JP4201571B2 - 光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置 - Google Patents

光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置に関し、より詳細には、光記録媒体を駆動するために必要な管理情報を含む管理情報領域とユーザー情報を含むユーザー情報領域とが光記録媒体上で互いに異なる領域に形成されている光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクの分野では、光ディスクの高密度化に伴いトラックフォーマットの構造も複雑になり、データ記録部のみならずヘッダー部の構造も工夫されている。光ディスクは、一般に、図1に示すように、光ディスク10の内周側に管理情報を含んだ管理情報領域11を備え、その外側にユーザー情報を含んだユーザー情報領域12を備えた構造を有する。この構造は、DVD−RAMのようにディスクの内周側から情報を記録するタイプの光ディスクでは一般的である。また、ディスクの外周側から情報を記録する光ディスクの場合は、外周側に管理情報領域が形成される。管理情報領域とは呼称していないが、内周及び外周双方にコントロールトラック領域(管理情報が記録される領域)を設けているものもある。
【0003】
光ディスクの管理情報領域及びユーザー情報領域に形成される情報トラックのフォーマットは、光ディスクの種類により様々で、例えば、追記及び書き換え可能な光ディスクであるCD−R及びCD−RWに形成されている情報トラックは蛇行溝のみで構成されており、生産性に優れたトラックフォーマットを有する。一方、CD−R及びCD−RWよりさらに高記録密度化を図った光ディスクである追記及び書き換え可能なDVD―R、DVD−RW及びDVD−RAMでは、その品種が多様であり、複雑なトラックフォーマットが採用されている。例えば、DVD−R及びDVD−RWでは蛇行溝間に記録時に同期をとるためのランドプリピット(LPP)が形成されており、DVD−RAMではランドとグルーブの境界の延長線上に物理IDピットが設けられている。
【0004】
これらの光ディスクでは、ユーザー情報領域のトラックフォーマットは、再生専用、追記型あるいは書き換え可能型の種類により異なるが、管理情報記録のフォーマットを各種光記録媒体間で共通化して相互の互換性を確保する場合には、管理情報領域のトラックフォーマットを工夫する必要がある。
【0005】
例えば、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−R及びDVD−RWの光ディスク間で管理情報領域のトラックフォーマットを統一して互換性に配慮した構成にする場合がある。この際、各光ディスクのユーザー情報領域の記録形態は、記録媒体の種類により異なり、プリピットマーク、グルーブを有する記録トラック或いはグルーブ間のランド領域を蛇行させ且つランド上にプリエンボスマークを形成するなどの様々なフォーマットで形成される。しかしながら、共通化される管理情報領域のトラックフォーマットの選定は、最初に製品化された再生専用のDVD−ROM媒体を中心にして行われてきた。このため、DVD−RAM、DVD−R及びDVD−RWの管理情報領域のフォーマットに対して、DVD−ROMフォーマットを踏襲することになっている。すなわち、DVD−RAM、DVD−R及びDVD−RWの管理情報領域は、DVD−ROMと同じプリピット方式で形成される。
【0006】
しかしながら、DVD−RWのような相変化記録媒体やDVD−Rのような色素記録媒体などの追記型及び書き換え可能型媒体(以下、適宜、記録可能媒体という)では、管理情報領域のフォーマットで必要とするプリピットの深さと、ユーザー情報領域で情報記録に必要とされるグルーブ深さは光学的に異なる。管理情報領域のプリピットに要求される位相深さはλ/4であるが、ユーザー情報領域のグルーブ深さに要求される深さはλ/8〜λ/6であり、記録可能媒体では管理情報領域のプリピットに比べてグルーブ深さを浅くする必要がある。すなわち、基板製造時に、ユーザー情報領域と管理情報領域で深さの異なる凹凸パターンを作製する必要がある。それゆえ、追記及び書き換え可能な光ディスクの基板を製造する際には、一枚の記録可能媒体の中で異なる物理仕様のマーク形成を実行するためには、特別な製造手段を施す必要があるという問題があった。
【0007】
また、再生専用の光ディスクでは、管理情報領域にプリピットにより形成されている管理情報は、ユーザー情報領域のユーザー情報と同じ信号処理系で再生されるため、容易に管理情報を複製することができる。一方、記録可能媒体であるCD−R、CD−RW、DVD−RあるいはDVD−RWの管理情報領域では、情報記録前(初期状態)には管理情報は蛇行溝で形成されているが、情報記録後はピットやドメインなどの記録マークで蛇行溝上に追記されて、情報記録後は記録マークで管理情報領域が形成される。それゆえ、記録可能媒体であるCD−R、CD−RW、DVD−RあるいはDVD−RWにおいても、コピー防止情報の追記ピットやプリピットが形成されてはいるが、情報記録後にはこれらの記録可能媒体における管理情報は記録マークで形成されるので、管理記録信号はデータ情報信号と同じデータ信号処理系で再生可能である。それゆえ、情報の複製を完全に防止することは困難である。
【0008】
従来、上記各種光ディスク間の管理情報領域のトラックフォーマットの互換性を図った例として、管理情報領域のトラックフォーマットが書き込みに必要なデータにより周波数変調されたウォブリンググルーブでプリフォーマットされている光ディスクが提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。この光ディスクでは、書き込み型の光ディスクに要求される最適の記録条件(反射率、レーザーパワー、線速、ピットの形状を設定するための変調パルス形状)のデータに従って特定のウォブル周期で変調されたウォブルグルーブを管理情報領域に設けている。管理情報領域の管理情報をウォブルグルーブで形成することにより、再生専用媒体と記録可能媒体との互換性を高めている。さらに、管理情報がウォブルグルーブにより記録されているため、ウォブルグルーブで記録された管理情報を複製するためには原盤露光装置等の設備が必要になるので複製防止効果も向上する。また、書き込みに必要なデータにより周波数変調されたウォブリンググルーブが光ディスクの内周側に設けられている光ディスクも提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開平5−189934号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献2】
特開平9−231581号公報(第2−3頁、第1図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1及び2で提案された光ディスクの管理情報領域では、書き込みに必要なデータがそのデータに対応した周波数で変調されたウォブリンググルーブにより記録されている。すなわち、グルーブ側壁がトラックの径方向に蛇行しており、そのウォブリンググルーブは、書き込みに必要なデータに対応する特定のウォブル周期でトラック全周に渡って蛇行している。それゆえ、隣接するウォブルグルーブ間では、トラックの径方向にウォブル状の溝部が対向する形状になっている。これにより、高密度記録化を図るためにウォブリンググルーブ幅を狭くしたとき、隣接するウォブリンググルーブ間でクロストークが発生し易くなる。
【0011】
また、上記特許文献1及び2で提案された光ディスクの管理情報領域では、周波数変調されたウォブリンググルーブは、CLV(Constant Linear Velocity)フォーマットにより記録される。ウォブリンググルーブから書き込みに必要なデータをCLV駆動で再生する際、光ディスクの回転数はディスク中心からのトラック位置により異なるので、各トラックに記録された書き込みに必要なデータを再生する前に、トラック毎にトラック位置に対応した回転数を設定しなければならない。それゆえ、情報再生時の応答速度が制限される。
【0012】
本発明の第1の目的は、上記従来技術の問題を解決するものであって、本発明の第1の目的は、高密度記録化を図るために管理情報領域の溝幅を狭くしてもクロストークが発生しない光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置を提供することである。
【0013】
また、第2の目的は、管理情報領域の情報再生時における情報再生の応答性を高速化するための光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の態様に従えば、光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記案内溝の偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられ、且つ、前記案内溝間のランド部に該ランド部の光学的な実効高さを低減するための複数のプリピットが設けられている再生専用媒体、相変化記録媒体、有機記録層WO媒体または無機記録層WO媒体を用い、前記偏向部から前記管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法が提供される。
【0015】
本発明の光記録媒体では、管理情報領域の管理情報が案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより記録され、管理情報として形成された偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された偏向部同士がトラックの径方向に互いに対向しないようにオフセットされて設けられている。ここで、管理情報とは光記録媒体に関する情報であり、駆動条件、記録されている情報に関する情報、ベンダー情報及びセキュリティ情報などを含むものである。なお、本発明の第1の態様に従う光記録媒体は、再生専用媒体、相変化記録媒体、有機記録層WO(Write Once)媒体または無機記録層WO媒体を対象としている。ここで、無機記録層WO媒体とは、例えば、記録層がGeSbTe/Co界面層の2層構造である媒体や、AuSn、AuSi、あるいはAuGeなどの金属膜で形成されている光記録媒体である。図2に、本発明の光記録媒体のトラックフォーマットの一例を示す。本発明の光記録媒体では、図2に示すように、基板21上に形成された案内溝であるグルーブ部22(以下、偏向トラックともいう)の壁面の一部をトラックの径方向に偏向した偏向パターン24が形成されている。なお、図2において再生光は基板の下側から照射されるため、図2の凸部が22を構成する。本発明の光記録媒体では、偏向パターン24により管理情報領域の管理情報が記録される。偏向パターン24は図示のようにトラックの周方向に複数に分散して形成されている。なお、図2に示すような偏向トラック22は、原盤露光時に、原盤上のフォトレジストに露光された露光パターン部に対応する。
【0016】
さらに、本発明の光記録媒体では、図2に示すように、ランド部23(以下では、記録トラックという)を挟んで隣接する偏向トラック22にそれぞれ形成されている偏向パターン24同士が記録トラック23を挟んでトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットして配置されている。すなわち、偏向パターン24が形成されている領域とトラックの径方向に隣接する偏向トラックの領域にはトラックの径方向に偏向していない溝パターンが形成されている。これにより、高密度記録化を図るためにトラックピッチを狭くした場合でも、管理情報として形成されている偏向パターンの両側に隣接する偏向トラックの領域には偏向パターンが存在しないので、偏向トラック間の信号干渉等の影響を受けずに管理情報領域に記録された管理情報を良好な再生信号で再生できる。
【0017】
また、偏向トラックの偏向パターンをトラックの周方向に複数に分散させることにより、再生可能な信号を安定して得ることができる。例えば、一方の偏向トラックの偏向パターンを他方の偏向トラックにも記録することにより、記録の冗長が倍となって記録効率は低下するが、確実にその情報の記録再生が行われることになる。さらに、偏向トラックの偏向パターンは、光ディスクの偏心等の機械特性により変動することを勘案して分割することができ、最低でもトラックを2分割以上に分割して対策することが好ましい。
【0018】
また、本発明の光記録媒体では、偏向パターンで形成された管理情報領域に後から記録マークを記録するようなことは原則として不要である。すなわち、偏向パターンで形成された管理情報領域には、従来のCD−RやCD−RWのように情報記録後にピットやドメイン等による記録マークによる管理情報の追記を行う必要はない。
【0019】
本発明の光記録媒体では、管理情報領域に形成される案内溝の深さは再生光の基板内波長λに対して、λ/8〜λ/6の深さであることが好ましい。これにより、追記及び書き換え可能な記録可能媒体においても管理情報領域のグルーブ深さを、ユーザー情報領域のグルーブ深さと同じ深さにすることができるので、基板成形時に1種類の溝深さを有する凹凸パターンを形成すれば良く、製造が容易になる。また、再生専用媒体においても管理情報領域のグルーブ深さを、λ/8〜λ/6として形成することも可能であるので、再生専用媒体と記録可能媒体で管理情報領域のフォーマットを共通化でき、より互換性に優れた媒体フォーマットを得ることができる。
【0020】
次に、図2に示したトラックフォーマットを例にとり、偏向パターンにより記録された管理情報の再生方法を説明する。偏向パターン24で形成された管理情報はトラッキング信号の再生手段と同じ手法で再生することができる。例えば、図3に示すようなトラッキングサーボ回路30により再生することができる。図3に示すように、トラック方向に対して垂直方向に2分割した受光部を有するフォトディテクタ31から得られた検出信号の差信号をウォブリング信号検出器32で検出して管理情報をコントローラ33で再生する。図3のトラッキングサーボ回路30で検出される差信号はトラックの径方向のプッシュプル信号と同じであり、案内溝をトラッキングする際に得られるものと同じ信号である。ただし、偏向パターンは、トラッキングのサーボ帯域に対して充分高速な周波数変調により偏向して記録される。これにより、偏向パターンからの偏向信号がトラッキングのループ利得で抑圧されることが防止され、図3に示すようなトラッキングサーボ回路30で差信号から管理情報を検出することが可能になる。また、管理情報の検出にはサーボループの中で安定化されたプッシュプル信号を利用するので、信号レベル変動が少なく安定した管理情報の信号が得られる。さらに、本発明の光記録媒体では記録トラックを挟んで隣接する偏向トラックの偏向パターンは互いに径方向に対向しない位置にオフセットして配置されているので、光記録媒体を駆動装置に装填したときに発生するトラッキングオフセットや光記録媒体の機械特性によるトラッキング変動が発生した場合であってもクロストークが発生せず、管理情報を安定して再生することができる。
【0021】
図4に、管理情報領域のアドレス記録として、アドレス情報を偏向トラック上に偏向パターンとして記録した様子を示す。偏向トラックの間に位置する記録トラック上を、図4中の破線の矢印に示すような方向にレーザ光で走査して、図2に示すようなトラック方向に対して垂直方向に2分割したフォトディテクタで戻り光を検出すると、記録トラックの両隣に位置するそれぞれの偏向トラックの偏向パターンからの偏向信号が交互に検出され、一回の光スポット走査で複数のアドレス情報が得られる。この際、先に読み出されるアドレス情報(ID1)と後に読み出されるアドレス情報(ID2)とから、図5のテーブルに従って、記録トラックのデータトラック番号を特定することができる。例えば、ある記録トラックをレーザ光で走査したときに、先に読み出されるアドレス情報(ID1)がアドレスN+1であり、後に読み出されるアドレス情報(ID2)がアドレスNであれば、図5のテーブルから、その記録トラックのトラック番号がkであることを特定できる。
【0022】
また、管理情報の再生時に、光ディスクが径方向に傾いてレーザ光のコマ収差により、記録トラックの両側に隣接する偏向トラックのうち、一方の偏向トラックからの再生信号が劣化した場合でも、他方の偏向トラックからの再生信号が得られるため、記録トラックのアドレス情報を確定することが可能である。すなわち、アドレス確定のための冗長が得られる。
【0023】
また、本発明の光記録媒体では、図6に示すように、記録トラック63の両側に隣接する偏向トラック62及び66のうち、一方の偏向トラック66の偏向パターン列の後端部67と、他方の偏向トラック62の偏向パターン列の先端部65との間に位置する記録トラックのスペース部におけるトラックの周方向の間隔δTは、光記録媒体の管理情報を再生する際に用いる光スポット径よりも大きいことが好ましい。これにより、管理情報の再生時に一方の偏向トラック66の偏向パターン列の後端部67と、他方の偏向トラック62の偏向パターン列の先端部65とが同時に光スポット内に入ることが無くなり偏向パターン間の信号干渉を避けることができる。それゆえ、さらに偏向トラック間の信号干渉が防止され、より正確な再生が可能になる。
【0024】
また、本発明の光記録媒体では、管理情報を偏向パターンで記録する手段は、アドレス情報以外のプリフォーマット情報、例えば、セクタ内の管理情報などに適用する。それらの情報を偏向パターンで記録してトラックの周方向に偏向パターンを分散して形成する際、アドレスで示唆する領域を細分化して、アドレス情報と同程度の長さで記録を行うことが記録バランス上好ましい。すなわち、プリフォーマット情報のうち、セクタ内の管理情報はアドレス情報と同程度の長さで分割し、分割されたセクタ内の管理情報を偏向トラックの周方向に分散して記録することが好ましい。ただし、分割する情報の長さは、必ずしもアドレス情報と同程度の長さにする必要はなく、必要に応じて任意の長さに設定することができる。
【0025】
本発明の光記録媒体の再生方法では、偏向トラックに形成された偏向パターンにより管理情報を記録しているので、管理情報は図3に示すようなトラッキングサーボ回路から検出することができる。すなわち、管理情報の再生はユーザー情報領域に記録されたユーザー情報とは別の手段で再生される。それゆえ、管理情報がユーザー情報の処理系から機器外部に漏れることはない。すなわち、管理情報を外部から不正に得ることが困難となり、管理情報のセキュリティとして有効に機能し、管理情報の保全が確保される。従って、光記録媒体の違法コピーが行われる場合であっても、データの記録再生に必要な管理情報が読み出せないため、そのようなコピーが防止される。さらに、本発明の光記録媒体の再生方法では、管理情報領域とユーザー情報領域は別の手段再生されるため、情報再生時には、まず、管理情報領域に偏向パターンで記録されている管理情報を再生した後に、ユーザー情報領域にピットや記録マークで記録されたユーザー情報を再生する。
【0026】
本発明の光記録媒体では、光記録媒体が再生専用媒体である場合、記録可能媒体の管理情報領域のトラックフォーマットに合わせて、偏向トラックの溝深さをλ/8〜λ/6として作製することも可能である。しかしながら、再生専用媒体のユーザー情報領域のプリピットの最適な深さはλ/4であり、プリピットがλ/4が時、プリピットの再生信号レベルが最大になる。このユーザー情報領域のプリピット深さに合わせて管理情報領域の偏向トラックの溝深さをλ/4にする場合には、回折戻り光が逆相になりプッシュプル信号は得ることができなくなる。それゆえ、管理情報領域の偏向トラックの溝深さをλ/4にする場合には、図7に示すように、基板71上の管理情報領域に形成された偏向トラック72の両側に隣接する記録トラック73上にトラックの周方向に複数のプリピット75を均一に配置するのが好ましい。記録トラック73の周方向に複数のプリピット75を均一に等間隔で配置することにより、偏向パターン74からの戻り光の信号レベルが変化して、光ヘッドから見た光学的なランド部の高さが実際の高さより小さく評価される。すなわち、記録トラック73の光学的な実効高さを低下させることができる。これにより、実効上の溝深さを低減させることが可能になり、偏向トラック73の溝深さを実効上λ/4より浅くすることができる。図7に示すようなトラックフォーマットにすることにより、再生専用媒体の偏向トラックからもプッシュプル信号を検出することができる。ただし、プリピット75は再生時に照射される光スポット径より小さい径を有し、そのプリピット径及びプリピットの配置間隔は、溝深さがλ/8〜λ/6の時に得られるプッシュプル信号と同等の信号が得られるように最適化される。
【0027】
また、再生専用光記録媒体における管理情報領域のトラックフォーマットの別の例を図8に示す。再生専用光記録媒体の偏向トラック82の深さがλ/4であっても、図8に示すように、偏向トラック82の幅を隣接する記録トラック83の幅より狭くすることにより偏向パターン84で形成された管理情報を2分割フォトディテクタから得られる検出信号の差信号として検出することができる。ここで、偏向トラック82の幅は偏向トラック82と記録トラック83の合計幅の20%〜45%の範囲で形成することが好ましい。偏向トラック82の幅がこの数値範囲より広いと検出される差信号は小さくなり信号品質が劣化する。一方、偏向トラック82の幅がこの数値範囲より狭い場合は偏向トラックの形成が困難になる。上述のように、再生専用記録媒体における管理情報領域のトラックフォーマットを図7及び8に示すような構造にすることにより、偏向トラックの溝深さをユーザー領域のプリピット深さと同じλ/4として製造できるので、基板製造時に1種類の溝深さを有する凹凸パターンで作製することができ、光記録媒体の製造が容易になる。
【0028】
また、本発明の光記録媒体では、管理情報領域に形成された偏向トラックの周方向に分散されている少なくとも一つの偏向パターンの両側に隣接する記録トラック領域に、記録する管理情報に対応して選択的に1つ又はトラックの周方向複数のプリピットを形成して管理情報の再生信号強度に重み付けを行うことが好ましい。偏向パターンによる管理情報は、複製し難くセキュリティ性が高いことを説明したが、さらに複製し難くするための手段として偏向パターンの両側に隣接する記録トラック領域上に記録する管理情報に対応して選択的にプリピットを配置する。例えば、図9に示すように、偏向パターン94の偏向パターン列の先端部96と後端部97に隣接する記録トラック93の領域にそれぞれプリピット95を形成する。これにより、偏向パターン列の先端部96と後端部97から検出される再生信号は、先端部96と後端部97との間の偏向パターン列の領域から得られる再生信号とは異なる強度レベルの再生信号が得られ、偏向パターン94の先端部96と後端部97の検出信号レベルに重み付けを行ったことになる。すなわち、偏向パターン列内の一部分に隣接する記録トラック領域にのみプリピットを配置することで、偏向パターンから再生信号の変調効果をもたらす。図9に示すようなトラックフォーマットは、図3に示した溝深さがλ/8〜λ/6である記録可能光記録媒体はもちろん図8に示した溝深さがλ/4である再生専用光記録媒体にも適用可能である。
【0029】
また、図9に示した偏向パターンとその一部の両隣に形成されたプリピットとの相関を考慮して記録された管理情報を複製するためには、偏向パターンとプリピットの両方を複製する必要がある。それゆえ、図9に示した管理情報領域のフォーマットは複製がさらに困難になり、セキュリティを一層向上させることができる。
【0030】
第1の参考態様に従えば、光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記ユーザー情報が記録マークとして記録されている光記録媒体を用い、前記偏向部から前記管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法が提供される。
【0031】
本発明の第2の態様に従えば、光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記ユーザー情報がプリピットとして記録されている光記録媒体を用い、前記偏向部から前記管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法が提供される。
【0032】
本発明の第3の態様に従えば、光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている偏向部形成領域と、該偏向部形成領域とは別の場所に位置し且つ管理情報が記録マークとして形成された記録マーク形成領域とで構成されており、前記ユーザー情報が記録マークとして記録されている光記録媒体を用い、前記偏向部形成領域及び前記記録マーク形成領域の管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報領域のユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法が提供される。
【0033】
光記録媒体の種類によっては、その種類に特有の管理情報を必要とする場合がある。例えば、記録膜の構成材料等により記録条件を適宜変更する必要がある。このような場合、光記録媒体特有の管理情報を記録するには、偏向パターンによる管理情報の記録に加え、各種光記録媒体固有の記録状態、例えばプリピットや相変化ドメイン、色素記録マークによる管理情報記録を加えても良い。この際、追記される管理情報は、管理情報領域内で偏向パターンで形成されている領域とは異なる領域に記録される。このような光記録媒体の情報を再生する場合は、偏向パターンによる管理情報の再生に加えて、各種光記録媒体特有の記録モードにより記録された管理情報を再生した後にピットやドメイン等の記録マークからなるユーザー情報を読み出すことになる。なお、本明細書において、用語「記録マーク」とは、情報が熱または光により記録されることによって、状態変化または化学的変化により情報が形成された部分を意味し、相変化ドメイン、色素ドメイン(マーク)を含み、反射率変化による情報再生可能なものを含む。また、プリピットとは原盤露光時に形成される記録ピットのことを意味する。
【0034】
本発明の第4の態様に従えば、光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている偏向部形成領域と、該偏向部形成領域とは別の場所に位置し且つ管理情報がプリピットとして形成されたプリピット形成領域とで構成されている再生専用媒体、相変化記録媒体または色素記録媒体を用い、前記偏向部形成領域及び前記プリピット形成領域の管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法が提供される。
【0035】
第2の参考態様に従えば、光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられているており、さらに、前記管理情報領域の管理情報がCAVフォーマットで記録された光記録媒体を用い、前記光記録媒体をCAV駆動させつつ前記偏向部から管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報領域のユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法が提供される。
【0036】
本発明の光記録媒体では、図2示すように、記録トラックを挟んで隣接する偏向トラックにそれぞれ形成された偏向パターン同士が互いにトラックの径方向に対向しないようにオフセットして偏向パターンを配置するために、管理情報領域の管理情報をCAV(Constant Angular Velocity)フォーマットに従って記録することが好ましい。管理情報をCLVフォーマットで記録する場合は、隣接する偏向トラックの偏向パターン同士の位置関係が光ディスク内周から外周に向かって次第にずれる。そのため、CLVフォーマットで記録する場合には、各偏向パターンの記録トラックに対するトラック方向前後の位置関係を予め設定してから偏向トラックに偏向パターンを形成する必要が生じる。このため、CLVフォーマットでは効率よく記録することは容易ではない。しかしながら、CAV記録は等角速度記録で情報を記録するので、隣接する偏向トラックに形成された偏向パターン同士のトラックの径方向における位置関係の設定が容易になる。隣接する偏向トラックの偏向パターン同士の位置関係は、例えば、原盤露光の際に露光レーザをCAV駆動することにより簡単に制御することができる。管理情報領域の偏向パターンをCAVフォーマットで記録することにより、管理情報の再生時に光ディスクの回転数を一定にしたまま再生可能になるので、管理情報再生の応答性を高速化することができる。一方、ユーザー情報領域は、CLVフォーマット、CAVフォーマットまたはゾーン分割したCLVフォーマット若しくはCAVフォーマットなど任意のフォーマットで記録しても良い。
【0037】
第3の参考態様に従えば、光記録媒体であって、前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に設けられた管理情報を含む管理情報領域とを備え、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記ユーザー情報が記録マークで記録されており、前記偏向部から管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0038】
本発明の第5の態様に従えば、光記録媒体であって、前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に設けられた管理情報を含む管理情報領域とを備え、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている偏向部形成領域と、該偏向部形成部領域とは別の場所に位置し且つ管理情報が記録マークで形成された記録マーク形成領域とで構成されており、前記ユーザー情報が記録マークとして記録されており、前記偏向部形成領域及び前記記録マーク形成領域の管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0039】
本発明の第6の態様に従えば、光記録媒体であって、前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている偏向部形成領域と、該偏向部形成領域とは別の場所に位置し且つ管理情報がプリピットで形成されたプリピット形成領域とで構成されており、前記ユーザー情報が記録マークとして記録されており、前記偏向部形成領域及び前記プリピット形成領域の管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0040】
本発明の第7の態様に従えば、光記録媒体であって、前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記案内溝間のランド部に該ランド部の光学的な実効高さを低減するための複数のプリピットが形成されており、前記偏向部から管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0041】
第4の参考態様に従えば、光記録媒体であって、前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記管理情報領域がCAVフォーマットで記録されており、前記偏向部から管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0042】
第5の参考態様に従えば、再生専用光記録媒体であって、前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられた領域で構成され、或いは、案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられた偏向部形成領域と、該偏向部形成領域とは別の場所に位置し且つ管理情報がプリピットで形成されている領域とで構成されており、前記ユーザー情報が記録マーク或いはプリピットで記録されており、前記管理情報領域の管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする再生専用光記録媒体が提供される。
【0043】
第6の参考態様に従えば、再生専用光記録媒体であって、前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられた領域で構成されており、前記ユーザー情報が記録マーク或いはプリピットで記録されており、前記偏向部から管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする再生専用光記録媒体が提供される。
【0044】
本発明の第8の態様に従えば、再生専用光記録媒体であって、前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、前記ユーザー情報領域とは異なる前記光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記案内溝間のランド部に該ランド部の光学的な実効高さを低減するための複数のプリピットが形成されており、前記偏向部から管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする再生専用光記録媒体が提供される。
【0045】
第7の参考態様に従えば、光記録媒体に情報を記録または再生するための光ヘッドと、該光ヘッド駆動するための駆動装置とを備えた記録再生装置であって、前記記録再生装置が、前記光記録媒体のトラックの径方向に少なくとも2分割された受光部を有する光検出器と、少なくとも2分割された受光部からそれぞれ得られる検出信号の差分を用いて管理情報を再生するとともに前記光ヘッドのサーボ制御を行うサーボ制御回路と、前記サーボ制御回路から得られる管理情報により前記光記録媒体を識別するとともに、前記サーボ制御回路を該識別情報に基づいて制御するコントローラとを有することを特徴とする記録再生装置が提供される。
【0046】
【発明を実施する形態】
以下に、本発明の光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置について実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0047】
【実施例1】
実施例1では追記型の光ディスクを作製した。この例で作製した情報記録後の追記型光ディスクのトラックフォーマットの概略平面図を図10に示す。図10(a)に示すように、この例で作製した光ディスク100は内周側に管理情報を含む管理情報領域101を備え、その外側にユーザー情報を含むユーザー情報領域102を備えた構造を有する。図10(b)は、管理情報領域101とユーザー領域102との境界部を拡大した図である。図10(b)に示すように、偏向トラック103の一部の溝壁部にはトラックの径方向に偏向された偏向パターン104が形成され、且つ、偏向パターン104はトラックの周方向に複数に分散して形成されている。この偏向パターン104は光ディスク100を駆動するために必要な管理情報に対応して変調させて記録されている。それゆえ、偏向トラックに記録される管理情報が各偏向トラックで異なる場合には、図10(b)中の偏向パターン104及び107に示すように、各偏向トラックに形成された偏向パターンは偏向トラック毎に異なる偏向パターンとなる。また、図10(b)中の偏向パターン104及び107の位置関係に示すように、記録トラックを挟んで隣接する偏向トラック間では、それぞれの偏向トラックに形成される偏向パターン同士が記録トラックを挟んでトラックの径方向に互いに対向しないようにオフセットして配置されている。一方、ユーザー情報領域102では、ユーザー情報をウォブル状のグルーブ106上に記録ピット108として記録されている。この例では、管理情報領域101の偏向トラック103の溝深さをユーザー領域102に形成されたウォブル状のグルーブ106の溝深さに合わせて、λ/8(λ:再生光の基板内波長)とした。ただし、この溝深さは記録層を基板上に堆積した状態における実効値であり、原盤形成時の溝深さはλ/4付近に設定される。
【0048】
この例で作製した追記型光ディスク100の膜構成の概略断面図を図11に示す。図11に示すように、この例で作製した光ディスク100は、第1透明基板111上に、記録層112、反射層113、接着層114及び第2透明基板115が順次形成された膜構成を有する。この追記型光ディスク100では第1透明基板111の方から光が入射され情報の記録再生が行われる。
【0049】
以下に、この例で作製した追記型光ディスクの作製方法を説明する。まず、厚さ6mm、外径200mmの表面を研磨したガラス原盤或いは石英原盤を洗浄して乾燥させる。次いで、シランカップリング剤やプライマーを原盤表面に塗布後、光感光性樹脂であるフォトレジスト樹脂液を塗布した。フォトレジストを原盤表面に塗布した後、高速回転させて余分なレジスト樹脂を振り切り、90℃で10分程度ベークして厚さ90nmのフォトレジスト膜を有するレジスト原盤を作製した。
【0050】
このレジスト原盤を、波長514nmのArイオンレーザを光源とし、2次高調波発生器(SHG)を介して波長257nmのDeep UVで記録するレーザカッティング装置のスピンドルに装着する。次いで、原盤中心から半径22.0mmの位置から外側に向かって半径59.0mmまでCAV制御でレジスト原盤を逆時計回り(CCW)方向に回転させ、レーザカッティング光学系をスピンドル1回転毎に0.40μm外周側に移動させながら露光した。偏向トラックの溝壁面に形成する偏向パターンを露光する際には、例えば、管理情報の信号に基づいて、露光ビームを原盤の径方向に、断続的に偏向させながら照射して偏向パターンを形成する。露光ビームを原盤の径方向に偏向する方法としては、例えば、露光ビームの集光レンズへの入射角度を、AO変調器などで所定量だけ原盤の内周側または外周側にずらす方法がある。この例では、波長257nmのSHGレーザビームを偏向パターン信号に同期・重畳して偏向素子を通し、管理情報領域の管理情報を所定位置に偏向パターンとして露光した。また、原盤を周回するそれぞれの環状露光パターンで、隣接する環状露光パターンに形成された偏向露光パターン同士が互いにトラックの径方向に対向する位置に配置されないように断続的に露光した。この露光方法により、管理情報に対応する偏向露光パターンが、原盤の径方向に対して互いに隣接しないようにトラックの周方向に複数に分散して形成された。続いて、ユーザー情報領域をウォブル状の溝パターンを露光した。露光終了後、レジスト原盤をアルカリ溶液で現像すると、図12に示すようなユーザー情報が記録される前の追記型光ディスク100のトラックフォーマットが形成された原盤が得られた。この例では、偏向トラックの平均幅0.18μmとした。
【0051】
管理情報領域に偏向パターンが形成された側の原盤表面に導電膜を形成した後、Niメッキを行ないNiスタンパを作製した。次いで、Niスタンパの凹凸パターンが形成されていない側の表面を研磨した後、打抜きして原盤からNiスタンパを剥離すると、原盤に形成された偏向パターンが反転した凹凸パターンを表面に有するNiスタンパが得られた。
【0052】
次に、作製されたNiスタンパを基板成形用金型に装着した。この際、基板成形用金型は80℃まで昇温しておき、Niスタンパ押えを用いて、偏芯10μm以下に調整してNiスタンパを固定した。次いで、基板成形用金型を115℃まで昇温した後、約380℃で溶融したポリカーボネート樹脂を310℃に設定したノズル先端から基板成形用金型内のキャビティに射出した。数秒冷却保持した後に成形基板を取り出し、搬送ステーションに移した。この例で作製した成形基板の厚さは0.6mmとした。こうして、図12に示すように、管理情報が偏向パターン104及び107として記録されている光ディスク100の第1透明基板111が成形された。
【0053】
上記プロセスで成形された第1透明基板111上に、まず、記録層112として有機色素材料をスピンコート法により30〜50nmの膜厚で堆積させた。なお、有機色素材料はアゾ系色素を溶剤に溶解することにより調整した。次に、記録層112上に、反射層113としてアルミニウム、銀合金、アルミニウム合金などの金属膜をスパッタで80〜100nmの膜厚で堆積させた。次に、反射層113及び記録層112が積層されていた第1透明基板111をスピンナテーブル上に置き、反射層113上に粘度700mPa/sの紫外線(UV)硬化型樹脂をドーナツ状に塗布し、7000rpm以上の高速で振り切り反射層113上に約11μmの厚みで均一に広げた。反射層113上に塗布されたUV硬化型樹脂上に第2透明基板115を載置して、第2透明基板側からUV光を照射してUV硬化型樹脂を十分に硬化させることにより接着層114を形成した。こうして、追記型光ディスク100が得られた。
【0054】
次に、この例で作製した追記型光ディスク100に情報を記録及び/または再生するための記録再生装置について説明する。図13に、本発明の記録再生装置130の概略構成図を示した。記録再生装置130は、主に、光ヘッド131、レーザ駆動回路132、サーボ制御回路133、記録再生信号処理回路134、スピンドルモータ135、回転制御回路136及びコントローラ137を備える。
【0055】
スピンドルモータ135は、ターンテーブル上に載置された光ディスク100を所定回転数で回転させることができる。スピンドルモータ135の回転数は回転制御回路136により制御される。サーボ制御回路133は、光ヘッド131により検出されるフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいて、光ヘッド131の光ディスク100上の位置や光ヘッド131に搭載されているレンズの光軸方向の位置等を制御して、光ヘッド131からのレーザ光を光ディスク100上の所望の位置に位置付けることができる。コントローラ133は、光ヘッド131によりプッシュプル信号として読み出された光ディスク100の管理情報をサーボ制御回路133を介して取得し、その管理情報に基づいてサーボ制御回路133及び回転制御回路136を制御することができる。
【0056】
光ヘッド131は、記録または再生用のレーザ光を光ディスク100に照射するためのレーザ光源と、レーザ光を光ディスク100上に集光するためのレンズと、光ディスク100からの戻り光(反射回折光)を検出するための光検出器を備えることができる(いずれも不図示)。光検出器には、例えば分割検出器を用いることができる。光検出器の一例として、図3に、トラックの径方向に2分割された受光部R及びLを有するフォトディテクタ31を模式的に示した。図3に示したように、フォトディテクタ31は、偏向されたトラックに対してその径方向に2分割された受光部R及びLを有し、それぞれ、光ディスクのトラック中心に対して外周側領域と内周側領域からの反射回折光を検出することができる。図3に示すようなフォトディテクタ31では、光ディスクの管理情報領域の偏向トラック上を光ヘッド131で走査すると、フォトディテクタの受光部R及びLで戻り光信号が検出され、その検出信号の差信号が偏向パターンから得られる偏向信号として検出することができる。検出された偏向信号は図13中のサーボ制御回路133を通してコントローラ137に送られて、管理情報が再生される。
【0057】
次に、この例で作製した追記型光ディスクのユーザー情報領域にユーザー情報の記録を行った。図14に記録のシーケンスを示す。まず、この例で作製した追記型光ディスクを図13に示した記録再生装置に装着し、光ディスクを装置内へロードする。次いで、光ディスクを回転させ、記録再生装置内のレーザをONにしてフォーカスサーボを作動させる。次に、光ディスクの管理情報領域に光ヘッドをアクセスしてトラッキングサーボを作動させるとともに、ディスク回転の同期を図る。その後、管理情報領域に偏向パターンとして記録された管理情報をプッシュプル信号で読み込む。管理情報から媒体の種類を判別し記録条件を設定する。管理情報を再生した後、ユーザー領域にアクセスして目的トラックでトラッキングを行う。そして、トラッキングサーボを動作させながらユーザー情報をユーザー情報領域のグルーブ上に記録ピットとして記録する。ユーザー情報を記録した後、ユーザー情報に関する管理情報をユーザー情報領域に記録する。最後に、トラッキングサーボ及びレーザをOFFにして光ディスクを記録再生装置からアンロードする。このようなシーケンスで記録することにより、図10(b)に示すように、ユーザー情報領域にユーザー情報がピットとして記録された追記型光ディスクが得られた。
【0058】
次に、上記記録シーケンスでユーザー情報が記録された追記型光ディスクの情報再生を行った。図15に本発明における再生のシーケンスを示す。まず、ユーザー情報が記録済みの追記型光ディスクを図13に示した記録再生装置に装着し、光ディスクを装置内にロードする。次いで、光ディスクを回転させ、記録再生装置内のレーザをONにしてフォーカスサーボを作動させる。次に、光ディスクの管理情報領域に光ヘッドをアクセスして、トラッキングサーボを作動させるとともに、ディスク回転同期を図る。その後、管理情報領域に偏向パターンとして記録された管理情報をプッシュプル信号で読み込む。管理情報から媒体の種類を判別するとともに、光ディスクが正規許諾媒体であるか違法媒体であるかを判別する。この判別は、例えば図3中のコントローラ33で行われる。ここで、管理情報領域の管理情報が偏向パターンでなく記録マークなどにより記録されていた場合には、偏向パターンで得られる正規のプッシュプル信号と異なるプッシュプル信号がトラッキングサーボ回路から得られ、その光ディスクは不正複製された違法媒体として認識され、プレーヤーから排出される。一方、光ディスクが正規許諾媒体と判断された場合には、その後、ユーザー領域にアクセスして目的トラックでトラッキングを行う。そして、トラッキングサーボを動作させながらユーザー情報を読み出し再生する。再生終了後、トラッキングサーボ及びレーザをOFFにして光ディスクを記録再生装置からアンロードする。このような再生シーケンスでこの例で作製した追記型光ディスクの情報再生を行った。
【0059】
【実施例2】
実施例2では書き換え型の光ディスクを作製した。この例で作製した情報記録後の書き換え型光ディスクのトラックフォーマットの概略平面図を図16に示す。この例で作製した書き換え型光ディスク160は、図16(a)に示すように、実施例1と同様に内周側に管理情報を含む管理情報領域161を備え、その外側にユーザー情報を含むユーザー情報領域162を備えている。図16(b)は、管理情報領域161とユーザー領域162との境界部を拡大した図である。図16(b)に示すように、偏向トラック163の一部の溝壁部にはトラックの径方向に偏向された偏向パターン164が形成され、且つ、その偏向パターン164はトラックの周方向に複数に分散して形成されている。また、図16(b)中の偏向パターン164及び167の位置関係に示すように、記録トラックを挟んで隣接する偏向トラック間では、それぞれの偏向トラック165に形成される偏向パターンが記録トラック165を挟んでトラックの径方向に互いに対向しないようにオフセットして配置されている。一方、ユーザー情報領域162では、この例で作製した光ディスクは書き換え可能な媒体であるので、記録層は相変化材料で形成されており、ユーザー情報領域162のユーザー情報は、ウォブル状のグルーブ166上に記録層の結晶構造の変化による記録ドメイン168として記録されている。また、この例では、管理情報領域161の偏向トラック163の溝深さをユーザー領域162に形成されたウォブル状のグルーブ166の溝深さに合わせて、λ/8(λ:再生光の基板内波長)とした。
【0060】
この例で作製した書き換え型光ディスク160の膜構成の概略断面図を図23に示す。図23に示すように、この例で作製した光ディスク160は、片面2層の書き換え型光ディスクであり、透明基板245上に、誘電体保護層244、界面層243、第1記録層242、界面層241、誘電体保護層240、第1反射層239、接着層238、誘電体保護層237、界面層236、第2記録層235、界面層234、誘電体保護層233、第2反射層232及び基板231が順次積層された膜構成を有する。この片面2層の書き換え型光ディスク160では透明基板245の方から光が入射され情報の記録再生が行われる。
【0061】
以下に、この例で作製した片面2層の書き換え型光ディスク160の作製方法を説明する。まず、基板231は実施例1で説明した第1透明基板111の成形プロセスで同様にして作製した。基板231上に、まず、第2反射層232としてアルミニウム、銀合金、アルミニウム合金などの金属膜をスパッタで30nm以上の膜厚で堆積させた。次いで、第2反射層232上に、誘電体保護層233としてZnS−SiOを堆積させ、誘電体保護層233上に界面層234としてGeNを堆積させた。次いで、界面層234上に、第2記録層235として相変化材料AgInSbTeをスパッタ法により15〜25nmの膜厚で堆積させた。さらに、第2記録層235上に、界面層236としてGeNを堆積させ、界面層236上に誘電体保護層237としてZnS−SiOを堆積させた。次に、第2反射層232や第2記録層235などの層が積層された基板231をスピンナテーブル上に置き、誘電体保護層237上に粘度700mPa/sの紫外線(UV)硬化型樹脂をドーナツ状に塗布し、7000rpm以上の高速で振り切り、誘電体保護層237上に約11μmの厚みで均一に広げた。
【0062】
また、基板231上に形成されたトラックフォーマットと同じトラックフォーマットが表面に形成された厚さ0.6mmの透明基板245を上記基板231の成形プロセスと同様の方法で作製した。次いで、透明基板245のトラックフォーマットが形成されている側に、誘電体保護層244としてZnS−SiOを堆積させ、誘電体保護層244上に界面層243としてGeNを堆積させた。次に、界面層243上に、第2記録層235と同様に、第1記録層242として相変化材料AgInSbTeをスパッタ法により5〜10nmの膜厚で堆積させた。さらに、第1記録層242上に、界面層241としてGeNを堆積させ、誘電体保護層240としてZnS−SiOを堆積させた。次に、誘電体保護層240上に、第1反射層239として、銀合金の金属膜をスパッタリングで5nm程度の膜厚で堆積させた。ここで、第1反射層239は耐蝕性及び光学特性を考慮して5nm程度の薄い膜で構成するのが好ましい。次いで、基板231を装着したスピンナテーブルとは別のスピンナテーブル上に透明基板245を装着し、第1反射層239上に粘度700mPa/sのUV硬化型樹脂をドーナツ状に塗布し、7000rpm以上の高速で振り切り第1反射層239上に約11μmの厚みで均一に広げた。ただし、この例では、第1記録層242と第2記録層235を同じ材料で構成したが、異なる材料で構成しても良い。
【0063】
次に、UV硬化型樹脂をそれぞれ塗布した前記の基板231及び透明基板245をUV硬化型樹脂塗布面が対向するように真空チャンバーに保持し、チャンバー内を減圧した後、基板231と透明基板245の互いのUV効果樹脂面を貼合せて加圧した。チャンバー内を大気圧に戻した後、透明基板245側からUV光を照射してUV硬化型樹脂を十分に硬化させて接着層238を形成した。次に、インライン検査機で接着層238の厚み、傷及びチルトを全数測定し、規格外品を工程から除いた。こうして、接着層238の厚み20±5nmで管理された片面2層の書き換え型光ディスク160が得られた。
【0064】
【実施例3】
実施例3ではランダムに書き換え可能な光ディスクを作製した。この例で作製した情報記録後の光ディスクのトラックフォーマットの概略平面図を図17に示す。この例で作製したランダムに書き換え可能な光ディスク170は、図17(a)に示すように、実施例1と同様に内周側に管理情報を含む管理情報領域171を備え、その外側にユーザー情報を含むユーザー情報領域172を備えている。図17(b)は、管理情報領域171とユーザー領域172との境界部を拡大した図である。図17(b)に示すように、偏向トラック173の一部の溝壁部にはトラックの径方向に偏向された偏向パターン174が形成され、且つ、偏向パターン174はトラックの周方向に複数に分散して形成されている。また、図17(b)中の偏向パターン174及び176の位置関係に示すように、記録トラック175を挟んで隣接する偏向トラック間では、それぞれの偏向トラックに形成される偏向パターンが記録トラック175を挟んでトラックの径方向に互いに対向しないようにオフセットして配置されている。
【0065】
一方、ユーザー情報領域172では、この例で作製した光ディスクは書き換え可能な媒体であるので、記録層は相変化材料で形成されており、ユーザー情報領域172のユーザー情報は、ウォブル状のグルーブ176及びランド179の両方に記録層の結晶構造の変化による記録ドメイン179として記録されている。すなわち、この例で作製したランダムアクセス可能な書き換え型光ディスク170の記録形態はランド・グルーブ記録である。また、この例では、管理情報領域171の偏向トラック173の溝深さをユーザー領域172に形成されたウォブル状のグルーブ176の溝深さに合わせて、λ/8(λ:再生光の基板内波長)とした。
【0066】
この例で作製したランダムアクセス可能な書き換え型光ディスクの膜構成は、実施例2と同様に、図23で示した膜構成と同じであり、その作製方法は、第1及び第2記録層として相変化材料BiGeTeをスパッタ法により5〜15nmの膜厚でそれぞれ形成した以外は、実施例2と同様に作製した。なお、BiGeTe系以外の相変化材料としては、SnBiGeTe、GeSnTe、SnGeSbTeが挙げられる。また、この例で作製された光ディスク170は、図13に示した記録再生装置を用いて、実施例1と同様の記録シーケンス及び再生シーケンスで情報の記録及び再生を行った。
【0067】
【実施例4】
実施例4では再生専用光ディスクを作製した。この例で作製した再生専用光ディスクのトラックフォーマットの概略平面図を図18に示す。この例で作製した再生専用光ディスク180は、図18(a)に示すように、実施例1と同様に内周側に管理情報を含む管理情報領域181を備え、その外側にユーザー情報を含むユーザー情報領域182を備えている。図18(b)は、管理情報領域181とユーザー領域182との境界部を拡大した図である。図18(b)に示すように、偏向トラック183の一部の溝壁部にはトラックの径方向に偏向された偏向パターン184が形成され、且つ、その偏向パターン184はトラックの周方向に複数に分散して形成されている。また、図18(b)中の偏向パターン184及び187の位置関係に示すように、記録トラック186を挟んで隣接する偏向トラック間では、それぞれの偏向トラックに形成される偏向パターンが記録トラック186を挟んでトラックの径方向に互いに対向しないようにオフセットして配置されている。この例では、管理情報領域181の偏向トラック183の溝深さをユーザー領域182に形成されたプリピット188の深さに合わせて、λ/4(λ:再生光の基板内波長)とした。
【0068】
また、この例で作製した光ディスク180の管理情報領域181では、図7及び図18(b)に示すように、偏向トラック間の記録トラック186上にトラックの周方向に均一に等間隔でプリピット185を形成した。記録トラック186の周方向に複数のプリピット185を均一に等間隔で配置することにより、記録トラック186の光学的な実効高さを低下させることができる。これにより、実効上の溝深さを低減させることができ、偏向トラックの溝深さを実効上λ/4より浅くすることができ、偏向パターンからプッシュプル信号が得られる。この効果を得るためには、プリピット径及びプリピットも配置ピッチ等のパラメータを調整して再生光のスポット内に複数のプリピットが入るようにする必要がある。この例では、再生光のビーム径600nm(λ/NA,NA:開口数)に対して、プリピット185の径を200nmとし、プリピット185の配置ピッチを300nmとした。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、プリピット径及びプリピットも配置間隔は、溝深さがλ/8〜λ/6の時に得られるプッシュプル信号と同等の信号が得られるように最適化される。
【0069】
一方、この例で作製した再生専用光ディスクのユーザー情報領域182では、図18(b)に示すように、ユーザー情報をプリピット188で形成した。このプリピット188は原盤露光時に作製される。
【0070】
図19に、この例で作製した再生専用光ディスク180の膜構成の概略断面図を示す。図19に示すように、図19に示すように、この例で作製した光ディスク180は、第1透明基板191上に、反射層192、接着層193及び第2透明基板194を堆積させた膜構成を有する。この例の再生専用光ディスク160では第1透明基板191側から光が入射され情報の記録再生が行われる。
【0071】
この例における再生専用光ディスク180の作製方法は、第1透明基板191と反射層192との間に記録層を形成しないこと及び基板上にユーザー情報をプリピットで形成すること以外は、実施例1と同様に作製した。ただし、管理情報領域181のトラックフォーマットを原盤露光時に作製する場合、2条の露光ビームを同期させて露光した。一方の露光ビームでは偏向素子により、管理情報に従ってトラックの径方向に断続的に偏向させながら偏向パターン184を形成し、他方の露光ビームは記録トラックの中心をトレースするように配置され、連続パルスで強度変調する光学素子を経由してプリピット186を形成した。また、この例で作製された再生専用光ディスク180は、図13に示した記録再生装置を用いて、実施例1と同様の再生シーケンスで情報の再生を行った。
【0072】
【実施例5】
実施例5では再生専用光ディスクを作製した。この例で作製した再生専用光ディスクのトラックフォーマットの概略平面図を図20に示す。この例で作製した再生専用光ディスク200は、図20(a)に示すように、実施例1と同様に内周側に管理情報を含む管理情報領域201を備え、その外側にユーザー情報を含むユーザー情報領域202を備えている。図20(b)は、管理情報領域201とユーザー領域202との境界部を拡大した図である。図20(b)に示すように、偏向トラック203の一部の溝壁部にはトラックの径方向に偏向された偏向パターン204が形成され、且つ、偏向パターン204はトラックの周方向に複数に分散して形成されている。また、図20(b)中の偏向パターン204及び207の位置関係に示すように、記録トラック205を挟んで隣接する偏向トラック間では、それぞれの偏向トラックに形成される偏向パターンが記録トラック205を挟んでトラックの径方向に互いに対向しないようにオフセットして配置されている。
【0073】
この例では、管理情報領域201の偏向トラック203の溝深さをユーザー領域202に形成されたプリピット208の深さに合わせて、λ/4(λ:再生光の基板内波長)とした。また、この例で作製した再生専用光ディスクでは、図20(b)に示すように、管理情報領域201に形成された偏向トラック203の幅は記録トラック205の幅より狭く形成されている。図20(b)に示すように、偏向トラック203の幅を隣接する記録トラック205の幅より狭くすることにより、偏向トラック203の深さがλ/4であっても、偏向パターン204で形成された管理情報を図3に示すような2分割フォトディテクタからの検出信号の差信号として検出することができる。この例では、偏向トラックの幅を偏向トラックと記録トラックの合計幅の35%で形成したが、偏向トラックの幅は偏向トラックと記録トラックの合計幅の20%〜45%の範囲で形成することが好ましい。
【0074】
一方、この例で作製した再生専用光ディスクのユーザー情報領域202では、図20(b)に示すように、ユーザー情報をプリピット208で形成した。このプリピット208は原盤露光時に作製される。
【0075】
この例における再生専用光ディスクの作製方法は、第1透明基板191と反射層192との間に記録層を形成しないこと及び基板上にユーザー情報をプリピットで形成すること以外は、実施例1と同様に作製した。また、この例で作製した再生専用光ディスクは、図13に示した記録再生装置を用いて実施例1と同様の再生シーケンスで情報の再生を行った。
【0076】
【実施例6】
実施例6では追記型光ディスクを作製した。この例で作製した再生専用光ディスクのトラックフォーマットの概略平面図を図21に示す。この例で作製した追記型光ディスク210は、図21(a)に示すように、実施例1と同様に内周側に管理情報を含む管理情報領域211を備え、その外側にユーザー情報を含むユーザー情報領域212を備えている。図21(b)は、管理情報領域211とユーザー領域212との境界部を拡大した図である。図21(b)に示すように、偏向トラック213の一部の溝壁部にはトラックの径方向に偏向された偏向パターン214を形成し、且つ、その偏向パターン214をトラックの周方向に複数に分散して形成した。また、図21(b)中の偏向パターン214及び217の位置関係に示すように、記録トラック215aを挟んで隣接する偏向トラック間では、それぞれの偏向トラックに形成される偏向パターンが記録トラック215aを挟んでトラックの径方向に互いに対向しないようにオフセットして配置した。この例では、管理情報領域211の偏向トラック213の溝深さをユーザー領域212に形成されたウォブルグルーブ218の溝深さに合わせて、λ/8(λ:再生光の基板内波長)とした。ただし、この溝深さは記録層を基板上に堆積した状態における実効値であり、原盤形成時の溝深さはλ/4付近に設定される。
【0077】
また、この例で作製した光ディスク210の管理情報領域211では、図9及び図21(b)に示すように、偏向トラックに形成された偏向パターン217の一部の両側に隣接する記録トラック215a及び215bの領域に、プリピット216を形成した。この例では、図21(b)に示すように、偏向パターン217の偏向パターン列の先端部217aと後端部217bに隣接する記録トラック215a及び215bの領域にそれぞれプリピット216を形成した。これにより、偏向パターン217の偏向パターン列の先端部217aと後端部217bから検出される再生信号は、先端部217aと後端部217bとの間の偏向パターン列の中間部から得られる再生信号とは異なる強度レベルの再生信号が得られ、偏向パターン217の先端部217aと後端部217bの検出信号レベルに対して重み付けを行ったことになる。ただし、この例で示すようなトラックフォーマットは、溝深さがλ/8〜λ/6である記録可能光記録媒体はもちろん溝深さがλ/4である再生専用光記録媒体にも適用可能である。また、この例では、偏向パターン列の先端部と後端部に隣接する記録トラックの領域にそれぞれプリピットを形成したが、本発明はこれに限定されず、管理情報のセキュリティを考慮して様々なプリピットの配置形態が存在する。
【0078】
一方、この例で作製した追記型光ディスク210のユーザー情報領域212のユーザー情報は、図21(b)に示すように、ウォブル状のグルーブ218上に記録ピット219として記録した。
【0079】
この例における追記型光ディスク210の作製方法は、実施例1と同様に作製した。ただし、管理情報領域211のトラックフォーマットを原盤露光時に作製する場合、2条の露光ビームを同期させて露光した。一方の露光ビームでは偏向素子により、管理情報に従ってトラックの径方向に断続的に偏向させながら偏向パターン214を形成し、他方の露光ビームは記録トラックの中心をトレースするように配置され、連続パルスで強度変調する光学素子を経由してプリピット216を形成した。
【0080】
また、この例で作製された追記型光ディスク210は、図13に示した記録再生装置を用いて、実施例1と同様の記録シーケンス及び再生シーケンスで情報の記録及び再生を行った。ただし、再生シーケンスにおける光ディスクが正規許諾媒体であるか違法媒体であるかを判定する際には、図22に示すようなトラッキングサーボ回路で判定した。この例で作製した光ディスク210では、偏向パターン列の一部に隣接する記録トラックの領域にプリピットを設けているので、その領域の偏向パターン列の再生信号は、プリピットが隣接する記録トラック領域に存在しない偏向パターン列の部分の再生信号とはその振幅レベルが異なる。それゆえ、この例の光ディスク210の判別には、図22に示すように、偏向パターンの再生情報だけでなく、偏向パターンから検出される信号の振幅も判別要素に加えた。図22に示すようなトラッキング回路220では、トラック方向に対して垂直方向に2分割した受光部を有するフォトディテクタ221から得られた検出信号の差信号をウォブリング信号検出器222で検出して管理情報をコントローラ223で再生するとともに、差信号を真偽判別回路224に入力する。さらに、フォトディテクタ221から得られた検出信号の和信号を真偽判別回路224に入力する。そして、真偽判別回路224に入力された差信号と和信号から光ディスクが正規許諾媒体であるか違法媒体であるかを判定する。振幅の判別は、和信号から特定のデータに関して振幅値の変動が観測されるかどうかで判別した。
【0081】
上記実施例1〜6の光ディスクでは、管理情報領域の管理情報を偏向パターンのみで記録した例を説明したが、本発明はこれに限定されない。光ディスクの種類によっては、その種類に特有の管理情報を必要とする場合がある。例えば、記録膜の構成材料等により記録条件を適宜変更する必要がある。このような場合、各種光ディスク特有の管理情報を記録するには、偏向パターンによる管理情報の記録に加え、各種光ディスク固有の記録状態、例えばプリピットや相変化ドメイン或いは色素記録マークによる管理情報記録を加えても良い。この際、プリピットや相変化ドメインで記録される管理情報は、管理情報領域内で、偏向パターンで形成されている領域とは異なる領域に記録される。例えば、管理情報領域内で内周側に偏向パターンで形成されている領域を形成し、その外側にプリピットや相変化ドメインで記録される管理情報の領域を形成しても良いし、また、逆の構成であっても良い。このような光ディスクの情報を再生する場合は、偏向パターンによる管理情報の再生に加えて、各種光ディスク特有の記録モードにより記録された管理情報を再生した後にピットやドメイン等の記録マークからなるユーザー情報を再生する。
【0082】
上記実施例1〜6の光ディスクでは、管理情報領域のグルーブを偏向トラックとして用いたが、本発明はこれに限定されず、凹凸パターンを反転させて光ディスクを作製する場合は、ランドを偏向トラックとして用いても良い。
【0083】
上記実施例1〜6の光ディスクでは、管理情報領域を光ディスクの内周側に形成している例を説明したが、本発明はこれに限定されず、管理情報領域を光ディスクの外周側に形成しても良いし、光ディスクの内周側及び外周側に形成しても良い。
【0084】
上記実施例1〜6の光ディスクでは、管理情報領域に形成された偏向パターンが矩形状等で形成することができるが、FM変調や位相変調などでデータを記録する場合は、正弦波形状の偏向パターンでも良い。
【0085】
上記実施例1〜6では、管理情報を偏向パターンからの戻り光を検出する際、トラックの径方向に2分割された受光部を有するフォトディテクタを用いたが、本発明はこれに限定されず、4分割された受光部を有するフォトディテクタを用いても良い。
【0086】
【発明の効果】
本発明の光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置によれば、管理情報領域において、光記録媒体を駆動するために必要な管理情報が偏向トラックの側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより記録され、且つ、その偏向パターンがトラックの周方向に複数に分散して形成され、さらに、記録トラックを挟んで隣接する偏向トラックにそれぞれ形成された偏向パターンが互いに径方向に対向しないようにオフセットして配置される。それゆえ、高密度記録化を図るためにトラックピッチを狭くした場合でも、偏向トラック間の信号干渉の影響を受けずに、管理情報領域に記録された管理情報を良好な再生信号で検出することができる。すなわち、高密度記録化を図るために管理情報領域の溝幅を狭くしてもクロストークが発生しない光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録御媒体の記録再生装置が提供される。
【0087】
また、本発明の光記録媒体の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置によれば、光記録媒体を駆動するために必要な管理情報を含む管理情報領域のトラックフォーマットをCAVフォーマットで記録するので、管理情報再生時に、各トラック毎に光記録媒体の回転速度を変える必要がなくなり、管理情報領域における情報再生時の応答性を高速化することができる。
【0088】
さらに、本発明の再生方法、光記録媒体及び光記録媒体の記録再生装置によれば、光記録媒体の種類に関係無く、光記録媒体を駆動するために必要な管理情報を含む管理情報領域を偏向トラックで形成することができるので、各種光記録媒体間の互換性が一層高まり、各種記録手段の異なる光記録媒体の管理においてもより信頼性の高い光記録媒体システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の光ディスクの概略平面図である。
【図2】 本発明の光記録媒体で管理情報が偏向パターンで形成されている管理情報領域の概略斜視図である。
【図3】 本発明の光記録媒体の管理情報を検出するためのトラッキングサーボ回路である。
【図4】 本発明の光記録媒体で管理情報がアドレス情報である場合の偏向パターンで形成されている管理情報領域の概略斜視図である。
【図5】 アドレス情報を偏向パターンで形成したときの、フォトディテクタで検出される偏向パターンのアドレス情報と記録トラックのトラック番号との関係を示したテーブルである。
【図6】 本発明の光記録媒体で管理情報が偏向パターンで形成されている管理情報領域の概略斜視図であり、隣接する偏向トラックのそれぞれ形成された偏向パターン間のトラック方向のスペースδTについて説明するための図である。
【図7】 管理情報領域の偏向トラック間に複数のプリピットを形成した本発明の再生専用光記録媒体の概略斜視図である。
【図8】 偏向トラックの幅を記録トラックの幅より狭くした本発明の再生専用光記録媒体の概略斜視図である。
【図9】 偏向パターン列の一部に隣接する記録トラック領域にプリピットを形成して、偏向パターン列の一部に重み付けを施した本発明の光記録媒体の概略斜視図である。
【図10】 情報記録後の実施例1の追記型光ディスクのトラックフォーマットを示した図であり、図10(a)は追記型光ディスクの概略平面図であり、図10(b)は管理情報領域とユーザー情報領域の境界部を拡大図した図である。
【図11】 実施例1の追記型光ディスクの膜構成を示す概略断面図である。
【図12】 情報記録前の実施例1の追記型光ディスクのトラックフォーマットを示した図であり、図12(a)は追記型光ディスクの概略平面図であり、図12(b)は管理情報領域とユーザー情報領域の境界部を拡大図した図である。
【図13】 本発明の記録再生装置の構成図である。
【図14】 本発明の記録シーケンスを示した図である。
【図15】 本発明の再生シーケンスを示した図である。
【図16】 実施例2の書き換え型光ディスクのトラックフォーマットを示した図であり、図16(a)は書き換え型光ディスクの概略平面図であり、図16(b)は管理情報領域とユーザー情報領域の境界部を拡大図した図である。
【図17】 実施例3のランダムアクセス可能な書き換え型光ディスクのトラックフォーマットを示した図であり、図17(a)はランダムアクセス可能な書き換え型光ディスクの概略平面図であり、図17(b)は管理情報領域とユーザー情報領域の境界部を拡大図した図である。
【図18】 実施例4の再生専用光ディスクのトラックフォーマットを示した図であり、図18(a)は再生専用光ディスクの概略平面図であり、図18(b)は管理情報領域とユーザー情報領域の境界部を拡大図した図である。
【図19】 実施例4の再生専用光ディスクの膜構成を示す概略断面図である。
【図20】 実施例5の再生専用光ディスクのトラックフォーマットを示した図であり、図20(a)は再生専用光ディスクの概略平面図であり、図20(b)は管理情報領域とユーザー情報領域の境界部を拡大図した図である。
【図21】 実施例6の追記型光ディスクのトラックフォーマットを示した図であり、図21(a)は再生専用光ディスクの概略平面図であり、図21(b)は管理情報領域とユーザー情報領域の境界部を拡大図した図である。
【図22】 実施例6の光ディスクの管理情報を検出するためのトラッキングサーボ回路である。
【図23】 実施例2の書き換え型光ディスクの膜構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10,100,160,180,210 光ディスク
11,101,161,181,211 管理情報領域
12,102,162,182,212 ユーザー情報領域
22,72,82,92,103,163,183,213 偏向トラック
23,73,83,93,105,165,186,215a 記録トラック
24,74,84,94,104,164,184,214 偏向パターン
30,220 トラッキングサーボ回路
31,221 フォトディテクタ
75,95,185,188,216 プリピット
106,166,218 ウォブルグルーブ
108,219 記録ピット
130 記録再生装置
168 記録ドメイン
224 真偽判別回路

Claims (12)

  1. 光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、
    前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記案内溝の偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられ、且つ、前記案内溝間のランド部に該ランド部の光学的な実効高さを低減するための複数のプリピットが設けられている再生専用媒体、相変化記録媒体、有機記録層WO媒体または無機記録層WO媒体を用い、
    前記偏向部から前記管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法。
  2. 前記偏向部を有する案内溝に光を照射して、その戻り光をトラックの径方向に少なくとも2分割された受光部を有する光検出器で検出して、各受光部から得られる検出信号の差信号を求めて、その差信号から前記偏向部に記録された管理情報を再生することを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体の再生方法。
  3. 請求項1の再生方法で再生可能な光記録媒体であって、前記案内溝の深さが、入射光の基板内波長λに対してλ/8〜λ/6の範囲の深さであることを特徴とする光記録媒体。
  4. 光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記案内溝の偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている再生専用媒体、相変化記録媒体、有機記録層WO媒体または無機記録層WO媒体を用い、前記偏向部から前記管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生する再生方法で再生可能な光記録媒体であって、
    前記案内溝間に形成されたランド部上に該ランド部の光学的な実効高さを低減するための複数のプリピットが形成されていることを特徴とする光記録媒体。
  5. 光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記案内溝の偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている再生専用媒体、相変化記録媒体、有機記録層WO媒体または無機記録層WO媒体を用い、前記偏向部から前記管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生する再生方法で再生可能な光記録媒体であって、
    前記偏向部の両側に隣接するランド部領域に、前記管理情報の再生信号に重み付けを行うためのプリピットが形成されていることを特徴とする光記録媒体。
  6. 光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、
    前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記ユーザー情報がプリピットとして記録されている光記録媒体を用い、
    前記偏向部から前記管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法。
  7. 光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、
    前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている偏向部形成領域と、該偏向部形成領域とは別の場所に位置し且つ管理情報が記録マークとして形成された記録マーク形成領域とで構成されており、前記ユーザー情報が記録マークとして記録されている光記録媒体を用い、
    前記偏向部形成領域及び前記記録マーク形成領域の管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報領域のユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法。
  8. 光記録媒体に記録されたユーザー情報を含むユーザー情報領域と管理情報を含む管理情報領域とを前記光記録媒体上の互いに異なる領域に備えた光記録媒体の再生方法であって、
    前記光記録媒体として、前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている偏向部形成領域と、該偏向部形成領域とは別の場所に位置し且つ管理情報がプリピットとして形成されたプリピット形成領域とで構成されている再生専用媒体、相変化記録媒体または色素記録媒体を用い、
    前記偏向部形成領域及び前記プリピット形成領域の管理情報を再生した後に、前記ユーザー情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法。
  9. 光記録媒体であって、
    前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、
    前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に設けられた管理情報を含む管理情報領域とを備え、
    前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている偏向部形成領域と、該偏向部形成部領域とは別の場所に位置し且つ管理情報が記録マークで形成された記録マーク形成領域とで構成されており、前記ユーザー情報が記録マークとして記録されており、
    前記偏向部形成領域及び前記記録マーク形成領域の管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする光記録媒体。
  10. 光記録媒体であって、
    前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、
    前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、
    前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報領域が、前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として前記管理情報が記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられている偏向部形成領域と、該偏向部形成領域とは別の場所に位置し且つ管理情報がプリピットで形成されたプリピット形成領域とで構成されており、前記ユーザー情報が記録マークとして記録されており、
    前記偏向部形成領域及び前記プリピット形成領域の管理情報が再生しされた後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする光記録媒体。
  11. 光記録媒体であって、
    前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、
    前記ユーザー情報領域とは異なる光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、
    前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が前記案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記案内溝間のランド部に該ランド部の光学的な実効高さを低減するための複数のプリピットが形成されており、
    前記偏向部から管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする光記録媒体。
  12. 再生専用光記録媒体であって、
    前記光記録媒体上に設けられたユーザー情報を含むユーザー情報領域と、
    前記ユーザー情報領域とは異なる前記光記録媒体上の領域に管理情報を含む管理情報領域とを備え、
    前記管理情報領域に案内溝が形成され、前記管理情報が案内溝の側壁の一部をトラックの径方向に偏向させることにより形成された偏向部として記録され、前記偏向部がトラックの周方向に複数に分散して形成され、且つ、互いに隣接する案内溝にそれぞれ形成された前記偏向部がトラックの径方向に互いに対向しない位置にオフセットされて設けられており、前記案内溝間のランド部に該ランド部の光学的な実効高さを低減するための複数のプリピットが形成されており、
    前記偏向部から管理情報が再生された後に、前記ユーザー情報が再生されることを特徴とする再生専用光記録媒体。
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