JP5567603B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被検出ガス中の特定ガス(例えば、酸素など)の濃度を検出するための検出素子を備えるガスセンサに関するものである。
従来、ジルコニア等のセラミックからなる固体電解質体を有底筒状に形成し、その表面上に、固体電解質体を挟む一対の電極を形成した検出素子を備えたガスセンサが利用されている。このような検出素子は、自動車等の内燃機関のエンジンから排出する排気ガス中の特定のガス成分(例えば、酸素など)を検出する。例えば、酸素を検出する酸素センサの検出素子は、排気ガス中に晒される測定電極と、基準となるガス(通常は大気)中に晒される基準電極とが一対となって、有底筒状に形成された固体電解質体を挟むように、固体電解質体の表面上に形成されている。この検出素子は、固体電解質体に隔てられた二つの雰囲気間、すなわち排気ガスと基準ガス(大気)との間における酸素分圧の差に応じて両電極間に生ずる起電力をもとに、排気ガス中の酸素を検出するものである。
このような酸素センサが自動車等の内燃機関のエンジンの排気管に取り付けられる場合、検出素子は、検出電極側が排気管内を流通する排気ガス中に晒されるように直接又は間接的に外部に露出された状態で主体金具内に保持されている。そして、主体金具に固定される外筒と主体金具とで、検出電極側と基準電極側とが隔てられている。また、検出素子の検出信号を取り出すためのリード線が外筒の外部に引き出されており、そのリード線の引き出し口には、引き出し口を塞ぐための栓部材(以下「グロメット」という。)が組み付けられている。
グロメットには、リード線(センサ出力リード線及びヒータリード線)を挿通させるリード線挿通孔の他に、排気管の外側で外筒の内部と外部との間の通気性を確保して基準電極側に大気を導入するための大気連通孔(貫通孔)が設けられている。そして、栓部材の大気連通孔には、外筒内に大気を導入しつつも水滴等を進入させないようにするためのフィルタが設けられている(例えば特許文献1参照)。ここで、図5を参照して、フィルタを大気連通孔に組み付ける方法の一例を説明する。図5に示すように、挿入部材101の全体をフィルタ102で覆ってグロメット103の大気連通孔104内に圧入する。この方法によって大気連通孔104に設けられたフィルタ102は、図6に示すように、大気連通孔104と挿入部材101との間に挟まれて固定される。
特開2010−151792号公報
しかしながら、上記従来の方法では、フィルタ102のうち、大気連通孔104と挿入部材101との間に挟まれた部分は、通気には寄与せず、フィルタ102の固定のために用いられる。このように、フィルタ102を大気連通孔104に圧入する場合、圧入されたフィルタ102のうち、固定のために用いられ通気に寄与しない部分が多いという問題があった。また、圧入されたフィルタ102がのびたり破れたりして、フィルタ102の品質の安定性が損なわれるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、大気連通に使用されるフィルタのうち、通気に寄与しない部分を少なくすることができ、フィルタの品質の安定性を確保できるガスセンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様のガスセンサは、軸線方向に延びるとともに、自身の先端側に被検出ガスを検出するための検出部を有する検出素子と、前記検出部を自身の先端から突出させつつ、前記検出素子の径方向周囲を取り囲む主体金具と、前記検出素子の後端側の径方向周囲を取り囲む筒状をなし、自身の先端部が前記主体金具に固定される外筒と、前記外筒の後端側に配置され、自身の先端面と後端面を貫通する貫通孔が形成された栓部材と、を有するガスセンサであって、前記栓部材の前記貫通孔に挿入される挿入部材であって、筒状をなし、外周面が、前記貫通孔の内周面に接触する周壁部と、前記周壁部の一端側の開口または筒孔内に形成され、前記筒孔を介した前記外筒の内部と外部とを隔てる隔壁部と、前記隔壁部を貫通して形成され、前記隔壁部を介した前記外筒の内部と外部との間での通気を可能とする通気部とを備える挿入部材と、前記隔壁部の先端面に設けられ、少なくとも前記通気部の周囲を取り囲む接着層と、周方向にわたって該接着層によって接着され、前記通気部を閉塞する通気性と防水性を有するフィルタとを備える。
上記構成のガスセンサでは、接着層を用いてフィルタを隔壁部に接着して設けられている。これによって、通気部を介して行われる大気連通において、通気性及び防水性の機能を確保しつつ通気部を覆う程度にフィルタの大きさを小さくすることができる。例えば、ガスセンサの組み立てを容易にするため、挿入部材の全体をフィルタで覆って貫通孔内に挿入し、貫通孔と挿入部材との間にフィルタを挟んで通気部に固定する場合がある。この場合のフィルタにおいて、周壁部側面と貫通孔との間に挟まれる部分は通気とは関係なく、固定だけのために用いられることになる。本発明ではフィルタの固定を接着層で行い、固定のために使用する部分をできるかぎり少なくしている。これによって、フィルタの使用量を減らし、生産コストを低減することができる。また、上記の場合のフィルタにおいて、貫通孔と挿入部材との間の狭い隙間にフィルタを挟んで通気部に固定するので、フィルタがのびたり破れたりするおそれがある。本発明ではフィルタの固定を接着層で行い、貫通孔と挿入部材との間に挟まれるフィルタはない。これによって、フィルタがのびたり破れたりするおそれはないので、フィルタの膜厚を一定に保ち、通気の品質の安定性を高めることができる。
また、本発明では、前記挿入部材の前記隔壁部は、前記周壁部の前記一端側の開口に設けられ、前記通気部は、前記隔壁部を貫通する前記隔壁部の貫通孔であって、前記隔壁部の先端面の縁端から離れた位置に一つ形成され、前記接着層は、前記隔壁部の先端面に開口する前記隔壁部の前記貫通孔の開口周縁部に形成されてもよい。挿入部材の隔壁部は周壁部の一端側の開口に設けられ、通気部は一つの隔壁部の貫通孔に形成されている。これによって、例えば、一枚の板をプレス加工するだけで容易に作製できる。また、隔壁部の貫通孔は、先端面に開口周縁部を残した状態で形成される。これによって、接着層を隔壁部から周壁部にかけて形成せずとも、隔壁部に形成すれば、確実に隔壁部の貫通孔を覆ってフィルタを設けることができるので、容易に接着層を形成することができる。
また、本発明では、前記フィルタは、前記通気部の直径よりも大きく、前記隔壁部の先端面の直径よりも小さい円形のシート状であってもよい。円形のシート状に形成されたフィルタの直径は、通気部の直径よりも大きく、隔壁部の先端面の直径よりも小さい。このようなフィルタは、通気部の全体を覆いながら隔壁部の先端面に固定することができる。
また、本発明では、前記接着層は、融着フィルムを用いて形成されてもよい。融着フィルムは、非融着時には粘着性がないため、フィルタ取り付け時に、隔壁部の先端面に融着フィルムを配置する作業を容易に行うことができる。
ガスセンサ1の縦断面図である。 グロメット9の断面図である 本実施形態における固定部材98、通気フィルタ90、接着層83、留め金具86を示した図である。 変形例である外筒30の断面斜視図である。 従来例における挿入部材101、フィルタ102、グロメット103を示した図である。 従来例におけるグロメット103の断面図である
以下、本発明を具体化したガスセンサの一実施の形態について、ガスセンサ1を例に、その構造について、図1を参照して説明する。以下では、ガスセンサ1において軸線O方向において、排気管内に挿入される検出素子6の先端に向かう側(閉じた側であり図中下側)を先端側とし、これと反対方向に向かう側(図中上側)を後端側として説明するものとする。
図1に示すように、ガスセンサ1は、排気管内を流通する排気ガス中の酸素の濃度を検出するためのセンサである。また、ガスセンサ1は、細長で先が閉じられた筒状の検出素子6を主体金具5に保持した構造を有する。ガスセンサ1からは、検出素子6内に挿入されるヒータ7へ通電するためのリード線18が、ガスセンサ1から引き出されている。また、検出素子6の出力する信号を取り出すためのリード線18が、ガスセンサ1から引き出されている。各リード線18は、ガスセンサ1とは離れた位置に設けられるセンサ制御装置(図示外)や自動車の電子制御装置(図示外)等に電気的に接続されている。
ガスセンサ1の検出素子6は、ジルコニアを主成分とする固体電解質体61を、軸線O方向に延び、先端を閉じた筒状に形成し、内周側に基準電極62を設け、外周側に検出電極63を設けたものである。基準電極62はPtまたはPt合金からなり、固体電解質体61の内面のほぼ全面を覆うように多孔質状に形成されている。検出電極63も同様にPtまたはPt合金からなり、固体電解質体61の外面に多孔質状に形成されている。これにより、検出素子6の先端側が検出部64として機能し、この検出部64を、排気管(図示外)内を流通する排気ガス中に晒すことで、ガス濃度検出を行う。図示しないが、検出電極63は耐熱性セラミックよりなる多孔質状の電極保護層により被覆されており、排気ガスによる被毒から保護されている。また、検出素子6の軸線O方向の略中間位置には、径方向外側に向かって突出する鍔状のフランジ部65が設けられている。そして、検出素子6の筒孔69内には、固体電解質体61を加熱して活性化させるための棒状のヒータ7が挿入されている。
検出素子6は、自身の径方向周囲を筒状の主体金具5に取り囲まれた状態で、主体金具5の筒孔55内に保持されている。主体金具5はSUS430等のステンレス鋼からなる筒状の部材であり、先端側に、排気管の取付部(図示外)に螺合する雄ねじ部52が形成されている。雄ねじ部52よりも先端側には、その外周に、後述するプロテクタ4をはめ込み、取り付ける先端係合部56が形成されている。検出素子6の検出部64は、先端係合部56よりも先端側に突出している。
主体金具5の雄ねじ部52の後端側には径方向に拡径された工具係合部53が形成されており、ガスセンサ1を排気管の取付部(図示外)に取り付ける際に使用される取り付け工具が係合される。この工具係合部53と雄ねじ部52との間の部位には、排気管の取付部(図示外)を介したガス抜けを防止するための環状のガスケット11が嵌挿されている。そして主体金具5の後端側には、筒孔55内で保持する検出素子6を加締め固定するための加締部57が設けられている。検出素子6の後端部66は、この加締部57よりも後端側に突出している。また、工具係合部53と加締部57との間には、その外周に、後述する外筒3の先端部31が係合される後端係合部58が形成されている。
次に、主体金具5の筒孔55内の先端側には、その内周を径方向内側に向けて突出させた段部59が設けられており、この段部59に、金属製のパッキン12を介し、アルミナからなる筒状の支持部材13が係止されている。支持部材13の内周も段状に形成されており、その段状の部位に配置される金属製のパッキン14を介し、検出素子6のフランジ部65が支持部材13により支持されている。さらに筒孔55内には、支持部材13の後端側に滑石粉末からなる充填部材15が充填され、その充填部材15を支持部材13との間で挟むように、充填部材15の後端側にアルミナ製で筒状のスリーブ16が配置されている。
スリーブ16の後端側には環状のリング17が配置されており、主体金具5の加締部57を内側先端方向に加締めることで、リング17を介し、スリーブ16が充填部材15に対して押しつけられている。この加締部57の加締めを通じ、充填部材15が、主体金具5の段部59に係止された支持部材13に向けて検出素子6のフランジ部65を押圧するよう主体金具5の筒孔55内に圧縮充填されるとともに、筒孔55の内周面と検出素子6の外周面との間の間隙が気密に埋められている。このように、検出素子6は、主体金具5の加締部57と段部59との間において狭持された各部材を介し、主体金具5の筒孔55内で保持されている。
次に、主体金具5の先端係合部56には、その先端係合部56から先端側に向け突出した検出素子6の検出部64を覆うプロテクタ4が、溶接によって組み付けられている。プロテクタ4は、ガスセンサ1が排気ガスの排気管(図示外)に取り付けられた際に排気ガスの排気管(図示外)内に突き出される検出素子6の検出部64を、排気ガス中に含まれる水滴や飛石など、異物等の衝突から保護するものである。プロテクタ4は、有底筒状に形成され、開放された側の周縁部が先端係合部56に接合される外側プロテクタ41と、その外側プロテクタ41の内部に固定される有底筒状の内側プロテクタ42とからなる二重構造を有する。外側プロテクタ41および内側プロテクタ42の外周面には、排気ガスを内部に導入して検出素子6の検出部64へと導くための複数の導入口45、44が開口されている。また、外側プロテクタ41および内側プロテクタ42の底面には、内部に入り込んだ水滴や排気ガスを排出するための排出口43、48が、それぞれ開口されている。
主体金具5の後端側には、SUS304等のステンレス鋼からなる筒状の外筒3が組み付けられている。外筒3は、ステンレス鋼を軸線O方向に沿って延びる筒状に形成し、さらに略中央より先端側を、後端側よりも大径に形成したものである。外筒3の先端部31は、主体金具5の後端係合部58に嵌めこまれ、外周側から後端係合部58に加締められている。さらに、先端部31の外周を一周して、レーザ溶接が施されている。外筒3は、軸線O方向に沿って後端側へ向けて延びており、検出素子6の後端部66や、それよりも後端側に配置されるセパレータ8及びグロメット9の外周を、径方向に取り囲んでいる。
外筒3に取り囲まれた検出素子6の後端部66には、外周側に、検出電極63との電気的な接続を行う外側端子の先端部75が嵌めこまれている。同様に、検出素子6の後端部66の内周側には、基準電極62と電気的な接続を行う内側端子の先端部76が挿入されている。また、検出素子6の筒孔69内には、固体電解質体61を加熱して活性化させる棒状のヒータ7が挿入されている。内側端子の先端部76は、検出素子6とヒータ7との間に挟まれる位置に配置される。ヒータ7の先端側には、発熱部77が設けられている。ヒータ7の後端側には、ヒータ7に通電する一対の電極部71が設けられている。そして内側端子の後端部(図示外)、外側端子の後端部(図示外)には、それぞれ、上記したリード線18が加締め固定されている。
接続部材2は、導電性の金属で形成され、リード線18とヒータ7とを電気的に接続する部材である。接続部材2は、接続部21、加締部22、ロウ付け部23を備えている。ロウ付け部23は、接続部材2の先端側に配置され、ヒータ7の後端側に設けられた一対の電極部71にそれぞれ接続する。接続部21は、ロウ付け部23よりも後端側に配置され、線状に形成される。また、接続部21は、ロウ付け部23と加締部22を電気的に接続する。接続部21の後端側に加締部22が配置され、リード線18を加締め固定する。加締部22は、軸線O方向と直交する方向にリード線18を加締め固定し、筒状に形成される。リード線18とヒータ7が接続部材2を介して接続されることによって、リード線18に接続された外部回路(図示外)からヒータ7に電力が供給される。
検出素子6の後端部66よりも後端側には絶縁性セラミックからなる筒状のセパレータ8が配置されている。セパレータ8は絶縁性セラミックを筒状に形成したものであり、上記の内側端子の後端部(図示外)、外側端子の後端部(図示外)、一対の電極部71が互いに接触しないように分離するため、それらを独立に収容する配置部82を有する。各配置部82はセパレータ8を軸線O方向に貫通しており、セパレータ8を挟んで先端側と後端側との間で大気連通が可能となるように構成されている。内側端子の後端部(図示外)、外側端子の後端部(図示外)、一対の電極部71にロウ付け接続された接続部材2にそれぞれ接続されたリード線18は、後述するグロメット9のリード線挿通孔92を介してガスセンサ1の外部に引き出されている。また、セパレータ8の後端側における外周面には径方向外側に突出するフランジ部81が設けられており、そのフランジ部81よりも先端側の外周面に、略円筒状の保持金具32が嵌挿されている。
また、セパレータ8の後端側にはフッ素系ゴムからなるグロメット9が配置されている。グロメット9は、外筒3の後端部33にはめられて、後端部33付近の外周が加締められることにより、外筒3に保持されている。グロメット9には、外筒3内に大気を導入するための大気連通孔91が軸線O方向に貫通して形成されている。ガスセンサ1では、この大気連通孔91およびセパレータ8の配置部82を介し、外筒3内に大気を導入し、検出素子6の筒孔69内に形成された基準電極62が大気に晒されるように構成されている。
大気連通部34は、グロメット9の大気連通孔91内に設けられている。大気連通部34は、軸線O方向に厚みを有し、大気連通孔91を塞ぐように配置されている。大気連通部34には、厚み方向に貫通する開口35が設けられている。この開口35を通じ、外部と内部との通気(つまり外筒3の内部と外部との通気)が確保されている。この開口35は、大気連通孔91の開口よりも小さく形成されており、この開口35を介した大気連通孔91内への飛石等の進入が防止されている。また、リード線挿通孔92には、検出素子6の検出電極63および基準電極62やヒータ7の一対の電極部71と図示外のセンサ制御装置または自動車の電子制御装置(ECU)とを電気的に接続する4本のリード線18が、それぞれ独立に挿通される(図1ではそのうちの2本のリード線18がリード線挿通孔92に挿通された状態を示している)。
図2を参照してグロメット9について説明する。図2において、下方、上方をそれぞれ、軸線O方向の先端側、後端側とする。グロメット9は、軸線O方向を高さ方向とする略円柱状に形成された栓部材であり、外筒3の後端側を塞ぐ部材である。ガスセンサ1へ組み付けされた後に後端向きの面となる天面99は、径方向の外周側から中央側へ向けて盛り上がる傾斜面として形成されている。その径方向の中央には、軸線O方向に貫通する略円柱状の大気連通孔91が形成されている。その大気連通孔91よりも外周側に軸線O方向に貫通する4つのリード線挿通孔92が、周方向に等間隔となる位置にそれぞれ形成されている(図2ではそのうち3つのリード線挿通孔92を示している)。また、天面99には、大気連通孔91の形成位置を起点とし、外周側へ向けて径方向に沿って溝状に延びる4つの溝部が形成されている(図2ではそのうち2つの溝部93、94を示している)。4つの溝部は、天面99上に開口する4つのリード線挿通孔92の位置を避けるように、それぞれ2つのリード線挿通孔92の間を通して配置されている。なお、グロメット9が、本発明における「栓部材」に相当する。大気連通孔91が、本発明における「貫通孔」に相当する。
また、グロメット9の大気連通孔91内には有底筒状に形成された留め金具86が挿入されている。留め金具86は、周壁部87、隔壁部88を有する。周壁部87は、筒状に形成され、自身の外周面が大気連通孔91の内周面に密着している。隔壁部88は、円形の平板形状に形成され、周壁部87の後端側の開口に設けられ、外筒3の内部と外部とを隔てている。また、隔壁部88は通気部89を備えている。通気部89は、隔壁部88を貫通する円形に形成された貫通孔であり、外筒3の内部と外部との間での通気を可能とする。通気部89は、隔壁部88の先端側を向く先端面85の縁端から離れた位置に形成されている。なお、図2では、通気部89が隔壁部88に1つ設けられている。先端面85に形成される貫通孔が先端面85の縁端から離れていれれば、隔壁部88に複数の通気部89が形成されていてもよい。なお、留め金具86が、本発明における「挿入部材」に相当する。
通気フィルタ90は、円形のシート状に形成されている。通気フィルタ90の直径は、通気部89の開口の直径よりも大きく、隔壁部88の先端面85の直径よりも小さい。通気フィルタ90は、接着層83によって隔壁部88の先端面85に固定され、通気部89の開口を覆っている。接着層83は、隔壁部88の先端面85における通気部89の開口の開口周縁部84に設けられている。接着層83は、例えば、融着フィルムを用いて形成されることがある。この場合、融着フィルムは、開口周縁部84に沿った環状に形成される。この環状に形成された融着フィルムによって、通気フィルタ90は隔壁部88の先端面85に固定される。なお、融着フィルムは熱活性フィルムであり、非融着時には粘着性がないため、通気フィルタ90を隔壁部88の先端面85に配置する作業を容易に行うことができる。
また、図2に示すように、隔壁部88の先端面85と開口周縁部84とは、ほぼ同一の大きさとなっているが、大きさが異なっていてもよい。例えば、通気部89が、図2に示す貫通孔よりも小さい場合、通気部89に組み付けられる通気フィルタ90の大きさは、小さくてよい。このため、接着層83が設けられる開口周縁部84は、隔壁部88の先端面85より小さくなる。このように、通気部89の大きさによって、通気フィルタ90の大きさと、接着層83が設けられる開口周縁部84の大きさが変わる。これによって、開口周縁部84が、隔壁部88の先端面85よりも小さくなる場合がある。また、通気フィルタ90は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂から形成されたミクロンサイズの網目構造を有する薄膜状のフィルタであり、水滴等は通さず大気を連通可能に構成されたものである。なお、通気フィルタ90が、本発明における「フィルタ」に相当する。
ここで、図3を参照して、通気フィルタ90を隔壁部88の先端面85における通気部89の開口周縁部84に組み付ける一例を説明する。なお、図3において、下方、上方をそれぞれ、軸線O方向の先端側、後端側とする。接着層83は、開口周縁部84の外径とほぼ同一の大きさの外径を有し、環状のフィルム状に形成されている。また、接着層83の中央付近に設けられている孔は、通気部89の直径とほぼ同一の大きさの直径を有する。通気フィルタ90は、開口周縁部84の外径とほぼ同一の大きさの外径を有し、円形のフィルム状に形成されている。固定部材98は、先端側に筒孔95の内径より小さい外径を有し、棒状に形成された先端部98Aと、後端側に筒孔95の内径とほぼ同一の大きさの外径を有し、円柱状に形成された後端部98Bとを備えている。
上記の部材は、先端側から、固定部材98、通気フィルタ90、接着層83、留め金具86の順に配置され、また、固定部材98の後端部98Bは、通気フィルタ90と接着層83と重なるように配置される。固定部材98によって、通気フィルタ90と接着層83は、留め金具86の筒孔95内に軸線O方向に押し込まれ、通気部89の開口周縁部84に固定される。この後、接着層83を溶融させるために加熱する。上述したように、例えば、接着層83は融着フィルムを用いて形成されており、160℃で約15秒間加熱されると溶融し、接着剤として機能する。加熱し、接着層83を溶融させることによって、開口周縁部84に通気フィルタ90を接着する。加熱を止め、通気フィルタ90が開口周縁部84に接着された後に、固定部材98が筒孔95内から取り出され、通気フィルタ90が開口周縁部84に固定される。
なお、隔壁部88は、外筒3の内部と外部を隔てていれば、周壁部87の後端側の開口に設けられていなくてもよい。例えば、周壁部87の筒孔95内に隔壁部88が設けられ、その隔壁部88に通気部89が設けられてもよい。また、隔壁部88が周壁部87の先端側の開口に設けられ、隔壁部88に通気部89が設けられてもよい。
以上説明したように、本実施の形態では、円形のシート状に形成された通気フィルタ90は、隔壁部88の先端面85における通気部89の開口周縁部84に設けられた接着層83によって固定される。通気フィルタ90は、水滴等は通さず大気を連通可能に構成されているので、通気フィルタ90を介して、通気性及び防水性の機能を確保しつつ、大気を連通することができる。また、前述した図5に示す従来の方法で通気フィルタ90を通気部89の開口周縁部84に組み付けないので、必要となる通気フィルタ90の大きさは、通気部89を覆い、開口周縁部84に設けられた接着層83によって接着固定できる程度の大きさであればよい。必要となる通気フィルタ90の大きさを小さくできるので、例えば、生産コストを低減することができる。また、前述した図5に示す従来の方法のように、留め金具86の全体を通気フィルタ90で覆って大気連通孔91内に圧入しないので、通気フィルタ90が、のびたり破れたりするおそれはない。これによって、通気フィルタ90の膜厚を一定に保ち、通気の品質を安定させることができる。
なお、上記実施形態に示される構成は例示であり、各種変更が可能である。留め金具86の隔壁部88の先端面85に通気フィルタ90が固定されているが、先端面85に通気フィルタを固定しなくてもよい。例えば、図4に示すように、外筒30に通気部891を設け、通気部891を覆うように通気フィルタ901を外筒30の先端面851に固定してもよい。
図4を参照して、変形例の外筒30に設けられた通気部891について説明する。図4に示す外筒30の下方、上方をそれぞれ、軸線O方向の先端側、後端側とする。図4に示すように、通気部891は、外筒30を貫通する円形に形成された貫通孔であり、外筒30の内部と外部との間での通気を可能とする。通気フィルタ901は、円形のシート状に形成されている。通気フィルタ901の直径は、通気部891の開口の直径よりも大きい。通気フィルタ901は、接着層831によって外筒30の先端側を向く先端面851に固定され、通気部891の開口を覆っている。接着層831は、環状に形成され、外筒30の先端面851における通気部891の貫通孔の開口の開口周縁部841に設けられている。例えば、接着層831は融着フィルムを用いて形成されている。外筒30に通気部891を設けることによって、グロメット9の大気連通孔91を介することなく、外筒30の外部と内部の大気を連通することができる。また、グロメット9や留め金具86等のガスセンサ1の後端側に組み付けられる各部材に大気連通のための機能を持たせる必要がないので、ガスセンサ1の後端側に組み付けられる各部材の構成を簡素にすることができる。
1 ガスセンサ
3 外筒
5 主体金具
6 検出素子
7 ヒータ
8 セパレータ
9 グロメット
64 検出部
83 接着層
85 先端面
86 留め金具
87 周壁部
88 隔壁部
89 通気部
90 通気フィルタ
91 大気連通孔
95 筒孔

Claims (4)

  1. 軸線方向に延びるとともに、自身の先端側に被検出ガスを検出するための検出部を有する検出素子と、
    前記検出部を自身の先端から突出させつつ、前記検出素子の径方向周囲を取り囲む主体金具と、
    前記検出素子の後端側の径方向周囲を取り囲む筒状をなし、自身の先端部が前記主体金具に固定される外筒と、
    前記外筒の後端側に配置され、自身の先端面と後端面を貫通する貫通孔が形成された栓部材と、を有するガスセンサであって、
    前記栓部材の前記貫通孔に挿入される挿入部材であって、筒状をなし、外周面が、前記貫通孔の内周面に接触する周壁部と、前記周壁部の一端側の開口または筒孔内に形成され、前記筒孔を介した前記外筒の内部と外部とを隔てる隔壁部と、前記隔壁部を貫通して形成され、前記隔壁部を介した前記外筒の内部と外部との間での通気を可能とする通気部とを備える挿入部材と、
    前記隔壁部の先端面に設けられ、少なくとも前記通気部の周囲を取り囲む接着層と、周方向にわたって該接着層によって接着され、前記通気部を閉塞する通気性と防水性を有するフィルタと
    を備えることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記挿入部材の前記隔壁部は、前記周壁部の前記一端側の開口に設けられ、
    前記通気部は、前記隔壁部を貫通する前記隔壁部の貫通孔であって、前記隔壁部の先端面の縁端から離れた位置に一つ形成され、
    前記接着層は、前記隔壁部の先端面に開口する前記隔壁部の前記貫通孔の開口周縁部に形成されることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記フィルタは、前記通気部の直径よりも大きく、前記隔壁部の先端面の直径よりも小さい円形のシート状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記接着層は、融着フィルムを用いて形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガスセンサ。
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