JPH09326659A - 高周波伝送線路における負荷弁別器 - Google Patents
高周波伝送線路における負荷弁別器Info
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- JPH09326659A JPH09326659A JP16844196A JP16844196A JPH09326659A JP H09326659 A JPH09326659 A JP H09326659A JP 16844196 A JP16844196 A JP 16844196A JP 16844196 A JP16844196 A JP 16844196A JP H09326659 A JPH09326659 A JP H09326659A
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- load
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高周波伝送線路における負荷弁別器の虚数分
検出の影響を排除しようとする。 【解決手段】 計器用変成器CT2により高周波伝送線
路17の電流iに対応する値を検出するとともに、前記
変成器よりも負荷側における伝送線路部分の電圧eに対
応する値を検出し、比率e/iに対応する値より負荷イ
ンピーダンス19の大きさを判定して負荷直前の回路定
数を調整し、線路インピーダンスとの整合を図るように
した負荷弁別器において、前記計器用変成器の一次巻線
たる伝送線路の電圧を分圧し、同変成器の二次巻線にゲ
イン付オフセット電圧として印加するようにした回路で
ある。
検出の影響を排除しようとする。 【解決手段】 計器用変成器CT2により高周波伝送線
路17の電流iに対応する値を検出するとともに、前記
変成器よりも負荷側における伝送線路部分の電圧eに対
応する値を検出し、比率e/iに対応する値より負荷イ
ンピーダンス19の大きさを判定して負荷直前の回路定
数を調整し、線路インピーダンスとの整合を図るように
した負荷弁別器において、前記計器用変成器の一次巻線
たる伝送線路の電圧を分圧し、同変成器の二次巻線にゲ
イン付オフセット電圧として印加するようにした回路で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は高周波伝送線路に
おける負荷弁別器、特に計器用変成器を用いて負荷イン
ピーダンスの大きさを検出するようにした高周波用負荷
弁別器に関するものである。
おける負荷弁別器、特に計器用変成器を用いて負荷イン
ピーダンスの大きさを検出するようにした高周波用負荷
弁別器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波エネルギーを利用する産業の代表
的なものに、高周波焼き入れによる金属の表面改質や半
導体製造プロセスにおけるドライプロセスがある。半導
体製造プロセスのなかでもCVDスパッタ及びエッチン
グにおいては、とりわけプロセスの再現性を確保するた
め、高周波エネルギーを効率的かつ安定に供給すること
が重要である。そのため、一般には図1に示すように、
高周波電源(端子1)と負荷(端子2)との間でインピ
ーダンス整合を行う整合装置(総括して3)が用いられ
る。この整合装置には伝送線路上において高周波電源側
と負荷側との間の位相差、及びインピーダンス差を検出
するための弁別器4を有し、後者のインピーダンス検出
機能(負荷弁別機能)は自身の入力側から見た負荷イン
ピーダンス(抵抗分)の大きさを判別して負荷用サーボ
増幅器5を介してサーボモータ6を駆動し、負荷側イン
ピーダンスを伝送線路インピーダンス(一般に50Ω)
と合わせるように、回路定数(バリアブルコンデンサV
CL の容量)を調整するものである。
的なものに、高周波焼き入れによる金属の表面改質や半
導体製造プロセスにおけるドライプロセスがある。半導
体製造プロセスのなかでもCVDスパッタ及びエッチン
グにおいては、とりわけプロセスの再現性を確保するた
め、高周波エネルギーを効率的かつ安定に供給すること
が重要である。そのため、一般には図1に示すように、
高周波電源(端子1)と負荷(端子2)との間でインピ
ーダンス整合を行う整合装置(総括して3)が用いられ
る。この整合装置には伝送線路上において高周波電源側
と負荷側との間の位相差、及びインピーダンス差を検出
するための弁別器4を有し、後者のインピーダンス検出
機能(負荷弁別機能)は自身の入力側から見た負荷イン
ピーダンス(抵抗分)の大きさを判別して負荷用サーボ
増幅器5を介してサーボモータ6を駆動し、負荷側イン
ピーダンスを伝送線路インピーダンス(一般に50Ω)
と合わせるように、回路定数(バリアブルコンデンサV
CL の容量)を調整するものである。
【0003】この場合、負荷弁別器のインピーダンス差
測定原理は図2に示すように、伝送線路7に装備された
計器用変成器CT1により高周波伝送線路の電流iに対
応する値を検出するとともに、前記変成器よりも負荷側
における伝送線路部分の電圧eに対応する値を検出し、
その比e/iに対応する値より負荷インピーダンスの大
きさを判定していた。具体的には、線路電流iは変成器
CT1の二次巻線に接続された抵抗R1の両端に発生す
る電圧e”としてダイオードD1を介して検出され、伝
送線路部分の電圧eは負荷端子2’におけるコンデンサ
分圧値e’としてダイオードD1を介して前記e”とは
逆極性で検出され、両者は指示端子8にe”−e’の電
位を与える。ここで、負荷インピーダンスが線路インピ
ーダンスと同様に50Ωであれば、e/i≒50の関係
は、出力端子8においてe”−e’=0(V)となり、
この出力端子8における電圧と負荷インピーダンスとの
関係は理想的には図3に示すように制御可能な25〜1
00Ωの範囲において直線勾配となり、その両側では飽
和した形となる。従って、図1の回路は、制御範囲内に
おいて正の電圧(負荷インピーダンスが50Ω未満)が
指示されたとき、サーボモータ6によりVCL を見かけ
の負荷インピーダンスが増加する方向に調整し、負の電
圧(負荷インピーダンスが50Ω超過)が指示されたと
きは、逆に見かけの負荷インピーダンスが減少する方向
に調整して平衡を得ようとするものである。
測定原理は図2に示すように、伝送線路7に装備された
計器用変成器CT1により高周波伝送線路の電流iに対
応する値を検出するとともに、前記変成器よりも負荷側
における伝送線路部分の電圧eに対応する値を検出し、
その比e/iに対応する値より負荷インピーダンスの大
きさを判定していた。具体的には、線路電流iは変成器
CT1の二次巻線に接続された抵抗R1の両端に発生す
る電圧e”としてダイオードD1を介して検出され、伝
送線路部分の電圧eは負荷端子2’におけるコンデンサ
分圧値e’としてダイオードD1を介して前記e”とは
逆極性で検出され、両者は指示端子8にe”−e’の電
位を与える。ここで、負荷インピーダンスが線路インピ
ーダンスと同様に50Ωであれば、e/i≒50の関係
は、出力端子8においてe”−e’=0(V)となり、
この出力端子8における電圧と負荷インピーダンスとの
関係は理想的には図3に示すように制御可能な25〜1
00Ωの範囲において直線勾配となり、その両側では飽
和した形となる。従って、図1の回路は、制御範囲内に
おいて正の電圧(負荷インピーダンスが50Ω未満)が
指示されたとき、サーボモータ6によりVCL を見かけ
の負荷インピーダンスが増加する方向に調整し、負の電
圧(負荷インピーダンスが50Ω超過)が指示されたと
きは、逆に見かけの負荷インピーダンスが減少する方向
に調整して平衡を得ようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、負荷弁
別器からみた見かけ上のインピーダンスは、その弁別器
の伝送線路上の挿入位置に応じ、また負荷の虚数成分の
大きさに応じて変化する。したがって、図4の曲線で示
すように、負荷インピーダンスの抵抗分はかなり低いに
も係わらず、虚数成分を含む場合には、抵抗分だけの負
荷に比べ、電流が流れにくくなり、検出器からの電流対
電圧の関係がくずれてしまう。そのため、指示電圧e”
−e’が負の値となる誤差領域Aを生ずる場合があり、
その場合はサーボモータが見かけの負荷インピーダンス
をさらに減少させる方向(逆回転)に働くという不都合
が生ずる。この逆回転は制御外れを生じ、インピーダン
ス整合までの時間を長引かせることは明らかである。そ
のため、従来は負荷側の伝送線路の長さを適当な長さに
調整するとともに、負荷の虚数成分の大きさをある程度
見込み、e/i比がその見込み値に対応するとき平衡状
態を表す0V出力を発生するようにオフセット調整する
等の手段を講じていた。しかしながら、このオフセット
調整は特定負荷にのみ適用され、そのプロセスにおいて
反射電力を1%以内に抑えることができるとしても、別
の負荷になれば対応できないという問題があった。
別器からみた見かけ上のインピーダンスは、その弁別器
の伝送線路上の挿入位置に応じ、また負荷の虚数成分の
大きさに応じて変化する。したがって、図4の曲線で示
すように、負荷インピーダンスの抵抗分はかなり低いに
も係わらず、虚数成分を含む場合には、抵抗分だけの負
荷に比べ、電流が流れにくくなり、検出器からの電流対
電圧の関係がくずれてしまう。そのため、指示電圧e”
−e’が負の値となる誤差領域Aを生ずる場合があり、
その場合はサーボモータが見かけの負荷インピーダンス
をさらに減少させる方向(逆回転)に働くという不都合
が生ずる。この逆回転は制御外れを生じ、インピーダン
ス整合までの時間を長引かせることは明らかである。そ
のため、従来は負荷側の伝送線路の長さを適当な長さに
調整するとともに、負荷の虚数成分の大きさをある程度
見込み、e/i比がその見込み値に対応するとき平衡状
態を表す0V出力を発生するようにオフセット調整する
等の手段を講じていた。しかしながら、このオフセット
調整は特定負荷にのみ適用され、そのプロセスにおいて
反射電力を1%以内に抑えることができるとしても、別
の負荷になれば対応できないという問題があった。
【0005】すなわち検出器、ここでは負荷弁別器の感
度及び精度は電源対負荷の整合までの時間と、残留反射
電力の値として現れる。これらに求められる水準は、半
導体製造工程における近年の薄膜化要求に従って厳格と
なり、プロセス(高周波電力供給)が終了するまでの
時間が10秒以内であること、電源回路と負荷が整合
する目安として、供給電力が設定電力値の90%に達す
るまでの時間が1秒以内であること、さらに残留反射
電力が1%以内であること、を要求する。
度及び精度は電源対負荷の整合までの時間と、残留反射
電力の値として現れる。これらに求められる水準は、半
導体製造工程における近年の薄膜化要求に従って厳格と
なり、プロセス(高周波電力供給)が終了するまでの
時間が10秒以内であること、電源回路と負荷が整合
する目安として、供給電力が設定電力値の90%に達す
るまでの時間が1秒以内であること、さらに残留反射
電力が1%以内であること、を要求する。
【0006】本発明は負荷弁別器に補正調整回路を挿入
し、検出回路が負荷の虚数成分によって発生する誤差出
力の問題を解決しようとするものである。
し、検出回路が負荷の虚数成分によって発生する誤差出
力の問題を解決しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するた
め、本発明は計器用変成器により高周波伝送線路の電流
iに対応する値を検出するとともに、前記変成器よりも
負荷側における伝送線路部分の電圧eに対応する値を検
出し、その比e/iに対応する値より負荷インピーダン
スの大きさを判定して負荷直前の回路定数を調整し、線
路インピーダンスとの整合を図るようにした高周波伝送
線路の負荷弁別器において、前記計器用変成器の一次巻
線たる前記伝送線路の電圧を分圧し、同変成器の二次巻
線にゲイン付オフセット電圧として印加するようにした
ものである。このオフセット電圧の印加は、典型的には
変成器二次巻線の中間タップに対して行われる。
め、本発明は計器用変成器により高周波伝送線路の電流
iに対応する値を検出するとともに、前記変成器よりも
負荷側における伝送線路部分の電圧eに対応する値を検
出し、その比e/iに対応する値より負荷インピーダン
スの大きさを判定して負荷直前の回路定数を調整し、線
路インピーダンスとの整合を図るようにした高周波伝送
線路の負荷弁別器において、前記計器用変成器の一次巻
線たる前記伝送線路の電圧を分圧し、同変成器の二次巻
線にゲイン付オフセット電圧として印加するようにした
ものである。このオフセット電圧の印加は、典型的には
変成器二次巻線の中間タップに対して行われる。
【0008】上記の構成は、虚数成分を含んだ負荷にお
ける「見かけ上のインピーダンス」が伝送線路インピー
ダンスに比して低いほど誤差が大きくなることに留意し
て、伝送線路電圧の分圧ε(∝i)を、変成器二次巻線
に加えることにより、負荷弁別器において補正された検
出出力を得ようとするものである。その結果、図4にお
いて誤差領域Aを生ずる程度の逆勾配部分をプラス側に
押し上げ、負荷給電範囲においてサーボモータの逆転が
生じないようにする。これにより、検出部における計器
用変成器(カレントトランス)の固有インダクタンス
と、その回路上の浮遊容量による位相差、及び伝送線路
の長さの違いにより発生する位相差等も補償されること
になる。このような機能は、異なった負荷インピーダン
スを持ったプロセスにおいても残留反射電力を1%以内
という低い値に抑えることを可能にする。また、虚数成
分によって検出回路が誤差出力を発生する程度が小さく
なるため、使用可能な検出出力を前記0V点に対して正
負により広い範囲で許容し、モータ駆動部において回転
方向を指令する正逆信号が誤発生することなく、結果と
して整合時間の短縮を図ることができる。
ける「見かけ上のインピーダンス」が伝送線路インピー
ダンスに比して低いほど誤差が大きくなることに留意し
て、伝送線路電圧の分圧ε(∝i)を、変成器二次巻線
に加えることにより、負荷弁別器において補正された検
出出力を得ようとするものである。その結果、図4にお
いて誤差領域Aを生ずる程度の逆勾配部分をプラス側に
押し上げ、負荷給電範囲においてサーボモータの逆転が
生じないようにする。これにより、検出部における計器
用変成器(カレントトランス)の固有インダクタンス
と、その回路上の浮遊容量による位相差、及び伝送線路
の長さの違いにより発生する位相差等も補償されること
になる。このような機能は、異なった負荷インピーダン
スを持ったプロセスにおいても残留反射電力を1%以内
という低い値に抑えることを可能にする。また、虚数成
分によって検出回路が誤差出力を発生する程度が小さく
なるため、使用可能な検出出力を前記0V点に対して正
負により広い範囲で許容し、モータ駆動部において回転
方向を指令する正逆信号が誤発生することなく、結果と
して整合時間の短縮を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例につき図面
を参照して説明する。図5は本発明の構成を適用した負
荷弁別器の回路の一例を示すものであり、高周波伝送線
路の一部である検出ライン17に装備された計器用変成
器(カレントトランス)CT2の二次巻線の両端には抵
抗R11が接続されるとともに、中間タップ(設計に応
じて巻線の中点、もしくはどちらかにずれた側に定めら
れる)からの引き出し線には、変成器一次巻線としての
検出ライン17の電圧がキャパシタC11、可変キャパ
シタVClにより分圧され、かつ分圧点に接続された可
変抵抗VR11により位相補正された電圧が加えられる
ようになっている。
を参照して説明する。図5は本発明の構成を適用した負
荷弁別器の回路の一例を示すものであり、高周波伝送線
路の一部である検出ライン17に装備された計器用変成
器(カレントトランス)CT2の二次巻線の両端には抵
抗R11が接続されるとともに、中間タップ(設計に応
じて巻線の中点、もしくはどちらかにずれた側に定めら
れる)からの引き出し線には、変成器一次巻線としての
検出ライン17の電圧がキャパシタC11、可変キャパ
シタVClにより分圧され、かつ分圧点に接続された可
変抵抗VR11により位相補正された電圧が加えられる
ようになっている。
【0010】変成器二次巻線の一端20は、ダイオード
D11のアノードに接続され、このダイオードのカソー
ドはチェック端子TP1及び検出ポテンショメータVR
12の第1の極端子に接続される。ポテンショメータ
VR12の第2の極端子は第2のダイオードD12の
アノードに接続され、このダイオードのカソードは第3
のポテンショメータVR13のスイープ端子に接続さ
れる。この第3のポテンショメータVR13の第1の極
端子は検出ライン17と接地電位との間に挿入された
直列キャパシタC12及びC13の接続点に導かれ、第
2の極端子は接地接続される。ダイオードD11のカ
ソード、したがって、端子TP1はキャパシタC14を
介し、また、ダイオードD12のアノード、したがっ
て、端子TP2はキャパシタC15を介して接地接続さ
れる結果、端子TP1には変成器CT2のオフセット補
正された二次巻線の前記一端の電圧(対地電圧)の整流
・平滑値(正極性)が現れ、端子TP2には検出ライン
17と接地電位との間におけるキャパシタC12─C1
3分圧点の電圧(対地電圧)の整流・平滑値(負極性)
が現れる。
D11のアノードに接続され、このダイオードのカソー
ドはチェック端子TP1及び検出ポテンショメータVR
12の第1の極端子に接続される。ポテンショメータ
VR12の第2の極端子は第2のダイオードD12の
アノードに接続され、このダイオードのカソードは第3
のポテンショメータVR13のスイープ端子に接続さ
れる。この第3のポテンショメータVR13の第1の極
端子は検出ライン17と接地電位との間に挿入された
直列キャパシタC12及びC13の接続点に導かれ、第
2の極端子は接地接続される。ダイオードD11のカ
ソード、したがって、端子TP1はキャパシタC14を
介し、また、ダイオードD12のアノード、したがっ
て、端子TP2はキャパシタC15を介して接地接続さ
れる結果、端子TP1には変成器CT2のオフセット補
正された二次巻線の前記一端の電圧(対地電圧)の整流
・平滑値(正極性)が現れ、端子TP2には検出ライン
17と接地電位との間におけるキャパシタC12─C1
3分圧点の電圧(対地電圧)の整流・平滑値(負極性)
が現れる。
【0011】上記の回路構成により、出力端子12に例
えば、高周波プラズマチャンバー等の負荷19を接続す
ると、同端子12にはその負荷のインピーダンスが伝送
線路インピーダンスに対してどのような値になるかに応
じて異なる電圧が発生し(この電圧はC12─C13分
圧回路及びポテンショメータVR13により分圧される
ことに留意して)、従ってポテンショメータVR12の
スイープ端子の位置を適当に調整すれば、このスイー
プ端子から引き出した検出端子18の電位を、負荷イ
ンピーダンス整合時においてゼロとすることができる。
えば、高周波プラズマチャンバー等の負荷19を接続す
ると、同端子12にはその負荷のインピーダンスが伝送
線路インピーダンスに対してどのような値になるかに応
じて異なる電圧が発生し(この電圧はC12─C13分
圧回路及びポテンショメータVR13により分圧される
ことに留意して)、従ってポテンショメータVR12の
スイープ端子の位置を適当に調整すれば、このスイー
プ端子から引き出した検出端子18の電位を、負荷イ
ンピーダンス整合時においてゼロとすることができる。
【0012】上記の回路構成において、仮に検出ライン
17から変成器CT2の中間タップへのゲンイ付オフセ
ット印加回路がなければ、前述したように、負荷インピ
ーダンスの値に、回路構成上その他の理由で誘導性又は
容量性の虚数分が加わって指示電圧e”−e’が負の値
となる誤差領域Aを生ずることがあり、その場合サーボ
モータは見かけの負荷インピーダンスをさらに減少させ
る方向(逆回転)に働くことになる。しかしながら、本
発明の回路では検出ライン電流iに比例した電圧がR1
1の両端に現れ、さらに、前記C11、CV1、VR1
1の回路を介して検出ライン17の電圧を分圧した値が
CT2中間タップ電圧に加わるため、図4において誤差
領域Aを生ずる程度の逆勾配部分をプラス側に押し上
げ、負荷給電範囲においてサーボモータの逆転が生じな
いような曲線(図6)にする。
17から変成器CT2の中間タップへのゲンイ付オフセ
ット印加回路がなければ、前述したように、負荷インピ
ーダンスの値に、回路構成上その他の理由で誘導性又は
容量性の虚数分が加わって指示電圧e”−e’が負の値
となる誤差領域Aを生ずることがあり、その場合サーボ
モータは見かけの負荷インピーダンスをさらに減少させ
る方向(逆回転)に働くことになる。しかしながら、本
発明の回路では検出ライン電流iに比例した電圧がR1
1の両端に現れ、さらに、前記C11、CV1、VR1
1の回路を介して検出ライン17の電圧を分圧した値が
CT2中間タップ電圧に加わるため、図4において誤差
領域Aを生ずる程度の逆勾配部分をプラス側に押し上
げ、負荷給電範囲においてサーボモータの逆転が生じな
いような曲線(図6)にする。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上述べたように、負荷インピ
ーダンスの虚数部(容量性又は誘導性)の影響による検
出誤差を減少及び抑圧させるものであり、同時に高周波
電流検出トランスCT2が不可避的に有する残留インダ
クタンスと浮遊容量を相殺させ、さらには負荷につなが
れた伝送線路の長さの違いにより発生する位相差を調整
する回路を提供するものである。
ーダンスの虚数部(容量性又は誘導性)の影響による検
出誤差を減少及び抑圧させるものであり、同時に高周波
電流検出トランスCT2が不可避的に有する残留インダ
クタンスと浮遊容量を相殺させ、さらには負荷につなが
れた伝送線路の長さの違いにより発生する位相差を調整
する回路を提供するものである。
【図1】高周波伝送線路においてインピーダンス整合を
行うための整合装置を示すブロック回路図である。
行うための整合装置を示すブロック回路図である。
【図2】整合装置における負荷弁別回路の負荷インピー
ダンス測定原理を示す略図である。
ダンス測定原理を示す略図である。
【図3】負荷弁別回路の検出端子電圧と負荷インピーダ
ンスの理想的関係を示すグラフである。
ンスの理想的関係を示すグラフである。
【図4】従来の負荷弁別回路における検出端子電圧と、
見かけの負荷インピーダンスの関係を示すグラフであ
る。
見かけの負荷インピーダンスの関係を示すグラフであ
る。
【図5】本発明の回路構成の実施例を示す線図である。
【図6】本発明の負荷弁別回路における検出端子電圧
と、見かけの負荷インピーダンスの関係を示すグラフで
ある。
と、見かけの負荷インピーダンスの関係を示すグラフで
ある。
11 高周波入力端子 12 出力端子 17 検出ライン(高周波伝送線路) 18 検出端子 19 負荷インピーダンス CT2 計器用変成器
Claims (1)
- 【請求項1】 計器用変成器により高周波伝送線路の電
流iに対応する値を検出するとともに、前記変成器より
も負荷側における伝送線路部分の電圧eに対応する値を
検出し、比率e/iに対応する値より負荷インピーダン
スの大きさを判定して負荷直前の回路定数を調整し、線
路インピーダンスとの整合を図るようにした負荷弁別器
において、 前記計器用変成器の一次巻線たる前記伝送線路の電圧を
分圧し、同変成器の二次巻線にゲイン付オフセット電圧
として印加することを特徴とする高周波伝送線路におけ
る負荷弁別器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8168441A JP3048327B2 (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | 高周波伝送線路における負荷弁別器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8168441A JP3048327B2 (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | 高周波伝送線路における負荷弁別器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09326659A true JPH09326659A (ja) | 1997-12-16 |
JP3048327B2 JP3048327B2 (ja) | 2000-06-05 |
Family
ID=15868182
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8168441A Expired - Fee Related JP3048327B2 (ja) | 1996-06-06 | 1996-06-06 | 高周波伝送線路における負荷弁別器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3048327B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003204237A (ja) * | 2001-11-05 | 2003-07-18 | Daihen Corp | インピーダンス整合装置 |
JP2009206346A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Hitachi High-Technologies Corp | プラズマ処理装置 |
-
1996
- 1996-06-06 JP JP8168441A patent/JP3048327B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003204237A (ja) * | 2001-11-05 | 2003-07-18 | Daihen Corp | インピーダンス整合装置 |
JP2009206346A (ja) * | 2008-02-28 | 2009-09-10 | Hitachi High-Technologies Corp | プラズマ処理装置 |
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JP3048327B2 (ja) | 2000-06-05 |
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