JP2003194835A - 分注装置 - Google Patents

分注装置

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JP2003194835A
JP2003194835A JP2001399953A JP2001399953A JP2003194835A JP 2003194835 A JP2003194835 A JP 2003194835A JP 2001399953 A JP2001399953 A JP 2001399953A JP 2001399953 A JP2001399953 A JP 2001399953A JP 2003194835 A JP2003194835 A JP 2003194835A
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pressure
nozzle
liquid
negative pressure
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JP2001399953A
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Masaaki Takeda
雅明 竹田
Takayoshi Saito
隆由 齋藤
Chiyuuyou Shiyuu
中陽 周
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Hitachi Ltd
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Aloka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動分注装置において、配管系のリークが検
知されると、装置が停止され、スループットが低下す
る。 【解決手段】 液体試料を吸引して、ノズル先端が液面
から離れた時点での配管系の内圧P1の状態において、
追加の吸引動作を行い、余剰負圧(−ΔP)を付与し、
内圧をP2とする。その後、吐出動作開始までの内圧P
を圧力センサで監視する。液漏れ検出部は、内圧Pと、
余剰負圧付与後の内圧P2との差圧ΔP'を求め、この差
圧ΔP'を基準値Aと比較する。差圧ΔP'が基準値Aに
達すると液漏れのおそれがあると判定し、再度、余剰負
圧の付与動作が行われ、装置は動作を継続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分注装置に関し、
特に、配管系における空気漏れ(リーク)等に起因し
て、ノズル部に保持された液体試料がノズル先端から漏
れ出すことを防止する分注装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液体試料(以下、試料)を複数
の容器に分注する分注装置が知られている。このような
分注装置として、図1に示すようなディスポーザブル方
式のノズルチップを適用した自動分注装置が多く用いら
れている。
【0003】図1に示す自動分注装置では、試料の吸引
及び吐出は、エアホース44を介してポンプに接続され
たノズル部32によって行われる。ここで、ノズル部3
2について図2を用いて説明する。図2には、ノズル部
32の要部断面図が示されている。ノズル部32は、ノ
ズルベース35とディスポーザブルノズルチップ(以
下、単にチップという)36とで構成されている。この
チップ36の上部開口には、ノズルベース35の先端部
が加圧挿入される。このようにチップ36の上部開口に
ノズルベース35の先端部が嵌合することによって、チ
ップ36がノズルベース35に確実に固定される。チッ
プ36の下方先端部には、小孔36aが形成されてお
り、この小孔36aから血液等の試料が吸引され、ある
いは吐出されることになる。なお、チップ36は例えば
硬質プラスチック等で作製されており、ノズルベース3
5は金属等で作製されている。
【0004】ここで、ノズル部32からエアホース44
を介してポンプに至る吸引経路、すなわち配管系のいず
れかの部分、主に配管系を構成する各部材の接合部分に
リークが存在すると、ノズル部32が吸引元から吐出先
へ移動する間に、チップ36内に吸引された試料が液漏
れにより減少してしまい、試料の吐出量が不足し、分注
精度が低下し、検査結果の誤差が生じるという問題があ
る。
【0005】このため、特許第3029387号に係る
発明では、配管系の内圧を測定し、その内圧の変化に基
づいてリークを検出する。そして、リークが検出される
と、装置を一旦停止させて、操作者等による異常内容の
確認や動作を再開させるための処置が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、リーク
が検出されると、装置を停止し分注作業を中断するの
で、スループットが低下するという問題があった。ま
た、リークの検出感度を上げると、分注作業中の気温の
変化や試料の蒸発による圧力変化まで検出される。これ
らの圧力変化はリークによるものではないがリークと同
様に異常と判断され、分注作業を中断するという問題が
あった。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、リーク等による圧力変動が生じた場合に、
液漏れを防止し、分注作業を中断させずに高いスループ
ットが実現される分注装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る分注装置
は、ノズル部に液体試料が吸引されノズル先端が空中に
保持された状態での配管系内圧を測定する圧力測定手段
と、配管系内の負圧の減少量に基づいて、非吐出動作時
での前記ノズル先端からの前記液体試料の漏れ出しのお
それを検知する監視手段と、前記監視手段の検知結果に
応じて、前記漏れ出しを防止するように前記配管系内の
負圧を増加する圧力制御手段とを有する。
【0009】配管系に負圧を付与することによって、液
体試料がノズル部へ吸引される。その吸引された液体試
料は、配管系内圧が負圧に保たれることによって、ノズ
ル部内に保持される。ここで、配管系にリークが存在し
たり、配管系の内部の圧力伝達ガスの温度変化や液体試
料の蒸発などによって、配管系内圧は大気圧に向かって
上昇、すなわち負圧が減少すると、ノズル部内の液体試
料に対する吸引力が弱まり、液体試料がその重さによっ
てノズル先端側へ移動し、ノズル先端からノズルの外へ
の液漏れが生じ得る。本発明によれば、ノズル先端が空
中にある状態にて配管系内での負圧の減少が監視され、
その減少量から液漏れが発生しそうであると判断される
と、ポンプを動作させて、配管系内の負圧を増加して液
漏れを防止する。
【0010】他の本発明に係る分注装置においては、前
記圧力制御手段が、前記液体試料の吸引動作の完了後、
前記ノズル先端が吸引元の液体試料液面から離れたこと
に応じて、前記配管系内の負圧を所定の微小量だけ増加
して、前記ノズル部内の前記液体試料の前記ノズル先端
側の液面を後退させる。
【0011】本発明によれば、ノズル先端が吸引元の液
体試料から離れると、ポンプが微小量の追加の吸引動作
を行い、ノズル先端から大気を吸い込む。これにより、
ノズル内の液体試料のノズル先端側液面は上方へ移動
し、ノズル先端には空気層(エアギャップ)が形成され
る。エアギャップが存在することにより、配管系内の負
圧がリーク等で弱まり始めてから液漏れを生じるまでの
時間的な、又は配管系内の負圧の減少量に関して余裕が
与えられる。よって、負圧の減少検知に伴う圧力制御が
容易となり、液漏れを確実に防止できる。
【0012】さらに他の本発明に係る分注装置において
は、前記圧力制御手段が、前記ノズル部内の前記液体試
料の一部を吐出する動作の完了後、前記配管系内の負圧
を所定の微小量だけ増加して、前記ノズル部内の前記液
体試料の前記ノズル先端側の液面を後退させる。
【0013】分注動作においては、吸引した液体試料を
複数回に分けて吐出する場合がある。本発明によれば、
ある吐出動作後に再び吐出動作を行う場合に、先の吐出
動作の完了後、ポンプが微小量の吸引動作を行い、ノズ
ル先端にエアギャップが形成される。よって、複数の吐
出動作の間隔において、負圧の減少検知に伴う圧力制御
が容易となり、液漏れを確実に防止できる。
【0014】本発明の好適な態様は、前記微小量の負圧
の増加が、前記ノズル部内の前記液体試料の上部液面の
形状のみ変化させ、前記上部液面と前記ノズル部の内壁
面との接触位置を移動させない分注装置である。上部液
面とノズル部の内壁面との間の粘性抵抗により、上部液
面とノズル部の内壁面との接触位置を変えずに、例え
ば、微小量の負圧の増加前に凹形状である上部液面を、
負圧増加後に凸形状へ変化させることができる。この場
合にもノズル先端側の液面は後退する。この場合、吸引
動作の完了時から吐出動作の開始時まで、上部液面とノ
ズル部の内壁面との接触位置が一定に保たれることによ
り、良好な精度で吐出量制御を行うことが容易となる。
【0015】さらに本発明の好適な態様は、前記監視手
段が前記漏れ出しを未然検知する前記配管系内の負圧の
減少量及び、前記圧力制御手段が前記漏れ出しを防止す
る前記配管系内の負圧の増加量はそれぞれ、前記微小量
に応じて定められる分注装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。ここでは、本発明をディスポ
ーザブル方式のノズルチップを適用した自動分注装置に
おいて実施した場合の形態について説明する。
【0017】図1は、ディスポーザブル方式のノズルチ
ップを適用した自動分注装置30の外観を示す斜視図で
ある。
【0018】図1のほぼ中央に示される血液試料の吸引
を行うノズル部32は、XYZロボット34によって保
持され、三次元的に自在に移動可能に構成されている。
【0019】図1において、前記XYZロボット34
は、ノズル部32を三次元的に移動させるための移動手
段であって、X駆動部34x、Y駆動部34y及びZ駆
動部34zで構成されている。Z駆動部34zには、ノ
ズル部32を備えたエレベータ部38が連結されてお
り、このエレベータ部38はZ軸方向に昇降自在に構成
されている。このエレベータ部38は、ジャミングセン
サ等の機能をなすリミットスイッチ40を有している。
このリミットスイッチ40は、ノズル部32が一定以上
上昇した場合、ノズル部32に作用する上方への一定以
上の力を検出するようになっている。このような一定以
上の力が検出されると、リミットスイッチ40から信号
が発せられる。この信号は、信号ケーブル56を介して
装置本体に送られる。
【0020】また、Z駆動部34zには、希釈液(試
薬)の吐出を行う希釈液ピペット42が固定配置されて
いる。ノズル部32には、エアホース44の一端が接続
されており、エアホース44の他端は吸引・吐出のため
にポンプの作用をするシリンダ46に接続されている。
また、希釈液ピペット42には、希釈液ホース48の一
端が接続され、その他端は電磁バルブ50を介してシリ
ンダ52に接続されている。
【0021】以上の構成において、ノズル部32からエ
アホース44を介してポンプの作用を成すシリンダ46
までを配管系という。配管系の内圧を測定するために、
圧力センサ54が設けられる。この圧力センサ54は、
吸引・吐出を行なうノズル部32付近に配置することも
可能である。しかしながら、ノズル部32は可動部分で
あるため、圧力センサ54をノズル部32付近に配置す
ると、当該可動部分全体の重量がかさんでノズル部32
の可動のための負荷が大きくなる。その一方で、ノズル
部32からエアホース44を介してシリンダ46に至る
配管系では、いずれの部分でも圧力が等しくなるため、
あえてノズル部32付近に圧力センサ54を設ける必要
はない。すなわち、圧力センサ54は、配管系のいずれ
かの部分の内圧を測定可能な位置に配置すればよい。そ
こで、本実施形態では、便宜上エアホース44の内圧を
測定することにより、配管系内圧を測定している。この
ため、エアホース44の途中に分岐路を設け、この分岐
路に圧力センサ54を配置している。
【0022】分注台58に載置される試験管ラック60
には、通常の血液型判定の場合には、遠心分離処理が行
われた後の血液試料を入れた複数の試験管62が起立保
持される。すなわち、この試験管62には、血漿成分と
赤血球成分とが上下分離している血液試料が含まれる。
また、分注台58上には水平台64が設けられており、
この水平台64には、複数の希釈容器66を備えた希釈
トレイ68と、マイクロプレート70と、が載置され
る。マイクロプレート70には、分注される血漿成分又
は希釈された赤血球成分等を入れる複数のウェルが形成
されている。すべての血液試料の分注後には、このマイ
クロプレート70が血液型判定のための装置に移され、
そこで光学的に凝集判定等が行われる。
【0023】上述したように、本実施形態の自動分注装
置30では、ディスポーザブルノズルチップが用いられ
ている。このため、チップ立て72には複数の新品のチ
ップ36が用意されており、順次新しいチップ36と交
換できるようになっている。また、自動分注装置30に
はチップ廃棄トレイ74が設けられており、使用済みの
チップ36はそのチップ廃棄トレイ74上に廃棄され
る。
【0024】以上の構成を有する自動分注装置によれ
ば、ノズル部32のチップ36によって吸引した血漿等
のサンプルを、自在に他の容器に移すことができる。も
ちろん、この分注装置を血液試料の分注以外に用いるこ
とも可能であり、種々の応用が可能である。
【0025】図3は、本実施形態の自動分注装置の概略
的な構成を示すブロック図である。ポンプ47は、ピス
トン76とシリンダ46とからなる。このピストン76
を進退させるとシリンダ46内の容積が変化する。この
変化による吸引圧力あるいは吐出圧力がエアホース44
を介してノズル部32のチップ36へ伝達され、血液等
の試料の吸引や吐出が行われる。エアホース44で接続
されたシリンダ46とノズル部32との間、すなわち配
管系の内圧は、圧力センサ54によって検出される。
【0026】圧力センサ54で検出されたセンサ信号は
DCアンプ78に送られる。センサ信号はDCアンプで
増幅された後、リミッタ回路80を介してA/D変換器
82へ送られる。このリミッタ回路80はセンサ信号の
過大入力を抑制するための保護回路である。A/D変換
器82は、アナログのセンサ信号をデジタル信号に変換
して、そのデジタル信号を液漏れ検出部86に送出す
る。液漏れ検出部86は、配管系内圧の変動を監視し、
チップ36の下方先端からの液漏れを未然に検知する。
なお、配管系の内圧は適宜メモリ87に格納される。表
示部88は、液漏れ検出部86で検出された液漏れ判定
結果等を表示するものである。この表示部88は、モニ
タ等の画面又はプリンタ等によって構成することができ
る。大気圧検出部90は、大気圧を検出するためのセン
サ等で構成され、ここで検出された大気圧はメモリ91
に格納される。なお、大気圧を固定値としてあらかじめ
格納しておいて、その値を使用することもできる。大気
圧検出部90のセンサとして、配管系内圧力を測定する
圧力センサ54と同じタイプのセンサを使用することも
できる。
【0027】制御部84は、例えばコンピュータ等で構
成されており、液漏れ検出部86の制御を行うととも
に、シリンダ46の内容積の制御やXYZロボット3
4、メモリ87、表示部88、大気圧検出部90、メモ
リ91等の制御を行うものである。
【0028】本実施形態では、分注作業中における試料
吸引後から吐出完了までの間の配管系内圧を液漏れ検出
部86によって監視している。なお、一回吸引した試料
を複数回に分けて吐出する場合もあり、その場合には、
最後の吐出完了までの内圧を監視する。
【0029】次に、図3、図4、図5及び図6を参照し
ながら、自動分注装置30の分注動作中における液漏れ
のおそれの検知及び液漏れ防止について説明する。図4
及び図5は、自動分注装置30における試料吸引から吐
出までの間の配管系内圧の変化を示す図であり、縦軸が
配管系の内圧を示し、横軸が時間を表す。図4はリーク
等に起因した内圧変動を生じない正常時の場合を表し、
一方、図5はリーク等に起因した内圧変動を生じ、液漏
れのおそれが検知された場合を表している。図6は、内
圧の変化に対応した、チップ36内に保持された試料の
変位を示す模式図である。
【0030】以下、新しいチップ36の装着から廃棄ま
での分注動作の説明を行うことにより、本装置の液漏れ
のおそれ検知及び防止の内容を明らかとする。
【0031】まず、新しいチップ36はノズルベース3
5に自動的に装着される。そして、この新しいチップ3
6を含むノズル部32は、XYZロボット34によっ
て、試料が入った試験管62の上方にチップ36が位置
決めされるように移動される。
【0032】次に、チップの先端からわずかな空気を吐
出させた状態でノズル部32を下降させ、圧力センサ5
4によって配管系の内圧を監視して液面検出を行う。す
なわち、チップ36の先端が液面に達すると、配管系の
内圧が急激に正圧方向に変化する。そのような変化に基
づいて、チップ36の先端が液面に達したことを検出す
る。
【0033】次に、試料を吸引する。すなわち、ポンプ
47のピストン76を引き出し、シリンダ46の内容積
を増大させる。これによって、シリンダ46の内圧が負
圧になり、配管系内圧も負圧となる。そして、チップ3
6内に所定量の試料が取り込まれる。この場合、液面の
低下に合わせて、ノズル部32を下降させながら試料を
吸引する。
【0034】図4、図5に示すように、吸引終了(時刻
1)後、配管系の内圧が安定するまでの一定時間(例
えば、500mS)を待って、ノズル部32をXYZロ
ボット34によってZ軸方向の上昇を開始させる(時刻
2)。
【0035】ノズル部32が上昇され、チップ36の先
端の小孔36aが試験管62内の試料の液面から離れた
直後(時刻t3)に、吸引後の安定した内圧を初期圧力
1として計測する。この初期圧力値P1はメモリ87に
格納される。なお、時刻t3においては、図6(a)に
示すように、チップ36の先端まで試料100が充填さ
れている。初期圧力P1の測定に続いて、ポンプ47の
ピストン76をさらに引き出して追加吸引を行い、チッ
プ36内の試料の上部液面とチップ36の内壁面との接
触位置が移動しない程度の微小な余剰負圧を配管系の内
圧に追加する。その微小余剰負圧によって、試料の上部
液面とチップ36の内壁面との接触位置は、それら両者
間に界面張力が存在するため移動しないが、上部液面の
形状は変化する。これは、追加吸引後のチップ36内の
試料の位置を示す図6(b)に表されている。すなわ
ち、チップ36内の上部液面は、図6(a)に示すよう
に吸引直後では凹形状面102であったものが、図6
(b)に示す追加吸引後では凸形状面104となってい
る。この液面形状の変化に連動して、チップ36の先端
の試料液面106は上方へ後退し、チップ36の先端に
は小孔36aから流入した空気からなるエアギャップ1
08が形成される。ピストン76の移動が停止され追加
吸引が完了した時点(時刻t4)にて、内圧P2を測定す
る。ちなみに、追加吸引で与えられた余剰負圧を(−Δ
P)(ここでΔP>0)とすると、内圧P2はP2=P1
−ΔPと表される。
【0036】ノズル部32は追加吸引の間、及びその後
もXYZロボット34によってZ軸上方への移動を続け
る。ノズル部32が所定高さに達すると、XYZロボッ
ト34は次にノズル部32を水平方向(X軸方向及びY
軸方向)に移動させることによって、チップ36をマイ
クロプレート70の上方まで移動させる。XYZロボッ
ト34は、マイクロプレート70のすぐ上に設定される
試料吐出位置までノズル部36を下げる。そして、ポン
プ47のピストン76が押し込まれて配管系の内圧が高
められ、チップ36内の試料100がマイクロプレート
70のウェルに吐出され、試料の分注が行われる。
【0037】さて、配管系のリーク等がなく内圧が変動
しない正常時においては、図4に示すように、追加吸引
完了(時刻t4)から吐出開始(時刻t5)まで、配管系
の内圧はP2に保たれる。したがって、チップ36内の
試料も図6(b)に示す状態に保持され、チップ36先
端の小孔36aからの試料の漏れ出しは生じない。
【0038】次に、図5に示すように内圧変動を生じる
場合において、ノズル部32からの液漏れを未然に検知
する動作について説明する。液漏れ検出部86は、追加
吸引完了(時刻t4)から吐出開始(時刻t5)までの間
について、例えば所定時間毎に(例えば5ms間隔で)
内圧Pを監視する。そして、この間に測定された内圧P
と時刻t4での内圧P2との差圧ΔP'(=P−P2 )を
算出する。その差圧ΔP'と予め設定された基準値Aと
を比較して、液漏れのおそれがあるか否かの判定を行
う。差圧ΔP'が基準値Aに達すると(時刻t6)、液漏
れのおそれがあると判断され、液漏れ検出部86から制
御部84へ通知される。この通知を受けた制御部84
は、ピストン76が引き出されるようにポンプ47を駆
動して所定量の余剰負圧を加え、内圧Pを内圧P2へ戻
す(時刻t7)。基準値Aは余剰負圧ΔPに応じて定め
られてもよい。
【0039】一旦、液漏れのおそれが検知され、余剰負
荷が与えられた後、再び差圧が基準値Aに達するとその
都度、余剰負圧の付与動作が繰り返される。
【0040】以上の動作により、吸引完了から吐出開始
まで液漏れが防止される。
【0041】吐出動作では、制御部84は、試料の所望
の分注量とエアギャップ108分の体積とを加えた量に
相当する分だけピストン76が押し込まれるようにポン
プ47を制御する。
【0042】分注が完了し、使用済みとなったチップ3
6はチップ廃棄トレイ74に廃棄される。そして、再度
新しいチップ36をノズルベース35の先端部に装着
し、新しいチップ36によって試料を吸引する。
【0043】上述の動作によれば、配管系の内圧が変化
する場合にも、分注動作を継続させることができ、スル
ープットが向上する。ちなみに、差圧ΔPが基準値A未
満である場合には、余剰負圧の再度の付与動作は行われ
ない。
【0044】また、制御部84は再度の余剰負圧の付与
動作の実施を記録し、これを定期的に集計して、分注動
作中の自己診断を行い、故障の予知を行うように使用す
ることができる。例えば、チップ36の成形不良、チッ
プ36をノズルベース35へフィッティングする際の加
圧力不足、配管接続部のリーク、シリンジ内のリークな
どが発生した場合においては、再度の余剰負圧の付与動
作の発生が多くなる。また、例えば、分注動作中、ある
チップ36に対し、所定回数を超える回数の余剰負圧の
付与動作が行われた場合、分注精度に影響すると考えら
れる。したがって、このような場合には分注装置を停止
して、表示部88に表示して操作者に報知するようにし
てもよい。あるいは、プリンタ等により自動的に記録を
させ、操作者に注意を促すような構成としてもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明の分注装置によれば、液体試料の
吸引後、吐出前において、リーク等によって配管系内の
負圧の減少量が所定量に達した場合に、余剰負圧の付与
動作を行うことにより、分注作業を継続することができ
るので高いスループットが実現される効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ディスポーザブル方式のノズルチップを適用
した自動分注装置の外観図である。
【図2】 ノズル部の要部断面を示す断面図である。
【図3】 本発明に係る自動分注装置の概略的な構成を
示すブロック図である。
【図4】 本発明に係る自動分注装置において液漏れ要
因が存在しない場合の試料吸引から吐出までの間の配管
系内圧の変化を示す図である。
【図5】 本発明に係る自動分注装置において液漏れの
おそれが検知された場合の試料吸引から吐出までの間の
配管系内圧の変化を示す図である。
【図6】 チップ内に保持された試料の位置を内圧の変
化に対応して示した模式図である。
【符号の説明】
1 分注装置、32 ノズル部、34 XYZロボッ
ト、35 ノズルベース、36 ディスポーザブルノズ
ルチップ、44 エアホース、47 ポンプ、54 圧
力センサ、62 試験管、84 制御部、86 液漏れ
検出部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 周 中陽 東京都三鷹市牟礼6丁目22番1号 アロカ 株式会社内 Fターム(参考) 2G058 BA02 BA06 CC02 ED02 ED35 GB10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル部を含む配管系の内圧をポンプに
    よって変化させ、前記ノズル部で液体試料の吸引及び吐
    出を行う分注装置において、 前記ノズル部に液体試料が吸引されノズル先端が空中に
    保持された状態での配管系内圧を測定する圧力測定手段
    と、 前記配管系内の負圧の減少量に基づいて、非吐出動作時
    での前記ノズル先端からの前記液体試料の漏れ出しのお
    それを検知する監視手段と、 前記監視手段の検知結果に応じて、前記漏れ出しを防止
    するように前記配管系内の負圧を増加する圧力制御手段
    と、 を有することを特徴とする分注装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の分注装置において、 前記圧力制御手段は、前記液体試料の吸引動作の完了
    後、前記ノズル先端が吸引元の液体試料液面から離れた
    ことに応じて、前記配管系内の負圧を所定の微小量だけ
    増加して、前記ノズル部内の前記液体試料の前記ノズル
    先端側の液面を後退させることを特徴とする分注装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の分注装置に
    おいて、 前記圧力制御手段は、前記ノズル部内の前記液体試料の
    一部を吐出する動作の完了後、前記配管系内の負圧を所
    定の微小量だけ増加して、前記ノズル部内の前記液体試
    料の前記ノズル先端側の液面を後退させることを特徴と
    する分注装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の分注装置
    において、 前記微小量の負圧の増加は、前記ノズル部内の前記液体
    試料の上部液面の形状のみ変化させ、前記上部液面と前
    記ノズル部の内壁面との接触位置を移動させないことを
    特徴とする分注装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4のいずれかに記載
    の分注装置において、 前記監視手段が前記漏れ出しを未然検知する前記配管系
    内の負圧の減少量及び、前記圧力制御手段が前記漏れ出
    しを防止する前記配管系内の負圧の増加量はそれぞれ、
    前記微小量に応じて定められることを特徴とする分注装
    置。
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