JP2003199727A - 肌分析システム - Google Patents

肌分析システム

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JP2003199727A
JP2003199727A JP2002060347A JP2002060347A JP2003199727A JP 2003199727 A JP2003199727 A JP 2003199727A JP 2002060347 A JP2002060347 A JP 2002060347A JP 2002060347 A JP2002060347 A JP 2002060347A JP 2003199727 A JP2003199727 A JP 2003199727A
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誠一 高谷
Toshikazu Yagi
寿和 八木
Jiro Yabusaki
次郎 藪崎
Masaya Hirayama
賢哉 平山
Hiroaki Imai
博明 今井
Nobuo Kashibuchi
暢夫 橿淵
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短時間で角質細胞が明瞭に染色でき、カウンセ
リングに有用な情報を迅速につかめる、肌分析システム
を提供する。 【解決手段】肌分析システムは、被分析者の皮膚を粘着
体でストリップして得た角質細胞を含む試料を染色剤を
水と混和可能な有機溶剤を含有する染色剤溶液に溶解さ
せたもので染色する染色装置と、染色された試料で作成
した角質細胞標本の拡大画像を得るための顕微鏡と、拡
大された角質細胞標本の画像の画像データを作成する角
質細胞画像データ作成手段と、角質細胞画像を用いて角
質細胞の面積を計測する計測手段と、角質細胞画像のデ
ータ及び面積を示す情報をサーバに送信する送信手段
と、角質細胞画像及び面積に基づいて実施された角質細
胞のはがれ具合と角質層完成度との少なくとも一方に対
する評価を示す評価情報をサーバから受信する受信手段
と、評価情報を表示手段に表示する表示制御手段とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肌の状態の鑑別や
化粧料の適切な選択に有用な情報を与える、肌分析シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】肌の状態は、季節、体調などの変動要因
や、化粧料の塗布などのお手入れなどによって時々刻々
変化するものであり、変化にあわせて適切な化粧料を選
択することが、老化を防止したり、肌の性状を美しく保
ったりする上で重要な因子となってくる。この為、肌の
性状や状態を客観的且つ科学的に鑑別する方法が考案さ
れている。
【0003】従来、顧客に適した化粧料を推薦するた
め、例えば、顔などの肌より角質細胞を粘着テープや粘
着ディスクで採取し、これを染色し、角質細胞の大き
さ、剥がれ方、角質細胞に於ける核の有無等を指標に肌
の状態などを鑑別することが実施されている。
【0004】この様な鑑別に於いては、バックと細胞質
とのコントラストが明確に出来、これにより個々の細胞
の形状が確認できると同時に核の有無の存在も確認でき
る染色法が好ましいため、ゲンチアナバイオレットとブ
リリアントグリーンとによって染色する方法がとられて
いる。
【0005】しかしながら、この方法に於いては、染色
には時間がかかるため、カウンセリングなどの場におい
て即断するための情報源とはならず、角質細胞の形状を
指標とする肌の鑑別で化粧料などを選択する場合には、
肌分析から化粧料サンプルの提示まで数日を要し、タイ
ムラグが生じてしまう欠点があった。
【0006】従って、店頭で、顧客の肌分析を行い、そ
の結果に基づくトライアルキット(お試し用の化粧料)を
顧客に購入・使用してもらい、トライアルキットの使用
の結果、化粧料の購入を望む顧客に化粧料を販売すると
いった、肌分析から化粧料の購入までのプロセスをその
日のその場で完結する販売方法を導入することができな
かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、短時間で角
質細胞が明瞭に染色でき、カウンセリングに有用な情報
を迅速につかめる、肌分析システムを提供することを課
題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために以下の構成を採用する。
【0009】即ち、本発明は、被分析者の皮膚を粘着体
でストリップして得た角質細胞を含む試料を、染色剤を
水と混和可能な有機溶剤を含有する染色剤溶液に溶解さ
せたもので染色する染色装置と、前記染色装置で染色さ
れた試料で作成した角質細胞標本の拡大画像を得るため
の顕微鏡と、前記顕微鏡で拡大された角質細胞標本の画
像としての角質細胞画像を取り込みこの画像データを作
成する角質細胞画像データ作成手段と、前記角質細胞画
像を用いて角質細胞の面積を計測する計測手段と、前記
角質細胞画像のデータ及び面積を示す情報をサーバにネ
ットワークを通じて送信する送信手段と、前記角質細胞
画像及び前記面積に基づいて実施された角質細胞のはが
れ具合と角質層完成度との少なくとも一方に対する評価
を示す評価情報を前記サーバからネットワークを通じて
受信する受信手段と、前記評価情報を表示手段に表示す
る表示制御手段と、を含む肌分析システムである。
【0010】本発明によれば、従来よりも角質細胞の染
色に要する時間が短くて済むので、カウンセリング等に
使用される角質細胞のはがれ具合と角質層完成度との少
なくとも一方に対する評価(鑑別結果)としての評価情報
をサーバから受け取るまでの時間を短縮できる。
【0011】本発明は、前記顕微鏡が、前記染色された
試料を1気圧、25℃で液体の油脂成分及び/又は油脂
組成物で封入した角質細胞標本の画像を拡大する、よう
に構成するのが好ましい。このようにすれば、染色剤の
にじみを抑えることができ、角質細胞のはがれ具合や角
質層完成度を分析するために良好な角質細胞の拡大画像
を得ることが出来る。
【0012】本発明は、撮影手段で拡大撮影された被分
析者の肌のキメを分析するための画像としてのキメ画像
のデータを作成するキメ画像データ作成手段をさらに含
み、前記送信手段は、前記キメ画像のデータを前記サー
バにさらに送信し、前記受信手段は、前記キメ画像に基
づいて実施されたキメの状態に対する評価を示す評価情
報を前記サーバから受信し、前記表示制御手段は、前記
評価情報を表示手段に表示する、ように構成するのが好
ましい。
【0013】本発明は、撮影手段で拡大撮影された被分
析者の肌のシミを分析するためのカラー画像からBチャ
ネルのみが抽出された画像としてのBチャネル画像のデ
ータを作成するシミ画像作成手段をさらに含み、前記送
信手段は、前記Bチャネル画像のデータを前記サーバに
さらに送信し、前記受信手段は、前記Bチャネル画像に
基づいて実施されたシミに対する評価を示す評価情報を
前記サーバから受信し、前記表示制御手段は、前記評価
情報を表示手段に表示する、ように構成するのが好まし
い。
【0014】Bチャネル画像を用いれば、シミの分析を
行うために従来実施されていた角質細胞試料の染色を実
施しなくて済むので、シミの鑑別結果(評価)の評価情報
がサーバから得られ表示手段に表示されるまでの時間を
短縮することができる。
【0015】本発明は、前記表示制御手段が、前記評価
情報に基づいて、被分析者の評価を、この被分析者の年
齢と同年代についての評価と対比される態様で、表示手
段に表示する、ように構成するのが好ましい。このよう
にすれば、単に被分析者の評価を表示する場合よりも有
効な情報を被分析者に提示することができる。
【0016】本発明は、前記表示制御手段が、前記評価
情報に基づいて、被分析者の評価を、この被分析者の年
齢とこの前後一歳又は二歳からなる同年代についての評
価と対比される態様で、表示手段に表示する、ように構
成するのが好ましい。
【0017】さらに、前記表示制御手段が、前記評価情
報に基づいて、被分析者の評価を前記同年代についての
評価に対して相対的に表示する、ように構成するのが好
ましい。さらに、同年代についての評価が、被分析者の
肌の分析が実施された日の属する月における評価である
ことが好ましい。肌の状態は、季節によって変化するの
で、このようにすれば、肌の分析が実施された季節を考
慮した比較例を提示することができる。
【0018】また、本発明は、被分析者の肌の分析用デ
ータをネットワークを通じて受信する受信手段と、前記
分析用データに基づいて被分析者の肌の分析結果として
の評価が得られた場合に、この肌の評価を被分析者の年
齢とその前後一歳又は二歳からなる同年代についての肌
の評価と対比される態様で表示するための表示データを
作成する作成手段と、前記表示データを、この表示デー
タに基づく画像又は映像を表示する表示手段を有する装
置にネットワークを通じて送信する送信手段と、を含む
肌の評価の表示データ作成装置である。
【0019】本発明による肌の評価の表示データ作成装
置は、前記作成手段が、被分析者の肌の評価を前記同年
代についての肌の評価に対して相対的に表示する表示デ
ータを作成する、ように構成するのが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。実施形態の構成は例示であり、本発
明の構成は実施形態の構成に限定されない。
【0021】図1は、本発明による肌分析システムの実
施形態を示す図である。図1において、肌分析システム
は、化粧料の店舗に来店した顧客を被分析者とする肌分
析(肌評価)を含むカウンセリングを行い、その評価に従
ってトライアルキットを購入・使用してもらい、気に入
った場合に店舗にある本来の商品としての化粧料を購入
してもらうために使用される。
【0022】このため、肌分析システムは、店舗に設置
される店舗システム10と、店舗システム10とネット
ワーク(この例ではインターネット専用線)を介して接続
されるサーバシステム20と、サーバシステム20にネ
ットワーク(例えば、ローカルネットワーク)を介して接
続される評価用のパーソナルコンピュータ(評価用PC)
30とを備えている。
【0023】肌分析システムでは、「角質細胞のはがれ
具合(TA)」、「角質層の完成度」、「キメの状態」、
「シミ・色ムラ」、「敏感タイプ」、「ニキビの出来や
すさ」の6項目について分析(評価)を行う。
【0024】このため、店舗システム10は、角質染色
機11と、顕微鏡12と、分析用のパーソナルコンピュ
ータ(分析用PC)13と、ビデオマイクロスコープ1
4,15と、カウンセリング用のパーソナルコンピュー
タ(カウンセリング用PC)16とを備えている。
【0025】角質染色機11は、顧客の肌(顔の皮膚:
例えば頬)の角質細胞のはがれ具合や角質層の完成度を
分析するために顧客の頬から採取する角質細胞を染色す
るための装置である。角質細胞は、頬を粘着体でストリ
ップすることにより得られる。粘着体として、既知の角
質チェッカー(セロハンテープなどの粘着透明テープ)1
7や面積ディスク(ポリエチレンテレフタレート板に粘
着剤を塗工した粘着ディスク)18などが使用される。
ここに、角質細胞の染色は、染色剤を工程に於ける染色
剤溶液が水と混和可能な有機溶剤を含有する染色剤溶液
で溶解したものを用いて行う。このようにすれば、染色
工程において粘着体の支持体部分に影響を与えることが
ないため、採取した形態でそのまま染色することがで
き、染色にあたって再度粘着体に接触させて転写させて
使用するといった手間を省くことができる。染色剤とし
ては、エオシン、ヘマトキシリン、ゲンチアナバイオレ
ット、ブリリアントグリーン、マラカイトグリーンなど
が好ましく例示でき、これらは唯一種でも二種以上を組
み合わせても使用できる。これらの内ではゲンチアナバ
イオレットとブリリアントグリーンを組み合わせて用い
るのが特に好ましい。これは、ゲンチアナバイオレット
によってバックグランドに対してコントラスト良く細胞
質を染色できるため、角質細胞の形状を明確にすること
が可能であり、かかる細胞質をバックグランドとして、
ブリリアントグリーンによって明瞭に核が染色できるか
らである。かかる染色剤を水と可溶(混和可能な)な有機
溶剤を含む液体媒体に溶解させ染色する。染色剤の好ま
しい含有量は、2〜7重量%であり、ゲンチアナバイオ
レットとブリリアントグリーンの組み合わせであれば、
ゲンチアナバイオレットが1.5〜5重量%であり、更
に好ましくは2〜4重量%であり、ブリリアントグリー
ンが0.7〜2重量%であり、更に好ましくは0.8〜
1.5重量%である。又、水と可溶な有機溶剤として
は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、1,3−ブタンジオール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類、アセトニトリ
ルなどのニトリル類、テトラヒドロフランの様なエーテ
ル類などが好ましく例示できる。これらの中ではアルコ
ール類が好ましく、中でもエタノールが特に好ましい。
かかる水に可溶な有機溶剤の液体媒体に於ける好ましい
含有量は、3〜55重量%であり、更に好ましくは5〜
50重量%である。これは有機溶剤が多すぎても時間は
短縮しないし、却って粘着剤や粘着体の支持体を損なう
場合があり、少なすぎると染色鮮明化効果が得られない
場合があるからである。この様な条件下に於いては、染
色に要する時間は1〜5分程度であり、従来の方法(ゲ
ンチアナバイオレット0.5〜1重量%とブリリアント
グリーン0.2〜0.5重量%)の10〜30分に比し
て格段の時間短縮を見ている上に、コントラストの明瞭
化も著しい。又、この様な染色は室温でも行うことがで
きる。このような染色工程を、店舗の担当者が、角質染
色機11を操作して実施する。
【0026】続いて、担当者は、染色された角質細胞を
用いて角質細胞標本を作成する。角質細胞標本の作成方
法は、皮膚を粘着体でストリップして得た角質細胞を含
む試料の染色した標本の作成方法であって、染色した標
本を1気圧、25℃で液体の油脂成分及び/又は油脂組
成物で封入する。「1気圧、25℃で液体の油脂成分及
び/又は油脂組成物」としては、通常化粧料や医薬で使
用される油脂分或いはそれらを組み合わせた組成物であ
って、1気圧25℃で液状のものであれば特段の限定な
く使用することができる。この様なものの好ましい組み
合わせとしては、1気圧、25℃で液体の、シリコーン
油、脂肪酸トリグリセライド、高級アルコールと脂肪酸
のエステル及び炭化水素から選択される1種乃至は2種
以上が好ましく例示できる。通常液体成分による封入は
通常1ヶ月以上の安定性が得られないが、店舗でのカウ
ンターでのカウンセリングのような即時的な使用では何
ら問題がない。前記油剤に於いては染色剤のにじみは認
められず、得られた標本の顕微鏡像を画像として取り込
み、染色しているかいないかの2つの値に分けて(二値
化処理)角質細胞の形状を正確に浮かび上がらせること
が出来、これによって角質細胞面積を正確に自動計測す
ることができる。これ以外に上記標本作成法によって製
造された標本から得られる情報としては、有核細胞の存
在の有無、有核細胞の出現頻度、角質細胞の配列の規則
性、角質細胞の形、及び角質細胞の剥離状況等が挙げら
れ、標本はこれらの数値の測定又は判別に用いられる。
即ち、作成された角質細胞標本は、角質細胞の面積測
定、有核細胞の存在の有無、有核細胞の出現頻度、角質
細胞の配列の規則性、角質細胞の形、及び角質細胞の剥
離状況から選択される1種乃至は2種以上の測定又は判
別用に用いることができる。
【0027】顕微鏡12は、セットされた角質細胞標本
を所望の倍率で拡大表示する。この例では、角質細胞標
本は、角質細胞のはがれ具合(TA)を評価するために3
0倍に拡大され、角質層の完成度を評価するために15
0倍に拡大される。顕微鏡12は、CCD(電荷結合素
子)等の撮像素子を備え、この撮像素子で撮影された各
拡大画像は、信号線を介して分析用PC13に伝送され
る。
【0028】分析用PC13は、CPU,主記憶,補助
記憶,通信制御装置,入力装置(キーボード、マウス)及
び出力装置(ディスプレイ、プリンタ)を備えるコンピュ
ータであり、補助記憶に記憶された各種のプログラムを
CPUが主記憶にロードして実行することにより、以下
の機能を実現する。 (A)顕微鏡12からの各拡大画像(撮像素子の出力信号)
を取り込んでこれらの画像(角質細胞画像(TA)及び角
質細胞画像(完成度))のデータを作成する機能(角質細胞
画像データ作成手段に相当)。 (B)角質細胞画像を用いて角質細胞の面積を計測する機
能(計測手段に相当)。 (C)各角質細胞画像のデータ及び計測結果をインターネ
ットを介してサーバシステム20に送信する機能(送信
手段に相当)。
【0029】分析用PC13は、計測手段として、角質
細胞画像を白黒の二値化処理する。これによって、角質
細胞画像は、1以上の黒い部分(染色された角質細胞)と
白い部分(そのバック(染色されていない部分))とに分か
れる。そして、黒い部分(角質細胞)の夫々について画素
数を求め、その画素数から角質細胞の面積を割り出す。
このような面積の計測を角質細胞画像中の2以上の角質
細胞について行い、面積の平均値(平均面積)と、面積計
測細胞個数とを計測する。
【0030】そして、分析用PC13は、送信手段とし
て、各角質細胞画像の画像データと、平均面積及び面積
計測細胞個数を示す情報とをインターネットを通じてサ
ーバシステム20に送信する。
【0031】ビデオマイクロスコープ14は、顧客(被
分析者)の肌のキメ細かさ(キメ)を分析するための肌
(頬)を拡大(30倍)して撮影し、この撮影によって得ら
れた画像信号をカウンセリング用PC16に伝送する。
【0032】ビデオマイクロスコープ15は、顧客(被
験者)の肌のシミ・色ムラを分析するための肌(頬)を拡
大(5倍)して撮影し、この撮影によって得られたカラー
画像信号(RGB信号)をカウンセリング用PC16に伝
送する。
【0033】カウンセリング用PC16は、CPU,主
記憶,補助記憶,通信制御装置,入力装置(キーボー
ド、マウス)及び出力装置(ディスプレイ、プリンタ)を
備えるコンピュータであり、補助記憶に記憶された各種
のプログラムをCPUが主記憶にロードして実行する。
これによって、以下の機能を実現する。 (a)ビデオマイクロスコープ14からの画像信号を取り
込んでその画像データ(キメ画像の画像データ)を作成す
る機能(キメ画像データ作成手段に相当)。 (b)ビデオマイクロスコープ15からのカラー画像信号
を取り込んでその画像データ(元画像のデータ)と、元画
像からBチャネルのみが抽出された画像としてのBチャ
ネル画像のデータとを作成する機能(シミ画像作成手段
に相当)。 (c)カウンセリング用PC16に入力装置を介して入力
される顧客の属性情報(個人情報:氏名,年齢,住所
等),肌に対するアンケート(肌アンケート)19(肌悩み
等の情報含む)の回答の入力情報を受け付ける機能(受付
手段に相当)。 (d)キメ画像,元画像及びBチャネル画像の各画像デー
タと、属性情報や回答等の入力情報をインターネットを
介してサーバシステム20に送信する機能(送信手段に
相当)。 (e)肌分析の結果を含むウェブページのデータをインタ
ーネットを介してサーバシステム20から受信する機能
(受信手段に相当)。 (f)受信したウェブページを出力装置としてのディスプ
レイに表示させたり(表示制御手段に相当)プリンタに印
刷させたりする機能。
【0034】カウンセリング用PC16は、シミ・色ム
ラの分析用の画像として、Bチャネル画像(原理的に4
35.8nmをピークとする青色光の画像)を生成す
る。Bチャネル画像は、角質細胞中のメラニン顆粒を良
く検出することが知られている。従来では、シミの原因
となるメラニンを観察するため、被分析者の肌から採取
した角質細胞を硝酸銀とゲンチアナバイオレットとで染
色した標本を作成し、顕微鏡観察していた(特開200
0−212037号公報参照)。本発明では、ビデオマ
イクロスコープ15を用いてBチャネル画像を生成する
ことで、メラニンを観察するための標本の作成を省略す
る。これにより、従来よりも早くシミに対する分析結果
を得ることが可能となる。
【0035】なお、各角質細胞画像、キメ画像、元画
像、及びBチャネル画像のデータ形式は、例えばJPE
G規格に従ったデータ(JPEGデータ)であるが、GI
FやWINDOWS(登録商標) BITMAP等の画
像ファイル形式が用いられても良い。
【0036】サーバシステム20は、本発明の表示デー
タの作成装置としてのアプリケーションサーバ21(表
示データ作成装置に相当)と、データベースサーバ(D
Bサーバ)22とを含んでいる。アプリケーションサー
バ21は、CPU,主記憶,補助記憶,通信制御装置等
を備えるコンピュータであり、補助記憶に記憶された各
種のプログラムをCPUが主記憶にロードして実行す
る。これによって、アプリケーションサーバ21は、以
下の機能を実現する。 (I)分析用PC13から送信されてきたカウンセリング
用PC16から送信されてきた角質細胞画像のデータ,
平均面積及び面積計測細胞個数を示す情報を受信して保
管する機能(受信手段に相当)。 (II)カウンセリング用PC16から送信されてきたキメ
画像,元画像,Bチャネル画像のデータと、属性情報や
回答等の入力情報とを受信して保管する機能(受信手段
に相当)。 (III)分析用PC13及びカウンセリングPC16から
受信したデータ及び情報を評価用PC30に与える機
能。 (IV)評価用PC30から受信する評価結果のデータ及び
/又は情報、DBサーバ22で保管されているデータ及
び/又は情報に基づいて評価結果を含む1以上のウェブ
ページのデータを作成する機能(作成手段に相当)。 (V)ウェブページのデータをカウンセリング用PC16
に送信する機能。
【0037】DBサーバ22は、CPU,主記憶,補助
記憶,通信制御装置等を備えるコンピュータであり、補
助記憶に記憶された各種のプログラムをCPUが主記憶
にロードして実行する。これによって、DBサーバ22
は、以下の機能を実現する。 (i)肌の分析(評価)結果の集計データを蓄積したデータ
ベース(集計データベース)を作成・更新する機能。本願
出願人は、本発明の肌分析システムの開発前において、
角質細胞のはがれ具合、角質細胞の完成度、キメの状
態、シミ・色ムラ、敏感タイプについて肌分析を実施し
ており、この肌分析によって得られた数百人分の評価結
果のデータを保有している。本発明の肌分析システムで
は、DBサーバ22に当該データを集計データ(マスデ
ータ)として保持させ、比較対象として評価結果に加え
るようにしている。 (ii)顧客毎の肌の評価結果を蓄積したデータベース(顧
客データベース)を作成・更新する機能。
【0038】評価用PC30は、カウンセリング分析セ
ンターに設置されており、センターの評価者によって操
作される。評価用PC30は、CPU,主記憶,補助記
憶,通信制御装置等を備えるコンピュータであり、補助
記憶に記憶された各種のプログラムをCPUが主記憶に
ロードして実行する。これによって、評価用PC30
は、以下の機能を実現する。
【0039】評価用PC30は、アプリケーションサー
バ21から、角質細胞画像(TA),角質細胞画像(完成
度),平均面積値及び面積計測細胞個数,キメ画像,B
チャネル画像のデータ及び情報を受け取り、これらを表
示装置(ディスプレイ)に表示する。評価者は、ディスプ
レイに表示された角質細胞画像(TA),角質細胞画像
(完成度)を参照するとともに、平均面積及び面積計測細
胞個数を勘案してTA及び完成度についての評価を実施
する。また、評価者は、ディスプレイに表示されたキメ
画像を参照し、肌のキメの状態の評価を実施する。さら
に、評価者は、ディスプレイに表示されたBチャネル画
像を参照し、シミ・色ムラについての評価を実施する。
TA,完成度,キメの状態,シミ・色ムラの評価は、例
えば10段階評価で行われる。評価用PC30は、上記
の評価結果を示す情報を作成し、アプリケーションサー
バ21に送り返す。
【0040】アプリケーションサーバ21は、評価結果
を評価用PC30から受け取ると、評価結果を含むウェ
ブページを作成する。例えば、アプリケーションサーバ
21は、評価用PC30から受け取った評価結果を夫々
表示するウェブページのデータ(後述する詳細分析ゾー
ンのウェブページ)を作成する。このとき、DBサーバ
22の顧客データベースに、当該顧客の過去の評価結果
を示すデータが保持されている場合には、そのデータを
取得し、過去平均値(後述)を求めてウェブページの内容
に含める。
【0041】また、アプリケーションサーバ21は、評
価用PC30からの評価結果に基づき、所定の論理に従
って顧客の今回の肌分析に対する総合評価を実施し、後
述する肌ポイントや肌ポジションを求め、これらを表す
ウェブページのデータを作成する。このとき、DBサー
バ22の集計データベースから、顧客の同年代の集計デ
ータを取得し、顧客の評価結果と対比できる態様でウェ
ブページを作成する。また、DBサーバ22の顧客デー
タベースに、当該顧客の過去の評価結果を示すデータが
保持されている場合には、そのデータを取得し、前回結
果(後述)等としてウェブページの内容に含める。
【0042】さらに、アプリケーションサーバ21は、
評価結果に応じた肌の手入れのアドバイス(スキンケア
アドバイス)、肌の手入れの際の使用を推薦する商品(化
粧料)、トライアルキットを決定し、これらを紹介する
ウェブページを作成する。
【0043】上記したウェブページを作成するための部
品となるデータ(例えば、HTTPファイル,XMLフ
ァイル,画像/動画/音声ファイル等)は、アプリケー
ションサーバ21の補助記憶に用意されており、アプリ
ケーションサーバ21(のCPU)は、部品のデータを用
いてウェブページを作成する。この場合において、カウ
ンセリングPC16から受信された各角質細胞画像,キ
メ画像,元画像,Bチャネル画像等は、ウェブページの
部品として使用される。なお、商品やトライアルキット
を紹介するウェブページは、様々なものが予めアプリケ
ーションサーバ21の補助記憶(DBサーバ22でも良
い)に用意され、評価結果に応じて決定されるスキンケ
アの内容に応じて選択されるようにしても良い。
【0044】このようにして、アプリケーションサーバ
21は、肌分析結果(評価結果)を示す複数のウェブペー
ジからなるウェブサイトを構築し、各ウェブページのデ
ータをカウンセリング用PC16にインターネットを通
じて送信する。
【0045】ウェブページに掲載される今回の肌分析に
よる評価結果は、DBサーバ22の顧客データベースに
蓄積されるとともに、集計データの一つとして、集計デ
ータベースにも蓄積される。
【0046】顧客の肌分析結果は、ウェブシステム形式
でアプリケーションサーバ21からカウンセリング用P
C16に提供される。即ち、肌分析結果等の情報を含む
複数のウェブページがインターネットを介してカウンセ
リング用PC16に送信され、カウンセリング用PC1
6がウェブページを受信し、カウンセリング用PC16
に搭載された表示制御手段としてのウェブブラウザが各
ウェブページをディスプレイの画面に表示する。顧客は
ウェブページを参照することで、肌の分析結果、肌の手
入れのアドバイス、商品説明を受け取ることができる。
【0047】図2は、顧客に提供される複数のウェブペ
ージからなるウェブサイト(「アドバイスサイト」と呼
ぶ)の構成図であり、複数のウェブページの種類と、そ
のリンク関係とが示されている。図2において、アドバ
イスサイトは、エンタテイメント(導入)ゾーン、詳細分
析(ラボラトリー)ゾーン、及び商品説明(コスメ情報)ゾ
ーンを含んでいる。
【0048】エンタテイメントゾーンは、「1.肌ポイ
ント(総合評価)」、「2.肌総合チャート」、「3.肌
ポジション」の各ウェブページからなる。詳細分析ゾー
ンは、「4.角質細胞のはがれ具合」、「5.角質層の
完成度」、「6.キメの状態」、「7.シミ・色ム
ラ」、「8.敏感タイプ」の各ウェブページからなる。
商品説明ゾーンは、「9.スキンケアアドバイス」、
「10.トライアルキット」の各ウェブページからな
る。さらに、アドバイスサイトは、「11.肌リズム」
及び「12.ユーティリティ」の各ウェブページを含ん
でいる。
【0049】図3は、ウェブページ画面の構成説明図で
ある。図3において、破線で示すボックスは、ウェブペ
ージ画面の説明用ボックスである(図4〜19も同様)。
図3に示すように、ページ画面の左側には、ウェブペー
ジのメニュー(分析メニュー)を示すメニュー表示エリア
が設けられている。メニュー表示エリアには、図2に示
した1番から12番までのウェブページのインデックス
が表示されている。各インデックスは、そのウェブペー
ジへジャンプするためのボタンとして機能し、入力装置
(キーボード、マウス)の操作によって指定される。ま
た、インデックスが指定されると、その指定されたイン
デックスは、他のインデックスよりも際立つ態様で表示
され、アドバイスサイト上の現在位置を示す指標として
機能する。メニュー表示エリアは、アドバイスサイトに
おいて常に表示される。メニュー表示エリアの右側に
は、メイン表示部が設けられており、このメイン表示部
に1番から12番までのウェブページが夫々切替表示さ
れる。
【0050】図4は、アドバイスサイトのトップ(タイ
トル)のウェブページの表示例を示す図である。このペ
ージでは、メイン表示部に、アドバイスサイトのタイト
ルと、顧客の氏名と、顧客の識別情報(ID)と、分析実
施日とが表示される。氏名、ID及び実施日の各表示欄
は、これらの情報の入力スペースとしても機能する。
【0051】図5は、「1.肌ポイント(総合評価)」の
ページの表示例を示す図である。このページでは、顧客
の氏名と共に、角質層総合評価点としての肌ポイント
と、肌の評価のランクを示す肌ポジションとが表示され
る。「肌貴族」とは、角質層のランクを示すゾーンの名
称である。
【0052】図6は、「2.肌総合チャート」の第1の
ウェブページの表示例を示す図である。第1ページのメ
イン表示部は、顧客の肌の傾向を示すレーダーチャート
を表示する。レーダーチャートは、「うるおいを保つ
力」、「あぶらっぽさ(皮脂)」、「ニキビの出来やす
さ」、「シミ・色ムラ」、「シワ・キメ」、「敏感度」
の6項目の10段階評価を表示する。レーダーチャート
の各軸の延長線上に配置されている項目名の欄は、関連
ページにリンクされたジャンプボタンとして機能する。
即ち、項目名がマウスクリックされると、その項目名に
対応する評価分析ゾーンのウェブページ(4〜8番のウ
ェブページ)へジャンプする。また、メイン表示部の右
下側には、「今回結果」、「前回結果」、「過去平均
値」、「同年代平均」のチェックボックスが設けられて
おり、レーダーチャートへの表示内容をチェックボック
スをチェックすることで選択可能になっている。「今回
結果」は、顧客の今回の肌分析の結果であり、「前回結
果」は、前回の肌分析の結果であり、「過去平均値」
は、顧客が今までに実施した肌分析の各項目の平均値を
示す。「同年代平均」は、顧客の年齢から見た所定の年
齢範囲を同年代と定義、例えば顧客の年齢とその前後一
歳又は二歳(この例では一歳)のグループを同年代と定義
し、この同年代の多数の人について今までに実施された
肌分析のマスデータ(集計データ)から得られた各項目に
ついての平均値である。メイン表示部には、同年代平均
値を求めるために使用した集計データの数を表示するよ
うにしても良い。チェックボックスの下側には、「あな
たの傾向」と「同年代(24〜26歳)との比較」との切
替ボタンが設けられている。「あなたの傾向」のボタン
は、第2ページを第1ページに切り替える(第1ページ
をアクティブ状態にする)ためのボタンであり、「同年
代(24〜26歳)との比較」のボタンは、第1ページを
第2ページに切り替える(第2ページをアクティブ状態
にする)ためのボタンである。これらの切替ボタンは、
アクティブ状態となっているページに対応する方が濃色
で表示され、第1ページと第2ページの何れがアクティ
ブ状態かを示す指標として機能する。第1ページでは、
「あなたの傾向」のボタンが濃色となる。さらに、メイ
ン表示部の左下には、「あなたの悩み」として顧客がア
ンケートに対して回答した悩みの項目(アンケートより
ダイレクトに参照する悩みの自覚項目)が表示される。
これにより、顧客は、「今回結果」に加えて「前回結
果」、「過去の平均値」、「同年代平均値」をレーダー
チャートに表示させ、対比することによって、マスに対
する自分の位置や、悩みが改善されているかどうか等を
調べることができる。
【0053】図7は、「2.肌総合チャート」の第2の
ウェブページの表示例を示す図である。第2ページのメ
イン表示部は、顧客本人と同年代平均値との比較結果を
グラフで表示する。グラフは、第1ページに示した顧客
の肌の傾向を示す6つの項目について、同年代平均値を
求めて中央の軸に設定し、顧客本人に対する評価値を各
項目の同年代平均値に対して相対的に表示する。即ち、
顧客本人の評価値が同年代平均値より良い場合には、同
年代平均値を示す軸から一方向(図7の例では軸から右
方向)に本人の評価値を棒グラフで示し、顧客本人の評
価値が同年代平均値よりも悪い場合には、この軸から他
方向(図7の例では軸から左方向)に本人の評価値を棒グ
ラフで示す。本人の評価値は、同年代平均に対して良い
方向及び悪い方向に夫々5段階評価で示され、合わせて
10段階で表示される。また、第2ページのメイン表示
部において、各項目名の近傍には、本人の同年代平均と
の比較結果をわかりやすく表示するためのマークが表示
される。この例では、同年代平均よりも良い項目は、
「太陽(晴れ)」を示すマークで表され、同年代平均より
やや悪い項目は、「雨雲(曇り)」を示すマークで表さ
れ、さらに悪い項目は、「雨傘(雨)」を示すマークで表
される。また、グラフの下側には、同年代の表示(この
例では、本人25歳に対する24〜26歳)と、同年代
平均値を求めたサンプル数とが表示される。その下側に
は、第1ページと同様の切替ボタンが表示され、第1ペ
ージとの切替が可能となっている。第2ページでは、
「同年代との比較」のボタンが「あなたの傾向」よりも
濃色で表示される。
【0054】図8は、「3.肌ポジション」のウェブペ
ージの表示例を示す図である。このページのメイン表示
部には、顧客本人の今回の肌分析に対する肌ポイント値
と、今回の肌分析に対する肌ポジションと、過去の平均
ポイント値とが表示される。肌ポイント値は、肌分析の
6項目に対する各評価をポイントで表した場合における
これらの合計値であり、顧客本人の角質層に対する総合
的な肌の評価を示す値である。肌ポジションは、顧客本
人の肌分析の結果(肌の状態)が同年代の分布中のどの位
置(ランク)にあるかを示し、10段階(10のグループ
に分割)で5つ程度のポジション(各ポジションが2段
階)が設定される。この例では、肌ポジションとして、
悪い順に「肌ボロ」、「肌ヤバ」、「肌フツー」、「肌
貴族」、「肌女王」の5つが設定されている。過去の平
均ポイント値は、顧客本人が今までに2回以上肌分析を
行った場合における肌ポイント値の平均値である。ま
た、メイン表示部には、肌ポジションの同年代分布を示
す肌ポジショングラフが表示され、このグラフ内に顧客
本人の該当ポジション(ゾーン)が示される。このよう
な、肌ポジショングラフは、顧客が肌分析を実施した月
に応じたものが作成・表示される(12ヶ月区分)。肌の
状態は季節によって変化するためである。このため、集
計データから、顧客の肌分析の実施月と同じ月に実施さ
れたものが抽出され、抽出された集計データを用いて肌
ポジショングラフが作成される。
【0055】図9は、「4.角質細胞のはがれ具合(角
質層の保水能力)」のページの表示例を示す図である。
このページのメイン表示部には、顧客本人の角質細胞の
はがれ具合に対する今回の評点(5段階評価)と、本人の
過去の評点の平均値とが表示される。また、メイン表示
部には、顧客の角質層の顕微鏡写真(30倍)が表示され
る。顕微鏡写真は、顕微鏡12で拡大され、分析用PC
13で取り込まれた顧客の角質細胞の画像データ(例え
ば、JPEGデータ)に基づく画像である。顕微鏡写真
の近傍には、角質細胞のはがれ具合の見方等の解説文が
表示される。また、このメイン表示部には、標準のサン
プル写真が表示されるとともに、本人の評点が表示され
る。
【0056】図10は、「5.角質層の完成度」のペー
ジの表示例を示す図である。このページのメイン表示部
には、顧客本人の角質層の完成度に対する今回の評点
(5段階評価)と、本人の過去の評点の平均値とが表示さ
れる。また、メイン表示部には、顧客の角質層の顕微鏡
写真(150倍)が表示される。顕微鏡写真は、顕微鏡1
2で拡大され、分析用PC13で取り込まれた顧客の角
質細胞の画像データ(例えば、JPEGデータ)に基づく
画像である。顕微鏡写真の近傍には、角質層の完成度の
見方等の解説文が表示される。また、このメイン表示部
には、標準のサンプル写真が表示されるとともに、本人
の評点が表示される。さらに、顧客本人の角質細胞面積
の評価結果が表示される。
【0057】図11は、「6.キメの状態」のページの
表示例を示す図である。このページのメイン表示部に
は、顧客本人の肌のキメ細かさ(キメの状態)に対する今
回の評点(5段階評価)と、本人の過去の評点の平均値と
が表示される。また、メイン表示部には、顧客の肌表面
のキメを示す拡大写真(30倍)が表示される。拡大写真
は、ビデオマイクロスコープ14で撮影されカウンセリ
ング用PC16で取り込まれた肌の表面の画像データ
(例えば、JPEGデータ)に基づく画像である。顕微鏡
写真の近傍には、キメの状態の見方等の解説文が表示さ
れる。また、このメイン表示部には、標準のサンプル写
真が表示されるとともに、本人の評点が表示される。
【0058】図12は、「7.シミ・色ムラ」のページ
の表示例を示す図である。このページのメイン表示部に
は、顧客本人の肌のシミ・色ムラに対する今回の評点
(5段階評価)と、本人の過去の評点の平均値とが表示さ
れる。また、メイン表示部には、顧客の肌表面を拡大撮
影したRGBカラー写真画像(元画像:5倍)と、この撮
影画像からBチャネルを抽出した写真画像(Bチャネル
画像)とが表示される。元画像及びBチャネル画像は、
ビデオマイクロスコープ15で撮影されカウンセリング
用PC16で取り込まれた肌の表面の拡大画像のデータ
(例えば、JPEGデータ)に基づく画像である。元画像
及びBチャネル画像の近傍には、シミ・色ムラの見方等
の解説文が表示される。また、このメイン表示部には、
標準のサンプル写真が表示されるとともに、本人の評点
が表示される。
【0059】図13は、「8.敏感タイプ」のページの
表示例を示す図である。このページのメイン表示部に
は、敏感タイプを示す指標としての角質層保護力、化学
刺激抵抗力、物理刺激抵抗力、紫外線抵抗力、及び環境
変化対応力の5つの項目名が表示され、これらの各項目
について、顧客本人の評価を示すグラフが表示される。
各グラフは、各項目の評価を示す大きさが大きい程良い
評価であることを示す。図13に示す例では、グラフが
右に伸びる程良い評価であることを示す。各グラフに
は、同年代平均値が示される(図13では一点鎖線で表
現)ようになっている。また、各項目のうち、顧客本人
のケアポイントとなるものに対しては、項目名の近傍
に、そのことを示すシンボルが表示される。さらに、メ
イン表示部に表示された各項目名は、その用語と評価の
結果となった要因を示す解説ページへのジャンプボタン
として機能し、マウスクリック等によって、所望の項目
の解説ページへジャンプ可能になっている。
【0060】図14は、「10.スキンケアアドバイ
ス」のウェブページの表示例を示す図である。このペー
ジのメイン表示部には、顧客に推薦するスキンケア(肌
手入れ)のポイントが表示される(この例では、「ホワイ
トニング」)。また、スキンケアゾーンの指標として、
「うるおいを保つ力」と「皮脂」との2つのパラメータ
の対応関係をマトリクス状に9つの領域に分割した図形
で示し、顧客本人の該当する領域を他の領域よりも際立
つ態様で表示する。さらに、メイン表示部には、スキン
ケア使用ステップ(スキンケアライン)の流れを示すチャ
ートを表示する。このチャートにおける各ステップを示
すブロックには、アイテム名が表示されており、各ブロ
ックは、そのステップにて使用を推薦する化粧料(アイ
テム名に対応する化粧料)の紹介ページへのジャンプボ
タンとして機能する。
【0061】図15は、アイテム名「ローション」及び
「モイストエッセンス」の各ステップにおける化粧料を
紹介するウェブページの表示例を示す図である。このペ
ージは、図14に示したチャートにおける「ローショ
ン」及び「モイストエッセンス」のボタンがクリックさ
れたときのジャンプ先に相当する。このページには、
「ローション」及び「モイストエッセンス」の夫々につ
いて、推薦対象の商品名、その特長、容量、価格、水と
油との対応記号、及びその商品がカバーするスキンケア
ゾーンが表示される。
【0062】図16は、「クレンジング」及び「(フェ
イシャル)ウォッシュ」の各ステップにおける化粧料を
紹介するウェブページの表示例を示す図である。このペ
ージは、図14に示したチャートにおける「クレンジン
グ」及び「フェイシャルウォッシュ」のボタンがクリッ
クされたときのジャンプ先に相当する。このページに
は、「クレンジング」及び「フェイシャルウォッシュ」
の夫々について、推薦対象の商品名、その特長、容量、
価格、水と油との対応記号、及びその商品がカバーする
スキンケアゾーンが表示される。
【0063】図17は、「スペシャルアイテム」の化粧
料を紹介するウェブページの表示例を示す図である。こ
のページは、図14に示したチャートにおけるステップ
を実施する際に、さらなる使用を勧める化粧料の紹介ペ
ージであり、図14の例では、チャートにおける「モイ
ストコート」、「薬用ホワイトニングスポッツ」、「ク
レイパック」がスペシャルアイテムに相当し、これらに
対応するボタンがクリックされたときのジャンプ先に相
当する。このページには、「モイストコート」、「薬用
ホワイトニングスポッツ」、「クレイパック」、「+ア
イテム」の夫々について、推薦対象の商品名、その特
長、容量、価格等が表示される。
【0064】図18は、「10.トライアルキット」の
ウェブページの表示例を示す図である。このページは、
肌分析の結果に基づいて顧客に試用を勧める化粧料の組
み合わせからなるトライアルキットを紹介する。図18
に示す例では、トライアルキットの内容として、トライ
アルキットに含まれる化粧料としての「ローション」、
「モイストエッセンス」、「フェイシャルウォッシュ」
の夫々に対応する商品名、特長説明、容量、水と油の対
応記号等が表示されるとともに、トライアルキットの代
金が表示される。
【0065】図19は、「11.肌リズム」のウェブペ
ージの表示例を示す図である。このページのメイン表示
部には、肌分析の6項目の夫々についての年間の状態の
変化を示す時系列グラフが表示されるとともに、これに
対応する同年代平均値のグラフが比較例として表示され
る。また、メイン表示部には、6項目のチェックボック
スが設けられており、チェックされた項目に対応するグ
ラフとこれに対応する同年代平均値のグラフとが表示さ
れるようになっている。このようなグラフは、顧客が定
期的に肌分析を実施することにより作成される。
【0066】以上のような肌分析システムによると、店
舗では、以下のようなオペレーションが行われる。店舗
を訪れた顧客が店舗システム10を用いて肌分析を実施
する場合には、最初に、施しているメイクを落としても
らう。顧客の顔(頬)から角質細胞を採取したり、顔の皮
膚の拡大画像を撮影するためである。
【0067】次に、店舗に駐在しているカウンセラー
(アドバイザー)が、顧客に対して問診を行う。このと
き、顧客から属性情報、肌アンケート19の回答(肌悩
みを含む)を答えてもらい、カウンセリング用PC16
に入力する。入力された情報は、サーバシステム20に
自動的に送信される。
【0068】次に、カウンセラーは、ビデオマイクロス
コープ14,15を用いて、顧客の頬の拡大画像(30倍
及び5倍)を撮影し、カウンセリング用PC16に取り
込む。すると、カウンセリング用PC16にてキメ画
像,元画像,及びBチャネル画像の各データが作成さ
れ、サーバシステム20に自動的に送信される。
【0069】次に、カウンセラーは、角質チェックを行
う。即ち、角質チェッカー17や面積ディスク18を頬
にあててストリップすることにより角質細胞の試料を採
取し、角質染色機11を操作して角質細胞を染色して標
本を作成し、これを顕微鏡12にセットする。そして、
顕微鏡12により所望の倍率(30倍及び150倍)で拡
大された角質細胞画像を分析用PC13に取り込むと、
分析用PC13にて角質細胞の平均面積及び面積計測細
胞個数が求められ、これらが角質細胞画像とともにサー
バシステム20に自動的に送信される。
【0070】その後、しばらく待つと、サーバシステム
20からウェブページのデータがカウンセリング用PC
16に受信され、カウンセリング用PC16のディスプ
レイにウェブページが表示される。カウンセラー又は顧
客は、カウンセリング用PC16の入力装置を操作する
ことにより、1番〜12番のウェブページを夫々参照す
ることができる。これによって、顧客は、肌ポイント,
肌総合チャート,肌ポジション,詳細分析又は評価結
果,及び商品説明を受け取ることができる。
【0071】このとき、カウンセラーは、顧客と共にウ
ェブページを参照し、さらなるアドバイスを与えるよう
にしても良い。顧客は、ウェブページの説明に従ってト
ライアルキットを購入し、その場でそれを試用すること
もできる。そして、トライアルキットの使用で、その化
粧料が気に入った場合には、トライアルキットの容量は
少ないので、本来の商品として提供されている化粧料を
購入することもできる。或いは、トライアルキットの試
用にかかわらず、スキンケア使用ステップで紹介された
商品を購入することも可能である。
【0072】メイクを落とし始めてから評価結果を示す
ウェブページ(1番以降のウェブページ)が表示されるま
での時間は、上記した角質細胞の染色方法及び標本の作
成方法と、Bチャネル画像の作成とを採用することによ
って、30分程度に短縮されている。このため、顧客
は、店舗を訪れたその日、その場で、肌分析の結果と、
それに応じたスキンケアの方法、商品紹介を受け取るこ
とができる。このように利便性が高まっているので、顧
客が化粧料を購入する機会を増やすことができ、化粧料
の販売促進を図ることができる。
【0073】また、評価結果は、顧客の年齢及びその前
後一歳又は二歳からなる同年代の評価結果(同年代平均
値)と対比可能な状態(図6,8,13参照)、或いは、同
年代の評価結果との相対的な評価(図7参照)として顧客
に提示されるので、顧客は、自身の肌の状態をより具体
的に把握することができる。
【0074】また、顧客の評価結果は、肌分析が実施さ
れる毎にDBサーバ22に蓄積され、前回の評価結果が
今回の評価結果とともに表示される(図6)ことで、肌の
状態が改善されているかを把握することができ、また、
評価の各項目において、過去平均値が表示されること
で、顧客は、自身の肌の状態をさらに良く知ることがで
きる。さらに、過去の評価結果のデータから、肌リズム
として、肌の時系列の変化パターンが、同年代平均値
(典型パターン)との対比で提示されるので、顧客は、自
身の肌の状態をさらに良く知ることができる。
【0075】また、評価結果を含むウェブページがサー
バシステム20で作成され、顧客毎の評価結果がサーバ
システム20で蓄積される。このため、複数の店舗に店
舗システム10を夫々設置した場合に、顧客の評価結果
を一元管理することができる。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、短時間で角質細胞が明
瞭に染色でき、カウンセリングに有用な情報を迅速につ
かめる、肌分析システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による肌分析システムの実施形
態を示す図である。
【図2】図2は、顧客に提供される複数のウェブサイト
の構成図である。
【図3】図3は、ウェブページ画面の構成説明図であ
る。
【図4】図4は、アドバイスサイトのトップ(タイトル)
のウェブページの表示例を示す図である。
【図5】図5は、「1.肌ポイント(総合評価)」のウェ
ブページの表示例を示す図である。
【図6】図6は、「2.肌総合チャート」の第1のウェ
ブページの表示例を示す図である。
【図7】図7は、「2.肌総合チャート」の第2のウェ
ブページの表示例を示す図である。
【図8】図8は、「3.肌ポジション」のウェブページ
の表示例を示す図である。
【図9】図9は、「4.角質細胞のはがれ具合(角質層
の保水能力)」のページの表示例を示す図である。
【図10】図10は、「5.角質層の完成度」のページ
の表示例を示す図である。
【図11】図11は、「6.キメの状態」のページの表
示例を示す図である。
【図12】図12は、「7.シミ・色ムラ」のページの
表示例を示す図である。
【図13】図13は、「8.敏感タイプ」のページの表
示例を示す図である。
【図14】図14は、「10.スキンケアアドバイス」
のページの表示例を示す図である。
【図15】図15は、「ローション」及び「モイストエ
ッセンス」の各ステップにおける化粧料を紹介するウェ
ブページの表示例を示す図である。
【図16】図16は、「クレンジング」及び「(フェイ
シャル)ウォッシュ」の各ステップにおける化粧料を紹
介するウェブページの表示例を示す図である。
【図17】図17は、「スペシャルアイテム」の化粧料
を紹介するウェブページの表示例を示す図である。
【図18】図18は、「10.トライアルキット」のウ
ェブページの表示例を示す図である。
【図19】図19は、「11.肌リズム」のウェブペー
ジの表示例を示す図である。
【符号の説明】
10 店舗システム 11 角質染色機 12 顕微鏡 13 分析用PC 14,15 ビデオマイクロスコープ 16 カウンセリング用PC 20 サーバシステム 21 アプリケーションサーバ 22 データベースサーバ 30 評価用PC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 寿和 静岡県袋井市愛野1234番地 ポーラ化成工 業株式会社袋井工場内 (72)発明者 藪崎 次郎 静岡県静岡市弥生町6番48号 ポーラ化成 工業株式会社静岡工場内 (72)発明者 平山 賢哉 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 今井 博明 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 橿淵 暢夫 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 高橋 孝典 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化粧品本舗株式会社内 (72)発明者 鎌田 千佳子 東京都品川区西五反田2−2−3 ポーラ 化粧品本舗株式会社内 (72)発明者 川崎 園子 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 前場 洋子 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 Fターム(参考) 2G045 AA24 BA14 BB24 CB01 CB09 FA16 FB11 GB01 JA01 JA04 4C038 VA04 VB22 VC20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被分析者の皮膚を粘着体でストリップして
    得た角質細胞を含む試料を、染色剤を水と混和可能な有
    機溶剤を含有する染色剤溶液に溶解させたもので染色す
    る染色装置と、 前記染色装置で染色された試料で作成した角質細胞標本
    の拡大画像を得るための顕微鏡と、 前記顕微鏡で拡大された角質細胞標本の画像としての角
    質細胞画像を取り込みこの画像データを作成する角質細
    胞画像データ作成手段と、 前記角質細胞画像を用いて角質細胞の面積を計測する計
    測手段と、 前記角質細胞画像のデータ及び面積を示す情報をサーバ
    にネットワークを通じて送信する送信手段と、 前記角質細胞画像及び前記面積に基づいて実施された角
    質細胞のはがれ具合と角質層完成度との少なくとも一方
    に対する評価を示す評価情報を前記サーバからネットワ
    ークを通じて受信する受信手段と、 前記評価情報を表示手段に表示する表示制御手段と、を
    含む肌分析システム。
  2. 【請求項2】前記顕微鏡は、前記染色された試料を1気
    圧、25℃で液体の油脂成分及び/又は油脂組成物で封
    入した角質細胞標本の画像を拡大する、請求項1記載の
    肌分析システム。
  3. 【請求項3】撮影手段で拡大撮影された被分析者の肌の
    キメを分析するための画像としてのキメ画像のデータを
    作成するキメ画像データ作成手段をさらに含み、 前記送信手段は、前記キメ画像のデータを前記サーバに
    さらに送信し、 前記受信手段は、前記キメ画像に基づいて実施されたキ
    メの状態に対する評価を示す評価情報を前記サーバから
    受信し、 前記表示制御手段は、前記評価情報を表示手段に表示す
    る、請求項1又は2記載の肌分析システム。
  4. 【請求項4】撮影手段で拡大撮影された被分析者の肌の
    シミを分析するためのカラー画像からBチャネルのみが
    抽出された画像としてのBチャネル画像のデータを作成
    するシミ画像作成手段をさらに含み、 前記送信手段は、前記Bチャネル画像のデータを前記サ
    ーバにさらに送信し、 前記受信手段は、前記Bチャネル画像に基づいて実施さ
    れたシミに対する評価を示す評価情報を前記サーバから
    受信し、 前記表示制御手段は、前記評価情報を表示手段に表示す
    る、請求項1〜3の何れかに記載の肌分析システム。
  5. 【請求項5】前記表示制御手段は、前記評価情報に基づ
    いて、被分析者の評価を、この被分析者の年齢と同年代
    についての評価と対比される態様で、表示手段に表示す
    る、請求項1〜4の何れかに記載の肌分析システム。
  6. 【請求項6】前記表示制御手段は、前記評価情報に基づ
    いて、被分析者の評価を、この被分析者の年齢とこの前
    後一歳又は二歳からなる同年代についての評価と対比さ
    れる態様で、表示手段に表示する、請求項5記載の肌分
    析システム。
  7. 【請求項7】前記表示制御手段は、前記評価情報に基づ
    いて、被分析者の評価を前記同年代についての評価に対
    して相対的に表示する、請求項5記載の肌分析システ
    ム。
  8. 【請求項8】被分析者の肌の分析用データをネットワー
    クを通じて受信する受信手段と、 前記分析用データに基づいて被分析者の肌の分析結果と
    しての評価が得られた場合に、この肌の評価を被分析者
    の年齢とその前後一歳又は二歳からなる同年代について
    の肌の評価と対比される態様で表示するための表示デー
    タを作成する作成手段と、 前記表示データを、この表示データに基づく画像又は映
    像を表示する表示手段を有する装置にネットワークを通
    じて送信する送信手段と、を含む肌の評価の表示データ
    作成装置。
  9. 【請求項9】前記作成手段が、被分析者の肌の評価を前
    記同年代についての肌の評価に対して相対的に表示する
    表示データを作成する、請求項8記載の肌の評価の表示
    データ作成装置。
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