JPH0785504A - 光ディスク及び光ディスク原盤のカッティング方法並びに光ディスク原盤のカッティング装置 - Google Patents

光ディスク及び光ディスク原盤のカッティング方法並びに光ディスク原盤のカッティング装置

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JPH0785504A
JPH0785504A JP5233191A JP23319193A JPH0785504A JP H0785504 A JPH0785504 A JP H0785504A JP 5233191 A JP5233191 A JP 5233191A JP 23319193 A JP23319193 A JP 23319193A JP H0785504 A JPH0785504 A JP H0785504A
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JP
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pit
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pulse width
optical
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Application number
JP5233191A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Yasui
俊明 泰井
Toyoyuki Nunomura
豊幸 布村
Hitoshi Watanabe
均 渡辺
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリピットのピット長及びピット間ギャップ
を最適化し、記録密度が高く、かつプリピット信号の検
出エラーが少ない光ディスクを提供する。 【構成】 ピット間ギャップが再生用光ビームのスポッ
ト径よりも小さいプリピット列をカッティングするため
のプリピット信号のパルス幅を、基準パルス幅の50%
以内の範囲で短縮補正する。ピット間ギャップが再生用
光ビームのスポット径よりも大きく、かつピット長が当
該再生用光ビームのスポット径よりも小さいプリピット
列を形成するためのプリピット信号のパルス幅を、基準
パルス幅の50%以内の範囲で延長補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクと、該光デ
ィスクのもとになる光ディスク原盤のカッティング方法
と、該方法を実施するための光ディスク原盤のカッティ
ング装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に光ディスクは、光ディスク原盤よ
り複製される。光ディスク原盤は、原盤ガラス上にフォ
トレジスト膜を形成したものであって、フォトレジスト
膜に所望のパルス状のプリピット信号によって信号変調
されたカッティング用光ビームを照射後、これを現像処
理することによって、光ディスク基板に形成すべきプリ
ピット列のもとになる凹凸状のパターンが形成される。
なお、光ディスク原盤には、光ディスク基板に形成すべ
き光ビームの案内手段、例えば案内溝のもとになるパタ
ーンも併せてカッティングされるが、本発明と直接関係
がないので、本明細書では説明を省略する。光ディスク
は、前記カッティング済みの光ディスク原盤からそれに
形成されたパターンを転写してなるスタンパと呼称され
る金型を作製し、次いでこのスタンパからそれに形成さ
れたパターンを転写してなり、パターンの凹凸の向きが
前記光ディスク原盤と同じになった光ディスク基板を作
製し、さらに、この光ディスク基板のプリフォーマット
パターン形成面に記録膜その他の薄膜を成膜することに
よって作製される。
【0003】CAV(Constant angular Velocity )方
式の光ディスクにおいては、分割された各セクタごとに
各セクタ間の区切りを示すセクターマーク、各セクタに
固有のクロックを生成するためのクロックピット、各セ
クタのアドレスを表示するアドレスピット、クロックピ
ット形成部(VFO部)とアドレスピット形成部の区切
りを示すシンクパターンなどのプリピット列がプリフォ
ーマットされる。この種の光ディスク原盤のカッティン
グは、光ディスク原盤を一定回転速度で回転駆動し、か
つ記録用光学系を光ディスク原盤の半径方向に一定速度
で移送しつつ、前記記録用光学系より所望のピット長及
びピット間ギャップ長に応じたパルス状のカッティング
用光ビームを照射することによって行われる。ZCAV
(ZonedCAV)方式の光ディスクを作製するための光
ディスク原盤のカッティングも、各ゾーンの切り換え部
で基準パルスのパルス幅が変更される点を除いて、前記
と同様に行われる。
【0004】なお、記録用光ビームを照射することによ
って発生する熱の影響により記録マーク長が光ビームの
実際の照射時間よりも長くなり、検出エッジがシフトす
る光磁気記録膜や孔あけ型記録膜を有する光ディスクに
おいては、例えば特開昭63−53722号公報に記載
されているように、熱伝導の効果を考慮して記録パルス
幅を補正したり、あるいは例えば特開平1−15023
0号公報に記載されているように、記録パルスをパルス
幅が小さな複数のパルスに分割して記録時の熱の影響を
緩和し、マーク長の伸びを補正することが行われてい
る。しかるに、光ディスク原盤のフォトレジスト膜に対
する記録は、ヒートモード記録ではなくフォトンモード
記録であるために、原理的に記録用光ビームの熱的影響
が問題になることはほとんどなく、従来、記録パルス幅
を補正するといった技術が適用されることはなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記CAV
方式の光ディスクにおいては、内周記録領域ほど記録ト
ラック上を走査する光ビームスポットの周速度が遅くな
るため、それに比例して内周記録領域に記録されるプリ
ピットほどピット長及びピット間ギャップ長が小さくな
る。特に、近年においては、記録密度の向上及び記録容
量の増加の要請から、全体的にますますプリピットが小
型化し、ピット間ギャップ長が短縮される傾向にある。
【0006】前記したように、プリピット列には種々の
プリピットが含まれており、プリピットのピット長及び
ピット間ギャップ長は、プリピットの種類によって異な
る。例えば、セクターマークは長く、クロックピット及
びアドレスピット等はそれよりも短く形成される。した
がって、記録密度向上の要請から、光ディスクに形成さ
れるプリピットのピット長及びピット間ギャップ長が全
体的に短縮されると、クロックピットやアドレスピット
のように元々短いプリピットについては、光ディスクの
内周記録領域において、再生用光ビームのスポット径よ
りもピット長及びピット間ギャップ長が短くなるものが
生じる。
【0007】かような短いプリピット列に沿って再生用
光ビームを照射し、信号を再生すると、ピット間のクロ
ストークにより再生信号の変調度が低下する。また、プ
リピットの前端及び後端の位置を検出するマークエッジ
記録の場合には、プリピットの前端及び後端の検出位置
がシフトしやすくなるために、プリピット信号の検出エ
ラーひいては記録、再生不能といった重大な不都合を発
生しやすくなる。なお、かかる不都合は、情報信号がプ
リピットの形で記録される読出し専用のコンパクトディ
スクにおいても表れるが、コンピュータの外部記憶装置
などに用いられる情報記録用の光ディスクは、例えば1
000rpm以上の高速で回転駆動され、かつ高帯域の
信号を用いるので、前記の不都合が一層顕著になる。
【0008】本発明は、かかる従来技術の不都合を解決
し、記録密度が高く、かつ情報の記録、再生を安定に行
うことができる光ディスクを提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成するため、光ディスク原盤のカッティング方法に関
しては、光ディスク原盤のフォトレジスト膜にパルス状
のプリピット信号によって信号変調されたカッティング
用光ビームを照射し、光ディスクにプリフォーマットさ
れるプリピットのもとになる露光部を形成する光ディス
ク原盤のカッティング方法において、光ディスク複製
後、トラック方向に隣接して配置される2つのプリピッ
ト間の間隔が、当該光ディスクより信号を読み出す再生
用光ビームのスポット径よりも小さくなるプリピット列
を形成するための前記プリピット信号のパルス幅を、基
準パルス幅Tの50%以内の範囲で短縮補正する構成に
した。
【0010】この場合、光ディスク複製後、トラック方
向に隣接して配置される2つのプリピット間の間隔が当
該光ディスクより信号を読み出す再生用光ビームのスポ
ット径よりも大きく、かつピット長が前記再生用光ビー
ムのスポット径よりも小さいプリピット列を形成するた
めの前記プリピット信号のパルス幅について、基準パル
ス長の50%以内の範囲で延長補正することもできる。
また、これらの場合において、前記プリピットのもとに
なる露光部は、光ディスク複製後、前記再生用光ビーム
の案内溝になる線状の露光部上に重ねて形成することも
できるし、光ディスク複製後、前記再生用光ビームの案
内溝になる相隣接する2つの線状の露光部の間に形成す
ることもできる。さらに、前記案内溝のもとになる露光
部は、光ディスク原盤の回転中心と同心の渦巻状又は同
心円状に形成することができる。
【0011】光ディスクに関しては、前記のカッティン
グ方法により作製された光ディスク原盤からディスク基
板を複製し、当該ディスク基板のプリピット形成面に記
録膜を担持するという構成にした。
【0012】光ディスク原盤のカッティング装置に関し
ては、レーザ光源、光変調素子、並びに対物レンズを備
えた記録用光学系と、光ディスク原盤を回転するスピン
ドル回転機構と、前記光学系を前記光ディスク原盤の半
径方向に移動する送り機構と、前記光変調素子にプリピ
ット信号を出力するための信号発生器とを備えた光ディ
スク原盤のカッティング装置において、前記信号発生器
として、該信号発生器から出力されるプリピット信号の
うち、予め定められた信号のパルス幅を、基準パルス幅
Tに対して±50%の範囲で短縮補正又は延長補正がで
きるものを備えるという構成にした。
【0013】
【作用】プリピット信号のうち、光ディスク複製後、ト
ラック方向に隣接して配置される2つのプリピット間の
間隔が、再生用光ビームのスポット径よりも小さくなる
プリピット列を形成するためのプリピット信号のパルス
幅を、基準パルス幅Tの50%以内の範囲で短縮補正す
ると、ピット間のクロストークが抑制されるので、再生
信号の変調度を大きくすることができる。また、プリピ
ット信号のパルス幅の補正量を適宜調整することによっ
て、再生信号の振幅の中心を信号スライスレベルに合致
させるようにすることができるので、エッジの検出位置
のシフトや揺らぎを抑制することができ、正確なプリピ
ット検出が可能になる。
【0014】一方、トラック方向に隣接して配置される
2つのプリピット間の間隔が当該光ディスクより信号を
読み出す再生用光ビームのスポット径よりも大きい領域
について、再生用光ビームのスポット径よりも短いプリ
ピットを形成するためのプリピット信号のパルス幅を基
準パルス幅Tの50%の範囲で延長補正すると、再生用
光ビームのスポット中に占めるプリピットの割合を増加
できるので、再生信号の変調度を大きくすることができ
る。
【0015】
【実施例】まず、本発明に係る光ディスク原盤カッティ
ング装置の一例を、図1に基づいて説明する。この図に
おいて、1は光ディスク原盤、2は光ディスク原盤1を
回転駆動するターンテーブル、3は光ディスク原盤1に
記録用レーザビームを照射する記録用光学系、4は記録
用光学系3に備えられた対物レンズにフォーカスサーボ
をかけるためのフォーカス制御系を示している。
【0016】光ディスク原盤1は、原盤ガラスの片面に
フォトレジスト膜を均一に形成したものであって、該フ
ォトレジスト膜を上向きにして、ターンテーブル2上に
これと同心に取り付けられる。
【0017】記録用光学系3は、レーザ光源であるアル
ゴンレーザ11と、露光量のラジアルコントロールなど
を行うA−O(音響光学効果)光変調器12と、反射鏡
13と、アルゴンレーザ11から出射されたレーザビー
ム11aに信号変調をかけるE−O(電気光学効果)光
変調器14と、プリピット信号を出力する信号源15
と、該信号源15から出力されたプリピット信号のうち
の予め定められたプリピット信号についてパルス幅の補
正を行うパルス幅補正回路16と、フォーマッタドライ
バ16aと、反射鏡17と、ビーム径を広げるビームエ
キスパンダ18と、後記するフォーカス制御系4から出
射されたフォーカス用レーザビームをアルゴンレーザ1
1から出射されたレーザビーム11aと合成するための
ビーム混合プリズム19と、反射鏡20と、前記光ディ
スク原盤1と対向に配置された対物レンズ21とから構
成されている。対物レンズ21には、フォーカスアクチ
ュエータ22が備えられており、後記するフォーカス制
御回路からの信号に応じて常時レーザビーム11aをフ
ォトレジスト膜上に合焦するように制御される。なお、
この記録用光学系3は、図示しない送り機構に搭載され
ており、前記対物レンズ21を前記光ディスク原盤1の
半径方向に移動できるように構成されている。
【0018】前記パルス幅補正回路16は、ピット間ギ
ャップが再生用光ビームのスポット径よりも小さくなる
プリピット列を形成するためのプリピット信号のパルス
幅を、基準信号のパルス幅の50%以下の範囲で短くな
るように補正する。また、ピット間ギャップが再生用光
ビームのスポット径よりも大きく、かつピット長が再生
用光ビームのスポット径よりも短くなる領域について
は、ピット長が再生用光ビームのスポット径よりも短い
プリピットの長さを基準パルス幅Tの50%の範囲で長
くするように補正する。
【0019】フォーカス制御系4は、光ディスク原盤1
のフォトレジスト膜を感光させない波長のレーザ光を出
射するヘリウム−ネオンレーザ23と、該ヘリウム−ネ
オンレーザ23から出射されたレーザビーム23aを前
記ビーム混合プリズム19に導くハーフミラー24と、
光ディスク原盤1からの反射ビームを受光して、受光強
度に比例した電気信号に変換する受光素子25と、該受
光素子25の出力信号からフォーカス制御信号を生成し
て、前記対物レンズ21のフォーカスアクチュエータ2
2を駆動するフォーカス制御回路26とからなる。
【0020】以下に本発明に係る光ディスク原盤カッテ
ィング方法の具体例を掲げ、本発明の効果を明らかにす
る。
【0021】〈第1実施例〉 図1に示したカッティング装置を用い、下記の条件の
もとでZCAV方式の光ディスク原盤のカッティングを
行った。 原盤回転数 ;600rpm 記録エリア ;半径30mm〜60mm 分割ゾーン数 ;35ブロック 分割セクタ数 ;最内周ブロックは35セクタ 最外周ブロックは69セクタ 変調方式 ;2−7変調のマークエッジ記録 基準パルス幅T;最内周ブロックは260ns 最外周ブロックは130ns パルス幅補正量;−30% 最内周ブロックは−78ns 最外周ブロックは−39ns 定法にしたがって露光済み原盤を現像処理した後、定
法にしたがってフォトレジスト膜にニッケルを電鋳し、
スタンパを作製した。 さらに、このスタンパを原型として、いわゆる2P法
によって、ガラス板の片面にプリフォーマットパターン
を転写した樹脂層が設けられた光ディスク基板を作製し
た。 最後に、この光ディスク基板のプリフォーマットパタ
ーン形成面に、定法にしたがって第1の誘電体膜、光磁
気記録膜、第2の誘電体膜、反射膜を順次積層して、光
磁気ディスクを得た。
【0022】〈第1比較例〉パルス幅の補正をすること
なく、光ディスク原盤のカッティングを行った。その他
の条件に関しては、前記第1実施例と同じにした。しか
る後に、前記第1実施例と同じ条件のもとで、スタンパ
の作製と、光ディスク基板の作製と、記録膜等の成膜を
行い、光磁気ディスクを得た。
【0023】図2に、前記第1実施例に係るカッティン
グ方法におけるプリピット信号と、これによって形成さ
れるプリピットの形状及び寸法と、このプリピットから
読み出される再生信号の波形とを示す。また、図3に、
前記第1比較例に係るカッティング方法におけるプリピ
ット信号と、これによって形成されるプリピットの形状
及び寸法と、このプリピットから読み出される再生信号
の波形とを示す。さらに、図4に、これら第1実施例及
び第1比較例に係る光ディスクの再生信号特性を示す。
【0024】第1実施例のカッティング方法は、プリピ
ット信号のパルス幅(“H”レベルの信号のパルス幅)
を基準信号のパルス幅Tの30%ずつ短縮補正するの
で、図2(a)に示すように8Tのプリピット信号は7.
7Tに、2Tのプリピット信号は1.7Tに、4Tのプ
リピット信号は3.7Tになり、これに伴って“L”レ
ベルの信号のパルス幅は、2Tのプリピット信号が2.
3Tに、4Tのプリピット信号が4.3Tになる。した
がって、このプリピット信号に対応して作製されるプリ
ピットのピット長も、図2(b)に示すように、夫々
7.7T、1.7T、3.7Tになり、各プリピット間
のギャップ長が2.3T、4.3T、4.3Tになる。
この光ディスクを再生用レーザビームの波長が780n
mで、対物レンズの開口数NAが0.55のドライブ装
置に装着して前記のプリピット列より信号を読みだし、
予め定められたスライスレベルでこの再生信号波形をス
ライスすると、図2(c)に示すように、7.7Tのプ
リピットから読みだされた信号のスライスレベルにおけ
る信号長T1´ と8Tの信号との差ΔT1´ 、1.7T
のプリピットから読みだされた信号のスライスレベルに
おける信号長T2´ と2Tの信号との差(|ΔT2´ −
2T|=|ΔT1´−ΔT2´´|=|ΔT1´+ΔT2´
| )、3.7Tのプリピットから読みだされた信号の
スライスレベルにおける信号長T3´と4Tの信号との
差ΔT3´、1.7Tのプリピットから読みだされた信
号のスライスレベルにおける信号長T4´ と2Tの信号
との差ΔT4´ は、いずれもドライブ装置の検出窓の大
きさ±Tw/2よりも小さく、検出エラーを生じないこ
とがわかった。
【0025】これに対し、図3に示すようにプリピット
信号のパルス幅補正を行わない場合には、前記と同じ条
件のもとでプリピット列より信号を読みだし、その再生
信号波形をスライスしたとき、図3(c)に示すよう
に、8Tのプリピットから読みだされた信号のスライス
レベルにおける信号長T1 と8Tの信号との差ΔT1
2Tのプリピットから読みだされた信号のスライスレベ
ルにおける信号長T2 と2Tの信号との差ΔT2 につい
ては、ドライブ装置の検出窓の大きさ±Tw/2よりも
大きく、検出エラーを生じることがわかった。尚、その
下流側に配置された4Tのプリピットから読みだされた
信号のスライスレベルにおける信号長T3と4Tの信号
との差ΔT3 、2Tのプリピットから読みだされた信号
のスライスレベルにおける信号長T4 と2Tの信号との
差ΔT4 は、いずれもドライブ装置の検出窓の大きさ±
Tw/2よりも小さく、検出エラーを生じないことがわ
かった。
【0026】また、前記のドライブ装置を用いて第1実
施例及び第1比較例に係る光ディスクの再生信号特性を
測定したところ、図4に示す結果を得た。同図から明ら
かなように、第1実施例に係る光ディスクは、第1比較
例に係る光ディスクに比べてクロックピットから読みだ
されるVFO信号の変調度及びプリピット信号の分解能
(Ivfo/Ipmax;図2及び図3参照)が大きくなり、
検出窓幅に対するジッタ(Ivfo/I0;図2及び図3参
照)が小さくなる。
【0027】〈第2実施例〉 図1に示したカッティング装置を用い、下記の条件の
もとでCAV方式の光ディスク原盤のカッティングを行
った。 原盤回転数 ;900rpm 記録エリア ;半径30mm〜60mm 分割セクタ数 ;17セクタ 変調方式 ;2−7変調のポジション記録 基準パルス幅T;180ns パルス幅補正量;最内周トラックは−24ns(−15
%) 最外周トラックは+36ns(+20%) 以下、前記第1実施例と同じ条件のもとで、スタンパ
の作製と、光ディスク基板の作製と、記録膜等の成膜を
行い、光磁気ディスクを得た。
【0028】〈第2比較例〉パルス幅の補正をすること
なく、光ディスク原盤のカッティングを行った。その他
の条件に関しては、前記第2実施例と同じにした。しか
る後に、前記第1実施例と同じ条件のもとで、スタンパ
の作製と、光ディスク基板の作製と、記録膜等の成膜を
行い、光磁気ディスクを得た。
【0029】図5に、前記第2実施例に係るカッティン
グ方法におけるプリピット信号と、これによって形成さ
れるプリピットの形状及び寸法と、このプリピットから
読み出される再生信号の波形とを示す。また、図6に、
前記第2比較例に係るカッティング方法におけるプリピ
ット信号と、これによって形成されるプリピットの形状
及び寸法と、このプリピットから読み出される再生信号
の波形とを示す。さらに、図7に、これら第2実施例及
び第2比較例に係る光ディスクの再生信号特性を示す。
【0030】第2実施例のカッティング方法は、内周記
録領域については、再生用レーザビームのスポット径よ
りもピット間ギャップ及びピット長が小さいプリピット
列を形成するためのプリピット信号のパルス幅(“H”
レベルの信号のパルス幅)を基準信号のパルス幅Tの1
5%ずつ短縮補正し、外周記録領域については、再生用
レーザビームのスポット径よりもピット間ギャップが大
きく、かつピット長がスポット径よりも小さいプリピッ
ト列を形成するためのプリピット信号のパルス幅
(“H”レベルの信号のパルス幅)を基準信号のパルス
幅Tの20%ずつ延長補正する。内周記録領域における
光ディスク原盤のカッティング方法を図5により説明す
ると、図5(a)に示すように、セクタマークを記録する
信号は10Tに、クロックピット(VFO)を記録する
信号は夫々0.85Tに調整され、これに伴ってVFO
信号の“L”レベルの信号のパルス幅が1.15Tに調
整される。したがって、このプリピット信号に対応して
作製されるプリピットのピット長も、図5(b)に示す
ように、セクタマークが10Tに、クロックピットが
1.15Tになる。この光ディスクを再生用レーザビー
ムの波長が830nmで、対物レンズの開口数NAが
0.53のドライブ装置に装着して前記のプリピット列
より読みだされた再生信号波形を図5(c)に示す。この
データより、VFO信号の変調度(Ivfo /I0 )が
0.25より大きくなり、プリピット分解能(Ivfo
Ipmax )が0.5より大きくなることがわかった。
【0031】これに対し、図6に示すようにクロックピ
ット信号のパルス幅補正を行わない場合には、前記と同
じ条件のもとでプリピット列より信号を読みだしたと
き、その再生信号波形が図6(c)のようになり、VF
O信号の変調度が0.25もしくはそれよりも小さくな
り、プリピット分解能も0.5より小さくなることがわ
かった。
【0032】また、前記のドライブ装置を用いて第2実
施例及び第2比較例に係る光ディスクの再生信号特性を
測定したところ、図7に示す結果を得た。同図から明ら
かなように、第1実施例に係る光ディスクは第1比較例
に係る光ディスクに比べて、内周記録領域及び外周記録
領域とも、クロックピットから読みだされるVFO信号
の変調度及びプリピット信号の分解能が大きくなる。
【0033】なお、プリピット信号のパルス幅補正量
は、前記実施例に限定されるものではなく、適宜変更可
能である。但し、基準信号のパルス幅の50%を越える
補正を加えると、ピット長が過小になってかえって信号
変調度が低下するため、プリピット信号のパルス幅補正
量は、最大でも基準信号のパルス幅の50%以下に押さ
えることが好ましい。
【0034】また、前記実施例においては、記録/再生
用光ビームを案内するための手段、例えば案内溝につい
て何ら言及されていないが、実際の光ディスクには記録
/再生用光ビームを案内するための案内溝等を必要とす
る。この案内溝等も、プリピットとともに光ディスク原
盤にカッティングされる。光ビーム案内手段として案内
溝をカッティングする場合には、プリピットを案内溝上
に重ねてカッティングすることもできるし、プリピット
を相隣接する案内溝の間にカッティングすることもでき
る。案内溝等の光ビーム案内手段は、光ディスク原盤の
回転中心と同心の渦巻状又は同心円状にカッティングさ
れる。
【0035】さらに、前記実施例においては、光磁気デ
ィスクを例にとって説明したが、その他例えば孔あけ型
光ディスク、相変化型光ディスク、色素系記録膜を有す
る光ディスクなど、公知に属する全ての光ディスクに適
用することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
光ディスク原盤にプリピットをカッティングする際に、
プリピット信号のパルス幅を基準パルス長の50%以内
の範囲で補正するようにしたので、ピット間ギャップ及
び/又はピット長が再生用光ビームスポット径よりも小
さい領域から読みだされるプリピット信号の変調度及び
分解能を改善することができる。また、マークエッジ記
録方式の光ディスクについては、エッジの検出位置のシ
フトや揺らぎを抑制することができ、正確なプリピット
検出が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る光ディスク原盤カッティング装置
の説明図である。
【図2】第1実施例に係るプリピット信号のパルス幅補
正方法と、それによって形成されるプリピットの寸法
と、このプリピット列から読みだされる再生信号波形と
の関係を示す説明図である。
【図3】第1比較例に係るプリピット信号のパルス幅補
正方法と、それによって形成されるプリピットの寸法
と、このプリピット列から読みだされる再生信号波形と
の関係を示す説明図である。
【図4】第1実施例に係る光ディスクの再生信号特性と
第1比較例に係る光ディスクの再生信号特性とを比較す
る表図である。
【図5】第2実施例に係るプリピット信号のパルス幅補
正方法と、それによって形成されるプリピットの寸法
と、このプリピット列から読みだされる再生信号波形と
の関係を示す説明図である。
【図6】第2比較例に係るプリピット信号のパルス幅補
正方法と、それによって形成されるプリピットの寸法
と、このプリピット列から読みだされる再生信号波形と
の関係を示す説明図である。
【図7】第2実施例に係る光ディスクの再生信号特性と
第2比較例に係る光ディスクの再生信号特性とを比較す
る表図である。
【符号の説明】
1 光ディスク原盤 3 記録用光学系 4 フォーカス制御系 11 アルゴンレーザ 14 E−O(電気光学効果)光変調器 15 信号源 16 パルス幅補正回路 21 対物レンズ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスク原盤のフォトレジスト膜にパ
    ルス状のプリピット信号によって信号変調されたカッテ
    ィング用光ビームを照射し、光ディスクにプリフォーマ
    ットされるプリピットのもとになる露光部を形成する光
    ディスク原盤のカッティング方法において、光ディスク
    複製後、トラック方向に隣接して配置される2つのプリ
    ピット間の間隔が、当該光ディスクより信号を読み出す
    再生用光ビームのスポット径よりも小さくなるプリピッ
    ト列を形成するための前記プリピット信号のパルス幅
    を、基準パルス幅Tの50%以内の範囲で短縮補正する
    ことを特徴とする光ディスク原盤のカッティング方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、光ディスク複製後、
    トラック方向に隣接して配置される2つのプリピット間
    の間隔が当該光ディスクより信号を読み出す再生用光ビ
    ームのスポット径よりも大きく、かつピット長が前記再
    生用光ビームのスポット径よりも小さいプリピット列を
    形成するための前記プリピット信号のパルス幅を、基準
    パルス幅Tの50%以内の範囲で延長補正することを特
    徴とする光ディスク原盤のカッティング方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記プリピットのも
    とになる露光部を、光ディスク複製後、前記再生用光ビ
    ームの案内溝になる線状の露光部上に重ねて形成するこ
    とを特徴とする光ディスク原盤のカッティング方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記プリピットのも
    とになる露光部を、光ディスク複製後、前記再生用光ビ
    ームの案内溝になる相隣接する2つの線状の露光部の間
    に形成することを特徴とする光ディスク原盤のカッティ
    ング方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、前記案内溝の
    もとになる露光部を、光ディスク原盤の回転中心と同心
    の渦巻状又は同心円状に形成することを特徴とする光デ
    ィスク原盤のカッティング方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2に記載の光ディスク原盤
    から複製されたディスク基板を有し、当該ディスク基板
    の前記プリピット形成面に記録膜を担持したことを特徴
    とする光ディスク。
  7. 【請求項7】 レーザ光源、光変調素子、並びに対物レ
    ンズを備えた記録用光学系と、光ディスク原盤を回転す
    るスピンドル回転機構と、前記光学系を前記光ディスク
    原盤の半径方向に移動する送り機構と、前記光変調素子
    にプリピット信号を出力するための信号発生器とを備え
    た光ディスク原盤のカッティング装置において、前記信
    号発生器として、該信号発生器から出力されるプリピッ
    ト信号のうち、予め定められた信号のパルス幅を、基準
    パルス幅Tに対して±50%の範囲で短縮補正又は延長
    補正できるものを備えたことを特徴とする光ディスク原
    盤のカッティング装置。
JP5233191A 1993-09-20 1993-09-20 光ディスク及び光ディスク原盤のカッティング方法並びに光ディスク原盤のカッティング装置 Withdrawn JPH0785504A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6438097B1 (en) 1997-08-20 2002-08-20 Sanyo Electric Co., Ltd. Optical recording disc capable of preventing illegal copy
KR100370606B1 (ko) * 1999-10-05 2003-03-19 엘지전자 주식회사 고밀도 디스크 기록매체와 그에 따른 데이터 재생장치 및 방법

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