JP2003193730A - ヒンジ装置および開閉体の調整方法ならびにヒンジ装置の組付方法 - Google Patents

ヒンジ装置および開閉体の調整方法ならびにヒンジ装置の組付方法

Info

Publication number
JP2003193730A
JP2003193730A JP2001400254A JP2001400254A JP2003193730A JP 2003193730 A JP2003193730 A JP 2003193730A JP 2001400254 A JP2001400254 A JP 2001400254A JP 2001400254 A JP2001400254 A JP 2001400254A JP 2003193730 A JP2003193730 A JP 2003193730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
adjustment block
main body
opening
hinge device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001400254A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3711932B2 (ja
Inventor
Hirotatsu Matsuo
弘達 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2001400254A priority Critical patent/JP3711932B2/ja
Publication of JP2003193730A publication Critical patent/JP2003193730A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3711932B2 publication Critical patent/JP3711932B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hinges (AREA)
  • Superstructure Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トランクリッドの建て付け調整に際し、作業
効率を向上させる。 【解決手段】 車体側の固定ブラケット35とトランク
リッド37側の可動ブラケット39とは、車体前方の第
1リンク41および同後方の第2リンク47を介して連
結される。固定ブラケット35には、取付ねじ55によ
りスプリングワッシャを介して調整ブロック53が取り
付けられる。固定ボルト59を調整ブロック53の長孔
53bに挿入し固定ブラケット35に仮締結した状態
で、トランクリッドを閉じ、第1リンク41を調整ブロ
ック53に接触させる。このときトランクリッド37が
車体より上方に突出した状態となるよう、調整ブロック
53を取付ねじ55を中心として回転させておく。この
状態でトランクリッド37を閉じると、第1リンク41
が調整ブロック53を押圧して回転させ、車体との面差
が基準内に収まった状態で押圧動作を停止する。その
後、トランクリッド37を開放し、固定ボルト59を締
結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、本体に対して開
閉可能な開閉体の取り付けに用いられるヒンジ装置およ
び開閉体の調整方法ならびにヒンジ装置の組付方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車における開閉体に設けられるヒン
ジ装置に関し、例えば開閉体としてトランクリッドの場
合は、図19に示すように、車体1とトランクリッド3
との間に、4リンク構造のヒンジ装置5を使用するもの
がある(実開平5−54165号および特開平9−88
403号公報参照)。
【0003】図20は上記したヒンジ装置5の側面図、
図21は同平面図である。このヒンジ装置5は、車体1
側に固定ブラケット7が固定されるととともに、トラン
クリッド3側に可動ブラケット9が固定され、固定ブラ
ケット7と可動ブラケット9とは、車体前方側にて第1
リンク11により、回動支持ピン13,15を介して回
動可能に連結されるとともに、車体後方側にて第2リン
ク17により、回動支持ピン19,21を介して回動可
能に連結されている。
【0004】そして、固定ブラケット7の一端部の第1
リンク11に対向する部位には、調整ボルト23が取り
付けられ、この調整ボルト23の頭部23aには樹脂製
のキャップ25が被せられている。樹脂製のキャップ2
5は、調整ボルト23の頭部23aが第1リンク11に
直接接触することによる不具合、つまり、トランクリッ
ド3の開閉時や走行時の振動入力に起因する干渉異音
や、干渉傷による外観品質の低下および錆の発生を防止
するために設けている。
【0005】トランクリッド3を閉じた状態で、第1リ
ンク11が樹脂製のキャップ25に接触することで、第
1,第2各リンク11,17および固定,可動各ブラケ
ット7,9からなる4リンクで、図22の模式図で示す
ような四角形27が形作られ、これによりトランクリッ
ド3の車体1に対する建て付け調整位置が相対的に決ま
る。なお、図22中で符号29はロック機構である。
【0006】したがって、調整ボルト23のねじ込み量
を変化させることで、上記4リンクの四角形27が変形
し、これに伴いトランクリッド3の建て付け位置が調整
される。
【0007】なお、固定ブラケット7は、金属製のプレ
ート状部材からなり、図20に示す取付孔7aを介して
ボルト・ナット31(図19参照)により車体1に固定
される。一方、可動ブラケット9は、金属製のL形部材
からなり、トランクリッド3の内面に、図21に示す取
付孔9aを利用してボルト・ナット33(図20参照)
により固定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のヒンジ装置では、次のような問題がある。
【0009】(1)調整ボルト23は上下方向に移動す
るので、図23の二点鎖線で示す調整位置のように、第
1リンク11が調整ボルト23に対して片当たりする場
合があり、このため調整ボルト23の上下方向の調整量
の変化に対し、トランクリッド3の建て付け変化量が連
続的に変化せず、調整作業はトランクリッド3を何回も
開け閉めしながら行う必要が生じ、時間および費用が多
大となって作業効率の悪化を招いている。
【0010】(2)調整ボルト23は、車体を組み立て
るときに取り付けており、その時点でトランクリッド3
の車体1への仮組み付けを行い、塗装工程およびトリム
部品の組付工程を経た後、調整ボルト23を回転させて
トランクリッド3の建て付け調整を行っている。このた
め、調整ボルト23を回転させる際には、ねじ部に入り
込み固着した塗料によって抵抗が大きくなり、工具を用
いる必要が生じ、時間および費用が多大となって作業効
率の悪化を招いている。
【0011】(3)調整ボルト23に被せる樹脂製のキ
ャップ25は、本来の建て付け調整機能とは異なる、干
渉異音や干渉傷などの不具合対応のために新たに追加す
るものであることから、その分部品点数の増加を招きコ
スト高を招く。さらに、樹脂製キャップ25そのものに
厚みあり、このキャップ25を調整後に調整ボルト23
に被せることで、前記図22に示した4リンクの四角形
27の形が変化し、建て付け位置がずれるので、キャッ
プ25を被せる前に、キャップ25の厚みを見込んで調
整ボルト23による建て付け調整を行う必要があり、時
間および費用が多大となって作業効率の悪化を招いてい
る。
【0012】そこで、この発明は、トランクリッドの建
て付け調整に際し、時間および費用を低減させて作業効
率を向上させることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、開閉体とこの開閉体を開閉可能
に支持する本体側との間に回動可能に取り付けられる第
1リンクおよび第2リンクを備えたヒンジ装置におい
て、前記第1リンクと前記本体とのいずれか一方に取り
付けられ、いずれか他方に前記開閉体の閉時に当接する
ことで、前記開閉体の前記本体に対する建て付け調整を
行う調整ブロックを設け、この調整ブロックは、前記い
ずれか他方との接触位置が、連続的に変化するよう移動
可能に取り付けられる構成としてある。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
において、前記調整ブロックは、前記第1リンクと前記
本体とのいずれか他方との接触部が凸曲面に形成される
とともに、前記いずれか他方に対して接近離反する方向
に移動調整可能となるよう一部位を中心として回転可能
に設けられる構成としてある。
【0015】請求項3の発明は、請求項2の発明の構成
において、前記調整ブロックと、前記第1リンクと前記
本体とのいずれか一方との間に、調整ブロックの調整移
動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与手段を備える構
成としてある。
【0016】請求項4の発明は、請求項3の発明の構成
において、前記抵抗力付与手段は、前記調整ブロック
と、前記第1リンクと前記本体とのいずれか一方との間
に介装した弾性手段である構成としてある。
【0017】請求項5の発明は、請求項3の発明の構成
において、前記調整ブロックの回転中心となる一部位は
取付具によって取り付けられ、この取付状態で、前記調
整ブロックと、前記第1リンクと前記本体とのいずれか
一方との間に隙間が形成されかつ、前記調整ブロック
と、前記第1リンクと前記本体とのいずれか一方との少
なくとも一方側に設けられて、前記取付具による取付状
態で他方側に圧接する圧接突起を設けて前記抵抗力付与
手段とした構成としてある。
【0018】請求項6の発明は、請求項2ないし5のい
ずれかの発明の構成において、前記調整ブロックは回転
中心を中心とする円弧状の長孔を備え、この長孔に挿入
する締結具により、前記第1リンクと前記本体とのいず
れか一方に締結固定される構成としてある。
【0019】請求項7の発明は、請求項3の発明の構成
において、前記調整ブロックは、回転中心を中心とする
円弧状の長孔を備え、この長孔内に挿入されて前記第1
リンクと前記本体とのいずれか一方に前記調整ブロック
を固定する固定具を設け、この固定具と前記長孔の側壁
との間で、前記調整ブロックの調整移動に対する抵抗力
が発生するように構成してある。
【0020】請求項8の発明は、請求項7の発明の構成
において、前記長孔の幅を、前記固定具の外径より小さ
くするとともに、前記長孔の少なくとも一方の側壁に隣
接するスリットを前記長孔に沿って設け、前記固定具を
前記長孔に挿入することで、前記少なくとも一方の側壁
が前記スリット側に変形する構成としてある。
【0021】請求項9の発明は、請求項1の発明の構成
において、前記第1リンクと前記本体との間に、互いに
平行でない非平行部位を設け、前記調整ブロックは、こ
の非平行部位に設けられて、非平行部位に沿って直線的
に移動可能である構成としてある。
【0022】請求項10の発明は、請求項9の発明の構
成において、前記調整ブロックは、前記第1リンクと前
記本体とのいずれか他方に対する接触部が、凸曲面に形
成されている構成としてある。
【0023】請求項11の発明は、請求項9または10
の発明の構成において、前記調整ブロックと、前記第1
リンクと前記本体とのいずれか一方との間には、前記調
整ブロックの調整移動に対して抵抗力を付与する抵抗力
付与手段が設けられている構成としてある。
【0024】請求項12の発明は、請求項11の発明の
構成において、前記抵抗力付与手段は、前記調整ブロッ
クの調整移動方向と直交する方向に形成される溝と、こ
の溝に係合する突起とかならる係合部を備えている構成
としてある。
【0025】請求項13の発明は、請求項11の発明の
構成において、前記抵抗力付与手段は、前記調整ブロッ
クの調整移動方向に延長して形成される凹部に収容され
る粘性剤と、この粘性剤内に挿入されて前記凹部内を移
動可能な突起部とを備えている構成としてある。
【0026】請求項14の発明は、請求項11の発明の
構成において、前記抵抗力付与手段は、前記調整ブロッ
クの調整移動方向に延長して形成される凹部と、この凹
部の左右両側面に弾性的に押圧して前記凹部内を移動可
能な一対の押圧片とを備えている構成としてある。
【0027】請求項15の発明は、請求項11ないし1
4のいずれかの発明の構成において、前記第1リンクと
前記本体とのいずれか一方に固定ブロックを設け、この
固定ブロックと前記調整ブロックとの間に、抵抗力付与
手段を設けた構成としてある。
【0028】請求項16の発明は、請求項9ないし15
のいずれかの発明の構成において、前記調整ブロック
は、その調整移動方向に長い長孔を備え、この長孔に挿
入する固定具により、前記第1リンクと前記本体とのい
ずれか一方に固定される構成としてある。
【0029】請求項17の発明は、請求項12の発明の
構成において、前記第1リンクと前記本体とのいずれか
一方の前記抵抗力付与手段と反対側に、前記調整ブロッ
クの調整移動方向に延長する凹部を形成し、前記調整ブ
ロックは、前記凹部に入り込むことで前記第1リンクと
前記本体とのいずれか一方に固定される固定爪を備えて
いる構成としてある。
【0030】請求項18の発明は、請求項1ないし17
のいずれかの発明の構成において、前記調整ブロック
は、樹脂で構成されるものとしてある。
【0031】請求項19の発明は、開閉体とこの開閉体
を開閉可能に支持する本体側との間に回動可能に取り付
けられる第1リンクおよび第2リンクを備えたヒンジ装
置を有する開閉体の調整方法において、前記第1リンク
と前記本体とのいずれか一方に取り付けられて、いずれ
か他方に前記開閉体の閉時に当接する調整ブロックを設
け、この調整ブロックを、前記いずれか他方との接触位
置を連続的に変化させることで、前記開閉体の前記本体
に対する建て付け調整を行う開閉体の調整方法としてあ
る。
【0032】請求項20の発明は、請求項19の発明の
開閉体の調整方法において、前記調整ブロックは、前記
第1リンクと前記本体とのいずれか他方との接触部が凸
曲面に形成されるとともに、前記いずれか他方に対して
接近離反する方向に移動調整可能となるよう一部位を中
心として回転可能に設けられ、前記調整ブロックを、前
記開閉体の閉時に開閉体が前記本体に対して正規の状態
よりも開方向となるよう組み付け、前記開閉体を閉じて
前記調整ブロックを前記第1リンクと前記本体とのいず
れか他方に接触させ、さらに開閉体を閉じ方向に押圧し
て前記調整ブロックを移動させて、前記開閉体を本体に
対して正規の閉じ状態とし、この状態で前記開閉体を開
放して前記調整ブロックを、前記第1リンクと前記本体
とのいずれか一方に固定するものとしてある。
【0033】請求項21の発明は、請求項19の発明の
開閉体の調整方法において、前記第1リンクと前記本体
との間に、互いに平行でない非平行部位を有し、前記調
整ブロックは、この非平行部位に設けられて、非平行部
位に沿って直線的に移動可能であり、前記開閉体を前記
本体に対して開放した状態で、前記第1リンクと前記車
体とのいずれか一方上の任意の位置に、前記調整ブロッ
クを載置し、この状態で前記開閉体を閉じた後、この閉
じ状態を確認し、正規の閉じ状態となっていない場合に
は、前記調整ブロックを、前記第1リンクと前記本体と
のいずれか一方に対して前記非平行部位に沿って直線的
に移動させ、正規の閉じ状態となっている場合には、前
記調整ブロックを前記第1リンクと前記車体とのいずれ
か一方に固定するものとしてある。
【0034】請求項22の発明は、開閉体とこの開閉体
を開閉可能に支持する本体側との間に回動可能に取り付
けられる第1リンクおよび第2リンクを備えたヒンジ装
置を有し、前記第1リンクと前記本体とのいずれか一方
に取り付けられて、いずれか他方に前記開閉体の閉時に
当接する調整ブロックを設けるとともに、前記第1リン
クと前記本体との間に、互いに平行でない非平行部位を
設定し、前記調整ブロックは、この非平行部位に設けら
れて、非平行部位に沿って直線的に移動可能であり、前
記第1リンクと前記車体とのいずれか一方上の任意の位
置に、前記調整ブロックを載置し、この状態で前記開閉
体を閉じた後、この閉じ状態を確認し、正規の閉じ状態
となっていない場合には、前記調整ブロックを、前記第
1リンクと前記本体とのいずれか一方に対して前記非平
行部位に沿って直線的に移動させ、正規の閉じ状態とな
っている場合には、前記調整ブロックを前記第1リンク
と前記車体とのいずれか一方に固定するヒンジ装置の組
付方法であって、前記調整ブロックを前記第1リンクと
前記車体とのいずれか一方に取り付ける前に、この取付
位置に治具ゴマを取り付け、この状態で前記本体に対し
て塗装を行い、塗装後に前記治具ゴマを取り外して前記
調整ブロックを前記第1リンクと前記車体とのいずれか
一方に取り付けるヒンジ装置の組付方法としてある。
【0035】請求項23の発明は、請求項22の発明の
ヒンジ装置の組付方法において、前記治具ゴマを繰り返
し使用するものとしてある。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、調整ブロック
を、第1リンクと本体とのいずれか一方に対して移動さ
せることで、調整ブロックの第1リンクと本体とのいず
れか他方に対する接触位置が連続的に変化するので、開
閉体の調整作業が容易なものとなって作業効率を向上さ
せることができる。
【0037】請求項2の発明によれば、調整ブロックの
第1リンクと本体とのいずれか他方に対する接触位置が
凸曲面に沿って連続的に変化し、開閉体の調整作業がよ
り容易なものとなる。
【0038】請求項3の発明によれば、調整ブロックを
移動させて位置調整した状態で、開閉体の開閉作業を行
っても、抵抗力付与手段により調整ブロックのずれを防
止することができる。
【0039】請求項4の発明によれば、調整ブロック
と、第1リンクと車体とのいずれか一方との間に弾性手
段を介装することで、これら両者間に相対移動時での抵
抗を付与することができ、調整ブロックを移動させて位
置調整した状態で、開閉体の開閉作業を行っても、調整
ブロックのずれを防止することができる。
【0040】請求項5の発明によれば、調整ブロックを
取付具により第1リンクと車体とのいずれか一方に取り
付けた状態とすることで、調整ブロックと、第1リンク
と車体とのいずれか一方との少なくとも一方側に設けた
圧接突起は、他方側に圧接し、これにより調整ブロック
は調整移動時での抵抗が付与されるので、調整ブロック
を移動させて位置調整した状態で、開閉体の開閉作業を
行っても、調整ブロックのずれを防止することができ
る。
【0041】請求項6の発明によれば、調整ブロックを
位置調整のために回転移動させても、締結具は長孔の適
宜位置から挿入できるので、調整ブロックに対する締結
固定作業を確実に行うことができる。
【0042】請求項7の発明によれば、締結具を長孔に
挿入して第1リンクと車体とのいずれか一方に仮締結す
ることで、調整ブロックと、第1リンクと車体とのいず
れか一方との間に相対移動時での抵抗が付与されるの
で、調整ブロックを移動させて位置調整した状態で、開
閉体の開閉作業を行っても、調整ブロックのずれを防止
することができる。
【0043】請求項8の発明によれば、締結具を長孔に
挿入して第1リンクと車体とのいずれか一方に仮締結す
ることで、長孔内の少なくとも一方の側壁がスリット側
に変形し、締結具と側壁との間が圧接状態となるので、
調整ブロックと、第1リンクと車体とのいずれか一方と
の間に、相対移動時での抵抗を付与することができる。
【0044】請求項9の発明によれば、調整ブロック
を、第1リンクと車体とのいずれか一方に対して非平行
部位に沿って直線移動させることで、調整ブロックの第
1リンクと車体とのいずれか一方に対する接触位置が連
続的に変化し、開閉体の調整作業が容易なものとなる。
【0045】請求項10の発明によれば、調整ブロック
の第1リンクと車体とのいずれか一方に対する接触位置
が凸曲面に沿って確実に連続的に変化し、開閉体の調整
作業がより容易なものとなる。
【0046】請求項11の発明によれば、調整ブロック
を移動させて位置調整した状態で、開閉体の開閉作業を
行っても、抵抗力付与手段により調整ブロックのずれを
防止することができる。
【0047】請求項12の発明によれば、溝に突起が係
合することで、移動調整後の調整ブロックのずれを防止
することができる。
【0048】請求項13の発明によれば、凹部に収容さ
れる粘性剤内に突起部が挿入されることで、移動調整後
の調整ブロックのずれを防止することができる。
【0049】請求項14の発明によれば、凹部の左右両
側面に対し押圧片が弾性的に押圧してすることで、移動
調整後の調整ブロックのずれを防止することができる。
【0050】請求項15の発明によれば、調整ブロック
と固定ブロックとの間に設けた抵抗力付与手段により、
調整ブロックを移動させて位置調整した状態で、開閉体
の開閉作業を行っても、調整ブロックのずれを防止する
ことができる。
【0051】請求項16の発明によれば、調整ブロック
を位置調整のために直線的に移動させても、固定具は長
孔の適宜位置から挿入できるので、調整ブロックに対す
る固定作業を確実に行うことができる。
【0052】請求項17の発明によれば、第1リンクと
本体とのいずれか一方の凹部に入り込む固定爪を、調整
ブロックに一体化できるので、調整ブロックを第1リン
クと本体とのいずれか一方に固定するための専用の固定
具を別途設ける必要がなく、部品点数が少なくて済む。
【0053】請求項18の発明によれば、調整ブロック
自体が樹脂で構成されているので、第1リンクとの接触
による干渉異音や干渉傷に起因する不具合を、別途樹脂
製のキャップなどを設けることなく防止でき、このため
別途設けた場合の樹脂製キャップ分を見込んだ建て付け
量を考慮する必要がなく、調整作業が容易なものとな
る。
【0054】請求項19の発明によれば、調整ブロック
を、第1リンクと車体とのいずれか一方に対して移動さ
せることで、調整ブロックの第1リンクと車体とのいず
れか他方に対する接触位置が連続的に変化するので、開
閉体の調整作業が容易なものとなって作業効率を向上さ
せることができる。
【0055】。
【0056】請求項20の発明によれば、開閉体を閉じ
方向に押圧して調整ブロックを回転移動させて、開閉体
を本体に対して正規の閉じ状態とし、この状態で開閉体
を開放して調整ブロックを固定すればよいので、調整作
業は1回で済み、極めて容易なものとなる。
【0057】請求項21の発明によれば、調整ブロック
を、第1リンクと車体とのいずれか一方に対して非平行
部位に沿って直線的に移動させることで、調整ブロック
の第1リンクと車体とのいずれか他方に対する接触位置
が連続的に変化し、開閉体の調整作業が容易なものとな
る。
【0058】請求項22の発明によれば、塗装工程にお
いて調整ブロックの第1リンクと車体とのいずれか一方
への取付部位への塗料の付着が回避され、調整ブロック
の第1リンクと車体とのいずれか一方への取付作業が容
易となる。
【0059】請求項23の発明によれば、治具ゴマを繰
り返し使用することで、治具ゴマを多数用意する必要が
なく、コスト低下を図ることができる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0061】図1は、この発明の第1の実施形態を示す
ヒンジ装置の側面図で、このヒンジ装置は、前記図19
〜図23に示した従来のヒンジ装置と同様な4リンク構
造であり、本体としての図示しない車体側に固定ブラケ
ット35が固定されるととともに、開閉体としてのトラ
ンクリッド37側に可動ブラケット39が固定される。
【0062】固定ブラケット35と可動ブラケット39
とは、図中で左方向の車体前方側にて第1リンク41に
より、回動支持ピン43,45を介して回動可能に連結
されるとともに、車体後方側にて第2リンク47によ
り、回動支持ピン49,51を介して回動可能に連結さ
れている。
【0063】第1リンク41は、長手方向中央部よりや
や固定ブラケット35側にてトランクリッド37側に凸
となる屈曲部41aを有し、この屈曲部41aとトラン
クリッド37側の回動支持ピン43との間の部位は、ト
ランクリッド37が車体に対して閉じた状態を示す図1
中で左側の車体前方側の上下方向位置が高くなるよう傾
斜している傾斜部位41bを備えている。符号36は、
固定ブラケット35を車体に取り付けるための取付孔で
ある。
【0064】上記した第1リンク41の傾斜部位41b
における屈曲部41a近傍位置の下方の固定ブラケット
35の側面には、樹脂製の調整ブロック53が取り付け
られている。図2は、上記した調整ブロック53と固定
ブラケット35の分解斜視図である。
【0065】調整ブロック53は、円形の板状ブロック
で構成され、図1中で右側の端部付近に取付孔53aを
備えるとともに、同左側の端部付近には、前記取付孔5
3aを中心とした円弧状の長孔53bが形成されてい
る。一方、固定ブラケット35側には、取付孔53aに
対応する取付用ねじ孔35aおよび、長孔53bに対応
する固定用ねじ孔35bがそれぞれ形成されている。
【0066】取付ねじ55を取付孔53aに挿入して対
応する取付用ねじ孔35aにねじ込む際には、調整ブロ
ック53と固定ブラケット35との間に、抵抗力付与手
段として弾性手段を構成するスプリングワッシャ57を
介装する。取付ねじ55は、ねじ部の基端に段部55a
を有し、段部55aが固定ブラケット35に接触した状
態で、スプリングワッシャ57に適度な弾性力を発生さ
せる。また、長孔53bには締結具としての固定ボルト
59を挿入し、対応する固定用ねじ孔35bにねじ込む
ことで、調整ブロック53が固定ブラケット35に締結
固定される。
【0067】上記固定状態で、調整ブロック53は、図
1に示すように、固定ブラケット35の上端から一部が
突出した状態となる。トラックリッド37の閉時には、
この突出した調整ブロック53の上端に、第1リンク4
1の傾斜部位41aの下面が当接する。すなわち、調整
ブロック53は、第1リンク41との接触面が凸曲面と
なっている。
【0068】次に上記したヒンジ装置によるトランクリ
ッド37の建て付け調整方法を説明する。
【0069】まず、トラックリッド37を開放した状態
で、車体に固定されている固定ブラケット35に対し、
調整ブロック53を取付ねじ55により取り付ける。こ
のとき調整ねじ55は段部55aが固定ブラケット35
に接触することで、スプリングワッシャ57に適度な弾
性力が発生し、この弾性力によって調整ブロック53と
固定ブラケット35との間には、適度な摩擦による抵抗
力が発生する。この抵抗力は、トランクリッド37を静
かに閉めて第1リンク41が調整ブロック53に当接し
たときには、調整ブロック53が取付ねじ55を中心と
して回転せず、さらにこの状態から力を加えると回転す
るようなものとする。
【0070】固定ボルト59については、長孔53bを
通して固定用ねじ孔35bにねじ込むが、調整ブロック
53が取付ねじ55を中心として回転できるように、仮
締結状態としておく。そして、調整ブロック53は、取
付ねじ55を中心として回転させて固定ブラケット35
から上方に突出した上端に、第1リンク41の傾斜部位
41bが当接したときに、トランクリッド37の表面が
車体の表面より突出した状態、つまり正規の閉じ状態に
対して開方向となる状態としておく。この状態は、例え
ば、調整ブロック53の上方への突出量を最大とること
で容易に得られる。
【0071】この状態で、トランクリッド37を静かに
閉じ、第1リンク41の傾斜部位41bを調整ブロック
53に当接させた後、さらにトランクリッド37を閉じ
方向の押し込むと、この押し込み動作に伴って調整ブロ
ック53が取付ねじ55を中心として、前記スプリング
ワッシャ57による抵抗力に抗して図1中で反時計方向
に回動する。この回動途中において、作業者は目視によ
り、トランクリッド37の表面が車体の表面とほぼ同一
面となる状態、すなわち互いの面差が基準内に収まった
状態を確認する。
【0072】上記した面差の確認は、調整ブロック53
を、取付ねじ55を中心として回動させることで、第1
リンク41の傾斜部位41bの調整ブロック53に対す
る接触部位が、外周部の円形面に沿って連続的に変化す
るので、容易なものとなる。
【0073】トランクリッド37と車体の面差が基準内
に収まった状態が確認されたら、トランクリッド37を
開放し、固定ボルト59を締結して、調整ブロック53
を固定ブラケット35に固定する。トランクリッド37
の開放作業時には、調整ブロック53は、スプリングワ
ッシャ57により固定ブラケット35に対して抵抗力が
付与されているので、上記回動調整後の位置からのずれ
は防止されている。
【0074】上記したような建て付け調整方法によれ
ば、トランクリッド37の開閉動作は1回で済み、時間
および費用が低減されて作業効率が大幅に向上する。
【0075】また、調整ブロック53は樹脂製であるこ
とから、第1リンク41が接触しても、干渉異音や干渉
傷などの不具合が発生せず、これらの不具合発生を防止
するための専用の樹脂キャップが不要であることから、
部品点数の増加が回避される。
【0076】なお、上記した実施形態では、図1に示す
ように、第1リンク41は、トランクリッド37が車体
に対して閉じた状態では、車体前方側の上下方向位置が
高くなるよう傾斜する傾斜部位41bを備えているが、
この部位は傾斜していなくてもよく、水平であっても構
わない。また、調整ブロック53は第1リンク41側に
設けてもよい。
【0077】図3および図4は、この発明の第2の実施
形態に係わるもので、この実施形態は、第1の実施形態
におけるスプリングワッシャ57に代わる抵抗力付与手
段を備えている。図3は、樹脂製の調整ブロック61を
固定ブラケット35に取り付けた状態を示す平面断面図
であり、図3中で上部が車体前方側である。図4は、固
定ブラケット35側から見た調整ブロック61の斜視図
である。
【0078】調整ブロック61の固定ブラケット35に
対向する面における、取付具となる取付ねじ55が挿入
される取付孔61aの周囲には、前記第1の実施形態に
おけるスプリングワッシャ57に代わる抵抗力付与手段
としての環状の圧接突起61bが形成されている。符号
61cは、固定ボルト59が挿入される円弧状の長孔6
1cである。
【0079】この実施形態は、取付ねじ55を締結する
ことで、その段部55aが固定ブラケット35に接触し
た状態で、圧接突起61bの先端が潰れ、このとき調整
ブロック61と固定ブラケット35との間に隙間63が
形成される。また固定ボルト59の締結時に、上記した
隙間63を有した状態で調整ボルト61と固定ブラケッ
ト35とが平行状態を確保できるように、調整ブロック
61の長孔61cの固定ブラケット35に対向する側の
周囲には、環状の凸部61dが形成されている。
【0080】上記した調整ブロック61を使用したヒン
ジ装置によるトランクリッド37の建て付け調整方法
は、取付孔61a周囲の潰れた圧接突起61bが、第1
の実施形態のスプリングワッシャ57に代わり、調整ブ
ロック61の固定ブラケット35に対する回動調整時に
抵抗力を発揮し、第1の実施形態と同様の効果が発生す
る。
【0081】ただし、この場合には、圧接突起61bを
調整ブロック61に一体化しているので、第1の実施形
態でのスプリングワッシャ57のように抵抗力を発生さ
せるための専用の別部品を設ける必要がない。なお、圧
接突起を、固定ブラケット35側に設け、樹脂製の調整
ブロック61に食い込ませるようにしてもよい。
【0082】図5および図6は、この発明の第3の実施
形態に係わるもので、この実施形態は、第1の実施形態
におけるスプリングワッシャ57に代わる抵抗力付与手
段を備えている。図5は、樹脂製の調整ブロック65を
固定ブラケット35に取り付けた状態を示す平面断面図
である。図5中で上部が車体前方側である。図6は、固
定ブラケット35側から見た調整ブロック65の平面図
である。
【0083】調整ブロック65は、図1の取付ねじ55
に代えて取付クリップ67により固定ブラケット35に
取り付けられる。したがって、調整ブロック65および
固定ブラケット35には、クリップ挿入孔65aおよび
35cがそれぞれ形成されている。
【0084】調整ブロック65の固定ボルト59が挿入
される円弧状の長孔65bは、その幅(図5中で上下方
向の幅)が固定ボルト59の外径より若干小さく形成さ
れ、長孔65bの円弧外周側の側壁65cの長孔65b
と反対側には、長孔65bとほぼ同心円状に形成される
スリット65dが設けられている。
【0085】この実施形態では、固定ボルト59を調整
ブロック65の長孔65bに挿入することで、側壁65
cがスリット65d側に向けて撓み変形する。図5は、
固定ボルト59を、長孔65bに挿入後、さらに固定用
ねじ孔35bにねじ込み、仮締結した状態である。この
状態で、トランクリッド37の建て付け調整を行う。
【0086】この場合には、固定ボルト59を長孔65
bに挿入し、側壁65cが撓むことで、調整ブロック6
5と固定ボルト59とが互いに圧接状態となり、調整ブ
ロック65は、固定ブラケット35に仮締結している固
定ボルト59に対し、取付クリップ67を中心とした回
動時に抵抗力が発生し、第1の実施形態と同様の効果が
得られる。
【0087】図7は、この発明の第4の実施形態を示す
ヒンジ装置の側面図で、このヒンジ装置は、図1に示し
た第1の実施形態におけるヒンジ装置と同様な4リンク
構造である。すなわち、図示しない車体側に固定ブラケ
ット35が固定されるととともに、トランクリッド37
側に可動ブラケット39が固定され、固定ブラケット3
5と可動ブラケット39とは、図中で左方向の車体前方
側にて第1リンク41により、回動支持ピン43,45
を介して回動可能に連結されるとともに、車体後方側に
て第2リンク47により、回動支持ピン49,51を介
して回動可能に連結されている。符号52は、固定ブラ
ケット35を車体に取り付けるための取付孔である。
【0088】固定ブラケット35の車体前方側の端部の
固定面38上には、固定ブロック69が着脱可能に取り
付けられるとともに、固定ブロック69上には、調整ブ
ロック71が着脱可能に取り付けられている。これら各
ブロック69,71は、第1リンク41における傾斜部
位41bの下方に位置しており、いずれも樹脂製であ
る。上記した傾斜部位41bにより、第1リンク41と
固定ブラケット35との間に非平行部位が形成されるこ
とになる。図8は、固定ブロック69が取り付けられた
固定ブラケット35、調整ブロック71および、調整ブ
ロック71を固定ブラケット35に固定するための固定
具としてのクリップ73の平面図である。
【0089】固定ブロック69は、全体として平板状に
形成され、図8中で上部側の第1リンク41に対向する
上面には、車幅方向に延長される溝および突起で構成さ
れる係合部69aが形成されている。係合部69aの図
8中で下部側の左右両端の固定ブラケット35側の面に
は、図7中で下方に突出する係合クリップ部69bが形
成されている。この係合クリップ部69bは、固定ブラ
ケット35の固定面38に形成してあるクリップ係合孔
35dに挿入されて、固定ブロック69が固定ブラケッ
ト35に固定される。
【0090】固定ブロック69における上記した二つの
係合クリップ部69b相互の中間位置には、前記したク
リップ73が挿入されるクリップ挿入孔69cが貫通し
て形成されている。このクリップ挿入孔69cに対応し
て固定ブラケット35の固定面38にもクリップ挿入孔
35eが形成されている。
【0091】調整ブロック71は、車体前後方向の長さ
が固定ブロック69より短く形成され、固定ブロック6
9の係合部69aに係合する溝および突起からなる係合
部71aを下面に備えるとともに、図9に斜視図として
示すように、この係合部71aに対応する上部には、凸
曲面となる円弧部71bが形成されいている。この円弧
部71bに第1リンク41の傾斜部位41bが当接す
る。
【0092】上記した固定ブロック69,調整ブロック
71の各係合部69a,71aは、相互が係合すること
で、調整ブロック71の車体前後方向への調整移動に対
して抵抗力を発揮し、抵抗力付与手段を構成する。
【0093】調整ブロック71の円弧部71bに隣接す
る部位には、車体前後方向に長い長孔71cが形成され
ている。この長孔71cには前記したクリップ73が挿
入され、クリップ73を固定ブロック69および固定ブ
ラケット35の各クリップ挿入孔69cおよび35eに
挿入することで、調整ブロック71が固定ブロック69
を介して固定ブラケット35に固定される。
【0094】次に上記したヒンジ装置によるトランクリ
ッド37の建て付け調整方法を説明する。
【0095】まず、トラックリッド37を開放した状態
で、車体に固定されている固定ブラケット35の固定面
38に、固定ブロック69を取り付ける。この取り付け
は、固定ブロック69の2本の係合クリップ部69bを
固定ブラケット35の係合孔35dに挿入することで行
う。その後、調整ブロック71を、固定ブロック69上
の車体前後方向任意の位置に、各係合部部69a,71
aが互いに嵌合する状態で載置する。
【0096】この状態で、トランクリッド37を閉じ、
作業者が目視により、トランクリッド37の表面と車体
の表面とがほぼ同一面となって、互いの面差が基準内に
収まっているかどうかを確認する。
【0097】ここで、トランクリッド37の表面が車体
表面より突出している場合には、トランクリッド37を
開放状態として、調整ブロック71を固定ブロック69
に対して車体前方側に移動させる。逆に、トランクリッ
ド37の表面が車体表面より内側に位置している場合に
は、上記とは逆に調整ブロック71を固定ブロック69
に対して車体後方側に移動させる。
【0098】調整ブロック71を車体前後方向に移動さ
せた後は、トランクリッド37を再度閉じ、上記した面
差の確認を目視により行い、面差が基準内に収まってい
ない場合には、上記した作業を繰り返し行う。調整ブロ
ック71を移動調整後、トランクリッド37を開閉する
際には、調整ブロック71は、係合部71aが固定ブロ
ック69の係合部69aに嵌合しているので、車体前後
方向の移動が規制され、移動調整後の位置がずれること
はない。
【0099】トランクリッド37と車体との面差が基準
内に収まった場合には、トランクリッド37を開放した
状態で、クリップ73を、長孔71cおよび固定ブロッ
ク69のクリップ挿入孔69c,固定ブラケット35の
クリップ挿入孔35eに順次挿入し、調整ブロック71
を固定ブロック69を介して固定ブラケット35に固定
する。
【0100】上記したような建て付け調整方法によれ
ば、調整ブロック71を車体前後方向に移動させること
で、第1リンク41の傾斜部位41bの調整ブロック7
1に対する接触部位は、円弧部71bの曲面に沿って連
続的に変化する。このため、調整作業において、トラン
クリッド37を開閉する回数が少なくて済み、調整作業
が容易なものとなる。
【0101】また、調整ブロック71は樹脂製であるこ
とから、第1リンク41が円弧部71bに接触しても、
干渉異音や干渉傷などの不具合が発生せず、これらの不
具合発生を防止するための専用の樹脂キャップが不要で
あることから、部品点数の増加が回避される。
【0102】図10は、この発明の第5の実施形態に係
わる、いずれも樹脂製の固定ブロック75および調整ブ
ロック77を示している。この実施形態は、前記図7の
第4の実施形態における各係合部69a,71aに代わ
る抵抗力付与手段を備えている。
【0103】固定ブロック75は、図7のものと同様
に、固定ブラケット35の係合孔35dに挿入される係
合クリップ部75aおよび、クリップ73が挿入される
クリップ挿入孔75bを備えるほか、図7の係合部69
aが形成された位置に、車体前後方向に延長される凹部
としてのグリス充填溝75cが形成されている。グリス
充填溝75cには、粘性剤としてのグリス78が充填さ
れる。
【0104】調整ブロック77は、図7のものと同様
に、クリップ73が挿入される長孔77aおよび、第1
リンク41が当接する円弧部77bを備えるほか、図7
の係合部69aが形成された部位の車体前後方向中央
に、下方に突出する突起部77cが形成されている。
【0105】固定ブラケット75上に組み付けた固定ブ
ロック75上に、調整ブロック77を載置することで、
調整ブロック77の突起部77cが固定ブロック75の
グリス充填溝75cに挿入される。挿入された突起部7
7cが、図11に示すように、グリス78中に入り込む
ことで、調整ブロック77の車体前後方向への調整移動
に対して抵抗力を発揮する。すなわち、グリス78と突
起部77cとで、抵抗力付与手段を構成している。
【0106】図12は、この発明の第6の実施形態を示
す。この実施形態は、図11の調整ブロック77におけ
る突起77cに代えて、樹脂製の調整ブロック79に押
圧片としての一対のリップ79aを設けている。リップ
79aは、固定ブロック81の凹部としてのリップ挿入
溝81aに挿入され、この溝81a内を車体前後方向
(図12中で紙面に直交する方向)に移動可能である。
符号79bは、図10の円弧部77bと同様な円弧部で
ある。
【0107】各リップ79aは、下端部にて外側に突出
する押圧部79cを備え、押圧部79cがリップ挿入溝
81aの側壁に弾性的に押圧され、これにより、調整ブ
ロック79の車体前後方向への調整移動に対して抵抗力
を発揮する。すなわち、リップ79aとリップ挿入溝8
1aとで、抵抗力付与手段を構成している。
【0108】なお、上記した図10,図11および図1
2の各実施形態においては、図13に調整ブロック82
の平面図で示すように、長孔82aの両側壁に溝82b
を形成し、一方この長孔82aに挿入される図14に示
すクリップ84に、上記した溝82bに係合する突起8
4aを設けるようにしてもよい。これにより、調整ブロ
ック82の固定ブラケット35に対するクリップ84に
よる固定が、より確実なものとなる。図13中で、符号
82cは円弧部である。
【0109】図15は、この発明の第7の実施形態を示
す。この実施形態は、前記図7の第4の実施形態におけ
る固定ブロック69を廃止し、車体に固定される固定ブ
ラケット83に対し、図7〜図9に示してあるの調整ブ
ロック71を直接取り付けるようにしたものである。
【0110】すなわち、固定ブラケット83の第1リン
ク41における傾斜部位41bの下方位置には、図7お
よび図8の固定ブロック69に設けた係合部69aと同
様な車幅方向に延長される溝および突起で構成される係
合部83aが形成されている。83bは、図7のクリッ
プ73が挿入固定されるクリップ係合孔である。
【0111】係合部83aは、固定ブラケット83をプ
レス成形後に機械加工するか、あるいは固定ブラケット
83を鋳造成形とし、その成形時に加工する。
【0112】この実施形態においては、図7の調整ブロ
ック71の係合部71aと固定ブラケット83の係合部
83aとで、調整ブロック71の車体前後方向への調整
移動に対して抵抗力を発揮する抵抗力付与手段を構成す
ることになる。そして、この例では、図7の実施形態に
対し、固定ブロック69を廃止しているので、その分部
品点数が少なくて済む。
【0113】図16は、この発明の第8の実施形態を示
す。この実施形態は、樹脂製の調整ブロック85の固定
ブロック69を介しての固定ブラケット87への固定
を、前記図7のクリップ73に代わる構成としたもので
ある。
【0114】調整ブロック85は、図7のものと同様
に、第1リンク41の傾斜部位41bが接触する円弧部
85aおよび、図7の調整ブラケット71の係合部71
aと同様な車幅方向に延長される溝および突起で構成さ
れる係合部85bを備えており、この円弧部85aおよ
び係合部85bを有する半円柱状の本体部85cの車体
前後方向中央の側面に、ほぼC字形状の固定爪85dが
形成されている。固定爪85dの下部先端は、係合部8
5bに向けて突出する爪部85eを備えている。
【0115】一方、固定ブラケット87は、図7の固定
ブロック69の係合クリップ部69bが挿入されて係合
するクリップ係合孔87aを有するほか、上記した爪部
85eが入り込むことで調整ブロック85が固定ブラケ
ット87に固定される凹部としての固定孔87bが、車
体前後方向に延長して形成されている。この固定孔87
bは、爪部85eが下部側から入り込むので、上下に貫
通している必要はなく、下面に凹部を形成するだけでも
構わない。
【0116】図17は、上記図16の調整ブロック85
を用いた調整方法を示している。図17(a)は、第1
リンク41が調整ブロック85の円弧部85aに当接さ
せて調整を行っている状態で、図17(b)は、調整後
に調整ブロック85を固定ブラケット87に固定した状
態である。図17(a)の調整時は、調整ブロック85
の爪部85eが固定ブラケット87から離れた状態とし
て調整ブロック85の係合部85bの一部が固定ブロッ
ク69の係合部69aの一部に係合した状態で、調整ブ
ロック85を固定ブロック69上に載置する。
【0117】図17(b)の調整後、すなわちトランク
リッド37と車体との面差が基準内に収まった後は、、
図17(a)の状態からトランクリッド37を開放し、
調整ブロック85を図中で左方向にスライドさせるとと
もに、固定爪85dの爪部85eを、下方に向けて撓ま
せて固定孔87b内に係合させる。これにより、調整ブ
ロック85が固定ブラケット87に固定される。
【0118】この場合には、調整ブロック85を固定ブ
ラケット87に固定するための固定具となる固定爪85
dを、調整ブロック85に一体化しているので、固定の
ための専用の部品を別途用意する必要がなく、図7のも
のに比べ、部品点数が少なくて済む。
【0119】図18は、車体塗装時に、図7における固
定ブラケット35の固定ブロック69が取り付けられる
固定面38に、治具ゴマ89を取り付けるようにしたも
のである。治具ゴマ89は、固定ブラケット35の固定
面38に接触する接触面89aを備えるとともに、上部
には第1リンク41が接触する円弧部89bを備えてい
る。そして、上記治具ゴマ89の接触面89aには、ク
リップ挿入孔35eに挿入される位置決めピン89c
と、2つのクリップ係合孔35dのうちの一方にに入り
込む回り止め突起89dとが設けられている。
【0120】位置決めピン89cをクリップ挿入孔35
eに挿入し、回り止め突起89bを一方のクリップ係合
孔35dに係合させることで、治具ゴマ89が固定ブラ
ケット35に取り付けられる。このとき、接触面89a
は、他方のクリップ係合孔35dを含む固定面38のほ
ぼ全域を覆うことになる。
【0121】この状態で固定ブラケット35が取り付け
られている車体を塗装することで、調整ブロック71を
固定するためのクリップ73が挿入されるクリップ挿入
孔35e内への塗料の付着が回避される。これにより、
クリップ73による調整ブロック71の固定作業が容易
になる。
【0122】また、上記した治具ゴマ89は、繰り返し
使用することで、治具ゴマ89を多数用意する必要がな
く、コスト低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示すヒンジ装置の
側面図である。
【図2】図1のヒンジ装置における調整ブロックと固定
ブラケットの分解斜視図である。
【図3】この発明の第2の実施形態に係わる調整ブロッ
クを固定ブラケットに取り付けた状態を示す平面断面図
である。
【図4】図3の固定ブラケット側から見た調整ブロック
の斜視図である。
【図5】この発明の第3の実施形態に係わる調整ブロッ
クを固定ブラケットに取り付けた状態を示す平面断面図
である。
【図6】図5の固定ブラケット側から見た調整ブロック
の平面図である。
【図7】この発明の第4の実施形態を示すヒンジ装置の
側面図である。
【図8】図7の固定ブロックが取り付けられた固定ブラ
ケット、調整ブロックおよび、調整ブロックを固定する
ためのクリップの平面図である。
【図9】図7の調整ブロックの斜視図である。
【図10】この発明の第5の実施形態に係わる調整ブロ
ックおよび固定ブロックを示す斜視図である。
【図11】図10の調整ブロックを固定ブロック上に載
置した状態を示す断面図である。
【図12】この発明の第6の実施形態を示す、図11に
相当する断面図である。
【図13】図11および図12における調整ブロックの
変形例を示す平面図である。
【図14】図13の調整ブロックに対応するクリップを
示すもので、(a)は正面図、(b)は(a)の平面図
である。
【図15】この発明の第7の実施形態に係わる固定ブラ
ケットの要部を示す斜視図である。
【図16】この発明の第8の実施形態に係わる調整ブロ
ックおよび固定ブラケットの斜視図である。
【図17】図16の調整ブロックの固定ブラケットへの
固定方法を示す断面図で、(a)は固定前、(b)は固
定後の状態を示す。
【図18】車体塗装時に、図7における固定ブラケット
の固定ブロックが取り付けられる位置に、治具ゴマを取
り付けるようにした例を示す斜視図である。
【図19】従来例のヒンジ装置を示す車体後部の側方か
ら見た構造図である。
【図20】図19のヒンジ装置の側面図である。
【図21】図19のヒンジ装置の平面図である。
【図22】図19のヒンジ装置の模式図である。
【図23】図19のヒンジ装置の動作説明図である。
【符号の説明】
37 トランクリッド(開閉体) 41 第1リンク 47 第2リンク 53,61,65,71,77,79,82,85 調
整ブロック 53b,61c,65b 円弧状の長孔 55 取付ねじ(取付具) 57 スプリングワッシャ(弾性手段、抵抗力付与手
段) 59 固定ボルト(締結具) 61b 圧接突起(抵抗力付与手段) 63 隙間 65c 側壁(抵抗力付与手段) 65d スリット(抵抗力付与手段) 69,75,81 固定ブロック 69a,71a,83a 係合部(抵抗力付与手段) 71b,77b,79b,82,85a 円弧部(凸曲
面) 71c,77a,82a 長孔 73,84 クリップ(固定具) 75c グリス充填溝(凹部) 77c 突起部(抵抗力付与手段) 79a リップ(押圧片、抵抗力付与手段) 78 グリス(粘性剤、抵抗力付与手段) 81a リップ挿入溝(凹部、抵抗力付与手段) 85d 固定爪 87b 固定孔(凹部) 89 治具ゴマ

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉体とこの開閉体を開閉可能に支持す
    る本体側との間に回動可能に取り付けられる第1リンク
    および第2リンクを備えたヒンジ装置において、前記第
    1リンクと前記本体とのいずれか一方に取り付けられ、
    いずれか他方に前記開閉体の閉時に当接することで、前
    記開閉体の前記本体に対する建て付け調整を行う調整ブ
    ロックを設け、この調整ブロックは、前記いずれか他方
    との接触位置が、連続的に変化するよう移動可能に取り
    付けられることを特徴とするヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 前記調整ブロックは、前記第1リンクと
    前記本体とのいずれか他方との接触部が凸曲面に形成さ
    れるとともに、前記いずれか他方に対して接近離反する
    方向に移動調整可能となるよう一部位を中心として回転
    可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    ヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 前記調整ブロックと、前記第1リンクと
    前記本体とのいずれか一方との間に、調整ブロックの調
    整移動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与手段を備え
    ていることを特徴とする請求項2記載のヒンジ装置。
  4. 【請求項4】 前記抵抗力付与手段は、前記調整ブロッ
    クと、前記第1リンクと前記本体とのいずれか一方との
    間に介装した弾性手段であることを特徴とする請求項3
    記載のヒンジ装置。
  5. 【請求項5】 前記調整ブロックの回転中心となる一部
    位は取付具によって取り付けられ、この取付状態で、前
    記調整ブロックと、前記第1リンクと前記本体とのいず
    れか一方との間に隙間が形成されかつ、前記調整ブロッ
    クと、前記第1リンクと前記本体とのいずれか一方との
    少なくとも一方側に設けられて、前記取付具による取付
    状態で他方側に圧接する圧接突起を設けて前記抵抗力付
    与手段としたことを特徴とする請求項3記載のヒンジ装
    置。
  6. 【請求項6】 前記調整ブロックは回転中心を中心とす
    る円弧状の長孔を備え、この長孔に挿入する締結具によ
    り、前記第1リンクと前記本体とのいずれか一方に締結
    固定されることを特徴とする請求項2ないし5のいずれ
    かに記載のヒンジ装置。
  7. 【請求項7】 前記調整ブロックは、回転中心を中心と
    する円弧状の長孔を備え、この長孔内に挿入されて前記
    第1リンクと前記本体とのいずれか一方に前記調整ブロ
    ックを締結固定する締結具を設け、この締結具と前記長
    孔の側壁との間で、前記調整ブロックの調整移動に対す
    る抵抗力が発生するようにしたことを特徴とする請求項
    3記載のヒンジ装置。
  8. 【請求項8】 前記長孔の幅を、前記締結具の外径より
    小さくするとともに、前記長孔の少なくとも一方の側壁
    に隣接するスリットを前記長孔に沿って設け、前記締結
    具を前記長孔に挿入することで、前記少なくとも一方の
    側壁が前記スリット側に変形することを特徴とする請求
    項7記載のヒンジ装置。
  9. 【請求項9】 前記第1リンクと前記本体との間に、互
    いに平行でない非平行部位を設け、前記調整ブロック
    は、この非平行部位に設けられて、非平行部位に沿って
    直線的に移動可能であることを特徴とする請求項1記載
    のヒンジ装置。
  10. 【請求項10】 前記調整ブロックは、前記第1リンク
    と前記本体とのいずれか他方に対する接触部が、凸曲面
    に形成されていることを特徴とする請求項9記載のヒン
    ジ装置。
  11. 【請求項11】 前記調整ブロックと、前記第1リンク
    と前記本体とのいずれか一方との間には、前記調整ブロ
    ックの調整移動に対して抵抗力を付与する抵抗力付与手
    段が設けられていることを特徴とする請求項9または1
    0記載のヒンジ装置。
  12. 【請求項12】 前記抵抗力付与手段は、前記調整ブロ
    ックの調整移動方向と直交する方向に形成される溝と、
    この溝に係合する突起とかならる係合部を備えているこ
    とを特徴とする請求項11記載のヒンジ装置。
  13. 【請求項13】 前記抵抗力付与手段は、前記調整ブロ
    ックの調整移動方向に延長して形成される凹部に収容さ
    れる粘性剤と、この粘性剤内に挿入されて前記凹部内を
    移動可能な突起部とを備えていることを特徴とすること
    を特徴とする請求項11記載のヒンジ装置。
  14. 【請求項14】 前記抵抗力付与手段は、前記調整ブロ
    ックの調整移動方向に延長して形成される凹部と、この
    凹部の左右両側面に弾性的に押圧して前記凹部内を移動
    可能な一対の押圧片とを備えていることを特徴とする請
    求項11記載のヒンジ装置。
  15. 【請求項15】 前記第1リンクと前記本体とのいずれ
    か一方に固定ブロックを設け、この固定ブロックと前記
    調整ブロックとの間に、抵抗力付与手段を設けたことを
    特徴とする請求項11ないし14のいずれかに記載のヒ
    ンジ装置。
  16. 【請求項16】 前記調整ブロックは、その調整移動方
    向に長い長孔を備え、この長孔に挿入する固定具によ
    り、前記第1リンクと前記本体とのいずれか一方に固定
    されることを特徴とする請求項9ないし15のいずれか
    に記載のヒンジ装置。
  17. 【請求項17】 前記第1リンクと前記本体とのいずれ
    か一方の前記抵抗力付与手段と反対側に、前記調整ブロ
    ックの調整移動方向に延長する凹部を形成し、前記調整
    ブロックは、前記凹部に入り込むことで前記第1リンク
    と前記本体とのいずれか一方に固定される固定爪を備え
    ていることを特徴とする請求項12記載のヒンジ装置。
  18. 【請求項18】 前記調整ブロックは、樹脂で構成され
    ていることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか
    に記載のヒンジ装置。
  19. 【請求項19】 開閉体とこの開閉体を開閉可能に支持
    する本体側との間に回動可能に取り付けられる第1リン
    クおよび第2リンクを備えたヒンジ装置を有する開閉体
    の調整方法において、前記第1リンクと前記本体とのい
    ずれか一方に取り付けられて、いずれか他方に前記開閉
    体の閉時に当接する調整ブロックを設け、この調整ブロ
    ックを、前記いずれか他方との接触位置を連続的に変化
    させることで、前記開閉体の前記本体に対する建て付け
    調整を行うことを特徴とする開閉体の調整方法。
  20. 【請求項20】 前記調整ブロックは、前記第1リンク
    と前記本体とのいずれか他方との接触部が凸曲面に形成
    されるとともに、前記いずれか他方に対して接近離反す
    る方向に移動調整可能となるよう一部位を中心として回
    転可能に設けられ、前記調整ブロックを、前記開閉体の
    閉時に開閉体が前記本体に対して正規の状態よりも開方
    向となるよう組み付け、前記開閉体を閉じて前記調整ブ
    ロックを前記第1リンクと前記本体とのいずれか他方に
    接触させ、さらに開閉体を閉じ方向に押圧して前記調整
    ブロックを移動させて、前記開閉体を本体に対して正規
    の閉じ状態とし、この状態で前記開閉体を開放して前記
    調整ブロックを、前記第1リンクと前記本体とのいずれ
    か一方に固定することを特徴とする請求項19記載の開
    閉体の調整方法。
  21. 【請求項21】 前記第1リンクと前記本体との間に、
    互いに平行でない非平行部位を有し、前記調整ブロック
    は、この非平行部位に設けられて、非平行部位に沿って
    直線的に移動可能であり、前記開閉体を前記本体に対し
    て開放した状態で、前記第1リンクと前記車体とのいず
    れか一方上の任意の位置に、前記調整ブロックを載置
    し、この状態で前記開閉体を閉じた後、この閉じ状態を
    確認し、正規の閉じ状態となっていない場合には、前記
    調整ブロックを、前記第1リンクと前記本体とのいずれ
    か一方に対して前記非平行部位に沿って直線的に移動さ
    せ、正規の閉じ状態となっている場合には、前記調整ブ
    ロックを前記第1リンクと前記車体とのいずれか一方に
    固定することを特徴とする請求項19記載の開閉体の調
    整方法。
  22. 【請求項22】 開閉体とこの開閉体を開閉可能に支持
    する本体側との間に回動可能に取り付けられる第1リン
    クおよび第2リンクを備えたヒンジ装置を有し、前記第
    1リンクと前記本体とのいずれか一方に取り付けられ
    て、いずれか他方に前記開閉体の閉時に当接する調整ブ
    ロックを設けるとともに、前記第1リンクと前記本体と
    の間に、互いに平行でない非平行部位を設定し、前記調
    整ブロックは、この非平行部位に設けられて、非平行部
    位に沿って直線的に移動可能であり、前記第1リンクと
    前記車体とのいずれか一方上の任意の位置に、前記調整
    ブロックを載置し、この状態で前記開閉体を閉じた後、
    この閉じ状態を確認し、正規の閉じ状態となっていない
    場合には、前記調整ブロックを、前記第1リンクと前記
    本体とのいずれか一方に対して前記非平行部位に沿って
    直線的に移動させ、正規の閉じ状態となっている場合に
    は、前記調整ブロックを前記第1リンクと前記車体との
    いずれか一方に固定するヒンジ装置の組付方法であっ
    て、前記調整ブロックを前記第1リンクと前記車体との
    いずれか一方に取り付ける前に、この取付位置に治具ゴ
    マを取り付け、この状態で前記本体に対して塗装を行
    い、塗装後に前記治具ゴマを取り外して前記調整ブロッ
    クを前記第1リンクと前記車体とのいずれか一方に取り
    付けることを特徴とするヒンジ装置の組付方法。
  23. 【請求項23】 前記治具ゴマを繰り返し使用すること
    を特徴とする請求項22記載のヒンジ装置の組付方法。
JP2001400254A 2001-12-28 2001-12-28 ヒンジ装置および開閉体の調整方法ならびにヒンジ装置の組付方法 Expired - Fee Related JP3711932B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001400254A JP3711932B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 ヒンジ装置および開閉体の調整方法ならびにヒンジ装置の組付方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001400254A JP3711932B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 ヒンジ装置および開閉体の調整方法ならびにヒンジ装置の組付方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003193730A true JP2003193730A (ja) 2003-07-09
JP3711932B2 JP3711932B2 (ja) 2005-11-02

Family

ID=27604936

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001400254A Expired - Fee Related JP3711932B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 ヒンジ装置および開閉体の調整方法ならびにヒンジ装置の組付方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3711932B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010280287A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Teimusu:Kk ヒンジ装置
KR101021384B1 (ko) * 2005-12-28 2011-03-14 현대중공업 주식회사 굴삭기 엔진후드 개폐장치
US8555464B2 (en) * 2011-12-19 2013-10-15 Chrysler Group Llc Adjustable hinge assembly
CN105804560A (zh) * 2016-04-27 2016-07-27 珠海广通汽车有限公司 客车及其后舱铰链装置
CN109736659A (zh) * 2019-03-09 2019-05-10 佛山市金砥柱建筑装饰材料有限公司 铰链安装上下调节装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101021384B1 (ko) * 2005-12-28 2011-03-14 현대중공업 주식회사 굴삭기 엔진후드 개폐장치
JP2010280287A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Teimusu:Kk ヒンジ装置
US8555464B2 (en) * 2011-12-19 2013-10-15 Chrysler Group Llc Adjustable hinge assembly
CN105804560A (zh) * 2016-04-27 2016-07-27 珠海广通汽车有限公司 客车及其后舱铰链装置
CN109736659A (zh) * 2019-03-09 2019-05-10 佛山市金砥柱建筑装饰材料有限公司 铰链安装上下调节装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3711932B2 (ja) 2005-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1076748B1 (en) Vehicle door prop button
JP2003193730A (ja) ヒンジ装置および開閉体の調整方法ならびにヒンジ装置の組付方法
JP2002525236A (ja) ストリップ取付け工具とストリップ取付け方法
US7717227B2 (en) Speaker attaching construction and speaker
JP2008174072A (ja) 車載周辺監視機の取付ブラケット
JP3912045B2 (ja) トランクリッドヒンジの取付方法
JPH102146A (ja) 扉の固定方法及び該扉の固定方法に用いる固定具及び該固定具の一部を構成する案内用治具
DE50202620D1 (de) Vorrichtung zum Justieren der Einbaulage eines Mehrkomponentenmoduls in einem Kraftfahrzeug
CA2612701C (en) Hood adjustment assembly
JP3237167B2 (ja) 車両用バンパー端部の車体取付方法
JP3354495B2 (ja) 車両スライド扉の動力スライド装置におけるテンション付与方法とその機構
JP6308405B1 (ja) 自動ドア用倒れ止め金具
JP2000008708A (ja) 車両スライド扉の動力スライド装置におけるテンション機構
JP2001018655A (ja) ウインドレギュレータのウインドパネル支持構造
JPH06235411A (ja) 車体外装部品の取付け構造
KR100410877B1 (ko) 자동차용 헤드램프의 마운팅용 클립
JP2526849B2 (ja) ベルトクリップ取付方法および取付構造
KR100449300B1 (ko) 자동차의 사이드 가니쉬 고정구조
JPS6239319A (ja) サンル−フフレ−ムの取付構造
JPH11278194A (ja) ステアリングホイールのエアバッグ装置取付け構造
JPH061486Y2 (ja) セット取付装置
JP3371717B2 (ja) 自転車等のチェーンケース取付装置及び自転車
KR100401632B1 (ko) 도장 작업용 도어 스테이
JPH02254080A (ja) 自動車のドア組付方法
JPS6032302Y2 (ja) 折り畳み扉の戸車取付装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050808

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080826

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090826

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees