JP2000260070A - 光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び光記録再生装置 - Google Patents

光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び光記録再生装置

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JP2000260070A
JP2000260070A JP11063824A JP6382499A JP2000260070A JP 2000260070 A JP2000260070 A JP 2000260070A JP 11063824 A JP11063824 A JP 11063824A JP 6382499 A JP6382499 A JP 6382499A JP 2000260070 A JP2000260070 A JP 2000260070A
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JP
Japan
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optical
signal
groove
optical recording
recording medium
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JP11063824A
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English (en)
Inventor
Somei Endo
惣銘 遠藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 再生専用の信号を予め記録した光記録媒体で
も、プッシュプル法により安定にトラッキングサーボを
行えるようにする。 【解決手段】 記録トラックに沿ってグルーブが形成さ
れてなる光記録媒体において、所定の変調が施された信
号を、グルーブのトラック幅方向の変位として記録す
る。ここで、グルーブ変位の最大振幅量は、トラックピ
ッチの6.25〜31.25%とする。この光記録媒体
では、所定の変調が施された信号がグルーブのトラック
幅方向の変位として記録されるので、予め信号が記録さ
れた情報記録再生領域にもグルーブが存在する。したが
って、予め信号が記録された情報記録再生領域を備えて
いても、プッシュプル法によりトラッキングサーボを安
定に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録トラックに沿
ってグルーブが形成されてなる光記録媒体に関する。ま
た、本発明は、そのような光記録媒体の基板作製用の型
となる光記録媒体製造用原盤に関する。また、本発明
は、そのような光記録媒体の記録及び/又は再生を行う
光記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体として、コンパクトディスク
やレーザディスク等のように、記録信号に対応したピッ
ト列がディスク基板に予め形成されてなる再生専用光デ
ィスクがある。また、ミニディスク等のように、磁気光
学効果を利用して信号の記録再生を行う光磁気ディスク
もある。また、DVD等のように、記録膜の相変化を利
用して信号の記録再生を行う相変化型光ディスクもあ
る。
【0003】これらの光記録媒体のうち、光磁気ディス
クや相変化型光ディスクのように書き込みが可能な光記
録媒体では、通常、記録トラックに沿ってグルーブが形
成される。グルーブとは、主にトラッキングサーボを安
定に行えるようにするために、記録トラックに沿ってデ
ィスク基板に形成された、いわゆる案内溝のことであ
る。
【0004】なお、以下の説明では、グルーブが形成さ
れた領域のことをグルーブ形成領域と称し、グルーブが
形成されていない領域のことをグルーブ非形成領域と称
する。グルーブ非形成領域には、記録信号に対応したピ
ット列が予め形成されてなる領域も含まれる。
【0005】ところで、光記録媒体の記録再生を行う際
は、光スポットを記録トラックに追従させるためにトラ
ッキングサーボを行う必要があるが、トラッキングサー
ボには様々な手法がある。そして、その一つとしてプッ
シュプル法が挙げられる。
【0006】プッシュプル法では、記録トラックを中心
に対称に配置された一対の受光部により、光記録媒体か
らの戻り光を検出する。そして、それら一対の受光部で
それぞれ検出された光量の差をとってプッシュプル信号
を求め、このプッシュプル信号を、光スポットのトラッ
ク中心からのずれ量を示すトラッキングエラー信号とし
て用いて、トラッキングサーボを行う。
【0007】このようなプッシュプル法は、比較的に簡
便であり好ましい手法であるが、一方で、グルーブ非形
成領域からは、十分なレベルの信号振幅量を得ることが
難しいという問題がある。
【0008】例えば、トラッキングサーボの対象がグル
ーブ形成領域であるとする。ここで、記録再生に使用す
る光の波長をλとすると、グルーブの位相深さが約λ/
8のとき、プッシュプル信号振幅量は最大となる。この
ように適切な深さのグルーブが形成されていれば、プッ
シュプル法により安定にトラッキングサーボを行うこと
ができる。
【0009】しかしながら、グルーブ非形成領域では、
十分なレベルのプッシュプル信号振幅量を得ることが困
難である。例えば、グルーブが形成されておらず、記録
信号に対応したピット列だけが形成された領域の場合、
プッシュプル信号振幅量は、グルーブ形成領域の半分程
度になってしまう。また、記録信号に対応したピット列
を形成する場合、その深さは再生信号量が最大となるよ
うに最適化するのが普通であり、多くの場合、ピットの
位相深さはλ/4程度とされる。しかし、ピットの位相
深さをλ/4としたとき、ピット形成領域から十分なレ
ベルのプッシュプル信号を得ることはできない。
【0010】換言すれば、従来、記録信号を予め記録し
た光記録媒体の場合、記録信号に対応したピット列をデ
ィスク基板に予め形成しておくのが普通であるが、その
ような光記録媒体では、トラッキングサーボにプッシュ
プル法を適用することが難しかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、記録信
号に対応したピット列がディスク基板に予め形成された
光記録媒体では、それらのピット列が形成された領域か
らは、十分なレベルのプッシュプル信号振幅量を得るこ
とができないため、プッシュプル法によりトラッキング
サーボを行うことはできなかった。そのため、従来は、
トラッキングサーボの手法として、3スポット法やDP
D法等のような、プッシュプル法に比べて複雑な手法を
取らざるを得なかった。
【0012】本発明は、以上のような従来の実情に鑑み
て提案されたものであり、再生専用の信号を予め記録し
た光記録媒体において、プッシュプル法によりトラッキ
ングサーボを行えるようにすることを目的としている。
また、本発明は、そのような光記録媒体の基板作製用の
型となる光記録媒体製造用原盤を提供すること、並び
に、そのような光記録媒体の記録及び/又は再生を行う
光記録再生装置を提供することも目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光記録媒体
は、記録トラックに沿ってグルーブが形成されてなると
ともに、所定の変調が施された信号が上記グルーブのト
ラック幅方向の変位として記録された情報記録再生領域
を備える。ここで、情報記録再生領域に形成されたグル
ーブにおける上記変位の最大振幅量は、トラックピッチ
の6.25〜31.25%とする。
【0014】以上のような本発明に係る光記録媒体で
は、所定の変調が施された信号がグルーブのトラック幅
方向の変位として記録されるので、予め信号が記録され
た情報記録再生領域にもグルーブが存在する。したがっ
て、予め信号が記録された情報記録再生領域を備えてい
ても、プッシュプル法によりトラッキングサーボを行う
ことができる。
【0015】また、本発明に係る光記録媒体製造用原盤
は、記録トラックに沿ってグルーブが形成されてなる光
記録媒体の基板作製用の型となる光記録媒体製造用原盤
であって、光記録媒体に形成されるグルーブに対応した
凹凸パターンが形成されてなる。ここで、対象となる光
記録媒体は、所定の変調が施された信号がグルーブのト
ラック幅方向の変位として記録された情報記録再生領域
を備え、上記情報記録再生領域に形成されたグルーブに
おける上記変位の最大振幅量が、トラックピッチの6.
25〜31.25%とされる。
【0016】以上のような本発明に係る光記録媒体製造
用原盤では、所定の変調が施された信号がグルーブのト
ラック幅方向の変位として記録された光記録媒体を製造
することができる。この光記録媒体製造用原盤を用いて
製造された光記録媒体は、予め信号が記録された情報記
録再生領域にもグルーブが存在するので、予め信号が記
録された情報記録再生領域を備えていても、プッシュプ
ル法によりトラッキングサーボを行うことができる。
【0017】また、本発明に係る光記録再生装置は、記
録トラックに沿ってグルーブが形成されてなる光記録媒
体の記録及び/又は再生を行う光記録再生装置であっ
て、光学ヘッドを備える。この光学ヘッドは、光記録媒
体に光を照射するとともに、その光が光記録媒体によっ
て反射されて戻ってきた戻り光を、記録トラックを中心
に対称に配置された一対の受光部により検出する。ここ
で、記録及び/又は再生の対象となる光記録媒体は、所
定の変調が施された信号がグルーブのトラック幅方向の
変位として記録された情報記録再生領域を備え、情報記
録再生領域に形成されたグルーブにおける上記変位の最
大振幅量が、トラックピッチの6.25〜31.25%
とされる。そして、この光記録再生装置は、光記録媒体
の情報記録再生領域から信号を再生する際、光学ヘッド
の一対の受光部でそれぞれ検出された光量の差をとった
プッシュプル信号に基づいてトラッキングサーボを行
う。
【0018】この光記録再生装置では、記録及び/又は
再生の対象となる光記録媒体として、所定の変調が施さ
れた信号がグルーブのトラック幅方向の変位として記録
された情報記録再生領域を備えた光記録媒体を用いてい
る。したがって、プッシュプル法によりトラッキングサ
ーボを行いつつ、光記録媒体から信号を再生することが
できる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】なお、以下の説明では、本発明を適用した
光記録媒体として、所定の変調が施された信号が予め記
録された情報記録再生領域を備えた再生専用光ディスク
と、所定の変調が施された信号が予め記録された情報記
録再生領域を備えた光磁気ディスクとを例に挙げる。た
だし、本発明は、所定の変調が施された信号が予め記録
された情報記録再生領域を備えた光記録媒体に対して広
く適用可能であり、以下に挙げる再生専用光ディスクや
光磁気ディスク以外の光記録媒体に対しても適用可能で
ある。
【0021】<再生専用光ディスク>本発明を適用した
再生専用光ディスクの一例を図1に示す。
【0022】この再生専用光ディスク1は、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(P
C)等からなる円盤状のディスク基板2の上に、Al等
からなる光反射層3が形成され、当該光反射層3の上に
紫外線硬化樹脂等からなる保護層4が形成されてなる。
【0023】この再生専用光ディスク1には、記録領域
の一部を拡大した図2(A)に示すように、記録トラッ
クに沿って、シングルスパイラル状にグルーブGが形成
されている。そして、EFM変調、EFM+変調又は1
−7変調等の所定の変調処理が施された信号が、グルー
ブGのトラック幅方向の変位として記録されている。
【0024】ここで、図2は、記録対象の信号を、グル
ーブGのトラック幅方向の変位として記録した場合と、
従来のようにピット列として記録した場合とを比較して
示している。すなわち、図2(A)は、本発明を適用し
た再生専用光ディスク1の記録領域の形成されるグルー
ブの一部を拡大した図であり、図2(A)に示すよう
に、この再生専用光ディスク1では、記録対象の信号が
グルーブGのトラック幅方向の変位として記録されてい
る。一方、図2(B)は、従来の再生専用光ディスクの
記録領域に形成されるピット列Pの一部を拡大した図で
あり、図2(B)に示すように、従来の再生専用光ディ
スクでは、記録対象の信号がピット列Pとして記録され
ている。
【0025】すなわち、本発明を適用した再生専用光デ
ィスク1において、グルーブGはシングルスパイラル状
に形成されるが、当該グルーブGは一様にまっすぐ形成
される訳ではなく、所定の変調が施された記録対象の信
号に対応するように、トラック幅方向に変位している。
そして、このグルーブGのトラック幅方向の変位が、こ
の再生専用光ディスク1に予め記録された信号を示して
いる。
【0026】換言すれば、本発明を適用した再生専用光
ディスク1に形成されるグルーブGは、所定の変調が施
された記録対象の信号に対応するように、トラック幅方
向にウォブリングしており、当該ウォブリングが、この
再生専用光ディスク1に予め記録された信号に対応して
いる。したがって、この再生専用光ディスク1では、情
報の記録にピット列が不要であり、一連のグルーブGだ
けで、信号が記録されることとなる。
【0027】なお、グルーブGのトラック幅方向の変位
として信号を記録するにあたり、記録する情報は任意で
あり、例えば、TOC情報等を記録するようにしてもよ
いし、或いは、アドレス情報、セクターマーク、VFO
等を、グルーブGのトラック幅方向の変位として記録す
ることも可能である。
【0028】ところで、再生専用光ディスク1に形成さ
れるグルーブGは、記録する信号に対応するようにトラ
ック幅方向に変位しているが、その変位の最大振幅量
は、トラックピッチの6.25〜31.25%とする。
グルーブ変位の最大振幅量をトラックピッチの6.25
〜31.25%とすることで、後述する実験結果から分
かるように、安定な信号再生とトラッキングサーボを両
立することができる。
【0029】具体的には例えば、トラックピッチが1.
60μmのときは、グルーブ変位の最大振幅量は、±5
0nm〜±250nmの範囲内とする。これにより、グ
ルーブ変位の最大振幅量は、トラックピッチの6.25
〜31.25%となり、安定な信号再生とトラッキング
サーボとを両立することが可能となる。
【0030】以上のような再生専用光ディスク1から信
号を再生する際は、再生専用光ディスク1にレーザ光を
照射し、当該レーザ光が再生専用光ディスク1によって
反射されて戻ってきた戻り光を、記録トラックを中心に
対称に配置された一対の受光部により検出する。このと
き、それら一対の受光部でそれぞれ検出された光量の差
をとったプッシュプル信号を検出するとともに、それら
一対の受光部でそれぞれ検出された光量の和をとったR
F信号を検出する。
【0031】図3に、トラック幅方向に変位したグルー
ブと、当該グルーブから得られるプッシュプル信号及び
RF信号との関係を示す。図3に示すように、プッシュ
プル信号及びRF信号は、グルーブ変位に合わせて変動
するので、プッシュプル信号又はRF信号から、グルー
ブ変位を検出することができる。
【0032】そこで、上記再生専用光ディスク1から信
号を再生する際は、プッシュプル信号又はRF信号から
グルーブGのトラック幅方向の変位を検出して、グルー
ブGのトラック幅方向の変位として記録された信号を再
生する。また、このように信号再生を行うときには、光
スポットが記録トラックのほぼ中心を追従して走行する
ように、検出されたプッシュプル信号を用いて、プッシ
ュプル法によりトラッキングサーボを行う。
【0033】<レーザカッティング装置>以上のような
再生専用光ディスク1を製造する際には、その原盤とな
る光記録媒体製造用原盤を作製するのにレーザカッティ
ング装置が使用される。以下、レーザカッティング装置
の一例について、図4を参照して説明する。
【0034】図4に示したレーザカッティング装置10
は、ガラス基板11の上に塗布されたフォトレジスト1
2を露光して潜像を形成するためのものである。このレ
ーザカッティング装置10でフォトレジスト12に潜像
を形成する際、フォトレジスト12が塗布されたガラス
基板11は、移動光学テーブル上に設けられた回転駆動
装置に取り付けられる。そして、フォトレジスト12を
露光する際、ガラス基板11は、フォトレジスト12の
全面にわたって所望のパターンでの露光がなされるよう
に、図中矢印Aに示すように回転駆動装置によって回転
駆動されるとともに、移動光学テーブルによって平行移
動される。
【0035】このレーザカッティング装置10は、レー
ザ光を出射する光源13と、光源13から出射されたレ
ーザ光の光強度を調整するための電気光学変調器(EO
M:Electro Optical Modulator)14と、電気光学変
調器14から出射されたレーザ光を反射光と透過光とに
分割するビームスプリッタ15と、ビームスプリッタ1
5を透過してきたレーザ光を検出するフォトディテクタ
(PD:Photo Detector)16と、電気光学変調器14
に対して信号電界を印加して当該電気光学変調器14か
ら出射されるレーザ光強度を調整するオートパワーコン
トローラ(APC:Auto Power Controller)17とを
備えている。
【0036】上記レーザカッティング装置10におい
て、光源13から出射されたレーザ光は、先ず、オート
パワーコントローラ17から印加される信号電界によっ
て駆動される電気光学変調器14によって、所定の光強
度とされる。
【0037】なお、光源13には、任意のものが使用可
能であるが、比較的に短波長のレーザ光を出射するもの
が好ましい。具体的には、例えば、波長λが413nm
のレーザ光を出射するKrレーザや、波長λが442n
mのレーザ光を出射するHe−Cdレーザなどが、光源
13として好適である。
【0038】そして、電気光学変調器14から出射され
たレーザ光は、ビームスプリッタ15によって反射光と
透過光とに分けられる。なお、ビームスプリッタ15に
よって反射されたレーザ光は、フォトレジストを露光す
る露光ビームとなる。
【0039】ここで、ビームスプリッタ15を透過した
レーザ光は、フォトディテクタ16によって、その光強
度が検出され、当該光強度に応じた信号がフォトディテ
クタ16からオートパワーコントローラ17に送られ
る。そして、フォトディテクタ16から送られてきた信
号に応じて、オートパワーコントローラ17は、フォト
ディテクタ16によって検出される光強度が所定のレベ
ルにて一定となるように、電気光学変調器14に対して
印加する信号電界を調整する。これにより、電気光学変
調器14から出射するレーザ光の光強度が一定となるよ
うに、自動光量制御(APC:Auto Power Control)が
施され、ノイズの少ない安定したレーザ光が得られる。
【0040】一方、ビームスプリッタ15によって反射
されてなる露光ビームは、当該露光ビームを光強度変調
するための変調光学系21に導かれ、当該変調光学系2
1によって光強度変調が施される。
【0041】変調光学系21に入射した露光ビームは、
集光レンズ22によって集光された上で音響光学変調器
(AOM:Acousto Optical Modulator)23に入射
し、この音響光学変調器23によって、所望する露光パ
ターンに対応するように光強度変調される。そして、音
響光学変調器23によって光強度変調された露光ビーム
は、コリメートレンズ24によって平行光とされた上
で、変調光学系21から出射される。
【0042】ここで、音響光学変調器23には、当該音
響光学変調器23を駆動するための駆動用ドライバ25
が取り付けられている。そして、フォトレジスト12の
露光時には、所望する露光パターンに応じた信号S1が
駆動用ドライバ25に入力され、当該信号S1に応じて
駆動用ドライバ25によって音響光学変調器23が駆動
され、露光ビームに対して光強度変調が施される。
【0043】具体的には、一定の深さのグルーブに対応
したグルーブパターンの潜像をフォトレジスト12に形
成する場合に、一定レベルのDC信号が駆動用ドライバ
25に入力され、当該DC信号に応じて駆動用ドライバ
25によって音響光学変調器23が駆動される。これに
より、所望するグルーブパターンに対応するように、露
光ビームに対して光強度変調が施される。
【0044】以上のようにして、露光ビームは変調光学
系21によって光強度変調が施される。そして、変調光
学系21から出射された露光ビームは、ミラー26によ
って反射され、移動光学テーブル上に水平且つ平行に導
かれる。
【0045】そして、移動光学テーブル上に水平且つ平
行に導かれた露光ビームは、偏向光学系27によって光
学偏向が施される。ここで、偏向光学系27は、露光ビ
ームに対して光学偏向を施すためのものである。すなわ
ち、上記再生専用光ディスク1に形成されるグルーブに
対応した潜像を形成するときは、この偏向光学系27に
よって、グルーブ形状に対応するように露光ビームに光
学偏向を施し、当該光学偏向を施した露光ビームにより
フォトレジスト12を露光するようにする。
【0046】すなわち、変調光学系21から出射され偏
向光学系27に入射した露光ビームは、ウェッジプリズ
ム28を介して音響光学偏向器(AOD:Acousto Opti
calDeflector)29に入射し、この音響光学偏向器29
によって、所望する露光パターンに対応するように光学
偏向が施される。そして、音響光学偏向器29によって
光学偏向が施された露光ビームは、ウエッジプリズム3
0を介して偏向光学系27から出射される。
【0047】ここで、音響光学偏向器29には、当該音
響光学偏向器29を駆動するための駆動用ドライバ31
が取り付けられている。そして、フォトレジスト12の
露光時には、所望する露光パターンに応じた信号S2が
駆動用ドライバ31に入力され、当該信号S2に応じて
駆動用ドライバ31によって音響光学偏向器29が駆動
され、露光ビームに対して光学偏向が施される。
【0048】そして、このような偏向光学系27によっ
て、光学偏向が施された露光ビームは、拡大レンズ32
によって所定のビーム径とされた上でミラー33によっ
て反射されて対物レンズ34へと導かれ、当該対物レン
ズ34によってフォトレジスト12上に集光される。こ
れにより、フォトレジスト12が露光され、フォトレジ
スト12に潜像が形成されることとなる。
【0049】このとき、フォトレジスト12が塗布され
ているガラス基板11は、上述したように、フォトレジ
スト12の全面にわたって所望のパターンでの露光がな
されるように、図中矢印Aに示すように回転駆動装置に
よって回転駆動されるとともに、移動光学テーブルによ
って平行移動される。この結果、露光ビームの照射軌跡
に応じた潜像が、フォトレジスト12の全面にわたって
形成されることとなる。
【0050】<再生専用光ディスクの製造方法>つぎ
に、上記再生専用光ディスク1の製造方法について、具
体的な例を挙げて詳細に説明する。
【0051】上記再生専用光ディスク1を作製する際
は、先ず、原盤工程として、再生専用光ディスク1に形
成されるグルーブに対応した凹凸パターンを有する光記
録媒体製造用原盤を作製する。
【0052】この原盤工程においては、先ず、表面を研
磨した円盤状のガラス基板を洗浄し乾燥させ、その後、
このガラス基板上に感光材料であるフォトレジストを塗
布する。次に、このフォトレジストを上記レーザカッテ
ィング装置10によって露光し、再生専用光ディスク1
に形成されるグルーブに対応した潜像をフォトレジスト
に形成する。
【0053】このとき、記録する信号に対応するよう
に、レーザカッティング装置10の偏向光学系27によ
り、露光ビームに対して光学偏向を施す。これにより、
トラック幅方向の変位により信号が記録されるグルーブ
に対応した潜像が、フォトレジストに形成されることと
なる。
【0054】なお、フォトレジストを露光して、グルー
ブに対応した潜像を形成する際は、フォトレジストが塗
布形成されているガラス基板を、所定の回転速度にて回
転駆動させるとともに、所定の速度にて平行移動させ
る。具体的には、後述する評価用光ディスクを作製する
際、ガラス基板の回転速度は、露光ビームによる光スポ
ットとフォトレジストとの相対的な移動速度が線速1.
40m/secとなるようにした。そして、トラックピ
ッチTPitchが1.60μmとなるように、ガラス基板
を1回転毎に1.60μmだけ半径方向に平行移動させ
た。
【0055】そして、以上のようにしてフォトレジスト
に潜像を形成した後、フォトレジストが塗布されている
面が上面となるように、ガラス基板を現像機のターンテ
ーブル上に載置する。そして、当該ターンテーブルを回
転させることによりガラス基板を回転させながら、フォ
トレジスト上に現像液を滴下して現像処理を施して、ガ
ラス基板上にグルーブに対応した凹凸パターンを形成す
る。
【0056】次に、上記凹凸パターン上に無電界メッキ
法によりNi等からなる導電化膜を形成し、その後、導
電化膜が形成されたガラス基板を電鋳装置に取り付け、
電気メッキ法により導電化膜上にNi等からなるメッキ
層を、300±5μm程度の厚さとなるように形成す
る。その後、このメッキ層を剥離し、剥離したメッキを
アセトン等を用いて洗浄し、凹凸パターンが転写された
面に残存しているフォトレジストを除去する。
【0057】以上の工程により、ガラス基板上に形成さ
れていた凹凸パターンが転写されたメッキからなる光記
録媒体製造用原盤、すなわち、トラック幅方向の変位に
より信号が記録されるグルーブに対応した凹凸パターン
が形成された光記録媒体製造用原盤が完成する。
【0058】次に、転写工程として、フォトポリマー法
(いわゆる2P法)により、上記光記録媒体製造用原盤
の表面形状が転写されてなるディスク基板を作製する。
【0059】具体的には、先ず、光記録媒体製造用原盤
の凹凸パターンが形成された面上にフォトポリマーを平
滑に塗布してフォトポリマー層を形成し、次に、当該フ
ォトポリマー層に泡やゴミが入らないようにしながら、
フォトポリマー層上にベースプレートを密着させる。こ
こで、ベースプレートには、例えば、1.2mm厚のポ
リメチルメタクリレートからなるベースプレートを使用
する。
【0060】その後、紫外線を照射してフォトポリマー
を硬化させ、その後、光記録媒体製造用原盤を剥離する
ことにより、光記録媒体製造用原盤の表面形状が転写さ
れてなるディスク基板を作製する。
【0061】なお、ここでは、光記録媒体製造用原盤に
形成された凹凸パターンがより正確にディスク基板に転
写されるように、2P法を用いてディスク基板を作製す
る例を挙げたが、ディスク基板を量産するような場合に
は、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネート等の
透明樹脂を用いて射出成形によって作製するようにして
も良いことは言うまでもない。
【0062】次に、成膜工程として、光記録媒体製造用
原盤の表面形状が転写されてなるディスク基板の上に光
反射層及び保護層を形成する。具体的には、例えば、先
ず、ディスク基板の凹凸パターンが形成された面上に、
Al等からなる光反射層を蒸着によって形成し、その
後、当該光反射層の上に紫外線硬化樹脂をスピンコート
法により塗布し、当該紫外線硬化樹脂に対して紫外線を
照射し硬化させることにより、保護層を形成する。
【0063】以上の工程により、再生専用光ディスク1
が完成する。
【0064】<再生専用光ディスクの評価>つぎに、上
述のような製造方法にて評価用の再生専用光ディスクを
複数作製し、それらの評価用光ディスクを評価した結果
について説明する。
【0065】ここでは、グルーブ変位量の異なる複数の
評価用光ディスクを作製し、それらの評価を行った。な
お、各評価用光ディスクでは、EFM信号に対応させて
グルーブをトラック幅方向に変位させて、グルーブのト
ラック幅方向の変位としてEFM信号を記録した。そし
て、各評価用光ディスクで、グルーブ変位量が異なるよ
うにした。
【0066】評価用光ディスクを作製する際は、まず、
グルーブに対応した潜像を形成する際の露光条件を変え
て、複数の光記録媒体製造用原盤を作製した。具体的に
は、グルーブ変位量の異なる評価用光磁気ディスクを作
製するために、レーザカッティング装置10の音響光学
偏向器29を駆動するための駆動用ドライバ31に入力
する信号S2を変化させて、グルーブに対応した潜像を
形成する際にフォトレジストに照射する露光ビームの偏
向量を変化させた。なお、その他の露光条件として、線
速は1.40m/sec、送りピッチ(すなわちトラッ
クピッチ)は1.60μm、露光パワーは0.70mW
とした。
【0067】そして、以上のように条件を変えて作製し
た複数の光記録媒体製造用原盤を用いて2P法により評
価用光ディスクを作製した。なお、評価用光ディスクの
ディスク基板の材料には、ポリメチルメタクリレートを
使用した。
【0068】以上のように作製した複数の評価用光ディ
スクについて、グルーブ変位の振幅量を測定したとこ
ろ、それぞれ±25nm、±50nm、±75nm、±
100nm、±125nm、±150nm、±200n
m、±250nmであった。また、各評価用光ディスク
に形成されたグルーブの断面形状を測定したところ、全
ての評価用光ディスクグについて、グルーブの底幅はほ
ぼ300nm、グルーブの上幅はほぼ550nmであっ
た。
【0069】なお、グルーブ形状の測定は、実際には、
評価用光ディスク自体を測定するのではなく、光記録媒
体製造用原盤に形成された凹凸パターンを走査電子顕微
鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)で測定す
ることにより行った。すなわち、ここでは、光記録媒体
製造用原盤に形成された凹凸パターンがディスク基板に
精度良く転写されるものと仮定し、光記録媒体製造用原
盤に形成された凹凸パターンの形状を測定した結果を、
評価用光ディスクに形成されたグルーブ形状を示す値と
して用いた。
【0070】そして、以上のように作製した複数の評価
用光ディスクについて再生特性等の評価を行った。評価
には、対物レンズを搭載した2軸デバイスがシークアー
ムの先端に配され、対物レンズの移動が少なくて済むよ
うになされた擬一軸系の光学ヘッドを用いた。また、レ
ーザ光の波長λは780nm、対物レンズの開口数NA
は0.50、焦点距離は4.5mm、線速は1.40m
/secとした。
【0071】評価にあたって、まず、プッシュプル法に
よるトラッキングサーボが安定に行えるかを確認した。
その結果、全ての評価用光ディスクについて、十分なレ
ベルのプッシュプル信号が得られ、プッシュプル法によ
るトラッキングサーボを安定に行えることが確認でき
た。これは、これらの評価用光ディスクでは、ピット列
だけが形成されているような領域が無く、信号が記録さ
れた領域の全面にわたってグルーブが形成されているか
らである。
【0072】つぎに、各評価用光ディスクについて、グ
ルーブのトラック幅方向の変位として記録されたEFM
信号を再生し、そのときのブロックエラーレートとジッ
ターとを測定した。なお、ジッターの測定には、菊水社
製のジッター測定器を使用した。ブロックエラーレート
とジッターを測定した結果を図5に示す。
【0073】図5に示すように、グルーブ変位の振幅量
が±50nmから±250nmまでの各評価用光ディス
では、ブロックエラーレートは100個以下となり、こ
れらの評価用光ディスクに記録されたEFM信号は、十
分に安定に再生することができた。また、ジッターもブ
ロックエラーレートとほとんど同様な傾向を示し、グル
ーブ変位の振幅量が±50nmから±250nmまでの
各評価用光ディスクでは、ジッターは11ns以下とな
り、十分に許容できる値となった。
【0074】以上の結果から、グルーブ変位の振幅量が
±50nmから±250nmまでの間ならば、十分に安
定に信号再生を行えることが分かった。これらの値をト
ラックピッチ1.60μmで規格化すると、振幅が±5
0nmのとき、最大振幅量は100nmであるので、グ
ルーブ変位の最大振幅量は、トラックピッチの6.25
%(=100nm/1600nm)となり、また、振幅
が±250nmのとき、最大振幅量は500nmである
ので、グルーブ変位の最大振幅量は、トラックピッチの
31.25%(=500nm/1600nm)となる。
【0075】以上のことから、グルーブ変位の最大振幅
量がトラックピッチの6.25〜31.25%の範囲内
にあれば、安定に信号を再生できることが確認できた。
しかも、上述したように、信号が記録された領域の全面
にわたってグルーブが形成されているので、十分なレベ
ルのプッシュプル信号が得られ、プッシュプル法による
トラッキングサーボも安定に行うことができる。
【0076】<光記録再生装置>つぎに、上記再生専用
光ディスク1から信号を再生する光記録再生装置につい
て説明する。
【0077】図6に本発明を適用した光記録再生装置の
一構成例を示す。この光記録再生装置40は、グルーブ
のトラック幅方向の変位として情報信号が記録された再
生専用光ディスク1から信号を再生する信号再生装置で
あり、光学ヘッド41と、再生専用光ディスク1を回転
駆動させるスピンドルモータ42と、光学ヘッド41を
動かすための送りモータ43と、所定の復調処理を行う
復調回路44と、光学ヘッド41及びスピンドルモータ
42のサーボ制御を行うサーボ制御回路45と、システ
ム全体の制御を行うシステムコントローラ46とを備え
ている。
【0078】スピンドルモータ42は、サーボ制御回路
45により駆動制御され、所定の回転数で回転駆動され
る。すなわち、信号再生の対象となる再生専用光ディス
ク1は、スピンドルモータ42にチャッキングされ、サ
ーボ制御回路45により駆動制御されるスピンドルモー
タ42によって、所定の回転数で回転駆動される。
【0079】光学ヘッド41は、再生専用光ディスク1
から信号を再生する際に、回転駆動される再生専用光デ
ィスク1に対してレーザ光を照射し、その戻り光を検出
する。ここで、光学ヘッド41は、再生専用光ディスク
1の記録トラックを中心にして対称に配置された一対の
受光部を備えており、それら一対の受光部でそれぞれ検
出された光量の和をとった信号(RF信号)を、再生専
用光ディスク1に記録されていた信号を再生した再生信
号として復調回路44に供給する。また、光学ヘッド4
1は、それら一対の受光部でそれぞれ検出された光量の
差をとった信号(プッシュプル信号)を、記録トラック
中心からの光スポットのずれ量を示すトラッキングエラ
ー信号としてサーボ制御回路45に供給する。
【0080】また、光学ヘッド41は、再生専用光ディ
スク1によってレーザ光が反射されてなる戻り光から、
光スポットの焦点位置合わせを行うためのフォーカスサ
ーボ信号も検出し、当該フォーカスサーボ信号もサーボ
制御回路45に供給する。
【0081】復調回路44は、システムコントローラ4
6及び外部回路47に接続されている。この復調回路4
4は、再生専用光ディスク1から信号を再生する際、シ
ステムコントローラ46による制御のもとで、再生専用
光ディスク1から再生された再生信号を光学ヘッド41
から受け取り、当該再生信号に対して所定の復調処理を
施す。そして、復調回路44によって復調された再生信
号は、復調回路44から外部回路47へ出力される。
【0082】送りモータ43は、情報信号の記録再生を
行う際、光学ヘッド41を再生専用光ディスク1の径方
向の所定の位置に送るためのものであり、サーボ制御回
路45からの制御信号に基づいて駆動される。
【0083】サーボ制御回路45は、システムコントロ
ーラ46による制御のもとで、光学ヘッド41が再生専
用光ディスク1に対向する所定の位置に送られるよう
に、送りモータ43を制御する。また、サーボ制御回路
45は、スピンドルモータ42にも接続されており、シ
ステムコントローラ46による制御のもとで、スピンド
ルモータ42の動作を制御する。すなわち、サーボ制御
回路45は、信号再生時に、再生専用光ディスク1が所
定の回転数で回転駆動されるように、スピンドルモータ
42を制御する。
【0084】また、サーボ制御回路45は、光学ヘッド
41にも接続されており、信号再生時に、上述したよう
に光学ヘッド41からトラッキングエラー信号及びフォ
ーカスサーボ信号を受け取り、それらの信号に基づい
て、光学ヘッド41のトラッキングサーボ及びフォーカ
スサーボの制御を行う。
【0085】なお、光学ヘッド41のトラッキングサー
ボ及びフォーカスサーボは、例えば、光学ヘッド41の
対物レンズを2軸アクチュエータに搭載し、当該2軸ア
クチュエータにより対物レンズを微細に移動させること
で行う。
【0086】この光記録再生装置40では、光学ヘッド
41の一対の受光部でそれぞれ検出された光量の差をと
ったプッシュプル信号に基づいてトラッキングサーボを
行うようにしているが、この光記録再生装置40では、
記録媒体として、所定の変調が施された信号がグルーブ
のトラック幅方向の変位として記録された再生専用光デ
ィスク1を用いているので、安定にトラッキングサーボ
を行うことができる。
【0087】しかも、上述した評価用光ディスクの評価
結果からもわかるように、グルーブのトラック幅方向の
変位として記録された信号は十分に検出可能であり、こ
の光記録再生装置40でも、再生専用光ディスク1から
信号を十分に安定に再生するができる。
【0088】<光磁気ディスク>つぎに、本発明を光磁
気ディスクに適用した場合の実施の形態について説明す
る。
【0089】図7に、本発明を適用した光磁気ディスク
の一例を示す。この光磁気ディスク55は、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)やポリカーボネート(P
C)等からなる円盤状のディスク基板56の上に、光磁
気記録がなされる記録層57と、当該記録層57を保護
する保護層58とが形成されてなる。ここで、記録層5
7は、例えば、SiN等からなる誘電体膜と、TeFe
Co合金等からなる垂直磁気記録膜と、SiN等からな
る誘電体膜と、Al等からなる光反射膜とが積層されて
なる。また、保護層58は、例えば、記録層57の上に
紫外線硬化樹脂がスピンコートされてなる。なお、本発
明において、記録層57や保護層58の構成は任意であ
り、本例に限定されるものではない。
【0090】この光磁気ディスク55には、記録領域の
一部を拡大した図8に示すように、記録トラックに沿っ
てグルーブG1,G2,G3が形成されている。そし
て、その記録領域の一部は、所定の変調が施された信号
がグルーブG1のトラック幅方向の変位として予め記録
された再生専用領域B1とされており、その他のグルー
ブG2,G3が形成された領域は、光磁気記録による信
号の書き込みが可能な書込可能領域B2とされている。
【0091】再生専用領域B1には、記録トラックに沿
って、シングルスパイラル状にグルーブG1が形成され
ている。そして、EFM変調、EFM+変調又は1−7
変調等の所定の変調処理が施された信号が、グルーブG
1のトラック幅方向の変位として記録されている。な
お、この再生専用領域B1に記録される信号は、従来の
光磁気ディスクならばピット列として記録されていた信
号である。
【0092】すなわち、この光磁気ディスク55におい
て、再生専用領域B1に形成されたグルーブG1はシン
グルスパイラル状に形成されてなるが、当該グルーブG
1は一様にまっすぐ形成される訳ではなく、所定の変調
が施された記録対象の信号に対応するように、トラック
幅方向に変位している。そして、このグルーブG1のト
ラック幅方向の変位が、この光磁気ディスク55に予め
記録された、所定の変調が施された信号を示している。
【0093】換言すれば、この光磁気ディスク55の再
生専用領域B1に形成されたグルーブG1は、所定の変
調が施された記録対象の信号に対応するように、トラッ
ク幅方向にウォブリングしており、当該ウォブリング
が、この光磁気ディスク55に予め記録された信号に対
応している。したがって、この光磁気ディスク55で
は、情報の記録にピット列が不要となっており、予め記
録される信号は一連のグルーブG1だけにより記録され
ている。
【0094】ここで、光磁気ディスク55の再生専用領
域B1に形成されるグルーブG1は、記録する信号に対
応するようにトラック幅方向に変位しているが、その変
位の最大振幅量は、トラックピッチの6.25〜31.
25%とする。上記再生専用光ディスク1と同様、グル
ーブ変位の最大振幅量をトラックピッチの6.25〜3
1.25%とすることで、安定な信号再生とトラッキン
グサーボを両立することができる。
【0095】具体的には例えば、トラックピッチが0.
95μmのときは、グルーブ変位の振幅量は、±30n
m〜±148nmの範囲内とする。これにより、グルー
ブ変位の最大振幅量は、トラックピッチの6.25〜3
1.25%の範囲内となり、安定な信号再生とトラッキ
ングサーボを両立することが可能となる。
【0096】また、上記光磁気ディスク55において、
書込可能領域B2は、光磁気記録による信号の書き込み
が可能となっている領域であり、この書込可能領域B2
には、所定の周期で蛇行するように形成されたウォブリ
ンググルーブG2と、蛇行することなく形成されたスト
レートグルーブG3とがダブルスパイラル状に形成され
ている。ここで、ウォブリンググルーブG2は、所定の
周期で蛇行するように形成されたグルーブであり、グル
ーブを蛇行させることにより、グルーブ自体にアドレス
情報を付加したグルーブである。なお、ウォブリンググ
ルーブG2とストレートグルーブG3は、ほぼ同じ幅と
しておく。
【0097】この光磁気ディスク55では、ウォブリン
ググルーブG2とストレートグルーブG3との間のラン
ドの部分に、光磁気記録によるデータの記録が行われ
る。すなわち、図5に示すように、ウォブリンググルー
ブG2とストレートグルーブG3の間であって、ディス
ク内周側がストレートグルーブG3となっている部分
が、第1の記録トラックTrackAとなり、ウォブリング
グルーブG2とストレートグルーブG3の間であって、
ディスク内周側がウォブリンググルーブG2となってい
る部分が、第2の記録トラックTrackBとなる。そし
て、これらの記録トラックTrackA,TrackBに、光磁気
記録によるデータの記録が行われる。
【0098】ここで、ウォブリンググルーブG2は、例
えば±20nmの振幅にて一定の周期で蛇行するように
形成される。すなわち、この光磁気ディスク55では、
一方のグルーブ(すなわちウォブリンググルーブG2)
を例えば±20nmの振幅にてウォブリングさせること
により、グルーブ自体にアドレス情報を付加している。
【0099】また、この光磁気ディスク55において、
トラックピッチTPitchは例えば0.95μmとされ
る。ここで、再生専用領域B1のトラックピッチTPitc
hは、隣接するグルーブG1の間隔に相当する。すなわ
ち、この光磁気ディスク55の再生専用領域B1におい
て、隣接するグルーブG1の間隔は、例えば0.95μ
mとされる。また、書込可能領域B2のトラックピッチ
は、ウォブリンググルーブG2とストレートグルーブG
3の中心位置の間隔に相当する。すなわち、この光磁気
ディスク55において、ウォブリンググルーブG2とス
トレートグルーブG3の中心位置の間隔は、例えば0.
95μmとされる。なお、隣接するストレートグルーブ
G3の中心位置の間隔のことをトラックピリオドTPeri
odと称する。トラックピリオドTPeriodは、トラックピ
ッチTPitchの2倍に相当し、トラックピッチTPitchが
0.95μmのとき、トラックピリオドTPeriodは1.
90μmとなる。
【0100】以上のような光磁気ディスク55の再生専
用領域B1から信号を再生する際は、上記再生専用光デ
ィスク1から信号を再生する場合と同様に、光磁気ディ
スク55の再生専用領域にレーザ光を照射し、当該レー
ザ光が光磁気ディスク55の再生専用領域によって反射
されて戻ってきた戻り光を、記録トラックを中心に対称
に配置された一対の受光部により検出する。そして、そ
れら一対の受光部でそれぞれ検出された光量の差をとっ
た差信号(プッシュプル信号)を検出するとともに、そ
れら一対の受光部でそれぞれ検出された光量の和をとっ
た和信号(RF信号)を検出する。
【0101】そして、上記光磁気ディスク55の再生専
用領域B1から信号を再生する際は、上記和信号からグ
ルーブのトラック幅方向の変位を検出して、グルーブG
1のトラック幅方向の変位として記録された信号を再生
する。また、このように信号再生を行うときには、光ス
ポットが記録トラックのほぼ中心を追従して走行するよ
うに、記録トラックを中心に対称に配置された一対の受
光部でそれぞれ検出された光量の差をとった差信号であ
るプッシュプル信号を用いて、プッシュプル法によりト
ラッキングサーボを行う。
【0102】一方、光磁気ディスク55の書込可能領域
B2に対して記録再生を行う際は、従来の光磁気ディス
クの場合と何ら変わることはなく、光磁気記録により記
録再生を行う。ただし、この場合も、光スポットが記録
トラックのほぼ中心を追従して走行するように、プッシ
ュプル法によりトラッキングサーボを行う。
【0103】<レーザカッティング装置>以上のような
光磁気ディスク55を製造する際には、その原盤となる
光記録媒体製造用原盤を作製するのにレーザカッティン
グ装置が使用される。以下、レーザカッティング装置の
一例について、図9を参照して説明する。
【0104】図9に示したレーザカッティング装置70
は、ガラス基板71の上に塗布されたフォトレジスト7
2を露光して潜像を形成するためのものである。このレ
ーザカッティング装置70でフォトレジスト72に潜像
を形成する際、フォトレジスト72が塗布されたガラス
基板71は、移動光学テーブル上に設けられた回転駆動
装置に取り付けられる。そして、フォトレジスト72を
露光する際、ガラス基板71は、フォトレジスト72の
全面にわたって所望のパターンでの露光がなされるよう
に、図中矢印Cに示すように回転駆動装置によって回転
駆動されるとともに、移動光学テーブルによって平行移
動される。
【0105】このレーザカッティング装置70は、2つ
の露光ビームによってフォトレジスト72を露光するこ
とが可能となっている。したがって、上記光磁気ディス
ク55の書込可能領域B2に形成されるウォブリンググ
ルーブG2に対応した潜像と、上記光磁気ディスク55
の書込可能領域B2に形成されるストレートグルーブG
3に対応した潜像とを、2つの露光ビームを用いて一緒
に形成するようなことが可能となっている。
【0106】このレーザカッティング装置70は、レー
ザ光を出射する光源73と、光源73から出射されたレ
ーザ光の光強度を調整するための電気光学変調器(EO
M:Electro Optical Modulator)74と、電気光学変
調器74から出射されたレーザ光の光軸上に配された検
光子75と、検光子75を透過してきたレーザ光を反射
光と透過光とに分割する第1のビームスプリッタ76
と、第1のビームスプリッタ76を透過してきたレーザ
光を反射光と透過光とに分割する第2のビームスプリッ
タ77と、第2のビームスプリッタ77を透過してきた
レーザ光を検出するフォトディテクタ(PD:Photo De
tector)79と、電気光学変調器74に対して信号電界
を印加して当該電気光学変調器74から出射されるレー
ザ光強度を調整するオートパワーコントローラ(AP
C:Auto Power Controller)80とを備えている。
【0107】上記レーザカッティング装置70におい
て、光源73から出射されたレーザ光は、先ず、オート
パワーコントローラ80から印加される信号電界によっ
て駆動される電気光学変調器74によって、所定の光強
度とされた上で検光子75に入射する。ここで、検光子
75はS偏光だけを透過する検光子であり、この検光子
75を透過してきたレーザ光はS偏光となる。
【0108】なお、光源73には、任意のものが使用可
能であるが、比較的に短波長のレーザ光を出射するもの
が好ましい。具体的には、例えば、波長λが413nm
のレーザ光を出射するKrレーザや、波長λが442n
mのレーザ光を出射するHe−Cdレーザなどが、光源
73として好適である。
【0109】そして、検光子75を透過してきたS偏光
のレーザ光は、先ず、第1のビームスプリッタ76によ
って反射光と透過光とに分けられ、更に、第1のビーム
スプリッタ76を透過したレーザ光は、第2のビームス
プリッタ77によって反射光と透過光とに分けられる。
なお、このレーザカッティング装置70では、第1のビ
ームスプリッタ76によって反射されたレーザ光が第1
の露光ビームとなり、第2のビームスプリッタ77によ
って反射されたレーザ光が第2の露光ビームとなる。
【0110】一方、第2のビームスプリッタ77を透過
したレーザ光は、フォトディテクタ79によって、その
光強度が検出され、当該光強度に応じた信号がフォトデ
ィテクタ79からオートパワーコントローラ80に送ら
れる。そして、フォトディテクタ79から送られてきた
信号に応じて、オートパワーコントローラ80は、フォ
トディテクタ79によって検出される光強度が所定のレ
ベルにて一定となるように、電気光学変調器74に対し
て印加する信号電界を調整する。これにより、電気光学
変調器74から出射するレーザ光の光強度が一定となる
ように、自動光量制御(APC:Auto Power Control)
が施され、ノイズの少ない安定したレーザ光が得られ
る。
【0111】また、レーザカッティング装置80は、第
1のビームスプリッタ76によって反射されたレーザ光
を光強度変調するための第1の変調光学系81と、第2
のビームスプリッタ77によって反射されたレーザ光を
光強度変調するための第2の変調光学系82と、第1及
び第2の変調光学系81,82によって光強度変調が施
された各レーザ光を再合成してフォトレジスト72上に
集光するための光学系104とを備えている。
【0112】そして、第1のビームスプリッタ76によ
って反射されてなる第1の露光ビームは、第1の変調光
学系81に導かれ、第1の変調光学系81によって光強
度変調が施される。同様に、第2のビームスプリッタ7
7によって反射されてなる第2の露光ビームは、第2の
変調光学系82に導かれ、第2の変調光学系82によっ
て光強度変調が施される。
【0113】第1の変調光学系81に入射した第1の露
光ビームは、集光レンズ85によって集光された上で音
響光学変調器(AOM:Acousto Optical Modulator)
86に入射し、この音響光学変調器86によって、所望
する露光パターンに対応するように光強度変調される。
そして、音響光学変調器86によって光強度変調された
第1の露光ビームは、コリメートレンズ87によって平
行光とされた上で、第1の変調光学系81から出射す
る。
【0114】ここで、音響光学変調器86には、当該音
響光学変調器86を駆動するための駆動用ドライバ88
が取り付けられている。そして、フォトレジスト72の
露光時には、所望する露光パターンに応じた信号S1が
駆動用ドライバ88に入力され、当該信号S1に応じて
駆動用ドライバ88によって音響光学変調器86が駆動
され、第1の露光ビームに対して光強度変調が施され
る。
【0115】具体的には、一定の深さのグルーブに対応
したグルーブパターンの潜像をフォトレジスト72に形
成する場合に、一定レベルのDC信号が駆動用ドライバ
88に入力され、当該DC信号に応じて駆動用ドライバ
88によって音響光学変調器86が駆動される。これに
より、所望するグルーブパターンに対応するように、第
1の露光ビームに対して光強度変調が施される。
【0116】また、第2の変調光学系82に入射した第
2の露光ビームは、集光レンズ89によって集光された
上で音響光学変調器90に入射し、この音響光学変調器
90によって、所望する露光パターンに対応するように
光強度変調される。そして、音響光学変調器90によっ
て光強度変調された第2の露光ビームは、コリメートレ
ンズ91によって平行光とされるとともに、λ/2波長
板96を透過することにより偏光方向が90°回転させ
られた上で、第2の変調光学系82から出射する。
【0117】ここで、音響光学変調器90には、当該音
響光学変調器90を駆動するための駆動用ドライバ92
が取り付けられている。そして、フォトレジスト72の
露光時には、所望する露光パターンに応じた信号S2が
駆動用ドライバ92に入力され、当該信号S2に応じて
駆動用ドライバ92によって音響光学変調器90が駆動
され、第2の露光ビームに対して光強度変調が施され
る。
【0118】具体的には、一定の深さのグルーブに対応
したグルーブパターンの潜像をフォトレジスト72に形
成する場合に、一定レベルのDC信号が駆動用ドライバ
92に入力され、当該DC信号に応じて駆動用ドライバ
92によって音響光学変調器90が駆動される。これに
より、所望するグルーブパターンに対応するように、第
2の露光ビームに対して光強度変調が施される。
【0119】以上のようにして、第1の露光ビームは第
1の変調光学系81によって光強度変調が施され、第2
の露光ビームは第2の変調光学系82によって光強度変
調が施される。このとき、第1の変調光学系81から出
射する第1の露光ビームはS偏光のままであるが、第2
の変調光学系82から出射する第2の露光ビームは、λ
/2波長板96を透過することにより偏光方向が90°
回転させられているので、P偏光となっている。
【0120】そして、第1の変調光学系81から出射さ
れた第1の露光ビームは、ミラー100によって反射さ
れ、移動光学テーブル上に水平且つ平行に導かれる。同
様に、第2の変調光学系82から出射された第2の露光
ビームは、ミラー101によって反射され、移動光学テ
ーブル上に水平且つ平行に導かれる。
【0121】そして、ミラー100によって反射され、
移動光学テーブル上に水平且つ平行に導かれた第1の露
光ビームは、偏向光学系106によって光学偏向が施さ
れた上で、ミラー114によって反射されて進行方向が
90°曲げられた上で偏光ビームスプリッタ115に入
射する。また、ミラー101によって反射され、移動光
学テーブル上に水平且つ平行に導かれた第2の露光ビー
ムは、そのまま偏光ビームスプリッタ115に入射す
る。
【0122】ここで、偏向光学系106は、第1の露光
ビームに対して光学偏向を施すためのものである。例え
ば、上記光磁気ディスク55の再生専用領域B1に形成
されるグルーブG1に対応した潜像や、上記光磁気ディ
スク55の書込可能領域B2に形成されるウォブリング
グルーブG2に対応した潜像を形成するときは、この偏
向光学系106によってそれらのグルーブ形状に対応す
るように第1の露光ビームに光学偏向を施し、当該光学
偏向を施した第1の露光ビームによりフォトレジスト7
2を露光するようにする。
【0123】すなわち、第1の変調光学系81から出射
され偏向光学系106に入射した第1の露光ビームは、
ウェッジプリズム107を介して音響光学偏向器(AO
D:Acousto Optical Deflector)108に入射し、こ
の音響光学偏向器108によって、所望する露光パター
ンに対応するように光学偏向が施される。そして、音響
光学偏向器108によって光学偏向が施された第1の露
光ビームは、ウエッジプリズム109を介して偏向光学
系106から出射される。
【0124】ここで、音響光学偏向器108には、当該
音響光学偏向器108を駆動するための駆動用ドライバ
110が取り付けられている。そして、フォトレジスト
72の露光時には、所望する露光パターンに応じた信号
S3が駆動用ドライバ110に入力され、当該信号S3
に応じて駆動用ドライバ110によって音響光学偏向器
108が駆動され、これにより、第1の露光ビームに対
して光学偏向が施される。
【0125】そして、このような偏向光学系106によ
って、光学偏向が施された第1の露光ビームは、上述し
たように、ミラー114によって反射されて進行方向が
90°曲げられた上で偏光ビームスプリッタ115に入
射する。
【0126】ここで、偏光ビームスプリッタ115は、
S偏光を反射し、P偏光を透過するようにしておく。第
1の変調光学系81から出射された第1の露光ビームは
S偏光であり、第2の変調光学系82から出射された第
2の露光ビームはP偏光である。したがって、第1の露
光ビームは、偏光ビームスプリッタ115によって反射
され、第2の露光ビームは、偏光ビームスプリッタ11
5を透過する。これにより、第1の変調光学系81から
出射され偏向光学系106によって光学偏向が施された
第1の露光ビームと、第2の変調光学系82から出射さ
れた第2の露光ビームとは、進行方向が同一方向となる
ように再合成される。
【0127】そして、進行方向が同一方向となるように
再合成されて偏光ビームスプリッタ115から出射した
第1及び第2の露光ビームは、拡大レンズ112によっ
て所定のビーム径とされた上でミラー113によって反
射されて対物レンズ116へと導かれ、当該対物レンズ
116によってフォトレジスト72上に集光される。こ
れにより、フォトレジスト72が露光され、フォトレジ
スト72に潜像が形成されることとなる。
【0128】このとき、フォトレジスト72が塗布され
ているガラス基板71は、上述したように、フォトレジ
スト72の全面にわたって所望のパターンでの露光がな
されるように、図中矢印Cに示すように回転駆動装置に
よって回転駆動されるとともに、移動光学テーブルによ
って平行移動される。この結果、第1及び第2の露光ビ
ームの照射軌跡に応じた潜像が、フォトレジスト72の
全面にわたって形成されることとなる。
【0129】なお、露光ビームをフォトレジスト72の
上に集光するための対物レンズ116は、より微細なピ
ットパターンやグルーブパターンを形成できるようにす
るために、開口数NAが大きい方が好ましい。具体的に
は、開口数NAが0.9程度の対物レンズが好適であ
る。
【0130】また、このように第1及び第2の露光ビー
ムをフォトレジスト72に照射する際は、必要に応じ
て、拡大レンズ112によって第1及び第2の露光ビー
ムのビーム径を変化させ、対物レンズ116に対する有
効開口数を調整する。これにより、フォトレジスト72
の表面に集光される第1及び第2の露光ビームのスポッ
ト径を変化させることができる。
【0131】ところで、偏光ビームスプリッタ115に
入射した第1の露光ビームは、当該偏光ビームスプリッ
タ115の反射面にて、第2の露光ビームと合成され
る。このとき、偏光ビームスプリッタ115の反射面
は、当該反射面で合成されて出射される光の進行方向に
対して適度な反射角をなすようにしておく。これによ
り、この偏光ビームスプリッタ115から出射された第
1及び第2の露光ビームが対物レンズ116の結像集光
面(即ち、露光対象であるフォトレジスト72の表面)
に集光される際に、第1の露光ビームに対応するスポッ
トと、第2の露光ビームに対応するスポットとが、異な
る位置に形成される。
【0132】そして、偏光ビームスプリッタ115の反
射面の反射角は、第1の露光ビームに対応するスポット
と、第2の露光ビームに対応するスポットとの、ガラス
基板71の半径方向における間隔が、トラックピッチT
Pitchに対応するように設定しておく。これにより、第
1の露光ビームによりウォブリンググルーブG2に対応
する部分を露光し、同時に、第2の露光ビームによりス
トレートグルーブG3に対応する部分を露光することが
可能となる。
【0133】なお、このレーザカッティング装置70で
は、第1の露光ビームと第2の露光ビームとを合成する
ための偏向ビームスプリッタ115の向きを調整するこ
とにより、第1の露光ビームの照射位置と第2の露光ビ
ームの照射位置とを容易に調整することができる。した
がって、このレーザカッティング装置70を用いること
で、ウォブリンググルーブG2及びストレートグルーブ
G3の中心位置ずれを殆ど無くすことができる。
【0134】なお、以上のようなレーザカッティング装
置70を用いて、上記光磁気ディスク55の原盤となる
光記録媒体製造用原盤を作製する際、再生専用領域B1
に対応する部分ついては、第2の露光ビームを音響光学
変調器90により遮光し、第1の露光ビームだけを用い
てフォトレジスト72を露光し、再生専用領域B1に形
成されるグルーブG1に対応した潜像を形成する。一
方、書込可能領域B1に対応する部分については、第1
及び第2の露光ビームの両方を使用する。すなわち、第
1の露光ビームを用いてフォトレジスト72を露光し、
書込可能領域B2に形成されるウォブリンググルーブG
2に対応した潜像を形成するとともに、第2の露光ビー
ムを用いてフォトレジスト72を露光し、書込可能領域
B2に形成されるストレートグルーブG3に対応した潜
像を同時に形成する。
【0135】<光磁気ディスクの製造方法>つぎに、上
記光磁気ディスク55の製造方法について、具体的な例
を挙げて詳細に説明する。
【0136】上記光磁気ディスク55を作製する際は、
先ず、原盤工程として、光磁気ディスク55に形成され
るグルーブG1,G2,G3に対応した凹凸パターンを
有する光記録媒体製造用原盤を作製する。
【0137】この原盤工程においては、先ず、表面を研
磨した円盤状のガラス基板を洗浄し乾燥させ、その後、
このガラス基板上に感光材料であるフォトレジストを塗
布する。次に、このフォトレジストを上記レーザカッテ
ィング装置70によって露光し、光磁気ディスク55に
形成されるグルーブG1,G2,G3に対応した潜像を
フォトレジストに形成する。
【0138】フォトレジストをレーザカッティング装置
70によって露光する際は、先ず、第1の露光ビームに
よってフォトレジストを露光することにより、再生専用
領域B1に形成されるグルーブG1に対応した潜像をフ
ォトレジストに形成し、その後、第1及び第2の露光ビ
ームによってフォトレジストを露光することにより、書
込可能領域B2に形成されるウォブリンググルーブG2
及びストレートグルーブG3に対応した潜像をフォトレ
ジストに形成する。
【0139】なお、再生専用領域B1に形成されるグル
ーブG1に対応した潜像をフォトレジスト12に形成す
る際、第2の露光ビームは、フォトレジストに入射しな
いように、第2の変調光学系82の音響光学変調器90
により遮光しておく。
【0140】また、再生専用領域B1に形成されるグル
ーブG1に対応した潜像をフォトレジストに形成する際
は、記録する信号に対応するように、偏向光学系106
により、第1の露光ビームに対して光学偏向を施す。こ
れにより、トラック幅方向の変位により信号が記録され
るグルーブG1に対応した潜像が形成されることとな
る。
【0141】そして、以上のようにしてフォトレジスト
に潜像を形成した後、フォトレジストが塗布されている
面が上面となるように、ガラス基板を現像機のターンテ
ーブル上に載置する。そして、当該ターンテーブルを回
転させることによりガラス基板を回転させながら、フォ
トレジスト上に現像液を滴下して現像処理を施して、ガ
ラス基板上にグルーブG1,G2,G3に対応した凹凸
パターンを形成する。
【0142】次に、上記凹凸パターン上に無電界メッキ
法によりNi等からなる導電化膜を形成し、その後、導
電化膜が形成されたガラス基板を電鋳装置に取り付け、
電気メッキ法により導電化膜上にNi等からなるメッキ
層を、300±5μm程度の厚さとなるように形成す
る。その後、このメッキ層を剥離し、剥離したメッキを
アセトン等を用いて洗浄し、凹凸パターンが転写された
面に残存しているフォトレジストを除去する。
【0143】以上の工程により、ガラス基板上に形成さ
れていた凹凸パターンが転写されたメッキからなる光記
録媒体製造用原盤、すなわち、再生専用領域B1に形成
されるグルーブG1と、書込可能領域B2に形成される
ウォブリンググルーブG2及びストレートグルーブG3
とに対応した凹凸パターンが形成された光記録媒体製造
用原盤が完成する。
【0144】次に、転写工程として、フォトポリマー法
(いわゆる2P法)により、上記光記録媒体製造用原盤
の表面形状が転写されてなるディスク基板を作製する。
【0145】具体的には、先ず、光記録媒体製造用原盤
の凹凸パターンが形成された面上にフォトポリマーを平
滑に塗布してフォトポリマー層を形成し、次に、当該フ
ォトポリマー層に泡やゴミが入らないようにしながら、
フォトポリマー層上にベースプレートを密着させる。こ
こで、ベースプレートには、例えば、1.2mm厚のポ
リメチルメタクリレートからなるベースプレートを使用
する。
【0146】その後、紫外線を照射してフォトポリマー
を硬化させ、その後、光記録媒体製造用原盤を剥離する
ことにより、光記録媒体製造用原盤の表面形状が転写さ
れてなるディスク基板(いわゆる2Pディスク)を作製
する。
【0147】なお、ここでは、光記録媒体製造用原盤に
形成された凹凸パターンがより正確にディスク基板に転
写されるように、2P法を用いてディスク基板を作製す
る例を挙げたが、ディスク基板を量産するような場合に
は、ポリメチルメタクリレートやポリカーボネート等の
透明樹脂を用いて射出成形によってディスク基板を作製
するようにしても良いことは言うまでもない。
【0148】次に、成膜工程として、光記録媒体製造用
原盤の表面形状が転写されてなるディスク基板上に記録
層及び保護層を形成する。具体的には例えば、先ず、デ
ィスク基板の凹凸パターンが形成された面上に、SiN
等からなる誘電体膜と、TeFeCo合金等からなる垂
直磁気記録膜と、SiN等からなる誘電体膜と、Al等
からなる光反射膜とをスパッタリング法により積層形成
し、記録層を形成する。その後、当該記録層の上に紫外
線硬化樹脂をスピンコート法により塗布し、当該紫外線
硬化樹脂に対して紫外線を照射し硬化させることによ
り、保護層を形成する。
【0149】以上の工程により、光磁気ディスクが完成
する。
【0150】<光記録再生装置>つぎに、上記光磁気デ
ィスク55に対して信号の記録再生を行う光記録再生装
置について説明する。
【0151】図10に本発明を適用した光記録再生装置
の一構成例を示す。この光記録再生装置120は、グル
ーブG1のトラック幅方向の変位として情報信号が記録
された再生専用領域B1を有する光磁気ディスク55を
記録媒体として用いる光記録再生装置であり、光学ヘッ
ド121と、磁気ヘッド122と、光磁気ディスク55
を回転駆動させるスピンドルモータ123と、光学ヘッ
ド121及び磁気ヘッド122を動かすための送りモー
タ124と、所定の変復調処理を行う変復調回路125
と、光学ヘッド121等のサーボ制御を行うサーボ制御
回路126と、システム全体の制御を行うシステムコン
トローラ127とを備えている。
【0152】スピンドルモータ123は、サーボ制御回
路126により駆動制御され、所定の回転数で回転駆動
される。すなわち、記録再生の対象となる光磁気ディス
ク55は、スピンドルモータ123にチャッキングさ
れ、サーボ制御回路126により駆動制御されるスピン
ドルモータ123によって、所定の回転数で回転駆動さ
れる。
【0153】光学ヘッド121は、光磁気ディスク55
から信号を再生するときに、回転駆動される光磁気ディ
スク55に対してレーザ光を照射し、その戻り光を検出
する。そして、当該戻り光から再生信号を検出し、当該
再生信号を変復調回路125に供給する。また、当該戻
り光から、トラッキングサーボやフォーカスサーボに必
要な信号を検出し、それらの信号をサーボ制御回路12
6に供給する。
【0154】また、光学ヘッド121は、光磁気ディス
ク55に信号を記録するときに、回転駆動される光磁気
ディスク55に対してレーザ光を照射し、光磁気ディス
ク55に対して光磁気記録方式による信号記録を行う。
また、その戻り光を検出して、当該戻り光から、トラッ
キングサーボやフォーカスサーボに必要な信号を検出
し、それらの信号をサーボ制御回路126に供給する。
【0155】磁気ヘッド122は、光磁気ディスク55
に信号を記録するときに、回転駆動される光磁気ディス
ク55に対して磁界を印加し、光磁気ディスク55に対
して光磁気記録方式による信号記録を行う。このとき、
磁気ヘッド122は、変復調回路125から記録信号を
受け取り、当該記録信号に応じて、光磁気ディスク55
に印加する磁界を変調して、磁界変調方式の光磁気記録
を行う。
【0156】変復調回路125は、光磁気ディスク55
から信号を再生する際、システムコントローラ127に
よる制御のもとで、光磁気ディスク55から再生された
再生信号を光学ヘッド121から受け取り、当該再生信
号に対して所定の復調処理を施す。そして、復調した再
生信号を外部回路128へ出力する。
【0157】また、変復調回路125は、光磁気ディス
ク55に信号を記録する際、システムコントローラ12
7による制御のもとで、外部回路128から記録信号を
受け取り、当該記録信号に対して所定の変調処理を施
す。そして、変調した記録信号を光学ヘッド121及び
磁気ヘッド122に供給する。変復調回路125から記
録信号を受け取った光学ヘッド121及び磁気ヘッド1
22は、変復調回路125から受け取った記録信号を、
光磁気記録方式により光磁気ディスク55に記録する。
【0158】送りモータ124は、情報信号の記録再生
を行う際、光学ヘッド121及び磁気ヘッド122を光
磁気ディスク55の径方向の所定の位置に送るためのも
のであり、サーボ制御回路126からの制御信号に基づ
いて駆動される。
【0159】サーボ制御回路126は、システムコント
ローラ127による制御のもとで、光学ヘッド121及
び磁気ヘッド122が光磁気ディスク55に対向する所
定の位置に送られるように、送りモータ124を制御す
る。また、サーボ制御回路126は、スピンドルモータ
123にも接続されており、システムコントローラ12
7による制御のもとで、スピンドルモータ123の動作
を制御する。すなわち、サーボ制御回路126は、光磁
気ディスク55の記録再生時に、光磁気ディスク55が
所定の回転数で回転駆動されるように、スピンドルモー
タ123を制御する。
【0160】また、サーボ制御回路126は、記録再生
時に、上述したように光学ヘッド121からトラッキン
グサーボやフォーカスサーボに必要な信号を受け取り、
それらの信号に基づいて、光学ヘッド121のトラッキ
ングサーボ及びフォーカスサーボの制御を行う。なお、
光学ヘッド121のトラッキングサーボ及びフォーカス
サーボは、例えば、光学ヘッド121の対物レンズを2
軸アクチュエータに搭載し、当該2軸アクチュエータに
より対物レンズを微細に移動させることで行う。
【0161】この光記録再生装置120で、光磁気ディ
スク55の再生専用領域B1に記録された信号を再生す
る際は、スピンドルモータ123により光磁気ディスク
55を回転駆動させ、当該光磁気ディスク55に対して
光学ヘッド121からレーザ光を照射し、その戻り光を
光学ヘッド121により検出する。
【0162】ここで、光学ヘッド121は、光磁気ディ
スク55の記録トラックを中心に対称に配置された一対
の受光部を備えている。そして、光学ヘッド121は、
それら一対の受光部でそれぞれ検出された光量の和をと
った和信号を、光磁気ディスク55の再生専用領域B1
に記録された信号を再生した再生信号として出力する。
この再生信号は、変復調回路125に送られ、所定の復
調処理が施された上で、外部回路128へ出力される。
【0163】また、光学ヘッド121は、上記一対の受
光部でそれぞれ検出された光量の差をとったプッシュプ
ル信号を、トラッキングエラー信号として出力する。こ
のトラッキングエラー信号は、サーボ制御回路126に
送られ、サーボ制御回路126は、このプッシュプル信
号に基づいて、光学ヘッド121のトラッキングサーボ
を行う。すなわち、この光記録再生装置120では、光
磁気ディスク55の再生専用領域B1に記録された信号
を再生する際、プッシュプル法によりトラッキングサー
ボを行う。
【0164】また、この光記録再生装置120で、光磁
気ディスク55の書込可能領域B2に信号を記録する際
は、先ず、外部回路128から供給された記録信号に対
して、変復調回路125により所定の変調処理を施す。
そして、所定の変調処理を施した記録信号を、光学ヘッ
ド121及び磁気ヘッド122に供給し、光学ヘッド1
21及び磁気ヘッド122により、光磁気ディスク55
に記録信号を記録する。すなわち、光学ヘッド121か
らのレーザ光を光磁気ディスク55に照射するととも
に、磁気ヘッド122からの磁界を記録信号に応じて変
調して光磁気ディスク55に印加して、光磁気記録を行
う。
【0165】ここで、光学ヘッド121は、光磁気ディ
スク55の記録トラックを中心に対称に配置された一対
の受光部を備えており、これらの受光部により、光磁気
ディスク55からの戻り光を検出する。そして、それら
一対の受光部でそれぞれ検出された光量の差をとったプ
ッシュプル信号を、トラッキングエラー信号として出力
する。このトラッキングエラー信号は、サーボ制御回路
126に送られ、サーボ制御回路126は、このプッシ
ュプル信号に基づいて、光学ヘッド121のトラッキン
グサーボを行う。すなわち、この光記録再生装置120
では、光磁気ディスク55の書込可能領域B2に信号を
記録する際も、プッシュプル法によりトラッキングサー
ボを行う。
【0166】また、この光記録再生装置120で、光磁
気ディスク55の書込可能領域B2に記録された信号を
再生する際は、スピンドルモータ123により光磁気デ
ィスク55を回転駆動させ、当該光磁気ディスク55に
対して光学ヘッド121からレーザ光を照射し、その戻
り光を光学ヘッド121により検出する。
【0167】ここで、光学ヘッド121は、戻り光のカ
ー回転角を検出することで、光磁気ディスク55の書込
可能領域B2に記録された信号を再生する。そして、光
学ヘッド121により再生された再生信号は、変復調回
路125に送られ、所定の復調処理が施された上で、外
部回路128へ出力される。
【0168】また、光学ヘッド121は、光磁気ディス
ク55の記録トラックを中心に対称に配置された一対の
受光部を備えており、それら一対の受光部でそれぞれ検
出された光量の差をとったプッシュプル信号を、トラッ
キングエラー信号として出力する。このトラッキングエ
ラー信号は、サーボ制御回路126に送られ、サーボ制
御回路126は、このプッシュプル信号に基づいて、光
学ヘッド121のトラッキングサーボを行う。すなわ
ち、この光記録再生装置120では、光磁気ディスク5
5の書込可能領域B2に記録された信号を再生する際
も、プッシュプル法によりトラッキングサーボを行う。
【0169】以上のように、この光記録再生装置120
では、光磁気ディスク55の記録再生時に、光学ヘッド
121の一対の受光部でそれぞれ検出された光量の差を
とったプッシュプル信号に基づいてトラッキングサーボ
を行うが、ここでは記録媒体として、再生専用領域B1
と書込可能領域B2のいずれにもグルーブが形成された
光磁気ディスク55を用いているので、プッシュプル信
号に基づいてトラッキングサーボを行うようにしても、
常に安定にトラッキングサーボを行うことができる。
【0170】しかも、上述した評価用光ディスクの評価
結果からもわかるように、グルーブのトラック幅方向の
変位として信号を記録するにあたり、グルーブ変位の最
大振幅量をトラックピッチの6.25〜31.25%と
しておけば、グルーブのトラック幅方向の変位として記
録された信号を十分に検出することができる。したがっ
て、この光記録再生装置120でも、光磁気ディスク5
5の再生専用領域B1に記録された信号を十分に安定に
再生可能である。
【0171】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明で
は、所定の変調が施された信号をグルーブのトラック幅
方向の変位として記録することで、再生専用の信号を予
め記録しつつ、プッシュプル法によりトラッキングサー
ボを安定に行えるようにすることができる。特に、グル
ーブ変位の最大振幅量を、トラックピッチの6.25〜
31.25%と規定することで、安定な信号再生とトラ
ッキングサーボを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した再生専用光ディスクの一例を
示す要部拡大断面図である。
【図2】図2(A)は、図1に示した再生専用光ディス
クに形成されるグルーブの一部を拡大して示した平面図
であり、図2(B)は、従来の再生専用光ディスクに形
成されるピット列の一部を拡大して示した平面図であ
る。
【図3】トラック幅方向に変位したグルーブと、当該グ
ルーブから得られるプッシュプル信号及びRF信号との
関係を示す図である。
【図4】図1に示した再生専用光ディスクを製造する際
に使用される光記録媒体製造用原盤を作製するのに使用
されるレーザカッティング装置の一例について、その光
学系の概要を示す図である。
【図5】グルーブのトラック幅方向の変位としてEFM
信号を記録した場合について、グルーブ変位の振幅量
と、ブロックエラーレート及びジッターとの関係を測定
した結果を示す図である。
【図6】図1に示した再生専用光ディスクを記録媒体と
して用いる、本発明を適用した光記録再生装置の構成例
を示す図である。
【図7】本発明を適用した光磁気ディスクの一例を示す
要部拡大断面図である。
【図8】図7に示した光磁気ディスクの記録領域の一部
を拡大して示す平面図である。
【図9】図7に示した光磁気ディスクを製造する際に使
用される光記録媒体製造用原盤を作製するのに使用され
るレーザカッティング装置の一例について、その光学系
の概要を示す図である。
【図10】図7に示した光磁気ディスクを記録媒体とし
て用いる、本発明を適用した光記録再生装置の構成例を
示す図である。
【符号の説明】
1 再生専用光ディスク、 2 ディスク基板、 3
光反射層、 4 保護層、 G グルーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/09 G11B 7/09 C 7/26 501 7/26 501

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録トラックに沿ってグルーブが形成さ
    れてなるとともに、所定の変調が施された信号が上記グ
    ルーブのトラック幅方向の変位として記録された情報記
    録再生領域を備え、 上記情報記録再生領域に形成されたグルーブにおける上
    記変位の最大振幅量が、トラックピッチの6.25〜3
    1.25%であることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記情報記録再生領域の他に、記録トラ
    ックに沿ってグルーブが形成されてなり情報信号の追記
    が可能な領域を備えることを特徴とする請求項1記載の
    光記録媒体。
  3. 【請求項3】 記録トラックに沿ってグルーブが形成さ
    れてなる光記録媒体の基板作製用の型となる光記録媒体
    製造用原盤であって、 上記光記録媒体に形成されるグルーブに対応した凹凸パ
    ターンが形成されてなり、 上記光記録媒体は、所定の変調が施された信号が上記グ
    ルーブのトラック幅方向の変位として記録された情報記
    録再生領域を備え、上記情報記録再生領域に形成された
    グルーブにおける上記変位の最大振幅量が、トラックピ
    ッチの6.25〜31.25%であることを特徴とする
    光記録媒体製造用原盤。
  4. 【請求項4】 上記光記録媒体は、上記情報記録再生領
    域の他に、記録トラックに沿ってグルーブが形成されて
    なり情報信号の追記が可能な領域を備え、 上記情報信号の追記が可能な領域に形成されるグルーブ
    に対応した凹凸パターンも形成されてなることを特徴と
    する請求項3記載の光記録媒体製造用原盤。
  5. 【請求項5】 記録トラックに沿ってグルーブが形成さ
    れてなる光記録媒体の記録及び/又は再生を行う光記録
    再生装置において、 上記光記録媒体に光を照射するとともに、その光が上記
    光記録媒体によって反射されて戻ってきた戻り光を、記
    録トラックを中心に対称に配置された一対の受光部によ
    り検出する光学ヘッドを備え、 上記光記録媒体は、所定の変調が施された信号が上記グ
    ルーブのトラック幅方向の変位として記録された情報記
    録再生領域を備え、上記情報記録再生領域に形成された
    グルーブにおける上記変位の最大振幅量が、トラックピ
    ッチの6.25〜31.25%であり、 上記光記録媒体の情報記録再生領域から信号を再生する
    際は、上記光学ヘッドの一対の受光部でそれぞれ検出さ
    れた光量の差をとったプッシュプル信号に基づいてトラ
    ッキングサーボを行うことを特徴とする光記録再生装
    置。
  6. 【請求項6】 上記光記録媒体は、上記情報記録再生領
    域の他に、記録トラックに沿ってグルーブが形成されて
    なり情報信号の追記が可能な領域を備え、 上記光記録媒体の情報信号の追記が可能な領域に対して
    記録及び/又は再生を行う際は、上記光学ヘッドの一対
    の受光部でそれぞれ検出された光量の差をとったプッシ
    ュプル信号に基づいてトラッキングサーボを行うことを
    特徴とする請求項5記載の光記録再生装置。
JP11063824A 1999-03-10 1999-03-10 光記録媒体、光記録媒体製造用原盤及び光記録再生装置 Pending JP2000260070A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002059892A1 (fr) * 2001-01-26 2002-08-01 Sony Corporation Support d'enregistrement optique, disque maitre destine a la fabrication du support d'enregistrement optique et dispositif et procede pour fabriquer le disque maitre destine a la fabrication du support d'enregistrement optique

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US7438547B2 (en) 2001-01-26 2008-10-21 Sony Corporation Optical recording medium and master disc for manufacturing optical recording medium
US7813257B2 (en) 2001-01-26 2010-10-12 Sony Corporation Optical recording medium and master disc for manufacturing optical recording medium

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