JP7055079B2 - ガスセンサ、及びガス検出システム - Google Patents
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Description
酸素濃度の基準になる基準ガスが導入される基準ガス室(40)と、
上記被測定ガス室と上記基準ガス室との間に介在し、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体(20)と、該固体電解質体の上記被測定ガス室側の主面に形成された被測定電極(21G)と、上記固体電解質体の上記基準ガス室側の主面に形成された基準電極(21A)と、を有するガス検出部(2)と、
上記被測定ガス室と外部空間(S)とを区画する被測定ガス壁(3)と、
上記基準ガス室と上記外部空間とを区画する基準ガス壁(4)と、
上記ガス検出部を加熱するヒータ(5)と、
上記被測定電極および上記基準電極にそれぞれ電気接続し、上記ガス検出部を流れる電流の経路をなす一対のリード(6)とを備え、
上記固体電解質体の厚さ方向(Z)において、上記被測定ガス室の長さは、上記基準ガス室の長さよりも短く、
上記ヒータは上記被測定ガス壁に設けられ、
上記一対のリードのうち上記基準電極に電気接続した上記リードである基準リード(6A)は、上記基準ガス壁に設けられている、ガスセンサ(1)にある。
そのため、ヒータを固体電解質体により接近させることができる。したがって、固体電解質体をより加熱しやすくなり、ヒータを発熱させた後、固体電解質体をより短時間で活性化温度まで昇温することができる。
そのため、基準ガス壁が破損した場合には、基準リードが断線し、上記ガス検出部に電流が流れなくなる。したがって、この電流の測定値を用いることにより、基準ガス壁が破損したことを検出することが可能になる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、上記「主面」とは、上記固体電解質体の表面のうち、最も面積が大きい表面を意味する。
上記ガスセンサ及び上記ガス検出システムに係る実施形態について、図1~図7を参照して説明する。図1~図3に示すごとく、本形態のガスセンサ1は、被測定ガスgが導入される被測定ガス室30と、大気等の基準ガスが導入される基準ガス室40と、ガス検出部2と、被測定ガス壁3と、基準ガス壁4と、ヒータ5と、一対のリード6(6G,6A)とを備える。
ヒータ5は、被測定ガス壁3に設けられている。
一対のリード6(6G,6A)のうち基準電極21Aに電気接続したリード6である基準リード6Aは、基準ガス壁4内に設けられている。
なお、温度測定モードにおいて、電極21G,21A間に、直流電圧ではなく交流電圧を加えるのは、電極21G,21A等の抵抗を除外し、固体電解質体20のみの電気抵抗を測定するためである。
そのため、ヒータ5を固体電解質体20により接近させることができる。したがって、固体電解質体20をより加熱しやすくなり、ヒータ5を発熱させた後、固体電解質体20をより短時間で活性化温度まで昇温することができる。
そのため、基準ガス壁4が破損した場合には、基準リード6Aが断線し、ガス検出部2に電流Iが流れなくなる。したがって、この電流Iの測定値を用いることにより、基準ガス壁4が破損したことを検出することが可能になる。
このようにすると、基準ガス壁4が破損していることを確実に判断できる。
本形態は、制御部8の制御方法を変更した例である。図8に、本形態の制御部8のフローチャートを示す。ステップS1~S5、S7は実施形態1と同一であるため、説明を省略する。本形態では、ステップS5において、固体電解質体20の温度Tが所定範囲内でない(No)と判断した場合、ステップS6’に移る。ここでは、ヒータ5に通電しているにもかかわらず、固体電解質体20の電気抵抗Rが抵抗閾値RTHより高く(すなわち温度Tが低く)、かつ、ガス検出部2の電流Iが予め定められた電流閾値ITHより低いか(すなわち、ガス検出部2の電流Iが殆ど0か)否かを判断する。ここでNoと判断した場合は、ステップS2に戻る。また、Yesと判断した場合は、ステップS7に移り、基準ガス壁4が破損したと判断する。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本発明の効果を確認するための実験を行った。まず、図1に示すガスセンサ1を作成し、これを、本発明に係るサンプル1とした。また、図22に示すごとく、ヒータ5を基準ガス壁4に設けたガスセンサ1を作成し、これを、本発明外の比較サンプル1とした。
本形態は、被測定ガス室30内の構成を変更した例である。図13、図14に示すごとく、本形態では、被測定ガス室30内に伝熱部7を設けてある。伝熱部7はアルミナ等のセラミックスからなり、被測定ガス壁3及び被測定電極21Gに接触している。ヒータ5から発生した熱を、伝熱部7を介して、被測定電極21Gに伝えるよう構成してある。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本形態は、基準リード6Aの形状等を変更した例である。図15~図17に示すごとく、本形態の基準リード6Aは、電極接続部61と、端子接続部62と、リード本体部63とを備える。電極接続部61は基準電極21Aに接続しており、端子接続部62は外部接続端子11Aに接続している。リード本体部63は、電極接続部61と端子接続部62との間の電流経路をなしている。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本形態は、基準電極21A及び基準リード6Aの形状を変更した例である。図18~図20に示すごとく、本形態では、基準電極21Aのリード接続部22を、X方向における基端側に延出させている。そして、基準リード6Aの電極接続部61(すなわち、リード接続部22に接続する部分)を、実施形態3よりも、X方向における基端側に形成してある。
その他、実施形態4と同様の構成および作用効果を備える。
本形態は、基準電極21A及び基準リード6Aの形状を変更した例である。本形態では図21に示すごとく、リード接続部22を、基準電極21AのX方向における先端側端部219に接続してある。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
10 ガス検出システム
2 ガス検出部
20 固体電解質体
21G 被測定電極
21A 基準電極
3 被測定ガス壁
4 基準ガス壁
5 ヒータ
6A 基準リード
Claims (5)
- 被測定ガスが導入される被測定ガス室(30)と、
酸素濃度の基準になる基準ガスが導入される基準ガス室(40)と、
上記被測定ガス室と上記基準ガス室との間に介在し、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体(20)と、該固体電解質体の上記被測定ガス室側の主面に形成された被測定電極(21G)と、上記固体電解質体の上記基準ガス室側の主面に形成された基準電極(21A)と、を有するガス検出部(2)と、
上記被測定ガス室と外部空間(S)とを区画する被測定ガス壁(3)と、
上記基準ガス室と上記外部空間とを区画する基準ガス壁(4)と、
上記ガス検出部を加熱するヒータ(5)と、
上記被測定電極および上記基準電極にそれぞれ電気接続し、上記ガス検出部を流れる電流の経路をなす一対のリード(6)とを備え、
上記固体電解質体の厚さ方向(Z)において、上記被測定ガス室の長さは、上記基準ガス室の長さよりも短く、
上記ヒータは上記被測定ガス壁に設けられ、
上記一対のリードのうち上記基準電極に電気接続した上記リードである基準リード(6A)は、上記基準ガス壁に設けられている、ガスセンサ(1)。 - 上記被測定ガス室内に、上記被測定ガス壁及び上記被測定電極に接触し、上記被測定ガス壁内の上記ヒータから発生した熱を上記被測定電極に伝える伝熱部(7)が設けられている、請求項1に記載のガスセンサ。
- 上記基準リードは、上記基準電極に接続した電極接続部(61)と、外部接続端子(11)に接続した端子接続部(62)と、上記電極接続部と上記端子接続部との間の電流経路をなすリード本体部(63)とを備え、該リード本体部の一部は、上記電極接続部と上記端子接続部とのいずれよりも、上記固体電解質体の長手方向(X)における先端側に存在している、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
- 請求項1~3のいずれか一項に記載のガスセンサと、該ガスセンサの制御を行う制御部(8)とを備えるガス検出システム(10)であって、上記制御部は、上記一対のリードを介して上記固体電解質体の電気抵抗を測定することにより、該固体電解質体の温度を測定する温度測定モードを行い、上記制御部は、上記ヒータに通電しているにもかかわらず、上記電気抵抗が予め定められた抵抗閾値(RTH)より高い場合は、上記基準ガス壁が破損していると判断する、ガス検出システム。
- 上記制御部は、上記一対のリードを介して上記ガス検出部の上記電流を測定する電流測定モードと、上記温度測定モードとを交互に行い、上記制御部は、上記電気抵抗が上記抵抗閾値よりも高く、かつ、上記電流の測定値が予め定められた電流閾値(ITH)よりも少ない場合は、上記基準ガス壁が破損していると判断する、請求項4に記載のガス検出システム。
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