JPS63101575A - ガスケツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、自動車用エンジンのシリダヘッドガスケット
やエキゾーストマニホールドガスケｙ　）等に用いられ
るガスケットに関する。

「従来の技術」 従来、複数枚の板状のガスケット部材を重ね合せて構成
したガスケット本体に、シールすべき高圧部分となる貫
通孔を形成したガスケ−／　）において、上記ガスケッ
ト本体の一側表面に位置する第１ガスケット部材の上記
貫通孔の内周縁部分を、他側表面の第２ガスケット部材
側に折返してその折返し部を上記貫通孔に対するシール
部とするとともに、上記折返し部の自由端部を上記第２
ガスケット部材の表面に重合させたガスケットは、公知
である（実開昭６０−１８２４５号、実公昭５４−２５
５３２号）。

［発明が解決しようとする間通点」 この種のガスケットにおいては、使用初期あるいは長期
間の使用等での上記シール部のへたり等によってそのシ
ール部に洩れが発生すると、直ちにガスケット全体の洩
れにつながる可能性が高かった。

「問題点を解決するための手段」 本発明はそのような事情に鑑み、複数枚の板状のガスケ
ット部材を重ね合せて構成したガスケット本体に、シー
ルすべき高圧部分となる貫通孔を形成したガスケットに
おいて、上記ガスケット本体の一側表面に位置する第１
ガスケット部材の上記貫通孔の内周縁部分を、他側表面
の第２ガスケット部材側に折返してその折返し部を上記
貫通孔に対するシール部とするとともに、上記折返し部
の自由端部に、上記第２ガスケット部材との間に間隙を
形成し、さらに上記複数枚のガスケット部材の少なくと
もいずれか１つに、上記貫通孔を中心として上記間隙よ
りも半径方向外側位置に、頂部が他のガスケット部材に
密着する湾曲部を形成し、この湾曲部により上記折返し
部の内側に上記間隙に連通ずる圧力室を形成したもので
ある。

「作用」 そのような構成によれば、使用初期あるいは長期間の使
用等での上記シール部のへたり等によりそのシール部に
洩れが発生した場合には、洩れたガスは上記間隙を介し
て圧力室内に流入し、上記折返し部をその内側から押圧
してシール効果を高めるように作用する。

すなわち、ガスケットが例えばシリダヘッドガスケット
の場合には、上記シール部にへたり等が生じた際には、
燃焼室内の圧力が高圧になったときに燃焼室内のガスが
上記シール部を介して圧力室内に漏洩するようになる。

そして圧力室内に洩れてきたガスはその内部の圧力を上
昇させ、上記折返し部をその内側から押圧するようにな
る。燃焼室内の圧力は、エンジンの１サイクル毎に大き
く変動し、他方、上記圧力室内の圧力はそのような短時
間では実質的に一定に保たれるので、燃焼室内の最低圧
力よりは充分に高くなり、したがって圧力室を設けない
場合に比較して上記シール部分のシール効果を高め、万
一シール部に洩れが発生しても直ちにガスケット全体の
洩れにつながることを充分に防Ｉヒできるようになる。

また、各部材の表面あらさなどにより微視的なすきまが
でき、通常はここから洩れるのを防止するため締付けて
予圧を与えであるが、それでも微視的に圧力の弱い部分
から洩れることがある。このような場合でも、上記圧力
室に徐々にガスを貯めることができるので、上述の如き
シール性を高める作用をなす。

「実施例」 以下図示実施例について本発明を説明すると、第１図、
第２図において、ガスケットは２枚の板状の第１ガスケ
ット部材１と第２ガスケット部材２とを重ね合せて構成
したガスケット本体３を備えており、このガスケット本
体３は、第２図に示すように、シリンダへラド４とシリ
ンダブロック５との間に介在させている。

上記ガスケット本体３にはシリンダポア６の内径にほぼ
一致させて貫通孔７を形成してあり、この貫通孔７は、
下方に位置する第１ガスケット部材１の貫通孔７側の内
周縁部分を第２ガスケット部材２側に向けて上方に折返
すことにより、その折返し部８の内周側に形成してあり
、かつその折返し部８を貫通孔７に対するシール部とし
ている。

上記折返し部８の自由端部９は、第２ガスケット部材２
の先端部ｌＯに所定の間隙１１をもって対向させてあり
、また第２ガスケット部材２には、上記貫通孔７を中心
として上記間隙１１よりも半径方向外側位置に、頂部１
２が第１ガスケット部材１に密着する湾曲部１３を形成
し、この湾曲部１３により上記折返し部、８の内側にと
記間隙１１に連通する圧力室１４を形成している。この
とき、上記湾曲部１３の頂部は、第１ガスケット部材１
の表面に沿う直線部分を備えていてもよい。

以上の構成によれば、上記ガスケット本体３をシリンダ
へラド４とシリンダブロック５との間に介在させてシリ
ンダへラド４をシリンダブロック５に締付ければ、シリ
ンダボア６内のガスはガスケットの折返し部８すなわち
シール部によってシールされる。

上記ガスケットの長期間の使用あるいは使用初期等に、
上記シール部８にへたりが生じた場合には、相対的に自
由端部９側にそのへたりの影響が生じ易く、したがって
その自由端部９側を洩れたガスは上記間隙１１を介して
圧力室１４内に流入するようになる。

すると、この圧力室１４は、第２ガスケット部材２に形
成した湾曲部１３によって密封されているので、圧力室
１４内に流入したガスはその内部の圧力を上昇させ、上
記折返し部８をその内側から押圧して自由端部９をシリ
ンダへラド４に圧着させるとともに、第２ガスケット一
部材２の先端部１０もシリンダヘッド４に圧着させる。

すると、前述したように、上記シリンダポア６内すなわ
ち燃焼室内の圧力は、エンジンの１サイクル毎に大きく
変動し、他方、上記圧力室１４内の圧力はそのような短
時間では実質的に一定に保たれるので、燃焼室内の最低
圧力よりは充分に高くなり、したがって圧力室１４を設
けない場合に比較して上記自由端部９のシール効果を高
めるようになり、その自由端部９に洩れが発生しても直
ちにガスケット全体の洩れにつながることが充分に防止
できる。

加えて、本実施例においては、上記圧力室１４内の圧力
は第２ガスケット部材２の先端部１０をシリンダヘッド
４に圧着させるように作用するので、圧力室１４内のガ
スがその先端部１０とシリンダヘッド４との間から洩れ
るのを防止するようになる。

次に、第３図は本発明の他の実施例を示したもので、上
記実施例が第２ガスケット部材２に湾曲部１３を形成し
ていたのに対し、第１ガスケット部材ｌに湾曲部１３を
形成するようにしたものである。その他の構成は上記実
施例と異なるところはなく、本実施例においても上記実
施例と実質的に同一の作用効果が得られる。

第４図の実施例は、第１図、第２図の実施例に対し、第
１ガスケット部材１と第２ガスケット部材２との間に第
３ガスケット部材１５を重ね合せたものである。そして
第２ガスケツト２に同心同上に複数形成した湾曲部１３
の頂部１２を第３ガスケット部材１５の上面に密着させ
るとともに、第３ガスケット部材１５に同心円上に複数
形成した湾曲部１Ｂの頂部１７を第１ガスケット部材１
又は第２ガスケット部材２とに密着させ、特に貫通孔７
側の２つの隣接した頂部１７を第２ガスケット部材２と
第１ガスケット部材１とに密着させることにより、折返
し部８の内側に間隙１１に連続する圧力室１４を形成し
ている。

尚本願中、上記折返しｆ￥Ｉ１８を囲む各湾曲部１３．
１５、１８は、それぞれ部分的に、あるいは多重に囲む
場合や、複数の折返し部を囲むことも含む、もちろん二
重に囲む場合には両者が同心円上に位置していなくても
よく、また部分的に二重で囲む等各種形態を含むことを
意味するものである。

第５図に示す実施例は、第４図の実施例に対して、第２
ガスケット部材２に形成した湾曲部１３を省略するとと
もに、第３ガスケット部材１５の貫通孔７側の２つの隣
接した湾曲部１８を除いて他の湾曲部を省略し、各ガス
ケット部材１．２，１５間にそれぞれ中間のガスケット
部材１８．１９を重ね合せたものである。

また第６図に示す実施例は、第５図の実施例に対して、
第３ガスケット部材１５の貫通孔７側から２つ目の湾曲
部１６からその第３ガスケット部材１５を第１ガスケッ
ト部材ｌ上に直接重ね合せ、かつ第２ガスケット部材２
と第３ガスケット部材１５との間にガスケット部材２０
を介在させたものである。

これら第４図ないし第６図の実施例においても、上述し
た実施例と同等の作用効果を得ることができる。

さらに、第７図に示す実施例は第３図の実施例の変形例
で、第１ガスケット部材ｌの形状は第３図に示した形状
のままとし、第２ガスケット部材２については、第１ガ
スケット部材１の湾曲部１３を貫通孔７側に越えた位置
から第１ガスケット部材１側に向けて湾曲させた湾曲部
２１を形成するとともに、その湾曲部２１よりも貫通孔
７側において、上記第１ガスケット部材ｌの折返し部８
と同様な折返し部２２を形成し、その折返し部２２の自
由端部２３を上記折返し部８の自由端部９にその内側か
ら密着させている。

本実施例においては、第１ガスケット部材ｌの自由端部
９は、第２ガスケット部材２の湾曲部２１の表面と所定
の間隙１１をもって対向するようになり、しかも第１ガ
スケット部材ｌの折返し部８の内側に、第２ガスケット
部材２の折返し部２２と湾曲部２１とによって囲まれて
上記間隙１１に連通ずる圧力室１４が形成されるように
なる。

したがって本実施例においても、第１ガスケット部材１
の自由端部９側を洩れたガスは上記間隙１１を介して圧
力室１４内に流入し、上記折返し部８を第２ガスケット
部材２の折返し部２２を介してその内側から押圧し、上
記自由端部９をシリンダへラド４に圧着させるので、前
述の実施例と同様な作用効果が得られる。

また本実施例の場合、折返し部８に熱等によるへたりが
発生しても、その部分を第２ガスケット部材２の折返し
部２２で補助する形態となるので、先の圧力室の作用と
もあいまってより高いシール性を得る作用をなす。

第８図は第５図のさらに別の実施例を示す、すなわち第
１ガスケット部材１と第２ガスケット部材２とにそれぞ
れビード部２７．３７を第３ガスケット部材１５へ向け
て突設している。これにより、湾曲部１Ｂの頂部１７で
万−洩れた場合でもこのビード部２７．３７でシール性
を確保できる作用をなす、この第８図の実施例の如く、
ビード部は他の実施例に適宜付加することができる。

さらに、第５図若しくは第８図の変形例として、図示し
ないが、第１ガスヶ−２ト部材１のシリンダブロック５
との接触面に円周方向に沿って多数の孔を穿設し、その
孔を圧力室１４内に連通させておけば、上記第１ガスケ
ット部材１とシリンダブロック５との間から洩れてきた
ガスを圧力室１４内に流入させることができる。あるい
は上記多数の孔を穿設する代りに、第９図に示すように
、折返し部８を第１ガスケット部材１から切断して両者
間に間隙１１を形成してもよい、この場合には、第１ガ
スケット部材１から分離された折返し部８が移動して脱
落しないように、これを例えば第２ガスケット部材２の
先端部にカシメ付けておくことが望ましい。

なお、上記各実施例において、上下関係が逆となるよう
に構成することも可使である。また上記実施例ではシリ
ンダボア４に設けた例を示したが、水穴、袖穴等を囲む
ビード部に用いても良く、あるいはエキゾーストマニホ
ールドガスケット等に用いてもよい。

「発明の効果」 以上のように、本発明においては、長期間の使用により
貫通孔のシール部すなわち折返し部にへたり等が生じて
その折返し部に洩れが発生しても、洩れたガスを折返し
部内側の圧力室内に流入させ、その圧力室の圧力により
上記折返し部をその内側から押圧させることができるの
で、圧力室を設けない場合に比較して上記折返し部のシ
ール効果を高めることができ、万一折返し部に洩れが発
生しても直ちにガスケット全体の洩れにっながることを
充分に防止することができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す要部の平面図、第２図
は第１図の■−■線に沿う断面図、第３図ないし第７図
はそれぞれ本発明の他の実施例を示す断面図である。 １．２．１５．１８．１９．２０・・・ガスケット部材
３・・・ガスケット本体　　４・・・シリンダヘッド５
・・・シリダンブロック　６・・・シリンダポア７・・
・貫通孔　　　　　　９．２３・・・自由端部８．２２
・・・折返し部（シール部） １０・・・先端部　　　　　　１１・・・間隙１３、１
Ｂ、２１・・・湾曲部　　１４・・・圧力室図面の；争
書（内容に変更なし） 第　　１　　図 第　　２　　図 第　　４　　図 ｓ５図 總　　６　　図 ＄１１７ａ！２ 第８図 手続補正書（自発） 昭和６１年１１月１７日 昭和６１年特許願第２４６３１５号 ２、発明の名称 ガスケット ３、補正をする者 事件との関係　　特許出願人 住所　愛知県豊田市緑ケ丘３丁目６５番地名称　大豊工
業株式会社 代表者　岡　野　　威 ４、代理人 図面。 ６、補正の内容 第１図ないし第９図を別紙のとおり補正する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 複数枚の板状のガスケット部材を重ね合せて構成したガ
   スケット本体に、シールすべき高圧部分となる貫通孔を
   形成したガスケットにおいて、上記ガスケット本体の一
   側表面に位置する第１ガスケット部材の上記貫通孔の内
   周縁部分を、他側表面の第２ガスケット部材側に折返し
   てその折返し部を上記貫通孔に対するシール部とすると
   ともに、上記折返し部の自由端部に、上記第２ガスケッ
   ト部材との間に間隙を形成し、さらに上記複数枚のガス
   ケット部材の少なくともいずれか１つに、上記貫通孔を
   中心として上記間隙よりも半径方向外側位置に、頂部が
   他のガスケット部材に密着する湾曲部を形成し、この湾
   曲部により上記折返し部の内側に上記間隙に連通する圧
   力室を形成したことを特徴とするガスケット。