JPH09190649A - 光学的情報記録媒体 - Google Patents

光学的情報記録媒体

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JPH09190649A
JPH09190649A JP8002709A JP270996A JPH09190649A JP H09190649 A JPH09190649 A JP H09190649A JP 8002709 A JP8002709 A JP 8002709A JP 270996 A JP270996 A JP 270996A JP H09190649 A JPH09190649 A JP H09190649A
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JP
Japan
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track
recording medium
laser beam
information recording
land
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JP8002709A
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Nobuyuki Hosoi
信幸 細井
Hiroshi Komata
宏志 小俣
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接トラックからのクロストークを低減し、
さらなる狭トラックピッチ化および高密度化を図る。 【解決手段】 同心円的あるいは螺旋状に形成された溝
1によって隔てられたランド2a〜2cによりトラック
が構成され、各ランドに位相構造を有するプリピット3
a〜3cによりプリフォーマット情報が形成された光学
的情報記録媒体において、トラックのピッチを読み取り
スポット径とほぼ等しくし、各プリピットの形成位置を
ランドの中心位置に対して内周側に偏位させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー集光ビー
ムを用いて情報の記録・再生が行われる光ディスク等の
光学的情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザービームの照射によって情報の記
録・再生・消去が行われる光学式情報記録媒体として
は、光磁気ディスクや相変化型光ディスクなどが知られ
ている。こうした光ディスクにおいては、情報トラック
が位相構造を有する案内溝によって隔てられた複数のト
ラックにより構成されており、トラック上は円周方向に
複数のセクタに分割され、所謂プリフォーマットされて
いる。各セクタの冒頭のヘッダ領域には、プリフォーマ
ット化されたアドレスピット、すなわち位相構造を有す
るプリピットによってヘッダ情報が予め記憶されてい
る。また、各トラックのプリフォーマット部の間にはデ
ータエリア部が設けられており、このデータエリア部に
おいてレーザービーム照射による情報の記録・再生・消
去が行われる。このようなセクターフォーマットは、い
わゆる連続的な案内溝を有するCS方式(連続溝サーボ
方式)と呼ばれている。
【0003】次に、上述のようなセクターフォーマット
が施された光学式情報記録媒体の製造方法について説明
する。
【0004】プリピットはカッティングと呼ばれる記録
方式によってガラス原盤上に塗布されたフォトレジスト
層に凹凸形状を形成したものである。このカッティング
には図2に示すようなカッティングマシンが使用され
る。
【0005】図2において、カッティングマシンの概略
構成は、Arレーザ103、ビームスプリッタ105,
109、AOM(Acoustic-Optical Modulator :音響
光学変調器)106,107、EOM(Electro Optica
l Modulator :電気光学変調器 )108、ミラー11
1〜113、および集光レンズ110からなる光学系
と、フォトレジストが塗布されたガラス原盤101を回
転させるスピンドルモータ102とからなっている。
【0006】Arレーザ103から射出されたレーザー
ビームの進行方向にビームスプリッタ105、AOM1
06、ミラー111が順次配置されている。ビームスプ
リッタ105にて反射されたレーザービームの進行方向
にAOM107およびビームスプリッタ109が順次配
置さ設れ、ビームスプリッタ105を透過してミラー1
11にて反射されたレーザービームの進行方向にEOM
108およびミラー112が順次配置されている。ここ
で、AOM106,107およびEOM108は、不図
示のフォーマッタからの外部入力信号に基づいてArレ
ーザ103から射出されたレーザ光の光強度を変調する
ものである。
【0007】ビームスプリッタ109は、ミラー112
にて反射されたレーザービームの進行方向に配置されて
おり、このビームスプリッタ109では、ミラー112
にて反射されたレーザービームが透過され、ビームスプ
リッタ105からのレーザービームが反射され、それら
のビームの光軸がほぼ一致するような配置となってい
る。
【0008】ビームスプリッタ109において反射(ま
たは透過)されたレーザービームの進行方向にはミラー
113が配置されており、このミラー113にて反射さ
れたレーザービームの進行方向に集光レンズ110が配
置されている。この集光レンズ110の集光位置にスピ
ンドルモータ102に取り付けられたガラス原盤101
の記録面がくるように配置され、集光レンズ110にて
集光されたレーザービームによって、プリピットおよび
案内溝が形成される。なお、スピンドルモータ102に
はロータリーエンコーダ(不図示)が設けられており、
ロータリエンコーダの出力に基づいて図示しない回転制
御回路によって回転が制御され、一定の回転速度で回転
させることが可能となっている。
【0009】上記のように構成されたカッティングマシ
ンでは、ビームスプリッタ105にて反射された方のレ
ーザービームが案内溝を形成する際の露光ビームとして
用いられ、ビームスプリッタ105を透過した方のレー
ザービームがプリピットを形成する際の露光ビームとし
て用いられる。すなわち、フォトレジストが塗布された
ガラス原盤1をスピンドルモータ102で回転させなが
ら、案内溝を形成する場合は、ビームスプリッタ105
にて反射されたレーザービームをAOM107にて変調
し、プリピットを形成する場合は、ビームスプリッタ1
05を透過したレーザービームをAOM106およびE
OM108にて変調する。このようにして、ガラス原盤
101の記録面上に案内溝およびプリピットが形成され
る。
【0010】上述のようにしてガラス原盤101上のフ
ォトレジストを所定のパターンに選択露光した後、現像
処理、導電化処理、メッキ処理を経て、スタンパーが作
製される。そして、このスタンパーから射出成形法、2
P法等により複製基板を形成し、その複製基板上に誘電
体膜、記録膜、誘電体膜、反射膜、保護膜を順次積層し
て光ディスクが形成される。
【0011】ところで、光ディスク等の光学的情報記録
媒体においては、トラックピッチを狭くして面記録密度
を高くすることによって記録容量の増大を図ることが可
能である。この狭トラックピッチ化におけるトラックピ
ッチの幅は、波長、対物レンズのNA(開口数)、対物
レンズ瞳におけるアボダイゼーションなどの各条件で決
定される読み取りスポットサイズに基づいて、隣接する
トラックの信号との相互の影響を考慮して決定される。
ここでいう隣接するトラックの信号の影響とは、主とし
て光スポットが或るトラックを再生しているときにその
トラックに隣接するトラックに記録された信号が同時に
読めてしまうことをいい、隣接トラックのクロストーク
と呼ばれている。トラックに記録された信号を再生する
際に隣のトラックの別な信号がクロストークしてくるこ
とは、再生信号の正確さを損ない、エラーレートの増大
に繋るため好ましくない。そのため、トラックピッチを
狭くしてデータ記憶容量を増加させるときには、隣接ト
ラックからのクロストークの量に十分配慮して、トラッ
クピッチを決めることが必要とされる。
【0012】上記隣接トラックからのクロストークに
は、隣接するトラックのデータ記録領域からのクロスト
ークとヘッダ領域からのクロストーク(すなわち、プリ
ピット信号の洩れ込み)とがあり、例えば光磁気ディス
クにおいては、その絶対量はヘッダ領域からのクロスト
ークの方が大きい。これは、データ領域の光磁気信号検
出とヘッダ領域のプリピット信号検出の信号再生原理が
異なるためである。すなわち、プリピット信号検出の場
合には反射検出光量を大きく変化させるため、プリピッ
トのトラックピッチが記録ピット(データ)と同じ条件
であっても、隣接トラックへのクロストーク量は光磁気
信号の場合よりも大きくなる。
【0013】上記のことから、上述したプリピットを有
する従来の光学的情報記録媒体では、ヘッダ情報が少な
くとも問題なく読み取れることを前提に狭トラックピッ
チ化が図られており、これにより容量向上を図ってい
た。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の光学的
情報記録媒体では、さらなる狭トラックピッチ化を図ろ
うとすると、例えば図5に示すように、情報を再生する
際の再生光のスポットの外周側に現れる第1明環に隣接
トラックのプリピットがかかることとなる。このよう
に、再生光の第1明環に隣接トラックのプリピットがか
かるとクロストークが生じ、再生信号の正確さが損なわ
れる。このため、従来の光学的情報記録媒体において
は、トラックピッチは再生光の第1明環に隣接トラック
のプリピットがかからないような幅とされ、これ以上の
狭トラックピッチ化を図ることはできなかった。
【0015】本発明の目的は、隣接トラックからのクロ
ストークを低減し、さらなる狭トラックピッチ化および
高密度化を図った光学的情報記録媒体を提供することに
ある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の光学的情報記録
媒体は、同心円的あるいは螺旋状に形成された溝もしく
は該溝によって隔てられたランドまたは前記溝およびラ
ンドの双方によりトラックが構成され、各トラックに位
相構造を有するプリピットによりプリフォーマット情報
が形成された光学的情報記録媒体において、前記トラッ
クのピッチを読み取りスポット径とほぼ等しくし、前記
プリピットの形成位置をトラックの中心位置に対して内
周側または外周側に偏位さたことを特徴とする。
【0017】上記の光学的情報記録媒体において、トラ
ックのピッチをP、溝の幅をWg、プリピットの幅をW
p、再生用レーザービームの波長をλ、該再生用レーザ
ービームを集光するレンズの開口数をNAとするとき、
ランドの中心位置に対するプリピットの形成位置の偏位
量Dが、 0<D<(P−Wg−Wp)/2 ただし、D≠P−0.82λ/NAで与えられるように
してもよい。
【0018】<作用>上記のように構成される本発明の
光学的情報記録媒体では、例えば、プリピットの形成位
置を内周側に偏位させた場合、再生光の第1明環にかか
っていたプリピット(図5参照)は、外周側に隣接した
トラックにおいては、偏位した分第1明環の内周側(暗
領域)へずれ、内周側に隣接したトラックにおいては、
偏位した分第1明環の外周側(暗領域)へずれる。この
ように、再生光の第1明環にかかっていたプリピットが
その明環からずれると、隣接トラックからのクロストー
ク量は軽減する。隣接トラックのプリピットが第1明環
から完全ずれた状態、すなわち隣接トラックのプリピッ
トが第1明環とスポット径との間の領域内、および第1
明環の外側の領域内に偏位した状態において、第1明環
にて発生していたクロストークは最も少ない状態とな
る。このように本発明では、プリピットの形成位置を内
周側または外周側に偏位させることにより、隣接するト
ラックのプリピットは第1明環にかからなくなるので、
クロストークによって再生信号の正確さが損なわれると
いったことは生じなくなり、トラックピッチの幅が隣接
トラックのプリピットが第1明環にかからないような幅
とされる従来のものより、トラックピッチの幅をさらに
小さくすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例について図
面を参照して説明する。
【0020】図1は、本発明の一実施例の光学的情報記
録媒体の概略構成を説明するための図で、プリピットの
配置と再生光スポットの位置を模式的に示した部分拡大
図である。
【0021】図1に示すように、ディスク上に案内溝1
が同心円的、あるいは螺旋状に形成され、これら案内溝
1間にランド2a〜2cが形成されている。各ランド2
a〜2c上には、所定量に連続してプリピット3a〜3
cが形成されている。案内溝1のピッチ(すなわち、ト
ラックピッチ)は、再生用のレーザービームのスポット
径40とほぼ等しくなっている。また、プリピット3a
〜3cは、ランド中心位置に対して内周側に偏位した位
置に形成されており、例えばランド2b上を周方向に再
生用のレーザービームのスポットが進んだ場合に、その
スポット径40の外周に現れる第1明環50の領域内
に、外周側に隣接するランド2c上のプリピット3cは
含まれるが、内周側に隣接するランド2a上のプリピッ
ト3aは含まれないようになっている。ただし、スポッ
ト径40の外周に現れる第1明環50の半径は、ランド
ピッチにほぼ等しいものとする。ここでは、プリピット
はランド中心位置に対して内周側に偏位した位置に形成
してあるが、反対にランド中心位置に対して外周側に偏
位した位置に形成してもよい。
【0022】上記のように構成された光学的情報記録媒
体では、プリピットがランドの中心位置に形成される従
来のものと比べてクロストークが低減されることが、実
験的に得られている。以下、ランドの中心位置に対する
プリピットの形成位置の偏位量を変えた実験例1〜5お
よび実験例6〜9と、プリピットがランドの中心位置に
形成され比較例1および比較例2とを挙げ、これらを比
較した結果について説明する。
【0023】<実験例1>ガラス原盤に密着剤としてH
MDS(ヘキサメチルジシラザン)をスピンコートによ
り塗布、またはガラス状態で蒸着した後、その上にポジ
型フォトレジストAZ1350(ヘキスト社製)を例え
ば1300Å(オングストローム)の膜厚になるように
塗布してフォトレジスト膜を形成し、熱処理する。
【0024】上記のように形成されたガラス原盤を用
い、図2に示したカッティングマシンによりスタンパー
を以下のようにして形成する。
【0025】まず、プリピットを露光するためのレーザ
ービーム(ビームスプリッタ105を透過し、AOM1
06およびEOM108にて変調されたレーザービー
ム)と案内溝を露光するためのレーザービーム(ビーム
スプリッタ105にて反射され、レーザービームをAO
M107にて変調されたレーザービーム)とのビーム間
隔を0.5μmとし、1.1μmピッチの案内溝とアド
レス情報に応じたプリピットを上記ガラス原盤上のフォ
トレジスト膜に潜像として形成する。これにより、プリ
ピットはランドの中心位置より0.05μm内周側に偏
位した位置に形成される。ここで、案内溝の形状は幅
0.3μm、深さ700Åとする。
【0026】フォトレジスト膜に案内溝およびプリピッ
トの潜像が形成されると、続いて現像処理を行い、その
後、原盤上にスパッタ法によりニッケルを1000Å積
層し、これをガラス原盤から剥離してスタンパーを得
る。そして、剥離したスタンパーに残留したフォトレジ
ストを酸素プラズマ・アッシングにより除去した後、こ
のスタンパーを用いて射出成形法により複製ポリカーボ
ネイト基板を形成し、その基板上に誘電体膜、記録膜、
誘電体膜、反射膜、保護膜を順次積層して光ディスクを
得る。
【0027】<実験例2>プリピット露光用のレーザー
ビームと案内溝露光用のレーザービームとのビーム間隔
を0.45μmとした以外は、上述の実験例1と同様に
して光ディスクを作製する。ここでは、プリピットの形
成位置がランド中心より0.10μm内周側に偏位した
光ディスクが得られる。
【0028】<実験例3>プリピット露光用のレーザー
ビームと案内溝露光用のレーザービームとのビーム間隔
を0.40μmとした以外は、上述の実験例1と同様に
して光ディスクを作製する。ここでは、プリピットの形
成位置がランド中心より0.15μm内周側に偏位した
光ディスクが得られる。
【0029】<実験例4>プリピット露光用のレーザー
ビームと案内溝露光用のレーザービームとのビーム間隔
を0.35μmとした以外は、上述の実験例1と同様に
して光ディスクを作製する。ここでは、プリピットの形
成位置がランド中心より0.20μm内周側に偏位した
光ディスクが得られる。
【0030】<実験例5>プリピット露光用のレーザー
ビームと案内溝露光用のレーザービームとのビーム間隔
を0.30μmとした以外は、上述の実験例1と同様に
して光ディスクを作製する。ここでは、プリピットの形
成位置がランド中心より0.25μm内周側に偏位した
光ディスクが得られる。
【0031】<比較例1>プリピット露光用のレーザー
ビームと案内溝露光用のレーザービームとのビーム間隔
を0.55μmとした以外は、上述の実験例1と同様に
して作製された光ディスクであり、プリピットがランド
中心位置に形成された構成となっている。以上実験例1
〜5および比較例1に示した光ディスクを、読み取り用
レーザービームの波長λを680nm、該読み取りレー
ザービームを集光するレンズの開口数NAを0.55と
する条件でそのプリピット信号を再生した際の隣接トラ
ックからのクロストークを測定した結果を図3に示す。
【0032】図3から分かるように、比較例1のように
プリピットがランド中心位置に形成された構成のものよ
り、プリピットがランド中心位置に対して内周側に偏位
した位置に形成された構成のものの方が、隣接トラック
からのクロストークは小さい。特に、この条件の場合、
プリピットをランドの中心位置から0.2μm偏位させ
た位置に形成したものが、最もクロストークが少ないも
のとなる。
【0033】<実験例6>トラックピッチを0.8μ
m、プリピット露光用のレーザービームと案内溝露光用
のレーザービームとのビーム間隔を0.45μmとし、
プリピットの形成位置をランド中心位置より0.05μ
m内周側に偏位したた以外は、上述の実験例1と同様に
して作製された光ディスクである。
【0034】<実験例7>プリピットの形成位置をラン
ド中心位置より0.10μm内周側に偏位した以外は、
上述の実験例6と同様にして作製された光ディスクであ
る。
【0035】<実験例8>プリピットの形成位置をラン
ド中心位置より0.15μm内周側に偏位した以外は、
上述の実験例6と同様にして作製された光ディスクであ
る。
【0036】<実験例9>プリピットの形成位置をラン
ド中心位置より0.18μm内周側に偏位した以外は、
上述の実験例6と同様にして作製された光ディスクであ
る。
【0037】<比較例2>プリピットの形成位置をラン
ド中心位置とした以外は、上述の実験例6と同様にして
作製された光ディスクである。
【0038】以上実験例6〜9および比較例2の光ディ
スクを、読み取りレーザービームの波長λを442n
m、該読み取りレーザービームを集光するレンズの開口
数NAを0.50とする条件でプリピット信号を再生し
た際の隣接トラックからのクロストークを測定した結果
を図4に示す。
【0039】図4から分かるように、比較例2のように
プリピットがランド中心位置に形成された構成のものよ
り、プリピットがランド中心位置に対して内周側に偏位
した位置に形成された構成のものの方が、隣接トラック
からのクロストークは小さい。特に、この条件の場合、
プリピットをランドの中心位置から0.15μm偏位さ
せた位置に形成したものが、最もクロストークが少ない
ものとなる。
【0040】以上説明した各実験例と比較例から分かる
ように、プリピットの形成位置をランド中心位置に対し
て内周側に偏位させることによりクロストークを低減で
き、そのクロストークの量は、隣接トラックのプリピッ
トが第1明環から完全ずれた状態においてほぼなくな
る。ランド中心位置に対するプリピットの形成位置の偏
位量は、波長、対物レンズのNA(開口数)、対物レン
ズ瞳におけるアボダイゼーションなどの各条件で決定さ
れ、本実施例では、偏位量Dは、 0<D<(P−Wg−Wp)/2 の条件式で与えられることが望ましい。ただし、偏位量
Dは、隣接トラックのプリピットが第1明環から完全ず
れた状態とすることが望ましいので、 D≠P−0.82λ/NA の条件式を満たすものとする。ここで、Pはトラックの
ピッチ、Wgは溝の幅、Wpはプリピットの幅、λは読
み取り用レーザービームの波長、NAはレーザービーム
を集光するレンズの開口数を表す。
【0041】なお、以上説明した本実施例の光学的情報
記録媒体では、情報トラックはランドにより構成されて
いるが、これに限定されるものではなく、溝によって構
成され、あるいはランドおよび溝の双方により構成され
たものであってもよい。ランドおよび溝の双方により情
報トラックが構成されるものにおいては、ランドと溝の
幅を等しくすることが望ましく、ランドと溝に形成され
るプリピットの位置はそれぞれの中心位置から偏位させ
ることとなる。
【0042】また、プリピットの形成位置をトラックの
中心位置に対して偏位させることに代えて、対物レンズ
(ピックアップレンズ)にオフセットをかけてデトラッ
クした状態でプリピット信号を再生するようにしても、
上述したようにクロストークの低減を図ることができ
る。例えば、トラッキングの際のピックアップレンズの
位置をソフト的な処理を加えることにより偏位させるこ
とにより実現される。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0044】請求項1に記載のものにおいては、クロス
トークを低減できるので、従来のものよりさらにトラッ
クピッチを小さくでき、高密度化を図ることができると
いう効果がある。
【0045】請求項2に記載のものにおいては、より一
層狭トラックピッチ化、高密度化を図ることができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光学的情報記録媒体の概略
構成を説明するための図で、プリピットの配置と再生光
スポットの位置を模式的に示した部分拡大図である。
【図2】カッティングマシンの概略を示す構成図であ
る。
【図3】トラックピッチが1.1μmの場合の偏位量に
対するクロストークの低減を示すグラフである。
【図4】トラックピッチが0.8μmの場合の偏位量に
対するクロストークの低減を示すグラフである。
【図5】従来の光学的情報記録媒体におけるプリピット
の配置と再生光スポットの位置を模式的に示した部分拡
大図である。
【符号の説明】
1 案内溝 2a〜2c ランド 3a〜3c プリピット 40 スポット径 50 第1明環 101 ガラス原盤 102 スピンドルモータ 103 Arレーザ 105,109 ビームスプリッタ 106,107 AOM 108 EOM 110 集光レンズ 111〜113 ミラー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心円的あるいは螺旋状に形成された溝
    もしくは該溝によって隔てられたランドまたは前記溝お
    よびランドの双方によりトラックが構成され、各トラッ
    クに位相構造を有するプリピットによりプリフォーマッ
    ト情報が形成された光学的情報記録媒体において、 前記トラックのピッチを読み取りスポット径とほぼ等し
    くし、前記プリピットの形成位置をトラックの中心位置
    に対して内周側または外周側に偏位さたことを特徴とす
    る光学的情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光学的情報記録媒体に
    おいて、 トラックのピッチをP、溝の幅をWg、プリピットの幅
    をWp、再生用レーザービームの波長をλ、該再生用レ
    ーザービームを集光するレンズの開口数をNAとすると
    き、ランドの中心位置に対するプリピットの形成位置の
    偏位量Dが、 0<D<(P−Wg−Wp)/2 ただし、D≠P−0.82λ/NAで与えられることを
    特徴とする光学的情報記録媒体。
JP8002709A 1996-01-11 1996-01-11 光学的情報記録媒体 Pending JPH09190649A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6324156B1 (en) 1998-06-08 2001-11-27 Nec Corporation Optical recording medium having concave and convex portions of different reflection
JP2009104785A (ja) * 2009-02-16 2009-05-14 Victor Co Of Japan Ltd 情報記録媒体、情報記録媒体再生装置、情報記録媒体再生方法、情報記録媒体記録装置、情報記録媒体記録方法
JP2009110659A (ja) * 2009-01-23 2009-05-21 Victor Co Of Japan Ltd 情報記録媒体、情報記録媒体再生装置、情報記録媒体再生方法、情報記録媒体記録装置、情報記録媒体記録方法

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JP2009104785A (ja) * 2009-02-16 2009-05-14 Victor Co Of Japan Ltd 情報記録媒体、情報記録媒体再生装置、情報記録媒体再生方法、情報記録媒体記録装置、情報記録媒体記録方法

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