JP2003219678A - 同期電動機駆動装置 - Google Patents

同期電動機駆動装置

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JP2003219678A JP2002008532A JP2002008532A JP2003219678A JP 2003219678 A JP2003219678 A JP 2003219678A JP 2002008532 A JP2002008532 A JP 2002008532A JP 2002008532 A JP2002008532 A JP 2002008532A JP 2003219678 A JP2003219678 A JP 2003219678A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低速から高速域までの広い速度範囲で高精度
で磁極位置及び交流電流を推定する。 【解決手段】 インバータの直流電圧の検出値又は設定
値と直流電流をフィルタ処理した直流電流と前記インバ
ータの電力方程式に基づいてq軸電流推定値を求める第
1手段と、インバータのスイッチングモードに基づいて
直流電流をサンプリングして同期電動機に流れる交流電
流推定値を求め、この交流電流推定値に基づいてq軸電
流推定値を求める第2手段とを有し、同期電動機の速度
に応じて第1または第2の手段を切替え、切替えられた
手段から出力されるq軸電流推定値を用いて、磁極位置
を制御するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期電動機駆動装
置に係り、特に同期電動機の磁極位置を検出する磁極位
置検出センサ、及び同期電動機の交流電流を検出する交
流電流検出センサを不用とするいわゆるセンサレスの制
御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】同期電動機のセンサレス制御方式には、
磁極位置センサを用いない位置センサレスと、交流電流
を検出する交流電流センサレスとに大きく二種類に分類
できる。
【0003】位置センサレス制御方式は、同期電動機の
ベクトル制御のための磁極位置センサを設けずに、磁極
位置を推定する方式であり、様々の方式が提案されてい
る。例えば、特開2001-251889号公報に記載された方式
は、同期電動機の電気定数と、電動機に印加している電
圧及び電流に基づいて磁極位置を演算により推定するも
のである。つまり、同期電動機の磁極位置を基準とした
回転座標軸(d-q軸)と、制御上で仮定している回転座標
軸(dc-qc軸)の軸位相差(軸位相差)Δθを推定演算す
る手段を設け、その軸位相差が零になるように同期電動
機の周波数指令を制御することにより、位置センサレス
制御を実現している。しかし、この場合は、軸位相誤差
の演算のために、少なくとも電動機の交流電流を検出す
る電流センサを必要とする。
【0004】交流電流センサレス制御方式は、例えば、
特開平8-19263号公報に記載されているように、
誘導電動機に流れる交流電流を検出することに代えてイ
ンバータの直流側の入力電流を検出し、直流電流に基づ
いて交流電流を推定する方式である。この場合、PWM
制御方式のインバータの直流電流は、断続したパルス状
の電流波形になるが、インバータのスイッチング状態に
対応付ければ、パルス状の電流波形の瞬時値が交流各相
の電流に相当することに鑑み、パルス状の電流波形の瞬
時値に基づいて交流電流波形を再現するものである。こ
れによれば、交流電流センサを設けた場合と等価にな
る。なお、交流電流検出に関しては、誘導電動機を同期
電動機に置き換えることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
位置センサレス制御方式によれば、同期電動機の交流電
流を検出する必要があり、三相交流電動機の場合は2相
分又は3相分の電流センサが必要になる。したがって、
電流センサの線形性の調整、オフセット調整等が必要と
なり、検出精度や信頼性に影響するという問題がある。
また、電流センサを取り付けるためのスペースが必要で
あり、装置の小形化の弊害になる。ところで、位置セン
サレス制御方式と電流センサレス制御方式とを組み合わ
せることで、位置・電流センサレス制御方式が実現でき
る。
【0006】しかしながら、特開平8-19263号公報に記
載された方式は、インバータのスイッチング状態に対応
付けてパルス状の電流波形の瞬時値をサンプリングする
必要があることから、電流サンプリングのタイミング設
定に次のような問題がある。すなわち、インバータの直
流電流にはスイッチングに伴う振動成分(リンギング)
が存在するから、その振動成分を避けて電流をサンプリ
ングしなければならない。特に、インバータのスイッチ
ングパルス幅が狭くなるような運転条件の場合は、リン
ギングを避けて電流を取り込むタイミングが得られない
場合があり、交流電流の推定(再現)が困難になる。ス
イッチングパルス幅が狭くなるような運転条件として
は、例えば、同期電動機の回転数が低く、同期電動機へ
の印加電圧が低い場合、あるいは同期電動機への印加電
圧が低いためにPWM(パルス幅変調)に用いるキャリア
周波数を高くする場合等である。特に、リンギングはイ
ンバータと同期電動機を結ぶ配線が長い場合に激しくな
るから、正確に交流電流を推定することは不可能に近
い。また、位置センサレス制御方式では、交流電流に基
づいて磁極位置を推定する方式であるから、交流電流の
正確な値が必須であり、交流電流を推定する場合の推定
精度を高くすることが望まれる。
【0007】本発明は、磁極位置センサ及び交流電流セ
ンサを用いないセンサレス制御において、低速から高速
域までの広い速度範囲で、高精度で磁極位置及び交流電
流を推定することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、次に述べる手
段により、上記課題を解決するものである。
【0009】本発明は、基本的に、磁極位置の推定に用
いる同期電動機の交流電流の検出に代えて、同期電動機
を駆動するインバータに供給される直流電流を検出する
場合に問題となるリンギング等による検出誤差を回避す
るため、インバータを駆動するパルス幅変調(PWM)
制御によるPWMパルスの平均パルス幅が狭い場合と、
広い場合とに分けて、インバータに供給される直流電流
の検出方法を個別に用意し、それらを使い分けることを
特徴とする。
【0010】すなわち、平均パルス幅が狭い低速時に
は、直流電流に含まれる高調波をフィルタなどにより除
去した平均値を利用して同期電動機のトルク電流(q軸
電流)を演算により推定する。また、平均パルス幅が広
い高速時には、従来と同様に、直流電流の瞬時値と、そ
の時のインバータのスイッチング状態から交流電流を推
定し、その交流電流の推定値から同期電動機内のトルク
電流を推定演算する。そして、これらのトルク電流推定
値に基づいて位置センサレスベクトル制御を構成するこ
とで、全速度範囲で高性能な同期電動機駆動装置を実現
することができる。
【0011】具体的に、本発明の同期電動機駆動装置
は、同期電動機を駆動するインバータと、該インバータ
を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記同
期電動機のd軸電流指令値とq軸電流指令値と速度指令
値とに基づいて前記インバータの出力電圧指令値を生成
し、該出力電圧指令値に基づいて前記インバータをPW
M制御するとともに、前記インバータに供給される直流
電流に基づいて前記同期電動機に流れるq軸電流推定値
を求め、該q軸電流推定値に基づいて前記インバータの
前記出力電圧指令値の電圧と周波数と位相の少なくとも
一つを補正するように構成する。特に、前記制御装置
は、前記インバータの直流電圧の検出値又は設定値と前
記直流電流をフィルタ処理した直流電流と前記インバー
タの電力方程式に基づいて前記q軸電流推定値を求める
第1手段と、前記インバータのスイッチングモードに基
づいて前記直流電流をサンプリングして前記同期電動機
に流れる交流電流推定値を求め、該交流電流推定値に基
づいて前記q軸電流推定値を求める第2手段とを有して
なることを特徴とする。
【0012】このように、q軸電流推定値を求める手段
として、第1手段と第2手段を備えたことから、これらの
手段を、同期電動機の回転速度又は回転速度に相関する
インバータの出力周波数、角速度、あるいはPWMの搬
送周波数等の物理量に応じて切替えることにより、平均
パルス幅が狭い低速時にインバータの直流電流に含まれ
るリンギングを回避して精度の高いq軸電流推定値を求
めることができる。例えば、同期電動機の起動開始時は
第1手段を選択し、加速中に第2手段に切り替えること
が好ましい。
【0013】さらに詳細には、本発明の同期電動機駆動
装置は、同期電動機を駆動するインバータと、該インバ
ータを制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前
記同期電動機のd軸電流指令値とq軸電流指令値とを発
生する電流指令値発生手段と、前記d軸電流指令値と前
記q軸電流指令値と速度指令値とに基づいてd軸電圧指
令値とq軸電圧指令値とを生成する電圧指令値演算手段
と、前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値と前記速
度指令値に相関する物理量とに基づいて前記インバータ
の出力電圧指令値を生成する出力電圧指令演算手段と、
該出力電圧指令値に基づいて前記インバータをPWM制
御するPWM制御手段と、前記インバータの直流電圧の
検出値又は設定値と前記インバータに供給される直流電
流とに基づいて前記同期電動機に流れるq軸電流推定値
を求めるq軸電流推定手段と、少なくとも前記q軸電流
推定値に基づいて前記同期電動機の磁極軸と当該制御装
置の指令値に係るd軸との磁極位相差を求める位相差演
算手段と、該磁極位相差に基づいて前記物理量を補正す
る磁極位相補正手段とを備え、前記q軸電流推定手段
は、前記インバータの直流電圧の検出値又は設定値と前
記直流電流をフィルタ処理した直流電流と前記インバー
タの電力方程式に基づいて前記q軸電流推定値を求める
第1手段と、前記インバータのスイッチングモードに基
づいて前記直流電流をサンプリングして前記同期電動機
に流れる交流電流推定値を求め、該交流電流推定値に基
づいて前記q軸電流推定値を求める第2手段とを有して
なることを特徴とする。
【0014】この場合において、制御装置は、交流電流
推定値に基づいて当該制御装置のd軸上のd軸電流推定
値を求めるd軸電流演算手段を備え、位相差演算手段
は、q軸電流推定手段が第2手段のときは、d軸電流推
定値とq軸電流推定値とに基づいて軸位相差を求めるも
のとし、q軸電流推定手段が第1手段のときは、d軸電
流指令値とq軸電流推定値とに基づいて軸位相差を求め
ることができる。
【0015】なお、電流指令値発生手段は、q軸電流指
令値をq軸電流推定値に基づいて生成することができ
る。また、軸位相差Δθの推定値に基づいて速度指令値
と実際の速度との速度偏差を推定する速度偏差演算手段
を設ければ、電流指令値発生手段は、速度偏差の推定値
に基づいてq軸電流指令値を生成することができる。さ
らに、これに代えて、軸位相差Δθの推定値に基づいて
同期電動機の速度を推定する速度演算手段を設ければ、
電流指令値発生手段は、速度の推定値と速度指令値との
偏差に基づいてq軸電流指令値を生成するようにしても
よい。また、電流指令値発生手段は、q軸電流指令指令
値に基づいてd軸電流指令値を生成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図19を参照し
て、本発明の同期電動機駆動装置の実施の形態を説明す
る。 (実施の形態1)図1に、本発明の実施形態1に係る同
期電動機駆動装置のブロック構成図を示す。図示のよう
に、本実施形態の同期電動機駆動装置は、制御対象の同
期電動機5の回転数指令ωr*を与える回転数指令発生器
1と、同期電動機に供給する交流電圧を演算してパルス
幅変調波信号(PWM信号)に変換して出力する制御装置
2と、このPWM信号により駆動されるインバータ3
と、インバータ3に電力を供給する直流電源4と、インバ
ータの直流電流I0を検出する電流検出器6を含んで構
成される。
【0017】インバータ3は、インバータの主回路部31
と、主回路へのゲート信号を発生するゲート・ドライバ
32を含んでなり、インバータ3に電力を供給する直流電
源4は、三相交流電源41と、三相交流を整流するダイ
オード・ブリッジ42と、直流電源に含まれる脈動成分
を抑制する平滑コンデンサ43とで構成されている。
【0018】制御装置2は、次に述べるように構成され
ている。すなわち、回転数指令発生器1から出力される
回転数指令ωr*は変換ゲイン7に入力され、ここにおい
て同期電動機の極数Pを用いて同期電動機の電気角周波
数指令ω1*に変換される。変換された電気角周波数指
令ω1*は積分器8に入力され、ここにおいて制御装置
内部の交流位相θdcが演算される。一方、電流検出器6
により検出された直流電流I0は電流再現器9に入力され
る。電流再現器9はPWM発生器18で生成されたPWM信号に
基づいて、後述するように、同期電動機5に流れる交流
電流Iu、Iv、Iwを推定により再現する。再現された三相
交流Iuc、Ivc、Iwcの電流値はdq座標変換器10に入力
され、ここにおいて制御装置内部の回転座標軸であるd
c-qc軸上の成分に変換される。変換されたq軸電流
推定値Iqc2はスイッチ13を介してIq*発生器14に
入力される。
【0019】Iq*発生器14は、入力されるq軸電流推
定値Iqc2に基づいて同期電動機のq軸成分(トルク成
分)のq軸電流指令値Iq*を発生し、電圧指令演算器16
に出力する。Id*発生器15は、同期電動機のd軸成分
のd軸電流指令値Id*を発生し、電圧指令演算器16に出
力する。電圧指令演算器16は、入力されるd軸電流指
令値Id*、q軸電流指令値Iq*及び電気角周波数指令ω1
*に基づいて、d軸電圧指令値Vdc*とq軸電流指令値Vqc
*を生成してdq逆変換器17に出力する。dq逆変換
器17は、入力されるdc-qc軸上の電圧指令値Vdc
*、Vqc*を、三相交流軸上の交流電圧指令値vu*、vv*、
vw*に変換してPWM発生器18に出力する。PWM発生器18
は、入力される交流電圧指令値vu*、vv*、vw*に基づい
て、インバータ3を駆動するPWM信号を生成してゲート・
ドライバ32に出力する。
【0020】電流検出器6により検出された直流電流I0
は、フィルタ11にも入力され、ここにおいて直流電流
I0に含まれる高調波成分が削減される。フィルタ11か
ら出力される直流電流値I0’はIqc推定器12に入力され
る。Iqc推定器12は、後述するように、同期電動機のト
ルク電流成分であるq軸電流推定値Iqc1を求め、スイッ
チ13を介してIq*発生器14に出力する。スイッチ1
3は、Iqc推定器12の出力Iqc1と、dq座標変換器10が出
力するq軸電流成分Iqc2の信号を切り替えて、q軸電流推
定値IqcとしてIq*発生器14に入力させる。
【0021】ω1補正器19は、同期電動機のd-q軸と
制御軸dc-qc軸との軸位相差(軸位相差)に相当す
る状態量を演算して、同期電動機の駆動周波数指令ω1
*の修正量Δω1を求め加算器20に出力する。加算器20
は、変換ゲイン7から出力される電気角周波数指令ω1
*にΔω1を加算してω1cを積分器8に出力する。積分
器8からはω1cを積分した位相指令θdcがdq座標変換
器10とdq逆変換器17に位相情報として出力される。
また、切替信号発生器21は、回転数指令発生器1から出
力される回転数指令ωr*に基づいて、スイッチ13への切
り替え信号S1を発生する。
【0022】次に、図1の実施形態1について、動作原
理を説明する。変換ゲイン7は、回転数指令発生器1か
らの回転数指令値ωr*に基づいて同期電動機の電気角周
波数ω1*を演算して出力する。電圧指令演算器16で
は、電気角周波数ω1*および電流指令値Id*、Iq*に
基づいて、同期電動機5への印加電圧であるVdc*および
Vqc*を数式(3)により演算する。ただし、R:電動機
抵抗、Ld:d軸インダクタンス、Lq:q軸インダクタ
ンス、Ke:電動機の発電定数である。
【0023】
【数3】 数式(3)は、同期電動機の一般的なモデル式から得られ
る演算式である(例えば、特開2001-251889号公報の数
式(25)参照。)。電圧指令演算器16の演算機能をブロ
ック図で表すと図2のようになり、同期電動機の抵抗値
(R)に相当するゲイン22と、d軸インダクタンス(Ld)
に相当するゲイン23と、q軸インダクタンス(Lq)に相
当するゲイン24と、発電定数(Ke)に相当するゲイン25
と、乗算器26とで構成される。
【0024】dq逆変換器17では、数式(3)により得ら
れたVdc*およびVqc*を、周知のように三相交流軸上の
電圧指令値vu*、vv*、vw*に座標変換する。そして、P
WM発生器18において、周知のように電圧指令値と三角
波キャリアと比較してパルス幅変換を行ない、PWMパル
スを出力する。ゲートドライバ32は、このパルス信号に
基づいて各スイッチング素子(Sup,Sun,Svp,Svn,Sw
p,Swn)を駆動して、同期電動機5にVdc*、Vqc*に相
当する交流電圧を印加する。
【0025】数式(3)および図2に示すように、電圧指
令値は、同期電動機の定数であるR、Ld、Lq、Keを
用いて演算されるから、これらの定数が正確であれば同
期電動機は指令値通りの回転速度および電流値で駆動さ
れる。
【0026】一方、図1におけるω1補正器19では、q軸
電流指令Iq*およびトルク電流成分の推定値Iqc(Iqc1ま
たはIqc2)に基づいて、軸位相差Δθに相当する物理量
を演算により定するとともに、電動機の駆動周波数ω1
の補正量Δω1を演算する。軸位相差Δθとd-q軸とdc-
qc軸の関係を図19に示す。同期電動機内の実際の磁極軸
をd軸とし、それに直交する軸をq軸とする。一方、制御
装置内で仮定している座標軸をdc-qc軸とすると、軸位
相差Δθは図19に示す角度になる。dc-qc軸がd-q軸より
も遅れている場合は、Δω1を「正」の値にして駆動周
波数を高くすることによりdc-qc軸をd-q軸に一致させ
る。逆に、dc-qc軸がd-q軸よりも進んでいる場合は、Δ
ω1を「負」の値にすることにより、dc-qc軸をd-q軸に
一致させる。
【0027】ω1補正器19の演算機能をブロック図で
表すと、図3のように、Iq*とIqcの差を演算する加算器
(ここでは減算を行う)20と、比例要素(ゲインK0)の補
正ゲイン27を含んでなる。同期電動機を制御する場合、
定常状態においては、Iq*とIqcは一致するが、加減速時
や負荷外乱発生時には、両者にずれが生じる。例えば、
負荷トルク外乱が発生すると、d-q軸がdc-qc軸よりも遅
れて軸位相差Δθが増加するとともに、q軸電流推定値I
qcも増加する。逆に、負荷外乱が減少した場合はその逆
の現象が発生する。よって、q軸電流指令値Iq*とq軸電
流推定値Iqcの差を観測していれば、軸位相差Δθに関
する情報が得られる。したがって、軸位相差Δθを低減
するようにインバータ3から出力される交流電圧の位相
または周波数を補正することにより、磁極位置センサレ
スでd-q軸とdc-qc軸を一致させることができる。なお、
補正ゲイン27を適切な値に設定することで、同期電動機
の制御系全体を安定化することができる。つまり、ω1
補正器19と積分器8のループによりPLL(Phase Lock
ed Loop)が形成され、ω1*を修正することにより位相
角θdcが補正され、結果的に、軸位相差Δθが零に制御
される。この軸位相差を零に収束させる制御応答時間
は、補正ゲイン27の設定応答により決定されるからで
ある。なおまた、PLLを用いずにω1補正器19の出力か
ら、位相角θdcを直接修正するような補正ループを設け
ても、同様の効果が得られる。
【0028】次に、本発明の特徴部分である電流再現器
9、Iqc推定器12、ならびにスイッチ13の動作について説
明する。まず、電流再現器9の動作原理を図4を用いて説
明する。図4(a)は、三相電圧指令vu*、vv*、vw*と、PW
Mを行うための三角波キャリアを示したものである。各
々の電圧指令値vu*、vv*、vw*は交流波形であるが、三
角波キャリア周期のような微小期間で観測すると、図の
ように直流のように殆ど変化が見られない。そして、PW
M信号は、各々の電圧指令値と三角波キャリアとを比較
することにより得られる。図4(b)に、PWMパルス波形を
示す。それぞれ「1」の時にはプラス側のスイッチ(図1
におけるインバータ内のスイッチSup、Svp、Swp)を
オンし、「0」の時にはマイナス側のスイッチ(Sun、
Svn、Swn)をオンする。
【0029】いま、同期電動機の交流電流が図4(c)の
ような場合を仮定すると、インバータの直流電流I0
は、同図(d)のような波形になる。(d)の波形には、次の
4つのスイッチモード (1)スイッチモード1: Sup=ON、 Svp=ON、 Swp=ON → I0=0 (2)スイッチモード2: Sup=ON、 Svp=ON、 Swp=OFF → I0=Iu+Iv
=−Iw (3)スイッチモード3: Sup=ON、 Svp=OFF、 Swp=OFF → I0=Iu (4)スイッチモード4: Sup=OFF、 Svp=OFF、 Swp=OFF → I0=0 がある。
【0030】したがって、スイッチモード3のスイッチ
状態で直流電流I0をサンプリングすればIuを検出で
き、また、スイッチモード2の状態ではIwを検出でき
る。Ivは、IuとIwから演算により求めることができ
る。電流再現器9の基本的な動作は、例えば、特開平8
-19263号公報などに開示されている周知の方法と
同様である。交流電流を再現できれば、dq座標変換器10
により、dc軸ならびにqc軸の電流成分を求めることがで
き、制御に必要なdc-qc軸上の電流推定値が得られる。
【0031】このようにして、電流再現器9により、直
流電流I0の検出値から交流電流を再現できる。しかし、
この方式には、前述したように、次のような課題があ
る。すなわち、同期電動機の回転速度が低い場合には、
電動機への印加電圧が低下し、図4におけるモード2お
よびモード3の期間が短くなる。したがって、非常に狭
いパルス状の電流値をサンプリングする必要が生じる。
図4の波形は、原理説明図であり、直流電流I0は振動
のないパルス状の波形で示しているが、実際の波形には
スイッチングに伴うリンギングが重畳しており、パルス
幅が狭い場合には、この影響が無視できなくなる。
【0032】そこで、本実施形態では、回転速度が低い
場合に対応させて、電流検出をフィルタ11とIqc推定器1
2からなる電流推定手段を併用している。つまり、図1に
おけるフィルタ11では、直流電流I0からPWMパルス
成分を除去し、直流電流I0の平均値を抽出する。この
フィルタは、PWMに用いるキャリア周波数の成分を除
去することが目的であるため、フィルタのカットオフ周
波数をキャリア周波数以下程度に設定しておけばよい。
これによって、スイッチングに伴うリンギングの影響は
完全に削除される。したがって、フィルタ11の出力は
高調波分が取り除かれた直流成分としてのI0’にな
る。そして、Iqc推定器12は、高調波分が取り除かれた
直流電流I0’を用いてq軸電流推定値Iqc1を演算す
る。
【0033】ここで、Iqc推定演算器12の原理を説明す
る。同期電動機のd-q軸上の電圧・電流と、インバー
タの直流電源電圧V0と直流電流I0の関係は、電力に関
して数式(4)の関係が成立する。
【0034】
【数4】 数式(4)の右辺の係数3/2は、d-q座標変換として相
対変換を用いている場合の係数であり、絶対変換の場合
には、係数は1になる。数式(4)の右辺は、どのような
座標で観測しても成立するので、dc-qc軸上で、数
式(5)と考えることも可能である。
【0035】
【数5】 ここで、Vdc、Vqcは、インバータが理想的であると仮
定すると、Vdc*、Vqc*に置き換え、電圧指令値で代用
することが可能である。数式(5)より、Iqcを求める
と、数式(6)となる。
【0036】
【数6】 Iqc推定器12の演算を実行するときは、回転速度が低い
ときであるから電流再現器9とdq座標変換器10が動作
していないから、d軸電流推定値Idcは得られない。し
たがって、数式(6)のIdcに代えてd軸電流指令値Id*を
用いると、数式(7)となる。
【0037】
【数7】 ここで、IdcをId*に置き換えると、推定誤差は若干増
えるが、同期電動機の出力はq軸(qc軸)成分が大きい
ので、大きな誤差にはならない。Iqc推定器12では、
数式(7)の演算を用いて、Iqcを推定演算する。なお、
直流電圧V0は、センサを用いて電圧を直接検出しても
よいが、直流電圧の変動が少ない場合には、直流電圧の
設定値(指令値)を用いても問題ない。
【0038】また、数式(4)は、インバータの変換効率
を「1」と仮定した場合の関係式であるため、推定値に
はその分の誤差が含まれている。したがって、推定精度
を上げるには、インバータの変換効率を考慮してq軸電
流推定値Iqc1を求めるようにしてもよい。
【0039】Iqc推定器12の演算機能をブロック図で示
すと図5のようになる。つまり、Iqc推定器12は、数式7
を具現化するものであり、加算器20、乗算器26、除算器
121、直流電圧V0を設定する直流電圧設定器122、2/3の
ゲインを与える比例ゲイン123からなる。図5の構成によ
り、Iqcの推定演算が可能になる。
【0040】以上のように、本実施形態においては、ト
ルク電流成分であるq軸電流推定値Iqcの演算に、フィル
タ11とIqc推定器12を用いる第1手段と、電流再現器9とd
q座標変換10を用いる第2手段とからなる2つの手段を設
けている。ここで、どちらのq軸電流推定手段を用いる
かによって、 (1)第1手段のq軸電流推定値Iqc1を用いる状態→「制
御モード1」 (2)第2手段のq軸電流推定値Iqc2を用いる状態→「制
御モード2」 と定義する。
【0041】本実施形態では、制御モード1、2の切替
を、図1におけるスイッチ13によって実施する。スイッ
チ13は、切替信号S1によりスイッチを「1」側または
「2」側に切り替えるようになっている。切替信号S1
は、切替信号発生器21から出力される。ここで、切替信
号発生器21のブロック構成図を図6に示す。
【0042】図示例では、切替信号発生器21は速度指令
ωr*に応じてスイッチ13を切り替えるようにしている。
すなわち、切替レベル設定器211においてIqc1とIqc2を
切り替える回転指令値レベルωrswを設定し、比較器212
においてωr*とωrswの大きさを比較する。ωr*がωrsw
よりも小さい場合はS1=1にしてIqc1を有効にする。逆
に、ωr*がωrswよりも大きな場合はS1=2としてIqc2を
有効にする。
【0043】なお、この場合、ωr*は正負の極性を除い
た絶対値を用いる。また、切替信号は、本実施形態のよ
うに、ωr*に基づくのではなく、キャリア周波数や電圧
指令の絶対値に基づいて切り替えるようにしてもよい。
要は、パルス幅が狭くなる条件(キャリア周波数が高い
場合、電圧指令絶対値が小さな場合など)では、Iqc1を
用いるように切替を行えばよい。通常の同期電動機で
は、回転速度と平均パルス幅は比例関係にあるから、図
6のように、速度指令に基づいてIqc1とIqc2を切り替え
るのがよい。
【0044】以上、本実施形態1によれば、同期電動機
の磁極位置センサ、ならびに交流電流センサを用いるこ
となく、広い速度範囲にわたる高性能なセンサレス同期
電動機駆動装置を実現できる。 (実施形態2)図7に、本発明の実施形態2のω1補正
器19Bを、演算機能ブロック図にして示す。すなわち、
図1のω1補正器19に代えてω1補正器19Bを用いることに
より、実施形態2を実現できる。
【0045】ω1補正器19Bは、軸位相差推定器191と、
その出力である軸位相差Δθcに対する指令を与える零
設定器192、および零設定器の出力とΔθcの偏差を演算
する加算器20(この場合は減算を実施)、加算器20の出
力に基づいて、ω1*への補正量を演算する補正ゲイン19
3からなる。軸位相差推定器191では、Vdc*、Vqc*、Id
*、Idc、Iqcおよびω1*に基づいて、軸位相差Δθの推
定演算を行う。軸位相差推定器191内の各ブロック(部
品番号13、20、22、24、26)は、図1および図2の同じ
番号のものと同一のものである。また、アークタンジェ
ントを演算するアークタンジェント演算器28を用いて、
軸位相差Δθの推定値Δθcを直接演算する。Δθcは、
数式(8)により求められる。
【0046】
【数8】 数式(8)は、周知の演算式(例えば、特開2001-251889号
公報の数式(17))である。数式(8)によれば、軸位相差Δ
θを精度良く推定することが可能である。軸位相差Δθ
の推定精度が高くなると、制御系全体の安定性、応答性
が改善され、より信頼性の高い駆動装置が実現できる。
なお、数式(8)では、電気角周波数指令ω1*を用いてΔ
θcを演算しているが、同期電動機の駆動周波数(図1に
おけるω1c)を用いても問題はない。すなわち、Δω1
の値が非常に小さいため、どちらを用いても影響が少な
い。
【0047】数式(8)を演算機能ブロック図で表すと、
図7の軸位相差推定器191になる。ただし、数式(8)に示
すように、Δθを推定するためにはIdcの情報が必要で
あることがわかる。前述したように、制御モード2の場
合は、電流再現器9とdq座標変換器10を用いてIdcを演算
することができる。しかし、制御モード1の状態ではId
cを推定することはできない。
【0048】そこで、本実施形態においては、軸位相差
推定器191にスイッチ13を設け、制御モード2の場合には
Idcをそのまま使用し、制御モード1の場合には、Idcの
変わりにId*を用いることにする。その結果、軸位相差
検出精度に若干の誤差が発生することになるが、数式
(8)からわかるように、アークタンジェント内の分子に
おけるIdcは、抵抗の電圧降下成分であり、他の項に比
べると無視できる程度に小さい。また、分母において
も、Vqc*が支配的であるので、IdcをId*とすることによ
る弊害はほとんどないと考えて良い。
【0049】それよりも、制御モード1、2において、
軸位相差推定のブロックを共通化できることで、制御構
成の簡略化が可能になり、演算処理ルーチンが増加する
ことを回避できるメリットがある。
【0050】以上のように、実施形態2によれば、高い
精度の軸位相差推定器を導入することが可能であり、さ
らに高性能なセンサレス同期電動機駆動装置が実現でき
る。 (実施形態3)図8に、本発明の実施形態3にかかるω1
補正器19Cの演算機能ブロック図を示す。本実施形態の
ω1補正器19Cを図1におけるω1補正器19の代わりに用い
ることにより実施形態3を実現できる。図8のω1補正器1
9C内の各ブロックの番号13、20、22、24、26、28、19
2、193は、図1、図2、および図7の番号のものと同一の
ものである。
【0051】実施形態2では、軸位相差の演算に、数式
(8)を用いることにより軸位相差の精度を大幅に向上さ
せることが可能であった。しかしながら、数式(8)の演
算式では、同期電動機の回転速度が低い領域で問題が生
じる。以下、数式(8)の問題点について簡単に述べる。
【0052】数式(8)におけるVdc*、Vqc*は、数式(3)
の演算結果であり、どちらも電気角周波数ω1に強く依
存する。Id*、Iq*が一定であれば、Vdc*、Vqc*は、
ω1*にほぼ比例して変化することになる。したがっ
て、ω1*が零付近の場合は、数式(8)の分母・分子が零
に近くなって演算精度が著しく低下する。
【0053】また、ω1*が零付近においては、抵抗R
の項の依存性が強くなる。抵抗Rは、温度の依存性、半
導体デバイスによる非線形性などの影響が強いため、抵
抗値を精度よく設定することは難しく、数式(8)が成立
しなくなる。したがって、数式(8)を用いて、広い速度
範囲で軸位相差を推定することは困難である。
【0054】そこで、本実施形態3においては、数式(8)
を変形し、広い速度範囲で適用可能な軸位相差推定式を
用いる。つまり、数式(8)に、数式(3)を代入し、整理す
ると、数式(9)となる。
【0055】
【数9】 数式(9)における分母・分子の各項をみると、ω1に関
する項とRに関する項との2種類の項が存在することが
わかる。分子のRの項(=−R(Idc−Id*))は、Idcと
Id*の偏差に応じた電圧降下分である。Idは、非突極
型の同期電動機では通常は零に制御されている。また、
突極型の場合でも、定常状態では同期電動機定格の20
〜30%程度の範囲でしか変化しない。したがって、こ
の項の電圧降下分は1%程度以下の小さな値になるから
無視しても問題はない。
【0056】分母におけるRの項(=−R(Iqc−Iq*))
は、定格電流時においても1%以下の電圧降下であり、
Ke・ω1の項に比べると、ほぼ全速度範囲で無視でき
る。さらに、近年の同期電動機への強い要望として、高
い効率が求められているため、同期電動機の抵抗Rは、
ますます小さく設計される傾向にある。
【0057】以上の理由により、数式(9)におけるRの
項を無視すると、数式(9)は、数式(10)のように簡略化
できる。すなわち、d軸インダクタンスをLd[H]、q
軸インダクタンスをLq[H]、モータの発電定数をKe
[Wb]、磁極軸d軸の電流指令値をId*、磁極軸d軸に
直交する軸であるq軸上の電流指令をIq*、磁極軸を仮
定した軸dc軸上の電流検出値をIdc、dc軸に直交す
る軸qc軸上の電流検出値をIqcとしたとき、d-q軸
上の各々の電流指令Id*、Iq*およびdc-qc軸上の
電流検出値Idc、Iqcを用いて、数式(10)により、軸位
相差Δθの推定値Δθcを演算する。
【0058】
【数10】 数式(10)では、ω1の項がキャンセルされ、電気角周波
数に依存せず、Δθcを演算できることになる。数式(9)
における抵抗分を無視しているため、1〜2%以下の極
低速域では、推定誤差が生じることになるが、軸位相差
存在の有無は検出可能である。図1の制御装置の構成で
あれば、若干の推定誤差があったとしても、最終的にΔ
θを零にすることが可能であるため、ほぼ全速度範囲に
おいてベクトル制御型センサレス方式を実現できる。
【0059】なお、1〜2%以下の極低速域では、必然
的に軸位相差の推定が困難になるため、例えば、零速度
で定格トルクを出力することは、数式(10)を持ってして
も不可能である。しかし、同期電動機を加速/減速する
途中で、上記の極低速域を通過することは可能である。
【0060】図8のω1補正器19Cは、数式(10)を具現化
するものである。本実施形態においても、図7の実施形
態2と同様に、制御モード1の場合には、Idc の代わり
にId*を用いるようにするため、スイッチ13により両者
を切り替えている。
【0061】以上のように、実施形態3によれば、極低
速域までの軸位相差推定が可能であり、広い速度範囲に
わたって、さらに高性能なセンサレス同期電動機駆動装
置が実現できる。 (実施形態4)図9に、本発明の実施形態4にかかる制
御装置2Dのブロック図を示す。図に示す制御装置2D
を、図1における制御装置2の代わりに用いることで、実
施形態4を実現できる。本実施形態4は、同期電動機のq
軸成分(トルク成分)の電流指令値Iq*を発生するIq*発
生器14に代えて、Iq*発生器14Dを備えている。Iq*
発生器14Dは、電流推定値Iqcに基づいてq軸電流指令
値Iq*を演算する。
【0062】ところで、同期電動機のベクトル制御の場
合、同期電動機の印加電圧と同期電動機電流とを常に数
式(3)の関係に制御する必要がある。Id*は、直接的に
は、同期電動機負荷には無関係であり、任意の値に設定
可能である。これに対して、Iq*の方は、負荷トルクお
よび回転数に応じて適宜変化させる必要がある。
【0063】したがって、定常状態においては、必ずI
q*=Iqcの関係が成り立たないと、軸位相差Δθが残
り、ベクトル制御が成立しなくなる。この点、本実施形
態4によれば、極めて簡単な系統構成により、Iq*とIq
cとを一致させることが可能になる。すなわち、Iq*発
生器14Dは、数式(11)を演算する。ここで、Trは時定
数であり、sはラプラス演算子である。
【0064】
【数11】 数式(11)は、一次遅れ要素であり、原理的には、Iqcの
定常的な値をIq*としている。したがって、最終的にI
qc=Iq*となり、ベクトル制御が成立する。通常のベク
トル制御における電流指令値は、実際の電流推定値より
も先行して与えられ、それに推定値が一致していくとい
うイメージである。これに対し、図9の系統構成では、
通常とは異なり、必要な電流値すなわち実際に流れた電
流値の推定値に、電流指令値の方を後から一致させるこ
とにより、電圧および電流のバランスを保つようにして
いる。
【0065】図9の制御装置を用いると、制御定数の調
整箇所としては、ω1推定器19C内の補正ゲイン193(図8)
と数式(11)における時定数Trとの2箇所となり、極め
て単純化された系統構成により、ベクトル制御を実現で
きる。さらに、制御モード1、2の切り替えと、ω1補
正器19Cの効果により、ほぼ全速度範囲において、高性
能な同期電動機駆動装置を実現できる。
【0066】以上のように、実施形態4によれば、簡単
な制御構成で、高性能なベクトル制御型のセンサレス同
期電動機駆動装置が実現できる。 (実施形態5)図10に、本発明の実施形態5にかかる
制御装置2Eのブロック図を示す。図に示す制御装置2E
を、図1における制御装置2の代わりに用いることで、実
施形態5を実現できる。制御装置2Eは、Δω1の符号を
反転する符号反転器101と、同期電動機の極数Pに応じて
Δω1を速度偏差に換算する換算ゲイン102と、d軸電
流を制御するId電流制御器103と、q軸電流を制御する
Iq電流制御器104と、速度偏差を零に制御するIq*発生
器14Eとを含んでいる。
【0067】実施形態4で説明したように、ベクトル制
御においては、電流指令Iq*をどのように作成するかが
非常に重要である。実施形態4では、実際の電流検出値
(推定値)から、Iq*を求めているため、非常に簡便では
あるが、逆に、速度や負荷変動に対する高速応答は難し
い。
【0068】これに対して、図10に示した制御装置2Eを
用いれば、高速応答可能なベクトル制御型センサレス方
式同期電動機駆動装置を実現できる。すなわち、ω1補
正器19Cの出力Δω1は、軸位相差を零にするための速
度の修正量である。見方を変えれば、この出力は、実際
の回転数指令ωr*と実速度ωrの偏差とに対応した量で
ある。したがって、この出力Δω1が零になるように、
Iq*を与えると、同期電動機の速度制御の応答を改善で
きる。
【0069】そして、出力Δω1は、符号反転器101に
より極性が反転され、さらに換算ゲイン102により2/
P倍され、速度偏差Δωr(=ωr*-ωr)が求められる。
Iq*発生器14Eは、速度制御器(ASR)として機能し、
速度偏差Δωrに基づいてトルク電流指令であるq軸電流
指令値Iq*を演算する。
【0070】さらに、同期電動機の応答特性を改善する
ため、dcとqcの各軸に電流制御器103、104を付加し
て、電流を高速に制御している。なお、制御モード1に
おいては、前述の実施形態のように、Idcを演算で得る
ことができないため、Id*を用いる。その結果、Id電流
制御器103は機能していない状態になる。また、Iq電
流制御に用いるIqcは、これまでの実施形態と同様に、
スイッチ13により制御モード毎に切り替えるようにす
る。
【0071】以上のように、実施形態5によれば、速度
変動、トルク外乱などに対して高速応答可能なベクトル
制御型のセンサレス同期電動機駆動装置が実現できる。 (実施形態6)図11に、本発明の実施形態6にかかる
制御装置2Fのブロック図を示す。図に示す制御装置2F
を、図1における制御装置2の代わりに用いることで、実
施形態6が実現できる。図11において、ω1補正器19F内
の補正ゲイン193Fは、比例・積分要素で構成されてい
る。図11の制御装置2Fは、実施形態5の制御装置2Eとほ
ぼ同じ系統構成であるが、制御装置2Fにおけるω1の生
成方法が異なっている。
【0072】既に説明した実施形態1ないし5では、回
転数指令値ωr*からω1*を直接演算し、それにΔω1
を加え、駆動周波数を修正していた。これに対して、本
実施形態6においては、補正ゲイン193Fの出力を電動機
周波数として(ω1cとして)制御演算に用いている点に特
徴がある。
【0073】Iq*発生器14Eは、速度制御器(ASR)として
機能し、回転数指令ωr*と実際の速度推定値ωrとの偏
差Δωrに基づいてq軸電流指令値Iq*を演算する。Iq*
は、実際の電流値に対応するq軸電流推定値Iqcと比較
され、両者を一致させるようにIq電流制御器104により
電流が制御される。実際に同期電動機にトルク電流が発
生し、同期電動機の回転数が変化して軸位相差が発生す
ると、軸位相差演算器19Fが、その軸位相差を検出す
る。補正ゲイン193Fは、その軸位相差を受けて、ω1を
修正して出力する。なお、電圧指令演算器16では、前述
の実施形態とは異なり、ω1*の代わりにω1cを用いて、
数式(3)の演算を行う。
【0074】制御装置をこのように構成にすると、同期
電動機の最大トルクによる加速/減速が可能になる。つ
まり、同期電動機に流せる電流は同期電動機の定格やイ
ンバータの容量で制限される。その範囲内の最大条件で
加速/減速すれば、最も高速に同期電動機を制御するこ
とが可能である。
【0075】そこで、Iq*に最大電流のリミッタを設け
ておき、トルク電流を最大限に流した状態で、同期電動
機を加速する。その場合、速度ω1は、トルクを与えた
結果の速度である必要があり、図10のように回転数指令
からフィードフォワード的に速度を与えることはできな
い。したがって、最大トルクにより加速/減速しようし
た場合、図11の系統構成が必要になる。
【0076】本実施形態においても、実施形態5と同様
に、制御モード1では、Idcの代わりにId*を用いて、Id
電流制御を実質的にオフさせている。
【0077】以上のように、本実施形態6によれば、応
答性を著しく向上した高性能なベクトル制御型のセンサ
レス同期電動機駆動装置が実現できる。 (実施形態7)図12に、本発明の実施形態7にかかる
制御装置2Gのブロック図を示す。本実施形態7は、実施
形態1〜6におけるId*発生器15に代えて、Id*発生器1
5Gを用いることで実現できる。Id*発生器15Gは、Iq*
に基づいてId*の値を決定する。すなわち、本実施形態
7は、図9の実施形態4における制御装置とほぼ同じ構成
であるが、電流指令Id*の作成方法に特徴がある。
【0078】同期電動機の中には、永久磁石によるトル
クと同期電動機の突極性または逆突極性によるリラクタ
ンストルクとを組み合わせて、同期電動機トルクを発生
する種類のものがある。この種の同期電動機の場合、I
dをマイナスの値に制御した領域に同期電動機の最大ト
ルク点があり、Id=0に制御するのは、効率の面で得
策ではない。したがって、最大効率で同期電動機を駆動
したい場合は、常に最大トルクとなる状態で同期電動機
を駆動するのがよい。特に、産業・家電の分野では、省
エネルギー化が望まれており、効率の最大化は重要な課
題である。
【0079】最大トルクを得る条件は、例えば、文献
「PMモータの制御法と回転子構造による特性比較」
『電気学会論文誌D』平成6年、114巻6号、pp.662-66
7などに報告されている。この文献の数式(6)に従う
と、数式(12)となり、Iqが定まれば、最大トルクを得
るIdが決まる。ただし、Ld≠Lqが前提条件である。
【0080】
【数12】 本実施形態7では、Id*発生器15Gにおいて、Iq*を用い
て数式(12)の演算処理を実施する。その結果、常に最大
トルク(最大効率)で同期電動機を駆動することが可能に
なる。なお、数式(12)の演算に、Iq*でなくIqcを用い
てもよいが、過渡時におけるIqcの変動は激しいので、
制御系全体が不安定になる恐れがある。
【0081】また、効率の最大化は、定常状態で機能す
れば、装置の省エネに貢献できるので、Iq*発生器の出
力であるIq*を用いても何ら問題はない。さらに、本実
施形態7におけるId*発生器15Gを、他の実施形態1ない
し6に適用しても何ら問題はない。
【0082】以上のように、本実施形態7によれば、同
期電動機効率の最大化と、制御性能を両立する高性能な
センサレス同期電動機駆動装置を提供できる。 (実施形態8)図13と図14に、本発明の実施形態8にかか
る制御装置2Hと電圧指令演算器16Hの演算機能ブロック
図を示す。本実施形態8は、実施形態7における電圧指令
演算器16に代えて、電圧指令演算器16Hを用い、さらに
発電定数調整器105を新たに備えている。
【0083】図1、図9、および図12に示した制御装置に
おいては、Id電流制御器は存在せず、電圧指令演算器16
がId*に基づいて、フィードフォワード的に電圧指令を
演算するものであった(数式(3)に従って演算する)。
この場合、同期電動機の実際の電動機定数と、電圧指令
演算器16内で用いている電動機定数とが、正確に一致し
ない限り、Id*と実際のId(Idc)とが一致することはな
い。
【0084】特に、同期電動機の発電定数Keの誤差の影
響は大きく、Keに設定誤差が存在すると、直接的にId(I
dc)の誤差になる。実施形態7で述べたように、Idの制御
は、電動機の高効率駆動(省エネ運転)を達成する上で
重要であり、指令値通りに制御する必要がある。
【0085】そこで、本実施形態8においては、d軸電流
指令値Id*とd軸電流推定値Idcの差を用いてKeを修正す
るようにしている。Id*とIdの差はKeだけでなく、他の
電動機定数にも依存するものであるが、最も影響力の大
きなKeを修正することで、効率低下を防止することがで
きる。
【0086】具体的には、Id*発生器15Gの出力Id*と、
制御モード2で得られるIdcとの差を演算し、それに基づ
いて、Ke調整器105においてKeの修正量ΔKeを演算す
る。電圧指令演算器16Hでは、図14に示すように、ΔKe
の値を、Keの初期値設定器25Hの出力に加算し、電圧指
令値を演算する。
【0087】なお、Ke調整器105は、積分要素を含む補
償器とすることで、修正値の維持が可能である。本実施
形態では、制御モード1の状態では、Ke調整器は機能し
ないため、つまりIdcの代わりにId*を用いているので差
が零になってしまうため、修正値を維持することが必須
となる。すなわち、制御モード2でKeの値を修正し、そ
の値を制御モード1においても継続して用いるように動
作することになる。つまり、d軸電流指令値Id*とd軸
電流推定値Idcに基づいて同期電動機の発電定数Keを補
正する手段を備え、制御モード2のときはKeの補正を行
い、制御モード1のときは制御モード2のときに補正さ
れたKeの補正量を維持する。また、本実施形態8では、
例として実施形態7にKe調整器を付加したものを説明し
たが、他の実施形態1〜6に関しても、Ke調整器を付加す
ることは可能である。
【0088】以上のように、本実施形態8によれば、定
数変動に対するロバスト性を備えた高性能なセンサレス
同期電動機駆動装置を提供できる。 (実施形態9)図15に、本発明の実施形態9にかかるIqc
推定器12Jの演算機能ブロック図を示す。本実施形態9
は、これまでの実施形態1〜8におけるIqc推定器12の代
わりに、Iqc推定器12Jを用いることで実現できる。Iqc
推定器12Jを構成するブロック図において、符号13、2
0、26、121、123、192は、他の実施形態の同一番号のも
のと同一の機能を有する。Iqc推定器12Jには、インバー
タ変換ゲイン124、3/2のゲインを与える比例ゲイン12
5、インバータ変換ゲイン124を調整するゲイン調整器12
6が新たに加えられている。
【0089】実施形態1で説明したように、Iqc推定器1
2の動作原理は、直流電源部の消費電力と、同期電動機
の消費電力が等しいという前提に成り立っているもので
あった(例えば数式(5))。ところが、現実的には、直流
電源と同期電動機の間にはインバータ3があり、このイ
ンバータの電力変換効率がIqc推定演算の精度に影響を
与える。数式(5)を、インバータの電力変換効率をKefと
して書き改めると、下記のようになる。
【0090】
【数13】 よって、Iqc1は、次の数式(14)となる。
【0091】
【数14】 数式(14)におけるインバータ電力変換効率Kefは、動作
条件により変化するから正確な値を得るのは難しい。そ
こで、本実施形態9では、直流電流および直流電圧から
求めた電力P1と、電流再現器9および座標変換器10から
得られる電流および指令電圧から求めた電力P2とを比較
し、インバータの変換効率Kefを算出するループを備え
ている。
【0092】ここで、直流電流および直流電圧から得ら
れる電力は、フィルタ後の電流I0’を用いて、
【0093】
【数15】 となる。一方、電流再現器9と座標変換器10から得られ
る電流および指令電圧から得られる電力P2は、
【0094】
【数16】 である。両者の比がすなわち、インバータの変換効率に
なる。
【0095】図15におけるIqc推定器12Jでは、上記数式
(15)、ならびに(16)の演算をそれぞれ行い、P1とP2の差
を用いてインバータ変換ゲイン124を修正する。インバ
ータ変換ゲイン124の修正は、制御モード2の状態での
み行うものとし(電流再現が可能な条件でのみ行う)、
Iqc推定器12Jの中にスイッチ13を設けている。ゲイン調
整器126は、積分要素を含む補償とし、修正量を保持で
きるようにする。
【0096】なお、P1とP2の差を用いてインバータ変換
ゲイン124を修正する代わりに、両者の比を演算して、
インバータ変換ゲイン124を修正しても問題ない。つま
り、Iqc推定器12Jは、d軸及びq軸の各電流推定値に基
づいてインバータの消費電力を演算する第1電力演算手
段と、電流再現器9により求められる交流電流推定値に
基づいて同期電動機の消費電力を演算する第2電力演算
手段とを備え、それらの電力演算手段により求められた
消費電力の差あるいは比率に基づいてq軸電流推定値を
補正するようにしている。
【0097】以上のように、本実施形態9を用いること
で、インバータ変換効率ゲインを自動調整でき、制御モ
ード1の精度を大幅に改善することができる。この結
果、全速度域でさらに精度の向上したセンサレス同期電
動機駆動装置を提供できる。 (実施形態10)図16〜18に、本発明の実施形態10の全体
構成図、動作波形図および制御構成図である。図16にお
ける構成要素3〜6、31、32、41〜43は、これまでの実施
形態における同じ番号のものと同一のものである。制御
装置として、電動機制御用マイクロプロセッサー(以
下、マイコンと略)2Kを備え、さらに直流電流検出値の
フィルタとしてフィルタ回路11Kを設けている。
【0098】マイコン2Kでは、アナログ/デジタル変換
器(A/D変換器)の入力を2個備えており、直流電流I0
の検出値そのものと、フィルタ回路11Kを通過した後のI
0’の両者をマイコン内に読み込んでいる。つまり、マ
イコン2Kは、電流検出器6の出力が入力される入力端
子と、電流検出器6の出力がフィルタ回路11kを介し
て入力される入力端子とを備えている。また、マイコン
2Kからは、インバータ3を駆動するPWMパルス信号が出力
される。
【0099】マイコン2Kへ入力されるアナログ信号は、
図17に示す波形になる。直流電流I0は、直流電源4から
インバータ3に流れるパルス状の断続電流であり、図17
(a)のような波形になる。一方、フィルタ回路11Kを通過
後の電流波形は、同図(b)のように連続した電流波形に
なる。
【0100】実施形態1〜9においては、制御装置内にフ
ィルタ11を設ける構成としたが、現状のマイコンやDSP
の能力では、ディジタル信号処理(ソフトウエアの処
理)により、直流電流I0から高調波成分を取り除くのは
技術的に困難である。また、そのために演算処理周期が
極端に短くなり、全体の処理時間に制約が出てくる恐れ
がある。そこで、フィルタ回路11Kを制御装置の外部に
設け、専用回路でフィルタリングを行うようにした点
が、本実施形態10の特徴である。
【0101】フィルタ回路11Kの出力は、図17(b)のよう
に連続的な波形になるため、Iqc推定演算に必要となる
平均値の読み込みは容易となる。なお、フィルタ後も若
干のリプル成分が残るが、マイコン2Kでのサンプリング
のタイミングを工夫すれば、リプル成分の影響を受けず
に平均値を読み込むことが可能である。すなわち、フィ
ルタの設定時定数としては、検出波形が連続するか、ど
うかが重要であり、高調波成分を完全に除去する必要は
ない。通常は、キャリア周波数以下程度に、カットオフ
周波数を設定すればよい。
【0102】図18に、マイコン2Kの内部構成のブロック
図を示す。図18は、実施形態4(図9)を基に制御ブロッ
クを構成したものである。図9との違いは、フィルタ11
が削除され、外部から直接I0’が入力されている点であ
る。また、ωr*発生器1も、マイコン2K内に設けたが、
外部からシリアル通信などで入力する構成でも構わな
い。なお、本実施形態10では、実施形態4を基にした構
成を示したが、これまでの他の実施形態すべてに適用す
ることが可能である。
【0103】以上のように、本実施形態10によれば、汎
用的な電動機制御用マイクロプロセッサーを用いること
で、高性能なセンサレス同期電動機駆動装置が実現でき
る。
【0104】
【発明の効果】本発明によれば、磁極位置センサ及び交
流電流センサを用いないセンサレス制御において、低速
から高速域までの広い速度範囲で、高精度で磁極位置及
び交流電流を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の同期電動機駆動装置の系
統構成を示すブロック図である。
【図2】図1の電圧指令演算器16の演算機能ブロック図
である。
【図3】図1のω1補正器19の演算機能ブロック図であ
る。
【図4】図1の電流再現器9の動作を示す波形図である。
【図5】図1のIqc推定器12の演算機能ブロック図であ
る。
【図6】図1の切替信号発生器21の演算機能ブロック図
である。
【図7】本発明の実施形態2の同期電動機駆動装置に係
るω1補正器19Bの演算機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施形態3の同期電動機駆動装置に係
るω1補正器19Cの演算機能ブロック図である。
【図9】本発明の実施形態4の同期電動機駆動装置に係
る制御装置2Dの機能ブロック図である。
【図10】本発明の実施形態5の同期電動機駆動装置に
係る制御装置2Eの機能ブロック図である。
【図11】本発明の実施形態6の同期電動機駆動装置に
係る制御装置2Fの機能ブロック図である。
【図12】本発明の実施形態7の同期電動機駆動装置に
係る制御装置2Gの機能ブロック図である。
【図13】本発明の実施形態8の同期電動機駆動装置に
係る制御装置2Hの機能ブロック図である。
【図14】本発明の実施形態8の同期電動機駆動装置に
係る電圧指令演算器16Hの演算機能ブロック図である。
【図15】本発明の実施形態9の同期電動機駆動装置に
係るIqc推定器12Jの演算機能ブロック図である。
【図16】本発明の実施形態10の同期電動機駆動装置に
係る系統構成を示すブロック図である。
【図17】図16のマイコン2Kへの入力波形を示す波形
図である。
【図18】図16のマイコン2Kの機能ブロック図である。
【図19】同期電動機の磁極軸を基準としたd-q座標
軸と制御上の仮定軸dc-qc軸との関係を説明するベ
クトル図である。
【符号の説明】
1 回転数指令(ωr*)発生器 2 制御装置 3 インバータ 4 直流電源 5 同期電動機 6 電流検出器 7 変換ゲイン 8 積分器 9 電流再現器 10 dq座標変換器 11 フィルタ 12 Iqc推定器 13 スイッチ 14 Iq*発生器 15 Id*発生器 16 電圧指令演算器 17 dq逆変換器 18 PWM発生器 19 ω1補正器 20 加算器 21 切替信号発生器 31 インバータ主回路部 32 ゲート・ドライバ 41 三相交流電源 42 ダイオード・ブリッジ 43 平滑コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 潔 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 高倉 雄八 栃木県下都賀郡大平町大字富田800番地 株式会社日立製作所冷熱事業部内 Fターム(参考) 5H560 BB04 DA12 DA16 DC01 DC12 EB01 EC04 RR10 TT07 TT08 TT15 UA06 XA02 XA12 XA13 5H576 BB06 CC05 DD07 EE01 EE15 EE19 GG02 GG04 GG06 HA04 HB02 JJ03 JJ04 JJ08 JJ16 JJ26 JJ28 KK05 LL14 LL22 LL24 LL39 LL41

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期電動機を駆動するインバータと、該
    インバータを制御する制御装置とを備え、前記制御装置
    は、前記同期電動機のd軸電流指令値とq軸電流指令値
    と速度指令値とに基づいて前記インバータの出力電圧指
    令値を生成し、該出力電圧指令値に基づいて前記インバ
    ータをPWM制御するとともに、前記インバータに供給
    される直流電流に基づいて前記同期電動機に流れるq軸
    電流推定値を求め、該q軸電流推定値に基づいて前記イ
    ンバータの前記出力電圧指令値の電圧と周波数と位相の
    少なくとも一つを補正するように構成されてなり、 前記制御装置は、前記インバータの直流電圧の検出値又
    は設定値と前記直流電流をフィルタ処理した直流電流と
    前記インバータの電力方程式に基づいて前記q軸電流推
    定値を求める第1手段と、前記インバータのスイッチン
    グモードに基づいて前記直流電流をサンプリングして前
    記同期電動機に流れる交流電流推定値を求め、該交流電
    流推定値に基づいて前記q軸電流推定値を求める第2手
    段とを有してなることを特徴とする同期電動機駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御装置は、第1手段と第2手段を前
    記同期電動機の速度に相関する物理量に応じて切替える
    ことを特徴とする請求項1に記載の同期電動機の駆動装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、前記同期電動機の起動
    開始時は前記第1手段を選択し、加速中に第2手段に切
    り替えることを特徴とする請求項1に記載の同期電動機
    の駆動装置。
  4. 【請求項4】 同期電動機を駆動するインバータと、該
    インバータを制御する制御装置とを備え、前記制御装置
    は、前記同期電動機のd軸電流指令値とq軸電流指令値
    とを発生する電流指令値発生手段と、前記d軸電流指令
    値と前記q軸電流指令値と速度指令値とに基づいてd軸
    電圧指令値とq軸電圧指令値とを生成する電圧指令値演
    算手段と、前記d軸電圧指令値と前記q軸電圧指令値と
    前記速度指令値に相関する物理量とに基づいて前記イン
    バータの出力電圧指令値を生成する出力電圧指令演算手
    段と、該出力電圧指令値に基づいて前記インバータをP
    WM制御するPWM制御手段と、前記インバータの直流
    電圧の検出値又は設定値と前記インバータに供給される
    直流電流とに基づいて前記同期電動機に流れるq軸電流
    推定値を求めるq軸電流推定手段と、少なくとも前記q
    軸電流推定値に基づいて前記同期電動機の磁極軸と当該
    制御装置の指令値に係るd軸との磁極位相差を求める位
    相差演算手段と、該磁極位相差に基づいて前記物理量を
    補正する磁極位相補正手段とを備え、 前記q軸電流推定手段は、前記インバータの直流電圧の
    検出値又は設定値と前記直流電流をフィルタ処理した直
    流電流と前記インバータの電力方程式に基づいて前記q
    軸電流推定値を求める第1手段と、前記インバータのス
    イッチングモードに基づいて前記直流電流をサンプリン
    グして前記同期電動機に流れる交流電流推定値を求め、
    該交流電流推定値に基づいて前記q軸電流推定値を求め
    る第2手段とを有してなることを特徴とする同期電動機
    駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置は、前記交流電流推定値に
    基づいて当該制御装置のd軸上のd軸電流推定値を求め
    るd軸電流演算手段を備え、 前記位相差演算手段は、前記q軸電流推定手段が第2手
    段のときは、前記d軸電流推定値と前記q軸電流推定値
    とに基づいて前記軸位相差を求めるものとし、前記q軸
    電流推定手段が第1手段のときは、前記d軸電流指令値
    と前記q軸電流推定値とに基づいて前記軸位相差を求め
    ることを特徴とする請求項4に記載の同期電動機駆動装
    置。
  6. 【請求項6】 前記位相差演算手段は、前記q軸電流推
    定手段が第2手段のとき、前記同期電動機の磁極軸に直
    交するq軸上のインダクタンスをLq、前記同期電動機
    の巻線抵抗をR、前記d軸電圧指令値をVdc*、前記q軸
    電圧指令値をVqc*、前記d軸電流推定値をIdc、前記q
    軸電流推定値をIqc、前記同期電動機の周波数指令値又
    は周波数推定値をω1としたとき、前記電圧指令値Vdc
    *、Vqc*及び前記電流推定値Idc、Iqcを用いて下記の
    式(数1)により前記軸位相差Δθを推定演算することを
    特徴とする請求項5に記載の同期電動機駆動装置。 【数1】
  7. 【請求項7】 前記位相差演算手段は、前記q軸電流推
    定手段が第2手段のとき、前記同期電動機の磁極軸上の
    インダクタンスをLd、前記同期電動機の磁極軸に直交
    するq軸上のインダクタンスをLq、前記同期電動機の
    発電定数をKe、前記d軸電流指令値をId*、前記q電流
    指令値をIq*、前記d軸電流推定値をIdc、前記q軸電
    流推定値をIqcとしたとき、前記各電流指令値Id*、Iq*
    及び前記各電流検出値推定値Idc、Iqcを用いて下記の
    式(数2)により前記軸位相差Δθを推定演算することを
    特徴とする請求項5に記載の同期電動機駆動装置。 【数2】
  8. 【請求項8】 前記電流指令値発生手段は、前記q軸電
    流指令値を前記q軸電流推定値に基づいて生成すること
    を特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の同期電
    動機駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記制御装置は、前記軸位相差Δθの推
    定値に基づいて前記速度指令値と実際の速度との速度偏
    差を推定する速度偏差演算手段を有し、 前記電流指令値発生手段は、前記速度偏差の推定値に基
    づいて前記q軸電流指令値を生成することを特徴とする
    請求項4乃至8のいずれかに記載の同期電動機駆動装
    置。
  10. 【請求項10】 前記制御装置は、前記軸位相差Δθの
    推定値に基づいて前記同期電動機の速度を推定する速度
    演算手段を有し、 前記電流指令値発生手段は、前記速度の推定値と前記速
    度指令値との偏差に基づいて前記q軸電流指令値を生成
    することを特徴とする請求項4乃至8のいずれかに記載
    の同期電動機駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記電流指令値発生手段は、前記q軸
    電流指令指令値に基づいて前記d軸電流指令値を生成す
    ることを特徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の
    同期電動機駆動装置。
  12. 【請求項12】 前記位相差演算手段は、前記d軸電流
    指令値Id*と前記d軸電流推定値Idcに基づいて前記同
    期電動機の発電定数Keを補正する手段を備えてなり、前
    記q軸電流推定手段が第2手段のときに前記Keの補正を
    行い、第1手段のときは第2手段のときに補正された前
    記Keの補正量を維持することを特徴とする請求項7に記
    載の同期電動機駆動装置。
  13. 【請求項13】 前記制御装置は、前記d軸及びq軸の
    各電流推定に基づいて前記インバータの消費電力を演算
    する第1電力演算手段と、前記第2手段で求められる交
    流電流推定値に基づいて前記同期電動機の消費電力を演
    算する第2電力演算手段とを備え、前記第1電力演算手
    段と第2電力演算手段により求められた消費電力の差あ
    るいは比率に基づいて、前記第1手段のq軸電流推定値
    を補正することを特徴とする請求項4乃至12のいずれ
    かに記載の同期電動機駆動装置。
  14. 【請求項14】 同期電動機を駆動するインバータと、
    前記インバータに対してパルス幅変調されたインバータ
    駆動信号を出力するマイクロプロセッサと、前記インバ
    ータに供給される断続したパルス状の電流を検出する電
    流検出手段とを備えた同期電動機駆動装置において、 前記マイクロプロッセッサは、前記電流検出手段の出力
    が入力される入力端子と、前記電流検出手段の出力がフ
    ィルタ回路を介して入力される入力端子とを備えてなる
    ことを特徴とする同期電動機駆動装置。
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