JP2003194252A - 流体制御装置 - Google Patents

流体制御装置

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JP2003194252A
JP2003194252A JP2001400147A JP2001400147A JP2003194252A JP 2003194252 A JP2003194252 A JP 2003194252A JP 2001400147 A JP2001400147 A JP 2001400147A JP 2001400147 A JP2001400147 A JP 2001400147A JP 2003194252 A JP2003194252 A JP 2003194252A
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正樹 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期安定性の改善を図り動作信頼性を向上す
る。 【解決手段】 ステッピングモータ(回転機構)21
と、直線運動変換手段22と、制御手段30とで構成さ
れ、(b)の遮断シーケンスにおいては遮断しめきりの
後、休止、若干の逆回転動作である遮断応力緩和工程を
設け、(c)の復帰シーケンスにおいては復帰移動の
後、休止、若干の逆回転動作である復帰応力緩和工程を
設けたため、長期間閉弁状態が継続した場合でも、弁体
23が永久ひずみを発生させ閉止機能が低下したり、固
着が発生し開弁不能状態になる可能性を少なくでき、ま
た、全閉弁・開弁状態で熱ストレスを受けた場合も、弁
体、直動変換機構、回転機構に大きな応力がかかること
なく、クリープ変形や熱膨張係数の差によるロックで動
作不能になる可能性を低くできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路の開閉を行う
流体制御装置、特に、ガスの事故を未然に防ぐためガス
メータなどに内蔵されるガス遮断装置の遮断機構として
使用される遮断弁装置に関するものであり、さらに詳し
くは制御手段によって制御される回転機構の回転運動を
直線運動に変換して弁体を駆動し、流路に形成された弁
座に対し弁体を前進または後退移動させることによって
流路の遮断復帰動作を行う、主にモータなどを動力源と
する遮断弁の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一度発生すれば大惨事になる可能性の高
いガス事故を未然に防ぐため、従来より種種の安全装置
が利用されており、中でもガスメータに内蔵され流量セ
ンサによりガスの流量を監視しマイクロコンピュータに
よりガスの使用状態を異常使用と判断した場合や、地震
センサ、ガス圧力センサ、ガス警報器、一酸化炭素セン
サなどのセンサの状況を監視し危険状態と判断した場合
は、ガスメータに内蔵された遮断弁によりガスを遮断す
る電池電源によるマイクロコンピュータ搭載ガス遮断装
置内蔵ガスメータ(以下マイコンメータと省略する)
は、安全性、ガス配管の容易性、低価格等の優位性のた
め、普及が促進され、近年ほぼ全世帯普及が実施される
に至っている。また、流量センサによって計測されたガ
ス流量情報を電話回線などを利用して集中監視するテレ
メータ機能を有した、集中監視型マイコンメータの比率
も増加し、ますます、情報端末として利便性の向上が求
められている。この集中監視型マイコンメータなどにお
いては、簡単な電気スイッチ操作や電話回線などによる
遠隔操作でガスの遮断、復帰が可能なよう、マイコンメ
ータに搭載した電池による電気エネルギーでガス遮断も
ガス復帰も可能で開弁状態と閉弁状態の保持はエネルギ
ーを必要としない遮断弁が要求されている。
【0003】この遮断弁の駆動方式としては、従来電磁
ソレノイドを使用したものが主流であったが、近年比較
的強い閉止力、復帰力を実現でき、非通電時は状態保持
可能なPM型ステッピングモータを駆動源とし、この回
転運動を直線運動に変換して弁体を駆動し流路の開閉を
行う遮断弁が注目されている。
【0004】以下に従来の遮断弁装置について説明す
る。従来のこの種の遮断弁装置は、特開平9−2102
37号公報に示すようなものが一般的であった。この遮
断弁装置のブロック図を図6に記載した。この遮断弁装
置は、ガス通路を開閉するための弁体1と、この弁体1
を駆動するためのステッピングモータ2と、このステッ
ピングモータ2の駆動を制御するモータ制御手段3とよ
り成り、ステッピングモータ2の出力軸4にはリードス
クリュー5が形成され、弁体1にはリードスクリュー5
とかみ合う従動カム6が形成され動力伝達機構を形成し
ている。弁体1は、ガス通路7に設けられた弁座8に当
接可能な主に合成ゴム製の弁ゴム9と、弁ゴム9を取付
けられた主に合成樹脂製の付勢板10とで構成されてい
る。弁体1とステッピングモータ2の取付け板11との
間にはスプリング12が弁体1を弁座8の方向に付勢す
るよう圧縮されて取りつけられている。モータ駆動手段
3はパルス信号を送出するマイクロコンピュータなどの
より成る制御部13とドライバICなどより成る駆動回
路14とで構成されている。
【0005】以上のように構成された遮断弁装置につい
て、以下その動作について説明する。開弁状態において
は、弁体1は弁座8より離れ、付勢板10が取付け板1
1に当接し、ステッピングモータ2の自己保持力によっ
てスプリング12の付勢力に抗して開弁状態が保持され
ている。
【0006】遮断動作時は、制御部13がガス通路7を
遮断する方向の駆動信号を駆動回路14を介してステッ
ピングモータ2に出力する。その結果、ステッピングモ
ータ2の出力軸4が回転し、リードスクリュー5、従動
カム6を介して付勢板10が弁座8に向かって直線移動
し、弁ゴム9が弁座8に当接してガス流路7が遮断され
る。この時、ステッピングモータ2の脱調を考慮して、
制御部13は弁ゴム9が弁座1に当接するパルス数より
1mm程度余分なパルス数の駆動信号を出力する。この結
果、弁ゴム9は弁座8に完全に押しつけられ、ステピン
グモータ2は、余った駆動信号分の脱調動作を行う。
【0007】閉弁状態においては、ステッピングモータ
2の自己保持力と、スプリング12の付勢力によって、
弁体1は弁座8に押しつけられ、開弁状態が保持されて
いる。
【0008】復帰動作時は、制御部13がガス通路7を
復帰する方向の駆動信号を駆動回路14を介してステッ
ピングモータ2に出力する。その結果、ステッピングモ
ータ2の出力軸4が回転し、リードスクリュー5、従動
カム6を介して付勢板10が弁座8から離脱する方向に
直線移動し、弁ゴム9が弁座8から離脱してガス流路7
が復帰される。この時、ステッピングモータ2の脱調を
考慮して、制御部13は付勢板10が取付け板11に当
接するパルス数より1mm程度余分なパルス数の駆動信号
を出力する。この結果、付勢板10は取付け板11に押
しつけられ、ステピングモータ2は、余った駆動信号分
の脱調動作を行う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この種の流体制御装置
は、一般的に屋外に設置されるガスメータに取り付けら
れ、夏の直射日光下での50℃を超過する温度から、厳
冬期の−20℃を下回る温度までの厳しい温度変化にさ
らされることになる。このような環境下で、ガスメータ
の使用期間(一般に10年間)中破壊しない構造強度
と、通常状態ではほとんど動作しないにもかかわらず、
マイコンメーターのマイクロコンピュータがガスの使用
状態を異常使用と判断した場合や、地震センサ、ガス圧
力センサ、ガス警報器、一酸化炭素センサなどのセンサ
の状況を監視し危険状態と判断した場合は、ガスを確実
に遮断できる高い信頼性が要求されている。
【0010】しかしながら、従来の流体制御装置におい
ては、遮断(閉弁)動作時にステッピングモータ2の脱
調を考慮して、制御部13は弁ゴム9が弁座8に当接す
るパルス数より余分なパルス数の駆動信号を出力する必
要があり、この結果、弁ゴム9は弁座8に完全に押しつ
けられた状態になって、その後閉弁保持状態においても
弁ゴム9が弁座8に押しつけられた状態を維持するた
め、長期間閉弁状態が継続した場合、弁ゴム9を構成す
る合成ゴム等の可撓体が永久ひずみを発生させ、流体閉
止機能の低下を招いたり、可撓体からのブルーム現象や
ブリード現象を加速させ、それらブルーム、ブリード物
質による固着が発生し開弁不能状態になる可能性がある
という課題があった。
【0011】また、従来の流体制御装置においては、同
様に低温下で閉弁し、リードスクリュー5と従動カム6
が機構的にクリアランスがなく常に応力のかかった状態
になっており、これが高温状態に移行した場合、従動カ
ム6の合成樹脂、リードスクリュー5の金属などの構成
材料の熱膨張の差異によってさらに閉弁方向に押しつけ
られ機構的にロックし動作不能になる可能性があるとい
う課題があった。
【0012】また、この時、従動カム6の合成樹脂など
がクリープ変形し、潤滑な動作の障害となる可能性があ
るという課題があった。
【0013】同様に、従来の流体制御装置においては、
復帰(開弁)動作時にステッピングモータ2の脱調を考
慮して、制御部13は付勢板10が取付け板11に当接
するパルス数より余分なパルス数の駆動信号を出力する
必要があり、この結果、付勢10は取付け板11に押し
つけられた状態になって、その後開弁保持状態において
も付勢板10は取付け板11に押しつけられた状態を維
持するため、リードスクリュー5と従動カム6が機構的
にクリアランスがなく常に応力のかかった状態になって
おり、低温下で開弁し、これが高温状態に移行した場
合、従動カム6の合成樹脂、リードスクリュー5の金属
などの構成材料の熱膨張の差異によって従動カム6や付
勢板10がさらに圧縮され機構的にロックし動作不能に
なる可能性があるという課題があった。
【0014】また、長期間開弁状態が継続した場合は、
温度ストレスによって、従動カム6の合成樹脂などがク
リープ変形し、潤滑な動作の障害となる可能性があると
いう課題があった。
【0015】本発明はかかる従来の課題に鑑み、長期間
の閉弁保持状態や開弁保持状態で熱ストレスを受けた場
合も合成樹脂などがクリープ変形し、潤滑な動作の障害
となる可能性が少なく、また、低温下で遮断または復帰
動作を行った後高温状態に移行し、合成樹脂、金属など
の構成材料が熱膨張を行った場合でも機構的にロックし
動作不能になる可能性が少ない、信頼性の高い制御方法
を有する流体制御装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、全閉弁時は閉弁下死点を超える制御駆動を
行った後、若干の逆回転制御を行い機械的応力を緩和さ
せる制御を行うことを特徴とするものである。
【0017】この全閉弁後の逆回転制御によって、全閉
弁動作が終了した後、弁体は弁座に当接しかつ押しつけ
力が緩和された状態になっているため、長期間閉弁状態
が継続した場合でも、弁シートを構成する合成ゴム等の
可撓体が永久ひずみを発生させ流体閉止機能の低下を招
く可能性が少なく、可撓体からのブルーム現象やブリー
ド現象を加速させ固着が発生し開弁不能状態になる可能
性を少なくできる。
【0018】また、全閉弁状態で長期間の熱ストレスを
受けた場合も、弁シートなど弁体や、直動変換機構、回
転機構に大きな応力がかかることなく、クリープ変形な
どの障害が発生する可能性を低くできる。また、低温下
で閉弁し、これが高温状態に移行し構成部品の熱膨張係
数の差により膨張が発生した場合も、弁シートなど弁体
や、直動変換機構、回転機構に大きな応力がかかること
なく、機構的にロックし動作不能になる可能性を低くで
きる。
【0019】また、全開弁時は開弁下死点を超える制御
駆動を行った後、若干の逆回転制御を行い機械的応力を
緩和させる制御を行うことを特徴とするものである。
【0020】この全開弁後の逆回転制御によって、全開
弁動作が終了した後、弁体は回転機構の本体や固定部と
剛体的に接触しておらず回転機構と弁体とを引張する応
力が緩和されているため、長期間の熱ストレスを受けた
場合も弁体、直動変換機構、回転機構にクリープ変形な
どの障害が発生する可能性を低くできる。
【0021】また、低温下で開弁し、これが高温状態に
移行し構成部品の熱膨張係数の差により膨張が発生した
場合も、弁体や、直動変換機構、回転機構に大きな応力
がかかることなく、機構的にロックし動作不能になる可
能性を低くできる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の流体制御装置は、制御手
段によって制御される回転機構の回転運動を直線運動に
変換して弁体を駆動し流路の開閉を行う流体制御制御装
置において、全閉弁時は閉弁下死点を超える制御駆動を
行った後、若干の逆回転制御を行い機械的応力を緩和さ
せることを特徴とするものである。
【0023】そして、全閉弁後の逆回転制御によって、
全閉弁動作が終了した後、弁体は弁座に当接しかつ押し
つけ力が緩和された状態になっているため、長期間閉弁
状態が継続した場合でも、弁シートを形成する合成ゴム
等の可撓体が永久ひずみを発生させ流体閉止機能の低下
を招く可能性が少なく、可撓体からのブルーム現象やブ
リード現象を加速させ固着が発生し開弁不能状態になる
可能性を少なくできる。
【0024】また、全閉弁状態で長期間の熱ストレスを
受けた場合も、弁シートなど弁体や、直動変換機構、回
転機構に大きな応力がかかることなく、クリープ変形な
どの障害が発生する可能性を低くできる。また、低温下
で閉弁し、これが高温状態に移行し構成部品の熱膨張係
数の差により膨張が発生した場合も、弁シートなど弁体
や、直動変換機構、回転機構に大きな応力がかかること
なく、機構的にロックし動作不能になる可能性を低くで
きるものである。
【0025】また、本発明の流体制御装置は、制御手段
によって制御される回転機構の回転運動を直線運動に変
換して弁体を駆動し流路の開閉を行う流体制御制御装置
において、全開弁時は開弁下死点を超える制御駆動を行
った後、若干の逆回転制御を行い機械的応力を緩和させ
ることを特徴とするものである。
【0026】そして、全開弁後の逆回転制御によって、
全開弁動作が終了した後、弁体は回転機構の本体や固定
部と剛体的に接触しておらず回転機構と弁体とを引張す
る応力が緩和されているため、長期間の熱ストレスを受
けた場合も弁体、直動変換機構、回転機構にクリープ変
形などの障害が発生する可能性を低くできる。
【0027】また、低温下で開弁し、これが高温状態に
移行し構成部品の熱膨張係数の差により膨張が発生した
場合も、弁体や、直動変換機構、回転機構に大きな応力
がかかることなく、機構的にロックし動作不能になる可
能性を低くできるものである。
【0028】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、全閉弁時は閉弁下死点を超える制御駆動を行っ
た後、若干の休止期間をもうけ、さらに若干の逆回転制
御を行うことを特徴とするものである。
【0029】そして、この休止期間によって、閉弁方向
回転の回転モーメントが相殺され、確実な逆回転動作を
行うことができるため、逆回転制御における回転機構の
追従性を向上し、必要以上の逆回転動作を行ったり、不
要なエネルギーを消費するといった不安定要素を軽減で
きるものである。
【0030】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、全開弁時は開弁下死点を超える制御駆動を行っ
た後、若干の休止期間をもうけ、さらに若干の逆回転制
御を行うことを特徴とするものである。
【0031】そして、この休止期間によって、開弁方向
回転の回転モーメントが相殺され、確実な逆回転動作を
行うことができるため、逆回転制御における回転機構の
追従性を向上し、必要以上の逆回転動作を行ったり、不
要なエネルギーを消費するといった不安定要素を軽減で
きるものである。
【0032】また、本発明の流体制御装置は、上記に加
えて、電動機と、電動機の回転運動を直線運動に変換す
る直動変換機構と、前記直動変換機構に連結された弁体
とでなる流体制御弁と、前記流体制御弁に電気信号を印
加する駆動手段よりなることを特徴とするものである。
【0033】そして、回転機構を電動機、駆動手段を電
気的手段としたため、電気信号の切替によって制御信号
の遅延が少なく簡単に逆転制御が行えるものである。
【0034】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、電動機はステッピングモータであり、駆動手段
は前記ステッピングモータの複数の相に回転磁界を発生
させる信号を出力し、逆回転駆動時は前記回転磁界の回
転方向を逆にする信号を出力することを特徴とするもの
である。
【0035】そして、簡単な構成のPM型ステッピング
モータを使用することによって回転機構を安価に提供で
きると同時に、マイクロコンピュータなどの制御信号を
そのまま利用し、ステッピングモータの複数の相に位相
差の異なるパルスを入力することによって容易に回転磁
界を発生させることができるため、制御手段も安価であ
り、これら回転機構、制御手段ともに単純な構成で故障
が少なく信頼性の高い流体制御装置を提供できる。同時
に、ステッピングモータには接点部分が存在しないた
め、可燃性ガスや、水中など腐食性雰囲気の中でも安全
性、耐久性を高めることができる。また、ステッピング
モータのロータとステータの間に隔壁を設けることがで
きるため、ロータだけを流体中とし簡単に流体封止が可
能である。
【0036】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、弁体は回転機構の回転運動を直線運動に変換す
る直動変換機構に直結された移動体と、流路に設けられ
た弁座に当接可能で、前記移動体との間で若干量摺動可
能な弁シートと、前記移動体と前記弁シートを離反させ
るよう配された付勢体とで構成されたことを特徴とする
ものである。
【0037】そして、遮断動作時は回転機構が回転し直
動変換機構が直線運動に変換し、移動体と弁シート、付
勢体が一体的に弁座側に移動し、弁シートが弁座に当接
する。
【0038】この後、弁シートと移動体間の摺動可能距
離分移動体はさらに弁座側に移動し、付勢体の付勢力が
増加する。弁シートと移動体間の近接下死点において余
った駆動信号分の脱調動作を行う。これが閉弁下死点と
なり、この後回転機構が若干の逆転制御を行なった結
果、移動体は付勢体に付勢され摺動可能距離より少なく
弁シートから離れる方向に移動する。しかし、弁シート
は付勢体に付勢され弁座に当接した状態を保持する。
【0039】ここで、付勢体の付勢力、弁シートと移動
体間の摺動可能距離を適切に設定することで、移動体の
移動量がばらついた場合などでも、閉弁させるには充分
で、弁シートには過大なストレスを与えない閉弁力を安
定して実現することができる。
【0040】また、閉弁力が安定しているため、回転機
構と弁体間に付勢手段を配する必要がなく、復帰開弁時
に回転機構と弁体間の付勢手段などの余分な荷重を引き
上げる必要がなく、動作エネルギーを小さくすることが
できる。
【0041】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、弁体は流路に設けられた弁座に当接可能な弁シ
ートと、回転機構の回転運動を直線運動に変換する直動
変換機構に連結され前記弁シートを保持する保持部材と
で構成され、弁座に当接する部分の近傍の前記弁シート
と前記保持部材との間に隙間が形成されたことを特徴と
するものである。
【0042】そして、遮断動作時、弁シートが弁座に当
接した後保持部材がさらに弁座側に移動するため、弁シ
ートがたわみ変形し保持部材間の隙間が圧縮され、さら
に余った駆動信号分の脱調動作を行う。これが閉弁下死
点となり、この後回転機構が若干の逆転制御を行なった
結果、保持部材は開弁状態における隙間より少ない隙間
を形成する位置まで弁シートから離れる方向に移動す
る。しかし、弁シートにはたわみ変形の応力が残ってい
るため、弁シートは弁座に当接した状態を保持する。
【0043】このたわみ応力は弁シートに過大なストレ
スを与えるほど大きくなく、弁シートを弁座に当接させ
るには充分であり、また逆転制御を含む遮断動作が完了
した場合の保持部材の位置が多少ばらついても前記たわ
み応力の値は大きくかわらないため、閉弁させるには充
分で、弁シートには過大なストレスを与えない閉弁力を
安定して実現することができる。また、閉弁力が安定し
ているため、回転機構と弁体間に付勢手段を配する必要
がなく、復帰開弁時に回転機構と弁体間の付勢手段など
の余分な荷重を引き上げる必要がなく、動作エネルギー
を小さくすることができる。
【0044】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、制御手段は、電源制御可能な駆動回路と、前記
駆動回路に制御信号を印加する制御回路よりなり、休止
状態において前記制御回路は前記駆動回路の電源を切断
することを特徴とするものである。
【0045】そして、閉弁または開弁下死点において余
った駆動信号分の脱調動作を行った後、駆動回路の電源
を切断することによって、ステッピングモータ等の電動
機はホールディングトルクより大幅に弱いディテントト
ルクで回転モーメントを相殺した後一次的に保持され、
弁体や直動変換機構、回転機構に過大なストレスを印加
しない。このとき、駆動電源は消費されないので、電力
消費を軽減することができる。
【0046】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、制御手段はステッピングモータの複数の励磁回
路に回転磁界を発生させる位相差を有する駆動波形を出
力する流体制御装置において、開弁制御の最初の位相状
態が、全閉弁後の逆回転制御の回転磁界における最終位
相状態の次の位相状態であることを特徴とするものであ
る。
【0047】例えば、このステッピングモータが2相バ
イポーラ励磁の場合、1相目と2相目の状態をH、Lで
表記すると、全閉弁時の駆動ステップは、…、HH、H
L、LL、LHのcwの回転磁界を発生させる閉弁方向
制御の後、…、LL、HL、HH、LHで終了するcc
wの回転磁界を発生させる逆転制御を行う。そして、次
の開弁制御は、LL、HL,HH、LH、…から始まる
ccwの回転磁界を発生させる。
【0048】そして、余った駆動信号分の脱調動作にか
かわらず、全閉弁、逆転制御修了後は、ロータはLHの
励磁位置で保持されるため、開弁制御のLLは次の位相
状態となり、再度閉弁方向に逆転することなく、開弁制
御初動において制御信号のロスなく開弁制御を行うこと
ができ、電力消費を軽減することができる。
【0049】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、制御手段はステッピングモータの複数の励磁回
路に回転磁界を発生させる位相差を有する駆動波形を出
力する流体制御装置において、閉弁制御の最初の位相状
態が、全開弁後の逆回転制御の回転磁界における最終位
相状態の次の位相状態であることを特徴とするものであ
る。
【0050】例えば、このステッピングモータが2相バ
イポーラ励磁の場合、1相目と2相目の状態をH、Lで
表記すると、全開弁時の駆動ステップは、…、LH、H
H、HL,LLのccwの回転磁界を発生させる閉弁方
向制御の後、…、HL,HH,LH,LLで終了するc
wの回転磁界を発生させる逆転制御を行う。そして、次
の閉弁制御は、HL、HH、LH、LL、…から始まる
cwの回転磁界を発生させる。
【0051】そして、余った駆動信号分の脱調動作にか
かわらず、全開弁、逆転制御修了後は、ロータはLHの
励磁位置で保持されるため、閉弁制御のHLは次の位相
状態となり、再度開弁方向に逆転することなく、閉弁制
御初動において制御信号のロスなく閉弁制御を行うこと
ができ、電力消費を軽減することができる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0053】(実施例1)図1(a)は本発明の実施例
1の流体制御装置のブロック図である。また、図1
(b)はこの流体制御装置が遮断動作する際の制御信
号、駆動信号、相間の位相状態、弁体の位置を表すタイ
ムチャート図、図1(c)は復帰動作におけるタイムチ
ャート図、(表1)は図1(b)、(c)における相間
の位相状態を定義した真偽値表である。
【0054】図1(a)において、21はステッピング
モータであり、22は2相バイポーラ励磁型ステッピン
グモータ21の回転運動を直線運動に変換する直線運動
変換手段であり、23は直線運動変換手段22の運動に
伴って流路24に設けられた弁座25を開閉可能な弁体
である。このステッピングモーター21、と直線運動変
換手段22と、弁体23とで遮断弁が構成されている。
【0055】28は回転磁界を発生させる位相差をもっ
た制御信号CH1、CH2および電源制御信号Enab
leを出力するマイクロコンピューターなどの制御手
段、26は制御手段28の信号に応じてステッピングモ
ーター21を駆動するドライバICなどの駆動手段、2
9、27はそれぞれ制御手段28、駆動手段26に電力
を供給する電池であり、これら制御手段28、駆動手段
26、電池29、27で制御手段が構成されている。
【0056】図2、図3、図4、図5はそれぞれ本発明
の実施例1の流体制御装置の遮断弁の開弁下死点、遮断
動作状態または復帰動作状態、閉弁下死点、閉弁状態の
断面図である。
【0057】図2において、概ね糸巻き状のコイルボビ
ン41に導線42が巻線された励磁コイル43と、外周
に円筒部を有し内周に櫛歯状の磁極を持った第1の電磁
ヨーク44と、この電磁ヨーク44との間で励磁コイル
43を挟持するように配された概ね円盤状で内周に櫛歯
状の磁極を持った第2の電磁ヨーク45とのセットが2
組、互いの第2の電磁ヨーク45の円盤部を接触させて
配されステータ46を形成している。ステータ46の内
側に同軸に、なべ状に絞り成形された嵌通孔のない金属
性の隔壁47が配されている。隔壁47の内側には第1
の軸受48が挿入され、側面の開放端側には概ねふた状
の合成樹脂製の第2の軸受49が嵌挿されている。第2
の軸受49の外側内面には中心軸に平行な凸状のリブ5
0が、円周上で180°離れた2カ所に形成されてい
る。隔壁47の内側には、円周方向に分極着磁された円
筒形の永久磁石51と、一方の端に送りネジ52を形成
された回転軸53と永久磁石51と回転軸53を同軸に
保持するスリーブ54とで構成されたロータ55が、回
転軸53の送りネジ52側端を第2の軸受49に、逆の
端を第1の軸受48に回転可能に緩挿されて配されてい
る。
【0058】流体室56に取り付け可能な取り付け板5
7は、外周部の2カ所に爪状の嵌合部を形成され、中心
孔に隔壁47が挿入され、第2の軸受49の円筒部が中
心孔を貫通して流体室56側に突出し、隔壁47の外周
との間には合成ゴム製Oリングなどの弾性体シール部材
58が隔壁47の中心軸に対して円周方向に圧縮されて
配されている。取り付け板57の隔壁47側平面にはス
テータ46が当接して配されていて、このステータ46
と隔壁47を押しつけて取り付け板57との間に挟み込
んで、両端を取り付け板57の嵌合部嵌合されて、概ね
コの字形状の支持フレーム59が配されている。
【0059】流体室56内に配された移動体61は、中
心孔に回転軸53の送りネジ54に螺合する円筒カムを
形成され、ステータ46側に概ね円盤状のバネ受けを形
成され、その外周には、第2の軸受49のリブ50と係
合可能な凹状部が、円周上で90°の間隔に4カ所に成
形されている。この凹状部がリブ50と係合すること
で、移動体61と軸受49との回転が防止され、送りネ
ジ54の回転動作が移動体61の前後動作に変換され
る。
【0060】弁体62は、流体室56内に形成された弁
座65に当接可能な概ね円盤状で合成ゴムなどの可撓体
性の弁シート63と、弁シート63のステータ46側面
に当接して配された合成樹脂など剛体製の弁シート保持
部材64とで構成されている。弁シート63の弁座65
当接部の裏面と弁シート保持部材64との間には若干の
隙間69が形成されている。弁シート保護部材64は移
動体61と係合して配されている。弁シート保持部材6
4ととの間には摺動可能な隙間70が設けられている。
移動体61と弁シート保持部材64との間にはコイルス
プリング66が圧縮して保持されている。弁座65の内
径がφ28程度の場合隙間69は0.3mm程度、隙間7
0は0.5〜1mm程度が適切である。ロータ55のスリ
ーブ54と第1の軸受48、第2の軸受49との間に
は、自己潤滑性を有する合成樹脂製のスラストワッシャ
67、68が配されている。
【0061】次に動作、作用について説明する。ガスの
使用状態が異常でなく、各種センサーからの信号が危険
を示していない時、制御回路28はEnabelをLと
し駆動回路26は電源OFF状態になる。
【0062】そして、駆動回路26の出力、1相a、1
相b、2相a、2相bは電池27に対してハイインピー
ダンス状態になり電源が切断された状態である。遮断弁
の弁体23は弁座25から離れていて、この間をガスが
通過できる状態になっている。遮断弁の詳細な状態は図
2に示した開弁下死点より若干緩んだ状態になってい
る。そして、ステッピングモータ21はホールディング
トルクより大幅に弱いディテントトルクしか発生しない
が、大きな応力がかからないために位置を保持してい
る。
【0063】ガスの使用状態が異常であるか、各種セン
サーからの信号が危険を示している時、制御回路28は
図1(b)に示した遮断シーケンスを実行する。まず、
EnableをHとし、CH1、CH2の出力をH、L
で表記すると、HL、HH、LH、LL、そしてまた、
HLとなる回転磁界を発生させる位相差を持った信号を
出力する。これを受けて、駆動手段26はステッピング
モータ21の1相、2相に、+2V、−2V、+2V、
+2V、−2V、+2V、−2V、+2V、そしてま
た、+2V、−2Vを出力する。これを図1(d)の真
偽値表の定義にそって記すと、フェーズ1、2、3、
4、1…と繰り返す駆動信号をステッピングモータ21
に出力する。ここで説明の簡素化のために+−2Vの2
相バイポーラ駆動としたが、他の電圧でも、より多相で
も、モノポーラ駆動でもよい。
【0064】この駆動信号を受けて、ステッピングモー
タ21はcw方向に回転を始め直線運動変換機構22が
回転運動を直線運動に変換し弁体21が弁座25の方向
へ移動し、図1(b)における遮断起動、高速駆動であ
る遮断移動の工程を経て、ついには弁体23が弁座25
に当接し、さらに直線運動変換機構22と弁体23の弁
シートを圧縮し、そして閉弁しめきり工程が終了するま
でその状態で脱調動作を行う。この脱調動作は0.5〜
1mm程度相当の駆動パルスで実施される。図1(b)に
おいてはフェーズ1、2、3、4で遮断しめきり工程が
完了する。
【0065】遮断弁の詳細の状態は、まず図2の開弁下
死点が若干ゆるんだ開弁状態から図3の遮断動作状態に
移行し、弁シート63が弁座65に当接する。この後さ
らに閉弁方向に駆動することによって、弁シート63が
たわみ変形し弁シート保持部材64の間の隙間69が圧
縮され、弁シート保持部材64と移動体61の間の隙間
70がコイルスプリング66に抗して圧縮され、さらに
弁シート63が圧縮変形して、図4の閉弁下死点の状態
になる。
【0066】
【表1】
【0067】この後、制御回路28は図1(b)に示し
たように約0.1〜0.2秒程度EnableをLとす
る遮断休止工程になり、駆動回路26の出力1相
(a)、(b)2相(a)、(b)はハイインピーダン
スとなり電源が切断され、ステッピングモータ21は休
止状態になりcw方向の回転モーメントが相殺される。
駆動回路26の電源が切断されることによって、ステッ
ピングモータ21はホールディングトルクより大幅に弱
いディテントトルクで回転モーメントを相殺した後一次
的に保持され、弁体23や直動変換機構22、ステッピ
ングモータ21に過大なストレスを印加しない。そし
て、駆動電源である電池27は消費されないので、電力
消費を軽減することができる。このとき、制御回路28
の出力CH1、CH2はHでもLでもよい。ここで、遮
断休止状態を約0.1〜0.2秒程度としたが、ステッ
ピングモータ21のイナーシャによって最適に設定され
るべきものである。
【0068】この後、制御回路28は図1(b)に示し
たように、EnableをHとし、CH1、CH2をL
H、HH、HL、LL、そしてまた、LHとする逆方向
の回転磁界を発生させる位相差を持った信号を出力す
る。これを受けて、駆動手段26はフェーズ3、2、
1、4、3…と繰り返す駆動信号をステッピングモータ
21に出力する。この駆動信号を受けて、ステッピング
モータ21はccw方向に回転を始め直線運動変換機構
22が回転運動を直線運動に変換し弁体21が弁座25
から離れるする方向へ移動し、図1(b)における遮断
応力緩和工程を実行し、最終のフェーズ3、2、1、4
の後EnableをLとし遮断応力緩和工程が終了す
る。
【0069】そして、遮断弁の詳細の状態は、図4の閉
弁下死点の状態から図5の閉弁状態に移行し、弁シート
63の圧縮変形が緩和され、弁シート63と弁シート保
持部材64の間の隙間69、弁シート保持部材64と移
動体61の間の隙間70が若干復元する。そして、弁シ
ート63は弁座65に当接し、コイルスプリング66は
圧縮の中間状態を保ち弁シート保持部材64を弁座65
の方向に付勢しているため、ガスが遮断される閉弁状態
になる。なお、実際は遮断応力緩和工程における逆転駆
動の移動量は弁シート63の変形量にもよるが、弁座6
5の内径がφ28程度なら、0.2〜0.4mm程度で充
分である。
【0070】この結果、弁シート63や弁シート保持部
材64、移動体61、かかっていた応力が緩和され、か
つ、弁シート63は弁座65に当接し、コイルスプリン
グ66は圧縮の中間状態を保った、安定した閉弁状態を
実現することができる。つまり、移動体61の移動量が
ばらついた場合などでも、閉弁させるには充分で、弁シ
ート63には過大なストレスを与えない安定した閉弁力
を実現することができる。また、弁シート63はたわみ
変形状態であるため過度の内部応力を発生させず、コイ
ルスプリング66の付勢力が多少ばらついても内部応力
の値は大きく変わらず、安定して弁座65に当接してい
る。
【0071】そして、長期間閉弁状態が継続した場合で
も、弁シート63を構成する合成ゴム等の可撓体が永久
ひずみを発生させ流体閉止機能の低下を招く可能性が少
なく、この可撓体からのブルーム現象やブリード現象を
加速させ固着が発生し開弁不能状態になる可能性を少な
くできる。また、全閉弁状態で長期間の熱ストレスを受
けた場合も、弁シート63など弁体62や、送りネジ5
2と移動体61で構成される直動変換機構、ロータ55
やスラストワッシャ68などの回転機構に大きな応力が
かかることなく、クリープ変形などの障害が発生する可
能性を低くできる。
【0072】また、低温下で閉弁し、これが高温状態に
移行し構成部品の熱膨張係数の差により膨張が発生した
場合も、弁シート63など弁体62や、送りネジ52と
移動体61で構成される直動変換機構、ロータ55やス
ラストワッシャ68などの回転機構に大きな応力がかか
ることなく、機構的にロックし動作不能になる可能性を
低くできる。
【0073】また、図1(b)における遮断しめきり工
程と遮断応力緩和工程との間に遮断休止期間をもうけて
回転モーメントを相殺しているため、逆転制御の追従性
が向上し確実な逆転動作を行うことができ、必要以上の
逆回転動作を行ったり、不要なエネルギーを消費すると
いった不安定要素を軽減できる。
【0074】さらに、閉弁力が安定しているため、取り
付け板57と弁体62との間に付勢手段をもうける必要
がない。
【0075】この後、制御回路28がEnableをL
とし駆動回路26はステッピングモータ21への通電を
停止しているが、ロータ55はディテントトルクのため
その位置を保持し、したがって弁体62は弁座65にコ
イルスプリング66で付勢された安定した閉弁状態を保
持する。
【0076】各種センサーからの信号から危険が解除さ
れ復帰可能とマイコンメータのマイクロコンピュータが
判断した場合や、ガス利用者が危険状態を復旧し、メー
タやリモートコントロール盤に設けられた復帰スイッチ
を操作した場合、ガス供給業者などが通信による遠隔復
帰命令を発信した場合などには、制御回路28は図1
(c)に示した復帰シーケンスを実行する。まずEna
bleをHとし、CH1、CH2を、LH、HH、H
L、LL、そしてまた、LHとする回転磁界を発生させ
る位相差を持った信号を出力する。これを受けて、駆動
手段26はフェーズ3、2、1、4、3…と繰り返す駆
動信号をステッピングモータ21に出力する。この駆動
信号を受けて、ステッピングモータ21はccw方向に
回転を始め直線運動変換機構22が回転運動を直線運動
に変換し弁体21が弁座25から離れるする方向へ移動
し、図1(c)における復帰起動、低速駆動である復帰
開弁、高速駆動である復帰移動の工程を経て、ついには
弁体23がステッピングモータ21の一部に当接する開
弁下死点状態になり、さらに直線運動変換機構22とス
テッピングモータ21の機構的なガタ(クリアランス)
をなくし、そして復帰移動工程が終了するまでその状態
で脱調動作を行う。この脱調動作は0.5〜1mm程度相
当の駆動パルスで実施される。図1(c)においてはフ
ェーズ3、2、1、4で復帰移動工程が完了する。
【0077】遮断弁の詳細の状態は、図5の閉弁状態か
ら、図3の復帰動作状態を経て、図2の開弁下死点の状
態になる。まず図5の閉弁状態から図3の遮断状態に移
行し、弁シート63が弁座65から離脱し、ガスが通過
可能な開弁状態になる。この後さらに開弁方向に駆動す
ることによって、弁シート保持部材64と移動体61
(直線運動変換機構)、送りネジ52、第2の軸受け4
9、スラストワッシャ67、ロータ55とに過大な応力
が発生する開弁下死点の状態になる。
【0078】この後、制御回路28は図1(c)に示し
たように約0.1〜0.2秒程度EnableをLとす
る復帰休止工程になり、駆動回路26の出力1相
(a)、(b)2相(a)、(b)はハイインピーダン
スとなり電源が切断され、ステッピングモータ21は休
止状態になりccw方向の回転モーメントが相殺され
る。駆動回路26の電源が切断されることによって、ス
テッピングモータ21はホールディングトルクより大幅
に弱いディテントトルクで回転モーメントを相殺した後
一次的に保持され、弁体23や直動変換機構22、ステ
ッピングモータ21に過大なストレスを印加しない。そ
して、駆動電源である電池27は消費されないので、電
力消費を軽減することができる。このとき、制御回路2
8の出力CH1、CH2はHでもLでもよい。ここで、
復帰休止状態を約0.1〜0.2秒程度としたが、ステ
ッピングモータ21のイナーシャによって最適に設定さ
れるべきものである。
【0079】この後、制御回路28は図1(c)に示し
たように、EnableをHとし、CH1、CH2をH
L、HH、LH、LL、そしてまた、HLとする逆方向
の回転磁界を発生させる位相差を持った信号を出力す
る。これを受けて、駆動手段26はフェーズ1、2、
3、4、1…と繰り返す駆動信号をステッピングモータ
21に出力する。この駆動信号を受けて、ステッピング
モータ21はcw方向に回転を始め直線運動変換機構2
2が回転運動を直線運動に変換し弁体21が弁座25に
接近する方向へ移動し、図1(c)における復帰応力緩
和工程を実行し、最終のフェーズ1、2、3、4の後E
nableをLとし遮断応力緩和工程が終了する。
【0080】この結果、遮断弁の詳細の状態は、図2の
開弁下死点の状態から、弁シート保持部材64と移動体
61、送りネジ52、第2の軸受け49、スラストワッ
シャ67、ロータ55の応力が緩和された開弁状態に移
行する。なお、復帰応力緩和工程における逆転駆動の移
動量は、構成部品の線膨張係数にもよるが、0.1〜
0.2mm程度で充分である。
【0081】そして、ロータ55と移動体61または弁
シート保持部材64とで第2の軸受け49やスラストワ
ッシャ67を強く挟みこまず、移動体61と第2の軸受
け49との間、および弁シート保持部材64と第2の軸
受け49との間は剛体的に接触しておらずロータ55と
移動体62とを引張する応力が緩和されているため、長
期間の熱ストレスを受けた場合も弁シート保持部材64
と移動体61、送りネジ52、第2の軸受け49、スラ
ストワッシャ67、ロータ55にクリープ変形などの障
害が発生する可能性を低くできる。また、低温下で開弁
し、これが高温状態に移行しこれら構成部品、特に第2
の軸受け49、移動体61、および弁シート保持部材6
4等の合成樹脂と金属性の回転軸53との熱膨張係数の
差により膨張が発生した場合も、弁シート保持部材64
と移動体61、送りネジ52、第2の軸受け49、スラ
ストワッシャ67、ロータ55に大きな応力がかかるこ
となく、機構的にロックし動作不能になる可能性を低く
できる。
【0082】また、図1(c)における復帰移動工程と
復帰応力緩和工程との間に復帰休止期間をもうけて回転
モーメントを相殺しているため、逆転制御の追従性が向
上し確実な逆転動作を行うことができ、必要以上の逆回
転動作を行ったり、不要なエネルギーを消費するといっ
た不安定要素を軽減できる。
【0083】また、図5の閉弁状態において、移動体6
1と弁シート保持部材64との間のコイルスプリング6
6は開弁状態時より圧縮されており、したがって復帰起
動を助ける付勢力となるため、復帰起動に必要なトルク
を小さくすることができ、より電力消費を低減すること
ができる。
【0084】また、図1(b)に示した遮断シーケンス
の遮断応力緩和工程における最終のフェーズが3、2、
1、4であり、応力が緩和されているためにフェーズ4
の位置で保持され、図1(c)に示した復帰シーケンス
の最初のフェーズが3、2、1、4であるため、再度閉
弁方向に逆転することなく、復帰シーケンス起動時にお
いて制御信号のロスなく復帰制御を行うことができ、電
力消費を軽減することができる。
【0085】同様に、図1(c)に示した復帰シーケン
スの復帰応力緩和工程における最終のフェーズが1、
2、3、4であり、応力が緩和されているためにフェー
ズ4の位置で保持され、図1(b)に示した遮断シーケ
ンスの最初のフェーズが1、2、3、4であるため、再
度開弁方向に逆転することなく、遮断シーケンス起動時
において制御信号のロスなく遮断制御を行うことがで
き、電力消費を軽減することができる。
【0086】また、本実施例においては電気信号の切替
によって制御信号の遅延が少ないためマイクロコンピュ
ータなどの制御回路との相性のよい電動機のなかでも、
マイクロコンピュータのHL信号をそのまま制御に用い
ることができ、フィードバック制御が不要のためON−
OFFのスイッチングだけの単純な駆動回路を用いるこ
とができるPM形ステッピングモータを回転機構とした
ため、回転機構、制御手段ともに安価に提供できると同
時に、これら回転機構、制御手段ともに単純な構成で故
障が少なく信頼性の高い流体制御装置を提供できる。同
時に、ステッピングモータには接点部分が存在しないた
め、可燃性ガスや、水中など腐食性雰囲気の中でも安全
性、耐久性を高めることができる。
【0087】また、図2のようにステッピングモータの
ロータ55とステータ46の間に隔壁47を設けること
ができるため、ロータ55だけを流体中とし簡単に流体
封止が可能である。
【0088】なお、上記実施例では、直線運動変換機構
は送りネジと円筒カムの組合せで構成されているが、円
筒カム同士の組合せでも、ラックアンドピニオンでもよ
い。
【0089】また、回転機構はステッピングモータなど
の電動機で示したが、超音波モータや、流体タービン
や、回動シリンダなどでもよい。
【0090】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、制御手段
によって制御される回転機構の回転運動を直線運動に変
換して弁体を駆動し流路の開閉を行う流体制御制御装置
において、全閉弁時は閉弁下死点を超える制御駆動を行
った後、若干の逆回転制御を行い機械的応力を緩和させ
るため、全閉弁後の逆回転制御によって、全閉弁動作が
終了した後、弁体は弁座に当接しかつ押しつけ力が緩和
された状態になっているため、長期間閉弁状態が継続し
た場合でも、弁シートを形成する合成ゴム等の可撓体が
永久ひずみを発生させ流体閉止機能の低下を招く可能性
が少なく、可撓体からのブルーム現象やブリード現象を
加速させ固着が発生し開弁不能状態になる可能性を少な
くできる。また、全閉弁状態で長期間の熱ストレスを受
けた場合も、弁シートなど弁体や、直動変換機構、回転
機構に大きな応力がかかることなく、クリープ変形など
の障害が発生する可能性を低くできる。また、低温下で
閉弁し、これが高温状態に移行し構成部品の熱膨張係数
の差により膨張が発生した場合も、弁シートなど弁体
や、直動変換機構、回転機構に大きな応力がかかること
なく、機構的にロックし動作不能になる可能性を低くで
きるという有利な効果を有する。
【0091】また、本発明の流体制御装置は、制御手段
によって制御される回転機構の回転運動を直線運動に変
換して弁体を駆動し流路の開閉を行う流体制御制御装置
において、全開弁時は開弁下死点を超える制御駆動を行
った後、若干の逆回転制御を行い機械的応力を緩和させ
るため、全開弁後の逆回転制御によって、全開弁動作が
終了した後、弁体は回転機構の本体や固定部と剛体的に
接触しておらず回転機構と弁体とを引張する応力が緩和
されているため、長期間の熱ストレスを受けた場合も弁
体、直動変換機構、回転機構にクリープ変形などの障害
が発生する可能性を低くできる。また、低温下で開弁
し、これが高温状態に移行し構成部品の熱膨張係数の差
により膨張が発生した場合も、弁体や、直動変換機構、
回転機構に大きな応力がかかることなく、機構的にロッ
クし動作不能になる可能性を低くできるという有利な効
果を有する。
【0092】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、全閉弁時は閉弁下死点を超える制御駆動を行っ
た後、若干の休止期間をもうけ、さらに若干の逆回転制
御を行うため、この休止期間によって、閉弁方向回転の
回転モーメントが相殺され、確実な逆回転動作を行うこ
とができるため、逆回転制御における回転機構の追従性
を向上し、必要以上の逆回転動作を行ったり、不要なエ
ネルギーを消費するといった不安定要素を軽減できると
いう有利な効果を有する。
【0093】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、全開弁時は開弁下死点を超える制御駆動を行っ
た後、若干の休止期間をもうけ、さらに若干の逆回転制
御を行うため、この休止期間によって、開弁方向回転の
回転モーメントが相殺され、確実な逆回転動作を行うこ
とができるため、逆回転制御における回転機構の追従性
を向上し、必要以上の逆回転動作を行ったり、不要なエ
ネルギーを消費するといった不安定要素を軽減できると
いう有利な効果を有する。
【0094】また、本発明の流体制御装置は、上記に加
えて、電動機と、電動機の回転運動を直線運動に変換す
る直動変換機構と、前記直動変換機構に連結された弁体
とでなる流体制御弁と、前記流体制御弁に電気信号を印
加する駆動手段よりなるため、電気信号の切替によって
制御信号の遅延が少なく簡単に逆転制御が行えるという
有利な効果を有する。
【0095】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、電動機はステッピングモータであり、駆動手段
は前記ステッピングモータの複数の相に回転磁界を発生
させる信号を出力し、逆回転駆動時は前記回転磁界の回
転方向を逆にする信号を出力するため、簡単な構成のP
M型ステッピングモータを使用することによって回転機
構を安価に提供できると同時に、マイクロコンピュータ
などの制御信号をそのまま利用し、ステッピングモータ
の複数の相に位相差の異なるパルスを入力することによ
って容易に回転磁界を発生させることができるため、制
御手段も安価であり、これら回転機構、制御手段ともに
単純な構成で故障が少なく信頼性の高い流体制御装置を
提供できる。同時に、ステッピングモータには接点部分
が存在しないため、可燃性ガスや、水中など腐食性雰囲
気の中でも安全性、耐久性を高めることができる。ま
た、ステッピングモータのロータとステータの間に隔壁
を設けることができるため、ロータだけを流体中とし簡
単に流体封止が可能であるという有利な効果を有する。
【0096】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、弁体は回転機構の回転運動を直線運動に変換す
る直動変換機構に直結された移動体と、流路に設けられ
た弁座に当接可能で、前記移動体との間で若干量摺動可
能な弁シートと、前記移動体と前記弁シートを離反させ
るよう配された付勢体とで構成されているため、遮断動
作時は回転機構が回転し直動変換機構が直線運動に変換
し、移動体と弁シート、付勢体が一体的に弁座側に移動
し、弁シートが弁座に当接する。この後、弁シートと移
動体間の摺動可能距離分移動体はさらに弁座側に移動
し、付勢体の付勢力が増加する。弁シートと移動体間の
近接下死点において余った駆動信号分の脱調動作を行
う。これが閉弁下死点となり、この後回転機構が若干の
逆転制御を行なった結果、移動体は付勢体に付勢され摺
動可能距離より少なく弁シートから離れる方向に移動す
る。
【0097】しかし、弁シートは付勢体に付勢され弁座
に当接した状態を保持する。ここで、付勢体の付勢力、
弁シートと移動体間の摺動可能距離を適切に設定するこ
とで、移動体の移動量がばらついた場合などでも、閉弁
させるには充分で、弁シートには過大なストレスを与え
ない閉弁力を安定して実現することができる。
【0098】また、閉弁力が安定しているため、回転機
構と弁体間に付勢手段を配する必要がなく、復帰開弁時
に回転機構と弁体間の付勢手段などの余分な荷重を引き
上げる必要がなく、動作エネルギーを小さくすることが
できるという有利な効果を有する。
【0099】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、弁体は流路に設けられた弁座に当接可能な弁シ
ートと、回転機構の回転運動を直線運動に変換する直動
変換機構に連結され前記弁シートを保持する保持部材と
で構成され、弁座に当接する部分の近傍の前記弁シート
と前記保持部材との間に隙間が形成されているため、遮
断動作時、弁シートが弁座に当接した後保持部材がさら
に弁座側に移動するため、弁シートがたわみ変形し保持
部材間の隙間が圧縮され、さらに余った駆動信号分の脱
調動作を行う。これが閉弁下死点となり、この後回転機
構が若干の逆転制御を行なった結果、保持部材は開弁状
態における隙間より少ない隙間を形成する位置まで弁シ
ートから離れる方向に移動する。
【0100】しかし、弁シートにはたわみ変形の応力が
残っているため、弁シートは弁座に当接した状態を保持
する。このたわみ応力は弁シートに過大なストレスを与
えるほど大きくなく、弁シートを弁座に当接させるには
充分であり、また逆転制御を含む遮断動作が完了した場
合の保持部材の位置が多少ばらついても前記たわみ応力
の値は大きくかわらないため、閉弁させるには充分で、
弁シートには過大なストレスを与えない閉弁力を安定し
て実現することができる。
【0101】また、閉弁力が安定しているため、回転機
構と弁体間に付勢手段を配する必要がなく、復帰開弁時
に回転機構と弁体間の付勢手段などの余分な荷重を引き
上げる必要がなく、動作エネルギーを小さくすることが
できるという有利な効果を有する。
【0102】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、制御手段は、電源制御可能な駆動回路と、前記
駆動回路に制御信号を印加する制御回路よりなり、休止
状態において前記制御回路は前記駆動回路の電源を切断
するため、閉弁または開弁下死点において余った駆動信
号分の脱調動作を行った後、駆動回路の電源を切断する
ことによって、ステッピングモータ等の電動機はホール
ディングトルクより大幅に弱いディテントトルクで回転
モーメントを相殺した後一次的に保持され、弁体や直動
変換機構、回転機構に過大なストレスを印加しない。こ
のとき、駆動電源は消費されないので、電力消費を軽減
することができるという有利な効果を有する。
【0103】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、制御手段はステッピングモータの複数の励磁回
路に回転磁界を発生させる位相差を有する駆動波形を出
力する流体制御装置において、開弁制御の最初の位相状
態が、全閉弁後の逆回転制御の回転磁界における最終位
相状態の次の位相状態であるため、例えば、このステッ
ピングモータが2相バイポーラ励磁の場合、1相目と2
相目の状態をH、Lで表記すると、全閉弁時の駆動ステ
ップは、…、HH、HL、LL、LHのcwの回転磁界
を発生させる閉弁方向制御の後、…、LL、HL、H
H、LHで終了するccwの回転磁界を発生させる逆転
制御を行う。そして、次の開弁制御は、LL、HL、H
H、LH、…から始まるccwの回転磁界を発生させ
る。そして、余った駆動信号分の脱調動作にかかわら
ず、全閉弁、逆転制御修了後は、ロータはLHの励磁位
置で保持されるため、開弁制御のLLは次の位相状態と
なり、再度閉弁方向に逆転することなく、開弁制御初動
において制御信号のロスなく開弁制御を行うことがで
き、電力消費を軽減することができるという有利な効果
を有する。
【0104】さらに、本発明の流体制御装置は、上記に
加えて、制御手段はステッピングモータの複数の励磁回
路に回転磁界を発生させる位相差を有する駆動波形を出
力する流体制御装置において、閉弁制御の最初の位相状
態が、全開弁後の逆回転制御の回転磁界における最終位
相状態の次の位相状態であるため、例えば、このステッ
ピングモータが2相バイポーラ励磁の場合、1相目と2
相目の状態をH、Lで表記すると、全開弁時の駆動ステ
ップは、…、LH、HH、HL、LLのccwの回転磁
界を発生させる閉弁方向制御の後、…、HL、HH、L
H、LLで終了するcwの回転磁界を発生させる逆転制
御を行う。そして、次の閉弁制御は、HL、HH、L
H、LL、…から始まるcwの回転磁界を発生させる。
そして、余った駆動信号分の脱調動作にかかわらず、全
開弁、逆転制御修了後は、ロータはLHの励磁位置で保
持されるため、閉弁制御のHLは次の位相状態となり、
再度開弁方向に逆転することなく、閉弁制御初動におい
て制御信号のロスなく閉弁制御を行うことができ、電力
消費を軽減することができるという有利な効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施例1の流体制御装置のブロ
ック図 (b)同装置が遮断動作する際の制御信号、駆動信号、
相間の位相状態、弁体の位置を表すタイミングチャート (c)同装置が復帰動作する際の制御信号、駆動信号、
相間の位相状態、弁体の位置を表すタイミングチャート
【図2】同装置の遮断弁における開弁下死点状態の断面
【図3】同遮断弁における遮断動作状態、または復帰動
作状態の断面図
【図4】同遮断弁における閉弁下死点状態の断面図
【図5】同遮断弁における閉弁状態の断面図
【図6】従来の遮断弁装置のブロック図
【符号の説明】
21 ステッピングモータ(回転機構) 22 直線運動変換機構 23 弁体 24 流路 25 弁座 26 駆動回路 28 制御回路 30 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 卓久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3H062 AA02 AA12 BB28 BB33 CC02 DD09 EE06 FF10 FF30 HH02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御手段によって制御される回転機構の
    回転運動を直線運動に変換して弁体を駆動し流路の開閉
    を行う流体制御装置において、全閉弁時は閉弁下死点を
    超える制御駆動を行った後、若干の逆回転制御を行い機
    械的応力を緩和させる流体制御装置。
  2. 【請求項2】 制御手段によって制御される回転機構の
    回転運動を直線運動に変換して弁体を駆動し流路の開閉
    を行う流体制御装置において、全開弁時は開弁下死点を
    超える制御駆動を行った後、若干の逆回転制御を行い機
    械的応力を緩和させる流体制御装置。
  3. 【請求項3】 全閉弁時は閉弁下死点を超える制御駆動
    を行った後、若干の休止期間を設け、さらに若干の逆回
    転制御を行う請求項1記載の流体制御装置。
  4. 【請求項4】 全開弁時は開弁下死点を超える制御駆動
    を行った後、若干の休止期間を設け、さらに若干の逆回
    転制御を行う請求項2記載の流体制御装置。
  5. 【請求項5】 電動機と、電動機の回転運動を直線運動
    に変換する直動変換機構と、前記直動変換機構に連結さ
    れた弁体とでなる流体制御弁と、前記流体制御弁に電気
    信号を印加する駆動手段とよりなる請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の流体制御装置。
  6. 【請求項6】 電動機をステッピングモータとし、駆動
    手段は前記ステッピングモータの複数の相に回転磁界を
    発生させる信号を出力すると共に、逆回転駆動時は前記
    回転磁界の回転方向を逆にする信号を出力する請求項5
    記載の流体制御装置。
  7. 【請求項7】 弁体は回転機構の回転運動を直線運動に
    変換する直動変換機構に直結された移動体と、流路に設
    けられた弁座に当接可能で、前記移動体との間で若干量
    摺動可能な弁シートと、前記移動体と前記弁シートを離
    反させるよう配された付勢体とで構成された請求項1ま
    たは3記載の流体制御装置。
  8. 【請求項8】 弁体は流路に設けられた弁座に当接可能
    な弁シートと、回転機構の回転運動を直線運動に変換す
    る直動変換機構に連結され前記弁シートを保持する保持
    部材とで構成され、弁座に当接する部分の近傍の前記弁
    シートと前記保持部材との間に隙間が形成された請求項
    1、3または7記載の流体制御装置。
  9. 【請求項9】 制御手段は、電源制御可能な駆動回路
    と、前記駆動回路に制御信号を印加する制御回路とより
    なり、休止状態において前記制御回路は前記駆動回路の
    電源を切断する請求項5または6記載の流体制御装置。
  10. 【請求項10】 制御手段はステッピングモータの複数
    の励磁回路に回転磁界を発生させる位相差を有する駆動
    波形を出力する流体制御装置において、開弁制御の最初
    の位相状態が、全閉弁後の逆回転制御の回転磁界におけ
    る最終位相状態の次の位相状態である請求項6記載の流
    体制御装置。
  11. 【請求項11】 制御手段はステッピングモータの複数
    の励磁回路に回転磁界を発生させる位相差を有する駆動
    波形を出力する流体制御装置において、閉弁制御の最初
    の位相状態が、全開弁後の逆回転制御の回転磁界におけ
    る最終位相状態の次の位相状態である請求項6記載の流
    体制御装置。
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