JP2003204736A - 中通し竿 - Google Patents
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Abstract
滑に排水できる中通し竿を提供する。 【解決手段】 この中通し竿は、元竿1と、元竿1の穂
先側に振出形式で連結され、周面にリールからの釣糸を
竿体内部に導入するための釣糸導入口10を有すると共
に、元竿1内に挿入される軸方向一定範囲の竿元側周面
が元竿1の穂先側端部の内径に連続的に当接する当接周
面となっている筒状の元上竿2とを備えている。元竿1
を勢いよく穂先側へ押し出すことで、元竿1と元上竿2
とがピストンとシリンダのように作用して、空気が穂先
側の竿体へ押し出され、竿体内部の水が排出される。
Description
からの釣糸が挿通する中通し竿に関する。
能な釣糸通路を有する複数の竿体を順次振出形式や並継
形式で連結して構成されている。例えば、最も手元側に
位置する元竿には、リールを取り付け可能なリールシー
トが形成され、リールシートの穂先側にはリールからの
釣糸を竿体内部の釣糸通路に導入するための釣糸導入口
が形成される。また、最も穂先側に位置する穂先竿の穂
先側端部にはトップガイドが設けられている。そして、
リールシートに取り付けられたリールからの釣糸は釣糸
導入口から竿体内部へ導かれ、順次各竿体を挿通して穂
先側のトップガイドへ至り、トップガイドから外部へ導
出されることになる。
は、釣りをおこなう際に釣糸に付着した水が、釣糸の巻
き上げと共に中通し竿内に侵入し、竿体内部に溜まって
しまう場合がある。このような竿体内へ水の侵入は、釣
りを行っている最中において釣竿の重量化を招くと共
に、竿体内に溜まった水は釣糸の抵抗を増大させる。さ
らに、釣竿を痛める一因ともなる。特に、近年の中通し
竿においては、竿体内部の通路に軸方向に螺旋状に連続
して突起を形成し、釣糸の摺動抵抗の軽減を図るような
工夫が施されていることもある。このような中通し竿に
おいては、突起と突起との間に水が特に溜まりやすい。
た場合、竿体を勢いよく振る等して水を外部に排出する
ことになるが、良好に水を排水できるものではない。本
発明の課題は、釣糸に付着して竿体内部に溜まってしま
った水を容易に排水可能な中通し竿を提供することにあ
る。
ールを脱着自在に装着可能なリールシートを周面に有す
る筒状の元竿と、元竿の穂先側に振出形式で連結され、
周面にリールからの釣糸を竿体内部に導入するための釣
糸導入口を有すると共に、元竿内に挿入される軸方向一
定範囲の竿元側周面が元竿の穂先側端部の内径に連続的
に当接する当接周面となっている筒状の元上竿と、元上
竿の穂先側に順次連結され内部に釣糸が挿通可能な釣糸
通路を有する複数の筒状の竿体からなる竿体ユニットと
を備えている。
の穂先側に元上竿を引き出し、竿体ユニットを順次連結
し、一本の長い釣竿とした上で、リールからの釣糸を釣
糸導入口から竿体内に導入して穂先側へ導いて用いられ
る。魚釣りを行って釣糸を巻き上げる等の作業を繰り返
した際に、釣糸と共に竿体内部に導入されて竿体内に溜
まってくる水は、以下の様な手順で排水する。
る状態で、例えば釣糸導入口を手で抑える等して塞いだ
上で、元竿を穂先側に勢いよく押し出し、元上竿を元竿
内に収納した状態とする。元竿と元上竿とは振出形式で
連結され、且つ元竿内に挿入される軸方向一定範囲の竿
元側周面が元竿の穂先側端部の内径に連続的に当接する
当接周面となっている。即ち、元上竿の外径と元竿の穂
先側端部内径との間は殆ど隙間が生じないように設定さ
れている。このため、元竿と元上竿とはシリンダとピス
トンのように作用し、元竿内の空気が元上竿内に押し出
され、この押し出された空気が元上竿,竿体ユニット内
に溜まった水を穂先側へ押し出す。
あって、元竿は軸方向においてテーパの変化がないスト
レートテーパ又はテーパが0/1000〜2/1000
程度の超スローテーパが施された筒状部材であり、元上
竿は元竿内に挿入される軸方向の一定範囲が元竿のテー
パに合致するように設定されている。この中通し竿で
は、元竿及び元上竿が軸方向に所定のテーパが施された
筒状体として構成され、元竿内に挿入される元上竿の軸
方向一定範囲の竿元側周面が元竿の穂先側端部の内径に
軸方向に連続的に当接する。即ち、元上竿の外径と元竿
の穂先側端部内径との間は軸方向に連続して殆ど隙間が
生じないように設定されている。そして、元竿を穂先側
に押し出した際には、元竿内の空気が他に逃げることな
く元上竿や竿体ユニット内の水を良好に排水する。
あって、元竿は、軸方向において内径が変化しないスト
レートテーパ部分又はテーパが0/1000〜2/10
00程度の超スローテーパ部分と、ストレートテーパ部
分または超スローテーパ部分の穂先側に形成され内径が
穂先側ほど小径化するテーパ部分とを有している。一
方、元上竿は、テーパ部分の内周面に嵌着可能な嵌合雄
部を竿元側外周面に有すると共に、ストレートテーパ部
分に連続的に当接する当接周面を竿元側端部外周面に有
している。
入れする際に、元竿のストレートテーパ部分または超ス
ローテーパ部分の内周面と元上竿の当接周面が軸方向に
連続的に当接する。即ち、元上竿の当接周面の外径と元
竿のストレートテーパ部分または超スローテーパ部分の
内径との間は軸方向に連続して殆ど隙間が生じないよう
に設定されている。そして、元竿を穂先側に押し出した
際には、元竿内の空気が他に逃げることなく元上竿や竿
体ユニット内の水を良好に排水する。
際には、元竿の穂先側のテーパ部分の内周面が元上竿の
竿元側の外周面に嵌着して、元竿と元上竿とが固定され
ることになる。発明4の中通し竿は、発明1〜3の何れ
かの中通し竿であって、元竿の竿元側端部に脱着自在に
装着され、元上竿の竿元側端部を係止可能な係止手段を
有する底栓をさらに備えている。
した際には、元上竿の竿元側端部が底栓に係止されて固
定される。このように、元上竿を元竿内に収納した状態
においても両者を固定可能であり、元上竿を元竿内に収
納した状態でも釣りを行うことが可能である。発明5の
中通し竿は、発明1〜4のいずれかの中通し竿であっ
て、元上竿の周面に形成される釣糸導入口は、元上竿が
元竿内に収納された際に元竿の穂先側端部近傍に位置す
る。
所定位置に形成されることで、元竿を元上竿方向へ押し
出し排水作業を行う際に、釣糸導入口を手で塞ぎやす
く、排水操作も容易である。発明6の中通し竿は、発明
5の中通し竿であって、釣糸導入口を開閉自在に覆う蓋
部をさらに備える。
糸導入口を塞いて排水作業を行う。釣糸導入口を塞いで
空気漏れを効果的に抑えて、元上竿乃至竿体ユニット内
の水をより効果的に穂先側に排水可能となる。発明7の
中通し竿は、発明6の中通し竿であって、蓋部は、元上
竿の釣糸導入口付近の周面に周方向に回転自在に配置さ
れる筒状体であり、釣糸導入口に合致する開口を有して
いる。
部を周方向に回転させて、釣糸導入口を蓋部で塞ぐ。一
方、釣りを行う際には、蓋部を周方向に回転させて開口
を釣糸導入口に合致させて、釣糸導入口を開口させる。
発明8の中通し竿は、発明6の中通し竿であって、蓋部
は、元上竿の釣糸導入口付近の周面に軸方向に滑動自在
に配置される筒状体である。
部を軸方向に移動させて釣糸導入口を蓋部で塞ぐ。一
方、釣りを行う際には、蓋部を軸方向に移動させて釣糸
導入口を開口させる。発明9の中通し竿は、発明6の中
通し竿であって、元上竿は、元上竿の釣糸導入口の開口
周縁に沿って配置される開口リングと、開口リング上に
配置されるゴムパッキンをさらに備えている。そして、
蓋部は、元上竿の釣糸導入口の穂先側周面を回動中心と
して元上竿に固定されたアーム部分と、アーム部分の元
上竿側面に配置され釣糸導入口を閉塞可能な弾性体とを
有している。
部のアーム部分を回動させて弾性体で釣糸導入口を塞
ぐ。一方、釣りを行う際には、アーム部分を回動させて
弾性体を釣糸導入口から外す。釣りを行っている際に
は、釣糸導入口周縁の開口リングが釣糸と接触して元上
竿と釣糸とが相互に傷つけ合うのを防止する。また、釣
糸導入口を弾性体部分で塞いでいる際にはゴムパッキン
が弾性体と開口リングとの隙間からの空気漏れを防ぐ。
であって、元上竿は、元上竿の釣糸導入口の開口周縁に
沿って配置される開口リングをさらに備えている。そし
て、蓋部は、元上竿の釣糸導入口の穂先側周面を回動中
心として元上竿に固定されたアーム部分と、アーム部分
の元上竿側面に配置されたゴムパッキンと、ゴムパッキ
ン上に配置された釣糸導入口を閉塞可能な弾性体とを有
している。
部のアーム部分を回動させて弾性体で釣糸導入口を塞
ぐ。一方、釣りを行う際には、アーム部分を回動させて
弾性体部分を釣糸導入口から外す。釣りを行っている際
には、釣糸導入口周縁の開口リングが釣糸と接触して元
上竿と釣糸とが相互に傷つけ合うのを防止する。また、
釣糸導入口を弾性体で塞いでいる際には、ゴムパッキン
が弾性体と開口リングとの隙間からの空気漏れを防ぐ。
であって、蓋部は、元上竿の釣糸導入口の穂先側周面を
回動中心として元上竿に固定されたアーム部分と、アー
ム部分の元上竿側面に配置され釣糸導入口を閉塞可能な
弾性体とを有し、弾性体は液体を吸湿可能なスポンジ材
である。この中通し竿で排水作業を行う際には、この中
通し竿で排水作業を行う際には、蓋部のアーム部分を回
動させてスポンジ材で釣糸導入口を塞ぐ。一方、釣りを
行う際には、アーム部分を回動させてスポンジ材を釣糸
導入口から外す。
おき、フラット部分で釣糸導入口を塞ぎつつ釣糸を巻き
上げれば、釣糸の表面に撥水材を順次塗布できる。そし
て、釣糸の竿体内周面や竿体外周面へのべたつきも防止
できる。
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。本発
明の第1実施形態を採用した中通し竿は、図1に示すよ
うに、元竿1と、元竿1の穂先側に連結された元上竿2
と、元上竿2の穂先側に連結された中竿3,4,5及
び、その穂先側に連結された穂先竿6とを有している。
これら元竿1〜穂先竿6は炭素繊維またはガラス繊維等
に合成樹脂を含浸させたプリプレグから形成される先細
り筒状部材である。そして、元上竿2〜穂先竿6は穂先
側から順次竿元側の竿体の内部に挿入され出し入れ自在
になっており、いわゆる振出形式で連結されている。も
っとも、竿体の本数は必要とされる釣竿全体の長さ等に
よって適宜設定するものであり、このように6本に限定
されるものではなく、任意の本数を用いることが可能で
ある。また、元上竿2〜穂先竿6の内部は釣糸が挿通す
るための釣糸通路となっており、これらの内周面には軸
方向に螺旋状に連続して形成される釣糸支持突起等を形
成してもよい。
せず)を脱着自在に装着可能なリールシート8を有し、
竿元側端部には尻栓9が脱着自在に装着されている。こ
の元竿1は、軸方向に於いて径が変化しないストレート
テーパ、若しくは0/1000〜2/1000程度の先
細り超スローテーパが施された筒状部材である。このテ
ーパ値は、後述のように元竿1内の空気を漏れを排除す
るために、好ましくは、0/1000〜1/1000,
より好ましくは0/1000〜0.7/1000程度に
設定する。また、竿元側端部内周面にはねじ山が直接形
成され又は別途雌ねじ部材がはめ込まれて固定されてお
り、ここに底栓9が脱着自在に螺合している。
部に導入する釣糸導入口10が穂先側の外周面に形成さ
れており、釣糸導入口10の竿元側には、リールからの
釣糸を釣糸導入口10に案内するための釣糸導入ガイド
11が配置されている。釣糸導入口10の開口周縁に
は、釣糸との接触から竿体自体を保護するために硬質セ
ラミックなどをはめ込んでもよい。また、この実施形態
では釣糸導入ガイド11を釣糸導入口10の竿元側に配
置しているが、釣糸導入口10を軸方向に跨ぐように配
置してもよい。この釣糸導入口10及び釣糸導入ガイド
11は、後述のように元上竿2が元竿1内に収納された
際に、元竿1の穂先側端部近傍に位置する。
先側に振出形式で連結されている。そして、元竿1内に
収納されることになる元上竿2の竿元側部分2aは、図
2に詳しく示すように、軸方向に一定の範囲において他
の部分よりやや大径化しており、これらの部分が元竿1
の内周面に軸方向に連続的にほぼ当接する。上述のよう
に、元竿1はストレートテーパ若しくは先細り超スロー
テーパが施された筒状部材部材であり、この元上竿2の
竿元側部分2aもこれに対応してストレートテーパ若し
くは先細り超スローテーパとなる。なお、元上竿2の竿
元側端部は部分的にさらに大径化しており、穂先側に元
上竿2が引き出された際に元竿1の穂先側端部内周面に
嵌着して振出形式に嵌合固定可能となっている。
向に連続的に当接することになる元竿1の内周面及び/
または元上竿2の竿元側部分2aは、元上竿2と元竿1
との接触摩耗等を防止するために、比較的柔らかい不織
布製プリプレグ層等を設けることも考えられる。なお、
この実施形態では特に設けていないものの、元竿1の竿
元側端部内周面(底栓9に隣接するような位置)で、元
上竿2の竿元側端部外周をさらに元竿1に嵌着可能に、
元竿1の竿元側端部に被嵌着部材を配置してもよい。こ
のように設定すれば、元上竿2は元竿1の穂先側に引き
出した状態と元竿1内に収納した状態の何れに於いても
元竿1に固定可能となり、釣竿全体の長さを調整しつつ
魚釣りを行うことも可能となる。
式の竿体であり、それぞれ振出形式に嵌合可能なように
穂先側端部内周面及び竿元側端部外周面に嵌合部分を有
する。また、穂先竿6の穂先側端部にはトップガイド7
が装着されている。この中通し竿で釣りを行う際には、
元竿1の穂先側に元上竿2〜穂先竿6を順次引き出し、
一本の長い釣竿とした上で、リールからの釣糸を釣糸導
入ガイド11を介して釣糸導入口10から竿体内に導入
し、穂先側へ導いてトップガイド7から外部へ導出す
る。魚釣りを行って釣糸を巻き上げる等の作業を繰り返
した際に、釣糸と共に各竿体内部に導入されて竿体内に
溜まってくる水は、以下のようにして排水する。
の長い釣竿としている状態で、釣糸導入口10を手で抑
える等して塞いだ上で、元竿1を穂先側に勢いよく押し
出し、元上竿2を元竿内に収納した状態とする(作業を
模式的に示した図4(a)(b)参照)。元竿1と元上
竿2とは振出形式で連結され、且つ元上竿2の元竿1内
に挿入される軸方向一定範囲の竿元側周面2aが元竿の
穂先側端部の内径に連続的に当接する当接周面となっ
て、元上竿2の外径と元竿1の内径との間は軸方向に連
続して殆ど隙間が生じないように設定されている。この
ため、元竿1を穂先側に押し出した際には、元竿1内の
空気が他に逃げることなく、元竿1と元上竿2とはシリ
ンダとピストンのように作用し、元竿1内の空気が元上
竿2内に押し出され、この押し出された空気が元上竿2
やその穂先側の各竿体内に溜まった水を穂先側へ押し出
し、トップガイド7より排水する。
に、元上竿2の元竿1内に収納される竿元側部分2aを
軸方向に一定の範囲で連続的に当接するように設定する
代わりに、図5に示すように、元上竿2の竿元側端部外
周面に弾性を有する短筒状部材30を配置して、元竿1
内の空気を円滑に元上竿2方向へ押し出すことも考えら
れる。この短筒状部材30は元竿1の穂先側端部内周面
側に配置してもよい。このような短筒状部材30を配置
することで、元竿1の穂先側から元竿1内に空気が逃げ
ることなく、円滑に空気を元上竿2内へ押し出すことが
可能である。
採用した中通し竿においても、第1実施形態と同様に、
元竿1の穂先側に振出形式に元上竿2が連結されてい
る。元竿1は、図6に示すように、外周面に設けられる
リール(図示せず)を脱着自在に装着可能なリールシー
ト8を有し、竿元側端部には尻栓19が脱着自在に装着
されている。この元竿1は、竿元側端部よりおよそ軸方
向全体に於いて内径が変化しないストレートテーパ、若
しくは0/1000〜2/1000程度の先細り超スロ
ーテーパが施された筒状部材である。この部分において
は内径の径が変化せず若しくは超スローテーパとなって
いれば足り、必要な場合、外径においては径を変化させ
てもよい。そして、元竿1の穂先側端部、即ち、ストレ
ートテーパ若しくは超スローテーパ部分の穂先側の一部
は穂先側ほど内径が小径化するテーパ部分1aとなって
いる(図7参照)。
切り欠かれて切り欠き部が形成されると共に、この切り
欠き部にリング状の雄ねじ部材21が装着されている。
そして、ここに底栓19が脱着自在に螺合している。図
7に詳しく示すように、底栓19は略短筒状の栓部材で
ある。底栓19は穂先側端部内周面にねじ山を有してお
り、このねじ山が上述の雄ねじ部材21に螺合する。ま
た、底栓19の穂先側端面には元竿1の内部に向かって
穂先側に突出する係止突起19aを有している。この係
止突起19aはゴムなどの弾性部材からなり、その外径
は、後述の元上竿2の竿元側端部の内径に合致するよう
に設定される。このように係止突起19aに元上竿2の
竿元側端部を係止させることで(図7参照)、元上竿2
を元竿1に収納した状態での釣りも可能となるのであ
る。
ーパの施された筒状部材である。竿元側部分に於いて特
に外径が竿元側ほど大径化する他の部分より傾斜の大き
いテーパ部分2bを有する。この元上竿2のテーパ部分
2bのテーパ傾斜は、上述の元竿1のテーパ部分1aの
内径に合致するように設定されている。そして、元上竿
2を元竿1の穂先側に引き出した状態で、この元上竿2
の竿元側外周面と元竿1の穂先側内周面とが嵌着して、
元竿1と元上竿2は相互に連結固定されることになる。
ち、元上竿2の竿元側端部の外径はおよそ元竿1のスト
レートテーパ若しくは超スローテーパ部分の内径に合致
するように設定されて当接周面となっている。当接周面
を形成する元上竿2の竿元側端部の外周面の軸方向範囲
は、任意に設定可能であるが、好ましくは、1〜20m
m程度とするのがよい。
施形態と同様に、元竿1の穂先側に元上竿2〜穂先竿6
を順次引き出し、一本の長い釣竿とした上で、リールか
らの釣糸を釣糸導入口10から竿体内に導入し、穂先側
へ導いてトップガイド7から外部へ導出する。そして、
魚釣りを行って釣糸を巻き上げる等の作業を繰り返した
際に、釣糸と共に各竿体内部に導入されて竿体内に溜ま
ってくる水は、第1実施形態と同様の手順で排水可能と
なる。
している状態で、釣糸導入口10を手で抑える等して塞
いだ上で、元竿1を穂先側に勢いよく押し出し、元上竿
2を元竿内に収納した状態とする。この際、元上竿2の
竿元側端部の当接周面が元竿1のストレート若しくは超
スローテーパ部分の内径に軸方向に連続的に当接して、
元竿1内の空気を逃がすことなく、元竿1と元上竿2と
はシリンダとピストンのように作用し、元竿1内の空気
が元上竿2内に押し出され、この押し出された空気が元
上竿2やその穂先側の各竿体内に溜まった水を穂先側へ
押し出し、トップガイド7より排水する。
して、上述の第3実施形態の変形例を示す。図8に示す
ように、元竿1は第3実施形態と同様のものであり、竿
元側端部よりおよそ軸方向全体に於いて内径が変化しな
いストレートテーパ、若しくは0/1000〜2/10
00程度の先細り超スローテーパが施された筒状部材で
ある。そして、元竿1の穂先側端部、即ち、ストレート
テーパ若しくは超スローテーパ部分の穂先側の一部は穂
先側ほど内径が小径化するテーパ部分1aとなってい
る。そして、元竿1の竿元側端部外周面は一部が切り欠
かれて切り欠き部が形成されると共に、この切り欠き部
にリング状の雄ねじ部材21が装着されている。
筒状の栓部材である。底栓29は穂先側端部内周面にね
じ山を有しており、このねじ山が雄ねじ部材21に螺合
する。また、底栓29のねじ山の竿元側の内周面には周
方向に間隔を隔てて形成され径内方向に突出する複数の
係止リブ29が形成されている。この係止リブ29aの
内径は、後述する元上竿2の竿元側端部に装着される当
接部材25の外径に合致するように設定されており、元
上竿2が元竿1内に挿入された際に、係止リブ29aが
当接部材25を係止する。そして、元上竿2を元竿1に
収納した状態での釣りも可能としている。
ーパの施された筒状部材である。第3実施形態と同様
に、竿元側部分に於いて特に外径が竿元側ほど大径化す
る他の部分より傾斜の大きいテーパ部分2bを有する。
この元上竿2のテーパ部分2bのテーパ傾斜は、上述の
元竿1のテーパ部分1aの内径に合致するように設定さ
れている。そして、元上竿2を元竿1の穂先側に引き出
した状態で、この元上竿2の竿元側外周面と元竿1の穂
先側内周面とが嵌着し、元竿1と元上竿2は相互に連結
固定されることになる。
どの弾性体からなる筒状の当接部材25が連結されてい
る。この当接部材25は元上竿2に接着固定若しくはね
じ式で脱着自在に連結され、その外径は上述の元竿1の
ストレートテーパ若しくは超スローテーパ部分の内径に
合致するように設定されている。この中通し竿において
も、第3実施形態と同様に、釣りを行う際に竿体内部に
釣糸と共に侵入してたまってしまう水を排水可能であ
る。即ち、各竿体を連結して一本の長い釣竿としている
状態で、釣糸導入口10を手で抑える等して塞いだ上
で、元竿1を穂先側に勢いよく押し出し、元上竿2を元
竿内に収納した状態とする。この際、元上竿2の竿元側
端部の当接部材25の外周面が元竿1のストレート若し
くは超スローテーパ部分の内径に軸方向に連続的に当接
して、元竿1内の空気を逃がすことなく、元竿1と元上
竿2とはシリンダとピストンのように作用し、元竿1内
の空気が元上竿2内に押し出され、この押し出された空
気が元上竿2やその穂先側の各竿体内に溜まった水を穂
先側へ押し出し、トップガイド7より排水するのであ
る。
る元上竿2の釣糸導入口10付近に、以下のような、蓋
部材50を配置することも可能である。図10に示すよ
うに、元上竿2の釣糸導入口10付近及びその穂先側の
一定範囲の周面には、軸方向に延びる溝51が形成され
る。この溝51は、釣糸導入口10を上面側として、そ
の左右両側面にそれぞれ軸方向に延びて形成される。元
上竿2を製造後に周面を削って形成すればよい。また、
別途レール状の部材を元上竿2の周面に接着等により固
定することも可能である。
竿2の周面上に蓋部材50が軸方向に滑動自在に配置さ
れる。この蓋部材50は合成樹脂または金属などからな
るパイプ状の部材である。この蓋部材50の内周面には
上述の溝51に噛み合うように軸方向に延びるレール5
2が形成され、蓋部材50は溝51に沿って元上竿2上
を軸方向に移動可能となっている。
2とをピストン・シリンダのように作用させて、竿体内
部に溜まった水を排水する場合には、蓋部材50を釣糸
導入口10上に移動させて釣糸導入口10を塞ぎ、竿体
内の空気が釣糸導入口10から外部に流れ出てしまうの
を抑える。一方、釣りを行う際には、蓋部材50を釣糸
導入口10より穂先側に移動させて釣糸導入口10を開
口させる。
周面に軸方向に滑動可能とする代わりに、図11に示す
ように、蓋部材53を周方向に回転自在に配置すること
も可能である。この場合、元上竿2の釣糸導入口10付
近には周方向に溝を形成する。一方、蓋部材53には周
方向の一部に釣糸導入口10に合致するような開口53
aを設けておく。そして、蓋部材53を元上竿2の周面
で周方向に回転させることで、釣糸導入口10を開閉す
る。なお、開口53aの周縁には必要に応じてセラミッ
クスなどの硬質材を配置してもよい。
ールシートが設けられる一般に元竿と呼ばれる竿体1の
竿元側に、別途、筒状の袴部材40を振出形式に連結す
る手法もある。この袴部材40の押し出し作業によっ
て、各竿体内に溜まった水を穂先側に排水することが可
能となる。
ように、元上竿2の釣糸導入口10を塞ぐための蓋部材
60を用いることも可能である。この蓋部材60は、元
上竿2の釣糸導入口10の穂先側に隣接する周面に固定
される釣糸導入口10の幅方向に延びる軸受け61aを
有するリング部61と、軸受け61aを中心にして回動
自在に配置されたアーム62と、アーム62の裏面側に
釣糸導入口10に合致するように貼り付けられた弾性体
63とを有している。そして、必要に応じて付勢バネ6
4などを軸受け61aに配置して、アーム62を起立状
態となるように付勢しておく。
釣糸導入口10を閉じて、竿体内部に溜まった水を排水
可能となる。また、この弾性体63としてを液体を吸収
可能なスポンジ状のものを用いてもよい。そして、この
弾性体63にフッ素系の撥水材を含浸させて、アーム6
2を回動させて弾性体63で釣糸導入口10を塞ぎなが
ら釣糸をリールで巻き上げる作業を行えば、撥水剤を順
次釣糸の周面に塗布することも可能となる。
導入口10付近の構造にあっては、以下のようなものと
することも可能である。図15及び図16に示すよう
に、元上竿2の釣糸導入口10には、その開口形状であ
る長孔に合致するような開口リング70をはめ込んで固
定する。開口リング70は上面方向視において、釣糸導
入口10より一回り大きな長孔をなし、釣糸導入口10
の周縁に填るフランジ部分を有してこれを釣糸導入口1
0に填め込んで接着剤等で固定されている。上述の第7
実施形態における蓋部60の弾性体63はこの開口リン
グ70の開口にほぼ合致するように設定され、開口リン
グ70の開口を塞ぎつつこれに当接する。また、この開
口リング70の上面の外周縁に沿って周状にリング状の
ゴムパッキン71が配置され固定される。図15に示す
ように、ゴムパッキン71は弾性体63をリング内に収
納して、アーム62と当接する。
糸導入口10の周縁に配置することで、釣糸導入口10
の周縁と釣糸とが相互に傷つけ合うのを防止できる。さ
らに、ゴムパッキン71によって釣糸導入口10閉塞時
の空気漏れをも防げる。 (b)さらに、ゴムパッキンは蓋部60側に設置するこ
とも可能である。例えば、図17に示すように、アーム
62の元上竿側面にシート状のゴムパッキン65を貼り
付け、そのゴムパッキン65の面上に別途弾性体63を
積層した2層構造とする。弾性体63によって開口リン
グ70の開口を閉塞すると共に、ゴムパッキン65が弾
性体63と開口リング70との隙間からの空気漏れを防
ぐことができる。特に、弾性体63自体がゴムパッキン
上に積層されており、弾性体63による開口リング70
の開口の閉塞もスムーズなものとなる。
と共に竿体内部に溜まってしまう水を円滑に排水でき
る。
体図。
した図。
竿1と元上竿2とを示した図。
7に相当する図。
糸導入口10付近を示した図。
袴部材40を示した図。
を示した図。
釣糸導入口10付近を示した図。
竿2の釣糸導入口10付近を示した図。
Claims (11)
- 【請求項1】リールを脱着自在に装着可能なリールシー
トを周面に有する筒状の元竿と、 前記元竿の穂先側に振出形式で連結され、周面に前記リ
ールからの釣糸を竿体内部に導入するための釣糸導入口
を有すると共に、前記元竿内に挿入される軸方向一定範
囲の竿元側周面が前記元竿の穂先側端部の内径に連続的
に当接する当接周面となっている筒状の元上竿と、 前記元上竿の穂先側に順次連結され内部に釣糸が挿通可
能な釣糸通路を有する複数の筒状の竿体からなる竿体ユ
ニットとを備えた中通し竿。 - 【請求項2】前記元竿は軸方向においてテーパの変化が
ないストレートテーパ又はテーパが0/1000〜2/
1000程度の超スローテーパが施された筒状部材であ
り、前記元上竿は前記元竿内に挿入される軸方向一定範
囲が前記元竿のテーパに合致するように設定されてい
る、請求項1に記載の中通し竿。 - 【請求項3】前記元竿は、軸方向において内径が変化し
ないストレートテーパ部分又はテーパが0/1000〜
2/1000程度の超スローテーパ部分と、前記ストレ
ートテーパ部分または超スローテーパ部分の穂先側に形
成され内径が穂先側ほど小径化するテーパ部分とを有
し、 前記元上竿は、前記テーパ部分の内周面に嵌着可能な嵌
合雄部を竿元側外周面に有すると共に、前記ストレート
テーパ部分に連続的に当接する当接周面を竿元側端部外
周面に有している、請求項1に記載の中通し竿。 - 【請求項4】前記元竿の竿元側端部に脱着自在に装着さ
れ、前記元上竿の竿元側端部を係止可能な係止手段を有
する底栓をさらに備える、請求項1〜3のいずれかに記
載の中通し竿。 - 【請求項5】前記元上竿の周面に形成される釣糸導入口
は、前記元上竿が前記元竿内に収納された際に前記元竿
の穂先側端部近傍に位置する、請求項1〜4の何れかに
記載の中通し竿。 - 【請求項6】前記釣糸導入口を開閉自在に覆う蓋部をさ
らに備える、請求項5に記載の中通し竿。 - 【請求項7】前記蓋部は、前記元上竿の釣糸導入口付近
の周面に周方向に回転自在に配置される筒状体であり、
前記釣糸導入口に合致する開口を有している、請求項6
に記載の中通し竿。 - 【請求項8】前記蓋部は、前記元上竿の釣糸導入口付近
の周面に軸方向に滑動自在に配置される筒状体である、
請求項6に記載の中通し竿。 - 【請求項9】前記元上竿は、前記元上竿の前記釣糸導入
口の開口周縁に沿って配置される開口リングと、前記開
口リング上に配置されるゴムパッキンをさらに備え、 前記蓋部は、前記元上竿の前記釣糸導入口の穂先側周面
を回動中心として前記元上竿に固定されたアーム部分
と、前記アーム部分の前記元上竿側面に配置され前記釣
糸導入口を閉塞可能な弾性体とを有している、請求項6
に記載の中通し竿。 - 【請求項10】前記元上竿は、前記元上竿の前記釣糸導
入口の開口周縁に沿って配置される開口リングをさらに
備え、 前記蓋部は、前記元上竿の前記釣糸導入口の穂先側周面
を回動中心として前記元上竿に固定されたアーム部分
と、前記アーム部分の前記元上竿側面に配置されたゴム
パッキンと、前記ゴムパッキン上に配置された前記釣糸
導入口を閉塞可能な弾性体とを有している、請求項6に
記載の中通し竿。 - 【請求項11】前記蓋部は、前記元上竿の前記釣糸導入
口の穂先側周面を回動中心として前記元上竿に固定され
たアーム部分と、前記アーム部分の前記元上竿側面に配
置され前記釣糸導入口を閉塞可能な弾性体とを有し、前
記弾性体は液体を吸湿可能なスポンジ材である、請求項
6に記載の中通し竿。
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JP2001-233163 | 2001-08-01 | ||
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JP2001-345000 | 2001-11-09 | ||
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP4022409B2 JP4022409B2 (ja) | 2007-12-19 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP4022409B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006288288A (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-26 | Shimano Inc | 振出竿 |
-
2002
- 2002-02-06 JP JP2002029526A patent/JP4022409B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006288288A (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-26 | Shimano Inc | 振出竿 |
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