JP2020034505A - ガスセンサ、及びガス検出システム - Google Patents

ガスセンサ、及びガス検出システム Download PDF

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Abstract

【課題】ヒータに通電した後、固体電解質体を活性化温度まで短時間で昇温でき、かつ基準ガス壁が破損したことを検出できるガスセンサを提供すること。【解決手段】被測定ガスが導入される被測定ガス室30と、基準ガスが導入される基準ガス室40と、ガス検出部2と、該ガス検出部2を加熱するヒータ5とを備える。ガス検出部2は、固体電解質体20と、被測定電極21Gと、基準電極21Aとを有する。被測定電極21G及び基準電極21Aに、それぞれリード6が電気接続している。固体電解質体20の厚さ方向において、被測定ガス室30の長さLGは、基準ガス室40の長さLAよりも短い。ヒータ5は、被測定ガス壁3に設けられている。基準電極21Aに電気接続したリード6である基準リード6Aは、基準ガス壁4内に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体と、該固体電解質体を加熱するヒータとを備えるガスセンサ、及びガス検出システムに関する。
A/Fセンサ等のガスセンサとして、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体と、該固体電解質体を加熱するヒータとを備えるものが知られている(下記特許文献1参照)。このガスセンサには、排ガス等の被測定ガスが導入される被測定ガス室と、大気等の基準ガスが導入される基準ガス室とを形成してある。これら被測定ガス室と基準ガス室との間に、上記固体電解質体が介在している。固体電解質体の被測定ガス室側の主面には、Pt等からなる被測定電極が形成されている。基準ガス室側の主面には、基準電極が形成されている。これらの電極間を流れる電流を測定することにより、被測定ガスの空燃比等を測定するよう構成されている。
また、上記ガスセンサは、上記被測定ガス室と外部空間とを区画する被測定ガス壁と、基準ガス室と外部空間とを区画する基準ガス壁とを備える。この基準ガス壁に、上記ヒータを設けてある。このヒータを用いて、固体電解質体を活性化温度まで加熱している。
ヒータを発熱させているときにガスセンサに水滴等が付着すると、熱応力が加わって基準ガス壁が破損することがある。このとき、基準ガス壁内に配したヒータが断線するため、電流が流れなくなり、ヒータの電気抵抗が急に増加する。この電気抵抗の変化を検出することにより、基準ガス壁が破損したことを検知することができる。
特開2017−75794号公報
しかしながら、上記ガスセンサは、ヒータに通電した後、固体電解質体を活性化温度まで短時間で昇温させにくかった。すなわち、上記ガスセンサでは、基準ガス室に十分な量の基準ガスを導入する必要があるため、上記厚さ方向における基準ガス室の長さを、被測定ガス室の長さよりも長くしている(図22参照)。そのため、基準ガス壁に設けられたヒータから固体電解質体までの距離が長く、固体電解質体を短時間で加熱しにくかった。
この課題を解決するため、ヒータを、固体電解質体により近い被測定ガス壁に設けることも考えられるが(図23参照)、このようにすると、基準ガス壁内にヒータが配されないため、基準ガス壁が割れてもヒータの電気抵抗が変化しない。そのため、基準ガス壁が破損したことを検出できない。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、ヒータに通電した後、固体電解質体を活性化温度まで短時間で昇温でき、かつ基準ガス壁が破損したことを検出できるガスセンサ、及びガス検出システムを提供しようとするものである。
本発明の第1の態様は、被測定ガスが導入される被測定ガス室(30)と、
酸素濃度の基準になる基準ガスが導入される基準ガス室(40)と、
上記被測定ガス室と上記基準ガス室との間に介在し、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体(20)と、該固体電解質体の上記被測定ガス室側の主面に形成された被測定電極(21G)と、上記固体電解質体の上記基準ガス室側の主面に形成された基準電極(21A)と、を有するガス検出部(2)と、
上記被測定ガス室と外部空間(S)とを区画する被測定ガス壁(3)と、
上記基準ガス室と上記外部空間とを区画する基準ガス壁(4)と、
上記ガス検出部を加熱するヒータ(5)と、
上記被測定電極および上記基準電極にそれぞれ電気接続し、上記ガス検出部を流れる電流の経路をなす一対のリード(6)とを備え、
上記固体電解質体の厚さ方向(Z)において、上記被測定ガス室の長さは、上記基準ガス室の長さよりも短く、
上記ヒータは上記被測定ガス壁に設けられ、
上記一対のリードのうち上記基準電極に電気接続した上記リードである基準リード(6A)は、上記基準ガス壁に設けられている、ガスセンサ(1)にある。
また、本発明の第2の態様は、上記ガスセンサと、該ガスセンサの制御を行う制御部(8)とを備えるガス検出システム(10)であって、上記制御部は、上記一対のリードを介して上記固体電解質体の電気抵抗を測定することにより、該固体電解質体の温度を測定する温度測定モードを行い、上記制御部は、上記ヒータに通電しているにもかかわらず、上記電気抵抗が予め定められた抵抗閾値(RTH)より高い場合は、上記基準ガス壁が破損していると判断する、ガス検出システムにある。
上記ガスセンサ及びガス検出システムにおいては、ヒータを上記被測定ガス壁に設けてある。
そのため、ヒータを固体電解質体により接近させることができる。したがって、固体電解質体をより加熱しやすくなり、ヒータを発熱させた後、固体電解質体をより短時間で活性化温度まで昇温することができる。
また、上記ガスセンサ及びガス検出システムでは、上記基準リードを基準ガス壁に設けてある。
そのため、基準ガス壁が破損した場合には、基準リードが断線し、上記ガス検出部に電流が流れなくなる。したがって、この電流の測定値を用いることにより、基準ガス壁が破損したことを検出することが可能になる。
以上のごとく、上記態様によれば、ヒータに通電した後、固体電解質体を活性化温度まで短時間で昇温でき、かつ基準ガス壁が破損したことを検出できるガスセンサ、及びガス検出システムを提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、上記「主面」とは、上記固体電解質体の表面のうち、最も面積が大きい表面を意味する。
実施形態1における、ガスセンサの断面図であって、図2のI-I断面図。 図1のII-II断面図。 実施形態1における、ガスセンサの分解斜視図。 実施形態1における、ガス検出システムの概念図。 実施形態1における、固体電解質体に加える電圧の波形図。 実施形態1における、固体電解質体の温度と電気抵抗との関係を表したグラフ。 実施形態1における、制御部のフローチャート。 実施形態2における、制御部のフローチャート。 実験例1における、固体電解質体の温度とヒータ通電時間との関係を、本発明に係るサンプル1と、比較サンプル1とについて調べたグラフ。 実験例1における、サンプル1及び比較サンプル1の、消費電力の差を調査したグラフ。 実験例1における、基準ガス壁が割れたときの、ガス検出部の電流の変化を、サンプル1及び比較サンプル2について調査したグラフ。 実験例1における、基準ガス壁が割れたときの、固体電解質体の電気抵抗の測定値の変化を、サンプル1及び比較サンプル2について調査したグラフ。 実施形態3における、ガスセンサの断面図であって、図14のXIII-XIII断面図。 図13のXIV-XIV断面図。 実施形態4における、ガスセンサの分解斜視図。 実施形態4における、ガスセンサの断面図。 図16のXVII-XVII断面図。 実施形態5における、ガスセンサの分解斜視図。 実施形態5における、ガスセンサの断面図。 図19のXX-XX断面図。 実施形態6における、ガスセンサの分解斜視図。 比較形態1における、ガスセンサの断面図。 比較形態2における、ガスセンサの断面図。
(実施形態1)
上記ガスセンサ及び上記ガス検出システムに係る実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。図1〜図3に示すごとく、本形態のガスセンサ1は、被測定ガスgが導入される被測定ガス室30と、大気等の基準ガスが導入される基準ガス室40と、ガス検出部2と、被測定ガス壁3と、基準ガス壁4と、ヒータ5と、一対のリード6(6G,6A)とを備える。
ガス検出部2は、固体電解質体20と、被測定電極21Gと、基準電極21Aとを有する。固体電解質体20は、被測定ガス室30と基準ガス室40との間に介在している。固体電解質体20は、酸素イオン伝導性を有し、板状に形成されている。被測定電極21Gは、固体電解質体20の、被測定ガス室30側の主面SGに形成されている。基準電極21Aは、固体電解質体20の、基準ガス室40側の主面SAに形成されている。
被測定ガス壁3は、被測定ガス室30と外部空間Sとを区画している。基準ガス壁4は、基準ガス室40と外部空間Sとを区画している。
ヒータ5は、ガス検出部2を加熱するために設けられている。また、被測定電極21G及び基準電極21Aに、それぞれリード6(6G,6A)が電気接続している。これら一対のリード6は、ガス検出部2を流れる電流の経路をなしている。
固体電解質体20の厚さ方向(Z方向)において、被測定ガス室30の長さLGは、基準ガス室40の長さLAよりも短い。
ヒータ5は、被測定ガス壁3に設けられている。
一対のリード6(6G,6A)のうち基準電極21Aに電気接続したリード6である基準リード6Aは、基準ガス壁4内に設けられている。
本形態のガスセンサ1は、車両の排ガスの空燃比を測定するためのA/Fセンサである。図4に示すごとく、車両のエンジン14に、排ガス(本形態の被測定ガスg)が流れる排管15が取り付けられている。この排管15に、ガスセンサ1を設けてある。また、車両には制御部8が搭載されている。制御部8は、ガスセンサ1に設けられた上記ヒータ5の出力や、電極21A,21G間の電圧等を制御する。これにより、被測定ガスgの空燃比を測定する。
図3に示すごとく、被測定ガス壁3は、2枚の被測定板状部31からなる。これら2枚の被測定板状部31の間に、ヒータ5が介在している。ヒータ5は、ヒータ端子13に接続している。
また、ガスセンサ1には、多孔質体等からなる拡散抵抗部12が設けられている。この拡散抵抗部12を用いて、被測定ガス室30(図1参照)へ導入される被測定ガスgの流速を制限している。
図3に示すごとく、被測定電極21Gに、被測定リード6Gが接続している。被測定リード6Gは、被測定電極21Gから、ガスセンサ1の長手方向(X方向)における基端側へ延出している。被測定リード6Gは、固体電解質体20および基準ガス壁4に形成された被測定用スルーホール42Gを介して、外部接続端子11Gに電気接続している。
また、図3に示すごとく、基準電極21Aには、リード接続部22が突出形成されている。リード接続部22は、基準ガス壁4に形成された基準用第1スルーホール42AAを介して、基準リード6Aに電気接続されている。基準リード6Aは、基準ガス壁4に形成された基準用第2スルーホール42ABを介して、外部接続端子11Aに電気接続している。
次に、ガスセンサ1を用いて空燃比を測定する際に、制御部8(図4参照)が行う制御について説明する。制御部8は、まずヒータ5に通電して温度を上昇させる。そして、ガス検出部2の温度を測定する温度測定モードを行う。温度測定モードでは、一対の電極21G,21A間に交流電圧を加え(図5参照)、固体電解質体20の電気抵抗(すなわちインピーダンス)を測定する。そして、電気抵抗の測定値を用いて、固体電解質体20の温度を算出する。
なお、温度測定モードにおいて、電極21G,21A間に、直流電圧ではなく交流電圧を加えるのは、電極21G,21A等の抵抗を除外し、固体電解質体20のみの電気抵抗を測定するためである。
上述しように、固体電解質体20の温度を算出した後、その温度が予め定められた範囲内になるように、ヒータ5の発熱量を制御する。次いで、一対の電極21G,21A間に直流電圧を加え(図5参照)、ガス検出部2を流れる電流Iを測定する。この電流Iの測定値を用いて、被測定ガスgの空燃比を算出する。
本形態では、固体電解質体20の温度を測定するモード(温度測定モード)と、ガス検出部2の電流Iを測定するモード(電流測定モード)とを交互に繰り返し行う。これにより、固体電解質体20の温度を所定範囲内に調整しつつ、空燃比を測定する。
図6に示すごとく、固体電解質体20の温度Tが低い場合は電気抵抗Rが高く、温度Tが高い場合は電気抵抗Rが低い。ヒータ5を発熱しているときに基準ガス壁4に水滴等が付着すると、基準ガス壁4が破損し、内部に配された基準リード6Aが断線する。そのため、電気抵抗Rの測定値が高くなる。本形態では、ヒータ5に通電しているにもかかわらず、電気抵抗Rが予め定められた抵抗閾値RTHより高い場合は、基準リード6Aが断線した(すなわち、基準ガス壁4が破損した)と判断する。
次に、制御部8のフローチャートについて説明する。図7に示すごとく、制御部8は、まずヒータ5に通電し、固体電解質体20を加熱する(ステップS1)。その後、ステップS2に移り、固体電解質体20の温度Tが所定範囲内になるように、ヒータ5の出力を制御する。
次いで、ステップS3に移る。ここでは、ガス検出部2の電流Iを測定する。そして、その測定値を用いて、被測定ガスgの空燃比を算出する。その後、ステップS4に移る。ここでは、固体電解質体20の電気抵抗Rを測定し、その測定値を用いて温度Tを算出する。
その後、ステップS5に移り、固体電解質体20の温度Tが所定範囲内か否かを判断する。ここでYesと判断した場合は、ステップS3に移る。また、Noと判断した場合は、ステップS6に移る。
ステップS6では、ヒータ5に通電しているにもかかわらず、固体電解質体20の電気抵抗Rが予め定められた抵抗閾値RTHより高いか(すなわち温度が低いか)を判断する。ここでNoと判断した場合は、ステップS2に戻る。また、Yesと判断した場合は、ステップS7に移る。ここでは、基準ガス壁4が破損した(すなわち、基準リード6Aが断線した)と判断する。そして、ヒータ5の通電を停止し、ユーザ等に警告を発する。
次に、本形態の作用効果について説明する。図1に示すごとく、本形態では、ヒータ5を被測定ガス壁3に設けてある。
そのため、ヒータ5を固体電解質体20により接近させることができる。したがって、固体電解質体20をより加熱しやすくなり、ヒータ5を発熱させた後、固体電解質体20をより短時間で活性化温度まで昇温することができる。
また、本形態では、基準リード6Aを基準ガス壁4に設けてある。
そのため、基準ガス壁4が破損した場合には、基準リード6Aが断線し、ガス検出部2に電流Iが流れなくなる。したがって、この電流Iの測定値を用いることにより、基準ガス壁4が破損したことを検出することが可能になる。
従来のガスセンサ1は、図22に示すごとく、ヒータ5を基準ガス壁4に設けていた。基準ガス壁4が破損すると、ヒータ5が断線する。そのため、ヒータ5の電気抵抗を測定することにより、基準ガス壁4が破損したか否かを判断できる。しかし、ガスセンサ1では、基準ガス室40に十分な量の酸素を供給するため、基準ガス室40のZ方向長さLAを長くしている。そのため、基準ガス壁4にヒータ5を設けると、ヒータ5から固体電解質体20までの距離が長くなり、固体電解質体20を加熱しにくい。
この問題を解決するため、図23に示すごとく、ヒータ5を被測定ガス壁3に設けると、基準ガス壁4にヒータ5が配されなくなるため、基準ガス壁4が破損したことを検出できなくなる。
これに対して、図1に示すごとく、本形態のように、ヒータ5を被測定ガス壁3に設け、かつ基準リード6Aを基準ガス壁4に設ければ、ヒータ5を固体電解質体20に接近でき、ヒータ5に通電した後、短時間で固体電解質体20を活性化温度まで昇温できると共に、基準ガス壁4が破損したときには、基準リード6Aが断線して電流値が変化するため、基準ガス壁4が破損したことを検出できる。
また、本形態の制御部8は、図7に示すごとく、固体電解質体20の電気抵抗Rを測定することにより、該固体電解質体20の温度Tを測定する温度測定モードを行う(ステップS4)。そして、ヒータ5に通電しているにも関わらず、固体電解質体20の電気抵抗Rが抵抗閾値RTHより高い場合は、基準ガス壁4が破損していると判断する(ステップS6,S7)。
このようにすると、基準ガス壁4が破損していることを確実に判断できる。
以上のごとく、本形態によれば、ヒータに通電した後、固体電解質体を活性化温度まで短時間で昇温でき、かつ基準ガス壁が破損したことを検出できるガスセンサ、及びガス検出システムを提供することができる。
なお、本形態では、ガスセンサ1をA/Fセンサとしたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、ガスセンサ1をNOxセンサとしてもよい。
以下の実施形態においては、図面に用いた符号のうち、実施形態1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施形態1と同様の構成要素等を表す。
(実施形態2)
本形態は、制御部8の制御方法を変更した例である。図8に、本形態の制御部8のフローチャートを示す。ステップS1〜S5、S7は実施形態1と同一であるため、説明を省略する。本形態では、ステップS5において、固体電解質体20の温度Tが所定範囲内でない(No)と判断した場合、ステップS6’に移る。ここでは、ヒータ5に通電しているにもかかわらず、固体電解質体20の電気抵抗Rが抵抗閾値RTHより高く(すなわち温度Tが低く)、かつ、ガス検出部2の電流Iが予め定められた電流閾値ITHより低いか(すなわち、ガス検出部2の電流Iが殆ど0か)否かを判断する。ここでNoと判断した場合は、ステップS2に戻る。また、Yesと判断した場合は、ステップS7に移り、基準ガス壁4が破損したと判断する。
本形態の作用効果について説明する。本形態では、電流測定モード(ステップS3)と、温度測定モード(ステップS4)とを交互に行う。そして、温度測定モードにおいて測定した電気抵抗Rが抵抗閾値RTHより高いという条件と、電流測定モードにおいて測定した電流Iが電流閾値ITHより低い(すなわち、電流Iが殆ど0)という条件との、2つの条件を満たした場合に、基準ガス壁4が破損したと判断する。そのため、この判断の信頼性が高い。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実験例1)
本発明の効果を確認するための実験を行った。まず、図1に示すガスセンサ1を作成し、これを、本発明に係るサンプル1とした。また、図22に示すごとく、ヒータ5を基準ガス壁4に設けたガスセンサ1を作成し、これを、本発明外の比較サンプル1とした。
そして、各サンプルのヒータ5に通電し、固体電解質体20が活性化温度に達するまでの時間を測定した。その結果を図9に示す。同図から、本発明に係るサンプル1は、比較サンプル1よりも短時間で、固体電解質体20を活性化温度まで昇温できることが分かる。
次に、固体電解質体20を活性化温度に維持し、そのときに必要なヒータ5の消費電力を、各サンプルについて測定した。結果を図10に示す。同図から、本発明に係るサンプル1は、比較サンプル1よりも、ヒータ5の消費電力が少ないことが分かる。
次に、図23に示すごとく、ヒータ5及び基準リード6Aを被測定ガス壁3に設けた、本発明外の比較サンプル2を作成した。そして、上記サンプル1と比較サンプル2を電流測定モードにし、基準ガス壁4が破損したときの電流値の変化を測定した。図11にその結果を示す。同図から、基準ガス壁4が破損すると、本発明に係るサンプル1は電流Iが0(A)に低下するのに対し、比較サンプル2は電流Iが変化しないことが分かる。
次に、サンプル1と比較サンプル2を温度測定モードにし、基準ガス壁4が破損したときの、固体電解質体20の抵抗値の変化を測定した。図12にその結果を示す。同図から、基準ガス壁4が破損すると、本発明に係るサンプル1は電気抵抗Rの測定値が上昇するのに対し、比較サンプル2は変化しないことが分かる。
(実施形態3)
本形態は、被測定ガス室30内の構成を変更した例である。図13、図14に示すごとく、本形態では、被測定ガス室30内に伝熱部7を設けてある。伝熱部7はアルミナ等のセラミックスからなり、被測定ガス壁3及び被測定電極21Gに接触している。ヒータ5から発生した熱を、伝熱部7を介して、被測定電極21Gに伝えるよう構成してある。
このようにすると、ヒータ5の熱を被測定電極21Gにより伝えやすくなり、固体電解質体20の温度を上昇させやすくなる。そのため、ヒータ5に通電した後、固体電解質体20を活性化温度までより短時間で昇温させることができる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
(実施形態4)
本形態は、基準リード6Aの形状等を変更した例である。図15〜図17に示すごとく、本形態の基準リード6Aは、電極接続部61と、端子接続部62と、リード本体部63とを備える。電極接続部61は基準電極21Aに接続しており、端子接続部62は外部接続端子11Aに接続している。リード本体部63は、電極接続部61と端子接続部62との間の電流経路をなしている。
リード本体部63は、電極接続部61に接続したU字状部631と、該U字状部631から延出し端子接続部62に接続した直線状部632とを備える。リード本体部63の一部(U字状部631)は、電極接続部61よりも、X方向における先端側に配されている。
このようにすると、基準リード6Aの一部が、電極接続部61よりも先端側に存在しているため、基準ガス壁4の先端部分が破損した場合でも、基準リード6Aを断線させることができる。したがって、基準ガス壁4が破損したことを検出できる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
なお、本明細書では、X方向において、被測定ガスgの導入口121が形成された側を先端側と定義し、反対側を基端側と定義している。
(実施形態4)
本形態は、基準電極21A及び基準リード6Aの形状を変更した例である。図18〜図20に示すごとく、本形態では、基準電極21Aのリード接続部22を、X方向における基端側に延出させている。そして、基準リード6Aの電極接続部61(すなわち、リード接続部22に接続する部分)を、実施形態3よりも、X方向における基端側に形成してある。
また、基準リード6Aは、実施形態3と同様に、U字状部631と直線状部632とを備える。基準リード6Aの一部(U字状部631)は、電極接続部61よりも、X方向における先端側に存在している。
上記構成にすると、電極接続部61を、実施形態3よりもX方向における基端側に形成することができる。そのため、スルーホール42AAをヒータ5の発熱部から遠ざけることができる。したがって、スルーホール42AAの温度が過度に上昇することを抑制でき、スルーホール42AAの低寿命化を抑制できる。
その他、実施形態4と同様の構成および作用効果を備える。
なお、本形態では、電極接続部61を、端子接続部62よりもX方向における先端側に形成したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、電極接続部61の方が、端子接続部62よりも、X方向における基端側に存在するよう構成してもよい。そして、リード本体部63の一部を、端子接続部62よりもX方向における先端側に設けてもよい。
(実施形態6)
本形態は、基準電極21A及び基準リード6Aの形状を変更した例である。本形態では図21に示すごとく、リード接続部22を、基準電極21AのX方向における先端側端部219に接続してある。
このようにすると、リード接続部22に接続する、基準リード6Aの電極接続部61を、X方向における先端側に設けることができる。つまり、実施形態1と比較して、基準リード6Aを先端側に延出させることができる。そのため、基準ガス壁4の先端部分が破損したとき、基準リード6Aを断線させることができる。したがって、基準ガス壁4が破損したことを検出できる。
その他、実施形態1と同様の構成および作用効果を備える。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 ガスセンサ
10 ガス検出システム
2 ガス検出部
20 固体電解質体
21G 被測定電極
21A 基準電極
3 被測定ガス壁
4 基準ガス壁
5 ヒータ
A 基準リード

Claims (5)

  1. 被測定ガスが導入される被測定ガス室(30)と、
    酸素濃度の基準になる基準ガスが導入される基準ガス室(40)と、
    上記被測定ガス室と上記基準ガス室との間に介在し、酸素イオン伝導性を有する板状の固体電解質体(20)と、該固体電解質体の上記被測定ガス室側の主面に形成された被測定電極(21G)と、上記固体電解質体の上記基準ガス室側の主面に形成された基準電極(21A)と、を有するガス検出部(2)と、
    上記被測定ガス室と外部空間(S)とを区画する被測定ガス壁(3)と、
    上記基準ガス室と上記外部空間とを区画する基準ガス壁(4)と、
    上記ガス検出部を加熱するヒータ(5)と、
    上記被測定電極および上記基準電極にそれぞれ電気接続し、上記ガス検出部を流れる電流の経路をなす一対のリード(6)とを備え、
    上記固体電解質体の厚さ方向(Z)において、上記被測定ガス室の長さは、上記基準ガス室の長さよりも短く、
    上記ヒータは上記被測定ガス壁に設けられ、
    上記一対のリードのうち上記基準電極に電気接続した上記リードである基準リード(6A)は、上記基準ガス壁に設けられている、ガスセンサ(1)。
  2. 上記被測定ガス室内に、上記被測定ガス壁及び上記被測定電極に接触し、上記被測定ガス壁内の上記ヒータから発生した熱を上記被測定電極に伝える伝熱部(7)が設けられている、請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 上記基準リードは、上記基準電極に接続した電極接続部(61)と、外部接続端子(11)に接続した端子接続部(62)と、上記電極接続部と上記端子接続部との間の電流経路をなすリード本体部(63)とを備え、該リード本体部の一部は、上記電極接続部と上記端子接続部とのいずれよりも、上記固体電解質体の長手方向(X)における先端側に存在している、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサと、該ガスセンサの制御を行う制御部(8)とを備えるガス検出システム(10)であって、上記制御部は、上記一対のリードを介して上記固体電解質体の電気抵抗を測定することにより、該固体電解質体の温度を測定する温度測定モードを行い、上記制御部は、上記ヒータに通電しているにもかかわらず、上記電気抵抗が予め定められた抵抗閾値(RTH)より高い場合は、上記基準ガス壁が破損していると判断する、ガス検出システム。
  5. 上記制御部は、上記一対のリードを介して上記ガス検出部の上記電流を測定する電流測定モードと、上記温度測定モードとを交互に行い、上記制御部は、上記電気抵抗が上記抵抗閾値よりも高く、かつ、上記電流の測定値が予め定められた電流閾値(ITH)よりも少ない場合は、上記基準ガス壁が破損していると判断する、請求項4に記載のガス検出システム。
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