JP2003229608A - メンブレンを有する半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

メンブレンを有する半導体装置およびその製造方法

Info

Publication number
JP2003229608A
JP2003229608A JP2002025751A JP2002025751A JP2003229608A JP 2003229608 A JP2003229608 A JP 2003229608A JP 2002025751 A JP2002025751 A JP 2002025751A JP 2002025751 A JP2002025751 A JP 2002025751A JP 2003229608 A JP2003229608 A JP 2003229608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
diffusion layer
type
membrane
type diffusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002025751A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3838114B2 (ja
Inventor
Shoji Ozoe
祥司 尾添
Takeshi Fukada
毅 深田
Eiji Kawasaki
栄嗣 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2002025751A priority Critical patent/JP3838114B2/ja
Publication of JP2003229608A publication Critical patent/JP2003229608A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3838114B2 publication Critical patent/JP3838114B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Weting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンブレンを有する半導体装置において、所
望のエッチングホールを形成できない場合でも、空洞部
をエッチング形成する際のエッチングレートを落とすこ
となく歩留まり良くメンブレンを形成できるようにす
る。 【解決手段】 N型シリコン基板10の一面11に、所
定の厚さのP型層12を形成する工程と、P型層12の
上にメンブレン20を形成する工程と、メンブレン20
のうち空洞部13に対応する部位にエッチングホール2
7を形成する工程と、N型シリコン基板10とP型層1
2との間のPN接合に対して逆電圧を印加した状態で、
エッチングホール27を介してエッチング液31を注入
しP型層12をエッチングして除去することにより空洞
部13を形成する工程とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板の一面
側にエッチングにより空洞部を形成するとともに該空洞
部を覆うようにメンブレンを形成してなるメンブレンを
有する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の半導体装置の製造方法を
図1、図10を参照して説明する。図1、図10に示す
半導体装置は、例えば複数の熱電対の起電力を利用した
サーモパイル型の赤外線センサに適用されるものであ
り、図1は概略平面図、図10は概略断面図である。
【0003】半導体基板としてのシリコン基板10の一
面11側には、空洞部13が形成されており、空洞部1
3の周囲において当該一面11の上にはエッチングスト
ッパとなる酸化シリコン14が形成されている。
【0004】この酸化シリコン14の上には、各種配線
や膜等を積層してなるセンシング部としてのメンブレン
20が形成されている。つまり、メンブレン20は空洞
部13を覆うようにシリコン基板10の一面11上に設
けられている。
【0005】メンブレン20は、図10に示すように、
シリコン基板10の一面11側から、窒化シリコン膜
(SiN膜)21、酸化シリコン膜(SiO2膜)2
2、機能膜として働く多結晶シリコン配線23、層間絶
縁膜24、配線として働くアルミ配線25、保護膜26
が順次積層されてなるものである。
【0006】なお、図1においては、メンブレン20の
うち、膜21、22、24、26は省略し、多結晶シリ
コン配線(斜線ハッチングにて図示)23、およびアル
ミ配線25のみ示してある。
【0007】複数本の多結晶シリコン配線23およびア
ルミ配線25が直列に接続されることによって、複数回
折り返された折り返し形状を有する赤外線センサの熱電
対23、25が構成されている。そして、複数個の折り
返し部つまりコンタクトホール25aの各々が、両配線
23、25の接合部となっており、この接合部25aに
てゼーベック効果によって起電力が発生するようになっ
ている。
【0008】また、空洞部13の内周に位置するメンブ
レン20には、厚さ方向に貫通するエッチングホール2
7が設けられている。
【0009】このような半導体装置は、一般に、次のよ
うにして製造される。シリコン基板10の一面11上に
おいて空洞部13となるべき領域に対応する領域に、多
結晶シリコン等からなる犠牲層(図示せず)を形成し、
その後、メンブレン20を構成する各層を積層、パター
ニングしてメンブレン20を形成し、続いて、エッチン
グホール27を形成する。
【0010】そして、エッチングホール27を通じて、
KOHやTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドラ
イド)等のシリコンウェットエッチング液を供給し、上
記犠牲層およびシリコン基板10をエッチングすること
で、空洞部13を形成する。こうして、図1、図10に
示す半導体装置が製造される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記シリコ
ンのエッチングは、以下の化学式1に示す化学反応で行
われるため、水素が発生する。
【0012】
【化1】Si+4OH-→Si(OH)4+4e- 4H2O+4e-→2H2↑+4OH- エッチングにおいて、エッチングホール27からの水素
排出速度が水素生成速度よりも遅い条件となる場合、空
洞部13内に水素気泡が溜まり、メンブレン20の破壊
を引き起こし、歩留まりが低下するという不具合があ
る。
【0013】これは、図10中の破線A1、A2に示す
ように、エッチングがA1、A2と進行するにつれて深
さ方向だけでなく横方向へのエッチング量も増大してい
くため、エッチングの進行とともに、単位時間あたりに
発生する水素発生量も増大することによる。
【0014】この不具合を防止するためには、水素排
出速度を大きくする、水素生成速度を抑制する、とい
う方法が考えられる。
【0015】しかしながら、はエッチングホール27
を大きくすることが効果的であるが、メンブレン20に
おける機能膜や配線等の制約によりエッチングホール2
7のレイアウトが制約を受け、所望の形状や大きさのエ
ッチングホール27を形成できない場合が多い。また、
は、シリコンのエッチングレートを下げることが効果
的だが、エッチング時間が長くなるという問題がある。
【0016】これを解決する方法として、特開平6−2
02580号公報に記載されているように、シリコンの
エッチング液に界面活性剤を添加する方法が提案されて
いる。
【0017】それによれば、メンブレンの破壊防止を実
現できるとされているものの、本発明者等の検討によれ
ば、エッチングレートが極めて遅くなったり、異方性が
損なわれ、図10のB部に示すように平坦なシリコンエ
ッチング面を得ることができないという不具合が確認さ
れた。
【0018】本発明は上記問題に鑑み、メンブレンを有
する半導体装置において、所望のエッチングホールを形
成できない場合でも、空洞部をエッチング形成する際の
エッチングレートを落とすことなく歩留まり良くメンブ
レンを形成できるようにすることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、半導体基板(10)の
一面(11)側に、エッチングにより空洞部(13)を
形成するとともに空洞部を覆うようにメンブレン(2
0)を形成してなる半導体装置の製造方法において、N
型の半導体基板の一面に、所定の厚さのP型層(12)
を形成する工程と、P型層の上にメンブレンを形成する
工程と、メンブレンのうち空洞部に対応する部位に、メ
ンブレンを貫通するエッチングホール(27)を形成す
る工程と、N型の半導体基板とP型層との間のPN接合
に対して逆電圧を印加した状態で、エッチングホールを
介してP型層にエッチング液を注入しP型層をエッチン
グして除去することにより、空洞部を形成する工程とを
備えることを特徴とする。
【0020】それによれば、N型の半導体基板とP型層
との間のPN接合に対して逆電圧を印加した状態とする
ことで、当該PN界面からP型層側へ空乏層が形成され
る。そして、半導体基板側が高い電圧側となり、PN接
合近傍で電圧低下が大きいため、P型層のエッチングは
進行する。
【0021】しかし、PN接合近傍までP型層のエッチ
ングが進行すると、電位の高い被エッチング表面すなわ
ち空乏層が露出し、露出面に陽極酸化膜が生成されるた
め、エッチングレートが大幅に低下する。つまり、深さ
方向のエッチングが実質的に停止する。その後は、横方
向へエッチングが進行し、所望の大きさの空洞部が形成
される。
【0022】このように、本発明では、空洞部をエッチ
ング形成する際に、深さ方向のエッチングはある時点で
停止し、その後は実質的に横方向のエッチングのみにな
る。そのため、エッチングの進行とともに水素発生量が
増大するのを極力抑制することができ、メンブレンの破
壊を抑制できる。
【0023】また、特に、エッチングレートを落とす必
要もなくなる。さらに、PN接合近傍で、P型層のエッ
チングを効果的に停止できるため、エッチング面は平坦
なものにできる。
【0024】よって、本発明によれば、所望のエッチン
グホールを形成できない場合でも、空洞部をエッチング
形成する際のエッチングレートを落とすことなく歩留ま
り良くメンブレンを形成することができる。
【0025】また、請求項2に記載の発明では、請求項
1に記載の製造方法において、P型層(12)を形成し
た後、P型層における空洞部(13)となるべき領域上
に、エッチング液によりエッチングされる犠牲層(3
0)を形成する工程を行い、続いて、メンブレン(2
0)を形成することを特徴とする。このように、犠牲層
を用いた製造方法としても良い。
【0026】また、請求項3に記載の発明では、請求項
1に記載の製造方法において、P型層(12)を形成し
た後、P型層における空洞部(13)となるべき領域を
取り囲むように、P型層の内部にN型の囲み層(15)
を形成する工程を行い、続いて、メンブレン(20)を
形成し、空洞部(13)を形成する工程では、囲み層と
P型層との間のPN接合に対しても逆電圧を印加した状
態でP型層のエッチングを行うことを特徴とする。
【0027】また、請求項4に記載の発明では、請求項
1に記載の製造方法において、P型層(12)を空洞部
(13)に対応した形状にパターニング形成した後、メ
ンブレン(20)を形成することを特徴とする。
【0028】これら請求項3や請求項4の製造方法によ
れば、犠牲層を用いないで、P型層のエッチング領域つ
まり空洞部のサイズを規定することができる。
【0029】また、請求項5に記載の発明では、半導体
基板(40)の一面(41)側に、エッチングにより空
洞部(13)を形成するとともに空洞部を覆うようにメ
ンブレン(20)を形成してなる半導体装置の製造方法
において、半導体基板の一面上に第1のP型拡散層(4
2)を形成する工程と、第1のP型拡散層の上に、第1
のP型拡散層よりも低濃度の第2のP型拡散層またはN
型拡散層(43)を所定の厚さ形成する工程と、第2の
P型拡散層またはN型拡散層の上にメンブレンを形成す
る工程と、メンブレンのうち空洞部に対応する部位に、
メンブレンを貫通するエッチングホール(27)を形成
する工程と、エッチングホールを介してエッチング液を
注入して第2のP型拡散層またはN型拡散層をエッチン
グして除去することにより、空洞部を形成する工程とを
備えることを特徴とする。
【0030】本発明は、高濃度(高不純物濃度)のP型
拡散層では、エッチングレートが大幅に低下することを
利用したものである。
【0031】それによれば、高濃度な第1のP型拡散層
まで、第2のP型拡散層またはN型拡散層のエッチング
が進行すると、高濃度な第1のP型拡散層が露出し、エ
ッチングレートが大幅に低下する。つまり、深さ方向の
エッチングが実質的に停止する。その後は、横方向へエ
ッチングが進行し、所望の大きさの空洞部が形成され
る。
【0032】このように、本発明によっても、上記請求
項1に記載の発明と同様、空洞部をエッチング形成する
際に、深さ方向のエッチングはある時点で停止し、その
後は実質的に横方向のエッチングのみになるため、エッ
チングの進行とともに水素発生量が増大するのを極力抑
制することができる。
【0033】そのため、請求項1と同様、特に、エッチ
ングレートを落とす必要もなくなる。さらに、高濃度な
第1のP型拡散層で、第2のP型拡散層またはN型拡散
層のエッチングを効果的に停止できるため、エッチング
面は平坦なものにすることができる。
【0034】よって、本発明によれば、所望のエッチン
グホールを形成できない場合でも、空洞部をエッチング
形成する際のエッチングレートを落とすことなく歩留ま
り良くメンブレンを形成することができる。
【0035】また、請求項6に記載の発明では、請求項
5に記載の製造方法において、第2のP型拡散層または
N型拡散層(43)を形成した後、第2のP型拡散層ま
たはN型拡散層における空洞部(13)となるべき領域
上に、エッチング液によりエッチングされる犠牲層(3
0)を形成する工程を行い、続いて、メンブレン(2
0)を形成することを特徴とする。
【0036】請求項5の製造方法においても、請求項6
の製造方法のように、犠牲層を用いた製造方法としても
良い。
【0037】また、請求項7に記載の発明では、請求項
5に記載の製造方法において、第2のP型拡散層または
N型拡散層(43)を形成した後、第2のP型拡散層ま
たはN型拡散層における空洞部(13)となるべき領域
を取り囲むように、第2のP型拡散層またはN型拡散層
の内部に第1のP型拡散層(42)と同じ濃度のP型の
囲み層(45)を形成する工程を行い、続いて、メンブ
レン(20)を形成することを特徴とする。
【0038】また、請求項8に記載の発明では、請求項
5に記載の製造方法において、第2のP型拡散層または
N型拡散層(43)を空洞部(13)に対応した形状に
パターニング形成した後、メンブレン(20)を形成す
ることを特徴とする。
【0039】請求項5の製造方法においても、請求項7
や請求項8の製造方法のようにすれば、犠牲層を用いな
いで、P型層のエッチング領域つまり空洞部のサイズを
規定することができる。
【0040】また、請求項9に記載の発明では、N型の
半導体基板(10)と、半導体基板の一面(11)上に
形成されたP型層(12)と、P型層の上に形成された
メンブレン(20)とを備え、メンブレンの下において
P型層の一部が除去されることにより空洞部(13)が
形成されており、空洞部に対応するメンブレンには、厚
さ方向に貫通する貫通孔(27)が形成されていること
を特徴とする。
【0041】本発明の半導体装置は、請求項1または請
求項2に記載の製造方法により適切に製造されるもの
で、その効果は、請求項1または請求項2の発明と同様
である。
【0042】また、請求項10に記載の発明では、請求
項9に記載の半導体装置において、空洞部(13)を区
画するP型層(12)の側面には、空洞部を取り囲むよ
うにN型の囲み層(15)が形成されていることを特徴
とする。
【0043】本発明の半導体装置は、請求項3に記載の
製造方法により適切に製造されるもので、その効果は請
求項3の発明と同様である。
【0044】また、請求項11に記載の発明では、半導
体基板(40)と、半導体基板の一面(41)上に形成
された第1のP型拡散層(42)と、第1のP型拡散層
の上に形成され第1のP型拡散層よりも低濃度の第2の
P型拡散層またはN型拡散層(43)と、第2のP型拡
散層またはN型拡散層の上に形成されたメンブレン(2
0)とを備え、メンブレンの下において第2のP型拡散
層またはN型拡散層の一部が除去されることにより空洞
部(13)が形成されており、空洞部に対応するメンブ
レンには、厚さ方向に貫通する貫通孔(27)が形成さ
れていることを特徴とする。
【0045】本発明の半導体装置は、請求項5または請
求項6に記載の製造方法により適切に製造されるもの
で、その効果は、請求項5または請求項6の発明と同様
である。
【0046】また、請求項12に記載の発明では、請求
項11に記載の製造方法において、空洞部(13)を区
画する第2のP型拡散層またはN型拡散層(43)の側
面には、空洞部を取り囲むように、第1のP型拡散層
(42)と同じ濃度のP型の囲み層(45)が形成され
ていることを特徴とする。
【0047】本発明の半導体装置は、請求項7に記載の
製造方法により適切に製造されるもので、その効果は請
求項7の発明と同様である。
【0048】また、請求項13に記載の発明では、半導
体基板(40)と、半導体基板の一面(41)上に形成
され濃度が1020個・cm-3以上であるP型拡散層(4
2)と、P型拡散層の上に形成されたメンブレン(2
0)とを備え、メンブレンとP型拡散層との間には空洞
部(13)が形成されており、空洞部に対応するメンブ
レンには、厚さ方向に貫通する貫通孔(27)が形成さ
れていることを特徴とする。
【0049】本発明の半導体装置は、請求項8に記載の
製造方法により適切に製造されるもので、その効果は請
求項8の発明と同様である。
【0050】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。本実施形態は、本発明のメンブレン
を有する半導体装置を、複数の熱電対の起電力を利用し
たサーモパイル型の赤外線センサに適用したものとして
説明する。なお、以下の各実施形態相互において同一部
分には図中、同一符号を付してある。
【0052】(第1実施形態)本発明の第1実施形態に
係る赤外線センサS1の概略平面構成は、上記図1に示
され、その概略断面構成は図2に示される。なお、図1
中のハッチングは、各部の識別を容易にするために施し
たもので断面を示すものではない。
【0053】赤外線センサS1は、N型シリコン基板
(本発明でいう半導体基板)10を備え、このN型シリ
コン基板10は、図1に示すように、平面矩形状をなし
ている。図1、図2に示すように、N型シリコン基板1
0の一面11の上には、平面形状が矩形枠状をなすP型
層12が形成されている。このP型層12は、図1では
点々ハッチングにて示してある。
【0054】この矩形枠状のP型層12の中空部は、P
型層12の中央部をエッチング除去することにより形成
された矩形状の空洞部13として構成されている。つま
り、シリコン基板10の一面11側には、エッチングに
より形成された空洞部13が備えられている。
【0055】ここで、限定するものではないが、N型シ
リコン基板10の厚さは例えば数百μmであり、P型層
12の厚さは例えば十数μmである。また、空洞部13
の平面サイズは例えば1mm□のものにすることができ
る。
【0056】そして、図2に示すように(図1では省
略)、P型層12の上には、P型層12と略同一の平面
矩形状をなす酸化シリコン膜14が形成されている。こ
の酸化シリコン膜14は、後述する空洞部13をエッチ
ング形成する際のエッチングストッパとなるものであ
り、以下、エッチングストッパ用酸化シリコン膜14と
いうこととする。
【0057】また、図2に示すように、エッチングスト
ッパ用酸化シリコン膜14の上には、各種配線や膜等を
積層してなるセンシング部としてのメンブレン20が、
空洞部13を覆うように形成されている。つまり、メン
ブレン20は空洞部13を覆うようにN型シリコン基板
10の一面11上に設けられている。
【0058】このメンブレン20は、図2に示すよう
に、N型シリコン基板10の一面11側から、窒化シリ
コン膜(SiN膜)21、酸化シリコン膜(SiO2
膜)22、機能膜として働く多結晶シリコン配線23、
配線として働く層間絶縁膜24、アルミ配線25、およ
び保護膜26が順次積層されてなるものである。
【0059】なお、上述したが、図1においては、メン
ブレン20のうち、膜21、22、24、26は省略
し、多結晶シリコン配線(斜線ハッチングにて図示)2
3およびアルミ配線25のみ示してある。
【0060】図2に示すように、窒化シリコン膜21お
よび酸化シリコン膜22は、シリコン基板10の一面1
1上のほぼ全域に形成されている。これら窒化シリコン
膜21および酸化シリコン膜22はCVD法等により成
膜され、下部絶縁膜21、22として構成されるもので
ある。
【0061】多結晶シリコン配線23は、酸化シリコン
膜22の上に形成されており、図1に示すように、空洞
部13の中央部から空洞部13の外側のN型シリコン基
板10の部分に渡って、複数本放射状に形成されてい
る。この多結晶シリコン配線23は、CVD法等により
成膜されたもので配線抵抗を下げるために不純物を導入
してある。
【0062】層間絶縁膜24は、図2に示すように、多
結晶シリコン配線23の上および多結晶シリコン配線2
3が形成されていない酸化シリコン膜22の上に、形成
されている。この層間絶縁膜24は、メンブレン20内
の各種配線の電気的絶縁を行うものであり、本例では、
CVD法等により成膜された酸化シリコン膜よりなる。
【0063】アルミ配線25は、層間絶縁膜24の上に
形成されており、図1に示すように、隣接する各多結晶
シリコン配線23の間を接続するように、複数本放射状
に形成されている。このアルミ配線25は、スパッタ法
や蒸着法等により形成されたアルミニウムよりなり、各
アルミ配線25は、層間絶縁膜24に形成された開口部
(コンタクトホール)25aを介して多結晶シリコン配
線23と電気的に接続されている。なお、層間絶縁膜2
4は、アルミ配線25と多結晶シリコン配線23とが電
気的接続部以外で重ならない場合は、省略が可能であ
る。
【0064】このようにして、複数本の多結晶シリコン
配線23およびアルミ配線25が直列に接続されること
によって、赤外線センサS1の熱電対が構成されてお
り、この熱電対23、25は、図1に示す様に、複数回
折り返された折り返し形状を有している。複数個の折り
返し部つまりコンタクトホール25aの各々が、両配線
23、25の接合部となっており、この接合部25aに
てゼーベック効果によって起電力が発生するようになっ
ている。
【0065】そして、熱電対23、25の両端部のアル
ミ配線25にはそれぞれ、図1、図2に示す様に、外部
と電気的に接続するためのアルミパッド25bが形成さ
れている。そして、空洞部13上に位置する接合部25
aが温接点、空洞部13の外側のシリコン基板10の部
分に位置する接合部25aが冷接点となり、両接点の温
度差に基づく熱電対23、25の電圧が、上記両アルミ
パッド25bの間に出力されるようになっている。
【0066】また、保護膜26は、アルミ配線25の上
およびアルミ配線25が形成されていない層間絶縁膜2
4の上に、形成されている。この保護膜26はCVD法
等にて成膜された酸化シリコン膜や窒化シリコン膜等よ
りなる。本例では酸化シリコン膜としている。また、こ
の保護膜26には、上記アルミパッド25bを露出させ
るための開口部が形成されている。
【0067】以上のように、メンブレン20は、各配線
および各膜21〜26により構成されている。そして、
空洞部13の内周に位置するメンブレン20には、厚さ
方向に貫通する貫通孔27が設けられている。この貫通
孔27は、後述する空洞部13のエッチング形成の際に
エッチングホール27として機能するものである。
【0068】また、図示しないが、メンブレン20の上
には、赤外線吸収膜が形成されていても良い。この赤外
線吸収膜は、例えば空洞部13上の中央に相当する部位
にて、上記温接点である接合部25aを覆うように形成
する。この赤外線吸収膜は、赤外線を吸収して温接点の
温度を効率よく上昇させるためのものであり、例えば、
ポリエステル樹脂にカーボン(C)を含有させ焼き固め
たものである。
【0069】このような構成を有する本実施形態の赤外
線センサS1は、次のように作動する。空洞部13上の
メンブレン20に位置する温接点25aは、空洞部13
の外側のN型シリコン基板10(厚肉部)上に位置する
冷接点25aよりも熱引き性が小さい。
【0070】そのため、メンブレン20上にて赤外線を
受光すると、温接点の方が冷接点よりも高温となる。そ
して、温接点と冷接点との温度差に応じた熱電対23、
25の電圧が、両アルミパッド25bから出力されるこ
とで、赤外線の検出が可能となっている。
【0071】次に、上記赤外線センサS1の製造方法に
ついて説明する。図3および図4は、本製造方法を上記
図2に対応した断面にて示す工程図である。なお、本製
造方法は、通常ウェハ状態にて行われ、該ウェハに上記
赤外線センサS1を複数個のチップ単位で製造した後、
ダイシングカットするものである。
【0072】[図3に示す工程]図3には、次に述べる
P型層形成工程からエッチングホール形成工程までの工
程を行った状態が示されている。
【0073】まず、N型の半導体基板としてのN型シリ
コン基板10の一面11の略全域に、所定の厚さのP型
層12を形成する(P型層形成工程)。具体的に、P型
層12は、エピタキシャル成長や、不純物(ボロン等)
の拡散等の方法により形成することができる。
【0074】次に、P型層12のうち空洞部13となる
べき領域(つまり、P型層12のうち除去されて中空部
となる領域)を除く領域の上に、CVD、スパッタ、熱
酸化等によりエッチングストッパ用酸化シリコン膜14
を形成する(エッチングストッパ形成工程)。
【0075】次に、P型層12における空洞部13とな
るべき領域上に、シリコンのエッチング液によりエッチ
ングされる犠牲層30を形成する(犠牲層形成工程)。
具体的に、犠牲層30はCVD等により成膜された多結
晶シリコン等とすることができる。
【0076】次に、P型層12の上に犠牲層30および
エッチングストッパ用酸化シリコン膜14を介して、メ
ンブレン20を形成する(メンブレン形成工程)。本例
では、まず、CVD法等により窒化シリコン膜21およ
び酸化シリコン膜22を形成し、その上に、多結晶シリ
コンを成膜し、これをフォトリソグラフ法等によりパタ
ーニングして多結晶シリコン配線23を形成する。
【0077】次に、CVD法等にて層間絶縁膜24を成
膜し、層間絶縁膜24における所望の部位に、フォトリ
ソグラフ法等により上記コンタクトホール25aを形成
した後、スパッタ法や蒸着法等によりアルミニウムの膜
を成膜し、これをフォトリソグラフ法等によりパターニ
ングしてアルミ配線25および上記アルミパッド25b
を形成する。
【0078】次に、CVD法等にて酸化シリコン膜から
なる保護膜26を成膜し、これをフォトリソグラフ法等
によりパターニングして、上記アルミパッド25bを露
出させるための開口部を形成する。こうして、各配線お
よび各膜21〜26によりなるメンブレン20が形成さ
れる。
【0079】次に、メンブレン20のうち空洞部13に
対応する部位に、メンブレン20を厚さ方向に貫通し、
メンブレン20の表面から犠牲層30に到達する貫通孔
27すなわちエッチングホール27を形成する(エッチ
ングホール形成工程)。具体的に、エッチングホール2
7は、ドライまたはウェットエッチング等により形成す
ることができる。ここまでの状態が図3に示されてい
る。
【0080】[図4に示す工程]次に、図4に示す空洞
部形成工程を行う。メンブレン20が形成されたN型シ
リコン基板10をKOHやTMAH等のシリコンウェッ
トエッチング液31に浸漬させ、エッチングホール27
を介して犠牲層30およびP型層12にエッチング液3
1を注入する。
【0081】このシリコンウェットエッチングを行うと
き、エッチング液31中にPt等からなる対向電極32
を配設し、N型シリコン基板10がアノード、エッチン
グ液31がカソードとなるように、電源33によって、
N型シリコン基板10および対向電極(カソード電極)
32に所定の電圧(例えば数V)を印加する。なお、N
型シリコン基板10への電気接続は、該基板10にメタ
ライズ処理を施す等により可能である。
【0082】このように、N型シリコン基板10とP型
層12との間の接合部すなわちPN接合に対して逆電圧
を印加した状態で、エッチングホール27を介して犠牲
層30およびP型層12にエッチング液31を注入し、
エッチングストッパ用酸化シリコン膜14をエッチング
ストッパとして、これら両層12、30をエッチングし
て除去する。
【0083】それによれば、まず、犠牲層30が等方性
エッチングされて除去されるため、除去されるべきP型
層12の表面全体に、エッチング液31が効率よく行き
渡る。このことにより、たとえ、エッチングホール27
の数を少なくしても、P型層12を効率よく所望領域に
てエッチングすることができるとともに、P型層12の
エッチング領域つまり空洞部13のサイズを規定しやす
くできる。
【0084】そして、犠牲層30の次にP型層12がエ
ッチングされる。このP型層12のエッチング時には、
上記PN接合に対して逆電圧を印加した状態とすること
で、当該PN界面からP型層12側へ空乏層(図示せ
ず)が形成される。そして、N型シリコン基板10側が
高電圧側となり、PN接合近傍で電圧低下が大きいた
め、P型層12のエッチングは進行する。
【0085】しかし、PN接合近傍までP型層12のエ
ッチングが進行すると、電位の高い被エッチング表面す
なわち上記空乏層が露出し、露出面に陽極酸化膜が生成
されるため、エッチングレートが大幅に低下する。つま
り、深さ方向(基板10の厚さ方向)のエッチングが実
質的に停止する。
【0086】その後は、横方向(基板10の面方向)へ
P型層12のエッチングが進行し、エッチングストッパ
用酸化シリコン膜14により、横方向へのエッチングが
終息し、所望の大きさの空洞部13が形成される。
【0087】このようにして、空洞部13が形成され、
赤外線センサS1ができあがる。なお、この後、メンブ
レン20の上に上記赤外線吸収膜を形成しても良い。こ
の後、ダイシングカットを行い、チップ毎に分断する。
【0088】このように、本実施形態の製造方法によれ
ば、空洞部13をエッチング形成する際に、深さ方向の
エッチング量を制御することにより水素気泡の生成速度
を落とし、メンブレン20の破壊を抑制できる。つま
り、深さ方向のエッチングはある時点で停止し、その後
は実質的に横方向のエッチングのみになるため、エッチ
ングの進行とともに水素発生量が増大するのを極力抑制
することができ、メンブレン破壊を抑制できる。
【0089】また、本製造方法では、通常のシリコンウ
ェットエッチング液31によりシリコンエッチング(シ
リコンの異方性エッチング)を行うため、特に、エッチ
ングレートが落ちるようなことも無い。さらに、PN接
合近傍で、P型層12のエッチングを効果的に停止でき
るため、エッチング面は平坦なものにできる。
【0090】また、このような作用効果を奏する本製造
方法は、図1および図2に示す構成を有する半導体装置
としての赤外線センサS1に適切に適用できる。
【0091】よって、本第1実施形態によれば、所望の
エッチングホール27を形成できない場合でも、空洞部
13をエッチング形成する際のエッチングレートを落と
すことなく歩留まり良くメンブレン20を形成すること
のできる半導体装置およびその製造方法を提供すること
ができる。
【0092】(第2実施形態)図5は、本発明の第2実
施形態に係る半導体装置としての赤外線センサS2の製
造方法を示す概略断面図である。図5には、上記第1実
施形態の製造方法におけるエッチングホール形成工程ま
での工程を行った状態が示されている。
【0093】本実施形態の製造方法は、図5に示すよう
に、P型層12を形成した後、P型層12における空洞
部13となるべき領域を取り囲むように、P型層12の
内部にN型の囲み層15を形成する工程(囲み層形成工
程)を行い、続いて、メンブレン20を形成する点が、
上記第1実施形態と主として相違する。この相違点につ
いて主として説明する。
【0094】この囲み層形成工程では、具体的には、上
記のP型層形成工程を行った後、マスクを用いて、P型
層12内に選択的に不純物(リン等)の拡散を行う等に
より、N型拡散層としての囲み層15を形成することが
できる。
【0095】その後は、上記のエッチングストッパ形成
工程および犠牲層形成工程を行うことなく、メンブレン
形成工程を行う。そのため、図5に示すセンサS2に
は、上記したエッチングストッパ用酸化シリコン膜14
および犠牲層30は存在せず、P型層12の上に直接メ
ンブレン20が形成されている。
【0096】そして、本実施形態においても、エッチン
グホール形成工程を行った後、上記図4に示したのと同
様の空洞部形成工程を行う。このとき、本実施形態で
は、囲み層15とP型層12との間のPN接合に対して
も逆電圧を印加した状態でP型層12のエッチングを行
う。
【0097】図5に示すように、囲み層15がN型シリ
コン基板10に到達していれば、電圧印加時にN型シリ
コン基板10と囲み層15は同電位となるので、N型シ
リコン基板10に設ける電極は一つでよい。また、囲み
層15がN型シリコン基板10に到達していない場合に
は、N型シリコン基板10の一面11の適所に、囲み層
15と導通する電極を設け、この電極を通じて囲み層1
5に正電圧を印加すればよい。
【0098】本実施形態の空洞部形成工程によれば、N
型シリコン基板10とP型層12の間のPN接合および
囲み層15とP型層12との間のPN接合に対して逆電
圧を印加した状態とすることで、両PN界面からP型層
12側へ空乏層(図示せず)が形成される。そして、N
型シリコン基板10側が高電圧側となり、上記2つのP
N接合近傍で電圧低下が大きいため、P型層12のエッ
チングは進行する。
【0099】すると、まず、上記第1実施形態と同様、
P型層12の深さ方向(基板10の厚さ方向)のエッチ
ングが実質的に停止する。その後は、横方向(基板10
の面方向)へP型層12のエッチングが進行し、P型層
12との間のPN接合近傍の空乏層が露出した時点で、
横方向へのエッチングが終息し、所望の大きさの空洞部
13が形成される。
【0100】このように、本実施形態の製造方法によっ
ても、上記第1実施形態と同様、空洞部13をエッチン
グ形成する際に、深さ方向のエッチング量を制御するこ
とにより水素気泡の生成速度を落とし、メンブレン20
の破壊を抑制できる。また、本製造方法においても、第
1実施形態と同様の理由から、エッチングレートが落ち
るようなことがなく、エッチング面は平坦なものにでき
る。
【0101】本実施形態の製造方法により製造された赤
外線センサS2は、図5において囲み層15に囲まれた
部分のP型層12が除去されて、空洞部13(図5中、
括弧付きの符号13として示す)が形成されたものであ
る。
【0102】つまり、できあがった赤外線センサS2に
おいては、空洞部13の側面となるP型層12の内周端
面、すなわち、空洞部13を区画するP型層12の側面
に、空洞部13を取り囲むようにN型の囲み層15が形
成されている。
【0103】このように、本第2実施形態によっても、
所望のエッチングホール27を形成できない場合でも、
空洞部13をエッチング形成する際のエッチングレート
を落とすことなく歩留まり良くメンブレン20を形成す
ることのできる半導体装置およびその製造方法を提供す
ることができる。
【0104】また、本実施形態においては、囲み層15
が空洞部13のエッチング形成におけるエッチングスト
ッパの役割を果たすため、上記第1実施形態に採用した
犠牲層30を用いることなく、P型層12のエッチング
領域つまり空洞部13のサイズを規定することができ
る。
【0105】(第3実施形態)図6は、本発明の第3実
施形態に係る半導体装置としての赤外線センサS3の製
造方法を示す概略断面図である。図6には、上記第1実
施形態の製造方法におけるエッチングホール形成工程ま
での工程を行った状態が示されている。
【0106】本実施形態の製造方法は、図6に示すよう
に、P型層形成工程においてP型層12を空洞部13に
対応した形状にパターニングして形成した後、メンブレ
ン20を形成する工程を行う点が、上記第1実施形態と
相違する。この相違点について主として説明する。
【0107】このP型層形成工程では、具体的には、マ
スクを用いて不純物の拡散やイオン注入を行う等によ
り、パターニングされたP型層12を形成することがで
きる。
【0108】その後は、上記のエッチングストッパ形成
工程および犠牲層形成工程を行うことなく、メンブレン
形成工程を行う。そのため、図6に示すセンサS3に
は、上記したエッチングストッパ用酸化シリコン膜14
および犠牲層30は存在せず、パターニングされたP型
層12およびN型シリコン基板10の一面11の上に直
接メンブレン20が形成されている。
【0109】そして、本実施形態においても、上記同様
のエッチングホール形成工程を行った後、上記図4に示
したのと同様の空洞部形成工程を行うことにより、赤外
線センサS3ができあがる。本実施形態の製造方法によ
り製造された赤外線センサS3は、図6においてパター
ニングされたP型層12が除去されて、空洞部13が形
成されたものである。
【0110】このように、本第3実施形態によっても、
所望のエッチングホール27を形成できない場合でも、
空洞部13をエッチング形成する際のエッチングレート
を落とすことなく歩留まり良くメンブレン20を形成す
ることのできる半導体装置およびその製造方法を提供す
ることができる。
【0111】また、本実施形態においては、P型層12
が予め空洞部13の形状にパターニングされているた
め、上記第1実施形態に採用した犠牲層30を用いるこ
となく、P型層12のエッチング領域つまり空洞部13
のサイズを規定することができる。
【0112】(第4実施形態)図7は、本発明の第4実
施形態に係る半導体装置としての赤外線センサS4の製
造方法を示す概略断面図である。図7には、上記第1実
施形態の製造方法におけるエッチングホール形成工程ま
での工程を行った状態が示されている。
【0113】本実施形態は、高濃度のP型拡散層ではシ
リコンエッチングレートが低下するという現象を用い、
エッチング量を制御するものである。そのため、上記第
1実施形態と比べて、シリコン基板40の一面41上に
おいて、シリコン基板40とメンブレン20との間の層
構成が主として相違する。この相違点について主として
説明する。
【0114】まず、図7を参照して、製造方法について
述べる。本実施形態の半導体基板としてのシリコン基板
40はN型でもP型でも良い。このシリコン基板40の
一面41の略全域に、ボロン等のP型不純物による不純
物拡散やイオン注入等を行い、シリコン基板40の一面
41上に、第1のP型拡散層としてのP++型拡散層4
2を形成する(第1のP型拡散層形成工程)。
【0115】このP++型拡散層42に対して、リン等
のN型不純物による不純物拡散やイオン注入等を行い、
P++型拡散層42よりも低濃度のP+型拡散層(第2
のP型拡散層)43を形成する。この際、P+型拡散層
43はP++型拡散層42よりも深くしない。こうし
て、P++型拡散層42の上に、P+型拡散層43が所
定の厚さ形成された形となる(第2のP型拡散層または
N型拡散層形成工程)。
【0116】図7中の破線に示すように、このP+型拡
散層43の一部および犠牲層30が除去されて空洞部1
3が形成される。ここで、限定するものではないが、シ
リコン基板40の厚さは例えば数百μmであり、P++
型拡散層42の厚さは例えば数μm、P+型拡散層43
の厚さは例えば十数μmである。
【0117】また、空洞部13の平面サイズは例えば1
mm□のものにすることができる。また、P++型拡散
層42の濃度は例えばTMAHにてエッチングする場
合、1020個・cm-3以上であり、P+型拡散層43の
濃度は例えば1016個・cm-3程度である。
【0118】なお、本実施形態では、P+型拡散層43
に代えてN−型拡散層43でも良い。この場合、P+型
拡散層43の場合と同様に、P++型拡散層42に対し
て、リン等のN型不純物による不純物拡散やイオン注入
等を行い、N−型拡散層43を形成することができる。
このN−型拡散層43の濃度は特に限定されない。以
下、P+型拡散層43とした場合について述べるが、N
−型拡散層43の場合も同様である。
【0119】次に、P+型拡散層43のうち空洞部13
となるべき領域(つまり、P+型拡散層43のうち除去
されて中空部となる領域)を除く領域の上に、エッチン
グストッパ用酸化シリコン膜14を形成する(エッチン
グストッパ形成工程)。次に、P+型拡散層43におけ
る空洞部13となるべき領域上に、犠牲層30を形成す
る(犠牲層形成工程)。
【0120】次に、P+型拡散層43の上に犠牲層30
およびエッチングストッパ用酸化シリコン膜14を介し
て、メンブレン20を形成する(メンブレン形成工
程)。その後、エッチングホール(貫通孔)27を形成
する(エッチングホール形成工程)。ここまでの状態
が、図7に示されている。
【0121】次に、エッチングホール27を介して上記
シリコンウェットエッチング液31(上記図4参照)を
注入して、犠牲層30およびP+型拡散層43をエッチ
ングして除去することにより、空洞部13を形成する
(空洞部形成工程)。このとき、上記図4のように電圧
印加は行わない。
【0122】この空洞部13の形成のエッチングにおい
ては、高濃度なP++型拡散層42までP+型拡散層4
3のエッチングが進行すると、P++型拡散層42が露
出し、エッチングレートが大幅に低下する。つまり、本
実施形態では、第1実施形態のような電気化学的なエッ
チングストップを行うものではなく、P++型拡散層4
2自身のエッチング性によって、深さ方向のエッチング
が実質的に停止する。
【0123】その後は、横方向へP+型拡散層43のエ
ッチングが進行し、エッチングストッパ用酸化シリコン
膜14により、横方向へのエッチングが終息し、所望の
大きさの空洞部13が形成される。
【0124】このように、本第4実施形態によっても、
上記第1実施形態の製造方法と同様、空洞部13をエッ
チング形成する際に、深さ方向のエッチングはある時点
で停止し、その後は実質的に横方向のエッチングのみに
なるため、エッチングの進行とともに水素発生量が増大
するのを極力抑制することができる。
【0125】また、第1実施形態と同様、特に、エッチ
ングレートを落とす必要もなくなり、さらに、P++型
拡散層42で、P+型拡散層43のエッチングを効果的
に停止できるため、エッチング面は平坦なものにでき
る。
【0126】こうして、本実施形態の製造方法により適
切に製造された赤外線センサS4は、図7において犠牲
層30および破線で示す部分のP+型拡散層43が除去
されて、空洞部13が形成されたものである。
【0127】つまり、できあがった赤外線センサS4
は、シリコン基板10と、シリコン基板10の一面11
上に形成されたP++型拡散層42と、P++型拡散層
42の上に形成されP++型拡散層42よりも低濃度の
P+型拡散層43またはN−型拡散層43と、P+型拡
散層43またはN−型拡散層43の上に形成されたメン
ブレン20とを備え、メンブレン20の下においてP+
型拡散層43またはN−型拡散層43の一部が除去され
ることにより空洞部13が形成されており、空洞部13
に対応するメンブレン20には、厚さ方向に貫通する貫
通孔27が形成されたものになる。
【0128】以上、本第4実施形態によれば、所望のエ
ッチングホール27を形成できない場合でも、空洞部1
3をエッチング形成する際のエッチングレートを落とす
ことなく歩留まり良くメンブレン20を形成することの
できる半導体装置およびその製造方法を提供することが
できる。
【0129】(第5実施形態)図8は、本発明の第5実
施形態に係る半導体装置としての赤外線センサS5の製
造方法を示す概略断面図である。本実施形態は上記第4
実施形態を変形したものであり、図8には、上記第4実
施形態の製造方法におけるエッチングホール形成工程ま
での工程を行った状態が示されている。
【0130】本実施形態の製造方法は、図8に示すよう
に、P+型拡散層43またはN−型拡散層43を形成し
た後、P+型拡散層43またはN−型拡散層43におけ
る空洞部13となるべき領域を取り囲むように、P+型
拡散層43またはN−型拡散層43の内部にP++型拡
散層42と同じ濃度の囲み層45を形成する工程(囲み
層形成工程)を行い、続いて、メンブレン20を形成す
る点が、上記第4実施形態と主として相違する。この相
違点について主として説明する。
【0131】本実施形態の囲み層形成工程では、P++
型拡散層42を形成し、42P+型拡散層43またはN
−型拡散層43を形成した後、マスクを用いて不純物
(ボロン等)の拡散を行う等により、P++型拡散層4
2と同じ濃度の囲み層45を形成することができる。
【0132】その後は、上記のエッチングストッパ形成
工程および犠牲層形成工程を行うことなく、メンブレン
形成工程を行う。そのため、図8に示すセンサS5に
は、上記したエッチングストッパ用酸化シリコン膜14
および犠牲層30は存在せず、P+型拡散層43または
N−型拡散層43の上に直接メンブレン20が形成され
ている。
【0133】そして、本実施形態においても、エッチン
グホール形成工程を行った後、上記第4実施形態と同様
の要領で空洞部形成工程を行う。それにより、P+型拡
散層43またはN−型拡散層43のエッチングは、深さ
方向はP++型拡散層42によりストップし、横方向は
囲み層45によりストップする。こうして、所望の大き
さの空洞部13が形成される。
【0134】このように、本実施形態の製造方法によっ
ても、上記第4実施形態と同様、空洞部13をエッチン
グ形成する際に、深さ方向のエッチング量を制御するこ
とにより水素気泡の生成速度を落とし、メンブレン20
の破壊を抑制できる。また、本製造方法においても、エ
ッチングレートが落ちるようなことがなく、エッチング
面は平坦なものにできる。
【0135】本実施形態の製造方法により製造された赤
外線センサS5は、図8において囲み層45に囲まれた
部分のP+型拡散層43またはN−型拡散層43が除去
されて、空洞部13(図8中、括弧付きの符号13とし
て示す)が形成されたものである。
【0136】つまり、できあがった赤外線センサS5に
おいては、空洞部13の側面となるP+型拡散層43ま
たはN−型拡散層43の内周端面、すなわち、空洞部1
3を区画するP+型拡散層43またはN−型拡散層43
の側面に、空洞部13を取り囲むようにP++型拡散層
42と同じ濃度の囲み層45が形成されている。
【0137】このように、本第4実施形態によっても、
所望のエッチングホール27を形成できない場合でも、
空洞部13をエッチング形成する際のエッチングレート
を落とすことなく歩留まり良くメンブレン20を形成す
ることのできる半導体装置およびその製造方法を提供す
ることができる。
【0138】また、本実施形態においては、囲み層45
が空洞部13のエッチング形成におけるエッチングスト
ッパの役割を果たすため、上記第4実施形態に採用した
犠牲層30を用いることなく、P+型拡散層43または
N−型拡散層43のエッチング領域つまり空洞部13の
サイズを規定することができる。
【0139】(第6実施形態)図9は、本発明の第6実
施形態に係る半導体装置としての赤外線センサS6の製
造方法を示す概略断面図である。本実施形態は上記第4
実施形態を変形したものであり、図9には、上記第4実
施形態の製造方法におけるエッチングホール形成工程ま
で行った状態が示されている。
【0140】本実施形態の製造方法は、図9に示すよう
に、第2のP型拡散層またはN型拡散層形成工程におい
てP+型拡散層43またはN−型拡散層43を空洞部1
3に対応した形状にパターニングして形成した後、メン
ブレン20を形成する工程を行う点が、上記第4実施形
態と相違する。この相違点について主として説明する。
【0141】この第2のP型拡散層またはN型拡散層形
成工程では、具体的には、マスクを用いて不純物の拡散
やイオン注入を行う等により、パターニングされたP+
型拡散層43またはN−型拡散層43を形成することが
できる。
【0142】その後は、上記のエッチングストッパ形成
工程および犠牲層形成工程を行うことなく、メンブレン
形成工程を行う。そのため、図9に示すセンサS6に
は、上記したエッチングストッパ用酸化シリコン膜14
および犠牲層30は存在せず、P+型拡散層43または
N−型拡散層43、およびP++型拡散層42の上に直
接メンブレン20が形成されている。
【0143】そして、本実施形態においても、上記同様
のエッチングホール形成工程を行った後、上記第4実施
形態と同様の要領で空洞部形成工程を行うことにより、
赤外線センサS6ができあがる。本実施形態の製造方法
により製造された赤外線センサS6は、図9においてパ
ターニングされたP+型拡散層43またはN−型拡散層
43が除去されて、空洞部13が形成されたものであ
る。
【0144】つまり、TMAH等のエッチング液31を
用いて製造された赤外線センサS6は、シリコン基板4
0と、シリコン基板40の一面41上に形成され濃度が
10 20個・cm-3以上であるP++型拡散層42と、P
++型拡散層42の上に形成されたメンブレン20とを
備え、メンブレン20とP++型拡散層42との間には
空洞部13が形成されており、空洞部13に対応するメ
ンブレン20には、厚さ方向に貫通する貫通孔27が形
成されているものである。
【0145】このように、本第6実施形態によっても、
所望のエッチングホール27を形成できない場合でも、
空洞部13をエッチング形成する際のエッチングレート
を落とすことなく歩留まり良くメンブレン20を形成す
ることのできる半導体装置およびその製造方法を提供す
ることができる。
【0146】また、本実施形態においては、P+型拡散
層43またはN−型拡散層43が予め空洞部13の形状
にパターニングされているため、上記第4実施形態に採
用した犠牲層30を用いることなく、P+型拡散層43
またはN−型拡散層43のエッチング領域つまり空洞部
13のサイズを規定することができる。
【0147】(他の実施形態)なお、本発明は上記した
赤外線センサ以外にも、半導体基板の一面側にエッチン
グにより空洞部を形成するとともに該空洞部を覆うよう
にメンブレンを形成してなるメンブレンを有する半導体
装置であれば適用可能であり、例えば、圧力センサ、フ
ローセンサ、ガスセンサ等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置としての赤外線センサの概略平面図
である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る赤外線センサの概
略断面図である。
【図3】上記第1実施形態に係る赤外線センサの製造方
法を示す工程図である。
【図4】図3に続く製造方法を示す工程図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る赤外線センサの製
造途中の状態を示す概略断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る赤外線センサの製
造途中の状態を示す概略断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態に係る赤外線センサの製
造途中の状態を示す概略断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態に係る赤外線センサの製
造途中の状態を示す概略断面図である。
【図9】本発明の第6実施形態に係る赤外線センサの製
造途中の状態を示す概略断面図である。
【図10】従来の半導体装置としての赤外線センサの概
略断面図である。
【符号の説明】
10…N型シリコン基板、11…N型シリコン基板の一
面、12…P型層、13…空洞部、15…N型の囲み
層、20…メンブレン、27…エッチングホール、30
…犠牲層、40…シリコン基板、41…シリコン基板の
一面、42…P++型拡散層、43…P+型拡散層また
はN−型拡散層、45…P++型拡散層と同じ濃度の囲
み層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川崎 栄嗣 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板(10)の一面(11)側
    に、エッチングにより空洞部(13)を形成するととも
    に前記空洞部を覆うようにメンブレン(20)を形成し
    てなる半導体装置の製造方法において、 N型の前記半導体基板の一面に、所定の厚さのP型層
    (12)を形成する工程と、 前記P型層の上に前記メンブレンを形成する工程と、 前記メンブレンのうち前記空洞部に対応する部位に、前
    記メンブレンを貫通するエッチングホール(27)を形
    成する工程と、 前記N型の前記半導体基板と前記P型層との間のPN接
    合に対して逆電圧を印加した状態で、前記エッチングホ
    ールを介して前記P型層にエッチング液を注入し前記P
    型層をエッチングして除去することにより、前記空洞部
    を形成する工程とを備えることを特徴とするメンブレン
    を有する半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記P型層(12)を形成した後、前記
    P型層における前記空洞部(13)となるべき領域上
    に、前記エッチング液によりエッチングされる犠牲層
    (30)を形成する工程を行い、続いて、前記メンブレ
    ン(20)を形成することを特徴とする請求項1に記載
    のメンブレンを有する半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記P型層(12)を形成した後、前記
    P型層における前記空洞部(13)となるべき領域を取
    り囲むように、前記P型層の内部にN型の囲み層(1
    5)を形成する工程を行い、続いて、前記メンブレン
    (20)を形成し、 前記空洞部(13)を形成する工程では、前記囲み層と
    前記P型層との間のPN接合に対しても逆電圧を印加し
    た状態で前記P型層のエッチングを行うことを特徴とす
    る請求項1に記載のメンブレンを有する半導体装置の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記P型層(12)を前記空洞部(1
    3)に対応した形状にパターニング形成した後、前記メ
    ンブレン(20)を形成することを特徴とする請求項1
    に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板(40)の一面(41)側
    に、エッチングにより空洞部(13)を形成するととも
    に前記空洞部を覆うようにメンブレン(20)を形成し
    てなる半導体装置の製造方法において、 前記半導体基板の一面上に第1のP型拡散層(42)を
    形成する工程と、 前記第1のP型拡散層の上に、前記第1のP型拡散層よ
    りも低濃度の第2のP型拡散層またはN型拡散層(4
    3)を所定の厚さ形成する工程と、 前記第2のP型拡散層またはN型拡散層の上に前記メン
    ブレンを形成する工程と、 前記メンブレンのうち前記空洞部に対応する部位に、前
    記メンブレンを貫通するエッチングホール(27)を形
    成する工程と、 前記エッチングホールを介してエッチング液を注入して
    前記第2のP型拡散層またはN型拡散層をエッチングし
    て除去することにより、前記空洞部を形成する工程とを
    備えることを特徴とするメンブレンを有する半導体装置
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2のP型拡散層またはN型拡散層
    (43)を形成した後、前記第2のP型拡散層またはN
    型拡散層における前記空洞部(13)となるべき領域上
    に、前記エッチング液によりエッチングされる犠牲層
    (30)を形成する工程を行い、続いて、前記メンブレ
    ン(20)を形成することを特徴とする請求項5に記載
    のメンブレンを有する半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2のP型拡散層またはN型拡散層
    (43)を形成した後、前記第2のP型拡散層またはN
    型拡散層における前記空洞部(13)となるべき領域を
    取り囲むように、前記第2のP型拡散層またはN型拡散
    層の内部に前記第1のP型拡散層(42)と同じ濃度の
    P型の囲み層(45)を形成する工程を行い、続いて、
    前記メンブレン(20)を形成することを特徴とする請
    求項5に記載のメンブレンを有する半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記第2のP型拡散層またはN型拡散層
    (43)を前記空洞部(13)に対応した形状にパター
    ニング形成した後、前記メンブレン(20)を形成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 N型の半導体基板(10)と、 前記半導体基板の一面(11)上に形成されたP型層
    (12)と、 前記P型層の上に形成されたメンブレン(20)とを備
    え、 前記メンブレンの下において前記P型層の一部が除去さ
    れることにより空洞部(13)が形成されており、 前記空洞部に対応する前記メンブレンには、厚さ方向に
    貫通する貫通孔(27)が形成されていることを特徴と
    するメンブレンを有する半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記空洞部(13)を区画する前記P
    型層(12)の側面には、前記空洞部を取り囲むように
    N型の囲み層(15)が形成されていることを特徴とす
    る請求項9に記載のメンブレンを有する半導体装置。
  11. 【請求項11】 半導体基板(40)と、 前記半導体基板の一面(41)上に形成された第1のP
    型拡散層(42)と、 前記第1のP型拡散層の上に形成され前記第1のP型拡
    散層よりも低濃度の第2のP型拡散層またはN型拡散層
    (43)と、 前記第2のP型拡散層またはN型拡散層の上に形成され
    たメンブレン(20)とを備え、 前記メンブレンの下において前記第2のP型拡散層また
    はN型拡散層の一部が除去されることにより空洞部(1
    3)が形成されており、 前記空洞部に対応する前記メンブレンには、厚さ方向に
    貫通する貫通孔(27)が形成されていることを特徴と
    するメンブレンを有する半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記空洞部(13)を区画する前記第
    2のP型拡散層またはN型拡散層(43)の側面には、
    前記空洞部を取り囲むように、前記第1のP型拡散層
    (42)と同じ濃度のP型の囲み層(45)が形成され
    ていることを特徴とする請求項11に記載のメンブレン
    を有する半導体装置。
  13. 【請求項13】 半導体基板(40)と、 前記半導体基板の一面(41)上に形成され濃度が10
    20個・cm-3以上であるP型拡散層(42)と、 前記P型拡散層の上に形成されたメンブレン(20)と
    を備え、 前記メンブレンと前記P型拡散層との間には空洞部(1
    3)が形成されており、 前記空洞部に対応する前記メンブレンには、厚さ方向に
    貫通する貫通孔(27)が形成されていることを特徴と
    するメンブレンを有する半導体装置。
JP2002025751A 2002-02-01 2002-02-01 メンブレンを有する半導体装置およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3838114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002025751A JP3838114B2 (ja) 2002-02-01 2002-02-01 メンブレンを有する半導体装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002025751A JP3838114B2 (ja) 2002-02-01 2002-02-01 メンブレンを有する半導体装置およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003229608A true JP2003229608A (ja) 2003-08-15
JP3838114B2 JP3838114B2 (ja) 2006-10-25

Family

ID=27747796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002025751A Expired - Fee Related JP3838114B2 (ja) 2002-02-01 2002-02-01 メンブレンを有する半導体装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3838114B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100880044B1 (ko) 2006-12-04 2009-01-22 한국전자통신연구원 다기능 미소기전집적시스템 센서의 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100880044B1 (ko) 2006-12-04 2009-01-22 한국전자통신연구원 다기능 미소기전집적시스템 센서의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP3838114B2 (ja) 2006-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5563186B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
WO2014192234A1 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2007207815A (ja) 半導体装置、及び半導体装置の製造方法
JP2004158844A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2009152457A (ja) メサ型半導体装置及びその製造方法
JP4028441B2 (ja) 赤外線固体撮像素子およびその製造方法
JP2002043571A (ja) 半導体装置
JP4338490B2 (ja) 光半導体集積回路装置の製造方法
JPH1140539A (ja) フローティング部を有する半導体装置及びフローティング単結晶薄膜の形成方法
JP2003229608A (ja) メンブレンを有する半導体装置およびその製造方法
JP2006310672A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2021002548A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP2011253883A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3536516B2 (ja) フローティング構造の形成方法
JP3226669B2 (ja) 半導体装置
JP3182885B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2003133602A (ja) メンブレンを有する半導体装置およびその製造方法
JPH11103074A (ja) シリコン基板の陽極化成方法及びそれを利用した加速度センサの製造方法
JP3972442B2 (ja) 半導体圧力センサの製造方法
JP2006210563A (ja) 半導体装置
KR960036045A (ko) 반도체 접속장치 및 그 제조방법
JPS5954257A (ja) 半導体装置
JP2001068686A (ja) ダイアフラムを製造する方法
JP2008243863A (ja) Pinダイオードとその製造方法
JPS5951745B2 (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090811

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100811

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110811

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120811

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130811

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees