JP2003207049A - ガスケット - Google Patents

ガスケット

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    • F16J2015/0856—Flat gaskets with a non-metallic coating or strip

Abstract

(57)【要約】 【課題】 折返し部において調整厚さが薄い場合の厚さ
調整を容易にかつ安価に行うことができるようにして、
該部における適正かつ確実な面圧を確保できるガスケッ
トを安価に提供する。 【解決手段】 ガスケット１を構成するプレート３の燃
焼室孔１１の周囲の折返し部１９の内面側、及び折返し
部１９の内面側が相対峙するプレート３の面上に予めコ
ーティング材２１，２３を塗着する。それを折返して該
部を挟み込むことにより面圧調整部２５を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスケットを構成
するプレートの周囲、あるいは、周囲をシールされるべ
き通孔の折返し部にコーティング材を塗布して該部をそ
の他の部分より厚く形成することにより、該部のシール
用面圧を確保するようにしたガスケットに関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】周囲をシールされるべき少なくとも１つ
の通孔を有する機器のためのガスケットにおいて、該ガ
スケットを構成するプレートの周辺及び／又は上記通孔
の周囲に形成した折返し部における面圧を確保するため
の手段として、例えば、該折返し部にシムを挟着して該
部を厚くする方法が従来より広く使用されている。とこ
ろが、このシムを利用する手段は、比較的調整厚さが厚
い場合に有効であるが、調整厚さが薄い部位に施工する
場合には、その製造コストが高くなってしまい、また厚
さ調整を簡易に行えないので結果的にコストが高くなっ
てしまうという問題点がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、該ガスケットを構成するプレートの周辺及び／又は
上記通孔の周囲に形成した折返し部において、比較的調
整厚さが薄い場合の厚さ調整を容易、簡単にかつ安価に
行うことができるようにして、延いては該部における適
正かつ確実な面圧を確保することができるガスケットを
安価に提供することにある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、周辺をシールされるべき少なくとも１つ
の通孔を有する機器のためのガスケットであって、上記
ガスケットは、該ガスケットを構成するプレートの周囲
及び／又は該プレートにおける上記通孔の周囲における
折返し部の内面側、並びに該折返し部の内面側が相対峙
するプレート面の少なくとも一方に、予め熱可塑性のな
いコーティング材を部分的に塗着し、その折返し部を折
返して上記コーティング材を挟み込むことにより面圧調
整部が形成されていることを特徴とするものである。上
記ガスケットにおいては、上記コーティング材の塗着厚
さは、折返し部の周囲において部分的に変化させること
ができる。
【０００５】上記構成を有するガスケットは、該ガスケ
ットを構成するプレートの周辺及び／又は該プレートに
おける上記通孔の周囲の折返し部の内面側、並びに該折
返し部の内面側が相対峙するプレート面の少なくとも一
方に、予め熱可塑性のないコーティング材を部分的に塗
着し、その折返し部を折返して上記コーティング材を挟
み込むことにより面圧調整部を形成するようにしている
ので、上記折返し部において、比較的調整厚さが薄い場
合の微妙な厚さ調整を、上記コーティング材の塗着量や
塗着する回数、あるいは塗着する部分を適宜調節、塗着
厚さを部分的に変化させることにより、容易、簡単にか
つ安価に行うことができ、該部における適正かつ確実な
面圧及びその配分を確保することができる。
【０００６】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の例
を、図面に基づいて詳細に説明するに、図１及び図２
は、本発明のガスケットの第１実施例を示している。こ
のガスケット１は、内燃機関のシリンダヘッドとシリン
ダブロックとの間に介装するシリンダヘッドガスケット
として構成したもので、単一の金属板からなるガスケッ
トプレート３で構成されており、該ガスケット１には、
図１に示すように、シリンダブロックの燃焼室に対応す
る燃焼室孔１１、並びに該孔１１の周辺に分散して、締
付ボルトで締め付けるための必要数のボルト孔１３及び
必要数の水孔及び油孔等の流体孔１５が設けられ、プレ
ート３の周囲及び燃焼室孔１１の周囲には面圧を高める
ための折返し部１７，１９が形成されている。
【０００７】図２の（ａ）に詳細に示すように、上記ガ
スケットプレート３の燃焼室孔１１の周囲における折返
し部１９の内面側の全面には、予め熱可塑性のないコー
ティング材２１を塗着し、またその折返し部１９の内面
側が折返し時に相対峙するところのプレート３の全面に
も、同種のコーティング材２３を塗着しており、それを
図２の（ｂ）に示すように折返して上記コーティング材
２１，２３を挟み込むことにより、他の平坦部よりも厚
い面圧調整部２５を形成している。上記コーティング材
２１，２３は、スクリーン印刷の技法を利用して塗着す
ることにより厚さ調整を比較的容易に行うことができる
もので、塗る回数によってある程度の厚さをもたせるこ
とも可能である。
【０００８】なお、上記コーティング材２１，２３を塗
着するための手段は、上述したスクリーン印刷の技法に
限定されず、他の適宜手段を適用することができる。ま
た、同図においては、上記コーティング材２１，２３は
同等の厚さに塗着されている旨を説明したが、必要に応
じていずれか一方を薄目に又は厚目に塗着することによ
り、あるいは後述する第３実施例のように一方を無塗着
とすることにより、厚さ調整をすることができる。さら
に、この第１実施例においては、上記コーティング材２
１を折返し部１９の内面側の全面に塗着するとともに、
該折返し部１９の内面側が折返し時に相対峙するところ
のプレート３の全面にコーティング材２３を塗着したも
のとしているが、上記コーティング材２１，２３を、上
記折返し部１９の内面側並びに該折返し部１９の内面側
が相対峙するところのプレート３の面上に部分的に塗着
し、上記折返し部１９の折返し時に少なくとも一部分が
重なるように構成することができる。図２（ｃ）はその
一例を図示したものであり、図２（ｂ）との対応部分に
同一の符号を付している。また、いずれかの塗着厚さを
折返し部の周囲において部分的に変化させて面圧調整す
ることもできる。
【０００９】このように、コーティング材２１，２３に
よって面圧調整部２５の厚さ調整を行う手段は、特に折
返し部のように微妙な面圧調整のための厚さ制御が必要
な場合、すなわちその調整すべき厚さが比較的薄い場合
に有効なもので、さらに厚くする必要がある部位には、
シムや金属板の積層等の他の厚さ調整手段を適用すれば
よい。
【００１０】上記構成を有するガスケット１は、該ガス
ケット１を構成するプレート３の燃焼室孔１１の周囲に
おける折返し部１９の内面側、並びに該折返し部１９の
内面側が折返し時に相対峙するプレート３の面上に、予
め熱可塑性のないコーティング材２１，２３をそれぞれ
塗着し、該部を折返すことにより面圧調整部２５を形成
するようにしているので、上記折返し部１９において、
比較的調整厚さが薄い場合の微妙な厚さ調整を、上記コ
ーティング材２１，２３を塗着する厚さや回数を適宜調
節することによって、容易にかつ安価に行うことがで
き、延いては、上記面圧調整部２５における適正かつ確
実な面圧を確保することが可能なガスケットを安価に提
供することができる。
【００１１】ここで、本発明のガスケットは、上述した
第１実施例のものに限定されず、図３（ａ），（ｂ）に
示す第２実施例のガスケット３１のように、折返し部４
９の内面側並びに該折返し部４９の内面側が相対峙する
ところのプレート３３に、それぞれ折返し部４９の内面
側に凸のビード３５と、上記折返し部４９の内面側に相
対峙する側に凸のビード３７を設け、それらのビード３
５，３７の全面又は一部分を覆って予めコーティング材
５１，５３を塗着し（図３（ａ）参照）、該部を折返す
ことにより、面圧調整部５５を形成したものとして構成
とすることができる（図３（ｂ）参照）。
【００１２】また、図４（ａ），（ｂ）に示す第３実施
例のガスケット６１のように、折返し部７９の内側面に
相対峙するところのプレート６３のみの全面又は一部分
にコーティング材８３を塗着し（図４（ａ）参照）、該
部を折返すことにより、面圧調整部８５を形成したもの
として構成することもできる。
【００１３】なお、上記コーティング材は、その塗着厚
さを折返し部の周囲において部分的に変化させることが
できるもので、それにより、例えば隣接する燃焼室孔間
のように、部分的に面圧を高める必要がある部位などの
微妙な厚さ調整をより容易に行うことができる。
【００１４】ここで、上述した各実施例においては、本
発明をガスケットを構成するプレートの燃焼室孔の周囲
における折返し部に適用した場合について記載したが、
該部に施工する場合に限定されず、プレートの周囲や、
周辺をシールする必要がある任意の通孔の周囲の折返し
部に施工することができるものである。また、上記各実
施例においては、本発明を、単一の金属板からなるガス
ケットプレートで構成したガスケットに適用した場合に
ついて記載したが、それに限定されず、複数の金属板の
積層により形成したガスケットに適用することができ
る。
【００１５】
【発明の効果】以上に詳述した本発明によれば、ガスケ
ットを構成するプレートの周辺及び／又は上記通孔の周
囲に形成した折返し部において、比較的調整厚さが薄い
場合の厚さ調整を容易にかつ安価に行うことができ、延
いては上記折返し部における適正かつ確実な面圧を確保
することができるガスケットを安価に提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例のガスケットの部分破断平
面図である。
【図２】（ａ）は本発明の第１実施例における折返し前
の燃焼室孔周囲の端面図、（ｂ）は図１のＸ−Ｘ線にお
ける端面図、（ｃ）は上記（ｂ）の変形例を示す端面図
である。
【図３】（ａ）は本発明の第２実施例における図２
（ａ）と同様な位置での端面図、（ｂ）は図２（ｂ）と
同様な位置での端面図である。
【図４】（ａ）は本発明の第３実施例における図２
（ａ）と同様な位置での端面図、（ｂ）は図２（ｂ）と
同様な位置での端面図である。
【符号の説明】
１，３１，６１ ガスケット ３，３３，６３ プレート １１ 燃焼室孔 １３ ボルト孔 １５ 流体孔 １７，１９，４９，７９ 折返し部 ２１，２３，５１，５３，８３ コーティング材 ２５，５５，８５ 面圧調整部 ３５，３７ ビード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】周辺をシールされるべき少なくとも１つの
    通孔を有する機器のためのガスケットであって、 上記ガスケットは、該ガスケットを構成するプレートの
    周囲及び／又は該プレートにおける上記通孔の周囲にお
    ける折返し部の内面側、並びに該折返し部の内面側が相
    対峙するプレート面の少なくとも一方に、予め熱可塑性
    のないコーティング材を部分的に塗着し、その折返し部
    を折返して上記コーティング材を挟み込むことにより面
    圧調整部が形成されている、ことを特徴とするガスケッ
    ト。
  2. 【請求項２】コーティング材の塗着厚さを折返し部の周
    囲において部分的に変化させた、ことを特徴とする請求
    項１に記載のガスケット。
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