JP3027787B2 - 液面検出方法及びその装置 - Google Patents
液面検出方法及びその装置Info
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- JP3027787B2 JP3027787B2 JP20353393A JP20353393A JP3027787B2 JP 3027787 B2 JP3027787 B2 JP 3027787B2 JP 20353393 A JP20353393 A JP 20353393A JP 20353393 A JP20353393 A JP 20353393A JP 3027787 B2 JP3027787 B2 JP 3027787B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液面検出方法及びその
装置、特にノズルチップを用いた液面検出の改良に関す
る。
装置、特にノズルチップを用いた液面検出の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】試料の分注を行う分注装置が知られてお
り、例えば人体から採取された血液を複数の容器に分配
する装置として用いられている。
り、例えば人体から採取された血液を複数の容器に分配
する装置として用いられている。
【0003】従来の分注装置において用いられている液
面検出方法として、例えば特開平2−196964号公
報が挙げられる。この液面検出方法は、ノズルチップに
配管を介して接続されている吸引ポンプを用いて、ノズ
ルチップから100〜150μl/秒程度の空気を吐出
させ、配管系の内圧の圧力変化より液面を検出する方法
であった。特に、液面検出前に予め測定しておいた配管
系の内圧の基準値と、空気吐出時の配管系の内圧とを比
較して、ノズルチップの先端が液面と接触し、かつ閉塞
したことによる圧力変化により液面検出を行う方法であ
った。
面検出方法として、例えば特開平2−196964号公
報が挙げられる。この液面検出方法は、ノズルチップに
配管を介して接続されている吸引ポンプを用いて、ノズ
ルチップから100〜150μl/秒程度の空気を吐出
させ、配管系の内圧の圧力変化より液面を検出する方法
であった。特に、液面検出前に予め測定しておいた配管
系の内圧の基準値と、空気吐出時の配管系の内圧とを比
較して、ノズルチップの先端が液面と接触し、かつ閉塞
したことによる圧力変化により液面検出を行う方法であ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記液
面検出方法では、液面を検出するまでに、配管系の内圧
のサンプリング応答時間と、サンプリングされた配管系
の内圧と基準値とを比較して圧力変化を検出する時間
と、圧力変化に応じてノズルチップの空気吐出を制御す
る応答時間とを要するために、その間に液面上に1〜2
個の泡が発生してしまうおそれがあった(図7参照)。
面検出方法では、液面を検出するまでに、配管系の内圧
のサンプリング応答時間と、サンプリングされた配管系
の内圧と基準値とを比較して圧力変化を検出する時間
と、圧力変化に応じてノズルチップの空気吐出を制御す
る応答時間とを要するために、その間に液面上に1〜2
個の泡が発生してしまうおそれがあった(図7参照)。
【0005】このような泡は、1個当たり10μl程度
の大きさであり、完全な球状とすると、液面の一部を3
mm程度上昇させるものである。従って、この泡によ
り、液面を高めに検出してしまったり、吸引時に泡から
吸引してしまうという問題があった。この場合、分注量
が不足してしまったり、また空気吸引による警告によっ
てオペレータの作業が増大してしまうという欠点があっ
た(図8参照)。
の大きさであり、完全な球状とすると、液面の一部を3
mm程度上昇させるものである。従って、この泡によ
り、液面を高めに検出してしまったり、吸引時に泡から
吸引してしまうという問題があった。この場合、分注量
が不足してしまったり、また空気吸引による警告によっ
てオペレータの作業が増大してしまうという欠点があっ
た(図8参照)。
【0006】更に、現在では、採血時の感染を防止する
ために密閉系の試験管(いわゆる真空採血管である)が
用いられている。このような真空採血管において、試験
管開口部のキャップを外すことなく、従来どおり、ノズ
ルチップから空気を吐出させて差し込むと、試験管内が
加圧状態となってしまう。このため、ノズルチップを差
し込むだけで圧力変化が生じ、この時点を液面と判定し
てしまうという問題があった(図9参照)。
ために密閉系の試験管(いわゆる真空採血管である)が
用いられている。このような真空採血管において、試験
管開口部のキャップを外すことなく、従来どおり、ノズ
ルチップから空気を吐出させて差し込むと、試験管内が
加圧状態となってしまう。このため、ノズルチップを差
し込むだけで圧力変化が生じ、この時点を液面と判定し
てしまうという問題があった(図9参照)。
【0007】そこで、従来は、試験管の開口部のキャッ
プを外して、通常の試験管と同様に開放系にして液面検
出を行っていた。しかしながら、検体によっては試験管
内に空気を混入させたくない場合もあり、そのような場
合は、上記の液面検出方法を用いて液面検出を行えなか
った。
プを外して、通常の試験管と同様に開放系にして液面検
出を行っていた。しかしながら、検体によっては試験管
内に空気を混入させたくない場合もあり、そのような場
合は、上記の液面検出方法を用いて液面検出を行えなか
った。
【0008】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、液面検出時に泡を発生させる
ことなく、かつ密閉系でも液面検出が可能な液面検出方
法及びその装置を提供することにある。
ものであり、その目的は、液面検出時に泡を発生させる
ことなく、かつ密閉系でも液面検出が可能な液面検出方
法及びその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る液面検出方法は、液体試料の吸引及び
吐出を行うノズルチップと、前記ノズルチップにエアホ
ースを介して接続された吸引・吐出用のポンプと、前記
エアホース内の圧力を検出する圧力センサと、を含む自
動分注装置において、前記ノズルチップを検体入り容器
内に下降させながら、前記ポンプを駆動させて、前記ノ
ズルチップより微量の空気又は不活性気体を吐出・吸引
し、かつこの吐出・吸引動作を交互に繰り返し行う工程
と、前記ノズルチップを下降させながらエアホース内圧
の圧力変化を監視する工程と、前記ノズルチップ先端が
液面に接触しかつ閉塞状態になったことによる前記エア
ホース内圧の急激な変化を検出して、前記ノズルチップ
先端が液面に達したものと判定する工程と、を含むこと
を特徴とする。
に、本発明に係る液面検出方法は、液体試料の吸引及び
吐出を行うノズルチップと、前記ノズルチップにエアホ
ースを介して接続された吸引・吐出用のポンプと、前記
エアホース内の圧力を検出する圧力センサと、を含む自
動分注装置において、前記ノズルチップを検体入り容器
内に下降させながら、前記ポンプを駆動させて、前記ノ
ズルチップより微量の空気又は不活性気体を吐出・吸引
し、かつこの吐出・吸引動作を交互に繰り返し行う工程
と、前記ノズルチップを下降させながらエアホース内圧
の圧力変化を監視する工程と、前記ノズルチップ先端が
液面に接触しかつ閉塞状態になったことによる前記エア
ホース内圧の急激な変化を検出して、前記ノズルチップ
先端が液面に達したものと判定する工程と、を含むこと
を特徴とする。
【0010】また、上記液面検出方法において、前記吐
出・吸引動作は、液面接触時に液体試料が前記ノズルチ
ップ内に吸引されない程度の周期で行われることを特徴
とする。
出・吸引動作は、液面接触時に液体試料が前記ノズルチ
ップ内に吸引されない程度の周期で行われることを特徴
とする。
【0011】更に、本発明に係る液面検出装置は、液体
試料の吸引及び吐出を行うノズルチップと、前記ノズル
チップにエアホースを介して接続された吸引・吐出用の
ポンプと、前記エアホース内の圧力を検出する圧力セン
サと、を含む自動分注装置において、前記ノズルチップ
を検体入り容器内に下降させる手段と、前記ポンプを駆
動させて、前記ノズルチップより微量の空気又は不活性
気体を吐出・吸引させ、かつこの吐出・吸引動作を交互
に繰り返し行わせる手段と、前記エアホース内圧の圧力
変化を監視する手段と、前記ノズルチップ先端が液面に
接触しかつ閉塞状態になったことによる前記エアホース
内圧の急激な変化を検出して、前記ノズルチップ先端が
液面に達したものと判定する手段と、を含むことを特徴
とする。
試料の吸引及び吐出を行うノズルチップと、前記ノズル
チップにエアホースを介して接続された吸引・吐出用の
ポンプと、前記エアホース内の圧力を検出する圧力セン
サと、を含む自動分注装置において、前記ノズルチップ
を検体入り容器内に下降させる手段と、前記ポンプを駆
動させて、前記ノズルチップより微量の空気又は不活性
気体を吐出・吸引させ、かつこの吐出・吸引動作を交互
に繰り返し行わせる手段と、前記エアホース内圧の圧力
変化を監視する手段と、前記ノズルチップ先端が液面に
接触しかつ閉塞状態になったことによる前記エアホース
内圧の急激な変化を検出して、前記ノズルチップ先端が
液面に達したものと判定する手段と、を含むことを特徴
とする。
【0012】また、上記液面検出装置において、更に、
前記吐出・吸引動作を、液面接触時に液体試料が前記ノ
ズルチップ内に吸引されない程度の周期で行わせる手段
を含むことを特徴とする。
前記吐出・吸引動作を、液面接触時に液体試料が前記ノ
ズルチップ内に吸引されない程度の周期で行わせる手段
を含むことを特徴とする。
【0013】
【作用】上記構成によれば、ノズルチップを下降させな
がら微量の空気を吐出・吸引し、その時のエアホース内
圧の圧力変化の大きさを判定することによって液面検出
を行うので、エアホース内圧をサンプリングする必要
も、そのサンプリングされたエアホース内圧と基準値と
比較する必要もなく、泡が液体試料の液面に発生する前
に液面検出を終了させることができる。
がら微量の空気を吐出・吸引し、その時のエアホース内
圧の圧力変化の大きさを判定することによって液面検出
を行うので、エアホース内圧をサンプリングする必要
も、そのサンプリングされたエアホース内圧と基準値と
比較する必要もなく、泡が液体試料の液面に発生する前
に液面検出を終了させることができる。
【0014】また、ノズルチップ先端が液面に接触しか
つ閉塞状態になった時点を液面と判定するので、液面検
出の精度が高い。
つ閉塞状態になった時点を液面と判定するので、液面検
出の精度が高い。
【0015】更に、吸引・吐出動作は、液面接触時に液
体試料がノズルチップ内に吸引されない程度の周期で行
われるので、吸引時の吸引量誤差を避けられる。
体試料がノズルチップ内に吸引されない程度の周期で行
われるので、吸引時の吸引量誤差を避けられる。
【0016】また、ノズルチップを下降させながら微量
の空気を吐出・吸引し、液面検出を行うので、密閉系の
試験管においても試験管内が加圧状態となることがなく
精度よく液面検出を行える。
の空気を吐出・吸引し、液面検出を行うので、密閉系の
試験管においても試験管内が加圧状態となることがなく
精度よく液面検出を行える。
【0017】更に、不活性気体を吐出・吸引することに
より、空気と接触させたくない液体試料の場合にも、良
好に液面検出を行うことができる。
より、空気と接触させたくない液体試料の場合にも、良
好に液面検出を行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
て説明する。
【0019】図1には、本発明に係る液面検出方法を適
用した分注装置30の外観が示されており、図1はその
斜視図である。
用した分注装置30の外観が示されており、図1はその
斜視図である。
【0020】図中ほぼ中央に図示される液体試料の吸引
を行うノズル部32は、XYZロボット34によって保
持されており、ノズル部32は、三次元的に自在に移動
可能とされている。
を行うノズル部32は、XYZロボット34によって保
持されており、ノズル部32は、三次元的に自在に移動
可能とされている。
【0021】図2には、ノズル部32の要部断面図が示
されており、ノズル部32は、ノズルベース35とノズ
ルチップを成すディスポーザブルチップ(以下、チップ
という)36とで構成されている。すなわち、本実施例
の分注装置においては、ノズルチップとしてディスポー
ザブルなものが用いられている。なお、このチップ36
の上部開口には、ノズルベース35の先端部が加圧挿入
され、このようにチップ36の上部開口にノズルベース
35の先端部が嵌合することによって、チップ36がノ
ズルベース35に確実に固定される。チップ36の下方
先端には、小孔36aが形成され、この小孔36aから
液体試料が吸引され、あるいは吐出されることになる。
なお、チップ36は例えば硬質プラスチック等で構成さ
れ、ノズルベース35は金属等で構成される。
されており、ノズル部32は、ノズルベース35とノズ
ルチップを成すディスポーザブルチップ(以下、チップ
という)36とで構成されている。すなわち、本実施例
の分注装置においては、ノズルチップとしてディスポー
ザブルなものが用いられている。なお、このチップ36
の上部開口には、ノズルベース35の先端部が加圧挿入
され、このようにチップ36の上部開口にノズルベース
35の先端部が嵌合することによって、チップ36がノ
ズルベース35に確実に固定される。チップ36の下方
先端には、小孔36aが形成され、この小孔36aから
液体試料が吸引され、あるいは吐出されることになる。
なお、チップ36は例えば硬質プラスチック等で構成さ
れ、ノズルベース35は金属等で構成される。
【0022】図1において、前記XYZロボット34
は、X駆動部34xと、Y駆動部34yと、Z駆動部3
4zとで構成され、Z駆動部34zにはノズル部32を
備えたエレベータ部38が昇降自在に連結されている。
このエレベータ部38はジャミングセンサ等の機能をな
すリミットスイッチ40を有し、このリミットスイッチ
40は、ノズル部32に加えられる上方への一定以上の
外的作用力を検出する。ノズル部32には、エアホース
44の一端が接続され、エアホース44の他端は吸引・
吐出ポンプの作用を成すシリンダ46に接続されてい
る。シリンダ46とノズル部32との間には、エアホー
ス44内の内圧を測定するための圧力センサ54が接続
されている。なお、リミットスイッチ40からの信号は
信号ケーブル56を介して装置本体に送られている。
は、X駆動部34xと、Y駆動部34yと、Z駆動部3
4zとで構成され、Z駆動部34zにはノズル部32を
備えたエレベータ部38が昇降自在に連結されている。
このエレベータ部38はジャミングセンサ等の機能をな
すリミットスイッチ40を有し、このリミットスイッチ
40は、ノズル部32に加えられる上方への一定以上の
外的作用力を検出する。ノズル部32には、エアホース
44の一端が接続され、エアホース44の他端は吸引・
吐出ポンプの作用を成すシリンダ46に接続されてい
る。シリンダ46とノズル部32との間には、エアホー
ス44内の内圧を測定するための圧力センサ54が接続
されている。なお、リミットスイッチ40からの信号は
信号ケーブル56を介して装置本体に送られている。
【0023】分注台58には、試験管ラック60が2種
類搭載され、一方の試験管ラック60には液体試料を入
れた複数の試験管62(以下検体入り試験管62とい
う)が起立保持され、他方の試験管ラック60には複数
の吐出先である吐出用試験管66が起立保持されてい
る。
類搭載され、一方の試験管ラック60には液体試料を入
れた複数の試験管62(以下検体入り試験管62とい
う)が起立保持され、他方の試験管ラック60には複数
の吐出先である吐出用試験管66が起立保持されてい
る。
【0024】本実施例の分注装置30は、ノズルチップ
がディスポーザブル、すなわち使い捨て型であるため、
チップ立て72には複数の新品のチップが用意され、順
次新しいチップに交換される。また、使用後のチップは
チップ廃棄トレイ74に捨てられる。
がディスポーザブル、すなわち使い捨て型であるため、
チップ立て72には複数の新品のチップが用意され、順
次新しいチップに交換される。また、使用後のチップは
チップ廃棄トレイ74に捨てられる。
【0025】従って、上記の分注装置30によれば、ノ
ズル部32のチップ36によって、例えば血液試料を遠
心分離した後の血漿成分(上層部)あるいは赤血球成分
(下層部)を吸引してそれらを他の容器に移すことが自
在に行える。もちろん、この分注装置を血液試料の分注
以外に用いることも可能であり、種々の応用が可能であ
る。
ズル部32のチップ36によって、例えば血液試料を遠
心分離した後の血漿成分(上層部)あるいは赤血球成分
(下層部)を吸引してそれらを他の容器に移すことが自
在に行える。もちろん、この分注装置を血液試料の分注
以外に用いることも可能であり、種々の応用が可能であ
る。
【0026】図3には、本実施例の分注装置の概略的な
構成を説明する模式図が示されている。また、図4に
は、本実施例の分注装置の概略的な構成のブロック図が
示されている。
構成を説明する模式図が示されている。また、図4に
は、本実施例の分注装置の概略的な構成のブロック図が
示されている。
【0027】ポンプは、ピストン76とシリンダ46か
ら成り、ピストン76を進退させることによりシリンダ
46の内容積が可変し、これによる吸引圧力あるいは吐
出圧力は、エアホース44を介してノズル部32のチッ
プ36へ伝達され、液体試料の吸引や吐出が行われる。
エアホース44の内圧は圧力センサ54によって検出さ
れ、そのセンサ信号はDCアンプ78にて増幅された
後、リミッタ回路80を介してA/D変換器82へ送ら
れている。ここで、リミッタ回路80は過大入力を抑制
する保護回路である。A/D変換器82は、センサ信号
をデジタル信号に変換して、それを制御部84に送出し
ている。制御部84は例えばコンピュータ等で構成され
るものであって、シリンダ46の内容積制御やXYZロ
ボット34の制御等を行うものである。そして、本実施
例において、制御部84は、特に圧力センサ54の圧力
変化の大きさを監視し、圧力変化に応じてチップ36の
下降及び空気等の吐出・吸引を制御している。
ら成り、ピストン76を進退させることによりシリンダ
46の内容積が可変し、これによる吸引圧力あるいは吐
出圧力は、エアホース44を介してノズル部32のチッ
プ36へ伝達され、液体試料の吸引や吐出が行われる。
エアホース44の内圧は圧力センサ54によって検出さ
れ、そのセンサ信号はDCアンプ78にて増幅された
後、リミッタ回路80を介してA/D変換器82へ送ら
れている。ここで、リミッタ回路80は過大入力を抑制
する保護回路である。A/D変換器82は、センサ信号
をデジタル信号に変換して、それを制御部84に送出し
ている。制御部84は例えばコンピュータ等で構成され
るものであって、シリンダ46の内容積制御やXYZロ
ボット34の制御等を行うものである。そして、本実施
例において、制御部84は、特に圧力センサ54の圧力
変化の大きさを監視し、圧力変化に応じてチップ36の
下降及び空気等の吐出・吸引を制御している。
【0028】次に、以上の分注装置30において採用さ
れる液面検出方法について、詳細に説明する。
れる液面検出方法について、詳細に説明する。
【0029】分注装置30において、シリンダ46を用
いてチップ36から空気等を吸引・吐出すると、エアホ
ース44及びチップ36内に空気等通過時の抵抗が発生
する。この抵抗は、エアホース44の内圧変化として圧
力センサ54で検出される。これを利用して、空気等を
吐出・吸引させながらチップ36を下降させてゆき、内
圧変化が大きくなったことにより液面検出を行ってい
る。
いてチップ36から空気等を吸引・吐出すると、エアホ
ース44及びチップ36内に空気等通過時の抵抗が発生
する。この抵抗は、エアホース44の内圧変化として圧
力センサ54で検出される。これを利用して、空気等を
吐出・吸引させながらチップ36を下降させてゆき、内
圧変化が大きくなったことにより液面検出を行ってい
る。
【0030】図5は、本発明に係る液面検出方法の液面
検出工程を示す説明図である。また、図6は、本発明に
係る液面検出方法において圧力センサから出力される内
圧変化を示すグラフである。ここで、空気等吸引時は負
圧となり、一方吐出時は加圧となる。なお、以下、液体
試料として水を用いた。
検出工程を示す説明図である。また、図6は、本発明に
係る液面検出方法において圧力センサから出力される内
圧変化を示すグラフである。ここで、空気等吸引時は負
圧となり、一方吐出時は加圧となる。なお、以下、液体
試料として水を用いた。
【0031】図5に示されるように、チップ36は、微
量(例えば5〜10μl)の空気等を繰り返し吐出・吸
引しながら、液体試料に向かって下降する(ステップ1
01、図中のS101に相当)。ステップ101では、
試験管62内の液面上方の空気を吸引・吐出することと
なる。そのときのエアホース44の内圧は、図6のグラ
フの左半面に示すような小さな圧力変動となる。
量(例えば5〜10μl)の空気等を繰り返し吐出・吸
引しながら、液体試料に向かって下降する(ステップ1
01、図中のS101に相当)。ステップ101では、
試験管62内の液面上方の空気を吸引・吐出することと
なる。そのときのエアホース44の内圧は、図6のグラ
フの左半面に示すような小さな圧力変動となる。
【0032】更に、チップ36を下降させると、チップ
36の先端は液面と接触し、液体試料を吸引・吐出する
こととなる。
36の先端は液面と接触し、液体試料を吸引・吐出する
こととなる。
【0033】しかしながら、本実施例の場合は、シリン
ダ46の近傍に圧力センサ54を設けているので、チッ
プ36より吸引を行うと、チップ36の細管及びエアホ
ース44における空気の抵抗が加算され、圧力センサ5
4において、大きな負圧変化として検出される。従っ
て、実際チップ36の先端においてはさほど負圧になら
ず、内圧変化ほど液体試料はチップ36内に吸引されな
い。
ダ46の近傍に圧力センサ54を設けているので、チッ
プ36より吸引を行うと、チップ36の細管及びエアホ
ース44における空気の抵抗が加算され、圧力センサ5
4において、大きな負圧変化として検出される。従っ
て、実際チップ36の先端においてはさほど負圧になら
ず、内圧変化ほど液体試料はチップ36内に吸引されな
い。
【0034】更に、液体は空気に比べ粘性が高いため、
液面接触時にチップ36が吸引動作を行い、エアホース
44の内圧が大きく負圧に変化したとしても(図6のa
点)、圧力変化から液体試料吸引までのタイムディレー
が生じ、チップ36内には例えば1〜2mm程度の液体
試料しか吸引されない(ステップ102)。
液面接触時にチップ36が吸引動作を行い、エアホース
44の内圧が大きく負圧に変化したとしても(図6のa
点)、圧力変化から液体試料吸引までのタイムディレー
が生じ、チップ36内には例えば1〜2mm程度の液体
試料しか吸引されない(ステップ102)。
【0035】また、本実施例の場合、従来の吐出量(1
00〜150μl/秒)に比べ少ない量(例えば5〜1
0μl/秒)の空気等を短い周期(例えば6Hz程度)
で吐出・吸引するので、液体試料を少量吸引したとして
も、上記タイムディレーの間に吐出動作に移行し、チッ
プ36先端部における液体試料は排除される。従って、
チップ36内における液体試料の出入りは相殺される
(ステップ103)。このとき、エアホース44の内圧
は、液面を押すため大きく加圧に転じる(図6のb
点)。
00〜150μl/秒)に比べ少ない量(例えば5〜1
0μl/秒)の空気等を短い周期(例えば6Hz程度)
で吐出・吸引するので、液体試料を少量吸引したとして
も、上記タイムディレーの間に吐出動作に移行し、チッ
プ36先端部における液体試料は排除される。従って、
チップ36内における液体試料の出入りは相殺される
(ステップ103)。このとき、エアホース44の内圧
は、液面を押すため大きく加圧に転じる(図6のb
点)。
【0036】制御部84は、チップ36の先端が閉塞
し、エアホース44の内圧が大きく変化した時点(図6
のa点)を液面と判定し、チップ36の吐出・吸引及び
下降を停止させる(ステップ104)。
し、エアホース44の内圧が大きく変化した時点(図6
のa点)を液面と判定し、チップ36の吐出・吸引及び
下降を停止させる(ステップ104)。
【0037】以上、開放系の試験管を用いた場合の液面
検出について述べたが、密閉系の試験管においても、同
様な動作で液面検出を行うことができる。すなわち、微
量の空気等を短い周期で吐出・吸引しながらチップ36
を下降させてゆくので、密閉系の試験管内の圧力は、小
さな試験管であってもほとんど変化しない。従って、液
面を開放系と同様に精度良く検出することができる。
検出について述べたが、密閉系の試験管においても、同
様な動作で液面検出を行うことができる。すなわち、微
量の空気等を短い周期で吐出・吸引しながらチップ36
を下降させてゆくので、密閉系の試験管内の圧力は、小
さな試験管であってもほとんど変化しない。従って、液
面を開放系と同様に精度良く検出することができる。
【0038】更に、本実施例の場合は、開放系及び密閉
系の試験管において、液体試料の液面に泡が発生する前
に、液面検出を良好に行うことができる。
系の試験管において、液体試料の液面に泡が発生する前
に、液面検出を良好に行うことができる。
【0039】なお、本実施例は、水を用いた場合のチッ
プ36の吐出・吸引量及びその周期を示したが、粘性の
異なる試料を用いる場合には、吐出・吸引量及びその周
期を変更して行うことが好ましい。
プ36の吐出・吸引量及びその周期を示したが、粘性の
異なる試料を用いる場合には、吐出・吸引量及びその周
期を変更して行うことが好ましい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ノズルチップを下降させながら空気を吐出・吸引し、そ
の時のエアホース内圧の圧力変化の大きさを判定するこ
とによって液面検出を行うので、エアホース内圧をサン
プリングする必要も、そのサンプリングされたエアホー
ス内圧と基準値と比較する必要もなく、泡が液体試料の
液面に発生する前に液面検出を終了させることができ
る。従って、泡による液面検出誤差及び泡吸引を防止す
ることができる。
ノズルチップを下降させながら空気を吐出・吸引し、そ
の時のエアホース内圧の圧力変化の大きさを判定するこ
とによって液面検出を行うので、エアホース内圧をサン
プリングする必要も、そのサンプリングされたエアホー
ス内圧と基準値と比較する必要もなく、泡が液体試料の
液面に発生する前に液面検出を終了させることができ
る。従って、泡による液面検出誤差及び泡吸引を防止す
ることができる。
【0041】また、ノズルチップ先端が液面に接触しか
つ閉塞状態になった時点を液面と判定するので、高精度
の液面検出を行うことができる。
つ閉塞状態になった時点を液面と判定するので、高精度
の液面検出を行うことができる。
【0042】更に、吸引・吐出動作は、液面接触時に液
体試料がノズルチップ内に吸引されない程度の周期で行
われるので、吸引時の吸引量誤差を防止することができ
る。また、ノズルチップを下降させながら空気を吐出・
吸引し、液面検出を行うので、密閉系の試験管において
も試験管内が加圧状態となることがなく精度よく液面検
出を行うことができる。
体試料がノズルチップ内に吸引されない程度の周期で行
われるので、吸引時の吸引量誤差を防止することができ
る。また、ノズルチップを下降させながら空気を吐出・
吸引し、液面検出を行うので、密閉系の試験管において
も試験管内が加圧状態となることがなく精度よく液面検
出を行うことができる。
【0043】更に、不活性気体を吐出・吸引することも
できるので、空気と接触させたくない液体試料の場合に
も、良好に液面検出を行うことができる。
できるので、空気と接触させたくない液体試料の場合に
も、良好に液面検出を行うことができる。
【図1】本発明に係る液面検出方法を適用した分注装置
の実施例を示す外観図である。
の実施例を示す外観図である。
【図2】ノズル部32の要部断面を示す断面図である。
【図3】図1に示された分注装置の概略的な構成を説明
する模式図である。
する模式図である。
【図4】図1に示された分注装置の概略的構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図5】図1に示された分注装置の液面検出工程を示す
説明図である。
説明図である。
【図6】図1に示された分注装置の圧力センサから出力
される内圧変化を示すグラフである。
される内圧変化を示すグラフである。
【図7】従来の分注装置における液面検出の問題点を説
明する図である。
明する図である。
【図8】従来の分注装置における液面検出の問題点を説
明する図である。
明する図である。
【図9】従来の分注装置における液面検出の問題点を説
明する図である。
明する図である。
【符号の説明】 30 分注装置 32 ノズル部 34 XYZロボット 35 ノズルベース 36 ディスポーザブルチップ 54 圧力センサ 46 シリンダ 62 試験管 76 ピストン 84 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 35/00 - 35/10
Claims (4)
- 【請求項1】 液体試料の吸引及び吐出を行うノズルチ
ップと、前記ノズルチップにエアホースを介して接続さ
れた吸引・吐出用のポンプと、前記エアホース内の圧力
を検出する圧力センサと、を含む自動分注装置におい
て、 前記ノズルチップを検体入り容器内に下降させながら、
前記ポンプを駆動させて、前記ノズルチップより微量の
空気又は不活性気体を吐出・吸引し、かつこの吐出・吸
引動作を交互に繰り返し行う工程と、 前記ノズルチップを下降させながらエアホース内圧の圧
力変化を監視する工程と、 前記ノズルチップ先端が液面に接触しかつ閉塞状態にな
ったことによる前記エアホース内圧の急激な変化を検出
して、前記ノズルチップ先端が液面に達したものと判定
する工程と、 を含むことを特徴とする液面検出方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の液面検出方法において、 前記吐出・吸引動作は、液面接触時に液体試料が前記ノ
ズルチップ内に吸引されない程度の周期で行われること
を特徴とする液面検出方法。 - 【請求項3】 液体試料の吸引及び吐出を行うノズルチ
ップと、前記ノズルチップにエアホースを介して接続さ
れた吸引・吐出用のポンプと、前記エアホース内の圧力
を検出する圧力センサと、を含む自動分注装置におい
て、 前記ノズルチップを検体入り容器内に下降させる手段
と、 前記ポンプを駆動させて、前記ノズルチップより微量の
空気又は不活性気体を吐出・吸引させ、かつこの吐出・
吸引動作を交互に繰り返し行わせる手段と、前記エアホ
ース内圧の圧力変化を監視する手段と、 前記ノズルチップ先端が液面に接触しかつ閉塞状態にな
ったことによる前記エアホース内圧の急激な変化を検出
して、前記ノズルチップ先端が液面に達したものと判定
する手段と、 を含むことを特徴とする液面検出装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の液面検出装置において、 更に、前記吐出・吸引動作を、液面接触時に液体試料が
前記ノズルチップ内に吸引されない程度の周期で行わせ
る手段を含むことを特徴とする液面検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20353393A JP3027787B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 液面検出方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20353393A JP3027787B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 液面検出方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0755819A JPH0755819A (ja) | 1995-03-03 |
JP3027787B2 true JP3027787B2 (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=16475733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20353393A Expired - Fee Related JP3027787B2 (ja) | 1993-08-18 | 1993-08-18 | 液面検出方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3027787B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003254983A (ja) * | 2002-03-05 | 2003-09-10 | Sakae:Kk | 液面検知装置及びこれを用いた自動分析装置 |
JP2009025249A (ja) * | 2007-07-23 | 2009-02-05 | Olympus Corp | 分注装置および自動分析装置 |
-
1993
- 1993-08-18 JP JP20353393A patent/JP3027787B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0755819A (ja) | 1995-03-03 |
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