JP2003204237A - インピーダンス整合装置 - Google Patents

インピーダンス整合装置

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JP2003204237A
JP2003204237A JP2002248468A JP2002248468A JP2003204237A JP 2003204237 A JP2003204237 A JP 2003204237A JP 2002248468 A JP2002248468 A JP 2002248468A JP 2002248468 A JP2002248468 A JP 2002248468A JP 2003204237 A JP2003204237 A JP 2003204237A
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low
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JP2002248468A
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Hiroyuki Kotani
弘幸 小谷
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Daihen Corp
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Daihen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】入力部で検出した電流及び電圧に基本周波数と
異なる周波数成分が含まれるために電流及び電圧の波形
が歪んでいる場合でも、インピーダンス整合を自動的に
行うことができるインピーダンス整合装置を提供する。 【解決手段】入力部に設けた検出部DETが出力する電
流検出信号VHI及び電圧検出信号VHVをローカル周波数
を有する信号VLOとともにミキサMIX1 及びMIX2
に入力した後フィルタF1 及びF2 を通すことにより、
波形歪みがない正弦波形の電流検出信号VLI及び電圧検
出信号VLVに変換する。電流検出信号VLI及び電圧検出
信号VLVをインピーダンス差信号発生部MEと位相差信
号発生部PEとに入力することにより発生させたインピ
ーダンス差信号Vmdと位相差信号Vpdとを制御部CUに
入力して整合部MNの可変インピーダンス素子を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波電源から高
周波電力が与えられる負荷のインピーダンスを高周波電
源の出力インピーダンスに整合させるインピーダンス整
合装置に関し、特に負荷がプラズマ処理装置である場合
に好適なインピーダンス整合装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波電源からプラズマ処理装置等の負
荷に高周波電力を供給する場合には、高周波電源の出力
インピーダンスと負荷のインピーダンスとを整合させる
ため、図16に示すように、高周波電源GENと負荷L
OADとの間にインピーダンス整合装置MATを設けて
いる。
【0003】一般にこの種のインピーダンス整合装置M
ATは、図16に見られるように、高周波電源GENの
出力コネクタにつながるケーブルが接続されるコネクタ
aを有する入力部INと、高周波電源が電力を供給する
負荷LOADが接続されるコネクタbを有する出力部O
UTと、入力部INに設けられた検出部DETと、入力
部INと出力部OUTとの間に設けられた整合部MN
と、検出部DETから得られる信号に応じて整合部MN
を制御する制御部CUとを備えている。
【0004】検出部DETは、入力部INに入力された
高周波電圧と入力部INを流れる高周波電流とを検出し
て、入力部から高周波電源GEN側を見た電源側インピ
ーダンスと入力部INから負荷側を見た負荷側インピー
ダンスとの差(インピーダンス差)に相応するインピー
ダンス差信号と、高周波電圧と高周波電流との位相差に
相応する位相差信号とを発生する。
【0005】整合部MNは、可変コンデンサや可変イン
ダクタ等の可変インピーダンス素子を備えたT型、π
型、L型、逆L型などのインピーダンス整合回路と、ス
テップモータ等を駆動源として可変インピーダンス素子
のインピーダンス値を調整するための調節部を操作する
操作機構とからなっている。図16に示した例では、整
合部MNに設ける整合回路として、可変コンデンサから
なる第1及び第2の可変インピーダンス素子VC1 及び
VC2 と、インダクタLとを備えた逆L型の回路が用い
られている。
【0006】制御部CUは、上記インピーダンス差及び
位相差を零にするように、検出部DETが発生するイン
ピーダンス差信号及び位相差信号に応じて、整合部MN
の可変インピーダンス素子VC1 及びVC2 をそれぞれ
調節する操作機構を自動制御する。
【0007】高周波電源GENは、通常同軸ケーブルを
通してインピーダンス整合装置の入力部に接続されるた
め、その出力インピーダンスは50Ω(純抵抗)であ
る。そのため、この種のインピーダンス整合装置MAT
では、その入力部INから負荷側をみたインピーダンス
が50Ω(純抵抗)になるように、整合部MNの可変イ
ンピーダンス素子VC1 ,VC2 を自動制御している。
【0008】従来のインピーダンス整合装置の具体的構
成例を図17に示し、図17に示したインピーダンス整
合装置のインピーダンス差検出部及び位相差検出部の作
用を説明するための回路図を図18に示した。
【0009】図17に示したインピーダンス整合装置で
は、入力部INの端部に同軸コネクタaが設けられてい
て、該コネクタの中心導体及び外側導体(接地側導体)
がそれぞれ非接地側入力端子a1 及び接地側入力端子a
2 となっている。また出力部OUTの端部には、負荷に
つながる同軸管が接続される同軸コネクタbが設けら
れ、該コネクタの中心導体及び外側導体がそれぞれ非接
地側出力端子b1 及び接地側出力端子b2 となってい
る。また場合によっては、出力部OUTの端部がシール
ドされた銅板等の導体を通して負荷に接続されることも
ある。
【0010】検出部DETは、インピーダンス差検出部
MDと、位相差検出部PDとにより構成されている。図
示のインピーダンス差検出部MDは、高周波電源GEN
から入力部INに入力される高周波電圧を検出する電圧
検出部VD1 と、入力部INを通して流れる高周波電流
を検出する電流検出部ID1 と、電圧検出部VD1 の出
力と電流検出部ID1 の出力とを入力として電源側イン
ピーダンス(50Ω)と負荷側インピーダンスとの差
(インピーダンス差)に相当する信号Vmdを出力するイ
ンピーダンス差信号発生部ME´とからなっている。
【0011】図示の電圧検出部VD1 は、入力部INの
非接地側端子a1 につながる主ラインMLと接地間に接
続されたコンデンサC11と抵抗R11との直列回路からな
っている。抵抗R11の抵抗値は、コンデンサC11のイン
ピーダンスよりも十分に小さく設定されているため、電
圧検出部VD1 から出力される電圧検出信号(抵抗R11
の両端の電圧)Vva(図18参照)は、高周波電源GE
Nから入力部INに与えられる高周波電圧(主ラインM
Lの対地電圧)に対して約90°位相が進んでいる。
【0012】電流検出部ID1 は、一次コイルが主ライ
ンMLに直列に接続されたカレントトランスCT1 と、
その二次負担としての抵抗R12とからなっていて、抵抗
R12の両端から、主ラインを通して流れる電流と同相の
電圧(電流検出信号)Vi を出力する。
【0013】電圧検出部VD1 から出力される電圧検出
信号Vva及び電流検出部ID1 から出力される電流検出
信号Vi はそれぞれ、ダイオードD11からなる整流回路
及びダイオードD12からなる整流回路により整流された
後、コンデンサC12,C14と抵抗R13とからなる平滑回
路及びコンデンサC13,C15と抵抗R14とからなる平滑
回路によりそれぞれ平滑されて、電圧検出信号Vva及び
電流検出信号Vi の大きさ(平均値)に相当するレベル
を有する電圧検出信号Vva´及び電流検出信号Vi ´に
変換される。これらの電圧検出信号Vva´及び電流検出
信号Vi ´は、抵抗R15ないしR17とオペアンプ(演算
増幅器)IC1 とからなる加算回路ADDa に互いに逆
極性で入力される。加算回路ADDa は、電圧検出信号
Vva´の絶対値と電流検出信号Vi´の絶対値との差|
Vva´|−|Vi ´|をインピーダンス差信号Vmdとし
て出力する。
【0014】この例では、ダイオードD11及びD12から
なる整流回路と、コンデンサC12〜C15及び抵抗R13,
R14からなる平滑回路と、加算回路ADDaとにより、
インピーダンス差信号発生回路ME´が構成されてい
る。
【0015】図示のインピーダンス差検出部MDにおい
ては、インピーダンス整合装置MATの入力部INから
負荷側をみたインピーダンスの大きさが電源側インピー
ダンスの大きさ(50Ω)に等しいときに、加算回路A
DDaに入力される2つの信号Vva´及びVi´の絶対
値が等しくなるように、コンデンサC11,抵抗R11,R
12、コンデンサC12〜C15及び抵抗R13〜R16の定数が
設定されている。したがって、加算回路ADDaが出力
するインピーダンス差信号Vmd(=|Vva´|−|Vi
´|)は、負荷側インピーダンスの大きさが50Ωに等
しいときに零ボルトになる。インピーダンス差信号Vmd
はまた、負荷側インピーダンスの大きさと電源側インピ
ーダンスの大きさ(50Ω)との間に差があるときに、
両インピーダンスの差に相応した符号と大きさとを示
す。
【0016】一方位相差検出部PDは、高周波電源から
入力部INに入力される高周波電圧を検出する電圧検出
部VD2 と、入力部INを通して流れる高周波電流を検
出する電流検出部ID2 と、電圧検出部VD2 の出力と
電流検出部ID2 の出力とを入力として、高周波電圧と
高周波電流との位相差に相応する位相差信号Vpdを発生
する位相差信号発生部PE´とからなっている。
【0017】電圧検出部VD2 は、コンデンサC21と抵
抗R21との直列回路からなっていて、入力部INの主ラ
インMLと接地間に接続されている。抵抗R21の抵抗値
はコンデンサC21のインピーダンスよりも十分に小さく
設定されているため、抵抗R21の両端に得られる電圧検
出信号は、高周波電圧に対して約90°位相が進んでい
る。
【0018】電流検出部ID2 は、一次コイルが主ライ
ンMLに直列に接続されたカレントトランスCT2 と、
その二次コイルの両端に接続された抵抗R22及びR23の
直列回路とからなっている。抵抗R22及びR23の抵抗値
は等しく設定されていて、電圧検出部VD2 の非接地側
出力端子(抵抗R21とコンデンサC21との接続点)が抵
抗R22とR23との接続点に接続され、電圧検出部VD2
から得られる電圧検出信号Vvbが、抵抗R22及びR23の
それぞれの両端に得られる電流検出信号Vi1及びVi2に
加算されている。
【0019】抵抗R21の両端に得られる電圧検出信号V
vbと抵抗R22の両端に得られる電流検出信号Vi1とのベ
クトル和に相当する信号電圧V1 が、ダイオードD21か
らなる整流回路とコンデンサC22,C24及び抵抗R24か
らなる平滑回路とを通して、信号電圧V1 の大きさに相
当するレベルを有する電圧V1´に変換される。この電
圧V1´は、抵抗R26〜R28とオペアンプIC2 とから
なる加算回路ADDbに入力される。また抵抗R21の両
端に得られる電圧検出信号Vvbと抵抗R23の両端に得ら
れる電流検出信号Vi2とのベクトル和に相当する信号電
圧V2 が、ダイオードD22からなる整流回路とコンデン
サC23,C25及び抵抗R25からなる平滑回路とを通して
信号電圧V2 の大きさに相当するレベルを有する電圧V
2 ´に変換される。この電圧V2 ´は、加算回路ADD
bに入力される。
【0020】上記整流回路及び平滑回路と、加算回路A
DDbとにより、入力部INで検出された高周波電圧と
高周波電流との位相差に相当する位相差信号Vpdを出力
する位相差信号発生部PE´が構成されている。
【0021】この位相差信号発生部PE´においては、
入力部INで検出された高周波電圧と高周波電流との位
相差が0のときに位相差信号Vpdが0になるように回路
定数が設定されている。位相差信号Vpdは、高周波電圧
と高周波電流の位相差が0でないときに、その位相差に
相応した符号と大きさとを示す。
【0022】ここで、図18及び図19ないし図21を
参照して、上記インピーダンス差検出部MD及び位相差
検出部PDの作用を更に詳細に説明する。
【0023】(A)インピーダンス差検出部MD 図18においては、図17のインピーダンス整合装置M
ATの入力部INから負荷側を見たインピーダンスをZ
loadとしている。インピーダンス整合装置MATの入力
部から負荷側を見た回路に印加されている電圧及び入力
部から負荷側に流れる電流をそれぞれVload及びIload
とすると、負荷側インピーダンスZloadは、下記の式に
より表すことができる。
【0024】 Zload=Vload/Iload …(1) この負荷側インピーダンスの大きさは、以下の式で与え
られる。
【0025】 |Zload|=|Vload|/|Iload| …(2) また電圧検出部VD1 及び電流検出部ID1 からそれぞ
れ得られる電圧検出信号Vva及び電流検出信号Vi の大
きさはそれぞれ|Vload|及び|Iload|に比例し、整
流平滑回路の出力側に得られる信号の大きさ|Vva´|
及び|Vi ´|はそれぞれVva及びVi の大きさに比例
するため、|Zload|は|Vva´|/|Vi ´|に比例
する。即ち、比例定数をKとすると、 |Vva´|/|Vi ´|=K|Zload| …(3) 前述のように、インピーダンス差検出部MDにおいて
は、電源側インピーダンスと負荷側インピーダンスとの
整合がとれていて、|Zload|=50Ωであるときに|
Vva´|=|Vi ´|となるように回路定数が設定され
ているため、整合時には以下の式が成立する。
【0026】 |Vva´|/|Vi ´|=1 …(4) Vmd=|Vva´|−|Vi ´|=0 …(5) また|Zload|>50Ω(電源側インピーダンス)のと
きには、(3)式及び(4)式より、|Vva´|/|V
i ´|>1になるため、 Vmd=|Vva´|−|Vi ´|>0 …(6) が成立する。
【0027】同様に、|Zload|<50Ωのときには、
(3)式及び(4)式より、|Vva´|/|Vi ´|<
1になるため、 Vmd=|Vva´|−|Vi ´|<0 …(7) が成立する。
【0028】即ち、インピーダンス差信号Vmdは、イン
ピーダンスの整合がとれているきに0になり、負荷側イ
ンピーダンスの大きさが電源側インピーダンスの大きさ
よりも大きいとき、及び負荷側インピーダンスの大きさ
が電源側インピーダンスの大きさよりも小さいときにそ
れぞれ正及び負になる。
【0029】なおインピーダンス差検出部では、整合装
置の入力部の高周波電圧と高周波電流の大きさが分かれ
ばよく、高周波電圧検出信号Vvaと高周波電流検出信号
Viとの位相差は何度であってもよいため、入力部の高
周波電圧と高周波電圧検出信号Vvaとは同相であっても
よい。したがって、図17において電圧検出部VD1の
コンデンサC11を抵抗器で置き換えて、入力部の高周波
電圧と同相の高周波電圧検出信号を得るようにしてもよ
い。
【0030】(B)位相差検出部PD 位相差検出部PDにおいて、電圧V1 は、高周波電圧検
出信号Vvbと抵抗器R22の両端に得られる電流検出信号
Vi1とをベクトル合成した電圧であり、電圧V2 は、高
周波電圧検出信号Vvbと抵抗器R23の両端に得られる電
流検出信号Vi2とをベクトル合成した電圧である。前述
のように、コンデンサC21のインピーダンスの大きさが
抵抗器R21の抵抗値に比べて十分に大きく設定されてい
るため、高周波電圧検出信号Vvbは入力部INの電圧V
loadに対して90°位相が進んでいる。一方、抵抗器R
22の両端に得られる電流検出信号Vi1は、入力部INを
流れる電流Iloadと同相であり、抵抗器R23の両端に得
られる電流検出信号Vi2は入力部INを流れる電流Ilo
adと逆位相である。図18のV1´及びV2´はそれぞれ
電圧V1 及びV2 を整流平滑して得た電圧であり、電圧
V1 及びV2 の大きさ(平均値)である。位相差検出部
は、負荷側インピーダンスが純抵抗(50Ω)のとき、
誘導性であるとき、及び容量性であるときにそれぞれ下
記のB−1〜B−3のように位相差検出信号Vpdを出力
する。
【0031】(B−1)負荷側インピーダンスが純抵抗
であるとき 位相差検出部PDにおいては、負荷側インピーダンスZ
loadが50Ω(純抵抗)である(Zload=50+j0
[Ω])ときに、ベクトル合成電圧V1 の大きさとV2
の大きさが等しく、|V1´|=|V2´|となるように
回路定数が設定されている。
【0032】このときの電圧検出信号Vvb、電流検出信
号Vi1,Vi2、及び電圧検出信号と電流検出信号とのベ
クトル合成電圧V1 ,V2 を示すベクトル図は図19
(A)のようになり、電流Iload,電圧Vload及び負荷
側インピーダンスZloadを示すベクトル図は図19
(B)のようになる。高周波電圧検出信号Vvbが電圧V
loadに対して90°の位相差を持つように電圧検出部V
D2 が構成されているため、高周波電圧検出信号Vvb
は、電流検出信号Vi1及びVi2に対して90度の位相差
を持つ。また電圧Vi1及びVi2は逆位相で大きさが等し
いため、ベクトル合成電圧V1 及びV2 は高周波電圧検
出信号Vvbに対して対称になる。このとき、以下の式が
成立する。
【0033】 |V1 |−|V2 |=0 Vpd=|V1´|−|V2´|=0 …(8) このように、整合装置MATの入力部から負荷側を見た
インピーダンスZloadが純抵抗(50Ω)のとき(電圧
Vloadと電流Iloadとの位相差がないとき)には、
(8)式より、位相差検出信号Vpdが0Vになる。
【0034】(B−2)負荷側インピーダンスが誘導性
であるとき 負荷側インピーダンスが誘導性であるとき、例えばZlo
ad=10+j50[Ω]であるときには、電圧検出信号
及び電流検出信号を示すベクトル図が図20(A)のよ
うになり、電流Iload,電圧Vload及び負荷側インピー
ダンスZloadを示すベクトル図は図20(B)のように
なる。負荷側インピーダンスZloadが誘導性であると
き、高周波電圧検出信号のベクトルVvbは、図19
(A)に示した整合時よりも、進み側(ベクトルVi2
側)に回転し、ベクトル合成電圧V1 の大きさがベクト
ル合成電圧V2 の大きさよりも必ず小さくなるため、下
記の式が成立する。
【0035】 |V1 |−|V2 |<0 Vpd=|V1´|−|V2´|<0 …(9) 即ち、負荷側インピーダンスが誘導性で、インピーダン
スの整合がとれていないときには、位相差検出信号Vpd
が負の値を示す。電圧Vloadと電流Iloadとの位相差が
大きくなるに従ってベクトルVvbの進み側への回転量が
多くなるため、電圧Vloadと電流Iloadとの位相差が大
きくなるに従って|V1´|と|V2´|との差は大きく
なっていく。そのため、位相差検出信号Vpdの大きさ
は、入力部の高周波電圧及び高周波電流の位相差に相応
した値を示す。
【0036】(B−3)負荷側インピーダンスが容量性
であるとき 負荷側インピーダンスが容量性であるとき、例えばZlo
ad=10−j50[Ω]であるときには、電圧検出信号
及び電流検出信号を示すベクトル図が図21(A)のよ
うになり、電流Iload,電圧Vload及び負荷側インピー
ダンスZloadを示すベクトル図は図21(B)のように
なる。このときベクトルVvbは、図19(A)に示した
整合時よりも、遅れ側(ベクトルVi1側)に回転し、ベ
クトル合成電圧V1 の大きさがベクトル合成電圧V2 の
大きさよりも必ず大きくなるため、下記の式が成立す
る。
【0037】 |V1 |−|V2 |>0 Vpd=|V1´|−|V2´|>0 …(10) 即ち、負荷側インピーダンスが容量性で、インピーダン
スの整合がとれていないときには、位相差検出信号Vpd
が正の値を示す。電圧Vloadと電流Iloadとの位相差が
大きくなるに従ってベクトルVvbの遅れ側への回転量が
多くなるため、|V1´|と|V2´|との差は電圧Vlo
adと電流Iloadとの位相差が大きくなるに従って大きく
なっていく。そのため、位相差検出信号Vpdの大きさ
は、入力部の高周波電圧及び高周波電流の位相差に相応
した値を示す。
【0038】上記の説明から明らかなように、位相差検
出部PDでは、電圧検出部VD2 の出力Vvbと入力部の
電圧との間に90度の位相差を持たせておくことが必要
である。
【0039】制御部CUは、検出部DETから得られる
インピーダンス差信号Vmdと位相差信号Vpdとを入力と
して、インピーダンス差信号Vmd及び位相差信号Vpdを
零ボルトにするように、整合部MNの可変インピーダン
ス素子VC1 及びVC2 を制御する。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
インピーダンス整合装置では、インピーダンス差検出部
MD及び位相差検出部PDのそれぞれに電流検出部及び
電圧検出部を設ける必要があったため、回路構成が複雑
になるのを避けられなかった。
【0041】図17に示した従来のインピーダンス整合
装置では、入力部INで電圧検出部VD1 及びVD2 に
より検出される高周波電圧及び電流検出部ID1 及びI
D2により検出される高周波電流が共に正弦波であれ
ば、インピーダンスが整合したときに、インピーダンス
差信号及び位相差信号がそれぞれ零になるため、インピ
ーダンスの整合を適確に行わせることができる。
【0042】しかしながら、入力部INで検出される高
周波電圧及び高周波電流の波形が歪んでいる場合には、
インピーダンスが整合しても、インピーダンス差信号及
び位相差信号が零にならないため、インピーダンスを整
合させることができない。このような問題は、例えば、
プラズマCVD等のプラズマ処理装置において、出力周
波数が異なる2つ以上の高周波電源から負荷に電力を供
給する場合に起る。
【0043】図15は、出力周波数が異なる2つの高周
波電源から電力が供給されるプラズマ処理装置の一例を
示したものである。この例では、2つの異なった周波数
を出力する高周波電源GEN1 及びGEN2 からインピ
ーダンス整合装置MAT1 及びMAT2 を介して1つの
プラズマチャンバPC内の電極P1 ,P2 に給電されて
いる。
【0044】ここで、一例として、高周波電源GEN1
及びGEN2 の出力周波数をそれぞれ13.56[MH
z]及び3[MHz]とし、MAT1 及びMAT2 をそ
れぞれ13.56[MHz]及び3[MHz]用インピ
ーダンス整合装置とした場合、13.56[MHz]用
インピーダンス整合装置MAT1 内を流れる高周波電流
及び電圧には、13.56[MHz]の周波数成分と1
3.56[MHz]×n±m×3[MHz]の周波数成
分とが存在する。
【0045】図17に示した従来のインピーダンス整合
装置の場合、検出部DETを流れる電流及び電圧の周波
数成分が13.56[MHz]のみであれば、検出部D
ETの電流検出部ID1 及びID2 からそれぞれ得られ
る検出信号は13.56[MHz]の正弦波電圧であ
る。また電圧検出部VD1 及びVD2 から得られる検出
信号も13.56[MHz]の正弦波電圧である。この
ときインピーダンス差検出部MD及び位相差検出部PD
において、ダイオードD11のカソードとアース間の電
圧、ダイオードD12のアノードとアース間の電圧、ダイ
オードD21のカソードとアース間の電圧及びダイオード
D22のアノードとアース間の電圧はそれぞれ歪みがない
正弦波形となるため、制御部CUにより、インピーダン
ス差検出部MDから出力されるインピーダンス差信号V
md及び位相検出部PDから出力される位相差信号Vpdを
それぞれ零ボルトにするように、整合部MNの可変素子
VC1及びVC2 を制御することにより、高周波電源の
出力周波数(基本周波数)に対して、インピーダンス整
合装置の入力部INから負荷側をみた等価負荷を50Ω
の純抵抗としてインピーダンスの整合をとることがで
き、インピーダンス整合装置から高周波電源側に戻る反
射波電力を零にすることができる。
【0046】これに対し、図15に示すように2つの高
周波電源GEN1 及びGEN2 から負荷に給電されてい
て、13.56[MHz]を基本周波数とする整合装置
MAT1 の検出部DETで検出される高周波電流及び高
周波電圧が13.56[MHz]の周波数成分と、1
3.56[MHz]×n±m×3[MHz]の周波数成
分とを有している場合には、インピーダンス差検出部M
D及び位相差検出部PDにおいて、ダイオードD11のカ
ソードとアース間、ダイオードD12のアノードとアース
間、ダイオードD21のカソードとアース間及びダイオー
ドD22のアノードとアース間にそれぞれ得られる基本周
波数(13.56[MHz])の電圧がそれぞれ歪みを
有する電圧波形となる。したがって、これら電圧を整流
平滑した後の電圧も波形歪みを含む分だけ誤差を含むこ
とになり、これらの信号を加算器ADDa及びADDb
で加算して得たインピーダンス差信号Vmd及び位相差信
号Vpdにも誤差が含まれることになる。そのため、制御
部CUにより、インピーダンス差信号Vmd及び位相差信
号Vpdを零ボルトにするように整合部MNの可変インピ
ーダンス素子VC1 及びVC2 を制御しても、入力部I
Nから負荷側を見たインピーダンスを50Ω(純抵抗)
にすることができず、基本周波数に対して完全にインピ
ーダンスの整合をとることができない。
【0047】上記のように、図17に示した従来のイン
ピーダンス整合装置では、検出部DETで検出した高周
波電圧及び高周波電流に基本周波数以外の周波数成分が
含まれていて、電流検出信号及び電圧検出信号が歪んで
いる場合に、完全にインピーダンスの整合をとることが
できないという問題があった。この問題を解決するため
に、中心周波数Fo が基本波の周波数(上記の例では1
3.56[MHz])に等しく、通過帯域幅が十分に狭
いバンドパスフィルタを電流検出部ID1 ,ID2 及び
電圧検出部VD1 ,VD2 にそれぞれ設けて、歪みを含
む電流検出信号及び電圧検出信号をこれらのフィルタに
入力することにより、実質的に基本周波数成分のみを含
む正弦波形の電流検出信号及び電圧検出信号を得る方法
をとることが考えられる。
【0048】しかしながら、バンドパスフィルタの通過
帯域幅を狭くするためには、該フィルタとして、高周波
電源の高い出力周波数に対して非常に高い選択度Qを有
する高価なものを用いる必要があり、しかも、該フィル
タをインピーダンス差検出部MDの電流検出部ID1 及
び電圧検出部VD1 と、位相差検出部PDの電流検出部
ID2 及び電圧検出部VD2 との、合計4箇所に設ける
必要があるため、装置のコストが著しく高くなるのを避
けられない。
【0049】またこの場合、各電流検出部に設けるフィ
ルタの中心周波数と各電圧検出部に設けるフィルタの中
心周波数とを正確に基本波の周波数に一致させるように
調整する必要があるが、この調整は容易ではないため、
電流検出部及び電圧検出部にそれぞれ設けるフィルタの
中心周波数にずれが生じるおそれをなくすことはできな
い。万一インピーダンス差検出部及び位相差検出部のそ
れぞれの電圧検出部と電流検出部に設けるフィルタの中
心周波数Fo にずれが生じていると、インピーダンス差
信号Vmd及び位相差信号Vpdに大きな誤差が含まれるこ
とになるため、高周波電源のインピーダンスと負荷側の
インピーダンスとを正確に整合させることができなくな
る。
【0050】本発明の目的は、入力部で検出される高周
波電圧及び高周波電流に複数の周波数成分が含まれてい
る場合であっても、高価なフィルタを数多く用いること
なく、また面倒な調整を行うことなく、電源側インピー
ダンスと負荷側のインピーダンスとの整合を自動的に行
わせることができるようにしたインピーダンス整合装置
を提供することにある。
【0051】
【課題を解決するための手段】本発明は、高周波電源の
出力が入力される入力部と、高周波電源が電力を供給す
る負荷が接続される出力部と、入力部を流れる高周波電
流と入力部に入力される高周波電圧とを検出して入力部
から高周波電源側を見た電源側インピーダンスと入力部
から負荷側を見た負荷側インピーダンスとの差をインピ
ーダンス差として検出し、高周波電圧と高周波電流との
位相差を検出する検出部と、電源側インピーダンスと負
荷側インピーダンスとを整合させる際に調節される可変
インピーダンス素子を有する整合部と、高周波電源の出
力周波数を基本周波数として該基本周波数に対して負荷
側インピーダンスを電源側インピーダンスに整合させる
べく検出部により検出されたインピーダンス差及び位相
差に応じて整合部の可変インピーダンス素子を自動制御
する制御部とを備えたインピーダンス整合装置に適用さ
れる。
【0052】本発明においては、前記検出部に、入力部
を流れる高周波電流及び入力部に入力される高周波電圧
をそれぞれ検出して高周波電流検出信号及び高周波電圧
検出信号をそれぞれ出力する電流検出部及び電圧検出部
と、入力信号を該入力信号と異なる周波数を有するロー
カル信号と混合する周波数変換処理を少なくとも1回行
って高周波電流検出信号を基本周波数よりも周波数が低
い低周波電流成分を含む信号に変換する第1の周波数変
換部と、入力信号を該入力信号と異なる周波数を有する
ローカル信号と混合する周波数変換処理を少なくとも1
回行って高周波電圧検出信号を上記低周波電流成分と周
波数が等しい低周波電圧成分を含む信号に変換する第2
の周波数変換部と、第1の周波数変換部の出力信号から
低周波電流成分を検出する低周波電流成分検出手段と、
第2の周波数変換部の出力から低周波電圧成分を検出す
る低周波電圧成分検出手段と、低周波電流成分と低周波
電圧成分とからインピーダンス差を検出するインピーダ
ンス差検出手段と、低周波電流成分と低周波電圧成分と
から位相差を検出する位相差検出手段とを設けた。
【0053】上記のように、入力信号を該入力信号と異
なる周波数を有するローカル信号と混合する周波数変換
処理を第1の周波数変換部により少なくとも1回行う
と、高周波電流検出信号を基本周波数よりも周波数が低
い低周波電流成分を含む信号に変換することができ、低
周波電流成分検出手段により、歪みがない正弦波形の低
周波電流成分を検出することができる。
【0054】同様に、第2の周波数変換部により、高周
波電圧検出信号を基本周波数よりも周波数が低い低周波
電圧成分を含む信号に変換することができ、低周波電圧
成分検出手段により、歪みがない正弦波形の低周波電圧
成分を検出することができる。
【0055】従って、これらの低周波電流成分及び低周
波電圧成分を用いて、インピーダンス差及び位相差を誤
差を含まずに検出することができ、これらインピーダン
ス差及び位相差を与える信号を制御部に入力することに
より、基本周波数に対して電源側インピーダンスと負荷
側インピーダンスとを正確に整合させることができる。
【0056】通常、上記検出部は、入力部を流れる高周
波電流と入力部に入力される高周波電圧とを検出して入
力部から前記高周波電源側を見た電源側インピーダンス
と入力部から負荷側を見た負荷側インピーダンスとの差
の情報を含むインピーダンス差信号及び高周波電圧と高
周波電流との位相差の情報を含む位相差信号を発生する
ように構成される。また制御部は、電源側インピーダン
スと負荷側インピーダンスとを整合させる際に調節され
る可変インピーダンス素子を有する整合部と、高周波電
源の出力周波数を基本周波数として該基本周波数に対し
て負荷側インピーダンスを電源側インピーダンスに整合
させるべくインピーダンス差信号及び位相差信号に応じ
て整合部の可変インピーダンス素子を自動制御するよう
に構成される。
【0057】このようなインピーダンス整合装置に本発
明を適用する場合、上記検出部は、入力部を流れる高周
波電流及び前記入力部に入力される高周波電圧をそれぞ
れ検出して高周波電流検出信号及び高周波電圧検出信号
を出力する電流検出部及び電圧検出部と、基本周波数と
異なるローカル発振周波数を有するローカル信号を出力
するローカル発振部と、高周波電流検出信号とローカル
信号とを混合して高周波電流検出信号を基本周波数とロ
ーカル発振周波数との差に等しい周波数の低周波電流成
分を含む信号に変換する第1の周波数変換部と、高周波
電圧検出信号とローカル信号とを混合して高周波電圧検
出信号を低周波電流成分と周波数が等しい低周波電圧成
分を含む信号に変換する第2の周波数変換部と、第1の
周波数変換部の出力を入力として低周波電流成分に相当
する低周波電流検出信号を出力する低周波電流成分検出
手段と、第2の周波数変換部の出力を入力として低周波
電圧成分に相当する低周波電圧検出信号を出力する低周
波電圧成分検出手段と、低周波電流検出信号と低周波電
圧検出信号とを入力としてインピーダンス差信号を発生
するインピーダンス差検信号発生部と、低周波電流検出
信号と低周波電圧検出信号とを入力として位相差信号を
発生する位相差信号発生部とを備えた構成とすることが
できる。
【0058】上記第1の周波数変換部は、高周波電流検
出信号とローカル信号とが入力された第1のミキサによ
り構成することができ、第2の周波数変換部は、高周波
電圧検出信号とローカル信号とが入力された第2のミキ
サにより構成することができる。
【0059】電流検出部から得られる電流検出信号をロ
ーカル信号と共に第1のミキサに入力すると、第1のミ
キサは、基本周波数とローカル発振周波数との差に等し
い周波数に周波数が変換された電流検出信号と、基本周
波数とローカル発振周波数との和に等しい周波数に周波
数が変換された電流検出信号との2種類の周波数の電流
検出信号を出力する。
【0060】また電圧検出部から得られる電圧検出信号
をローカル信号と共に第2のミキサに入力すると、第2
のミキサは、基本周波数とローカル発振周波数との差に
等しい周波数に周波数が変換された電圧検出信号と、基
本周波数とローカル発振周波数との和に等しい周波数に
周波数が変換された電圧検出信号との2種類の周波数の
電圧検出信号を出力する。
【0061】上記低周波電流成分検出手段、低周波電圧
成分検出手段は、アナログフィルタまたはデジタルフィ
ルタにより構成することができる。低周波電流成分検出
手段を構成するフィルタ(第1のフィルタ)としては、
第1の周波数変換部の出力に含まれる2種類の周波数
(基本周波数とローカル発振周波数との差に等しい周波
数と、基本周波数とローカル発振周波数との和に等しい
周波数)の信号のうち、周波数が低い方の信号のみを取
り出すことができるものを用いればよく、低周波電圧成
分検出手段を構成するフィルタ(第2のフィルタ)とし
ては、第2の周波数変換部の出力に含まれる2種類の周
波数の信号のうち、周波数が低い方の信号のみを取り出
すことができるものを用いればよい。
【0062】低周波電流成分検出手段及び低周波電圧成
分検出手段をそれぞれ構成するフィルタとしては、2種
類の周波数のうち、低い方の周波数を中心周波数とした
バンドパスフィルタまたは低い方の周波数以下の信号を
通過させるローパスフィルタを用いることができる。
【0063】上記第1及び第2のフィルタとしてバンド
パスフィルタを用いる場合、それぞれの選択度Qはそれ
程高くする必要はない。したがって、第1及び第2のフ
ィルタとしてバンドパスフィルタを用いても特にコスト
が高くなることはない。また本発明によれば、フィルタ
は第1及び第2のミキサに対して一つずつ設ければよい
ため、フィルタを設けることによるコストの上昇を最小
限に抑えることができる。
【0064】またインピーダンス差検出手段、及び位相
差検出手段もアナログ回路により実現してもよく、低周
波電流成分を与えるデジタル信号及び低周波電圧成分を
与えるデジタル信号をマイクロプロセッサに入力して、
該マイクロプロセッサに所定のプログラムを実行させる
ことにより、ソフトウェア的に実現してもよい。
【0065】なお本明細書においては、「低周波」の語
を高周波電源の出力周波数よりも低い周波数であること
を示す語として用いており、特定の帯域の周波数を意味
する語としては用いていない。
【0066】本発明においてはまた、上記検出部を、入
力部を流れる高周波電流及び入力部に入力される高周波
電圧をそれぞれ検出して高周波電流検出信号及び高周波
電圧検出信号を出力する電流検出部及び電圧検出部と、
基本周波数と異なる第1のローカル発振周波数を有する
第1のローカル信号を出力する第1のローカル発振部
と、第1のローカル発振周波数と異なる第2のローカル
発振周波数を有する第2のローカル信号を出力する第2
のローカル発振部と、高周波電流検出信号と第1のロー
カル信号とを入力として基本周波数と第1のローカル発
振周波数との差に等しい周波数の中間周波電流成分を含
む信号を出力する第1の電流検出信号用ミキサと第1の
電流検出用ミキサの出力と第2のローカル信号とを入力
として上記中間周波電流成分の周波数と第2のローカル
発振周波数との差に等しい周波数の低周波電流成分を含
む信号を出力する第2の電流検出用ミキサとを備えた第
1の周波数変換部と、高周波電圧検出信号と第1のロー
カル信号とを入力として基本周波数と第1のローカル発
振周波数との差に等しい周波数の中間周波電圧成分を含
む信号を出力する第1の電圧検出信号用ミキサと第1の
電圧検出用ミキサの出力と第2のローカル信号とを入力
として上記中間周波電圧成分の周波数と第2のローカル
発振周波数との差に等しい周波数の低周波電圧成分を含
む信号を出力する第2の電圧検出用ミキサとを備えた第
2の周波数変換部と、第1の周波数変換部の出力を入力
として低周波電流成分に相当する低周波電流検出信号を
発生する低周波電流成分検出手段と、第2の周波数変換
部の出力を入力として低周波電圧成分に相当する低周波
電圧検出信号を発生する低周波電圧成分検出手段と、低
周波電流検出信号と低周波電圧検出信号とを入力として
インピーダンス差信号を発生するインピーダンス差検信
号発生部と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
とを入力として前記位相差信号を発生する位相差信号発
生部とを備えた構成とすることができる。
【0067】上記インピーダンス差検出手段は、低周波
電流検出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流し
て平滑する第1及び第2の整流平滑回路と、第1及び第
2の整流平滑回路の出力の差に相当する信号をインピー
ダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発生
用減算回路とを備えた構成とすることができる。
【0068】この場合、入力部を流れる高周波電流と入
力部に入力される高周波電圧との間の位相差δと、低周
波電流成分と低周波電圧成分との間の位相差γとの間に
90°の差を生じさせるように(|δ−γ|=90°と
なるように)電流及び(または)電圧の位相をシフトさ
せる位相シフト手段を、電流検出部、電圧検出部、第1
の周波数変換部及び第2の周波数変換部の少なくとも一
部に設けておく。
【0069】また上記のように、入力部を流れる高周波
電流と入力部に入力される高周波電圧との間の位相差
と、低周波電流成分と低周波電圧成分との間の位相差と
の間に90°の差を生じさせるように電流及び(また
は)電圧の位相をシフトさせる位相シフト手段を、電流
検出部、電圧検出部、第1の周波数変換部及び第2の周
波数変換部の少なくとも一部に設ける場合には、位相差
検出手段を、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
との和に相当する信号を出力する加算回路と、低周波電
流検出信号と低周波電圧検出信号との差に相当する信号
を出力する低周波電流・電圧検出信号差演算用減算回路
と、加算回路の出力を整流して平滑する第3の整流平滑
回路と、低周波電流・電圧検出信号差演算用減算回路の
出力を整流し平滑する第4の整流平滑回路と、第3の整
流平滑回路の出力と第4の整流平滑回路の出力との差に
相当する信号を位相差信号として出力する位相差信号発
生用減算回路とを備えた構成とすることができる。
【0070】入力部を流れる高周波電流と入力部に入力
される高周波電圧との間の位相差と、低周波電流成分と
低周波電圧成分との間の位相差との間に90°の差を生
じさせるための具体的手段の例を挙げると下記の通りで
ある。
【0071】(イ)電圧検出部に入力される高周波電圧
と該電圧検出部から出力される高周波電圧検出信号との
間に90°の位相差を生じさせるように、電圧検出部を
構成する。
【0072】(ロ)電流検出部に入力される高周波電流
と該電流検出部から出力される高周波電流検出信号との
間に90°の位相差を生じさせるように、電流検出部を
構成する。
【0073】(ハ)電圧検出部と第2の周波数変換部と
の間に、電圧検出部から出力される電圧検出信号の位相
を90°シフトして第2の周波数変換部に入力する位相
シフト手段を設ける。
【0074】(ニ)電流検出部と第1の周波数変換部と
の間に、電流検出部から出力される電流検出信号の位相
を90°シフトして第1の周波数変換部に入力する位相
シフト手段を設ける。
【0075】(ホ)ローカル発振部と第2の周波数変換
部との間に、ローカル信号の位相を90°シフトして第
2の周波数変換部に入力する位相シフト手段を設ける。
【0076】(ヘ)ローカル発振部と第1の周波数変換
部との間にローカル信号の位相を90°シフトして第1
の周波数変換部に入力する位相シフト手段を設ける。
【0077】(ト)第2の周波数変換部の出力に含まれ
る低周波電圧成分の位相を90°シフトした信号を低周
波電圧検出信号として出力するように低周波電圧成分検
出手段を構成する。
【0078】(チ)第1の周波数変換部の出力に含まれ
る低周波電流成分の位相を90°シフトした信号を低周
波電流検出信号として出力するように低周波電流成分検
出手段を構成する。
【0079】(リ)ローカル発振部から第1の周波数変
換部に入力されるローカル信号の位相をα°進める第1
の位相シフト手段をローカル発振部と第1の周波数変換
部との間に挿入するとともに、ローカル発振部から第2
の周波数変換部に入力されるローカル信号の位相を90
°−α°遅らせる第2の位相シフト手段をローカル発振
部と第2の周波数変換部との間に挿入する。
【0080】(ヌ)ローカル発振部から第1の周波数変
換部に入力されるローカル信号の位相をα°遅らせる第
1の位相シフト手段をローカル発振部と第1の周波数変
換部との間に挿入するとともに、ローカル発振部から第
2の周波数変換部に入力されるローカル信号の位相を9
0°−α°進める第2の位相シフト手段をローカル発振
部と第2の周波数変換部との間に挿入する。
【0081】(ル)第1の周波数変換部の出力に含まれ
る低周波電流成分に相当する信号の位相をα°進めた信
号を低周波電流検出信号として出力するように低周波電
流成分検出手段を構成し、第2の周波数変換部の出力に
含まれる低周波電圧成分に相当する信号の位相を90°
−α°遅らせた信号を低周波電圧検出信号として出力す
るように低周波電圧検出手段を構成する。
【0082】(ヲ)第1の周波数変換部の出力に含まれ
る低周波電流成分に相当する信号の位相をα°遅らせた
信号を低周波電流検出信号として出力するように低周波
電流成分検出手段を構成し、第2の周波数変換部の出力
に含まれる低周波電圧成分に相当する信号の位相を90
°−α°進ませた信号を低周波電圧検出信号として出力
するように低周波電圧検出手段を構成する。
【0083】上記ローカル発振周波数は、高周波電源の
出力がとり得る範囲、その周波数安定度、整合部による
整合速度等を考慮して適宜に設定する。例えば、高周波
電源の出力周波数が数百kHzないし数百MHzの範囲
に含まれる一定値に設定されるときには、高周波電源の
出力周波数とローカル発振周波数との差の周波数(低周
波電流成分及び低周波電圧成分の周波数)が0.1[k
Hz]〜500[kHz]の範囲の一定値に等しくなる
ようにローカル発振周波数を設定するのが好ましい。
【0084】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0085】図1は本発明の一実施形態の構成を示した
もので、この実施形態のインピーダンス整合装置MAT
は、入力部INと、検出部DETと、整合部MNと、制
御部CUと、出力部OUTとから構成される。
【0086】更に詳細に説明すると、入力部INには、
同軸コネクタからなる入力端子a1,a2 が設けられて
いて、これらの入力端子が同軸ケーブルを通して図示し
ない高周波電源に接続される。
【0087】出力部OUTには同軸コネクタからなる出
力端子b1 ,b2 が設けられていて、これらの出力端子
が同軸管を介して図示しない負荷に接続される。なお場
合によっては、出力部OUTが同軸コネクタを介するこ
となく負荷に直接接続される場合もある。
【0088】検出部DETは、電流検出部ID、電圧検
出部VD、ローカル発振部LO、第1の周波数変換部F
C1、第2の周波数変換部FC2、低周波電流成分検出
手段DLi、低周波電圧成分検出手段DLv、インピー
ダンス差信号発生部ME及び位相差信号発生部PEから
構成される。
【0089】電流検出部IDは、入力部INの非接地側
の入力端子a1 につながる主ラインMLに一次コイルが
直列に接続されたカレントトランスCT1 と、このカレ
ントトランスの二次コイルの両端に接続された抵抗R12
とからなっていて、入力部INを流れる高周波電流と同
位相で、大きさが該高周波電流の大きさに比例した電圧
信号からなる高周波電流検出信号VHIを二次コイルの両
端から出力する。カレントトランスCT1 の二次コイル
の一端は整合装置MATのアース電位部に接続されてい
る。
【0090】電圧検出部VDは、位相シフト手段を構成
するコンデンサC11と抵抗R11との直列回路からなって
いる。電圧検出部VDを構成するコンデンサ及び抵抗の
直列回路は、コンデンサC11を主ラインML側に位置さ
せ、抵抗R11をアース側に位置させた状態で、主ライン
MLとアース電位部との間に接続されている。この電圧
検出回路においては、抵抗R11の抵抗値がコンデンサC
11のインピーダンス値よりも十分に小さく設定されてい
て、入力部INに入力される高周波電圧に対して90°
位相が進み、大きさが該高周波電圧の大きさに比例した
電圧信号からなる高周波電圧検出信号VHVを抵抗R11の
両端から出力する。
【0091】ローカル発振部LOは発振器からなってい
て、入力部INに同軸ケーブルを介して出力端子が接続
された高周波電源の出力周波数(基本周波数)と一定の
周波数FL だけ異なるローカル発振周波数Fx を有する
ローカル信号VLOを出力する。ローカル発振周波数Fx
は、基本周波数Fo と、一定の周波数FL とに対して下
記の(11)式または(12)式を満足するように設定
される。
【0092】 Fx =Fo +FL …(11) Fx =Fo −FL …(12) ここでは、ローカル発振周波数をFx =Fo +FL に設
定するものとする。
【0093】第1の周波数変換部FC1は、高周波電流
検出信号VHIとローカル信号VLOとを混合して、高周波
電流検出信号を基本周波数Fo とローカル発振周波数F
x との差に等しい周波数の低周波電流成分を含む信号に
変換する部分で、図示の例では、この第1の周波数変換
部が、第1のミキサMIX1 により構成されている。第
1のミキサMIX1 は、電流検出部IDから得られる高
周波電流検出信号VHIと、ローカル発振部LOから得ら
れるローカル信号VLOとを入力として、入力信号を混合
(乗算)することにより、基本周波数Fo とローカル発
振周波数Fx との差(FX −Fo )に等しい周波数を有
する電流検出信号と、基本周波数とローカル発振周波数
との和(Fx +FO )に等しい周波数を有する電流検出
信号とを出力する。
【0094】また第2の周波数変換部FC2は、高周波
電圧検出信号VHVとローカル信号VLoとを混合して、高
周波電圧検出信号を基本周波数Fo とローカル発振周波
数Fx との差に等しい周波数の低周波電圧成分を含む信
号に変換する部分で、図示の例では、この第2の周波数
変換部が第2のミキサMIX2 により構成されている。
第2のミキサMIX2 は、電圧検出部VDから得られる
高周波電圧検出信号VHVとローカル発振部LOから得ら
れるローカル信号VLoとを入力として、これらの入力信
号を混合(乗算)することにより、基本周波数Fo とロ
ーカル発振周波数Fx との差(Fx −Fo )に等しい周
波数を有する電圧検出信号と、基本周波数とローカル発
振周波数との和(Fx +Fo )に等しい周波数を有する
電圧検出信号とを出力する。
【0095】ミキサMIX1 及びMIX2 としては、ダ
イオード形ミキサ(例えばダブルバランスドミキサ)、
トランジスタ形ミキサ(例えばデュアルゲートFETを
使用したミキサ)、IC化ミキサ(例えば、アナログ乗
算器を使用したミキサ)等を使用することができる。
【0096】低周波電流成分検出手段DLiは、第1のフ
ィルタF1 により構成されていて、第1のミキサMIX
1 の出力を入力として基本周波数Fo とローカル発振周
波数Fx との差(Fx −Fo )に等しい周波数FL に周
波数が変換された低周波電流検出信号VLIを出力する。
【0097】また低周波電圧成分検出手段DLvは、第2
のフィルタF2 により構成されている。第2のフィルタ
F2 は、第2のミキサMIX2 の出力を入力として基本
周波数Fo とローカル発振周波数Fx との差(Fx −F
o )に等しい周波数FL に周波数が変換された低周波電
圧検出信号VLVを出力する。
【0098】インピーダンス差信号発生部MEは、第1
及び第2の整流回路ABS1 及びABS2 と、第1及び
第2の平滑回路INT1 及びINT2 と、減算回路SU
B1とからなっている。
【0099】第1及び第2の整流回路ABS1 及びAB
S2 は、第1のフィルタF1 及び第2のフィルタF2 が
それぞれ出力する低周波電流検出信号VLI及び低周波電
圧検出信号VLVをそれぞれ入力として、両検出信号を整
流し、第1及び第2の平滑回路INT1 及びINT2
は、第1及び第2の整流回路ABS1 及びABS2 から
それぞれ得られる整流出力を平滑する。この例では、第
1の整流回路ABS1 と第1の平滑回路INT1 とによ
り第1の整流平滑回路が構成され、第2の整流回路AB
S2 と第2の平滑回INT2 とにより第2の整流平滑回
路が構成されている。
【0100】減算回路SUB1 は、上記第1及び第2の
整流平滑回路の出力を入力として、両整流平滑回路の出
力の差に相当する信号をインピーダンス差信号Vmdとし
て出力する。
【0101】位相差信号発生部PEは、加算回路ADD
1と、低周波電流・電圧検出信号差演算用減算回路SU
B2と、第3及び第4の整流回路ABS3及びABS4
と、第3及び第4の平滑回路INT3及びINT4と、
位相差信号発生用減算回路SUB3とから構成される。
【0102】ここで、加算回路ADD1 は、第1のフィ
ルタF1 から得られる低周波電流検出信号VLIと第2の
フィルタF2 から得られる低周波電圧検出信号VLVとの
和に相当する信号を出力し、低周波電流・電圧検出信号
差演算用減算回路SUB2 は、第1のフィルタF1 から
得られる低周波電流検出信号VLIと第2のフィルタF2
から得られる低周波電圧検出信号VLVとの差に相当する
信号を出力する。
【0103】第3の整流回路ABS3 は加算回路ADD
1 の出力を整流し、第3の平滑回路INT3 は整流回路
ABS3 の整流出力を平滑する。また第4の整流回路A
BS4 は減算回路SUB2 の出力を整流し、第4の平滑
回路INT4 は整流回路ABS4 の整流出力を平滑す
る。第3の整流回路ABS3 と第3の平滑回路INT3
とにより第3の整流平滑回路が構成され、第4の整流回
路ABS4 と第4の平滑回路INT4 とにより、第4の
整流平滑回路が構成されている。
【0104】位相差信号発生用減算部SUB3 は、上記
第3の整流平滑回路の出力と第4の整流平滑回路の出力
とを入力として、両整流平滑回路の出力の差に相当する
信号を位相差信号Vpdとして出力する。
【0105】インピーダンス差信号発生部MEから得ら
れるインピーダンス差信号Vmd及び位相差信号発生部P
Eから得られる位相差信号Vpdは、制御部CUに与えら
れている。
【0106】制御部CUは、インピーダンス差信号Vmd
及び位相差信号Vpdをそれぞれ零ボルトにするように、
整合部MNの可変インピーダンス素子(この例では可変
コンデンサ)VC1 及びVC2 のインピーダンス調節部
を操作する操作機構を制御して、入力部INから負荷側
を見たインピーダンス(負荷側インピーダンス)を電源
側を見たインピーダンス(50Ω)に整合させる。
【0107】図示の例では、インピーダンス差信号発生
部MEにより、低周波電流成分と低周波電圧成分とから
インピーダンス差を検出するインピーダンス差検出手段
が構成され、位相差信号発生部PEにより、低周波電流
成分と低周波電圧成分とから位相差を検出する位相差検
出手段が構成されている。
【0108】図1に示したインピーダンス整合装置にお
いて、周波数FL の値は0.1[kHz]〜500[k
Hz]の範囲の周波数から選択する。ここで、周波数F
L の低い方の限界値0.1[kHz]は、高周波電源の
発振周波数の安定度、ローカル発振部LOの発振周波数
の安定度、及びインピーダンス整合装置の制御速度に関
係する。水晶発振器を発振源として用いた高周波電源で
は、発振周波数の安定度は水晶発振器の周波数安定度に
より左右される。一般に恒温槽を用いずに使用される水
晶発振器で期待できる周波数安定度は、0.01%程度
である。一方プラズマ処理装置などの電源として用いる
高周波電源の出力周波数の下限は数百kHz程度である
が、高周波電源の出力周波数が数百kHzの場合、周波
数安定度を0.01%とすると、その周波数の変動範囲
は数十Hzである。したがって、ミキサMIX1 及びM
IX2 から出力させる周波数FL は少くとも100Hz
(0.1[kHz])以上とする必要がある。またイン
ピーダンス整合装置の制御速度が0.1秒程度でよい場
合には、周波数FL の最低値を0.1[kHz]程度ま
で引き下げても差し支えがない。したがって周波数FL
の下限値は、0.1[kHz]とする。
【0109】一方、周波数FL の高い方の限界値は、高
周波電源の発振周波数の安定度の他に、負荷に電力を供
給する他の高周波電源の出力周波数等を考慮して決める
必要がある。
【0110】一般にプラズマ処理装置等に用いる高周波
電源の出力周波数の上限は数百MHz(例えば500M
Hz)である。また高周波電源の発振源として水晶発振
器を用いる場合、水晶発振器の周波数安定度は0.01
%程度期待できる。ここで、高周波電源の出力周波数を
例えば数百MHzとし、発振器の周波数安定度を0.0
1%とした場合、その周波数の変動範囲は数十kHz程
度である。この場合、周波数FL の上限値は少くとも数
百kHzとする必要がある。
【0111】また図15に示したプラズマ処理装置のよ
うに、出力周波数が異なる複数の高周波電源から負荷に
電力を供給する場合には、特定の高周波電源と負荷との
間に設けるインピーダンス整合装置のローカル発振部L
Oの出力周波数を決定する周波数FL の値を、他の高周
波電源の発振周波数よりも低く設定する必要がある。例
えば、図15において高周波電源GEN1 に対して設け
る整合装置MAT1 に設けるローカル発振部の発振周波
数Fx (=Fo +FL )を決める周波数FL の値は、高
周波電源GEN2 の出力周波数よりも低く設定する必要
がある。
【0112】また高周波電源の出力周波数が数百MHz
である場合、1回の周波数変換で、周波数を0.1[k
Hz]まで下げることは難しい。高周波電源の出力周波
数が数百MHzである場合、1回の周波数変換で、引き
下げることができる周波数の限界は500[kHz]程
度である。したがって、周波数FL の上限値は500
[kHz]程度に設定するのが好ましい。
【0113】以下、ローカル発振部LOの出力周波数F
x がFo +FL [kHz]であるとして、図1に示した
実施形態の動作を説明する。
【0114】周波数変換部FCの第1のミキサMIX1
は、電流検出部IDが出力する基本周波数Fo [kH
z]の高周波電流検出信号VHIとローカル発振周波数F
x (=Fo +FL [kHz])を有するローカル信号V
LOとを入力として、これら2つの入力信号を混合(乗
算)し、両者の周波数の和に等しい周波数を有する電流
検出信号と、両者の周波数の差に等しい周波数を有する
電流検出信号とを出力する。すなわち電流検出部IDが
出力する電流検出信号の周波数(基本周波数Fo )が、
Fx −Fo 及びFx +Fo の周波数に変換される。
【0115】同様に、第2のミキサMIX2 により、電
圧検出部VDから得られる高周波電圧検出信号VHVの周
波数が、Fx −Fo 及びFx +Fo の周波数に変換され
る。
【0116】フィルタ部F1 及びF2 は、入力信号に含
まれる2つの周波数成分のうち、低い方(本実施形態で
は、Fx −Fo =FL の周波数成分)を残し、他の周波
数成分を除去する働きをする。
【0117】インピーダンス差信号発生部MEは、周波
数変換部FCで低い周波数FL (=Fx −Fo )に変換
された正弦波形の低周波電流検出信号VLI及び低周波電
圧検出信号VLVを入力として、これらの信号をそれぞれ
第1の整流回路ABS1及び第2の整流回路ABS2に
より整流した後、更に第1及び第2の平滑回路INT1
及びINT2 により平滑して減算回路SUB1 に入力す
る。減算回路SUB1は、低周波電流検出信号を整流平
滑して得た信号と、低周波電圧検出信号を整流平滑して
得た電圧との差に相当する信号をインピーダンス差信号
(電源側インピーダンスと負荷側インピーダンスとの差
に相当する信号)Vmdとして出力する。インピーダンス
整合装置の入力部INから負荷側をみたインピーダンス
の大きさが50Ωの時にインピーダンス差信号Vmdが零
ボルトになり、50Ωからずれたときにインピーダンス
差信号がそのずれに相応した大きさを示すように、整流
回路ABS1 及びABS2 と平滑回路INT1 及びIN
T2 の定数が設定されている。
【0118】位相差信号発生部PEにも同様に、周波数
変換部FCで低い周波数(Fx −Fo =FL )に変換さ
れた正弦波形の低周波電流検出信号VLI及び低周波電圧
検出信号VLVが入力される。加算回路ADD1 は、主ラ
インの電圧に対して90度位相が進んだ電圧信号からな
る電圧検出信号VLVに主ラインの電流と同位相の電圧信
号からなる電流検出信号VLIを加算する。一方、減算回
路SUB2 は、主ラインの電圧に対して位相が90度進
んだ電圧信号VLVから、主ラインの電流と同位相の電圧
信号からなる電流検出信号を減算する。主ラインの電圧
と電流が同相の場合には、加算回路ADD1 の出力電圧
の大きさと減算回路SUB2 の出力電圧の大きさとが等
しくなる。このとき、加算回路ADD1 の出力信号を整
流回路ABS3 及び平滑回路INT3 により整流平滑し
て得た電圧信号の大きさと、減算回路SUB2 の出力信
号を整流回路ABS4 及び平滑回路INT4 により整流
平滑して得た電圧の大きさとが等しくなるように、整流
回路ABS3 及びABS4と平滑回路INT3 及びIN
T4 の定数が設定されている。
【0119】減算回路SUB3 は平滑回路INT3 の出
力電圧と平滑回路INT4 の出力電圧とを入力して、こ
れらの信号を減算することにより位相差信号(インピー
ダンス整合装置の入力部INの主ラインの電圧と電流の
位相差に相応する信号)Vpdを出力する。この位相差信
号Vpdは、入力部INから負荷側を見たインピーダンス
が純抵抗のときに零ボルトになり、負荷側インピーダン
スが誘導性あるいは容量性の場合に、主ラインの電圧と
電流の位相差に相応した大きさを示す。
【0120】制御部CUは、検出部DETが出力するイ
ンピーダンス差信号Vmdと位相差信号Vpdとを入力とし
て、両入力信号を零ボルトとするように可変インピーダ
ンス素子の調節部を操作する操作機構を制御することに
より、負荷側インピーダンスを電源側インピーダンスに
自動的に整合させる。
【0121】次に1つの高周波電源からのみ負荷に電力
を供給する場合を例にとり、基本周波数(高周波電源の
出力周波数)Fo を13.56MHとして、図1に示し
たインピーダンス整合装置の各部の信号について具体的
に説明する。
【0122】ここで、インピーダンス整合装置の入力部
INの主ラインMLを流れる電流IH 及び主ラインに入
力される電圧VH をそれぞれ下記のように表す。
【0123】 IH =I×sin(2π×13.56×106 ×t+φi ) …(13) VH =V×sin(2π×13.56×106 ×t+φv −π/2) …(14) このとき電流検出部IDからミキサMIX1 に入力され
る高周波電流検信号VHIは、その大きさをVi とする
と、 VHI=Vi ×sin(2π×13.56×106 ×t+φi ) …(15) 一方、電圧検出部VDからミキサMIX2 に入力される
高周波電圧検出信号VHVは、その大きさをVv とする
と、 VHV=Vv ×sin(2π×13.56×106 ×t+φv ) …(16) ここでは、変換後の周波数FL (=Fx −Fo )を10
0[kHz]とし、ローカル発振部LOの出力周波数F
x (=Fo +FL )を13.66[MHz]に設定す
る。またローカル発振部LOからミキサMIX1 及びM
IX2 に入力するローカル信号VLOを下記の式により表
すものとする。なおAはVL0の大きさである。
【0124】 VLO=A×cos(2π×13.66×106 ×t+φa ) …(17) ミキサMIX1 及びMIX2 としてアナログ乗算器を使
用した場合、ミキサの出力は、2つの入力信号を乗算し
た波形になる。ミキサMIX1 及びMIX2 の出力電圧
をそれぞれVm1及びVm2とすると、 Vm1=−(A・Vi /2)sin(2π×100×103 ×t+φa −φi ) +(A・Vi /2)sin(2π×27.22×106 ×t +φa +φi ) …(18) Vm2=−(A・Vv /2)sin(2π×100×103 ×t+φa −φv ) +(A・Vv /2)sin(2π×27.22×106 ×t+φa +φv ) …(19) となる。これらの出力電圧の波形には、100[kH
z]及び27.22[MHz]の周波数成分がある。第
1及び第2のフィルタF1 及びF2 として、周波数FL
までの周波数成分を通過させるローパスフィルタ、また
は中心周波数FL を通過させるバンドパスフィルタを用
いると、第1のフィルタF1 及び第2のフィルタF2 は
それぞれ下記の低周波電流検出信号VLI及び低周波電圧
検出信号VLVを出力する。
【0125】 VLI=−(A・Vi /2)sin(2π×100×103 ×t+φa −φi ) …(20) VLV=−(A・Vv /2)sin(2π×100×103 ×t+φa −φv ) …(21) 従って、第1のフィルタF1 及びF2 の出力信号VLI及
びVLVは、周波数が100[kHz]の正弦波信号とな
る。
【0126】(20)式から明らかなように、第1のフ
ィルタF1 の出力信号VLIには電流検出部IDで検出し
た電流検出信号の大きさVi の情報と位相φi の情報と
が含まれる。また(21)式から明らかなように、第2
のフィルタ部F2 の出力信号には、電圧検出部VDで検
出した電圧検出信号の大きさVv の情報と位相φv の情
報とが含まれる。従って、フィルタF1 及びF2 がそれ
ぞれ出力する低周波電流検出信号及び低周波電圧検出信
号は、周波数がFL (この例の場合は100[kH
z])の歪みがない正弦波信号であって、入力部INで
検出された高周波電流及び高周波電圧の大きさの情報と
位相の情報とを含む信号となる。従って、インピーダン
ス差信号発生部ME及び位相差信号発生部PEは、これ
らの歪みのない正弦波信号を入力するため、前述した方
法で自動整合動作を行うことができる。
【0127】次に図15に示すように、2つの異なる周
波数を出力する高周波電源GEN1、GEN2 から1つ
のプラズマチャンバPCに高周波電力を供給するプラズ
マ処理装置に使用されるインピーダンス整合装置につい
て説明する。ここでは、高周波電源GEN1 及びGEN
2 のそれぞれの出力周波数を13.56[MHz]及び
3[MHz]とし、MAT1 及びMAT2 をそれぞれ1
3.56[MHz]及び3[MHz]用のインピーダン
ス整合装置とする。
【0128】インピーダンス整合装置MAT1 が図1の
ように構成されている場合、検出部DETの電流検出部
IDを流れる主ラインの電流及び電圧検出部VDに入力
される電圧には13.56[MHz]の周波数成分と、
13.56[MHz]×n±m×3[MHz]の周波数
成分とが存在する。したがって電流検出部ID及び電圧
検出部VDからミキサMIX1 及びMIX2 に入力され
る信号には、13.56[MHz]の周波数成分と、1
3.56[MHz]×n±m×3[MHz]の周波数成
分とが含まれる。ここでは数式で説明するため、電流検
出部IDの出力信号の周波数成分を代表的に7.56
[MHz](=13.56[MHz]−3[MHz]×
2)、10.56[MHz](=13.56[MHz]
−3[MHz])、13.56[MHz]、16.56
[MHz](=13.56[MHz]+3[MH
z])、19.56[MHz](=13.56[MH
z]+3[MHz]×2)、21.12[MHz](=
27.12[MHz]−3[MHz]×2)、24.1
2[MHz](=27.12[MHz]−3[MH
z])、27.12[MHz]、30.12[MHz]
(=27.12[MHz]+3[MHz])、及び3
3.12[MHz](=27.12[MHz]+3[M
Hz]×2)とし、これらの周波数成分の電流検出信号
の大きさをそれぞれV12M ,V11M ,V10,V11P ,V
12P ,V22M ,V21M ,V20,V21p ,V22p 、位相を
φ12M ,φ11M ,φ10,φ11P ,φ12P ,φ22M ,φ21
M ,φ20,φ21p 及びφ22p する。この場合、電流検出
部IDが出力する高周波電流検出信号VHIを表す式は下
記の通りである。
【0129】 VHI=V12M ×sin(2π×7.56×10 ×t+φ12M ) +V11M ×sin(2π×10.56×10 ×t+φ11M ) +V10×sin(2π×13.56×10 ×t+φ10) +V11P ×sin(2π×16.56×10 ×t+φ11P ) +V12P ×sin(2π×19.56×10 ×t+φ12P ) +V22M ×sin(2π×21.12×10 ×t+φ22M ) +V21M ×sin(2π×24.12×10 ×t+φ21M ) +V20×sin(2π×27.12×10 ×t+φ20) +V21P ×sin(2π×30.12×10 ×t+φ21P) +V22P ×sin(2π×33.12×10 ×t+φ22P) …(22) 次にローカル発振部LOの出力周波数をFx =13.6
6[MHz](=Fo+FL ;Fo =13.56[MH
z],FL =100kHZ)とし、ローカル発振部LO
の出力電圧VLOを、 VLO=A×cos(2π×13.66×10 ×t+φa ) …(23) とすると、ミキサMIX1 の出力電圧Vm1は、VHIとV
LOの積より以下の式で表される。
【0130】 Vm1=Vin×VLO =−(A・V12M /2)sin(2π×6.1×10 ×t+φa −φ12M )+(A・V12M /2)sin(2π×21.22×10 ×t +φa +φ12M )−(A・V11M /2)sin(2π×3.1×10 ×t+φa −φ11M )+(A・V11M /2)sin(2π×24.22 ×10 ×t+φa +φ11M )−(A・V10/2)sin(2π×0.1 ×10 ×t+φa −φ10)+(A・V10/2)sin(2π ×27.22×10 ×t+φa +φ10)−(A・V11P /2) ×sin(−2π×2.9×10 ×t+φa −φ11P ) +(A・V11P /2)sin(2π×30.22×10 ×t+φa +φ11P )−(A・V12P /2)sin(−2π×5.9×10 ×t+φa −φ12P )+(A・V12P /2)sin(2π×33.22 ×10 ×t+φa +φ12P )−(A・V22M /2)sin(−2π ×7.46×10 ×t+φa −φ22M )+(A・V22M /2) ×sin(2π×34.78×10 ×t+φa +φ22M ) −(A・V21M /2)sin(−2π×10.46×10 ×t+φa −φ21M )+(A・V21M /2)sin(2π×37.78×10 ×t+φa +φ21M )−(A・V20/2)sin(−2π×13.46 ×10 ×t+φa −φ20)+(A・V20/2)sin(2π ×40.78×10 ×t+φa +φ20)−(A・V21P /2) ×sin(−2π×16.46×10 ×t+φa −φ21P ) +(A・V21P /2)sin(2π×43.78×10 ×t+φa +φ21P )−(A・V22P /2)sin(−2π×19.46×10 ×t+φa −φ22P )+(A・V22P /2)sin(2π×46.78 ×10 ×t+φa +φ22P ) …(24) ここで、フィルタF1 として、周波数FL までの周波数
成分を通過させるローパスフィルタまたは中心周波数F
L を通過させるパンドパスフィルタを用いると、フィル
タF1 が出力する低周波電流検出信号VLIは、 VLI=−(A・V10/2)sin(2π×100×10 ×t+φa −φ10) …(25) ここでは省略するが、第2のミキサMIX2 の出力電圧
も(24)式と同様の形で表され、フィルタF2 が出力
する低周波電圧検出信号VLVも(25)式と同様の形で
表される。
【0131】従って、第1及び第2のフィルタがそれぞ
れ出力する低周波電流検出信号VLI及び低周波電圧検出
信号VLVはそれぞれ周波数が100[kHz]の正弦波
信号となる。低周波電流検出信号VLIは、電流検出部I
Dが出力する高周波電流検出信号の大きさV10と位相φ
10の情報を含む信号となり、低周波電圧検出信号VLV
は、電圧検出部VDが出力する高周波電圧検出信号の大
きさの情報と位相の情報とを含む信号となる。インピー
ダンス差信号発生部ME及び位相差信号発生部PEは、
これら歪みのない正弦波信号を入力するため、前述の方
法により自動整合動作を行うことができる。
【0132】上記の例では、インピーダンス整合装置M
AT1 について説明したが、インピーダンス整合装置M
AT2 に対しても同様に本発明を適用することができ
る。
【0133】上記の例では、整合部MNに設けるインピ
ーダンス整合回路として逆L型のものを用いたが、本発
明はこれに限定されるものではなく、図2に示したよう
に、可変インダクタL1 と可変コンデンサC1 とからな
るL型のインピーダンス整合回路、図3に示したように
可変コンデンサC1 ,C2 と可変インダクタL1 とから
なるπ型のインピーダンス整合回路、図4に示したよう
に可変コンデンサC1,C2 と可変インダクタL1 とか
らなるT型のインピーダンス整合回路、または図5に示
したように可変インダクタL1 ,L2 と可変コンデンサ
C1 とからなるT型のインピーダンス整合回路等を用い
ることもできる。
【0134】また図2ないし図5に示したインピーダン
ス整合回路おいては、インピーダンス素子としてのイン
ダクタ及びコンデンサをすべて可変インピーダンス素子
としたが、図2ないし図5に示したインピーダンス整合
回路において、インピーダンス素子の一部を固定インピ
ーダンス素子とすることができるのはもちろんである。
【0135】図1に示した例では、前述のように、電圧
検出部VDが主ラインMLの電圧に対して、位相角が約
90度進んだ電圧信号を電圧検出信号VHVとして第2の
ミキサMIX2 に与える。これに対し、電流検出部ID
は、主ラインを流れる電流と同相の電圧信号を電流検出
信号VHIとして第1のミキサMIX1 に与える。
【0136】本発明においては、入力部INを流れる高
周波電流と入力部INに入力される高周波電圧との間の
位相差δと、低周波電流成分検出手段DLiにより検出
される低周波電流成分と低周波電圧成分検出手段DLv
により検出される低周波電圧成分との間の位相差γとの
間に90°の差を生じさせるように(|δ−γ|=90
°となるように)電流及び(または)電圧の位相をシフ
トさせる位相シフト手段が、電流検出部、電圧検出部、
前記第1の周波数変換部及び第2の周波数変換部の少な
くとも一部に設けられていればよく、図1に示した構成
に限定されない。検出信号の位相関係の組み合わせには
種々の変形を考えることができる。
【0137】ここで、入力部INを流れる高周波電流と
入力部INに入力される高周波電圧との間の位相差δ
と、低周波電流成分検出手段DLiにより検出される低
周波電流成分と低周波電圧成分検出手段DLvにより検
出される低周波電圧成分との間の位相差γとの間に90
°の差を生じさせるようにするための検出部の要部の種
々の構成例を図6ないし図14を用いて説明する。
【0138】図6は、図1に示した検出部DETの各部
の内、インピーダンス差検出手段ME及び位相差検出手
段PEよりも前段の部分の構成をブロック図で示したも
ので、IDは電流検出部、VDは電圧検出部、LOはロ
ーカル発振部、FC1は第1のミキサMIX1からなる
第1の周波数変換部、FC2は第2のミキサMIX2か
らなる第2の周波数変換部、DLiは第1のフィルタF
1からなる低周波電流成分検出手段、DLvは、第2の
フィルタF2からなる低周波電圧検出手段である。
【0139】図1に示した例では、電圧検出部VDに位
相シフト手段(コンデンサC11)を設けて、電圧検出部
の入力と出力との間に90°の位相差を持たせることに
より、入力部を流れる高周波電流と入力部に入力される
高周波電圧との間の位相差と、低周波電流成分検出手段
により検出される低周波電流成分と低周波電圧成分検出
手段により検出される低周波電圧成分との間の位相差と
の間に90°の差を生じさせるようにしている。
【0140】このように構成する代わりに、例えば電流
検出部IDに使用するカレントトランスCT1の2次側
抵抗R12を位相シフト手段としてのコンデンサに置き換
えて、電流検出部IDが出力する高周波電流検出信号を
入力部を流れる電流に対して90度位相がずれた電圧信
号とし、電圧検出部VDに使用したコンデンサC11を抵
抗に置き換えて、電圧検出部VDが出力する高周波電圧
検出信号を入力部の電圧と同位相の信号電圧とするよう
にしてもよい。
【0141】更に、電流検出部ID及び電圧検出部VD
からそれぞれ出力される高周波電流検出信号及び高周波
電圧検出信号をともに入力部の電流及び電圧と同相の電
圧信号とし、図7に示すように、電圧検出部VDと第2
の周波数変換部FC2との間に、電圧検出部VDから出
力される電圧検出信号の位相を90°シフトして第2の
周波数変換部FC2に入力する位相シフト手段PSを設
けるようにしてもよい。
【0142】また特に図示してないが、電流検出部ID
と第1の周波数変換部FC1との間に、電流検出部ID
から出力される電流検出信号の位相を90°シフトして
第1の周波数変換部FC1に入力する位相シフト手段を
設けるようにしてもよい。
【0143】更に、図8に示したように、ローカル発振
部LOと第2の周波数変換部FC2との間に、ローカル
信号の位相を90°シフトして第2の周波数変換部FC
2に入力する位相シフト手段PSを設けるようにしても
よい。
【0144】また図示してないが、ローカル発振部LO
と第1の周波数変換部FC1との間にローカル信号LO
の位相を90°シフトして第1の周波数変換部に入力す
る位相シフト手段を設けるようにしてもよい。
【0145】更に図9に示したように、第2の周波数変
換部FC2を構成する第2のミキサMIX2と第2のフ
ィルタF2との間に位相シフト手段PSを挿入して、該
位相シフト手段PSと、第2のフィルタF2とにより、
第2の周波数変換部の出力に含まれる低周波電圧成分の
位相を90°シフトした信号を低周波電圧検出信号とし
て出力するように低周波電圧成分検出手段DLvを構成
するか、または図10に示したように、第2のフィルタ
F2の出力側に位相シフト手段PSを設けて、該位相シ
フト手段PSと、第2のフィルタF2とにより、第2の
周波数変換部の出力に含まれる低周波電圧成分の位相を
90°シフトした信号を低周波電圧検出信号として出力
するように低周波電圧成分検出手段DLvを構成するよ
うにしてもよい。
【0146】同様に、第1の周波数変換部FC1の出力
に含まれる低周波電流成分の位相を90°シフトした信
号を低周波電流検出信号として出力するように低周波電
流成分検出手段を構成するようにしてもよい。
【0147】また図11に示したように、ローカル発振
部LOから第1の周波数変換部FC1に入力されるロー
カル信号の位相をα°進める第1の位相シフト手段PS
+をローカル発振部LOと第1の周波数変換部FC1と
の間に挿入するとともに、ローカル発振部から第2の周
波数変換部に入力されるローカル信号の位相を90°−
α°遅らせる第2の位相シフト手段PS−をローカル発
振部LOと第2の周波数変換部FC2との間に挿入する
ことにより、入力部を流れる高周波電流と入力部に入力
される高周波電圧との間の位相差と、低周波電流成分検
出手段により検出される低周波電流成分と低周波電圧成
分検出手段により検出される低周波電圧成分との間の位
相差との間に90°の差を生じさせるようにしてもよ
い。図11に示した例では、α=45°としている。
【0148】また図示してないが、ローカル発振部LO
から第1の周波数変換部FC1に入力されるローカル信
号の位相をα°遅らせる第1の位相シフト手段をローカ
ル発振部LOと第1の周波数変換部FC1との間に挿入
するとともに、ローカル発振部LOから第2の周波数変
換部FC2に入力されるローカル信号の位相を90°−
α°進める第2の位相シフト手段をローカル発振部LO
と第2の周波数変換部FC2との間に挿入する構成とす
ることもできる。。
【0149】更に、図12に示したように、第1の周波
数変換部FC1と第1のフィルタF1との間に位相をα
°進める位相シフト手段PS+を挿入して、該位相シフ
ト手段PS+と第1のフィルタF1とにより、第1の周
波数変換部FC1の出力に含まれる低周波電流成分に相
当する信号の位相をα°進めた信号を低周波電流検出信
号として出力するように低周波電流成分検出手段DLi
を構成するとともに、第2の周波数変換手段FC2と第
2のフィルタF2との間に、位相を90°−α°遅らせ
る位相シフト手段PS−を挿入して、該位相シフト手段
PS−と第2のフィルタF2とにより、第2の周波数変
換部FC2の出力に含まれる低周波電圧成分に相当する
信号の位相を90°−α°遅らせた信号を低周波電圧検
出信号として出力する低周波電圧検出手段を構成するよ
うにしてもよい。図12に示した例においても、α=4
5°としている。
【0150】また図示してないが、第1の周波数変換部
FC1の出力に含まれる低周波電流成分に相当する信号
の位相をα°遅らせた信号を低周波電流検出信号として
出力するように低周波電流成分検出手段DLiを構成
し、第2の周波数変換部FC2の出力に含まれる低周波
電圧成分に相当する信号の位相を90°−α°進ませた
信号を低周波電圧検出信号として出力するように低周波
電圧検出手段を構成するようにしてもよい。
【0151】更に、図13に示したように、第1のフィ
ルタF1の出力側に位相をα°(図示の例では45°)
進める位相シフト手段PS+を設けて、該位相シフト手
段PS+と第1のフィルタF1とにより、第1の周波数
変換部FC1の出力に含まれる低周波電流成分に相当す
る信号の位相をα°進めた信号を低周波電流検出信号と
して出力する低周波電流成分検出手段DLiを構成し、
第2のフィルタF2の出力側に位相を90°−α°遅ら
せる位相シフト手段PS−を設けて、該位相シフト手段
PS−と第2のフィルタF2とにより第2の周波数変換
部FC2の出力に含まれる低周波電圧成分に相当する信
号の位相を90°−α°遅らせた信号を低周波電圧検出
信号として出力する低周波電圧成分検出手段DLvを構
成するようにしてもよい。
【0152】同様に、第1のフィルタF1の出力側に位
相をα°遅らせる位相シフト手段を設けて、該位相シフ
ト手段と第1のフィルタF1とにより、第1の周波数変
換部FC1の出力に含まれる低周波電流成分に相当する
信号の位相をα°遅らせた信号を低周波電流検出信号と
して出力する低周波電流成分検出手段DLiを構成し、
第2のフィルタF2の出力側に位相を90°−α°進ま
せる位相シフト手段を設けて、該位相シフト手段と第2
のフィルタF2とにより第2の周波数変換部FC2の出
力に含まれる低周波電圧成分に相当する信号の位相を9
0°−α°進ませた信号を低周波電圧検出信号として出
力する低周波電圧成分検出手段DLvを構成するように
してもよい。
【0153】なお本発明は、周波数変換を1回だけ行う
場合に限定されるものではなく、複数回の周波数変換を
行って、所望の周波数の低周波電流検出信号及び低周波
電圧検出信号を得るようにしてもよい。例えば、数百M
Hzの高周波電源を使用してFL を0.1[kHz]ま
で下げる必要がある場合には、周波数変換を2回行う。
例えば、1回目の周波数変換で周波数を500[kH
z](FL =500[kHz])まで下げ、2回目の周
波数変換で周波数を0.1[kHz](FL =0.1
[kHz])まで下げるようにする。
【0154】周波数変換を2回行う場合の要部の構成を
図14に示した。図14においてLO1は、基本周波数
と異なる第1のローカル発振周波数を有する第1のロー
カル信号を出力する第1のローカル発振部、LO2は、
第1のローカル発振周波数と異なる第2のローカル発振
周波数を有する第2のローカル信号を出力する第2のロ
ーカル発振部である。
【0155】またMIX11は電流検出部IDから得られ
る高周波電流検出信号と第1のローカル信号とを入力と
して基本周波数と第1のローカル発振周波数との差に等
しい周波数の中間周波電流成分を含む信号を出力する第
1の電流検出信号用ミキサ、MIX12は、第1の電流検
出用ミキサMIX11の出力と第2のローカル信号とを入
力として上記中間周波電流成分の周波数と第2のローカ
ル発振周波数との差に等しい周波数の低周波電流成分を
含む信号を出力する第2の電流検出用ミキサであり、第
1のミキサMIX11と、第2のミキサMIX12とにより
第1の周波数変換部FC1が構成されている。
【0156】またMIX21は、電圧検出部VDから得ら
れる高周波電圧検出信号と第1のローカル発振部LO1
から得られる第1のローカル信号とを入力として基本周
波数と第1のローカル発振周波数との差に等しい周波数
の中間周波電圧成分を含む信号を出力する第1の電圧検
出信号用ミキサ、MIX22は、第1の電圧検出用ミキサ
MIX21の出力と第2のローカル発振部LO2から得ら
れる第2のローカル信号とを入力として上記中間周波電
圧成分の周波数と第2のローカル発振周波数との差に等
しい周波数の低周波電圧成分を含む信号を出力する第2
の電圧検出用ミキサで、第1のミキサMIX21と、第2
のミキサMIX22とにより第2の周波数変換部FC2が
構成されている。
【0157】図14に示した例ではまた、第1のフィル
タF1により、第1の周波数変換部FC1の出力を入力
として低周波電流成分に相当する低周波電流検出信号を
発生する低周波電流成分検出手段が構成され、第2のフ
ィルタF2により、第2の周波数変換部の出力を入力と
して前記低周波電圧成分に相当する低周波電圧検出信号
を発生する低周波電圧成分検出手段が構成されている。
【0158】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、入力部
の電流及び電圧を検出する電流検出部及び電圧検出部か
ら得られる高周波電流検出信号及びを高周波電圧検出信
号をそれぞれ、ローカル発振周波数を有するローカル信
号とともに第1及び第2のミキサに入力してローカル信
号と混合した後、フィルタを通して高周波電源の出力周
波数とローカル発振周波数との差に等しい周波数の信号
を取り出すことにより、高周波電流検出信号及び高周波
電圧検出信号をそれぞれ歪みがない正弦波形の低周波電
流検出信号及び低周波電圧検出信号に変換して、これら
の正弦波形の信号を制御部に入力することにより整合部
の可変インピーダンス素子を制御するようにしたので、
1つの負荷(例えばプラズマ処理装置)に複数の高周波
電源から電力が供給されていて、各高周波電源に対して
設けるインピーダンス整合装置の入力部で検出した電流
及び電圧に他の高周波電源の出力周波数成分が含まれる
場合であっても、他の高周波電源の出力周波数の影響を
受けることなく、インピーダンス整合を自動的に行わせ
ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるインピーダンス整合装置の構成
例を示した構成図である。
【図2】本発明で用いることができるインピーダンス整
合回路の他の例を示した回路図である。
【図3】本発明で用いることができるインピーダンス整
合回路の更に他の例を示した回路図である。
【図4】本発明で用いることができるインピーダンス整
合回路の更に他の例を示した回路図である。
【図5】本発明で用いることができるインピーダンス整
合回路の更に他の例を示した回路図である。
【図6】本発明に係わるインピーダンス整合装置におい
て入力部を流れる電流と入力部に入力される電圧との間
の位相差と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
との間の位相差との間に90°の差を生じさせるための
要部の構成例を示したブロック図である。
【図7】本発明に係わるインピーダンス整合装置におい
て入力部を流れる電流と入力部に入力される電圧との間
の位相差と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
との間の位相差との間に90°の差を生じさせるための
要部の他の構成例を示したブロック図である。
【図8】本発明に係わるインピーダンス整合装置におい
て入力部を流れる電流と入力部に入力される電圧との間
の位相差と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
との間の位相差との間に90°の差を生じさせるための
要部の更に他の構成例を示したブロック図である。
【図9】本発明に係わるインピーダンス整合装置におい
て入力部を流れる電流と入力部に入力される電圧との間
の位相差と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
との間の位相差との間に90°の差を生じさせるための
要部の更に他の構成例を示したブロック図である。
【図10】本発明に係わるインピーダンス整合装置にお
いて入力部を流れる電流と入力部に入力される電圧との
間の位相差と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信
号との間の位相差との間に90°の差を生じさせるため
の要部の更に他の構成例を示したブロック図である。
【図11】本発明に係わるインピーダンス整合装置にお
いて入力部を流れる電流と入力部に入力される電圧との
間の位相差と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信
号との間の位相差との間に90°の差を生じさせるため
の要部の更に他の構成例を示したブロック図である。
【図12】本発明に係わるインピーダンス整合装置にお
いて入力部を流れる電流と入力部に入力される電圧との
間の位相差と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信
号との間の位相差との間に90°の差を生じさせるため
の要部の更に他の構成例を示したブロック図である。
【図13】本発明に係わるインピーダンス整合装置にお
いて入力部を流れる電流と入力部に入力される電圧との
間の位相差と、低周波電流検出信号と低周波電圧検出信
号との間の位相差との間に90°の差を生じさせるため
の要部の更に他の構成例を示したブロック図である。
【図14】本発明に係わるインピーダンス整合装置にお
いて周波数変換を2回行う場合の要部の構成例を示した
ブロック図である。
【図15】1の負荷に2つの高周波電源から電力を供給
する場合の高周波電源と負荷とインピーダンス整合装置
との位置関係を示した構成図である。
【図16】従来のインピーダンス整合装置の構成を示し
た構成図である。
【図17】図16のインピーダンス整合装置の具体的構
成例を示した回路図である。
【図18】図17に示したインピーダンス整合装置のイ
ンピーダンス差検出部及び位相差検出部の作用を説明す
るための回路である。
【図19】図18において、負荷側インピーダンスが純
抵抗であるときのベクトル図で、(A)は図18に示し
た電圧検出信号及び電流検出信号のベクトル図、(B)
は整合装置の入力部に印加されている高周波電圧と整合
装置から負荷側に流れている高周波電流と負荷側インピ
ーダンスとを示したベクトル図である。
【図20】図18において、負荷側インピーダンスが誘
導性であるときのベクトル図で、(A)は図18に示し
た電圧検出信号及び電流検出信号のベクトル図、(B)
は整合装置の入力部に印加されている高周波電圧と整合
装置から負荷側に流れている高周波電流と負荷側インピ
ーダンスとを示したベクトル図である。
【図21】図18において、負荷側インピーダンスが容
量性であるときのベクトル図で、(A)は図18に示し
た電圧検出信号及び電流検出信号のベクトル図、(B)
は整合装置の入力部に印加されている高周波電圧と整合
装置から負荷側に流れている高周波電流と負荷側インピ
ーダンスとを示したベクトル図である。
【符号の説明】
GEN,GEN1 ,GEN2 …高周波電源、MAT,M
AT1 ,MAT2 …インピーダンス整合装置、IN…入
力部、OUT…出力部、DET…検出部、ID…電流検
出部、VD…電圧検出部、FC1…第1の周波数変換
部、FC2…第2の周波数変換部、DLi…低周波電流
成分検出手段、DLv…低周波電圧成分検出手段、MI
X1 …第1のミキサ、MIX2 …第2のミキサ、MIX
11…第1の電流検出用ミキサ、MIX12…第2の電流検
出用ミキサ、MIX21…第1の電圧検出用ミキサ、MI
X22…第2の電圧検出用ミキサ、F1 ,F2 …フィル
タ、ME…インピーダンス差信号発生部、PE…位相差
信号発生部、CU…制御部、MN…整合部、PS,PS
+,PS−…位相シフト手段。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波電源の出力が入力される入力部
    と、前記高周波電源が電力を供給する負荷が接続される
    出力部と、前記入力部を流れる高周波電流と前記入力部
    に入力される高周波電圧とを検出して前記入力部から前
    記高周波電源側を見た電源側インピーダンスと前記入力
    部から前記負荷側を見た負荷側インピーダンスとの差を
    インピーダンス差として検出し、前記高周波電圧と前記
    高周波電流との位相差を検出する検出部と、前記電源側
    インピーダンスと負荷側インピーダンスとを整合させる
    際に調節される可変インピーダンス素子を有する整合部
    と、前記高周波電源の出力周波数を基本周波数として該
    基本周波数に対して前記負荷側インピーダンスを前記電
    源側インピーダンスに整合させるべく前記検出部により
    検出されたインピーダンス差及び位相差に応じて前記整
    合部の可変インピーダンス素子を自動制御する制御部と
    を備えたインピーダンス整合装置において、 前記検出部は、前記入力部を流れる高周波電流及び前記
    入力部に入力される高周波電圧をそれぞれ検出して高周
    波電流検出信号及び高周波電圧検出信号をそれぞれ出力
    する電流検出部及び電圧検出部と、入力信号を該入力信
    号と異なる周波数を有するローカル信号と混合する周波
    数変換処理を少なくとも1回行って前記高周波電流検出
    信号を前記基本周波数よりも周波数が低い低周波電流成
    分を含む信号に変換する第1の周波数変換部と、入力信
    号を該入力信号と異なる周波数を有するローカル信号と
    混合する周波数変換処理を少なくとも1回行って前記高
    周波電圧検出信号を前記低周波電流成分と周波数が等し
    い低周波電圧成分を含む信号に変換する第2の周波数変
    換部と、前記第1の周波数変換部の出力信号から前記低
    周波電流成分を検出する低周波電流成分検出手段と、前
    記第2の周波数変換部の出力から前記低周波電圧成分を
    検出する低周波電圧成分検出手段と、前記低周波電流成
    分と低周波電圧成分とから前記インピーダンス差を検出
    するインピーダンス差検出手段と、前記低周波電流成分
    と低周波電圧成分とから前記位相差を検出する位相差検
    出手段とを具備してなるインピーダンス整合装置。
  2. 【請求項2】 高周波電源の出力が入力される入力部
    と、前記高周波電源が電力を供給する負荷が接続される
    出力部と、前記入力部を流れる高周波電流と前記入力部
    に入力される高周波電圧とを検出して前記入力部から前
    記高周波電源側を見た電源側インピーダンスと前記入力
    部から前記負荷側を見た負荷側インピーダンスとの差の
    情報を含むインピーダンス差信号及び前記高周波電圧と
    前記高周波電流との位相差の情報を含む位相差信号を発
    生する検出部と、前記電源側インピーダンスと負荷側イ
    ンピーダンスとを整合させる際に調節される可変インピ
    ーダンス素子を有する整合部と、前記高周波電源の出力
    周波数を基本周波数として該基本周波数に対して前記負
    荷側インピーダンスを前記電源側インピーダンスに整合
    させるべく前記インピーダンス差信号及び位相差信号に
    応じて前記整合部の可変インピーダンス素子を自動制御
    する制御部とを備えたインピーダンス整合装置におい
    て、 前記検出部は、前記入力部を流れる高周波電流及び前記
    入力部に入力される高周波電圧をそれぞれ検出して高周
    波電流検出信号及び高周波電圧検出信号を出力する電流
    検出部及び電圧検出部と、前記基本周波数と異なるロー
    カル発振周波数を有するローカル信号を出力するローカ
    ル発振部と、前記高周波電流検出信号と前記ローカル信
    号とを混合して前記高周波電流検出信号を前記基本周波
    数と前記ローカル発振周波数との差に等しい周波数の低
    周波電流成分を含む信号に変換する第1の周波数変換部
    と、前記高周波電圧検出信号と前記ローカル信号とを混
    合して前記高周波電圧検出信号を前記低周波電流成分と
    周波数が等しい低周波電圧成分を含む信号に変換する第
    2の周波数変換部と、前記第1の周波数変換部の出力を
    入力として前記低周波電流成分に相当する低周波電流検
    出信号を出力する低周波電流成分検出手段と、前記第2
    の周波数変換部の出力を入力として前記低周波電圧成分
    に相当する低周波電圧検出信号を出力する低周波電圧成
    分検出手段と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検
    出信号とを入力として前記インピーダンス差信号を発生
    するインピーダンス差信号発生部と、前記低周波電流検
    出信号と低周波電圧検出信号とを入力として前記位相差
    信号を発生する位相差信号発生部とを具備してなるイン
    ピーダンス整合装置。
  3. 【請求項3】 高周波電源の出力が入力される入力部
    と、前記高周波電源が電力を供給する負荷が接続される
    出力部と、前記入力部を流れる高周波電流と前記入力部
    に入力される高周波電圧とを検出して前記入力部から前
    記高周波電源側を見た電源側インピーダンスと前記入力
    部から前記負荷側を見た負荷側インピーダンスとの差の
    情報を含むインピーダンス差信号及び前記高周波電圧と
    前記高周波電流との位相差の情報を含む位相差信号を発
    生する検出部と、前記電源側インピーダンスと負荷側イ
    ンピーダンスとを整合させる際に調節される可変インピ
    ーダンス素子を有する整合部と、前記高周波電源の出力
    周波数を基本周波数として該基本周波数に対して前記負
    荷側インピーダンスを前記電源側インピーダンスに整合
    させるべく前記インピーダンス差信号及び位相差信号に
    応じて前記整合部の可変インピーダンス素子を自動制御
    する制御部とを備えたインピーダンス整合装置におい
    て、 前記検出部は、前記入力部を流れる高周波電流及び前記
    入力部に入力される高周波電圧をそれぞれ検出して高周
    波電流検出信号及び高周波電圧検出信号を出力する電流
    検出部及び電圧検出部と、前記基本周波数と異なる第1
    のローカル発振周波数を有する第1のローカル信号を出
    力する第1のローカル発振部と、前記第1のローカル発
    振周波数と異なる第2のローカル発振周波数を有する第
    2のローカル信号を出力する第2のローカル発振部と、
    前記高周波電流検出信号と前記第1のローカル信号とを
    入力として前記基本周波数と第1のローカル発振周波数
    との差に等しい周波数の中間周波電流成分を含む信号を
    出力する第1の電流検出信号用ミキサと前記第1の電流
    検出用ミキサの出力と前記第2のローカル信号とを入力
    として前記中間周波電流成分の周波数と前記第2のロー
    カル発振周波数との差に等しい周波数の低周波電流成分
    を含む信号を出力する第2の電流検出用ミキサとを備え
    た第1の周波数変換部と、前記高周波電圧検出信号と第
    1のローカル信号とを入力として基本周波数と第1のロ
    ーカル発振周波数との差に等しい周波数の中間周波電圧
    成分を含む信号を出力する第1の電圧検出信号用ミキサ
    と前記第1の電圧検出用ミキサの出力と前記第2のロー
    カル信号とを入力として前記中間周波電圧成分の周波数
    と前記第2のローカル発振周波数との差に等しい周波数
    の低周波電圧成分を含む信号を出力する第2の電圧検出
    用ミキサとを備えた第2の周波数変換部と、前記第1の
    周波数変換部の出力を入力として前記低周波電流成分に
    相当する低周波電流検出信号を発生する低周波電流成分
    検出手段と、前記第2の周波数変換部の出力を入力とし
    て前記低周波電圧成分に相当する低周波電圧検出信号を
    発生する低周波電圧成分検出手段と、前記低周波電流検
    出信号と低周波電圧検出信号とを入力として前記インピ
    ーダンス差信号を発生するインピーダンス差信号発生部
    と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号とを
    入力として前記位相差信号を発生する位相差信号発生部
    とを具備してなるインピーダンス整合装置。
  4. 【請求項4】 前記入力部を流れる高周波電流と前記入
    力部に入力される高周波電圧との間の位相差と、前記低
    周波電流成分と低周波電圧成分との間の位相差との間に
    90°の差を生じさせるように電流及び(または)電圧
    の位相をシフトさせる位相シフト手段が、前記電流検出
    部、電圧検出部、前記第1の周波数変換部及び第2の周
    波数変換部の少なくとも一部に設けられ、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備えてなる請求項2または3に記載の
    インピーダンス整合装置。
  5. 【請求項5】 前記入力部を流れる高周波電流と前記入
    力部に入力される高周波電圧との間の位相差と、前記低
    周波電流成分と低周波電圧成分との間の位相差との間に
    90°の差を生じさせるように電流及び(または)電圧
    の位相をシフトさせる位相シフト手段が、前記電流検出
    部、電圧検出部、前記第1の周波数変換部及び第2の周
    波数変換部の少なくとも一部に設けられ、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2,3または4に記載のインピーダ
    ンス整合装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧検出部は、入力される高周波電
    圧と前記高周波電圧検出信号との間に90°の位相差を
    生じさせるように構成され、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  7. 【請求項7】 前記電流検出部は、入力される高周波電
    流と前記高周波電流検出信号との間に90°の位相差を
    生じさせるように構成され、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  8. 【請求項8】 前記電圧検出部と前記第2の周波数変換
    部との間に、前記電圧検出部が出力する電圧検出信号の
    位相を90°シフトして前記第2の周波数変換部に入力
    する位相シフト手段が設けられ、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  9. 【請求項9】 前記電流検出部と前記第1の周波数変換
    部との間に、前記電流検出部が出力する前記電流検出信
    号の位相を90°シフトして前記第1の周波数変換部に
    入力する位相シフト手段が設けられ、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  10. 【請求項10】 前記ローカル発振部と前記第2の周波
    数変換部との間に前記ローカル信号の位相を90°シフ
    トして前記第2の周波数変換部に入力する位相シフト手
    段が設けられ、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2に記載のインピーダンス整合装
    置。
  11. 【請求項11】 前記ローカル発振部と前記第1の周波
    数変換部との間に前記ローカル信号の位相を90°シフ
    トして前記第1の周波数変換部に入力する位相シフト手
    段が設けられ、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2に記載のインピーダンス整合装
    置。
  12. 【請求項12】 前記低周波電圧成分検出手段は、前記
    第2の周波数変換部の出力に含まれる前記低周波電圧成
    分の位相を90°シフトした信号を前記低周波電圧検出
    信号として出力するように構成され、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  13. 【請求項13】 前記低周波電流成分検出手段は、前記
    第1の周波数変換部の出力に含まれる前記低周波電流成
    分の位相を90°シフトした信号を前記低周波電流検出
    信号として出力する位相シフト手段とを備え、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  14. 【請求項14】 前記ローカル発振部から第1の周波数
    変換部に入力されるローカル信号の位相をα°進める第
    1の位相シフト手段が前記ローカル発振部と前記第1の
    周波数変換部との間に挿入されるとともに、前記ローカ
    ル発振部から第2の周波数変換部に入力されるローカル
    信号の位相を90°−α°遅らせる第2の位相シフト手
    段が前記ローカル発振部と前記第2の周波数変換部との
    間に挿入され、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  15. 【請求項15】 前記ローカル発振部から第1の周波数
    変換部に入力されるローカル信号の位相をα°遅らせる
    第1の位相シフト手段が前記ローカル発振部と前記第1
    の周波数変換部との間に挿入されるとともに、前記ロー
    カル発振部から第2の周波数変換部に入力されるローカ
    ル信号の位相を90°−α°進める第2の位相シフト手
    段が前記ローカル発振部と前記第2の周波数変換部との
    間に挿入され、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2に記載のインピーダンス整合装
    置。
  16. 【請求項16】 前記低周波電流成分検出手段は、前記
    第1の周波数変換部の出力に含まれる低周波電流成分に
    相当する信号の位相をα°進めた信号を前記低周波電流
    検出信号として出力するように構成され、前記低周波電
    圧検出手段は前記第2の周波数変換部の出力に含まれる
    低周波電圧成分に相当する信号の位相を90°−α°遅
    らせた信号を前記低周波電圧検出信号として出力するよ
    うに構成され、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  17. 【請求項17】 前記低周波電流成分検出手段は、前記
    第1の周波数変換部の出力に含まれる低周波電流成分に
    相当する信号の位相をα°遅らせた信号を前記低周波電
    流検出信号として出力するように構成され、前記低周波
    電圧検出手段は前記第2の周波数変換部の出力に含まれ
    る低周波電圧成分に相当する信号の位相を90°−α°
    進ませた信号を前記低周波電圧検出信号として出力する
    ように構成され、 前記インピーダンス差信号発生部は、前記低周波電流検
    出信号及び低周波電圧検出信号をそれぞれ整流して平滑
    する第1及び第2の整流平滑回路と、前記第1及び第2
    の整流平滑回路の出力の差に相当する信号を前記インピ
    ーダンス差信号として出力するインピーダンス差信号発
    生用減算回路とを備え、 前記位相差信号発生部は、前記低周波電流検出信号と低
    周波電圧検出信号との和に相当する信号を出力する加算
    回路と、前記低周波電流検出信号と低周波電圧検出信号
    との差に相当する信号を出力する低周波電流・電圧検出
    信号差演算用減算回路と、前記加算回路の出力を整流し
    て平滑する第3の整流平滑回路と、前記低周波電流・電
    圧検出信号差演算用減算回路の出力を整流し平滑する第
    4の整流平滑回路と、前記第3の整流平滑回路の出力と
    第4の整流平滑回路の出力との差に相当する信号を前記
    位相差信号として出力する位相差信号発生用減算回路と
    を備えてなる請求項2または3に記載のインピーダンス
    整合装置。
  18. 【請求項18】 前記高周波電源の出力周波数が数百k
    Hzないし数百MHzの範囲に含まれる一定値に設定さ
    れるときに、前記低周波電流成分及び低周波電圧成分の
    周波数が0.1[kHz]〜500[kHz]の範囲の
    一定値に等しくなるように前記ローカル発振周波数が設
    定される請求項2ないし17のいずれか1つに記載のイ
    ンピーダンス整合装置。
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