JP2003208735A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JP2003208735A
JP2003208735A JP2002004530A JP2002004530A JP2003208735A JP 2003208735 A JP2003208735 A JP 2003208735A JP 2002004530 A JP2002004530 A JP 2002004530A JP 2002004530 A JP2002004530 A JP 2002004530A JP 2003208735 A JP2003208735 A JP 2003208735A
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JP2002004530A
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English (en)
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Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
Koji Kawai
浩司 川合
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生専用領域と記録可能領域とが混在したハ
イブリット型の光情報記録媒体において、記録可能領域
のプレグルーブの形状を工夫することによりクロストー
クを減らしジッターを改善する。 【解決手段】 プレピット21とプレグルーブ11との
双方が形成されている円盤状の基板1上に、レーザ光を
照射してピット31を形成することにより情報の記録が
可能な色素を含む色素含有記録層2が設けられ、反射層
3が色素含有記録層2の上あるいはその基板1と色素含
有記録層2の間に設けられてなる光情報記録媒体におい
て、基板1のプレグルーブ11の両側に断面突起状のリ
ム13が形成されている光情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、予め記録された再
生専用領域とレーザ光による情報の追記と再生とが可能
な記録可能領域とが混在したハイブリット型の光情報記
録媒体に関し、特に、情報を誤りなく確実に記録でき、
市販のコンパクトディスクプレーヤによる記録情報の確
実な読み取りを可能にする光情報記録媒体に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】近年において、レーザ光等の高エネルギ
ー密度のビームを用いる情報記録媒体が開発され、実用
化されている。この情報記録媒体は光ディスクと称さ
れ、ビデオ・ディスク、オーディオ・ディスク、さらに
は、大容量静止画像ファイル及び大容量コンピュータ用
ディスク・メモリーとして使用され得るものである。 【0003】これらの情報記録媒体の中で、音楽等のオ
ーディオ再生用としてコンパクトディスク(CD)が広
く実用化されている。コンパクトディスクは、製造時に
基板上に形成されたピット列からなる情報を再生するた
めにのみ使用される。すなわち、コンパクトディスク
は、可撓性のプラスチック材料を成形してスパイラル状
にピットを形成し、そしてその表面に反射層として金属
層を形成することにより製造される。このように、コン
パクトディスクは再生専用の記録媒体である。 【0004】コンパクトディスクの情報の読み取りは、
ディスクを回転させながらレーザビームを照射すること
により行われる。情報はディスク上のピットの有無によ
る反射光量の変化を検知して再生される。再生のみのコ
ンパクトディスクは、CD規格に基づいて、CDを1.
2〜1.4m/秒の定線速度で回転させながら読み取る
(再生する)ように作られており、信号面内径46mm
及び信号面外径116mmの範囲内で、トラックピッチ
1.6μmにて最大約74分の記録時間を持つように要
求されている。 【0005】前述のように、オーディオ用CDは現在広
く使用されている。したって、オーディオ用CDの再生
に用いられる市販のCDプレーヤも広く一般に使用され
ているので、性能の向上と大量生産による価格の低下が
実現している。 【0006】また、情報の書き込み(記録)が可能なD
RAW(Direct Read After Write)型の情報記録媒体
についても開発が進み、実用化されている。このような
DRAW型の情報記録媒体(光ディスク)は、基本構造
として、プラスチック、ガラス等からなる円盤状の透明
基板と、この上に設けられたBi、Sn、In、Te等
の金属又は半金属からなる記録層又は色素からなる記録
層とを有する。光ディスクへの情報の記録は、例えば、
回転下にある光ディスクにレーザビームを照射すること
により行われ、記録層の照射部分がその光エネルギーを
吸収して局所的に温度上昇する結果、ピット形成等の物
理的変化あるいは相変化等の化学的変化を生じて、その
光学的特性を変えることにより情報が記録される。光デ
ィスクからの情報の読み取り(再生)もまた、レーザビ
ームを光ディスクに照射すること等により行われ、記録
層の光学的特性の変化に応じた反射光又は透過光を検出
することにより情報が再生される。 【0007】光ディスクへの情報の記録及び再生のため
のレーザビームの照射は、回転下にあるディスク表面の
所定の位置に行われる。この際、レーザビームを案内し
て照射予定位置に正確にたどる(一般にトラッキング位
置と呼ばれる)ようにするため、凹溝のトラッキングガ
イド(プレグルーブ)が基板の表面に設けられることが
一般的である。 【0008】また、基板上に予めピットが形成されたR
OM領域と、レーザ光の照射によりデータ再生用のピッ
トが形成される記録可能領域とを有する情報記録媒体
が、本出願人による特許第2957651号、特許第3
087902号、特許第2966077号、特許第31
52351号、特開平4−162227号等によって提
案されている。この情報記録媒体においては、同一基板
のROM領域にはプレピットが、記録可能領域(R領
域)にはプレグルーブが形成され、これらプレピット部
とプレグルーブ部の上に、レーザ光を照射して情報再生
用のピットを形成することにより情報の記録が可能な色
素を含む色素含有記録層が設けられ、さらに金属反射層
を備えており、R領域の色素含有記録層にレーザビーム
を照射して屈折率変調部(記録ピット)を形成すること
によりR領域の記録が行われる。なお、ROM領域の情
報を再生するためのレーザビームは強度が弱く、プレピ
ット部の色素含有記録層の光学的特性を変えることはな
い。 【0009】なお、このプレピット部とプレグルーブ部
の上に色素含有記録層が設けられたROM領域とR領域
を有する情報記録媒体を、本明細書においては以後、ハ
イブリット型の光情報記録媒体と呼ぶが、上記特許第2
957651号、特許第3087902号、特許第29
66077号、特許第3152351号、特開平4−1
62227号等において明らかにされているように、プ
レピットとプレグルーブの深さは同一ではなく、プレピ
ットの方が基板により深く形成されることになる。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に、従
来のプレグルーブを有する基板1上に、色素含有記録層
2と反射層3がこの順で記録されてなるハイブリット型
の光情報記録媒体のプレグルーブ部の断面を模式的に示
す。基板1表面にプレグルーブ11が設けられ、その間
に平面のランド12が形成されている。そのプレグルー
ブ11とランド12からなる面上に色素含有記録層2が
塗布され、色素含有記録層2上に銀等の反射層3が形成
され、その反射層3の上に保護層4が形成される。色素
含有記録層2の厚さは、ランド12部で100nm程
度、プレグルーブ11部で200nm程度、反射層3の
厚さは100nm程度、保護層4は7μm程度である。 【0011】このようなハイブリット型の光情報記録媒
体において、R領域の情報の書き込みと読み取りは、基
板1側からレーザビームを照射することにより行われる
が(ROM領域の情報の読み取りも同様に基板1側から
レーザビームを照射することにより行われる。)、書き
込み(記録)は、色素含有記録層2中にレーザビームの
照射により屈折率変調部(記録ピット)31を形成する
ことにより行われる。また、その読み取り(再生)は、
その屈折率変調部31による位相変調を検出することに
より行われる。 【0012】ところで、従来、ハイブリット型の光情報
記録媒体用のプレピットとプレグルーブとランドを有す
る基板は、ガラス基板上にフォトレジストを塗布し、そ
のフォトレジストに、プレピットに対応する形状の露光
はより強い光で、プレグルーブに対応する形状の露光は
より弱い光でそれぞれを露光し、そのフォトレジストを
現像して、プレピットに対応するより深い穴を、また、
プレグルーブに対応するより浅い溝を形成し、そのフォ
トレジストパターン上にニッケルメッキと電鋳を施して
剥離し、それをマスターとしてマザーを同様にニッケル
電鋳を施して複製し、そのマザーから同様にニッケル電
鋳を施して複製することにより作製したスタンパーを型
として、射出成形等の成形工程を経て複製することによ
り作製されるものであり(以後、フォトレジスト方式と
言う。)、プレグルーブ部は図4に示すような断面形状
をしている。 【0013】このような基板1を用いたハイブリット型
の光情報記録媒体においては、R領域の色素含有記録層
2中に情報の書き込みを行うと、屈折率変調部31はプ
レグルーブ11の領域だけではなく、図4に示すよう
に、ランド12中にも屈折率変調部31の一部32が広
がってしまう。このような屈折率変調部(記録ピット)
31の広がりがあると、クロストークが増え、ジッター
が大きくなって記録時のエラーの原因になる。 【0014】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、予め記録された
再生専用領域とレーザ光による情報の追記と再生とが可
能な記録可能領域とが混在したハイブリット型の光情報
記録媒体において、記録可能領域のプレグルーブの形状
を工夫することによりクロストークを減らしジッターを
改善することである。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光情報記録媒体は、プレピットとプレグルーブとの
双方が形成されている円盤状の基板上に、レーザ光を照
射してピットを形成することにより情報の記録が可能な
色素を含む色素含有記録層が設けられ、反射層が色素含
有記録層の上あるいはその基板と色素含有記録層の間に
設けられてなる光情報記録媒体において、前記基板のプ
レグルーブの両側に断面突起状のリムが形成されている
ことを特徴とするものである。 【0016】本発明においては、基板のプレグルーブの
両側に断面突起状のリムが形成されているので、リムの
遮蔽作用により、色素含有記録層中に記録されるピット
は略プレグルーブ中に制限され、ランド中に広がること
が防止される。その結果、記録可能領域におけるクロス
トークは減少し、ジッターが改善する。そのため、再生
装置における再生互換性が向上したものとなる。また、
プレピットの両側に同様の断面突起状のリムが形成され
るようにすると、再生専用領域における振幅変調度が向
上したものとなる。 【0017】 【発明の実施の形態】本発明のハイブリット型の光情報
記録媒体の基本原理は、図1に示すように、光情報記録
媒体のR領域10の透明基板1表面に形成されるプレグ
ルーブ11の両側に繋がるようにリム(突起)13を形
成して、そのリム13の外側にランド12が位置するよ
うにして、屈折率変調部(記録ピット)31がランド1
2中に広がらないようにして、クロストークを減らし、
ジッターを改善するようにすることである。 【0018】すなわち、図1は、R領域10でプレグル
ーブ11を、ROM領域20でプレピット21を有する
基板1上に、色素含有記録層2と反射層3がこの順で形
成されてなるハイブリット型の光情報記録媒体の断面を
模式的に示す図であり、R領域10の基板1表面に、プ
レグルーブ11が設けられ、その両側に繋がるようにリ
ム(突起)13が形成され、そのリム13の外側のプレ
グルーブ11間に平面のランド12が形成されている。
両側にリム13が形成されたプレグルーブ11とランド
12とからなる面上に色素含有記録層2が塗布され、色
素含有記録層2上に銀等の反射層3が形成され、その反
射層3の上に保護層4が形成される。 【0019】また、ROM領域20の透明基板1表面に
は、プレグルーブ11より深さの深いプレピット21が
形成され、その上に、色素含有記録層2と反射層3がこ
の順で形成されている。なお、プレピット21の作製方
法としてプレグルーブ11と同様の作製方法をとると、
プレピット21の両側にもそれに繋がるようにリム(突
起)23が形成され、そのリム23の外側にランド22
が位置するようになる。 【0020】このように、R領域10のプレグルーブ1
1の両側にリム13が形成されていると、基板1側から
R領域10に書き込みレーザビームを照射してプレグル
ーブ11中の色素含有記録層2に屈折率変調部(記録ピ
ット)31を形成する場合、リム13の遮蔽作用によ
り、屈折率変調部31は略プレグルーブ11中に制限さ
れ、従来(図4)のように、ランド12中に広がること
が防止される。その結果、クロストークは減少し、ジッ
ターが改善することになる。 【0021】このリム13の高さを図2(b)のように
ランド12からの高さ、リム13の幅をリム13の高さ
の2分の1の高さレベルにおける幅と定義し、プレグル
ーブ11の深さを図2(a)、(b)のようにランド1
2からの深さ、プレグルーブ11の幅をその深さの2分
の1の深さレベルにおける幅と定義するとき、リム13
の高さは、好ましくは3〜100nm、より好ましくは
5〜80nm、さらに好ましくは10〜70nmが望ま
しい。その幅は、好ましくは10〜200nm、より好
ましくは20〜150nm、さらに好ましくは30〜1
20nmが望ましい。 【0022】また、それに対応して、プレグルーブ11
の深さは、好ましくは80〜350nm、より好ましく
は100〜300nm、さらに好ましくは170〜24
0nmが望ましい。その幅は、好ましくは200〜80
0nm、より好ましくは400〜700nm、さらに好
ましくは500〜650nmが望ましい。 【0023】なお、プレピット21の深さと幅を図2
(a)、(b)と同様に定義すると、読み取りにおいて
十分な振幅変調度を確保するには、プレピット21の深
さは、好ましくは200〜500nm、より好ましくは
250〜450nm、さらに好ましくは275〜375
nmが望ましい。その幅は、好ましくは300〜850
nm、より好ましくは500〜800nm、さらに好ま
しくは600〜750nmが望ましい。 【0024】そして、プレグルーブ11とプレピット2
1の深さを比較すると、プレピット21はプレグルーブ
11より30nm以上、好ましくは50nm以上、より
好ましくは70nm以上深いことが望ましい。また、プ
レグルーブ11とプレピット21の幅を比較すると、プ
レピット21はプレグルーブ11より20nm以上、好
ましくは40nm以上、より好ましくは60nm以上広
いことが望ましい。 【0025】ところで、このように、特にR領域10に
おいて両側にリム13が存在するプレグルーブ11を持
つ透明基板1を成形するスタンパーを作製するには、ダ
イレクト・レーザビーム・カッティング法を用いるのが
望ましい。特に、オプティカル・ディスク・コーポレイ
ション(ODC社:米国企業)が提供しているダイポリ
マーを塗布した層にレーザビームを照射したときに形成
される溝の断面形状は、このように溝の両側にリム(突
起)が形成されたものとなるので、本発明で用いる透明
基板1を成形するスタンパーを作製する方法として、限
定されるものではないが望ましいものの1つである。 【0026】以下、図3を参照にして、ダイポリマーを
用いたダイレクト・レーザビーム・カッティング法によ
るスタンパーを作製方法を説明する。図3に示すよう
に、まず、ガラス板を用意し、ガラス板の表面の加工と
研磨を行う。その後、ガラス板を洗浄して乾燥させ、O
DC社提供のダイポリマーを500μm程度の厚さスピ
ンコーティング等で塗布し、その面にODC社のレーザ
カッターを用いてプレグルーブ11の型となるグルーブ
(溝)と、プレピット21の型となるピット(凹み)と
を記録(カッティング)する。その際、ピットの深さは
グルーブの深さより深く形成するために照射するレーザ
ビームのエネルギーをピットの場合により大きく、グル
ーブの場合により小さくして照射する。そして、その照
射の際に、リム13、23の型となるリム(突起)がそ
のグルーブ及びピットの両側に自動的に形成される。そ
の後、グルーブ、ピット及びリムが形成されたダイポリ
マーをベーキングし、その後そのパターニングされたダ
イポリマー上にニッケルメッキを施し、さらにそのメッ
キ上にニッケル電鋳を施してダイポリマーから剥離し、
洗浄してニッケルマスターとし、そのニッケルマスター
の表面を剥離処理(パッシベーション)し、同様のニッ
ケル電鋳と剥離・洗浄工程を経てニッケルマザーを作製
し、そのニッケルマザーから再度同様のニッケル電鋳と
剥離・洗浄工程を経てニッケルスタンパーを作製し、そ
のスタンパーを型として射出成形等の成形工程を経てポ
リカーボネート等の樹脂にその凹凸パターンを複製する
ことにより、図1に示したような本発明のハイブリット
型の光情報記録媒体で用いる透明基板1が得られる。こ
の方式を以後、ダイレクト・レーザビーム・カッティン
グ方式と言う。 【0027】以下に、本発明の光情報記録媒体の実施例
について説明する。 実施例1 図3を参照にして説明したように、ガラス板の表面の加
工と研磨を行い、洗浄して乾燥させ、その上にODC社
提供のダイポリマーを500μmの厚さになるようにス
ピンコーティングで塗布し、その面にODC社のレーザ
カッターを用いてプレグルーブ11及びプレピット21
の型となるグルーブとピットを記録し、ベーキングし
て、図3のように、ニッケルマスター、ニッケルマザ
ー、ニッケルスタンパーの順でスタンパーを作製し、そ
のスタンパーを型としてポリカーボネートを射出成形し
て透明基板1を作製した。得られた透明基板1のプレグ
ルーブ11の深さは195nm、幅は600nmであ
り、リム13の高さは30nm、幅は80nmであっ
た。 【0028】この実施例においては、プレピット21の
形状は問題としなかった。 【0029】その透明基板1のR領域10にプレグルー
ブ11とバンク12とリム13が、ROM領域20にプ
レピット21とバンク22とリム23がそれぞれ形成さ
れた表面上に、下記の化学式(化1)で表された色素
2.5gをテトラフルオロプロパノール100ccに溶
解して塗布し、プレグルーブ11部での厚さ200n
m、バンク12部での厚さ100nmとなるように、ス
ピンコーティングにより塗布して色素含有記録層2とし
た。 【0030】その上に、反射層3として、Agを厚さ9
0nm、DCマグネトロンスパッタリング法にて成膜し
た。 【0031】その上の保護膜4として、SD318(大
日本インキ(株)製)を厚さ7μmとなるように、スピ
ンコーティングにより塗布して紫外線照射により硬化さ
せて形成し、この実施例のハイブリット型の光情報記録
媒体とした。 【0032】 【化1】 実施例2 実施例1の色素含有記録層2として、化学式(化1)の
色素の代わりに、Ciba社のスーパーグリーンOSを
2g用い、同様にジブチルエーテル95重量部とジメチ
ルヘプタノン5重量部の混合溶剤100ccに溶解して
透明基板1のR領域10にプレグルーブ11とバンク1
2とリム13が、ROM領域20にプレピット21とバ
ンク22とリム23がそれぞれ形成された表面上に塗布
して、プレグルーブ11部での厚さ200nm、バンク
12部での厚さ100nmとなるように、スピンコーテ
ィングにより塗布して色素含有記録層2とした点以外
は、実施例1と同様にしてハイブリット型の光情報記録
媒体を得た。 実施例3 実施例2において、プレグルーブ11の形状を問題とせ
ず、プレピット21の形状として、深さが350nm、
幅は650nmであり、リム23の高さは60nm、幅
は100nmであった。 【0033】その他は、実施例2と同様にしてハイブリ
ット型の光情報記録媒体を得た。 実施例4 実施例2において、プレグルーブ11の形状を問題とせ
ず、プレピット21の形状として、深さが310nm、
幅は600nmであり、リム23の高さは30nm、幅
は90nmであった。 【0034】その他は、実施例2と同様にしてハイブリ
ット型の光情報記録媒体を得た。 比較例1 実施例1で、透明基板1を従来のフォトレジスト方式で
作製した。得られた透明基板1のプレグルーブ11の深
さは195nm、幅は600nmであり、リムは形成さ
れていない。それ以外は、実施例1と同様にして光情報
記録媒体を得た。 比較例2 実施例2で、透明基板1を従来のフォトレジスト方式で
作製した。得られた透明基板1のプレグルーブ11の深
さは195nm、幅は600nmであり、リムは形成さ
れていない。それ以外は、実施例2と同様にして光情報
記録媒体を得た。 比較例3 比較例2において、プレグルーブ11の形状を問題とせ
ず、プレピット21の形状として、深さが195nm、
幅は600nmであり、リム23は存在しなかった。そ
の他は、比較例2と同様にしてハイブリット型の光情報
記録媒体を得た。 比較例4 比較例2において、プレグルーブ11の形状を問題とせ
ず、プレピット21の形状として、深さが310nm、
幅は600nmであり、リム23は存在しなかった。そ
の他は、比較例2と同様にしてハイブリット型の光情報
記録媒体を得た。 【0035】以上の実施例1、2、比較例1、2の光情
報記録媒体のR領域のジッターとクロストークを対比し
て以下の表1に示す。【0036】また、以上の実施例3、4、比較例3、4
の光情報記録媒体のROM領域の振幅変調度を対比して
以下の表2に示す。 【0037】ところで、以上の説明では、光情報記録媒
体の層構成が、透明基板1、その上に色素含有記録層
2、その上に反射層3が、また、反射層3の上に保護層
4が配置されており、透明基板1側から情報の書き込み
と読み取りを行うものとして説明したが、透明基板1と
反対側(保護層4側)から情報の書き込みと読み取りを
行うものが、特に、短波長のDVD−R、DVR等にお
いて考えられる。この場合には、光情報記録媒体の層構
成は、透明基板1、その上に反射層3、その上に色素含
有記録層2、その上に保護層4が配置されたものとなる
が、この層構成の場合にも、透明基板1として、R領域
10のプレグルーブ11の両側にリム13が形成されて
いるものを用いると、保護層4側から書き込みレーザビ
ームを照射してプレグルーブ11中の色素含有記録層2
に屈折率変調部(記録ピット)31を形成する場合、リ
ム13の遮蔽作用により、屈折率変調部31は略プレグ
ルーブ11中に制限され、ランド12中に広がることが
防止されるので、同様に、クロストークが減少し、ジッ
ターが改善されることになる。 【0038】以上、本発明の光情報記録媒体をその原理
と実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実
施例に限定されず種々の変形が可能である。 【0039】なお、本発明の光情報記録媒体は、例えば
次のように構成することができる。 【0040】[1] プレピットとプレグルーブとの双
方が形成されている円盤状の基板上に、レーザ光を照射
してピットを形成することにより情報の記録が可能な色
素を含む色素含有記録層が設けられ、反射層が色素含有
記録層の上あるいはその基板と色素含有記録層の間に設
けられてなる光情報記録媒体において、前記基板のプレ
グルーブの両側に断面突起状のリムが形成されているこ
とを特徴とする光情報記録媒体。 【0041】[2] 前記反射層は金属を主成分とする
ものであることを特徴とする上記1記載の光情報記録媒
体。 【0042】[3] 前記反射層は前記色素含有記録層
の前記基板と反対側に設けられていることを特徴とする
上記1又は2記載の光情報記録媒体。 【0043】[4] 前記反射層は前記基板と前記色素
含有記録層の間に設けられていることを特徴とする上記
1又は2記載の光情報記録媒体。 【0044】[5] 前記基板は、フォトレジストを用
いないで、色素を含有するポリマー層にレーザビームを
照射することにより直接形成された凹凸面を複製して形
成したスタンパーを母型として成形されたものであるこ
とを特徴とする上記1から4の何れか1項記載の光情報
記録媒体。 【0045】[6] 前記リムの断面形状が、高さが3
〜100nmの範囲、幅が10〜200nmの範囲のも
のであることを特徴とする上記1から5の何れか1項記
載の光情報記録媒体。 【0046】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の光情報記録媒体によると、基板のプレグルーブの両側
に断面突起状のリムが形成されているので、リムの遮蔽
作用により、色素含有記録層中に記録されるピットは略
プレグルーブ中に制限され、ランド中に広がることが防
止される。その結果、記録可能領域におけるクロストー
クは減少し、ジッターが改善する。そのため、再生装置
における再生互換性が向上したものとなる。また、プレ
ピットの両側に同様の断面突起状のリムが形成されるよ
うにすると、再生専用領域における振幅変調度が向上し
たものとなる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のハイブリット型の光情報記録媒体の1
例の断面を模式的に示す図である。 【図2】プレグルーブ(プレピット)の深さ、幅、リム
の高さ、幅の定義を説明するための図である。 【図3】ダイポリマーを用いたダイレクト・レーザビー
ム・カッティング法によるスタンパーを作製方法を説明
するための図である。 【図4】従来のハイブリット型の光情報記録媒体のプレ
グルーブ部の断面を模式的に示す図である。 【符号の説明】 1…透明基板 2…色素含有記録層 3…反射層 4…保護層 10…R領域 11…プレグルーブ 12…ランド 13…リム(突起) 20…ROM領域 21…プレピット 22…ランド 23…リム(突起) 31…屈折率変調部(記録ピット) 32…屈折率変調部の広がり部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 プレピットとプレグルーブとの双方が形
    成されている円盤状の基板上に、レーザ光を照射してピ
    ットを形成することにより情報の記録が可能な色素を含
    む色素含有記録層が設けられ、反射層が色素含有記録層
    の上あるいはその基板と色素含有記録層の間に設けられ
    てなる光情報記録媒体において、前記基板のプレグルー
    ブの両側に断面突起状のリムが形成されていることを特
    徴とする光情報記録媒体。
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