JP2001118284A - 情報記録媒体用基板及び情報記録媒体 - Google Patents
情報記録媒体用基板及び情報記録媒体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 情報領域の最外周位置におけるＣ／Ｎの低下
を有効に防止することが可能な情報記録媒体用基板及び
情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 情報記録媒体用基板の情報領域の外側の
領域に、ダミー領域を０．５ｍｍ以上の幅で設ける。ダ
ミー領域は、ダミーピットまたはダミーグルーブを含
む。ダミー領域を設けたことにより、情報領域の最外周
部分において、プリピットやグルーブの凹凸パターンの
転写性が向上する。これにより情報領域の最外周部分に
おけるＣ／Ｎの低下やジッターの増加が抑制され、情報
領域全体にわたって良好な再生信号が得られる。
を有効に防止することが可能な情報記録媒体用基板及び
情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 情報記録媒体用基板の情報領域の外側の
領域に、ダミー領域を０．５ｍｍ以上の幅で設ける。ダ
ミー領域は、ダミーピットまたはダミーグルーブを含
む。ダミー領域を設けたことにより、情報領域の最外周
部分において、プリピットやグルーブの凹凸パターンの
転写性が向上する。これにより情報領域の最外周部分に
おけるＣ／Ｎの低下やジッターの増加が抑制され、情報
領域全体にわたって良好な再生信号が得られる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報領域に凹凸パ
ターンが形成された情報記録媒体用基板及びそれを用い
て製造される情報記録媒体に関し、更に詳細には、情報
領域以外の領域にも凹凸パターンを備え、情報領域の最
外周位置における凹凸パターンの転写性を向上させた情
報記録媒体用基板及び情報記録媒体に関する。
ターンが形成された情報記録媒体用基板及びそれを用い
て製造される情報記録媒体に関し、更に詳細には、情報
領域以外の領域にも凹凸パターンを備え、情報領域の最
外周位置における凹凸パターンの転写性を向上させた情
報記録媒体用基板及び情報記録媒体に関する。
【０００２】
【従来の技術】映像や音声、文字などの多種多様な情報
データを記録再生することが可能な情報記録媒体とし
て、ＭＯ（光磁気ディスク）やＤＶＤ（デジタルバーサ
タイルディスク）などの光ディスクが利用されている。
光ディスクでは、規格によって定められた情報領域に情
報が記録され、この情報領域には、通常、トラッキング
用の案内溝（グルーブ）や、フォーマット情報または記
録情報としてのピットが形成されている。
データを記録再生することが可能な情報記録媒体とし
て、ＭＯ（光磁気ディスク）やＤＶＤ（デジタルバーサ
タイルディスク）などの光ディスクが利用されている。
光ディスクでは、規格によって定められた情報領域に情
報が記録され、この情報領域には、通常、トラッキング
用の案内溝（グルーブ）や、フォーマット情報または記
録情報としてのピットが形成されている。
【０００３】情報領域の範囲は光ディスクの種類よって
異なっている。例えば、直径１２０ｍｍサイズで４．７
ＧＢ（ギガバイト）の記録容量を有するＤＶＤ−ＲＯＭ
においては、半径Ｒ２２．６ｍｍからＲ５８．５ｍｍま
での領域が規格によって定められた情報領域である。ま
た、直径１３０ｍｍサイズで５．２ＧＢの記録容量を有
するＭＯ（ＩＳＯ／ＩＥＣ １５２８６）は、半径Ｒ２
９．０ｍｍからＲ６２．５ｍｍまでの領域が規格によっ
て定められた情報領域である。
異なっている。例えば、直径１２０ｍｍサイズで４．７
ＧＢ（ギガバイト）の記録容量を有するＤＶＤ−ＲＯＭ
においては、半径Ｒ２２．６ｍｍからＲ５８．５ｍｍま
での領域が規格によって定められた情報領域である。ま
た、直径１３０ｍｍサイズで５．２ＧＢの記録容量を有
するＭＯ（ＩＳＯ／ＩＥＣ １５２８６）は、半径Ｒ２
９．０ｍｍからＲ６２．５ｍｍまでの領域が規格によっ
て定められた情報領域である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】情報領域以外の領域
（以下、非情報領域と称する）は、通常、グルーブやピ
ットが形成されていないミラー領域となっている。例え
ば、上記１３０ｍｍサイズ５．２ＧＢのＭＯにおいて
は、内周Ｒ２７．０ｍｍからＲ２９．０ｍｍまでの領域
がグルーブやピットが形成されていないミラー領域(ref
lective zone)である。
（以下、非情報領域と称する）は、通常、グルーブやピ
ットが形成されていないミラー領域となっている。例え
ば、上記１３０ｍｍサイズ５．２ＧＢのＭＯにおいて
は、内周Ｒ２７．０ｍｍからＲ２９．０ｍｍまでの領域
がグルーブやピットが形成されていないミラー領域(ref
lective zone)である。
【０００５】このミラー領域にグルーブまたはピットを
形成した記録媒体が知られている。例えば、特開平４−
１９５８３２号公報には、ミラー領域全体にグルーブま
たはピットを形成した光ディスク基板が開示されてお
り、情報領域以外のミラー領域全体にグルーブまたはピ
ットを形成したことにより、スタンパと基板との離型時
の不均一離型を防止して基板に生じる応力を小さくして
いる。
形成した記録媒体が知られている。例えば、特開平４−
１９５８３２号公報には、ミラー領域全体にグルーブま
たはピットを形成した光ディスク基板が開示されてお
り、情報領域以外のミラー領域全体にグルーブまたはピ
ットを形成したことにより、スタンパと基板との離型時
の不均一離型を防止して基板に生じる応力を小さくして
いる。
【０００６】近年、情報記録媒体においては、記録容量
を一層増大することが望まれており、これを実現するた
めに、例えば、情報領域を従来よりも拡大することが検
討されている。しかしながら、情報記録媒体の情報領域
を拡大してしまうと、それに伴って非情報領域の幅が狭
くなってしまい、かかる情報記録媒体に用いられる基板
を作製する際に、例えば、マスタリング時に情報領域の
最外周部分において現像特性が著しく悪化したり、射出
成形時に情報領域の最外周部分において溶融樹脂の流動
状態が急激に悪化するという問題が発生する。また、射
出成形用金型から基板を離型する際には、情報領域の最
外周部分に応力が生じ、かかる基板の外周部分において
複屈折によるリターデーションが発生していた。また、
得られた基板を用いて製造された情報記録媒体を再生す
ると、情報領域の最外周部分においてＣ／Ｎが低下する
と同時にジッター特性が悪化するという問題があった。
を一層増大することが望まれており、これを実現するた
めに、例えば、情報領域を従来よりも拡大することが検
討されている。しかしながら、情報記録媒体の情報領域
を拡大してしまうと、それに伴って非情報領域の幅が狭
くなってしまい、かかる情報記録媒体に用いられる基板
を作製する際に、例えば、マスタリング時に情報領域の
最外周部分において現像特性が著しく悪化したり、射出
成形時に情報領域の最外周部分において溶融樹脂の流動
状態が急激に悪化するという問題が発生する。また、射
出成形用金型から基板を離型する際には、情報領域の最
外周部分に応力が生じ、かかる基板の外周部分において
複屈折によるリターデーションが発生していた。また、
得られた基板を用いて製造された情報記録媒体を再生す
ると、情報領域の最外周部分においてＣ／Ｎが低下する
と同時にジッター特性が悪化するという問題があった。
【０００７】本発明は、上記従来技術の問題を解決する
ためになされたものであり、その目的は、情報領域の最
外周部分における凹凸パターンの転写性を向上させて、
Ｃ／Ｎの低下及びジッターの増加を低減することが可能
な情報記録媒体用基板及び情報記録媒体を提供すること
にある。
ためになされたものであり、その目的は、情報領域の最
外周部分における凹凸パターンの転写性を向上させて、
Ｃ／Ｎの低下及びジッターの増加を低減することが可能
な情報記録媒体用基板及び情報記録媒体を提供すること
にある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、情報が
記録される情報領域にグルーブ及びピットの少なくとも
一方が形成された情報記録媒体用の基板において、上記
情報領域よりも外周側及び内周側の少なくとも一方の領
域に、ダミーグルーブ及びダミーピットの少なくとも一
方を含むダミー領域を０．５ｍｍ以上の幅で有すること
を特徴とする情報記録媒体用基板が提供される。
記録される情報領域にグルーブ及びピットの少なくとも
一方が形成された情報記録媒体用の基板において、上記
情報領域よりも外周側及び内周側の少なくとも一方の領
域に、ダミーグルーブ及びダミーピットの少なくとも一
方を含むダミー領域を０．５ｍｍ以上の幅で有すること
を特徴とする情報記録媒体用基板が提供される。
【０００９】本発明の基板は、図１に示したように、規
格によって定められた情報領域の外側の領域に、ダミー
グルーブやダミーピットを含むダミー領域を、そのディ
スク半径方向における幅が０．５ｍｍ以上になるように
備えることに特徴がある。従来技術の欄に記載したよう
に、情報領域以外の領域（本発明におけるダミー領域）
にピットやグルーブを設けている情報記録媒体は知られ
ている。しかしながら、本発明者らの研究によると、ダ
ミー領域はある程度の幅がないと、例えば離型時の不均
一離型を防止するという効果が得られないことがわか
り、本発明のようにダミー領域の幅を０．５ｍｍ以上に
することで、離型の際の情報領域の最外周部分における
転写性は向上し、情報領域の最外周部分におけるＣ／Ｎ
の低下やジッターの悪化を極めて有効に防止することが
できた。このダミー領域の幅については、上述の公報に
は記載も示唆もされていない。本発明の特徴である０．
５ｍｍ以上という幅はダミー領域を形成する上で極めて
有効な値であり、ダミー領域を設けることによる効果を
十分に発揮することができる値である。
格によって定められた情報領域の外側の領域に、ダミー
グルーブやダミーピットを含むダミー領域を、そのディ
スク半径方向における幅が０．５ｍｍ以上になるように
備えることに特徴がある。従来技術の欄に記載したよう
に、情報領域以外の領域（本発明におけるダミー領域）
にピットやグルーブを設けている情報記録媒体は知られ
ている。しかしながら、本発明者らの研究によると、ダ
ミー領域はある程度の幅がないと、例えば離型時の不均
一離型を防止するという効果が得られないことがわか
り、本発明のようにダミー領域の幅を０．５ｍｍ以上に
することで、離型の際の情報領域の最外周部分における
転写性は向上し、情報領域の最外周部分におけるＣ／Ｎ
の低下やジッターの悪化を極めて有効に防止することが
できた。このダミー領域の幅については、上述の公報に
は記載も示唆もされていない。本発明の特徴である０．
５ｍｍ以上という幅はダミー領域を形成する上で極めて
有効な値であり、ダミー領域を設けることによる効果を
十分に発揮することができる値である。
【００１０】本発明において、ダミー領域に含まれるダ
ミーグルーブ及びダミーピットは、情報領域内に形成さ
れているグルーブやピットと異なるパターンで形成され
ていることが好ましい。これにより、トラッキング動作
の際に、ダミー領域からトラッキング信号が検出される
ことはないので、ドライブ装置が誤動作することはな
い。また、トラッキングがかかることをより一層効果的
に防止するためには、ダミーグルーブまたはダミーピッ
トにより画成されるトラックのトラックピッチが光スポ
ット径の半分（０．５λ／ＮＡ）以下になるように、ダ
ミーグルーブまたはダミーピットを形成することが望ま
しい。ここで、λは光の波長を、ＮＡはレンズの開口数
を示しており、λ／ＮＡは光スポット径を表す。ダミー
グルーブまたはダミーピットは同心円状またはスパイラ
ル状に形成し得る。
ミーグルーブ及びダミーピットは、情報領域内に形成さ
れているグルーブやピットと異なるパターンで形成され
ていることが好ましい。これにより、トラッキング動作
の際に、ダミー領域からトラッキング信号が検出される
ことはないので、ドライブ装置が誤動作することはな
い。また、トラッキングがかかることをより一層効果的
に防止するためには、ダミーグルーブまたはダミーピッ
トにより画成されるトラックのトラックピッチが光スポ
ット径の半分（０．５λ／ＮＡ）以下になるように、ダ
ミーグルーブまたはダミーピットを形成することが望ま
しい。ここで、λは光の波長を、ＮＡはレンズの開口数
を示しており、λ／ＮＡは光スポット径を表す。ダミー
グルーブまたはダミーピットは同心円状またはスパイラ
ル状に形成し得る。
【００１１】本発明において、ダミー領域には、ダミー
グルーブやダミーピットなどの凹凸パターンが存在しな
いミラー領域を含み得る。ミラー領域は例えば情報領域
に接してディスク半径方向に０μｍ〜１００μｍの幅で
形成し得る。
グルーブやダミーピットなどの凹凸パターンが存在しな
いミラー領域を含み得る。ミラー領域は例えば情報領域
に接してディスク半径方向に０μｍ〜１００μｍの幅で
形成し得る。
【００１２】本発明において、基板を構成する材料に
は、光透過性を有する任意の材料を用いることができ
る。例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリメチルペンテン、エポキシなどの透明樹脂材
料を用いることができる。基板は、例えば、射出成形機
の金型に、情報領域よりも外周側及び内周側の少なくと
も一方の領域にダミーグルーブまたはダミーピットを有
するスタンパを装着し、上記透明樹脂材料を射出成形す
ることによって製造することができる。しかしながら、
この製造方法に限ることはなく、例えば２Ｐ（Photo-Po
lymerization）法により製造してもよい。
は、光透過性を有する任意の材料を用いることができ
る。例えば、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリメチルペンテン、エポキシなどの透明樹脂材
料を用いることができる。基板は、例えば、射出成形機
の金型に、情報領域よりも外周側及び内周側の少なくと
も一方の領域にダミーグルーブまたはダミーピットを有
するスタンパを装着し、上記透明樹脂材料を射出成形す
ることによって製造することができる。しかしながら、
この製造方法に限ることはなく、例えば２Ｐ（Photo-Po
lymerization）法により製造してもよい。
【００１３】本発明の基板は、既に知られた任意の情報
記録媒体用の基板として用いられ得る。例えば、ＣＤ−
ＲＯＭやＤＶＤ−ＲＯＭのような再生専用光ディスク
や、ＣＤ−Ｒ、ＤＶＤ−Ｒのような追記型光ディスク、
ＭＯやＭＤなどの光磁気ディスク、ＤＶＤ−ＲＡＭなど
の相変化型光ディスクなどに用いられ得る。本発明の基
板を用いて、例えば光磁気ディスクを製造するには、基
板上に、情報が記録される記録層として、例えばＴｂＦ
ｅＣｏなどの垂直磁化を有する磁性膜を設ければ良い。
記録媒体用の基板として用いられ得る。例えば、ＣＤ−
ＲＯＭやＤＶＤ−ＲＯＭのような再生専用光ディスク
や、ＣＤ−Ｒ、ＤＶＤ−Ｒのような追記型光ディスク、
ＭＯやＭＤなどの光磁気ディスク、ＤＶＤ−ＲＡＭなど
の相変化型光ディスクなどに用いられ得る。本発明の基
板を用いて、例えば光磁気ディスクを製造するには、基
板上に、情報が記録される記録層として、例えばＴｂＦ
ｅＣｏなどの垂直磁化を有する磁性膜を設ければ良い。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う情報記録媒体
の実施例について説明するが、本発明はこれに限定され
るものではない。
の実施例について説明するが、本発明はこれに限定され
るものではない。
【００１５】
【実施例】この実施例では、本発明に従う情報記録媒体
の例として５．２ＧＢの光磁気ディスク（ＩＳＯ／ＩＥ
Ｃ １５２８６）を作製した。かかる光磁気ディスク
は、直径１３０ｍｍのディスク形状を有し、半径２９ｍ
ｍから６２．５ｍｍまでの領域が規格によって定められ
た情報領域である。図２に、かかる光磁気ディスク１０
０の概略断面図を示す。光磁気ディスク１００は、光透
過性基板１上に、第１誘電体層２、記録層３、第２誘電
体層４、反射層５及び保護層６を順次積層した構造を有
する。かかる構造を有する光磁気ディスク１００の製造
方法について以下に説明する。
の例として５．２ＧＢの光磁気ディスク（ＩＳＯ／ＩＥ
Ｃ １５２８６）を作製した。かかる光磁気ディスク
は、直径１３０ｍｍのディスク形状を有し、半径２９ｍ
ｍから６２．５ｍｍまでの領域が規格によって定められ
た情報領域である。図２に、かかる光磁気ディスク１０
０の概略断面図を示す。光磁気ディスク１００は、光透
過性基板１上に、第１誘電体層２、記録層３、第２誘電
体層４、反射層５及び保護層６を順次積層した構造を有
する。かかる構造を有する光磁気ディスク１００の製造
方法について以下に説明する。
【００１６】最初に、光透過性基板１を作製する際に用
いるガラス原盤を次のようにして製造した。まず、研磨
した平坦なガラス基板を用意し、ガラス基板上に、紫外
線に反応するフォトレジストを所定の膜厚で均一に塗布
した。次いで、かかるガラス基板を、不図示の原盤露光
装置のターンテーブル上に載置し、ガラス基板を回転さ
せながらフォトレジスト上にレーザー光を照射して露光
を行った。このとき、情報領域に相当する領域では、フ
ォーマット情報としてのプリピット及びトラッキング用
のグルーブに対応する凹凸パターンが形成されるように
レーザー光をオンオフさせて露光した。一方、非情報領
域に相当する領域、すなわち半径６２．５ｍｍよりも外
周側の領域では、半径方向の幅が７０μｍのミラー領域
を介して、ダミーグルーブ及びダミーピットが幅０．５
ｍｍで形成されるように原盤の半径方向の位置を制御し
て露光を行った。
いるガラス原盤を次のようにして製造した。まず、研磨
した平坦なガラス基板を用意し、ガラス基板上に、紫外
線に反応するフォトレジストを所定の膜厚で均一に塗布
した。次いで、かかるガラス基板を、不図示の原盤露光
装置のターンテーブル上に載置し、ガラス基板を回転さ
せながらフォトレジスト上にレーザー光を照射して露光
を行った。このとき、情報領域に相当する領域では、フ
ォーマット情報としてのプリピット及びトラッキング用
のグルーブに対応する凹凸パターンが形成されるように
レーザー光をオンオフさせて露光した。一方、非情報領
域に相当する領域、すなわち半径６２．５ｍｍよりも外
周側の領域では、半径方向の幅が７０μｍのミラー領域
を介して、ダミーグルーブ及びダミーピットが幅０．５
ｍｍで形成されるように原盤の半径方向の位置を制御し
て露光を行った。
【００１７】つぎに、現像液を用いて、露光したフォト
レジストを現像した。ガラス基板上のフォトレジストに
は、プリピットやグルーブに相当する凹凸が形成されて
いた。こうして、情報領域に所望のプリピットとプリグ
ルーブとを有し、情報領域の外側の領域に、情報領域と
接する第１ミラー領域とダミーグルーブ及びダミーピッ
トからなる領域とを含むダミー領域、並びにダミー領域
よりも外側に位置する第２ミラー領域を備えるガラス原
盤を作製した。
レジストを現像した。ガラス基板上のフォトレジストに
は、プリピットやグルーブに相当する凹凸が形成されて
いた。こうして、情報領域に所望のプリピットとプリグ
ルーブとを有し、情報領域の外側の領域に、情報領域と
接する第１ミラー領域とダミーグルーブ及びダミーピッ
トからなる領域とを含むダミー領域、並びにダミー領域
よりも外側に位置する第２ミラー領域を備えるガラス原
盤を作製した。
【００１８】次いで、かかるガラス原盤にニッケル電鋳
を行うことにより、ニッケルからなるスタンパを作製し
た。そして、作製したスタンパを射出成形機の金型に装
着し、この金型内にポリカーボネート樹脂を射出充填す
ることにより光透過性基板１を作製した。作製した光透
過性基板１は、１．２ｍｍの厚みを有し、情報領域に、
プリフォーマット情報としてのプリピット及びトラッキ
ング用のグルーブをスパイラル状に有していた。また、
規格外である半径６２．５ｍｍより外周側の領域（非情
報領域)には、図１に示したように、内周側から順に、
幅７０μｍの第１ミラー領域Ａと、幅０．５ｍｍのダミ
ーグルーブ及びダミーピットからなる領域Ｂと、第２ミ
ラー領域Ｃとを有していた。
を行うことにより、ニッケルからなるスタンパを作製し
た。そして、作製したスタンパを射出成形機の金型に装
着し、この金型内にポリカーボネート樹脂を射出充填す
ることにより光透過性基板１を作製した。作製した光透
過性基板１は、１．２ｍｍの厚みを有し、情報領域に、
プリフォーマット情報としてのプリピット及びトラッキ
ング用のグルーブをスパイラル状に有していた。また、
規格外である半径６２．５ｍｍより外周側の領域（非情
報領域)には、図１に示したように、内周側から順に、
幅７０μｍの第１ミラー領域Ａと、幅０．５ｍｍのダミ
ーグルーブ及びダミーピットからなる領域Ｂと、第２ミ
ラー領域Ｃとを有していた。
【００１９】つぎに、かかる光透過性基板１上に、不図
示のスパッタリング装置を用いて、ＳｉＮからなる第１
誘電体層２を膜厚４０ｎｍで成膜した後、ＴｂＦｅＣｏ
からなる記録層３を膜厚２５ｎｍで成膜した。次いで、
ＳｉＮからなる第２誘電体層４を膜厚２０ｎｍで、Ａｌ
（アルミニウム）からなる光反射層５を膜厚１６０ｎｍ
で順次成膜した。最後に、反射層５上にＵＶ系保護樹脂
からなる保護層６を膜厚１０μｍで形成した。こうして
図２に示した積層構造を有する光磁気ディスク１００を
製造した。
示のスパッタリング装置を用いて、ＳｉＮからなる第１
誘電体層２を膜厚４０ｎｍで成膜した後、ＴｂＦｅＣｏ
からなる記録層３を膜厚２５ｎｍで成膜した。次いで、
ＳｉＮからなる第２誘電体層４を膜厚２０ｎｍで、Ａｌ
（アルミニウム）からなる光反射層５を膜厚１６０ｎｍ
で順次成膜した。最後に、反射層５上にＵＶ系保護樹脂
からなる保護層６を膜厚１０μｍで形成した。こうして
図２に示した積層構造を有する光磁気ディスク１００を
製造した。
【００２０】つぎに、図１におけるダミーグルーブ及び
ダミーピットを含む領域Ｂの幅を０ｍｍ、０．２５ｍ
ｍ、０．７５ｍｍ、１．０ｍｍ、２．０ｍｍ、３．０ｍ
ｍにそれぞれ変更した以外は、上記と同様にして、更に
６種類の光磁気ディスクを製造した。
ダミーピットを含む領域Ｂの幅を０ｍｍ、０．２５ｍ
ｍ、０．７５ｍｍ、１．０ｍｍ、２．０ｍｍ、３．０ｍ
ｍにそれぞれ変更した以外は、上記と同様にして、更に
６種類の光磁気ディスクを製造した。
【００２１】こうして得られた５種類の光磁気ディスク
を、不図示の再生装置を用いて再生した。Ｃ／Ｎは、図
３に模式的に示したグラフのように、半径３０ｍｍ〜６
０ｍｍまで略一定の値を維持し、ダミー領域の幅の違い
に応じて、半径位置６２ｍｍにてＣ／Ｎの低下が観測さ
れた。半径３０ｍｍ〜６０ｍｍの位置のＣ／Ｎに対する
最外周位置（半径６２ｍｍの位置）のＣ／Ｎの低下量
（ΔＣ／Ｎ）を求めた。結果を図４のグラフに示す。こ
のグラフからわかるように、ダミー領域の幅が０．５ｍ
ｍ以上の光磁気ディスクは、最外周におけるＣ／Ｎの低
下量が抑えられていた。また、ダミー領域の幅が１．０
ｍｍの光磁気ディスクでは、低下量は０、すなわち半径
位置３０ｍｍ〜６０ｍｍにおけるＣ／Ｎと同等のレベル
のＣ／Ｎが得られていた。また、ダミー領域の幅が１．
０ｍｍ以上の光磁気ディスクでは、低下量０のまま一定
であり、ダミー領域の幅が１．０ｍｍ以上では、ダミー
領域を設けることによる効果は変わらないことがわかっ
た。
を、不図示の再生装置を用いて再生した。Ｃ／Ｎは、図
３に模式的に示したグラフのように、半径３０ｍｍ〜６
０ｍｍまで略一定の値を維持し、ダミー領域の幅の違い
に応じて、半径位置６２ｍｍにてＣ／Ｎの低下が観測さ
れた。半径３０ｍｍ〜６０ｍｍの位置のＣ／Ｎに対する
最外周位置（半径６２ｍｍの位置）のＣ／Ｎの低下量
（ΔＣ／Ｎ）を求めた。結果を図４のグラフに示す。こ
のグラフからわかるように、ダミー領域の幅が０．５ｍ
ｍ以上の光磁気ディスクは、最外周におけるＣ／Ｎの低
下量が抑えられていた。また、ダミー領域の幅が１．０
ｍｍの光磁気ディスクでは、低下量は０、すなわち半径
位置３０ｍｍ〜６０ｍｍにおけるＣ／Ｎと同等のレベル
のＣ／Ｎが得られていた。また、ダミー領域の幅が１．
０ｍｍ以上の光磁気ディスクでは、低下量０のまま一定
であり、ダミー領域の幅が１．０ｍｍ以上では、ダミー
領域を設けることによる効果は変わらないことがわかっ
た。
【００２２】以上、本発明に従う情報記録媒体として、
光磁気ディスクを例に説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、再生専用光ディスクや追記型光デ
ィスク、相変化型光ディスクなどの任意の光ディスクに
適用することができる。また、ダミー領域は情報領域の
外周側に設けたが、ダミー領域を情報領域の内周側に設
けることによって、情報領域の内周部分のＣ／Ｎの低下
を防止させることも可能である。
光磁気ディスクを例に説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、再生専用光ディスクや追記型光デ
ィスク、相変化型光ディスクなどの任意の光ディスクに
適用することができる。また、ダミー領域は情報領域の
外周側に設けたが、ダミー領域を情報領域の内周側に設
けることによって、情報領域の内周部分のＣ／Ｎの低下
を防止させることも可能である。
【００２３】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体用基板は、情報領
域の外側の領域に、０．５ｍｍ以上の幅のダミー領域を
有するので、情報領域の最外周位置における凹凸パター
ンの転写性は向上している。それゆえ、かかる基板を用
いて製造される情報記録媒体は、情報領域の最外周位置
においてＣ／Ｎの低下が抑制され、情報領域全体にわた
って良好なＣ／Ｎを得ることができる。
域の外側の領域に、０．５ｍｍ以上の幅のダミー領域を
有するので、情報領域の最外周位置における凹凸パター
ンの転写性は向上している。それゆえ、かかる基板を用
いて製造される情報記録媒体は、情報領域の最外周位置
においてＣ／Ｎの低下が抑制され、情報領域全体にわた
って良好なＣ／Ｎを得ることができる。
【図１】本発明に従う情報記録媒体の一部の概略平面図
及びその外周部の部分拡大平面図である。
及びその外周部の部分拡大平面図である。
【図２】実施例１において製造した光磁気ディスクの概
略断面図である。
略断面図である。
【図３】光磁気ディスクを再生したときの半径位置とＣ
／Ｎとの関係を模式的に示すグラフである。
／Ｎとの関係を模式的に示すグラフである。
【図４】ダミー領域の幅に対する最外周位置のＣ／Ｎの
低下量を示すグラフである。
低下量を示すグラフである。
１ 光透過性基板 ２ 第１誘電体層 ３ 記録層 ４ 第２誘電体層 ５ 反射層 ６ 保護層 １００ 光磁気ディスク
Claims (7)
- 【請求項１】 情報が記録される情報領域にグルーブ及
びピットの少なくとも一方が形成された情報記録媒体用
の基板において、 上記情報領域よりも外周側及び内周側の少なくとも一方
の領域に、ダミーグルーブ及びダミーピットの少なくと
も一方を含むダミー領域を０．５ｍｍ以上の幅で有する
ことを特徴とする情報記録媒体用基板。 - 【請求項２】 更に、上記ダミー領域はミラー領域を含
み、該ミラー領域は情報領域と隣接し且つ０μｍ〜１０
０μｍの範囲内の幅を有することを特徴とする請求項１
に記載の情報記録媒体用基板。 - 【請求項３】 上記ダミー領域は、情報領域の外周側に
形成されていることを特徴とする請求項１または２に記
載の情報記録媒体用基板。 - 【請求項４】 上記ダミーグルーブ及びダミーピットの
パターンは、情報領域に形成されているグルーブ及びピ
ットと異なるパターンであることを特徴とする請求項１
〜３のいずれか一項に記載の情報記録媒体用基板。 - 【請求項５】 更に、上記ダミー領域の幅が０．５ｍｍ
〜３．０ｍｍの範囲内にあることを特徴とする請求項１
〜４のいずれか一項に記載の情報記録媒体用基板。 - 【請求項６】 請求項１〜５のいずれか一項に記載の基
板を用いて製造される情報記録媒体。 - 【請求項７】 上記情報記録媒体は、垂直磁気記録膜を
有する光磁気記録媒体であることを特徴とする請求項６
に記載の情報記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29550499A JP2001118284A (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 情報記録媒体用基板及び情報記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29550499A JP2001118284A (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 情報記録媒体用基板及び情報記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001118284A true JP2001118284A (ja) | 2001-04-27 |
Family
ID=17821477
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29550499A Withdrawn JP2001118284A (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 情報記録媒体用基板及び情報記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001118284A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008072319A1 (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-19 | Pioneer Corporation | 記録媒体作製用転写型 |
-
1999
- 1999-10-18 JP JP29550499A patent/JP2001118284A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008072319A1 (ja) * | 2006-12-13 | 2008-06-19 | Pioneer Corporation | 記録媒体作製用転写型 |
| JPWO2008072319A1 (ja) * | 2006-12-13 | 2010-03-25 | パイオニア株式会社 | 記録媒体作製用転写型 |
| JP4602452B2 (ja) * | 2006-12-13 | 2010-12-22 | パイオニア株式会社 | 記録媒体作製用転写型、記録媒体製造方法及び記録媒体 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070109 |