JP2003215827A - 可溶性ポリイミドの無端ベルト及びその製造方法 - Google Patents

可溶性ポリイミドの無端ベルト及びその製造方法

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JP2003215827A
JP2003215827A JP2002008733A JP2002008733A JP2003215827A JP 2003215827 A JP2003215827 A JP 2003215827A JP 2002008733 A JP2002008733 A JP 2002008733A JP 2002008733 A JP2002008733 A JP 2002008733A JP 2003215827 A JP2003215827 A JP 2003215827A
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Hiroshi Ayukawa
洋 鮎川
Mitsuaki Kobayashi
光明 小林
Yukihisa Okada
幸久 岡田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 不連続な接合部がなく、製造工程において過
度の加熱を必要とせず、厚み精度の高いポリイミドから
構成された無端ベルトを提供する。 【解決手段】 3,3’4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物(s−BPDA)、1,3−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R)、9,9
−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン(BAFL)
(モル比4:1:3)から得られたポリイミドのN−メ
チル−2−ピロリドン(NMP)溶液(固形分約10
%)を、信越化学社製KBM102で軽剥離処理したス
テンレス製円筒の内側に塗布し、ナイフで平滑化させた
(乾燥前の膜厚約400ミクロン)。この円筒に外側か
ら温風を当て、80〜120℃として10分間、NMP
を蒸発させて乾燥し、それを円筒から剥離して無端ベル
トを得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機溶媒に可溶な
ポリイミド(可溶性ポリイミド)の無端ベルト及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用した画像形成装置
は、無機又は有機導電性材料で構成された感光体からな
る像担持体上に一様な電荷を形成し、画像信号を変調し
たレーザー光などで静電潜像を形成した後、帯電したト
ナーにより静電潜像を現像して可視化されたトナー像と
する。そして、このトナー像を直接あるいは中間転写体
を介して、用紙などの記録媒体に転写することにより所
要の再生画像を得ることができる。像担持体上に形成さ
れたトナー像をベルト状の中間転写体に一次転写し、さ
らに、中間転写体上のトナー像を転写材に二次転写する
方式を採用した画像形成装置は、例えば、特開昭62−
206567号公報に開示されている。また、複数の像
担持体上に形成された各色トナー像を搬送ベルト上の転
写材に順次転写する方式を採用した画像形成装置は、例
えば、特開平5−139563号公報に開示されてい
る。これらの画像形成装置のベルト状中間転写体や搬送
ベルトのために用いられるベルト材料としては、ポリカ
ーボネート、ポリアルキレンテレフタレートなどの熱可
塑性樹脂にカーボンブラックを配合してなる無端ベルト
が提案されている。
【0003】しかしながら、熱可塑性樹脂を基材とする
ベルトでは、ヤング率が小さいため、駆動時のベルトに
かかる応力に対するベルトの変形が大きく、中間転写ベ
ルトや転写材搬送ベルトとして用いた場合に、高品質の
転写画像が得られず、また、ベルトの耐久性も低い。こ
のため、ポリイミド樹脂のようなヤング率の高い材料を
用いた材料の使用が望まれるようになっている。
【0004】ところが、ポリイミド樹脂は、一般に、加
熱により溶融しないので、熱可塑性樹脂で使用されるよ
うな超音波融着によって無端ベルトを製造することがで
きない。このため、特開平10−698号公報には、導
電剤を分散したポリイミド樹脂のシートの一端部とシー
トの他端部とを重ね合わせた接合部を有し、接合部はシ
ートの両端部にその厚さ方向に刻設された溝状の凹凸部
が接着剤で接着されている画像形成装置用無端ベルトが
開示されている。具体的には、シリコーン系接着剤、エ
ポキシ樹脂系接着剤などの接着剤を用いて接合が行なわ
れている。一般に、無端ベルトに接合部が存在する場合
には、形成しようとする転写画像が接合部にくると、画
像の品質が低下することから、形成画像部が接合部を避
けるようにセンサー手段で制御する必要がある。また、
無端ベルトは接合部で充分な強度が得られず、破断や剥
離を起こしやすく、結果として、無端ベルト全体として
の強度が低くなるという問題もある。
【0005】この問題点を解決するものとして、特開平
10−171265号公報は、中間転写ベルトがポリイ
ミド樹脂から形成される基材を含む画像形成装置を開示
している。基材を構成するポリイミド樹脂は、ポリアミ
ド酸を溶媒中に含む製膜原液の溶媒を120℃〜350
℃に加熱して蒸発させ、さらに、420〜450℃に加
熱してポリアミド酸を脱水縮合させて得られることが記
載されている。しかしながら、ポリアミド酸を脱水縮合
するには、ポリイミド前駆体を高温にさらす必要があ
り、加熱速度を充分に低くしないと加熱の間に気泡を生
じ、表面の均一性の低いベルトとなる傾向がある。特開
平10−171265号公報には、製膜原液のポリマー
がポリイミドである場合には、脱水縮合の工程を省略す
ることができる旨の記載があるが、中間転写ベルトのた
めに、具体的にどのようなポリイミドを使用するかにつ
いては詳細な記載はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、不連続な接
合部がなく、製造工程において過度の加熱を必要とせ
ず、厚み精度の高いポリイミドから構成された無端ベル
トを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の1つの態様によ
ると、下記一般式I:
【化13】 (式中、各Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲ
ン原子、フェニル基、1〜4個のハロゲン原子及び/又
はC〜C10−アルキル基によって置換されたフェニ
ル基、C〜C10−アルキル基並びにC〜C10
アルコキシ基からなる群から選択される基であり、Aは
〜C20−4価芳香族残基、又は、下記一般式I
I,II’もしくはII”:
【化14】 (式中、Bは、共有結合、>C(R基、カルボニ
ル基、酸素原子、硫黄原子、>SO基、>Si(CH
基、>Si(C基又はNR基であ
り、ここで、Rは水素原子又は−C(Rであ
り、Rは水素原子、C〜C20アルキル基又はC
〜C20アリール基であり、Rは水素原子、フッ素原
子又は塩素原子であり、nは1〜4の整数である)で示
される残基であり、Arは、単環又は多環のC〜C
20−芳香核もしくは式III:
【化15】 (式中、Ar’は単環又は多環のC〜C20−芳香核
であり、Bは上述の意味を有し、pは0〜10の整数で
ある)で示される残基であり、mは1〜10の整数であ
る)で示されるか、又は、下記式IV,VもしくはV
I:
【化16】 で示される繰り返し単位をもつ重合体であり、重量平均
分子量が、ゲル透過クロマトグラフィーによるポリスチ
レン換算で150,000〜1,000,000であ
る、有機溶媒に可溶性である可溶性ポリイミドの無端ベ
ルト、が提供される。このようなポリイミドの無端ベル
トは、明確な接合部を有せず、高い厚み精度を有するの
で、画像形成装置における中間転写体などとして使用し
たときに、良好な画像形成を行なえる。また、接合部に
おけるベルトの破損などの従来技術における問題がな
い。さらに、製造工程においては、環化脱水反応を必要
としないために、高温に加熱する必要がないのでエネル
ギーを節約できるとともに、高速で無端ベルトを製造す
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、無端ベルトは、
上記の特定の可溶性ポリイミドから形成される。ポリイ
ミドは、酸素原子、硫黄原子、スルホン残基、カルボニ
ル残基、ビスフェノールA残基、フルオレン残基などの
嵩高い残基や屈曲性及び/又は伸縮性残基を有すること
により、可溶性が付与されている。可溶性ポリイミドは
有機溶媒に溶解して、コーティング組成物とすることが
できる。好ましい有機溶媒としては、N−メチル−2−
ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(TH
F)、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホキシド、N,N,N’,N’,
N”,N”−ヘキサメチルホスホトリアミド、シクロペ
ンタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンなど
の有機溶媒が挙げられる。また、可溶性ポリイミドの重
量平均分子量はゲル透過クロマトグラフィーによるポリ
スチレン換算で150,000〜1,000,000で
ある。これより低い分子量では、無端ベルトとして十分
な機械強度が得られなくなるおそれがあり、また、これ
より高い分子量では、有機溶媒中における充分な可溶性
が得られなくなることがある。
【0009】本発明の無端ベルトは主に下記の2つの方
法により製造される。第一の方法において、上記可溶性
ポリイミドを適当な有機溶媒中に溶解させてポリイミド
溶液を形成し、前記ポリイミド溶液を円筒の内面に塗布
し、そして、得られた塗膜を加熱して前記有機溶媒を除
去することにより無端ベルトが製造される。または、第
二の方法において、可溶性ポリイミドのフィルムを用意
し、前記可溶性ポリイミドを溶解することができる有機
溶媒又は前記可溶性ポリイミドを有機溶媒に溶解したポ
リイミド接着剤により、前記フィルムの両端の一部を溶
解して接着し、そして、接着部における前記有機溶媒を
加熱により除去することにより、無端ベルトが製造され
る。
【0010】第一の方法において、ポリイミド溶液を塗
布する円筒は、通常、金属製であり、その内面にポリイ
ミド溶液を塗布した後に、ナイフなどの平滑化手段を用
いて塗膜の厚さを均一にする。製造されるベルトを容易
に剥離することができるように、円筒の内面は剥離処理
されていてよい。また、塗膜の塗布及び溶媒除去は、通
常、複数回にわたって行なわれ、1層につき80〜12
0℃で10分間程度加熱乾燥して有機溶剤を除去すると
無端ベルトが形成される。また、形成された無端ベルト
を250℃程度の温度で約30分間加熱すると、残存溶
媒量をさらに低減することができる。このように、従来
のポリアミド酸溶液を用いた環化脱水反応を伴う製造方
法とは異なり、溶媒の除去さえできればよいので、30
0℃を超える温度に加熱する必要がない。
【0011】第二の方法において、可溶性ポリイミドの
フィルムの両端を接着することにより無端ベルトが形成
される。可溶性ポリイミドのフィルムは上記の第一の方
法におけるポリイミド溶液を用いて製造できる。ポリイ
ミド溶液を、ガラス板、金属板のような基材上に塗布し
た後に、ナイフなどの平滑化手段により塗膜の厚さを均
一にする。第一の方法の場合と同様に、基材は剥離処理
されていてよい。また、塗膜の塗布及び溶媒除去も上記
の第一の方法と同様に行なえる。このように形成された
ポリイミドフィルムの両端の一部を、フィルムのポリイ
ミドと同一のポリイミドの溶液からなる接着剤により溶
解して接着し、そして溶媒を加熱除去することにより無
端ベルトが形成される。あるいは、可溶性ポリイミドを
溶解することができる溶媒によりフィルムの両端の一部
を溶解して接着することもできる。また、得られたベル
トの接着部は平滑性を上げるために研磨処理を行なって
もよい。また、接着部は、通常、充分な強度を有する
が、必要に応じて、加熱、加圧、超音波融着又は電着に
よる処理を行い、強度を上げてもよい。
【0012】第一の方法では、継ぎ目が全く存在しない
ので、充分な強度及び均一な膜の厚さを有する無端ベル
トが容易に製造できる。第二の方法では、円筒状の基材
を必要とせず、第一の方法よりも単純に無端ベルトを製
造することができる。また、可溶性ポリイミドの溶解に
より接着を行なっているので、接着部は接着後に単一の
相を形成しており、接着強度が大きく、接着部の脆弱さ
はない。
【0013】本発明の無端ベルトは画像形成装置におけ
る中間転写ベルトや紙搬送ベルトとして有用である。中
間転写ベルトの用途で使用する場合に、ポリイミド無端
ベルトは好ましくは導電性酸化チタン、カーボンブラッ
クなどの添加剤を含み、導電性を持つようにすることが
望ましい。また、導電性酸化チタンの分散性を良好にす
るためにシラン誘導体を、カーボンブラックの分散性を
良好にするためにアヴェシア社製分散安定剤Solsperse5
000(構造不詳)を添加してもよい。無端ベルトの厚さ
は、限定するわけではないが、通常、30〜350μm
程度である。また、本発明の無端ベルトは上記用途にお
いてそのまま使用することができるが、無端ベルトは転
写ベルトなどのための基材として用い、その上に追加の
層を有してもよい。例えば、ポリイミド無端ベルトの上
にさらに、弾性材料の層を形成することにより、ベルト
表面でのトナー像の凝集を抑制し、画質を向上すること
ができる。このような弾性材料としては、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)などのフッ素系ゴムやシリコーンゴムが挙
げられる。このような材料の層は、通常、20〜60μ
m程度である。さらに、無端ベルトの表層として表面エ
ネルギーの低い樹脂材料の層を形成すると、ベルト表面
の粘着性を抑制し、ベルト駆動時の感光体との接触によ
り生じる負荷変動を抑制し、ベルトの位置ずれを抑制す
ることができる。低い表面エネルギーを有する樹脂材料
としては、フッ素系樹脂材料を挙げることができる。樹
脂材料層の厚さは、通常、5μm以下である。
【0014】上記のとおりに製造される本発明の無端ベ
ルトは、厚み精度が非常に高く、通常、±30%以下、
好ましくは±20%以下、特に好ましくは±10%以下
の厚み精度を持つ。
【0015】
【実施例】実施例1 宇部興産社製の3,3’4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物(s−BPDA)、和歌山精化社製の
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TP
E−R)、新日鐵化学社製の9,9−ビス(4−アミノ
フェニル)フルオレン(BAFL)(モル比4:1:
3)から得られたポリイミドのN−メチル−2−ピロリ
ドン(NMP)溶液(固形分約10%)を、信越化学社
製KBM102で軽剥離処理したステンレス製円筒の内
側に塗布し、ナイフで平滑化させた(乾燥前の膜厚約4
00ミクロン)。この円筒に外側から温風を当て、80
〜120℃として10分間、NMPを蒸発させて乾燥
し、それを円筒から剥離して無端ベルトを得た。
【0016】実施例2 宇部興産社製の3,3’4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物(s−BPDA)、和歌山精化社製の
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TP
E−R)、新日鐵化学社製の9,9−ビス(4−アミノ
フェニル)フルオレン(BAFL)(モル比4:1:
3)から得られたポリイミド、石原産業社製の酸化チタ
ン(FT2000)、信越化学社製のシラン誘導体KB
M573(重量比71.61:28:0.84)のN−
メチル−2−ピロリドン(NMP)中の分散液(固形分
約13%)を用い、実施例1と同様にして無端ベルトを
得た。
【0017】実施例3 宇部興産社製の3,3’4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物(s−BPDA)、和歌山精化社製の
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TP
E−R)、新日鐵化学社製の9,9−ビス(4−アミノ
フェニル)フルオレン(BAFL)(モル比4:1:
3)から得られたポリイミド、石原産業社製の酸化チタ
ン(FT2000)、信越化学社製のシラン誘導体KB
M573、キャボット社製の炭素粉(Blackpearls200
0)、アヴェシア社製の分散安定剤(Solsperse5000)(重
量比70.866:23.8:0.714:4.2:
0.42)のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中
の分散液(固形分約13%)を用い、実施例1と同様に
して無端ベルトを得た。
【0018】実施例4 ジェネラルエレクトリック社製のプロパン−2,2−ビ
ス[フェニル−4−(オキシ−4−フタル酸無水物)]
(BPADA)、新日鐵化学社製の9,9−ビス(4−
アミノフェニル)フルオレン(BAFL)(モル比1:
1)から得られたポリイミド、石原産業社製の酸化チタ
ン(FT2000)、信越化学社製のシラン誘導体KB
M573、キャボット社製の炭素粉(Blackpearls200
0)、アヴェシア社製の分散安定剤(Solsperse5000)(重
量比70.866:23.8:0.714:4.2:
0.42)のシクロペンタノン中の分散液(固形分約2
0%)を用い、実施例1と同様にして無端ベルトを得
た。
【0019】実施例5 ジェネラルエレクトリック社製のBPADAと1,3−
ジアミノベンゼンからなるポリイミド(ウルテム100
0)を用い、実施例1と同様にして無端ベルトを得た。
【0020】上記のように得られた無端ベルトの厚み精
度を測定するために、無端ベルトの任意の点から周方向
に5cmずつ回転移動した点における厚みを測定した。
結果を下記の表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】上記実施例で作製した無端ベルトは±20
%以下の良好な厚み精度を有していることが判る。
【0023】実施例6 宇部興産社製の3,3’4,4’−ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物(s−BPDA)、和歌山精化社製の
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TP
E−R)、新日鐵化学社製の9,9−ビス(4−アミノ
フェニル)フルオレン(BAFL)(モル比4:1:
3)から得られたポリイミド、石原産業社製の酸化チタ
ン(FT2000)、信越化学社製のシラン誘導体KB
M573(重量比71.61:28:0.84)のフィ
ルム(厚さ34ミクロン)の両端を接近させ、そのフィ
ルムの材料として用いた分散液で充填し、乾燥させて接
着した。このフィルムの接着部の接着力は5mmの幅
で、最大引張り荷重が24.5Nであった。
【0024】実施例7 実施例6と同一の材質のフィルム(厚さ49ミクロン)
の両端にN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を塗布
し、重ね合わせて乾燥させ、接着した。このフィルムの
接着部の接着力は5mmの幅で、最大引張り荷重が2
0.1Nであった。
【0025】上記実施例6及び7から、本発明の無端ベ
ルトは画像形成装置における中間転写体や紙搬送ベルト
に要求される引張り強さを有していることが判る。
【0026】
【発明の効果】本発明の無端ベルトは、明確な接合部を
有せず、高い厚み精度を有するので、画像形成装置にお
ける中間転写体などとして使用したときに、良好な画像
形成を行なえる。また、接合部におけるベルトの破損な
どの問題がない。さらに、製造工程においては、環化脱
水反応を必要としないために、高温に加熱する必要がな
いのでエネルギーを節約できるとともに、高速で無端ベ
ルトを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 29:00 B29L 29:00 (72)発明者 小林 光明 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内 (72)発明者 岡田 幸久 神奈川県相模原市南橋本3−8−8 住友 スリーエム株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA55 BB50 EA04 FA30 2H200 FA16 JC03 JC13 JC15 LC00 LC04 LC08 LC09 MA04 MA20 4F205 AA40 AG01 AH12 GA06 GB01 GC04 GE22 GF03 GF24 GN22 4J043 PA06 QB15 QB26 QB31 RA35 SA06 SB01 SB03 TA14 TA22 TB01 UA121 UA132 UA141 UA152 UA251 UA672 UB022 UB121 UB132 UB402 VA021 VA022 VA032 VA051 VA062 VA081 XA16 XA19 ZA23 ZB60

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式I: 【化1】 (式中、各Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲ
    ン原子、フェニル基、1〜4個のハロゲン原子及び/又
    はC〜C10−アルキル基によって置換されたフェニ
    ル基、C〜C10−アルキル基並びにC〜C10
    アルコキシ基からなる群から選択される基であり、 AはC〜C20−4価芳香族残基、又は、下記一般式
    II,II’もしくはII”: 【化2】 (式中、Bは、共有結合、>C(R基、カルボニ
    ル基、酸素原子、硫黄原子、>SO基、>Si(CH
    基、>Si(C基又はNR基であ
    り、ここで、Rは水素原子又は−C(Rであ
    り、Rは水素原子、C〜C20アルキル基又はC
    〜C20アリール基であり、Rは水素原子、フッ素原
    子又は塩素原子であり、nは1〜4の整数である)で示
    される残基であり、 Arは、単環又は多環のC〜C20−芳香核もしくは
    式III: 【化3】 (式中、Ar’は単環又は多環のC〜C20−芳香核
    であり、Bは上述の意味を有し、pは0〜10の整数で
    ある)で示される残基であり、 mは1〜10の整数である)で示されるか、又は、下記
    式IV,VもしくはVI: 【化4】 で示される繰り返し単位をもつ重合体であり、重量平均
    分子量が、ゲル透過クロマトグラフィーによるポリスチ
    レン換算で150,000〜1,000,000であ
    る、有機溶媒に可溶性である可溶性ポリイミドの無端ベ
    ルト。
  2. 【請求項2】 下記一般式I: 【化5】 (式中、各Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲ
    ン原子、フェニル基、1〜4個のハロゲン原子及び/又
    はC〜C10−アルキル基によって置換されたフェニ
    ル基、C〜C10−アルキル基並びにC〜C10
    アルコキシ基からなる群から選択される基であり、 AはC〜C20−4価芳香族残基、又は、下記一般式
    II,II’もしくはII”: 【化6】 (式中、Bは、共有結合、>C(R基、カルボニ
    ル基、酸素原子、硫黄原子、>SO基、>Si(CH
    基、>Si(C基又はNR基であ
    り、ここで、Rは水素原子又は−C(Rであ
    り、Rは水素原子、C〜C20アルキル基又はC
    〜C20アリール基であり、Rは水素原子、フッ素原
    子又は塩素原子であり、nは1〜4の整数である)で示
    される残基であり、 Arは、単環又は多環のC〜C20−芳香核もしくは
    式III: 【化7】 (式中、Ar’は単環又は多環のC〜C20−芳香核
    であり、Bは上述の意味を有し、pは0〜10の整数で
    ある)で示される残基であり、 mは1〜10の整数である)で示されるか、又は、下記
    式IV,VもしくはVI: 【化8】 で示される繰り返し単位をもつ重合体であり、重量平均
    分子量が、ゲル透過クロマトグラフィーによるポリスチ
    レン換算で150,000〜1,000,000であ
    る、可溶性ポリイミドを有機溶媒に溶解してポリイミド
    溶液を形成すること、 前記ポリイミド溶液を円筒の内面に塗布すること、及
    び、 得られた塗膜を加熱して前記有機溶媒を除去すること、
    を含む、請求項1記載の無端ベルトの製造方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式I: 【化9】 (式中、各Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲ
    ン原子、フェニル基、1〜4個のハロゲン原子及び/又
    はC〜C10−アルキル基によって置換されたフェニ
    ル基、C〜C10−アルキル基並びにC〜C10
    アルコキシ基からなる群から選択される基であり、 AはC〜C20−4価芳香族残基、又は、下記一般式
    II,II’もしくはII”: 【化10】 (式中、Bは、共有結合、>C(R基、カルボニ
    ル基、酸素原子、硫黄原子、>SO基、>Si(CH
    基、>Si(C基又はNR基であ
    り、ここで、Rは水素原子又は−C(Rであ
    り、Rは水素原子、C〜C20アルキル基又はC
    〜C20アリール基であり、Rは水素原子、フッ素原
    子又は塩素原子であり、nは1〜4の整数である)で示
    される残基であり、 Arは、単環又は多環のC〜C20−芳香核もしくは
    式III: 【化11】 (式中、Ar’は単環又は多環のC〜C20−芳香核
    であり、Bは上述の意味を有し、pは0〜10の整数で
    ある)で示される残基であり、mは1〜10の整数であ
    る)で示されるか、又は、下記式IV,VもしくはV
    I: 【化12】 で示される繰り返し単位をもつ重合体であり、重量平均
    分子量が、ゲル透過クロマトグラフィーによるポリスチ
    レン換算で150,000〜1,000,000であ
    る、可溶性ポリイミドのフィルムを用意すること、 前記可溶性ポリイミドを溶解することができる有機溶媒
    又は前記可溶性ポリイミドを有機溶媒に溶解したポリイ
    ミド接着剤により、前記フィルムの両端の一部を溶解し
    て接着すること、及び、 接着部における前記有機溶媒を加熱により除去するこ
    と、を含む、請求項1記載の無端ベルトの製造方法。
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