JP3420261B2 - ポンプの運転方法およびポンプ装置 - Google Patents

ポンプの運転方法およびポンプ装置

Info

Publication number
JP3420261B2
JP3420261B2 JP16146192A JP16146192A JP3420261B2 JP 3420261 B2 JP3420261 B2 JP 3420261B2 JP 16146192 A JP16146192 A JP 16146192A JP 16146192 A JP16146192 A JP 16146192A JP 3420261 B2 JP3420261 B2 JP 3420261B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump
motor
stopped
present
impeller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16146192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH062692A (ja
Inventor
伸一 高橋
清司 柳沢
日出明 小林
新太郎 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP16146192A priority Critical patent/JP3420261B2/ja
Publication of JPH062692A publication Critical patent/JPH062692A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3420261B2 publication Critical patent/JP3420261B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、流体機械の運転方法、
特に、該流体機械を使用目的で運転しない、すなわち流
体機械がその機能を停止しているときの運転方法、およ
びこの運転方法を実現するための装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般にポンプに水を入れたまま運転しな
いで、例えば2〜3ヵ月という長期間放置すると、錆付
ロックや水あかロックという状態が発生する。ここで、
錆付ロックとは、酸化物(いわゆる錆:酸化第二鉄)
が、例えば、図13および図14に示すように、マウス
リング7と羽根車6cとの間隙等、回転部品と固定部品
との間の0.1mm程度の小さい間隙13に蓄積し、異なる
部品同士が一体となり、ポンプが起動できなくなる現象
である。また、水あかロックとは、回転部品と固定部品
との間の間隙に水あかが蓄積して、同様にポンプが起動
できなくなる現象である。このような現象を防止する一
般的な方法としては、従来、作業員が時期を見計らっ
て、適宜、ポンプを運転して、錆や水あかが各種間隙に
蓄積しないようにしていた。また、数ヶ月間ポンプを運
転しない場合には、ポンプ内部の水を完全に抜いて、各
種間隙に酸化物や水あかが蓄積しないようにした。 【0003】また、他に関連する技術として特開昭61
−241496号公報に記載されている技術がある。こ
の技術は、ポンプの吐出側に圧力タンクが設けられ、目
標水量が過小水量の運転時には、落水しそうになると、
ポンプの回転数を上げて、圧力タンク内に目標水量より
も過剰分を一時的に蓄え、その後、ポンプを微速運転す
ると共に、圧力タンク内の水を放出して、落水の防止を
図りつつ起動停止頻度を少なくするものである。したが
って、この技術は、あくまでもポンプとしての機能、す
なわち目的の流量の水を他の設備等に供給する際の技術
であり、流体機械としての機能を停止している期間の技
術である本願の発明とは、異なる。なお、この従来技術
において、微速運転する時間は、圧力タンクの容量等に
よって異なるが、数分程度である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の方法では、作業員が時期を見計らって、適
宜、運転しているため、運転間隔が不定期的になりがち
で、しかも、ポンプを使用しないときには、電源を遮断
してポンプを完全に停止させるため、錆や水あかが大量
に蓄積してしまうことがあり、特に、図14に示すよう
に、マウスリング7と羽根車6cとの間隙等、回転部分
と固定部分とに形成される間隙量の小さい間隙に錆や水
あかが蓄積し易く、錆付ロックや水あかロックが起こる
ことがある。 【0005】また、ポンプが完全に停止している状態か
らポンプを起動すると、図17に示すように、瞬間的に
メカニカルシールの回転部分8と固定部分9との接触部
に間隙15が生じ、この間隙15に砂等の異物16が挟
まることがあるため、メカニカルシールの寿命低下や漏
れ量増大による性能低下を招くことがある。また、ポン
プが完全に停止した状態からポンプを起動すると衝撃ト
ルクが大きくなるため、図13に示すように、キー10
等の回転軸11周りの部品寿命が低下してしまう。さら
に、条件によっては、例え数日間でも停止状態にある
と、図18に示すように、軸受け12に作用する荷重が
1ヶ所に集中するため、この期間中に振動を受けると荷
重が作用している部分が集中して壊食するフレッティン
グコロージョンという現象が発生する場合もある。 【0006】すなわち、従来の方法では、ポンプとして
の機能を停止している間に、錆付ロックや水あかロック
が起こる可能性があり、かつポンプの耐久性の低下を招
くという問題点もあった。本発明は、このような従来の
問題点について着目してなされたもので、錆付ロックや
水あかロックを防ぎ、かつ流体機械の耐久性を向上させ
ることができるポンプ装置、およびポンプの運転方法を
提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明によるポンプの運転方法は、電
動機で駆動するポンプの運転方法であって、ポンプの吐
出側での水の需要がなく、ポンプの機能を停止させてお
く期間中、電動機への電力供給と電力遮断を交互に繰り
返して行うことにより、ポンプの吐出流量は得られない
がポンプの羽根車自体は回転している状態を維持するよ
うにポンプの羽根車を微速で起動回転及び慣性回転させ
ることを特徴とするものである 【0008】 【0009】 【作用】ポンプを使用目的で運転しないときには、ポン
プの吐出流量がゼロの状態で、ポンプを微速運転する。
このように、使用目的で運転しないときも、ポンプを微
速運転することにより、ポンプの回転部分と固定部分と
の間隙内の流体に、僅かではあるがせん断力が働くた
め、この間隙に錆や水あかがほとんど溜らず、錆付きロ
ックや水あかロックを確実に防ぐことができる。 【0010】また、ポンプを完全に停止している状態か
らポンプを起動すると、メカニカルシールの回転部分
は、極めて微少時間の間は回転トルクが作用しても固定
部分との摩擦力のために回転しない。しかし、回転トル
クが回転を抑えている摩擦力を越えると瞬間的に回転部
分は回転を始め、その反動で瞬間的に回転部分と固定部
分との接触部に間隙が生じ、前述したように、この間隙
に異物が挟まることがある。しかし、本発明のように、
微速運転している状態からポンプを使用目的で駆動して
も、回転部分は基本的に常時回転しているので、前述し
たような間隙は生じず、また、生じてもその隙間量は小
さく、この間隙に異物が挾まってメカニカルシールの摺
動面を傷付けることはほとんどない。 【0011】さらに、ポンプは常時動作している状態な
ので、使用目的で運転していないときから使用目的での
運転開始したときにおいても、ポンプへの衝撃トルクが
小さくなり、軸等の寿命を長くすることができる。ま
た、ポンプは常時駆動している状態なので、軸受等の1
ヶ所に荷重が集中することがなく、フレッティングコロ
ージョンが防止できる。 【0012】 【実施例】以下、本発明に係るポンプ装置の各種実施例
について、図に基づいて説明する。まず、本発明に係る
ポンプ装置の第1の実施例について、図1を用いて説明
する。本実施例のポンプ装置は、ポンプ3と、ポンプ3
の吸込側に設けられている吸込配管202と、この吸込
配管202に設けられている仕切り弁203と、ポンプ
3の吐出側に設けられている吐出配管213と、この吐
出配管213に設けられている仕切り弁208及び逆止
弁206と、吐出配管213に接続されている圧力タン
ク210と、ポンプ3を駆動する電動機2と、電動機2
に供給される電力の周波数を変える可変周波数インバー
タ装置1と、を有して構成されている。なお、吸込配管
203の上流側には、受水槽200が設けられている。 【0013】ポンプ3を使用目的で運転する際は、ポン
プ3の定格回転数が得られるよう、インバータ装置1を
調節して運転する。ここで、ポンプ3の定格回転数は、
一般的に、1000〜3600rpm程度である。数日
以上の長期に渡りポンプ3の機能を停止させておく期間
には、インバータ装置1により周波数を可能な限り低
くして電動機2を微速回転に変え、ポンプ3の羽根車を
微速で回転させておく。この微速回転数は、ポンプ3の
吐出口から流体が吐出しない回転数で、具体的には、ポ
ンプ3の種類や据付状態によって異なるが、定格回転数
のほぼ5%未満の回転数である(このとき、インバータ
装置1の出力周波数は約3Hzである。)。すなわち、
ポンプ3の機能を停止させておく期間中は、ポンプ3と
して機能しては困るので、水頭を低下させて、ポンプ3
吐出流量得られないポンプ3の羽根車自体は回転
している状態を維持するようにポンプ3の羽根車を微速
で回転させておくのである。 【0014】この状態では、図13および図15に示す
ように、マウスリング7と羽根車6cとの間隙13の流
体に、せん断力が作用するため、この間隙13にも錆や
水あか14が蓄積することはなく、錆付ロックや水あか
ロックを確実に防止することができる。また、微速運転
している状態からポンプ3として機能する目的の使用状
態にした場合は、図13、図16および図17に示すよ
うに、メカニカルシールの回転部分8は既に回転してい
るため、目的の使用状態にした際に回転部分8と固定部
分9との接触部に間隙15は生じず、また、生じてもそ
の隙間量は小さい。よって、間隙15に砂等の異物16
が挟まりにくくなり、異物16によるメカニカルシール
の摺動面の摩耗が減少し、メカニカルシールの寿命向上
を図ることができると共に、間隙15からの漏れ量増加
による性能低減を防止できる。また、微速運転している
状態から目的の使用状態にポンプ3を起動した場合に
は、電動機2の起動トルクは減少し、このためポンプ3
への衝撃トルクが低減できるので、図13に示すよう
に、キー10等の回転軸11周りの部品寿命が大幅に伸
ばすことができる。また、電動機2の起動トルクの減少
によりコイルに蓄積される熱も減少するので、ポンプ3
の許容起動頻度を向上させることができ、しいては電動
機2の寿命向上にも図ることができる。さらに、図19
に示すように、軸受12は、常時回転して、軸受12の
1ヶ所に荷重Fが集中することがないので、ポンプ3の
機能停止時にポンプ3が振動を受けてもフレッティング
コロージョンは生じない。 【0015】なお、本実施例において、微速運転の設定
を確実にするため、例えば、図2に示すように、周波数
設定部20に定格運転である高速モード21、中速モー
ド22、低速モード23の他に、微速モード24を設定
しておくことが好ましい。ここで、また、図3に示すよ
うに、周波数設定部25が摘み式のものであれば、微速
運転を実現する周波数の所に、微速26等の表示をして
おくことが好ましい。 【0016】次に、本発明に係るポンプ装置の第2の実
施例について、図4を用いて説明する。本実施例のポン
プ装置は、極数変換電動機4と、極数変換電動機4の極
数を変換させて、前述した定格回転および微速回転を実
現する切替スイッチ5と、極数変換電動機4により回転
するポンプ3と、を有して構成されている。極数変換電
動機4は、高速用と低速用の2つのコイルを有し、低速
用のコイルは、前述した微速回転数を実現するために、
極数が数百もあるものを用いている。本実施例において
も、切替スイッチ5を操作することにより、微速運転が
可能なので、第1の実施例と同様の効果を得ることがで
きる。 【0017】次に、本発明に係るポンプ装置の第3の実
施例について、図5を用いて説明する。本実施例のポン
プ装置は、ポンプ3と、ポンプ3の定格運転を実現させ
る親電動機6aおよびポンプ3の微速運転を実現させる
子電動機6bを有する親子電動機6と、親電動機6aと
子電動機6bとの切替を行う切替スイッチ5と、を備え
ている。ここで、子電動機6bの極数は、第2の実施例
において説明したように、微速運転を実現するために、
数百程度ある。 【0018】定格運転を行うときには、切替スイッチ5
の定格回転数側をオンにして、定格運転を行い、微速運
転を行うときには、切替スイッチ5の微速回転側をオン
にして、微速運転を行う。このように、本実施例におい
ても、微速運転が可能なので、第1の実施例と同様の効
果を得ることができる。 【0019】次に、本発明に係るポンプ装置の第4の実
施例について、図6および図7を用いて説明する。本実
施例のポンプ装置は、ポンプ3の機能を停止させておく
際には、電源の開閉を定期的に繰り返して行い、吐出流
量が得られないようにしてポンプ3の羽根車をその慣性
力で回転させておくもので、ポンプ3および電動機2の
他に、電動機2と電源とを接続するラインに設けられて
いるマグネットスイッチ32を開閉動作させる電源開閉
装置を備えているものである。すなわち、本実施例のポ
ンプ装置において、ポンプ3の機能を停止させておく期
間中は、電動機2への電力供給と電力遮断とを交互に繰
り返して行うことにより、ポンプ3の吐出流量は得られ
ないがポンプ3の羽根車自体は回転している状態を維持
するようにポンプ3の羽根車を微速で起動回転及び慣性
回転させておくのである。 【0020】電源開閉装置は、押しボタンスイッチ3
3,34と、押しボタンスイッチ34を保持するための
a接点35と、a接点35およびマグネットスイッチ3
2を動作させるコイル38と、タイマT137と、タイ
マT137に電圧がかかると点灯する表示ランプ39
と、タイマT137の設定時間T1終了後に閉じるa接点
40と、a接点40が閉じると励磁するコイル42と、
コイル42の励磁により閉じるa接点43と、コイル4
2の励磁により開くb接点36と、タイマT244と、
タイマT244の設定時間T2終了後に開くb接点41
と、を有して構成されている。 【0021】押しボタンスイッチ34を押すと、コイル
38が励磁され、a接点35が閉じ自己保持される。こ
れと共に、マグネットスイッチ32も閉じ、電動機2が
回転する。また、タイマT37にも電圧がかかり、ラ
ンプ39が点灯する。タイマT37に電圧がかかった
ときから設定時間T後に、a接点40が閉じて、コイ
ル42が励磁される。コイル42の励磁により、a接点
43が閉じると共に、b接点36が開く。b接点36が
開くと、コイル38が消磁されるので、マグネットスイ
ッチ32が開き、電動機2はその強制回転が停止され
る。すなわち、電動機2は、回転し始めてT時間後に
は電源投入による強制回転が停止されているものであ
る。b接点36が開くと、さらに、タイマT37に電
圧がかからなくなり、a接点40が開く。一方、a接点
43が閉じると、タイマT44に電圧がかかる。 【0022】タイマT244に電圧がかかったときから
設定時間T2後に、b接点41が開くため、コイル42
は消磁され、b接点36は閉じる。よって、再び、コイ
ル38が励磁されて、マグネットスイッチ3が閉じ、電
動機2は回転する。すなわち、電動機2は、停止した後
2時間後に回転し始める。電動機2には、図7に示す
ように、T1時間電力が供給され、T2時間電力が遮断さ
れ、再び、T1時間電力が供給され、以下、押しボタン
スイッチ33が押されるまで、これを繰り返す。ところ
で、ここで重要なのは、タイマT244の設定時間T2
ある。すなわち、電源遮断後、電動機2およびポンプ3
を完全に停止させないように、これらが慣性で回転して
いる時間を設定時間T2としなければならない。したが
って、実際の設定時間T2の値としては長くても、数十
秒ということになる。なお、設定時間T1については、
本実施例では、数秒に設定している。 【0023】以上、本実施例によっても、ポンプ3の機
能を継続的に停止させておくときでも、ポンプ3の羽根
車は継続的に回転しているので、基本的に前述の実施例
と同様の効果を得ることができる。但し、本実施例の場
合、電源回路の開閉を繰り返すことになるので、電源系
統の寿命は短くなってしまう。 【0024】次に、本発明に係るポンプ装置の第5の実
施例について、図8を用いて説明する。本実施例は、電
動機として親子電動機6を用い、ポンプ3の機能を継続
的に停止させておくとき、ポンプ3の羽根車が停止しな
いように、子電動機6bの電源の開閉を第4の実施例と
同様に定期的に繰り返して行うもので、ポンプ3および
親子電動機6の他に、親電動機6aと電源とを接続する
ラインおよび子電動機6bと電源とを接続するラインに
設けられているマグネットスイッチ51,52を開閉動
作させる電源開閉装置を備えているものである。 【0025】電源開閉装置は、押しボタンスイッチ5
4,57,58と、押しボタンスイッチ57を保持する
ためのa接点56と、a接点55と、b接点61と、a
接点56、b接点61およびマグネットスイッチ51を
動作させるコイル59と、その他、第4の実施例と同様
に、タイマT137と、タイマT244等と、を有して構
成されている。 【0026】押しボタンスイッチ57を押すと、コイル
59が励磁され、a接点56およびa接点55が閉じ、
b接点61が開く。さらに、マグネットネットスイッチ
51が閉じて、親電動機6aが駆動する。押しボタンス
イッチ58を押すと、コイル59は消磁され、マグネッ
トスイッチ51は開くので、親電動機6aは停止する。
一方、b接点61は閉じるので、ランプ39は点灯する
と共に、コイル38は励磁され、タイマT137に電圧
がかかる。このコイル38の励磁により、マグネットス
イッチ52が閉じて、子電動機6bが駆動する。以下、
第4の実施例と同様に、押しボタンスイッチ54,57
が押されるまで、子電動機6bは、T1時間起動、T2
間停止を繰り返す。 【0027】押しボタンスイッチ57が押されると、コ
イル59は再び励磁され、b接点61が開いて、ランプ
39は消灯すると共に、コイル38が消磁され、子電動
機6bは停止する。一方、コイル59が励磁されるの
で、マグネットスイッチ51が閉じて、親電動機aは駆
動する。ポンプ3の機能を継続的に停止させておくとき
でも、子電動機6bの電源の定期的な開閉により、ポン
プ3の羽根車は継続的に回転しているので、第4の実施
例と同様と同様の効果を得ることができる。但し、本実
施例の場合、子電動機6bの電源回路のみが定期的に開
閉させるので、通常の運転を行う親電動機6aの電源系
統の寿命が短くなることはない。 【0028】次に、本発明に係る第6の実施例につい
て、図9〜図11を用いて説明する。 【0029】本実施例は、2台のポンプ601,602
を並列的に水道本管に直結したものに、本発明を適用し
たものである。図9に示すように、水道本管には、統合
吸込管605が接続されている。この統合吸込管605
には、仕切り弁606が設けられ、その下流側で、1号
機ポンプ側吸込管607と2号機ポンプ側吸込管608
とに分岐している。この1号機ポンプ側吸込管607及
び2号機ポンプ側吸込管608には、それぞれ、1号機
ポンプ601、2号機ポンプ602が接続されている。
1号機ポンプ601及び2号機ポンプ602の吐出側に
は、それぞれ、1号機ポンプ側吐出配管609、2号機
ポンプ側吐出配管610が接続され、その下流側で、こ
れらの配管609,610は、統合吐出配管615と接
続している。1号機ポンプ側吐出配管609及び2号機
ポンプ側吐出配管610には、それぞれ、仕切り弁61
3,614及び逆止弁611,612が設けられてい
る。また、統合吐出配管615には、内部に空気溜りを
持つ圧力タンク(ダイヤフラムタンクでもよい。)61
6と、ここの圧力に応じた圧力信号を出力する圧力セン
サ617とが接続されている。 【0030】各ポンプ601,602には、それぞれ、
1号機ポンプ用モータ603、2号機ポンプ用モータ6
04が接続されている。これらのモータ603,604
は、制御装置400に接続されている。制御装置400
は、図10及び図11に示すように、インバータ40
4,405を有する駆動回路と、インバータ404,4
05を制御する制御回路とを有して構成されている。制
御装置400の駆動回路は、図10に示すように、電源
PWと、各モータ用のインバータ404,405と、主
配線遮断器401と、主回路接続用電磁接触器402,
403(図11に示す)の主回路接点402a,403
aと、インバータ起動用リレー406,407(図11
に示す)の接点406a,407aと、を有して構成さ
れている。なお、同図中、N1,N2は、インバータ出
力の周波数指令信号である。 【0031】制御装置400の制御回路は、図11に示
すように、メインスイッチ501と、トランス、ダイオ
ードブリッジ、レギュレータ等で構成される安定化電源
502と、主回路接続用電磁接触器402,403と、
インバータ起動用リレー406,407と、コントロー
ラ530とを有して構成されている。コントローラ53
0は、マイコン508と、圧力制御する際の目標値(例
えば、H0、H1、H3)を設定するためのスイッチ5
18と、例えば変速指令から固定指令又は固定指令から
変速指令に切り替えるための速度ポイントを設定するた
めのスイッチ516と、圧力センサ617からの圧力信
号を取り込むためのインターフェース520と、マイコ
ン508と電磁接触器402,403,…等とのインタ
ーフェース503とを有して構成されている。 【0032】マイコン508は、安定化電源502から
の電力を受け取る電源端子509と、中央演算処理装置
(CPU)513と、CPU513が演算するためのプ
ログラムやデータ等が記憶されているメモリ514と、
CPU513からのデジタル信号の周波数指令をアナロ
グ信号に変換するD/A変換器510,511と、スイ
ッチ518から送られてくる圧力制御の目標値の入力ポ
ート512と、スイッチ519から送られてくる速度ポ
イントの入力ポート516と、インターフェース520
を介して送られてくる圧力信号の入力ポート517と、
インターフェース503を介して電磁接触器402,4
03,…等に駆動信号を出力する出力ポート515と、
を有して構成されている。 【0033】本実施例では、一方のポンプ(ここでは、
以下の説明の都合上、1号機ポンプ601とする。)が
運転しているときには、他方のポンプ(2号機ポンプ6
02)の機能が停止している。この際、機能を停止して
いる2号機ポンプ602は、機能停止期間が長期に渡る
場合、2号機ポンプ602の羽根車が回転していない
と、前述したように、錆付きロック、水あかロック或い
はフレッテングコロージョンが発生するおそれがある。
そこで、本実施例では、機能を停止している側のポンプ
602用のインバータ405には、機能停止期間に渡
り、マイコン508から微速運転用の周波数指令信号N
2を出力し、第1の実施例と同様に、吐出流量がゼロの
状態でポンプ602の羽根車を微速回転させている。な
お、この間、運転している側のポンプ601用のインバ
ータ404には、圧力センサ617からの圧力信号に応
じた周波数指令信号N1を出力し、目的の吐出流量が得
られるようポンプ601を駆動させている。ここで、運
転している側のポンプの回転数変動範囲は、通常、定格
回転数の100%から80%までの範囲内である。 【0034】以上のように、本実施例では、運転してい
る側のポンプは目的の吐出流量が得られる一方で、機能
を停止している側のポンプは、機能停止期間中、その羽
根車が微速回転してるので、錆付きロック、水あかロッ
ク或いはフレッテングコロージョンの発生を防止するこ
とができる。 【0035】なお、以上の実施例では、機能を停止して
いる期間中、継続的に、ポンプの羽根車を微速回転させ
ているが、振動が少ない場合や振動の影響が少ない場合
には、フレッテングコロージョンが発生しない周期で、
断続的に、微速運転するようにしてもよい。 【0036】さらに、以上の実施例においては、本発明
をポンプ装置に適用して例を説明したが、本発明は、こ
れに限定されるものではなく、圧縮機や送風機にも適用
できることは言うまでもない。この場合、電動機の回転
数は、いくら小さくてもよいが、電動機が回転していな
ければ、前述したような効果を得ることができないの
で、図12に示すように、消費電力を考慮し、回転数を
変えても消費電力がほぼ一定の値を示す回転数で運転す
ることが好ましい。また、以上の実施例では、流体機械
の原動機として、電動機を用いたもののみを説明した
が、タービン等で駆動するものに、本発明を適用しても
よい。この場合、タービンへの入力量を調整して微速運
転を行うことになる。 【0037】 【発明の効果】本発明によれば、ポンプの機能を停止さ
せているときでも、ポンプを微速運転しているので、ポ
ンプの回転部分と固定部分との間隙の流体に、僅かでは
あるがせん断力が作用し、この間隙に錆や水あか等はほ
とんど溜らず、錆付きロックや水あかロックを確実に防
ぐことができる。また、ポンプを使用目的で運転開始す
るときでも、ポンプは微速運転しているので、ポンプへ
の衝撃トルクが小さくなり、軸等の寿命を長くすること
ができる上に、フレッティングコロージョンやメカニカ
ルシールの異物噛み込み等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る第1の実施例のポンプ装置の構成
を示す説明図である。 【図2】本発明に係る第1の実施例のポンプ装置の周波
数設定部の上面図である。 【図3】本発明に係る第1の実施例のポンプ装置の他の
周波数設定部の上面図である。 【図4】本発明に係る第2の実施例のポンプ装置の構成
を示す説明図である。 【図5】本発明に係る第3の実施例のポンプ装置の構成
を示す説明図である。 【図6】本発明に係る第4の実施例のポンプ装置の電源
回路図である。 【図7】本発明に係る第4の実施例のポンプ装置の使用
目的で運転しないときの動作説明図である。 【図8】本発明に係る第5の実施例のポンプ装置の電源
回路図である。 【図9】本発明に係る第6の実施例のポンプ装置の構成
を示す説明図である。 【図10】本発明に係る第6の実施例の駆動回路の回路
図である。 【図11】本発明に係る第6の実施例の制御回路の回路
図である。 【図12】電動機の回転数と消費電力との関係を示すグ
ラフである。 【図13】ポンプの全体断面図である。 【図14】ポンプが停止しているときのマウスリングと
羽根車と間隙の状態を示すポンプの要部断面図である。 【図15】ポンプが微速運転しているときのマウスリン
グと羽根車と間隙の状態を示すポンプの要部断面図であ
る。 【図16】通常のメカニカルシールの状態を示すメカニ
カルシールの断面図である。 【図17】異物が挟まったメカニカルシールの状態を示
すメカニカルシールの断面図である。 【図18】ポンプ停止時に軸受けに作用する力を示す軸
受の断面図である。 【図19】ポンプ微速運転時に軸受けに作用する力を示
す軸受の断面図である。 【符号の説明】 1,404,405…可変周波インバータ装置、2…電
動機、3…ポンプ、4…極数変換電動機、5…切替スイ
ッチ、6…親子電動機、6a…親電動機、6b…子電動
機、6c…羽根車、7…マウスリング、8…メカニカル
シールの回転部分、9…メカニカルシールの固定部分、
11…回転軸、12…軸受け、20…周波数設定部、3
2,51,52…マグネットスイッチ、33,34,5
4,57,58…押しボタンスイッチ、37…タイマT
1、44…タイマT2。601…1号機ポンプ、602…
2号機ポンプ、603…1号機ポンプ用モータ、604
…2号機ポンプ用モータ、400…制御装置。
フロントページの続き (72)発明者 秋山 新太郎 千葉県習志野市東習志野七丁目1番1号 株式会社 日立製作所 習志野工場内 (56)参考文献 特開 昭62−197679(JP,A) 特開 昭61−241496(JP,A) 特開 昭63−55395(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04D 15/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 電動機で駆動するポンプの運転方法であ
    って、ポンプの吐出側での水の需要がなく、ポンプの機
    能を停止させておく期間中、電動機への電力供給と電力
    遮断を交互に繰り返して行うことにより、ポンプの吐出
    流量は得られないがポンプの羽根車自体は回転している
    状態を維持するようにポンプの羽根車を微速で起動回転
    及び慣性回転させることを特徴とするポンプの運転方
    法。
JP16146192A 1992-06-19 1992-06-19 ポンプの運転方法およびポンプ装置 Expired - Lifetime JP3420261B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16146192A JP3420261B2 (ja) 1992-06-19 1992-06-19 ポンプの運転方法およびポンプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16146192A JP3420261B2 (ja) 1992-06-19 1992-06-19 ポンプの運転方法およびポンプ装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002376671A Division JP2003176787A (ja) 2002-12-26 2002-12-26 ポンプの運転方法およびポンプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH062692A JPH062692A (ja) 1994-01-11
JP3420261B2 true JP3420261B2 (ja) 2003-06-23

Family

ID=15735551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16146192A Expired - Lifetime JP3420261B2 (ja) 1992-06-19 1992-06-19 ポンプの運転方法およびポンプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3420261B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4623038B2 (ja) * 2007-03-30 2011-02-02 三菱電機株式会社 給水ポンプのモータ制御装置
JP2018107970A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 川本電産株式会社 消火ポンプユニット及び消火ポンプユニットの制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH062692A (ja) 1994-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5782610A (en) Method of stopping scroll compressor that is driven by 3-phase DC motor
US4887941A (en) Method and apparatus for starting series-coupled vacuum pumps
ZA200101504B (en) Speed reduction switch.
JP2007162659A (ja) 排水ポンプ装置
JPH074372A (ja) スクリュウ型コンプレッサの起動・停止装置付き調節装置
JP3420261B2 (ja) ポンプの運転方法およびポンプ装置
US3940668A (en) Dual duty drive with induction motor
JP4069328B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6471704B2 (ja) 電動コンプレッサ
JP4684478B2 (ja) 給水装置の制御方法
JP2003176787A (ja) ポンプの運転方法およびポンプ装置
CN103511292A (zh) 排水泵
JPH09140185A (ja) ブラシレスモーター駆動回路の保護装置
CN110121597B (zh) 涡旋压缩机
JP4774886B2 (ja) 流体遮断装置
JPS6117715A (ja) 電磁軸受制御方法および装置
JP2809346B2 (ja) 冷凍機用圧縮機
JP2737892B2 (ja) 圧縮機などの電動機器の起動の制御方法と装置
JPH10136692A (ja) ステッピングモータの駆動停止方法
KR100282365B1 (ko) 센서리스 비엘디씨(bldc) 모터의 구동방법
JPH1193859A (ja) ポンプ駆動装置
JPH02130285A (ja) 空気調和機
EP0533061A1 (en) Easily started DC motor apparatus
JPS63266179A (ja) 冷凍装置の圧縮機の運転制御方法
KR100756489B1 (ko) 자기자화모터 구동회로

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090418

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090418

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100418

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110418

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120418

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120418

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418

Year of fee payment: 10