JP3782077B2 - 光ディスク及び記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピット列、トラックの幅変化等の事前記録情報のクロストークを抑制できるとともに、安定したトラッキング制御を実現できる光磁気ディスク等の光ディスク及びその記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、書き換え可能な光記録媒体として、光磁気記録媒体を用いた光磁気ディスクが実用化されている。このような光磁気ディスクでは、半導体レーザから出射される光ビームを光記録媒体上に集光照射することにより、光磁気記録媒体の局部温度を上昇させることにより記録消去が行われ、記録消去が起こらない強度の光ビームを光磁気記録媒体に集光照射し、その反射光の偏光状態を判別することにより、記録情報の再生が行われる。これらの光磁気記録媒体においては、ディスク基板上にらせん状または同心円状に形成された記録トラックに連続してピット列を形成しておき、ピット列による反射光量変化を再生することによりアドレス情報を得る方法が一般的に採用されている。
【0003】
一方で、多層磁性膜を用いた磁気的超解像再生が盛んに開発され、超解像光磁気記録媒体の再生分解能が大幅に向上したことにより、案内溝であるグルーブ領域と、案内溝間のランド領域との両方において、記録再生を行なうランドグルーブ記録方式に関する研究が盛んに行なわれている。このランドグルーブ記録方式においては、ランドとグルーブのそれぞれが記録トラックとなるため、それぞれの領域に対応したアドレスピットが必要となる。
【0004】
図20は、特許文献1に記載されているアドレスピットの構成について示す図である。らせん状にほぼ等しい幅でグルーブ(G1,G2)及びランド(L1,L2)が形成されており、グルーブG1に連続して第1アドレスの情報を記録した凹凸の第1ピット列P1が第1アドレス領域に形成され、グルーブG2に連続して、第1ピット列P1が形成されている第1アドレス領域からトラック長手方向にずれた第2アドレス領域に第2ピット列P2が形成されている。
【0005】
このアドレス情報の再生方法について説明する。光ディスクの回転に伴い、グルーブG1上を光ビームBG1が相対的に走査する場合、光ビームBG1は、第1アドレス領域の第1ピット列P1を走査することにより、グルーブG1のアドレス情報を反射光量変化として再生検出した後、第2アドレス領域を通過する。そして、グルーブG2上を光ビームBG2が相対的に走査する場合、光ビームBG2は、第1アドレス領域を通過した後、第2アドレス領域の第2ピット列P2を走査することにより、グルーブG2のアドレス情報を反射光量変化として再生検出する。一方、ランドL1上を光ビームBL1が相対的に走査する場合、光ビームBL1は、第1アドレス領域の第1ピット列P1の近傍を走査することにより、第1ピット列P1からの漏れ信号を検出することにより、ランドL1のアドレス情報を反射光量変化として再生検出する。そして、ランドL2上を光ビームBL2が相対的に走査する場合、光ビームBL2は、第2アドレス領域の第2ピット列P2の近傍を走査することにより、第2ピット列P2からの漏れ信号を検出することにより、ランドL2のアドレス情報を反射光量変化として再生検出する。このようにして、ランドとグルーブのそれぞれにおいて、アドレス情報を再生することが可能な光ディスクを実現することが可能となる。
【0006】
また、図21は、特許文献2に記載されているアドレスの構成について示す図である。らせん状にほぼ等しい幅でグルーブ(G1,G2)及びランド(L1,L2)が形成されており、グルーブG1に連続して第1アドレスの情報を記録したグルーブ幅よりも幅の広い凹凸の第1ピット列P1が第1アドレス領域に連続的に形成され、グルーブG2に連続して、第1ピット列P1が形成されている第1アドレス領域からトラック長手方向にずれた第2アドレス領域に第2ピット列P2が連続的に形成されている。
【0007】
このアドレス情報の再生方法は、特許文献1と同様に、ランド及びグルーブのそれぞれについて、アドレス領域における反射光量変化として再生検出する。このようにして、ランドとグルーブのそれぞれにおいて、アドレス情報を再生することが可能な光ディスクを実現することが可能となる。
【0008】
また、図22は、上記特許文献2に記載されている他のアドレスの構成について示す図である。らせん状にほぼ等しい幅でグルーブ(G1,G2)及びランド(L1,L2)が形成されており、グルーブG1に連続してアドレスの情報を記録したウォブルグルーブが第1アドレス領域に形成され、グルーブG2に連続して、第1アドレス領域からトラック長手方向にずれた第2アドレス領域に、アドレスの情報を記録したウォブルグルーブが形成されている。
【0009】
このアドレス情報の再生方法は、上記特許文献1と同様に、ランド及びグルーブのそれぞれについて、アドレス領域に存在するウォブルグルーブによる反射光量変化として再生検出するかまたは、アドレス領域に存在するウォブルグルーブによるプッシュプル信号の変化として再生検出する。
【0010】
【特許文献1】
特開平7−153081号公報(平成7年6月16日公開)
【0011】
【特許文献2】
特開平9−17033号公報(平成9年1月17日公開)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1に記載の内容によれば、トラッキングが不安定になるという問題点が存在する。図23は、図20における第1アドレス領域の拡大図を示しており、グルーブG1を走査する光ビームスポットBG1は、第1ピット列P1が光ビームスポットBG1の中心位置に存在するため、左右対称なプッシュプル信号が得られ、第1ピット列P1が常に光ビームスポットBG1の中心になるようにトラッキングされる。しかし、ランドL1を走査する光ビームスポットBL1は、第1のアドレス領域において、光ビームスポットBL1の紙面左側にピット列P1が存在するため、ピット列P1が途切れた部分において、プッシュプル信号が非対称となり、光ビームスポットBL1は、図示するように紙面左側へと移動しながらトラッキングが行われ、トラッキングの安定性が損なわれる。最悪の場合、アドレス領域においてトラックジャンプ等の異常が発生することになる。このため、上述のような光ディスクを記録再生する記録再生装置では、アドレス領域においてトラッキング制御を中断する処理がなされることもある。
【0013】
また、上述の特許文献2に記載の第1の内容においても、同様に、トラッキングが不安定になるという問題点が存在する。図24は、図21における第1アドレス領域の拡大図であるが、グルーブ幅よりも幅の広い凹凸の第1ピット列P1が第1アドレス領域に形成されることにより、ランドL1を走査する光ビームスポットBL1は、プッシュプル信号が非対称となるため、図示するように紙面右側へと移動しながらトラッキングが行われ、トラッキングの安定性が損なわれる。最悪の場合、アドレス領域においてトラックジャンプ等の異常が発生することになる。このため、上述のような光ディスクを記録再生する記録再生装置では、アドレス領域においてトラッキング制御を中断する処理がなされることもある。
【0014】
また、図22に示す特許文献2に記載の第2の内容においては、アドレスがウォブルグルーブにより形成されているため、プッシュプル信号が非対称が発生するが、グルーブが左右に蛇行しているため、光ビームスポットは概ねウォブルグルーブのウォブル中心上に位置し、安定したトラッキングを実現することが可能である。しかし、ウォブルグルーブが連続的に左右に連続的に蛇行するように形成されるため、再生検出された信号も連続的な蛇行に対応したなだらかな変化となり、アドレス情報の再生信号品質が良くないという問題を有している。
【0015】
本発明は上記課題を解決するものであって、ピット列、トラックの幅変化等の事前記録情報のクロストークを抑制できるとともに、安定したトラッキング制御を実現できる光磁気ディスク等の光ディスク及びその記録再生装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の光記録媒体は以下のようなものである。
【0017】
本発明の光ディスクは、グルーブとランドを有する光ディスクにおいて、アドレス情報がウォブルピット列により記録されていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の光ディスクは、グルーブとランドの双方を記録トラックとする光ディスクにおいて、互いに、トラック方向及びディスク半径方向にずれて形成された2種類のウォブルピット列を有していることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の光ディスクは、グルーブ或いはランドの何れか一方側にのみ、グルーブ或いはランドに連続するように、各ピットがトラック方向及び半径方向にずれたウォブルピット列が形成されており、隣り合うグルーブ同士それぞれに形成されたウォブルピット列、あるいは隣り合うランド同士それぞれに形成されたウォブルピット列は、トラック方向にずれて配置されていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の光ディスクは、上記発明の光ディスクにおいて、さらに、前記ウォブルピット列を構成する各ピットの間隔がグルーブの幅以下であることを特徴とすることもできる。
【0021】
また、本発明の記録再生装置は、上記発明の光ディスクに対して、情報を記録または再生する記録再生装置において、光ビームが所望の記録トラックを走査するように制御するトラッキング制御手段を有しており、該トラッキング制御手段は、前記ウォブルピット列を走査する際にもトラッキング制御を行うことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について実施の形態1〜6において説明する。
【0023】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の形態1について図1〜図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0024】
図1は、本発明を適用した光磁気ディスクの断面図を示している。光ディスク基板1の表面には、凹凸のランド2及びグルーブ3が形成されており、上記光ディスク基板1上にAlN等の透明誘電体からなる干渉層4、記録磁性層の磁化情報を転写し再生を行なうためのGdFeCo等の非晶質希土類遷移金属合金からなる再生磁性層5、記録磁性層から再生磁性層への転写を制御するための中間層6、情報が磁化方向により記録されるTbFeCo等の非晶質希土類遷移金属合金からなる記録磁性層7、各磁性層を酸化等の劣化から保護するための保護層8とが少なくとも積層された超解像光磁気記録媒体が形成されている。
【0025】
図2は、実施の形態1における光ディスクの光ディスク基板1のアドレス領域の平面図を示している。実施の形態1の光ディスクは、ほぼ等しい幅に形成されたグルーブ(G1,G2)とランド(L1,L2)を有しており、その双方を記録トラックとしている。光ディスクの位置情報を与えるアドレス領域は、トラック長手方向にずれた第1アドレス領域と第2アドレス領域とで構成されている。第1アドレス領域と第2アドレス領域は、それぞれ各トラックにおける同一角度位置に設けられている。また、図20に記載した特許文献1と同様に、グルーブ(G1,G2:第1記録トラック)に連続して第1アドレス領域を構成する第1ピット列P1と、第2アドレス領域を構成する第2ピット列P2が形成されている。
【0026】
本発明の光ディスクにおいては、上記第1ピット列P1と上記第2ピット列P2のそれぞれを構成する各ピットが、一定長さの不連続部を有して形成されており、その不連続部の間隔によってアドレス情報を記録している。不連続部の長さDPは、各ピット列を構成するピットの半径方向の幅WPの半分以下となるように設定されている。
【0027】
グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域の第1ピット列P1上を通過した際に、その不連続部分での反射光量変化を検出することにより得られる。ランドL1のアドレス情報は、光ビームスポットBL1が第1アドレス領域を通過した際の第1ピット列P1からの漏れ信号を検出することにより得られる。この漏れ信号は、第1ピット列が光ビームスポットBL1内に存在するため、ランドL1に連続する部分を光ビームスポットBL1が通過した際にも上記不連続部分での反射光量変化が発生することにより得られる信号である。また、グルーブG2のアドレス情報は、光ビームスポットBG2が第2アドレス領域の第2ピット列P2上を通過した際に、上記不連続部分での反射光量変化を検出することにより得られる。ランドL2のアドレス情報は、光ビームスポットBL2が第2アドレス領域を通過した際の第2ピット列P2からの漏れ信号を検出することにより得られる。
【0028】
ここで、図20及び図23に示した特許文献1においては、ピットとピットの間隔及びピットの長さによりアドレスを記録すべく、ピットを離散的に配置しており、ピットとピットの間隔が大きくなる部分が存在しているため、ランドに連続したアドレス領域を通過する際、光ビームスポットに対して左右非対称なプッシュプル信号が発生し、安定したトラッキングを行なうことができなくなるという問題点を有していた。
【0029】
これに対して、本実施の形態の図1,2に示した光ディスクでは、ピット列の不連続部分の長さがピット列を構成するピットの半径方向の幅の半分以下に設定されているため、その不連続部分でのトラッキング信号の乱れは小さく(非常に短時間であり)、上述のようにピットが離散的に配置された光ディスクに比べて、より安定なトラッキングを実現することが可能となる。また、ディスク半径方向に隣接するピット列(すなわち第1ピット列P1と第2ピット列P2)がトラック方向にずれて形成されているため、ランドを走査する際に、第1ピット列、第2ピット列からの信号が重畳されることがなく、それらを正確に読み出すことが可能となる。
【0030】
図3は、図2に示す本発明の光ディスクの第1アドレス領域の拡大図である。グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域の第1ピット列P1上を通過することにより得られるため、プッシュプル信号の非対称性は発生せず、安定したトラッキングが実現する。一方、ランドL1を走査する光ビームBL1は、第1のアドレス領域において、光ビームスポットBL1の紙面左側にピット列が存在するため、ピット列P1の不連続部分において、プッシュプル信号が非対称となるが、上記不連続部分の長さがピット列を構成するピットの半径方向の幅の半分以下に設定されていることにより、トラッキングの安定性を損なうことなく、第1ピット列P1からの漏れ信号を検出することが可能となる。
【0031】
次に、図4は、図3に示す光ディスクの変形例であり、第1ピット列の幅WPを、ほぼ等しい幅に形成されたランド及びグルーブの幅(WL,WG)よりも広くした実施の形態を示している。
【0032】
図3においては、グルーブG1に対するアドレス情報を再生する場合、光ビームスポットBG1は、第1ピット列P1上を走査するため、該ピット列P1の不連続部分は光ビームスポットBG1の中心部分を通過し大きな反射光量変化を得ることができるが、ランドL1に対するアドレス情報を再生する場合、光ビームスポットBL1は、第1ピット列P1と隣接グルーブG2の中心上を走査するため、光ビームスポットBL1の左端部分のみがピット列P1の不連続部分上を通過することになり、反射光量変化は小さくなってしまう。
【0033】
そこで、図4の構成では、第1ピット列P1の幅WPをランド及びグルーブの幅(WL,WG)よりも広くすることにより、光ビームスポットBL1が、第1ピット列P1と隣接グルーブG2の中心上を走査する場合において、第1ピット列P1の不連続部分が、光ビームスポットBL1におけるより広い領域を通過することになり、ランドL1のアドレス情報を再生する場合においても、大きな反射光量変化を得ることができる。なお、この場合、ランド上を走査する際に、ピット列の幅が大きいため、光ビームスポットが若干ランドの中心からずれた位置を走査する惧れがあるが、ピット列には不連続部分が存在するため、図21や図24に示した従来のものに比べて光ビームスポット位置のずれ量は小さくなる。望ましくは、図4におけるピット列のピット幅は、不連続部分を含めたピット列全体の平均の幅がグルーブ幅と略等しくなる程度に設定しておくことがよい。
【0034】
次に、上述したような光磁気ディスクを記録再生する記録再生装置について図25に基づいて説明する。
【0035】
記録再生時、回転制御手段により制御されたスピンドル105は、光磁気ディスク101を回転駆動する。そして、光磁気ディスク101における記録再生位置に光ピックアップ103から光ビームを照射し、また記録時には磁界制御手段106の指示により磁界印加装置104から磁界を印加する。これにより記録再生が実行される。光ピックアップ103は、光ピックアップ制御手段(トラッキング制御手段を含む)107によりフォーカシング、トラッキング制御されることにより、所望の記録再生位置に光ビームを照射するようになっている。本実施の形態の光磁気ディスク101を使用する場合、光ピックアップ制御手段107は、上述の第1ピット列、第2ピット列の形成された部分においてもトラッキング制御を実行するように制御できる。これにより、第1ピット列及び第2ピット列の形成された部分においても良好な記録再生動作を実行できる。
【0036】
次に、上述したような本実施の形態において用いる光ディスク基板の製造プロセスを、図5を用いて説明する。
【0037】
まず、石英ガラス基板9上にフォトレジスト膜10を塗布する(図5(a)参照)。
【0038】
次に、図6に示すレーザカッティング装置を用いてフォトレジスト膜10の露光を行った後、現像を行い、フォトレジスト膜10の凹凸パターンを形成する(図5(b)参照)。ここで、レーザカッティングにおいては、フォトレジスト膜10が塗布された石英ガラス基板9が回転可能なターンテーブル12上に配置され、HeCdレーザ等のフォトレジスト膜10を露光可能なレーザ光13が光変調器14及びミラー15を通過した後、対物レンズ16によりフォトレジスト膜10上に集光照射される。記録トラックを構成するランド及びグルーブを形成する場合、レーザ光13を連続照射して、連続的な露光を行なう。また、アドレスピット列を形成する場合、光変調器14を用いてレーザ光13をパルス化して露光を行なう。
【0039】
次に、上記フォトレジスト膜10をマスクとして、石英ガラス基板9をドライエッチングし、石英ガラス基板9上に凹凸のエッチングパターンを形成した後、フォトレジスト膜10を除去してマスター原盤9を形成する(図5(c)参照)。
【0040】
次に、上記マスター原盤9に対して、Ni等の金属を電鋳しスタンパー11を形成する(図5(d)参照)。
【0041】
最後に、上記マスター原盤9と上記スタンパー11とを剥離する(図5(e)参照)。
【0042】
以上のようにして形成されたスタンパー11を射出成形機に取り付け、ポリカーボネート等の樹脂を射出成形することにより、光ディスク基板が完成する。
【0043】
ここで、光ディスク基板に形成される凹凸の望ましい溝深さは、プッシュプル信号からアドレス情報を得るか、反射光量信号からアドレス情報を得るかにより異なる。
【0044】
基板の屈折率をn、記録再生に用いる半導体レーザの波長をλとすると、プッシュプル信号は、溝深さがλ/(8n)の時に極大となり、溝深さがλ/(4n)の時に零となる。安定してトラッキングを行なうためには、トラッキング可能なプッシュプル信号が得られることが必要であり、そのためには、溝深さがλ/(16n)〜(3λ)/(16n)の範囲であることが望ましい。プッシュプル信号からアドレス情報を得る場合、大きなプッシュプル信号が得られることが必要であり、溝深さは、λ/(16n)〜(3λ)/(16n)の範囲であることが望ましい。これに対して、反射光量信号からアドレス情報を得る場合、溝深さがλ/(16n)〜(3λ)/(16n)の範囲でアドレス情報を得ることが可能であるが、溝深さがλ/(4n)の時に反射光量変化が極大となるため、トラッキング可能なプッシュプル信号を得るとともに、大きな反射光量変化を得るためには、溝深さが(2λ)/(16n)〜(3λ)/(16n)の範囲であることが望ましい。
【0045】
上記の記載に従って図2に示す実施の形態1の光ディスクを作成した。グルーブ及びランド及びアドレスピットの幅(WG,WL,WP)を0.3μmとし、アドレスピットの長さLPを0.6μmとし、凹凸溝の深さを40nmとした。この構成において、アドレスピットの不連続部の長さDPを変えて、波長410nmの半導体レーザと開口数0.6の対物レンズを有する光ピックアップを用いて、60秒間のトラッキングを行なった結果、不連続部の長さDPが0.15μm以下の場合、ランド部分のトラッキングでトラッキングエラーが発生しなかったのに対して、不連続部の長さDPを0.15μmより長くした場合、ランド部分のトラッキングでトラッキングエラーが発生することが確認された。例えば、不連続部の長さDPを0.19μmとすると、トラッキング開始25秒にトラッキングエラーが発生した。すなわち、本実施の形態においては、不連続部分の長さDPがピット列を構成するピットの半径方向の幅WPの半分以下に設定されていることが必要である。
【0046】
次に、上記構成において、不連続部分の長さDPを0.11μmとし、アドレスピットの幅WPを0.4μmとした図4に示す光ディスクを作成した。不連続部分の長さDPを0.11μmとし、アドレスピットの幅WPを0.3μmとした光ディスクにおいて、光ビームスポットBL1がアドレスピット列を通過する際の反射光量変化と比較して、アドレスピットの幅WPを0.4μmと広くすることにより、該反射光量変化を30%大きくすることが可能となった。
【0047】
なお、以上の実施の形態においては光磁気ディスクに適用した場合について説明したが、もちろん相変化型等の他の光ディスクにも適用できる。相変化型の光ディスクの場合には、図25の磁界印加装置104、磁界制御手段106は必要ない。
【0048】
〔実施の形態2〕
本発明の実施の形態2について図7、図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0049】
図7は、実施の形態2の光ディスク基板のアドレス領域の平面図を示している。実施の形態2の光ディスクは、ほぼ等しい幅に形成されたグルーブ(G1,G2:第1記録トラック)とランド(L1,L2)を有しており、その双方を記録トラックとしている。光ディスクの位置情報を与えるアドレス領域は、トラック長手方向にずれた第1アドレス領域と第2アドレス領域とで構成している。第1アドレス領域と第2アドレス領域は、それぞれ各トラックにおける同一角度位置に設けられている。
【0050】
第1アドレス領域においては、グルーブG1に連続して第1の溝幅W1と第2の溝幅W2とで構成される第1幅変化部GC1を有しており、第2アドレス領域においては、グルーブG2に連続して第1の溝幅W1と第2の溝幅W2とで構成される第2幅変化部GC2を有している。第2幅変化部GC2は第1幅変化部GC1の形成されたグルーブに対してディスク半径方向に隣接するグルーブに設けられている。なお、ここで、第1の溝幅W1を有する部分と第2の溝幅W2を有する部分は、アドレス情報を周波数変調、位相変調等により変調した信号に応じて配列されている。また、ここでは、第1の溝幅W1を有する部分と第2の溝幅を有する部分がディスク全体として略同一長さになるように設定している。
【0051】
また、グルーブ幅をWG、前記ランド幅をWL、第1の溝幅をW1、第2の溝幅をW2としたとき、WG≒WLであり、且つ、W1<WG<W2となるように形成している。
【0052】
グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域を通過した際に、溝幅が異なることにより発生する反射光量変化を検出することにより得る。次に、ランドL1のアドレス情報は、光ビームスポットBL1が第1アドレス領域を通過した際のランド幅変動により発生する反射光量変化を検出することにより得る。次にグルーブG2のアドレス情報は、光ビームスポットBG2が第2アドレス領域を通過した際に、溝幅が異なることにより発生する反射光量変化を検出することにより得る。次に、ランドL2のアドレス情報は、光ビームスポットBL2が第2アドレス領域を通過した際のランド幅変動により発生する反射光量変化を検出することにより得る。
【0053】
ここで、図21及び図24に記載した特許文献2においては、グルーブ幅よりも幅の広い部分のみがアドレス領域に形成されることにより、ランド部分においてプッシュプル信号が非対称となり、安定したトラッキングを行なうことができなくなるという問題点を有していた。これに対して、実施の形態2の光ディスクは、アドレス領域において、グルーブ幅よりも狭い第1の溝と、グルーブ幅よりも広い第2の溝とが交互に形成されているため、全体としてプッシュプル信号の非対称性が緩和され、より安定なトラッキングを実現することが可能となる。
【0054】
図8は、図7に示す本発明の光ディスクの第1アドレス領域の拡大図である。グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域を通過することにより得られるため、プッシュプル信号の非対称性は発生せず、安定したトラッキングが実現する。一方、ランドL1を走査する光ビームBL1に対しては、第1のアドレス領域において、プッシュプル信号の非対称性が発生するが、グルーブ幅よりも狭い第1の溝と、グルーブ幅よりも広い第2の溝とが交互に形成されているため、データ領域のランドL1とグルーブG1とのエッジの延長線に対して、アドレス領域のランドL1とグルーブG1とのエッジが左右対称に変化することになる。従って、光ビームスポットBL1は、アドレス領域において、データ領域のランドL1の延長線上の中心位置を走査し、安定したトラッキングが実現する。
【0055】
このように、実施の形態2においては、データ領域のランドL1とグルーブG1とのエッジの延長線に対して、アドレス領域のランドL1とグルーブG1とのエッジを左右対称に変化させているため、つまり、上記グルーブ幅WGと上記第1の溝幅W1と上記第2の溝幅W2を(WG−W1)≒(W2−WG)となるように形成しているため、安定したトラッキングを実現することができる。
【0056】
なお、実施の形態2の光ディスクを記録再生する記録再生装置は、実施の形態1で示した図25と同様の構成でき、上記第1変化部、第2幅変化部を走査する際にも安定したトラッキング制御を行える。なお、本光ディスクが相変化型の光ディスクのような磁界の印加の必要のないものであれば、磁界印加装置104、磁界制御手段106は必要ない。
【0057】
実施の形態2の光ディスク基板は、実施の形態1と同様にして形成することが可能である。実施の形態2の光ディスク基板を形成するためには、アドレス領域をレーザカッティングで露光する際、光変調器で露光を行なうレーザ光強度を変調することにより実現される。
【0058】
上記の記載に従って図7に示す実施の形態2の光ディスクを作成した。グルーブ及びランドの幅(WG,WL)を0.3μmとし、第1の溝幅を有する部分の長さLG1及び第2の溝幅を有する部分の長さLG2を0.6μmとし(長さLG2は実際の光ディスクではアドレス情報に応じて変化するが、ここではテスト条件としてLG2=0.6μmを採用した)、凹凸溝の深さを40nmとした。この構成において、第1の溝幅W1を0.2μm、第2の溝幅W2を0.4μmとして、波長410nmの半導体レーザと開口数0.6の対物レンズを有する光ピックアップを用いて、60秒間のトラッキングを行なった結果、ランド部分をトラッキングする際、トラッキングエラーが発生しなかった。これに対して、第1の溝幅W1をグルーブ及びランドの幅(WG,WL)と同じく0.3μmとし、第2の溝幅W2を0.4μmとした図21に示す光ディスクを比較例2として作成して、同様な実験を行なった結果、ランド部分のトラッキングにおいて、トラッキング開始30秒にトラッキングエラーが発生することが確認された。
【0059】
〔実施の形態3〕
本発明の実施の形態3について図9、図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0060】
図9は、実施の形態3の光ディスク基板のアドレス領域の平面図を示している。実施の形態3の光ディスクは、ほぼ等しい幅に形成されたグルーブ(G1,G2:第1記録トラック)とランド(L1,L2)を有しており、その双方を記録トラックとしている。光ディスクの位置情報を与えるアドレス領域は、トラック長手方向にずれた第1アドレス領域と第2アドレス領域とで構成されている。第1アドレス領域及び第2のアドレス領域はそれぞれ各トラックにおける同一角度位置に設けられている。
【0061】
第1アドレス領域、第2アドレス領域はそれぞれグルーブに連続して形成される第1ピット列P1、第2ピット列P2により構成されている。各グルーブにおける第1アドレス領域の第1ピット列P1は、ディスク内周側、外周側のどちらか一方側に隣接するグルーブにおける第1ピット列P1と同様の配列となっており、また、第2アドレス領域の第2ピット列P2は、他方側に隣接するグルーブにおける第2ピット列P2と同様の配列となっている。
【0062】
具体的には、図9においては、グルーブG1とその右隣のグルーブG2に連続する第1アドレス領域に同様の配列の第1ピット列P1が形成されており、グルーブG1とその左隣のグルーブG2に連続する第2アドレス領域に同様の配列の第2ピット列P2が形成されている。
【0063】
グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域の第1ピット列P1上及び第2アドレス領域の第2ピット列P2上を通過した際の反射光量変化を検出することにより得られる。次に、ランドL1のアドレス情報は、光ビームスポットBL1が第1アドレス領域を通過した際の、両側のグルーブにおいて同一配列にて形成された第1ピット列P1からの漏れ信号を検出することにより得られる。この漏れ信号は、第1ピット列P1が光ビームスポットBL1内に存在するため、ランドL1に連続する部分を光ビームスポットBL1が通過した際にも反射光量変化が発生することにより得られる信号である。次にグルーブG2のアドレス情報は、光ビームスポットBG2が第1アドレス領域の第1ピット列P1上及び第2アドレス領域の第2ピット列P2上を通過した際の反射光量変化を検出することにより得られる。次に、ランドL2のアドレス情報は、光ビームスポットBL2が第2アドレス領域を通過した際の、両側のグルーブにおいて同一配列にて形成された第2ピット列P2からの漏れ信号を検出することにより得られる。
【0064】
ここで、図20に示す特許文献1においては、ランドに連続したアドレス領域を通過する際、光ビームスポットの片側においてピットが離散的に配置されているため、光ビームスポットに対して左右非対称なプッシュプル信号が発生し、安定したトラッキングを行なうことができなくなるという問題点を有していた。
【0065】
これに対して、実施の形態3の光ディスクは、ランドに連続したアドレス領域を通過する際、第1アドレス領域と第2アドレス領域のどちらか一方の左右のピット列の配列が同じに形成されていることにより、ピットが離散的に配置された光ディスクに比べて、より安定なトラッキングを実現することが可能となる。
【0066】
また、例えばランドL2に連続する第1アドレス領域のように、ランドを走査する際に左右のピット列が非対称になる部分が存在するが、例えば左右のピット列の相違を1ビットのみとすることにより(すなわち、グレーコードによりアドレス情報を記録することにより)、光ビームスポットの走査位置を左右のピット列の略中心とすることができ、安定なトラッキング動作を実現することが可能となる。
【0067】
また、本実施の形態において、グルーブのアドレスを再生する場合、グルーブに連続したピット列を再生すれば良く、光ビームスポット中心位置をピットが通過するため、大きな反射光量変化が存在し、安定してグルーブのアドレスを再生することが可能である。また、ランドのアドレスを再生する場合にも、ランドの両側に形成された同配列のピット列からアドレスを再生するため、図2,3に示した構成よりも大きな反射光量変化を得ることができる。しかしながら、この場合においても、光ビームスポットの両端に存在するピットからの漏れ信号を再生することが必要となるため、グルーブのアドレス再生に比べて反射光量変化が小さくなるという問題がある。
【0068】
そこで、図10に示す変形例のように、ピット列を構成するピットの半径方向の幅WPを、ほぼ等しく形成されたグルーブ幅WG及びランド幅WLよりも広くすることにより、ランドのアドレスを再生において、光ビームスポットの両端に存在するピットからの漏れ信号が大きくなり、安定してランドのアドレスを再生することが可能となる。
【0069】
以上説明した実施の形態3の光ディスクを記録再生する記録再生装置は、実施の形態1で示した図25と同様の構成で実現でき、ピット列を走査する際にも安定したトラッキング制御を実現できる。なお、本光ディスクが相変化型の光ディスクのような磁界の印加の必要のないものであれば、磁界印加装置104、磁界制御手段106は必要ない。
【0070】
また、実施の形態3の光ディスク基板は、実施の形態1と同様にして形成することが可能である。実施の形態3の光ディスク基板を形成するためには、アドレス領域をレーザカッティングで露光する際、光変調器で露光を行なうレーザ光強度をパルス化し、隣接グルーブと同期させてピットの露光を行なうことにより実現される。
【0071】
上記の記載に従って図9に示す実施の形態3の光ディスクを作成した。グルーブ及びランド及びアドレスピットの幅(WG,WL,WP)を0.3μmとし、アドレスピットの長さLPを0.6μmとし、アドレスピットの不連続部の長さDPを0.6μmとし(長さLP、DPは実際の光ディスクではアドレス情報に応じて変化するが、ここではテスト条件として上記条件を採用した)、凹凸溝の深さを40nmとした。この光ディスクを、波長410nmの半導体レーザと開口数0.6の対物レンズを有する光ピックアップを用いて、60秒間のトラッキングを行なった結果、ランド部分のトラッキングでトラッキングエラーが発生しなかったのに対して、同一形状のアドレスピットを図20に示す従来の構成で形成した光ディスクの場合、トラッキング開始12秒後にトラッキングエラーが発生した。
【0072】
次に、上記構成において、アドレスピットの幅WPを0.4μmとした図10に示す光ディスクを作成した。アドレスピットの幅WPを0.3μmとした光ディスクにおいて、光ビームスポットBL1がアドレスピット列を通過する際の反射光量変化と比較して、アドレスピットの幅WPを0.4μmと広くすることにより、該反射光量変化を35%大きくすることが可能となった。
【0073】
〔実施の形態4〕
本発明の実施の形態4について図11、図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0074】
図11は、実施の形態4の光ディスク基板のアドレス領域の平面図を示している。実施の形態4の光ディスクは、ほぼ等しい幅に形成されたグルーブ(G1,G2:第1記録トラック)とランド(L1,L2)を有しており、その双方を記録トラックとしている。光ディスクの位置情報を与えるアドレス領域は、トラック長手方向にずれた第1アドレス領域と第2アドレス領域とで構成されている。第1アドレス領域及び第2のアドレス領域はそれぞれ各トラックにおける同一角度位置に設けられている。
【0075】
第1アドレス領域、第2アドレス領域はそれぞれグルーブに連続して形成される第1ピット列P1、第2ピット列P2により構成されている。各グルーブにおける第1アドレス領域の第1ピット列P1は、ディスク内周側、外周側のどちらか一方側に隣接するグルーブにおける第1ピット列P1と同様の配列となっており、また、第2アドレス領域の第2ピット列P2は、他方側に隣接するグルーブにおける第2ピット列P2と同様の配列となっている。
【0076】
実施の形態4の光ディスクにおいては、上記第1ピット列P1及び上記第2ピット列P2を構成する各ピット間に一定間隔の不連続部が形成されており、その不連続部の長さがピット列を構成するピットの半径方向の幅の半分以下となるように設定されている。
【0077】
グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域の第1ピット列P1及び第2アドレス領域の第2ピット列P2上の不連続部分を通過した際の反射光量変化を検出することにより得られる。次に、ランドL1のアドレス情報は、光ビームスポットBL1がランドL1の両側に同一の配列にて第1ピット列P1が形成された第1アドレス領域を通過した際の、第1ピット列P1の不連続部分からの漏れ信号を検出することにより得られる。この漏れ信号は、上記第1ピット列P1の不連続部分が光ビームスポットBL1内に存在するため、ランドL1に連続する部分を光ビームスポットBL1が通過した際にも反射光量変化が発生することにより得られる信号である。次にグルーブG2のアドレス情報は、光ビームスポットBG2が第1アドレス領域の第1ピット列P1及び第2アドレス領域の第2ピット列P2上の不連続部分を通過した際に、該不連続部分での反射光量変化を検出することにより得られる。次に、ランドL2のアドレス情報は、光ビームスポットBL2がランドL2の両側に同一の配列にて第2ピット列P2が形成された第2アドレス領域を通過した際の、第2ピット列P2の不連続部分からの漏れ信号を検出することにより得られる。
【0078】
実施の形態4においては、アドレスピットがピット列で構成されていることにより、実施の形態3と同様に、ピットが離散的に配置された光ディスクに比べて、より安定なトラッキングを実現することが可能となる。さらに、上記ピット列の不連続部の長さがピット列を構成するピットの半径方向の幅の半分以下となるように設定されていることにより、実施の形態1と同様な理由から、実施の形態3に比べてより安定したトラッキングを実現することが可能となる。
【0079】
また、本実施の形態において、グルーブのアドレスを再生する場合、グルーブに連続したピット列の不連続部分を再生すれば良く、光ビームスポット中心位置をピットの不連続部分が通過するため、大きな反射光量変化が存在し、安定してグルーブのアドレスを再生することが可能であり、ランドのアドレスを再生する場合にもランドの両側に形成された同配列のピット列からアドレスを再生するため、図2,3に示した構成よりも大きな反射光量変化を得ることができる。しかしながら、この場合においても、光ビームスポットの両端に存在するピットからの漏れ信号を再生することが必要となるため、グルーブのアドレス再生に比べて反射光量変化が小さくなるという問題がある。
【0080】
そこで、図12に示すように、ピット列を構成するピットの半径方向の幅WPを、ほぼ等しく形成されたグルーブ幅WG及びランド幅WLよりも広くすることにより、ランドのアドレスを再生において、光ビームスポットの両端に存在するピットの不連続部分からの漏れ信号が大きくなり、安定してランドのアドレスを再生することが可能となる。
【0081】
以上説明した実施の形態4の光ディスクを記録再生する記録再生装置は、実施の形態1で示した図25と同様の構成で実現でき、ピット列を走査する際にもトラッキング制御を実現できる。なお、本光ディスクが相変化型の光ディスクのような磁界の印加の必要のないものであれば、磁界印加装置104、磁界制御手段106は必要ない。
【0082】
実施の形態4の光ディスク基板は、実施の形態3と同様にして形成することが可能である。実施の形態4の光ディスク基板を形成するためには、アドレス領域をレーザカッティングで露光する際、光変調器で露光を行なうレーザ光強度をパルス化し、隣接グルーブと同期させてピットの露光を行なうことにより実現される。
【0083】
上記の記載に従って図11に示す実施の形態4の光ディスクを作成した。グルーブ及びランド及びアドレスピットの幅(WG,WL,WP)を0.3μmとし、アドレスピットの長さLPを0.6μm(長さLPは実際の光ディスクではアドレス情報に応じて変化するが、ここではテスト条件として上記条件を採用した)とし、凹凸溝の深さを40nmとした。この構成において、アドレスピットの不連続部の長さDPを変えて、波長410nmの半導体レーザと開口数0.6の対物レンズを有する光ピックアップを用いて、光ディスクが5mradのタンジェンシャルチルトを有する状態で60秒間のトラッキングを行なった結果、不連続部の長さDPが0.15μm以下の場合、ランド部分のトラッキングでトラッキングエラーが発生しなかったのに対して、不連続部の長さDPを0.15μmより長くした場合、ランド部分のトラッキングでトラッキングエラーが発生することが確認された。例えば、不連続部の長さDPを0.22μmとすると、トラッキング開始45秒にトラッキングエラーが発生した。このことは、図9に示す実施の形態3の光ディスクに比較して、図11に示す実施の形態4の光ディスクは、光ディスクがチルトを有する場合において、より安定したトラッキングを実現することが可能であることを示している。
【0084】
次に、上記構成において、不連続部分の長さDPを0.11μmとし、アドレスピットの幅WPを0.4μmとした図12に示す光ディスクを作成した。不連続部分の長さDPを0.11μmとし、アドレスピットの幅WPを0.3μmとした光ディスクにおいて、光ビームスポットBL1がアドレスピット列を通過する際の反射光量変化と比較して、アドレスピットの幅WPを0.4μmと広くすることにより、該反射光量変化を30%大きくすることが可能となった。
【0085】
〔実施の形態5〕
本発明の実施の形態5について図13、図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0086】
図13は、実施の形態5の光ディスク基板のアドレス領域の平面図を示している。実施の形態5の光ディスクは、ほぼ等しい幅に形成されたグルーブ(G1,G2:第1記録トラック)とランド(L1,L2)を有しており、その双方を記録トラックとしている。光ディスクの位置情報を与えるアドレス領域は、トラック長手方向にずれた第1アドレス領域(第1幅変化部GC1)と第2アドレス領域(第2幅変化部GC2)とで構成されている。第1アドレス領域及び第2アドレス領域は、それぞれ各トラックにおいて同一の角度位置に設けられている。
【0087】
第1アドレス領域及び第2アドレス領域は、グルーブの幅を第1の溝幅と第2の溝幅の間で変化させることでアドレス情報を記録している。各グルーブの第1アドレス領域におけるグルーブ幅は、ディスク内周側、外周側のどちらか一方側に隣接するグルーブにおける第1アドレス領域と同様の情報を記録すべくそれと同様に変化しており、また、第2アドレス領域におけるグルーブ幅は、どちらか一方側に隣接するグルーブにおける第2アドレス領域と同様の情報を記録すべくそれと同様に変化している。
【0088】
ここで、上記グルーブ幅をWG、上記ランド幅をWL、第1の溝幅をW1、第2の溝幅をW2としたとき(図14参照)、WG≒WLであり、且つ、W1<WG<W2となるように形成されている。なお、グルーブ幅はグルーブの両側壁を略均等に蛇行させることで変化させている。
【0089】
グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域及び第2アドレス領域を通過した際に、溝幅が異なることにより発生する反射光量変化を検出することにより得られる。次に、ランドL1のアドレス情報は、光ビームスポットBL1が第1アドレス領域を通過した際、左右の溝が同様に変化していることに伴うランド幅変動により発生する反射光量変化を検出することにより得られる。次に、グルーブG2のアドレス情報は、光ビームスポットBG2が第1アドレス領域及び第2アドレス領域を通過した際に、溝幅が異なることにより発生する反射光量変化を検出することにより得られる。次に、ランドL2のアドレス情報は、光ビームスポットBL2が第2アドレス領域を通過した際に、左右の溝が同様に変化していることに伴うランド幅変動により発生する反射光量変化を検出することにより得られる。
【0090】
ここで、実施の形態2においては、ランドのアドレスを再生する場合、光ビームスポットの片側のみのランド幅が変動しているため、グルーブのアドレスを再生する場合に比較して、反射光量変化が小さくなるという問題があったが、本実施の形態においては、ランドのアドレスを再生する場合、左右の溝幅が同様に変動しており、グルーブのアドレスを再生する場合と同様に大きな反射光量変化を得ることが可能となる。
【0091】
図14は、図13に示す本発明の光ディスクの第1アドレス領域の拡大図である。グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域を通過することにより得られ、第1アドレス領域の溝幅が光ビームスポットBG1の中心に対して左右対称に変化するため、プッシュプル信号の非対称性は発生せず、安定したトラッキングが実現する。また、ランドL1を走査する光ビームスポットBL1に対しても、左右対称なランド部分を光ビームスポットが走査することになり、プッシュプル信号の非対称性は発生せず、安定したトラッキングが実現する。
【0092】
また、データ領域のランドL1とグルーブG1とのエッジの延長線に対して、アドレス領域のランド部分とグルーブ部分とのエッジを左右対称に変化させることにより、ランドにおける両側のグルーブが非対称に変化する側のアドレス領域において(例えばランドL2を走査する光ビームスポットBL2が第1アドレス領域を通過する際において)プッシュプル信号の非対称性をさらに緩和することが可能となり、より安定したトラッキングが実現する。
【0093】
以上のように、本実施の形態においては、データ領域のランドL1とグルーブG1とのエッジの延長線に対して、アドレス領域のランド部分とグルーブ部分とのエッジを左右対称に変化させることにより、安定したトラッキングを実現することが可能となる。すなわち、前記グルーブ幅WGと前記第1の溝幅W1と前記第2の溝幅W2が、(WG−W1)≒(W2−WG)となるように形成されていることが望ましい。
【0094】
以上説明した実施の形態5の光ディスクを記録再生する記録再生装置は、実施の形態1で示した図25と同様の構成で実現でき、第1幅変化部、第2幅変化部においても安定したトラッキング制御を実行できる。但し、本光ディスクが相変化型の光ディスクのような磁界の印加の必要のないものであれば、磁界印加装置104、磁界制御手段106は必要ない。
【0095】
実施の形態5の光ディスク基板は、実施の形態1と同様にして形成することが可能である。実施の形態5の光ディスク基板を形成するためには、アドレス領域をレーザカッティングで露光する際、光変調器でレーザ光強度を隣接グルーブと同期させて変調し、露光を行なうことにより実現される。
【0096】
上記の記載に従って図13に示す実施の形態5の光ディスクを作成した。グルーブ及びランドの幅(WG,WL)を0.3μmとし、第1の溝幅を有する部分の長さLG1及び第2の溝幅を有する部分の長さLG2を0.6μm(長さLG1、LG2は実際の光ディスクではアドレス情報に応じて変化するが、ここではテスト条件として上記条件を採用した)とし、凹凸溝の深さを40nmとした。この構成において、第1の溝幅W1を0.2μm、第2の溝幅W2を0.4μmとして、波長410nmの半導体レーザと開口数0.6の対物レンズを有する光ピックアップを用いて、60秒間のトラッキングを行なった結果、ランド部分のトラッキングでトラッキングエラーが発生しなかった。また、図7に示す実施の形態2の光ディスクにおいては、L1及びL2のアドレス情報の再生を行なう際、片側の溝幅のみが変動しているため、G1及びG2のアドレス情報の再生で得られる反射光量変化に比べて、より小さな反射光量変化しか得られないという問題が存在したが、図13に示す実施の形態5の光ディスクにおいては、L1及びL2のアドレス情報の再生を行なう際、両側の溝幅が同様に変動しているため、G1及びG2のアドレス情報の再生で得られる反射光量変化とほぼ等しい大きさの反射光量変化を得ることができた。
【0097】
〔実施の形態6〕
本発明の実施の形態6について図15〜図17に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0098】
図15は、実施の形態6の光ディスク基板のアドレス領域の平面図を示している。実施の形態6の光ディスクは、ほぼ等しい幅に形成されたグルーブ(G1,G2:第1記録トラック)とランド(L1,L2)を有しており、その双方を記録トラックとしている。
【0099】
光ディスクの位置情報を与えるアドレス領域は、トラック長手方向にずれた第1アドレス領域と第2アドレス領域とで構成されている。この第1アドレス領域と第2アドレス領域は、それぞれ各トラックにおいて同一角度位置に形成されている。また、第1アドレス領域においては、グルーブG1に連続して第1アドレスの情報を記録した凹凸の第1ウォブルピット列P1が形成され、第2アドレス領域においては、グルーブG2に連続して第2アドレスの情報を記録した凹凸の第2ウォブルピット列P2が形成されている。
【0100】
図22に記載した特許文献2に記載の光ディスクおいては、グルーブ(G1,G2)に連続して、アドレス領域にグルーブが左右に蛇行したウォブルグルーブでアドレス情報が形成され、グルーブのウォブル状態が反射光量変化もしくはプッシュプル信号変化として検出されるが、グルーブが連続的に左右に蛇行しているため、反射光量変化及びプッシュプル信号変化が連続的なものとなり、アドレス情報再生において、再生ジッターが大きくなり、アドレス検出エラーが多くなってしまう。
【0101】
これに対して、実施の形態6の光ディスクは、アドレス領域において、左右に蛇行したウォブルピット列でアドレス情報が形成され、グルーブのウォブル状態を再生検出するものであり、ウォブルピットが不連続的に形成されていることにより、ピットエッジでのウォブル状態の変化が急峻となり、アドレス情報再生において、再生ジッターをより小さくし、アドレス検出エラーを減少させることが可能となる。
【0102】
図16は、図15に示す本発明の光ディスクの第1アドレス領域の拡大図である。グルーブG1のアドレス情報は、光ビームスポットBG1が第1アドレス領域のウォブルピット列P1を通過する際の、プッシュプル信号の変化を検出することにより再生される。アドレスピットが右にあるか左にあるかでプッシュプル信号の非対称性が存在するが、アドレスピットが左右交互に形成されているため、光ビームスポットBG1はグルーブG1の延長線上を走査し、安定したトラッキングが実現することが可能である。
【0103】
一方、ランドL1のアドレス情報は、光ビームスポットBL1が、第1アドレス領域のウォブルピット列P1の右側を通過する際の、プッシュプル信号の変化を検出することにより再生される。
【0104】
ここで、ウォブルピット列のピット間隔について説明する。図17はその説明図である。ウォブルピット列を構成するピットの間隔DP1を大きくすると、ピットの存在しない領域が広くなることにより、プッシュプル信号の非対称性が大きくなるとともに、ピットの存在しない領域での反射光量の増大が顕著となり、安定したウォブル情報の再生が困難となる。このため、上記ピット間隔DP1をグルーブ幅WG以下とすることが、安定したウォブル情報の再生のため望ましい。
【0105】
一方、図18に示すようにピットが重複するようにウォブルピットを形成することも可能であるが、アドレス情報再生において、再生ジッターをより小さくし、アドレス検出エラーを減少させることが可能とするためには、少なくとも隣接するピット同士が接触しないようにウォブルピットが形成されていることが必要である。
【0106】
したがって、図16に示したように、アドレスピット列を構成する一つのピットP1の後エッジPE1の位置と、連続して形成されるピットP1の前エッジPE2の位置とがほぼ一致するようにすることがより望ましい。
【0107】
以上説明した実施の形態6の光ディスクを記録再生する記録再生装置は、実施の形態1で示した図25と同様の構成で実現でき、ウォブルピット列を走査する際にも安定したトラッキング制御を実行できる。なお、本光ディスクが相変化型の光ディスクのような磁界の印加の必要のないものであれば、磁界印加装置104、磁界制御手段106は必要ない。
【0108】
実施の形態6の光ディスク基板は、図19に示すカッティング装置(露光装置)を用いて、実施の形態1と同様なプロセスにより形成することが可能である。実施の形態6の光ディスク基板を形成するためには、アドレス領域をレーザカッティングで露光する際、露光を行なうレーザ光を光偏向器17でウォブルさせるとともに、該ウォブルに同期させて光変調器14でレーザ光をパルス化することにより実現される。
【0109】
上記の記載に従って図16に示す実施の形態6の光ディスクを作成した。グルーブ及びランド及びウォブルピットの幅(WG,WL,WP)を0.3μmとし、ウォブルピットの長さLPを0.6μmとし、凹凸溝の深さを40nmとした。この光ディスクにおけるアドレスピット列を構成するピットの後エッジPE1の位置と、連続して形成されるピットの前エッジPE2の位置とは一致している。また、比較例6として、グルーブ及びランドの幅(WG,WL)を0.3μmとし、ウォブルグルーブが0.6μm周期で形成され、凹凸溝の深さを40nmとした図22に示す光ディスクを作成した。
【0110】
上記実施の形態6と比較例6の光ディスクを波長410nmの半導体レーザと開口数0.6の対物レンズを有する光ピックアップで、そのプッシュプル信号を用いてL1のアドレスの再生を行なった結果、比較例6においてL1のアドレス再生信号が8%のジッターを有しているのに対して、実施の形態6におけるL1のアドレス再生信号は5%のジッターしか存在せず、より正確なアドレス情報の再生が可能であることが確認された。
【0111】
次に、図17に示すように、ウォブルピット列が幅DP1の間隔で形成された光ディスクについて同様な調査を行なった。DP1が0.30μm以下の場合、個々のピットが分離して形成されており、実施の形態6におけるL1のアドレス再生信号同様に、5%のジッターでアドレス情報の再生を実現することが可能であった。しかし、DP1を0.30μmより大きくすると徐々にアドレス再生信号のジッターが大きくなり、DP1を0.40μmとすると、アドレス再生信号が9%のジッターを有することが確認された。すなわち、本実施の形態において、安定したウォブル情報の再生を実現するためには、上記ピット間隔DP1をグルーブ幅WG以下とすることが必要となる。
【0112】
次に、図18に示すように、ウォブルピット列を幅DP2で重複させて同様な調査を行なった。DP2を0.1μmとした場合、個々のピットが分離して形成されており、実施の形態6におけるL1のアドレス再生信号同様に、5%のジッターでアドレス情報の再生を実現することが可能であったが、DP2を0.13μmとすると、個々のピットを分離して形成することができなくなり、隣接ピットが連続的に形成され、比較例6と同様にL1のアドレス再生信号が8%のジッターを有することが確認された。すなわち、本実施の形態において、安定したウォブル情報の再生を実現するためには、少なくとも隣接するピット同士が接触しないようにウォブルピットが形成されていることが必要である。
【0113】
以上、本発明について実施の形態1〜6により説明してきたが、本発明はこれらに限るものではなく、その主旨を変更しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、上記実施の形態1〜6では第1アドレス領域、第2アドレス領域をそれぞれ各トラックにおいて同一の角度位置に設けていたが、これに限るものではなく、光ディスクが所定半径毎にゾーンに分けられている場合等では各ゾーン毎において第1アドレス領域、第2アドレス領域を同一の角度位置に設けておけばよい。
【0114】
また、実施の形態1,3,4,6ではピット列(またはウォブルピット列)をグルーブに連続して設けたが、ランドに連続して設けても良いことは言うまでもない。なお、本発明における"グルーブに連続して"や"ランドに連続して"は、グルーブ上、ランド上をも含むものである。
【0115】
さらに、実施の形態2,5では幅変化部をグルーブに設けたが、ランドに形成して設けても良いことは言うまでもないまた、以上の実施の形態では、ピット列、幅変化部、ウォブルピット列によりアドレス情報を記録する例について示したが、本発明は、これらにより各トラックに他の事前記録情報(少なくとも例えば隣接するグルーブ間において相違する情報)を記録する場合にも適用できる。
【0116】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光ディスクによれば、ピット列、グルーブ(ランド)幅変化部、ウォブルピット列のいずれかからなる事前記録情報をクロストークなく再生できるとともに、その事前記録情報の記録部におけるプッシュプル信号の非対称性が解消され、ランドを走査する光ビームが上記事前記録情報記録領域を走査する場合においても、トラッキングの安定性を維持することが可能となる。
【0117】
また、上記事前記録情報をウォブルピット列により形成しておけば、再生検出された信号が不連続的なピットに対応した急峻な変化を示し、良好な再生信号品質を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクを説明する断面図である。
【図2】実施の形態1の光ディスクを説明する平面図である。
【図3】図2の光ディスクの主要部を説明する拡大平面図である。
【図4】図2の光ディスクの変形例を説明する拡大平面図である。
【図5】本発明の光ディスクの製造方法を説明する工程図である。
【図6】本発明の光ディスクの露光方法を説明する図面である。
【図7】実施の形態2の光ディスクを説明する平面図である。
【図8】図7の光ディスクの主要部を説明する拡大平面図である。
【図9】実施の形態3の光ディスクを説明する平面図である。
【図10】図9の光ディスクの主要部を示す拡大平面図である。
【図11】実施の形態4の光ディスクを説明する平面図である。
【図12】図11の光ディスクの変形例を示す拡大平面図である。
【図13】実施の形態5の光ディスクを説明する平面図である。
【図14】図13の光ディスクの主要部を説明する拡大平面図である。
【図15】実施の形態6の光ディスクを説明する平面図である。
【図16】図15の光ディスクの主要部を説明する拡大平面図である。
【図17】図15の光ディスクの変形例を説明する拡大平面図である。
【図18】図15の光ディスクの比較例を説明する拡大平面図である。
【図19】本発明の光ディスクの露光方法を説明する図面である。
【図20】従来の光ディスクを説明する平面図である。
【図21】従来の光ディスクを説明する平面図である。
【図22】従来の他の光ディスクを説明する平面図である。
【図23】従来の他の光ディスクを説明する平面図である。
【図24】従来の他の光ディスクを説明する平面図である。
【図25】本発明の光ディスクを記録再生する記録再生装置を説明するブロック図である。
【符号の説明】
1 光ディスク基板
2 ランド
3 グルーブ
4 干渉層
5 再生磁性層
6 中間層
7 記録磁性層
8 保護層
9 原盤用基板
10 フォトレジスト
11 スタンパー
G1、G2 グルーブ
L1、L2 ランド
P1 第1ピット列
P2 第2ピット列
W1 第1の溝幅
W2 第2の溝幅
Claims (5)
- グルーブ或いはランドの何れか一方側にのみ、グルーブ或いはランドに連続するように、ウォブルピット列が形成され、
隣り合うグルーブ同士それぞれに形成されたウォブルピット列、あるいは隣り合うランド同士それぞれに形成されたウォブルピット列は、トラック方向にずれて配置され、
かつ、上記ウォブルピット列における各ピットは、トラック方向に隣り合うピット同士がトラックの中心に対して左右方向にずれて形成されると共に、左右交互に配置され、かつ、トラック方向に隣り合うピット同士のトラック方向の間隔がピット幅以下であることを特徴とする光ディスク。 - 上記グルーブ、ランド及びピットの各幅Wが等しく、
かつ、上記ウォブルピット列におけるトラック方向に隣り合うピット同士のトラック方向の間隔が、上記幅W以下であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク。 - 上記ウォブルピット列における各ピットは、トラック方向に伸びるラインに右端或いは左端を接触させて、上記ラインの左右に分かれ、
かつ、上記ウォブルピット列における任意のピットの後エッジの位置と、該ピットの後に形成される次ピットの前エッジの位置とが一致していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク。 - 上記ウォブルピット列のウォブルにてアドレス情報が記録されていることを請求項1、2又は3に記載の光ディスク。
- 請求項1、2、3又は4に記載の光ディスクに対して、情報を記録または再生する記録再生装置において、
光ビームが所望の記録トラックを走査するように制御するトラッキング制御手段を有しており、該トラッキング制御手段は、前記ウォブルピット列を走査する際にもトラッキング制御を行うことを特徴とする記録再生装置。
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