5に示す如く、例えばアルミナ等のセラミックス材料からなる棒状のヒータコア33と、タングステン等の発熱性導体材料により細幅な配線として形成され、該ヒータコア33の外周側に設けられたヒータパターン34と、アルミナ等の絶縁性セラミックス材料により該ヒータパターン34を覆う薄膜として形成され、ヒータパターン34の酸化を防止する保護層35とからなり、該保護層35の外周側には後述の配線パタ−ン36が設けられている。
【0045】
ここで、ヒータコア33は、一端側がジルコニアチューブ25内に挿入される共に、他端側が図3に示す如く信号出力端子37と給電端子39,40とによって3箇所で径方向外側から支持されている。また、ヒータパターン34は、図4に示す如く、その両端部位がヒータコア33の他端側で保護層35から露出した一対の給電用電極部34A,34Bとなり、これらの電極部34A,34Bは、ヒータコア33の外周側にほぼ全周に亘って環状に形成されると共に、軸方向に間隔をもって配置されている。この場合、例えば一方の電極部34Aは、他方の電極部34Bに設けられた切欠き34B1 を介してヒータパターン34の本体側と接続されている。
【0046】
そして、ヒータパターン34は、電極部34A,34Bが給電端子39,40等を介して車両の電源側、アース側にそれぞれ接続され、この電源側から給電されることによってヒータ32はジルコニアチューブ25を加熱するものである。
【0047】
36はヒータ32の外周側に一体に固着して設けられた配線部としての配線パターンで、該配線パターン36は、図1、図4に示す如く、例えば金属粉等の導伝性材料が含まれた導電性ペーストを保護層35の外周側に塗布、印刷して焼成することにより形成され、保護層35によってヒータパターン34から絶縁されると共に、軸方向に伸長した長尺なパターン形状を有している。
【0048】
ここで、配線パターン36は、一端側がコンタクトプレート26の筒部26Bと接触している。また、配線パターン36の他端側には、図4に示す如く、環状の信号出力用電極部36Aがヒータ32の外周側に全周に亘って形成され、この電極部36Aは、ヒータパターン34の電極部34A,34Bに対して軸方向に離間すると共に、信号出力端子37と接触している。これにより、配線パターン36は、コンタクトプレート26と協働してジルコニアチューブ25の内側電極25Aと信号出力端子37とを接続するものである。
【0049】
37は例えばばね性を有する金属板等をプレス加工することによって一体に形成された信号出力端子で、該信号出力端子37は、図3、図4に示す如く、リード線38の端部側にかしめ固定されたかしめ部37Aと、該かしめ部37Aからヒータ32の軸方向に延設された細幅の延設部37Bと、該延設部37の先端側から左,右両側に突設された突片部37C,37Cと、該各突片部37C間に位置してヒータ32側に突出した接点部37Dとから構成されている。
【0050】
そして、信号出力端子37を端子ホルダ29内に装着した状態では、かしめ部37Aが端子ホルダ29の端子装着溝29C内に配置され、リード線38がシール体31を介してケーシング21外に引出されている。また、各突片部37Cはヒータ挿通穴29Aの周壁に当接して円弧状に弾性変形した状態となるため、接点部37Dは、各突片部37Cの復元力が図4中の矢示A方向に加わることによって矢示B方向へと径方向内向きに付勢され、配線パターン36の電極部36Aに対して径方向外側から弾性的に接触している。そして、信号出力端子37は、ジルコニアチューブ25からの検出信号をリード線38によって外部に出力するものである。
【0051】
39,40はヒータパターン34に外部から給電を行う一対の給電端子で、給電端子39,40は、図3、図5に示す如く信号出力端子37とほぼ同様に構成されている。しかし、給電端子39,40は、それぞれヒータパターン34の電極部34A,34Bに対応した軸方向寸法をもって形成されている。そして、給電端子39は電極部34Aと弾性的に接触し、リード線41を介してケーシング21外に引出されている。また、給電端子40は電極部34Bと弾性的に接触し、リード線42を介して外部に引出されている。
【0052】
本実施の形態による酸素センサは上述の如き構成を有するもので、排気ガス中に配置したジルコニアチューブ25の内周側と外周側との間に酸素濃度の差に応じた起電力を発生させる点では従来技術によるものと格別差異はない。
【0053】
そして、ジルコニアチューブ25から出力される検出信号は、コンタクトプレート26、配線パターン36、信号出力端子37およびリード線38を介して外部に導出される。また、ヒータ32を作動させるときには、車両の電源(アース)側からリード線41,42と給電端子39,40とを介してヒータパターン34に給電が行われることにより、ヒータパターン34が発熱する。
【0054】
次に、本実施の形態の酸素センサに用いるヒータ32の製造方法について述べる。
【0055】
この場合、ヒータ32の製造時には、まずヒータコア33の外周側にヒータパターン34用の導電性ペーストと保護層35用のアルミナペーストとを順次塗布する。そして、保護層35の外周側には、配線パターン36となる導電性ペーストを曲面印刷等の手段によって所定の形状パターンで印刷し、これらを高温で焼成することによってヒータ32と配線パターン36とを同時に製造する。
【0056】
次に、図5を参照しつつ本実施の形態による酸素センサの組立方法について説明する。
【0057】
まず、素子ホルダ22側の組立時には、ジルコニアチューブ25、コンタクトプレート26、絶縁筒27、プレート部材28等を素子ホルダ22内にかしめ固定する。また、キャップ23側の組立時には、端子ホルダ29とシール体31とを一体に固着し、信号出力端子37、給電端子39,40を端子ホルダ29内に配置してリード線38,41,42をシール体31から外側に引出した後に、端子ホルダ29とシール体31とをキャップ23内にかしめ固定する。
【0058】
次に、ヒータ32の一端側をプレート部材28、絶縁筒27、コンタクトプレート26等を介してジルコニアチューブ25内に挿入し、配線パターン36をコンタクトプレート26によってジルコニアチューブ25の内側電極25Aと接続する。
【0059】
次に、これらの素子ホルダ22とキャップ23とを嵌合し、このときにヒータ32の他端側を端子ホルダ29のヒータ挿入穴29A内に挿入して信号出力端子37と給電端子39,40の径方向内側に押込む。これにより、信号出力端子37、給電端子39,40は、それぞれ配線パターン36の電極部36A、ヒータパターン34の電極部34A,34Bに接続された状態となるので、素子ホルダ22とキャップ23との間に溶接部24を形成し、酸素センサを完成する。なお、この場合、ヒータ32の組付け時には、まず他端側を端子ホルダ29内に挿入した後に、一端側をジルコニアチューブ25内に挿入してもよい。
【0060】
かくして、本実施の形態では、ヒータ32の外周側に配線パターン36を設け、この配線パターン36によってジルコニアチューブ25の内側電極25Aと信号出力端子37との間を接続する構成としたので、配線パターン36をヒータ32の外周側に一体に固着でき、ジルコニアチューブ25と信号出力端子37との接続構造を簡略化できると共に、その検出信号をコンタクトプレート26、配線パターン36、信号出力端子37等を介して外部に導出することができる。
【0061】
これにより、従来技術のように複雑な形状をもつ導電体8をケーシング1内に配設する必要がなくなる上に、この導電体8をケーシング1内で支持するための絶縁筒体5,6、ディスクスプリング10、さらにはヒータ7用の各コンタクトスプリング9等も省略でき、部品点数を削減してコストを低減できると共に、酸素センサを従来技術と比較して軸方向に小型化することができる。また、導電体8の形成工程や信号出力端子13とのかしめ工程も不要となるので、組立時の作業性を向上させることができる。
【0062】
また、ヒータ32の外周側に導電性ペーストを塗布して焼成することにより配線パターン36を形成したので、配線パターン36を容易に形成でき、ヒータ32と配線パターン36とを同時に焼成して効率よく製造することができる。
【0063】
また、ヒータパターン34の給電用電極部34A,34Bと配線パターン36の信号出力用電極部36Aとを略環状に形成したので、信号出力端子37は、ヒータ32の外周側に対して任意の周方向位置で配線パターン36の電極部36Aと接触できると共に、給電端子39,40もヒータパターン34の電極部34A,34Bに対し任意の周方向位置で接触することができる。
【0064】
これにより、酸素センサの組立時には、ヒータ32が軸線方向を中心として回転方向に位置ずれした場合でも、これらの信号出力端子37、給電端子39,40と電極部36A,34A,34Bとを安定した接続状態に保持でき、ヒータ32を回転方向に対して位置合わせする必要がなくなるので、組立作業を効率よく行うことができる。
【0065】
また、配線パターン36とジルコニアチューブ25の内側電極25Aとをコンタクトプレート26によって接続したので、その筒部26Bと配線パターン36とを安定して面接触させることができると共に、環状板部26Aと内側電極25Aとの間に大きな接触面積を確保することができる。
【0066】
さらに、ジルコニアチューブ25、絶縁筒27、プレート部材28をかしめ部22Bによって素子ホルダ22にかしめ固定したので、従来技術のように素子ホルダ22とキャップ23との間にジルコニアチューブ25等を位置決めする構造を設ける必要がなくなり、ケーシング1内の構造を簡略化することができる。
【0067】
しかも、ケーシング21内には、素子ホルダ22と端子ホルダ29との間に空間部30を確保できるので、ジルコニアチューブ25の位置でヒータ32から発生する熱が端子ホルダ29側に伝わるのを空間部30によって抑制でき、信号出力端子37、給電端子39,40等の劣化を防止して耐久性を高めることができる。
【0068】
また、信号出力端子37をかしめ部37A、延設部37B、突片部37Cおよび接点部37Dによって構成したので、突片部37Cの弾性変形による復元力を利用して接点部37Dを配線パターン36と弾性的に接触させることができ、その接触状態を安定させることができる。さらに、給電端子39,40を信号出力端子37とほぼ同様に構成することにより、これらの接触状態の安定化を図ることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1の発明によれば、ヒータの外周側には、軸方向に伸長して形成され酸素濃度検出素子の内側電極と信号出力端子との間を接続する配線部を一体に設け、該配線部は前記ヒータの外周側に導電性ペーストを塗布して焼成することにより構成したので、配線部をヒータの外周側に固定でき、酸素濃度検出素子と信号出力端子との接続構造を簡略化することができる。これにより、従来技術のように複雑な形状をもつ導電体や導電体用の支持部材等を用いる必要がなくなるので、部品点数を削減してコストを低減できると共に、酸素センサを軸方向に小型化でき、組立時の作業性を向上させることができる。
【0070】
そして、前記配線部はヒータの外周側に導電性ペーストを塗布して焼成することにより構成したので、導電性ペーストによって配線部をヒータと一体化した状態で容易に形成でき、例えばセラミックス材料からなるヒータの製造時には、ヒータと配線部とを同時に焼成して効率よく製造することができる。
【0071】
また、請求項の発明によれば、ヒータの外周側にはヒータの周方向に伸長した帯状の給電用電極部を設け、配線部にはヒータの周方向に伸長した帯状の信号出力用電極部を設ける構成としたので、配線部の信号出力用電極部は、その長さ範囲内となる任意の周方向位置で信号出力端子と接触でき、ヒータの給電用電極部も同様に、その長さ範囲内となる任意の周方向位置で給電端子と接触することができる。従って、酸素センサの組立時には、例えばヒータを軸線の周囲で回転させることによって各端子と電極部とを位置合わせする必要がなくなり、これらの間を安定的に接続できると共に、組立作業を効率よく行うことができる。
【0072】
また、請求項の発明によれば、ヒータの外周側には、酸素濃度検出素子と配線部とを接続するコンタクトプレートを挿嵌して設ける構成としたので、コンタクトプレートがヒータ外周の配線部と酸素濃度検出素子の内側電極とに接触する面積をそれぞれ大きく確保でき、これらの間をコンタクトプレートによって安定的に接続することができる。
【0073】
さらに、請求項の発明によれば、素子側ケースには酸素濃度検出素子をかしめ固定するかしめ部を設け、端子側ケース内には素子側ケースと端子ホルダとの間に空間部を確保する構成としたので、酸素濃度検出素子を素子側ケース内にかしめ固定でき、従来技術のように端子側ケース内に酸素濃度検出素子を固定する部材等を設ける必要がなくなり、その構造を簡略化することができる。また、端子側ケース内に確保した空間部によって、酸素濃度検出素子の位置でヒータから発生する熱が端子ホルダ側に伝わるのを抑制でき、各端子等の劣化を防止して耐久性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による酸素センサを示す縦断面図である。
【図2】 端子ホルダの近傍を示す図1中の要部拡大断面図である。
【図3】 図2中の矢示III − III方向から見た端子ホルダの横断面図である。
【図4】 ヒータの端部側と信号出力端子とを拡大して示す部分斜視図である。
【図5】 酸素センサを分解した状態で示す縦断面図である。
図6】 従来技術の酸素センサを示す縦断面図である。
【符号の説明】
21 ケーシング
22 素子ホルダ(素子側ケース)
22B かしめ部
23 キャップ(端子側ケース)
25 ジルコニアチューブ(酸素濃度検出素子)
25A 内側電極
25B 外側電極
26 コンタクトプレート
絶縁筒
プレート部材
端子ホルダ
30 空間部
31 シール体
ヒータ
33 ヒータコア
34 ヒータパターン
34A,34B 給電用電極部
35 保護層
36 配線パターン(配線部)
36A 信号出力用電極部
37 信号出力端子
38,41,42 リード線
39,40 給電端子

Claims (4)

  1. 筒状のケーシングと、該ケーシングの軸方向一側に設けられ内側電極と外側電極との間で酸素濃度を検出する酸素濃度検出素子と、前記ケーシング内に軸方向に伸長して設けられ該酸素濃度検出素子を加熱するヒータと、前記ケーシングの軸方向他側に設けられ前記酸素濃度検出素子からの検出信号を外部に出力する信号出力端子と、前記ケーシングの軸方向他側に設けられ外部から前記ヒータに給電を行う給電端子とからなる酸素センサにおいて、
    前記ヒータの外周側には、軸方向に伸長して形成され前記酸素濃度検出素子の内側電極と前記信号出力端子との間を接続する配線部を一体に設け、該配線部は前記ヒータの外周側に導電性ペーストを塗布して焼成することにより構成したことを特徴とする酸素センサ。
  2. 前記ヒータの外周側にはヒータの周方向に伸長し前記給電端子が径方向外側から接触する帯状の給電用電極部を設け、前記配線部には該給電用電極部と異なる位置でヒータの周方向に伸長し前記信号出力端子が径方向外側から接触する帯状の信号出力用電極部を設けてなる請求項1に記載の酸素センサ。
  3. 前記ヒータの外周側には、導電性材料により環状板として形成され前記酸素濃度検出素子の内側電極と前記配線部とを接続するコンタクトプレートを挿嵌して設けてなる請求項1または2に記載の酸素センサ。
  4. 前記ケーシングは、前記酸素濃度検出素子が取付けられた筒状の素子側ケースと、該素子側ケースの軸方向他側に設けられ前記信号出力端子と給電端子とを保持する端子ホルダが取付けられた端子側ケースとからなり、前記素子側ケースには前記酸素濃度検出素子を素子側ケース内にかしめ固定するかしめ部を設け、前記端子側ケース内には前記素子側ケースと端子ホルダとの間に空間部を確保する構成としてなる請求項1,2または3に記載の酸素センサ。
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