JP2003192929A - 生分解性を有する難燃性複合組成物およびその製造方法 - Google Patents

生分解性を有する難燃性複合組成物およびその製造方法

Info

Publication number
JP2003192929A
JP2003192929A JP2002076763A JP2002076763A JP2003192929A JP 2003192929 A JP2003192929 A JP 2003192929A JP 2002076763 A JP2002076763 A JP 2002076763A JP 2002076763 A JP2002076763 A JP 2002076763A JP 2003192929 A JP2003192929 A JP 2003192929A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
flame
composition
compounds
organic polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002076763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4445181B2 (ja
Inventor
Shinichiro Yamada
心一郎 山田
Hiroko Fujihira
裕子 藤平
Hiroyuki Mori
浩之 森
Tsutomu Noguchi
勉 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2002076763A priority Critical patent/JP4445181B2/ja
Publication of JP2003192929A publication Critical patent/JP2003192929A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4445181B2 publication Critical patent/JP4445181B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 本発明は、廃棄時の自然環境への悪影響
が少なく、生分解性と難燃性と機械的強度を有する組成
物を提供することを目的とする。 【解決手段】 一または複数種の生分解性を有する有機
高分子化合物と、難燃系添加剤と、前記生分解性を有す
る有機高分子化合物の加水分解抑制剤とを含有すること
を特徴とする組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性が付与さ
れ、且つ自然環境に廃棄された場合に生分解することで
環境に対する悪影響を軽減できる組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の合成樹脂材料が開発、提供
され、種々の産業分野における使用量は年々増加し、多
種多様の合成樹脂が年間1000万トン近く生産される
ようになった。その結果として、合成樹脂廃棄物の量も
増大し、その処理が大きな社会問題となっている。廃棄
された樹脂をそのまま焼却処理することは、有害ガスが
発生したり、大きな燃焼熱により焼却炉の損傷を起こし
たりすることがあり、環境へ大きな負荷を与えることと
なっている。
【0003】従来知られている廃棄樹脂の処理方法とし
ては、例えば熱分解や化学分解により廃棄樹脂を低分子
化したものを焼却したり、埋め立てたりする方法があ
る。しかし、焼却処理は二酸化炭素の排出を伴うため
に、地球温暖化を招くおそれがある。また、焼却樹脂中
に硫黄、窒素またはハロゲンなどが含有されている場合
には、焼却処理することは有害排出ガスによる大気汚染
の一因になる。一方、樹脂を埋め立てる場合、現在、用
いられているほとんどの樹脂は、長期間分解されずにそ
のままの状態で残存するため、土壌汚染の原因になる。
そこで、このような問題に対し、近年、生分解性樹脂が
開発され、実用化されつつある。生分解性樹脂は、微生
物などにより生化学的に二酸化炭素および水などに分解
されるので、自然環境へ廃棄された場合においても容易
に分解して低分子量化し、環境に対して無害な化合物に
変化する。そのため、生分解性樹脂を使用することによ
って、廃棄に伴う地球環境に対する悪影響を低減させる
ことができる。このような理由から、生分解性樹脂が着
目され、今までに日用雑貨品、衛生用品または遊戯用品
などを主とした使い捨て製品に対して実用化が進められ
ている。
【0004】上記のように、従来の生分解性樹脂は、自
然環境への安全性は確保されるが、樹脂を実際に使用す
る際の安全性の一つとして要求の高まっている難燃性に
ついては、既存の生分解性樹脂は十分なものではない。
とくに電気製品については、筐体などを生分解性樹脂で
形成し、回収後の処理を容易にしたいという要望はある
ものの、電気製品の筐体として使用するためには、日本
工業規格(JIS)やUL(Under-writer Laborator
y)規格に定められている難燃規格を満たす必要があ
り、既存の生分解性樹脂では前記難燃規格に対応できて
いない。また、生分解性樹脂を例えば電気製品、電子機
器等の筐体などの実用品に応用する場合は、上記難燃性
と共に保存特性(恒温恒湿条件での耐久性)が要求され
る。例えば、小形のオーディオ商品では、30℃、相対
湿度80%の条件で3〜7年は強度などの物性が維持さ
れることが必要である。
【0005】従来、生分解性樹脂に対し実用的な成形品
に適した物性を持たせるため、さまざまな検討が行われ
ている。例えば、生分解性ポリマーの代表例である脂肪
族ポリエステル樹脂に対し、無機フィラーの添加、結晶
核剤の添加による結晶化速度の向上、ガラス転移点が低
いゴム的な性質を示す生分解性樹脂とのブレンド等、ま
たはこのようなプラスチックを用いた成形物に関して、
既にいくつかの特許出願がなされている(特開平3−2
90461号公報、特開平4−146952号公報、特
開平4−325526号公報等)。しかし、これらの成
形物は、特に、フィルムや包装材料として用いられてお
り、難燃性または機械的強度などの物性については、十
分なものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、廃
棄時の自然環境への悪影響が少なく、生分解性と難燃性
と機械的強度を有する組成物を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題は、生分解性樹脂に対して、難燃系添加剤と生分解性
樹脂の加水分解抑制剤を加えることで解決することがで
きることを知見した。難燃系添加剤としてはハロゲン系
の難燃化剤が挙げられるが、ハロゲン系の難燃化剤を樹
脂に含めると、かかる樹脂の焼却処理時にハロゲンガス
が発生し、かかるハロゲンガスを人体に無害なものにす
るには複雑な処理を必要とするから、好適な例とはいえ
ない。
【0008】そこで、発明者等は、環境に配慮された難
燃系添加剤として、水酸化物系化合物、リン酸アン
モニウム系化合物、シリカ系化合物に着目した。水
酸化物系化合物は、樹脂が燃焼する際に発生する熱をこ
れらの材料が吸熱して分解すると同時に水を生じ、吸熱
作用と水の発生により難燃性を発現するものである。
リン酸アンモニウム系化合物は、燃焼時に分解してポリ
メタリン酸を生成し、その脱水作用の結果、新しく生成
する炭素被膜の形成による酸素遮断によって難燃効果を
発揮する。シリカ系化合物は、樹脂に対する無機フィ
ラーの効果により、樹脂に難燃性を与える。生分解性樹
脂と上記〜の難燃系添加剤とを配合させることで樹
脂の難燃化は実現する。
【0009】さらに、本発明者らは、生分解性樹脂と上
記〜の難燃系添加剤とを含有する前記複合樹脂の機
械的強度の向上について検討した結果、該複合樹脂にさ
らに生分解性樹脂の加水分解抑制剤を加えることによ
り、前記複合樹脂中の生分解性樹脂の加水分解速度が遅
延され、そのゆえに、前記複合樹脂の機械的強度が今ま
でよりも長期間保持されるという知見を得た。以上のよ
うに、本発明者らは、生分解性樹脂、難燃系添加剤、加
水分解抑制剤の三元系にすることで、新規であって、生
分解性、難燃性、機械的強度を兼ね備えた理想的な樹脂
を創製するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、(1) 一または複
数種の生分解性を有する有機高分子化合物と、難燃系添
加剤と、前記生分解性を有する有機高分子化合物の加水
分解抑制剤とを含有することを特徴とする組成物、
(2) 生分解性を有する有機高分子化合物が、多糖
類、脂肪族ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニルア
ルコールもしくはポリアルキレングリコール、または前
記化合物の少なくともいずれか一つを含む共重合体であ
ることを特徴とする前記(1)記載の組成物、(3)
脂肪族ポリエステルが、ポリ乳酸、ポリカプロラクト
ン、ポリヒドキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草酸、ポリエ
チレンスクシネート、ポリブチレンスクシネート、ポリ
ブチレンアジペート、ポリリンゴ酸もしくは微生物合成
ポリエステル、または前記化合物の少なくともいずれか
一つを含む共重合体であることを特徴とする前記(1)
記載の組成物、に関する。
【0011】また、本発明は、(4) 難燃系添加剤
が、水酸化物系化合物、リン系化合物およびシリカ系化
合物から選ばれる少なくとも1種の化合物であることを
特徴とする前記(1)記載の組成物、(5) 難燃系添
加剤が水酸化物系化合物であり、その添加量が組成物全
体に対して5重量%から50重量%であることを特徴と
する前記(4)記載の組成物、(6) 難燃系添加剤が
リン系化合物であり、その添加量が組成物全体に対して
2重量%から40重量%であることを特徴とする前記
(4)記載の組成物、(7) 難燃系添加剤がシリカ系
化合物であり、その添加量が組成物全体に対して5重量
%から30重量%であることを特徴とする前記(4)記
載の組成物、に関する。
【0012】また、本発明は、(8) 加水分解抑制剤
が、カルボジイミド化合物、イソシアネート化合物およ
びオキソゾリン化合物から選ばれる少なくとも1種の化
合物であることを特徴とする前記(1)記載の組成物、
(9) 加水分解制御剤の添加量が、組成物全体に対し
て0.5重量%から8重量%であることを特徴とする前
記(8)記載の組成物、(10) 温度80℃、相対湿
度80%の恒温恒湿条件下で48時間エージングして
も、生分解性を有する有機高分子の分子量の低下が20
%以内であることを特徴とする前記(1)記載の組成
物、(11) 温度80℃、相対湿度80%の恒温恒湿
条件下で48時間エージングしても、生分解性を有する
有機高分子の分子量の低下が20%以内であることを特
徴とする前記(8)記載の組成物、に関する。
【0013】また、本発明は、(12) 一または複数
種の生分解性を有する有機高分子化合物と、難燃系添加
物と、前記生分解性を有する有機高分子化合物の加水分
解抑制剤とを複合することを特徴とする前記(1)記載
の組成物の製造方法、(13) 一または複数種の生分
解性を有する有機高分子化合物と、難燃系添加剤と、前
記生分解性を有する有機高分子化合物の加水分解抑制剤
とを含有する組成物からなる成形品、(14) 電気製
品の筐体であることを特徴とする前記(13)記載の成
形品、(15) 一または複数種の生分解性を有する有
機高分子化合物と、難燃系添加剤と、前記生分解性を有
する有機高分子化合物の加水分解抑制剤とを含有する組
成物からなる部品を構成要素とする電気製品、に関す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】次に本発明の組成物について、そ
の構成成分と製造方法について以下に述べる。本発明で
用いる生分解性を有する有機高分子化合物(以下、「生
分解性高分子化合物」という)としては、使用後は自然
界において微生物が関与して低分子化合物、最終的に水
と二酸化炭素に分解する化合物(生分解性プラスチック
研究会、ISO/TC−207/SC3)であれば、特
に制限はない。生分解性高分子化合物としては、生分解
性樹脂が好ましい。生分解性樹脂としては、具体的に
は、生分解性を有する、例えば、多糖類、ペプチド、脂
肪族ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニルアルコー
ル、ポリアミドもしくはポリアルキレングリコール等の
いずれか、または前記化合物の少なくともいずれかの一
つを含む共重合体などが挙げられる。中でも、脂肪族ポ
リエステルが混合性や量産性に優れていることから、本
発明で用いる生分解性高分子化合物として好ましい。前
記脂肪族ポリエステルとしては、ポリ−L−乳酸(PL
LA)、L−乳酸とD−乳酸とのランダム共重合体等の
ポリ乳酸、またはそれらの誘導体がより好ましい。もち
ろんその他のポリエステルに分類される、例えばポリカ
プロラクトン、ポリヒドキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉草
酸、ポリエチレンスクシネート、ポリブチレンスクシネ
ート、ポリブチレンアジペート、ポリリンゴ酸、ポリグ
リコール酸、ポリコハク酸エステル、ポリシュウ酸エス
テル、ポリジグリコール酸ブチレン、ポリジオキサノ
ン、微生物合成ポリエステルなども使用可能である。こ
こで、微生物合成ポリエステルとしては、3−ヒドロキ
シブチレート(3HB)、3−ヒドロキシバリレート
(3HV)、またはその共重合体などが挙げられる。
【0015】また、上記多糖類としては、セルロース、
デンプン、キトサン、デキストランもしくはそれら誘導
体のいずれか、またはそれら一つを含む共重合体を挙げ
ることができる。上記ペプチドとしては、コラーゲン、
カゼイン、フィブリン、ゼラチン等が挙げられる。上記
ポリアミドとしては、例えばナイロン4、ナイロン2/
ナイロン6共重合体等が挙げられる。
【0016】さらに、低分子量では生分解性があるが、
高分子量では生分解性の低い有機高分子化合物であって
も、上記に例示した生分解性高分子化合物とのグラフト
共重合などにより生分解性が得られるようになるもので
あれば、本発明においてこれを用いることができる。そ
のような高分子量では生分解性の低い有機高分子化合物
として、具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリアク
リル酸誘導体、ポリプロピレン、ポリウレタンなどが挙
げられる。また、これらの樹脂の分子量や末端基につい
ては、機械的な強度が得られれば、特に制限はない。
【0017】本発明で用いられる生分解性高分子化合物
は、公知の方法に従って製造することができる。例え
ば、生分解性ポリエステルは、ラクチド法、多価ア
ルコールと多塩基酸との重縮合、または分子内に水酸
基とカルボキシル基とを有するヒドロキシカルボン酸の
分子間重縮合などの方法により製造することができる。
【0018】本発明における難燃系添加物においては、
使用できる化合物に特に制限はない。前記難燃系添加物
としては、例えば、各種のホウ酸系難燃化合物、リン系
難燃化合物、無機系難燃化合物、チッソ系難燃化合物、
ハロゲン系難燃化合物、有機系難燃化合物、コロイド系
難燃化合物等が挙げられる。以下に示す難燃系添加物
は、一種あるいは二種以上用いても構わない。
【0019】ホウ酸系難燃化合物としては、例えば、ホ
ウ酸亜鉛水和物、メタホウ酸バリウム、ほう砂などのホ
ウ酸を含有する化合物等が挙げられる。リン系難燃化合
物としては、例えば、リン酸アンモニウム、ポリリン酸
アンモニウム、リン酸メラミン、赤燐、リン酸エステ
ル、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(モ
ノクロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプ
ロピル)ホスフェート、トリアリルフォスフェート、ト
リス(3−ヒドロキシプロピル)ホスフェート、トリス
(トリブロモフェニル)ホスフェート、トリス−β−ク
ロロプロピルホスフェート、トリス(ジブロモフェニ
ル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)
ホスフェート、テトラキス(2−クロロエチル)エチレ
ン・ジフォスフェート、ジメチルフォスフェート、トリ
ス(2−クロロエチル)オルトリン酸エステル、芳香族
縮合リン酸エステル、含ハロゲン縮合有機リン酸エステ
ル、エチレン・ビス・トリス(2−シアノエチル)ホス
フォニウム・ブロミド、ポリリン酸アンモニウム、β−
クロロエチルアッシドフォスフェート、ブチルピロフォ
スフェート、ブチルアッシドフォスフェート、ブトキシ
エチルアッシドフォスフェート、2−エチルヘキシルア
ッシドフォスフェート、メラミンリン酸塩、含ハロゲン
フォスホネート、またはフェニル・フォスフォン酸等の
リンを含有する化合物が挙げられる。
【0020】無機系難燃化合物としては、例えば、硫酸
亜鉛、硫酸水素カリウム、硫酸アルミニウム、硫酸アン
チモン、硫酸エステル、硫酸カリウム、硫酸コバルト、
硫酸水素ナトリウム、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸ナトリウ
ム、硫酸ニッケル、硫酸バリウム、硫酸マグネシウムな
どの硫酸金属化合物、硫酸アンモニウムなどのアンモン
系難燃化合物、フェロセンなどの酸化鉄系燃焼触媒、硝
酸銅などの硝酸金属化合物、酸化チタンなどのチタンを
含有する化合物、スルファミン酸グアニジンなどのグア
ニジン系化合物、その他、ジルコニウム系化合物、モリ
ブデン系化合物、錫系化合物、炭酸カリウムなどの炭酸
塩化合物、水酸化アルミニウムもしくは水酸化マグネシ
ウム等の水酸化金属およびそれらの変性物が挙げられ
る。
【0021】チッソ系難燃化合物としては、例えば、ト
リアジン環を有するシアヌレート化合物等が挙げられ
る。ハロゲン系難燃化合物としては、例えば、塩素化パ
ラフィン、パークロロシクロペンタデカン、ヘキサブロ
モベンゼン、デカブロモジフェニルオキシド、ビス(ト
リブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス・ジブロモ
ノルボルナンジカルボキシイミド、エチレンビス・テト
ラブロモフタルイミド、ジブロモエチル・ジブロモシク
ロヘキサン、ジブロモネオペンチルグリコール、2,
4,6−トリブロモフェノール、トリブロモフェニルア
リルエーテル、テトラブロモ・ビスフェノールA誘導
体、テトラブロモ・ビスフェノールS誘導体、テトラデ
カブロモ・ジフェノキシベンゼン、トリス−(2,3−
ジブロモプロピル)−イソシアヌレート、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−
ジブロモフェニル)プロパン、ポリ(ペンタブロモベン
ジルアクリレート)、トリブロモスチレン、トリブロモ
フェニルマレイニド、トリブロモネオペンチル・アルコ
ール、テトラブロモジペンタエリスリトール、ペンタブ
ロモベンジルアクリレート、ペンタブロモフェノール、
ペンタブロモトルエン、ペンタブロモジフェニルオキシ
ド、ヘキサブロモシクロドデカン、ヘキサブロモジフェ
ニルエーテル、オクタブロモフェノールエーテル、オク
タジブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニ
ルオキシド、ジブロモネオペンチルグリコールテトラカ
ルボナート、ビス(トリブロモフェニル)フマルアミ
ド、N−メチルヘキサブロモジフェニルアミン、臭化ス
チレン、またはジアリルクロレンデート等のハロゲンを
含有する難燃化合物が挙げられる。
【0022】有機系難燃化合物としては、例えば、無水
クロレンド酸、無水フタル酸、ビスフェノールAを含有
する化合物;グリシジルエーテルなどのグリシジル化合
物;ジエチレングリコール、ペンタエリスリトールなど
の多価アルコール;変性カルバミド;シリコーンオイ
ル、二酸化ケイ素、低融点ガラス、オルガノシロキサン
等のシリカ系化合物が挙げられる。コロイド系難燃化合
物としては、例えば、従来から使用されている難燃性を
持つ水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化
カルシウムなどの水酸化物、アルミン酸カルシウム、2
水和石膏、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ砂、
カオリンクレーなどの水和物、硝酸ナトリウムなどの硝
酸化合物、モリブデン化合物、ジルコニウム化合物、ア
ンチモン化合物、ドーソナイト、またはプロゴパイト等
の難燃性化合物のコロイド等が挙げられる。
【0023】本発明における難燃系添加物は、なかで
も、例えば焼却処分の際に有毒ガスが発生するなど、廃
棄の際に環境に負荷を与えないものが好ましい。そのよ
うな環境配慮の観点からは、本発明における難燃系添加
物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウムもしくは水酸化カルシウムなどの水酸化物系
化合物、上述したようなリン系化合物、特にリン酸ア
ンモニウムもしくはポリリン酸アンモニウムなどのリン
酸アンモニウム系化合物、例えば、二酸化ケイ素、低
融点ガラスもしくはオルガノシロキサン等のシリカ系化
合物を使用することが望ましい。
【0024】本発明における難燃系添加物の添加量は、
本発明にかかる組成物の機械的な強度が確保できる範囲
で任意に定めることが可能である。具体的な添加量とし
ては、難燃系添加物がAl(OH)3、Mg(OH)2、Ca(OH)2など
の水酸化物系化合物の場合は、約5〜50重量%程度で
ある。難燃系添加物が(NH4)3(PnO3n+1)(n+2)(nは自然
数)などの(ポリ)リン酸アンモニウム系化合物の場合
は、約2〜40重量%程度である。難燃系添加物がSiO2
やガラスなどのシリカ系化合物の場合は、約5〜30重
量%程度である。
【0025】本発明で用いる加水分解抑制剤は、生分解
性高分子化合物の加水分解を抑制する添加剤であれば、
特に限定されない。なかでも、本発明にかかる組成物
を、温度80℃、相対湿度80%の恒温恒湿条件下で4
8時間エージングしても、生分解性を有する有機高分子
の分子量の低下が約20%以内であることが好ましい。
【0026】前記加水分解抑制剤としては、例えば、生
分解性高分子化合物中の活性水素と反応性を有する化合
物が挙げられる。前記化合物を加えることで、生分解性
高分子化合物中の活性水素量が低減し、活性水素が触媒
的に生分解性高分子鎖を加水分解することを防ぐことが
できる。ここで、活性水素とは、酸素、窒素等と水素と
の結合(N−H結合やO−H結合)における水素のこと
であり、かかる水素は炭素と水素の結合(C−H結合)
における水素に比べて反応性が高い。より具体的には、
生分解性高分子化合物中の例えばカルボキシル基:−C
OOH、水酸基:−OH、アミノ基:−NH、または
アミド結合:−NHCO−等における水素が挙げられ
る。
【0027】前記生分解性高分子化合物中の活性水素と
反応性を有する化合物としては、カルボジイミド化合
物、イソシアネート化合物、オキソゾリン系化合物が適
用可能である。特にカルボジイミド化合物が生分解性高
分子化合物と溶融混練でき、少量の添加で加水分解性を
より効果的に抑制できるために好ましい。前記カルボジ
イミド化合物は分子中に一個以上のカルボジイミド基を
有する化合物であり、ポリカルボジイミド化合物をも含
む。前記カルボジイミド化合物の製造方法としては、触
媒として、例えば、O,O−ジメチル−O−(3−メチ
ル−4−ニトロフェニル)ホスホロチオエート、O,O
−ジメチル−O−(3−メチル−4−(メチルチオ)フ
ェニル)ホスホロチオエート、O,O−ジエチル−O−
2−イソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イルホ
スホロチオエート等の有機リン系化合物、または、例え
ばロジウム錯体、チタン錯体、タングステン錯体、パラ
ジウム錯体等などの有機金属化合物を用い、各種ポリマ
ーイソシアネートを約70℃以上の温度で、無溶媒また
は不活性溶媒(たとえば、ヘキサン、ベンゼン、ジオキ
サン、クロロホルム等)中で脱炭酸重縮合させることに
より製造するという方法を挙げることができる。
【0028】このカルボジイミド化合物に含まれるモノ
カルボジイミド化合物としては、ジシクロヘキシルカル
ボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチル
カルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオク
チルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ナフ
チルカルボジイミドなどを例示することができ、これら
の中でも、特に工業的に入手が容易であるジシクロヘキ
シルカルボジイミドやジイソプロピルカルボジイミドが
好ましい。
【0029】上記生分解性高分子化合物中の活性水素と
反応性を有する化合物であるイソシアネート化合物とし
ては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,
6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソ
シアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−
4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−
ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネー
ト、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイ
ソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、
1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、テ
トラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,
3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シク
ロヘキシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、水
素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネートまたは3,3’−
ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシ
アネート等が挙げられる。
【0030】上記イソシアネート化合物は、公知の方法
で容易に製造することができ、また市販品を適宜使用す
ることができる。市販のポリイソシアナート化合物とし
ては、コロネート(日本ポリウレタン製;水添ジフェニ
ルメタンジイソシアネート)またはミリオネート(日本
ポリウレタン製)等の芳香族イソシアネートアダクト体
が適用可能である。なかでも、本発明にかかる組成物を
溶融混練で製造する場合は、液状より固形物、例えばイ
ソシアネート基をマスク剤(多価脂肪族アルコール、芳
香族ポリオール等)でブロックしたポリイソシアネート
化合物の使用が好ましい。
【0031】上記生分解性高分子化合物中の活性水素と
反応性を有する化合物であるオキサゾリン系化合物とし
ては、例えば、2,2’−o−フェニレンビス(2−オ
キサゾリン)、2,2’−m−フェニレンビス(2−オ
キサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(2−オ
キサゾリン)、2,2’−p−フェニレンビス(4−メ
チル−2−オキサゾリン)、2,2’−m−フェニレン
ビス(4−メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−p
−フェニレンビス(4,4’−ジメチル−2−オキサゾ
リン)、2,2’−m−フェニレンビス(4,4’−ジ
メチル−2−オキサゾリン)、2,2’−エチレンビス
(2−オキサゾリン)、2,2’−テトラメチレンビス
(2−オキサゾリン)、2,2’−ヘキサメチレンビス
(2−オキサゾリン)、2,2’−オクタメチレンビス
(2−オキサゾリン)、2,2’−エチレンビス(4−
メチル−2−オキサゾリン)、または2,2’−ジフェ
ニレンビス(2−オキサゾリン)等が挙げられる。
【0032】本発明で用いる加水分解抑制剤の種類また
は添加量により、生分解速度、ひいては本発明にかかる
組成物の機械的強度を調整することができるので、目的
とする製品に応じ、配合する加水分解抑制剤の種類およ
び配合量を決定すればよい。具体的には、加水分解抑制
剤の添加量は、約0.5〜8重量%の範囲が望ましい。
とくに、加水分解抑制剤がカルボジイミド化合物、イソ
シアネート化合物またはオキソゾリン化合物である場
合、その添加量は上記範囲が好ましい。また、前記加水
分解抑制剤は、上記化合物を単独で使用してもよいし、
二種以上を併用して使用してもかまわない。
【0033】本発明にかかる組成物の製造方法は特に限
定されず、公知の方法を用いてよい。前記製造方法とし
ては、生分解性高分子化合物に、上述した難燃系添加剤
および加水分解抑制剤を溶融混練することにより製造す
る方法が好適な例として挙げられる。前記溶融混練によ
る製造方法としては、生分解性高分子化合物を溶融する
前または溶融する時、難燃系添加剤および加水分解抑制
剤を添加し、混合することにより行われる。このとき、
難燃系添加剤および加水分解抑制剤は同時に添加しても
よいし、個別に添加してもよい。また、個別に添加する
場合は、いずれを先に添加してもよい。また、生分解性
高分子化合物を溶融後、難燃系添加剤または加水分解抑
制剤のいずれかを添加し、混合したのち、得られた組成
物を再び溶融し、加水分解抑制剤または難燃系添加剤の
いずれか残りの成分を添加し、混合するという方法も挙
げられる。
【0034】本発明にかかる組成物は、本発明の目的を
損なわない限りにおいて、公知の他の添加剤が含有され
ていてもよい。前記公知の他の添加剤としては、補強
材、無機または有機フィラー、酸化防止剤、熱安定剤、
紫外線吸収剤等の他、滑剤、ワックス類、着色剤、結晶
化促進剤、デンプンのような分解性を有する有機物等が
挙げられる。これらは、単独で用いても、複数の組み合
わせて用いてもかまわない。
【0035】前記補強材としては、例えばガラスマイク
ロビーズ、炭素繊維、チョーク、例えばノボキュライト
(novoculite)のような石英、アスベスト、長石、雲母、
タルク、ウォラストナイトのようなケイ酸塩、カオリン
等が挙げられる。また、無機フィラーとしては例えば炭
素、二酸化珪素の他、アルミナ、シリカ、マグネシア、
またはフェライト等の金属酸化微粒子、例えばタルク、
マイカ、カオリン、ゼオライト等の珪酸塩類、硫酸バリ
ウム、炭酸カルシウム、またはフラーレン等の微粒子等
が、また、有機フィラーとしては例えば、エポキシ樹
脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アクリル樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂、またはテフロン(登録商標)樹脂が挙げられ
る。中でも、炭素、二酸化珪素が本発明の組成物中に含
まれていることが好ましい。上記フィラーは1種または
2種以上を混合して使用してもかまわない。
【0036】前記酸化防止剤としては、例えばフェノー
ル系、アミン系、リン系、イオウ系、ヒドロキノン系、
またはキノリン系酸化防止剤等が挙げられる。フェノー
ル系酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール類、例
えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−
t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,6−
ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等のC
2-10アルキレンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−分
岐C3-6 アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、例えばトリエチレングリコール−ビス[3−
(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]等のジまたはトリオキシC2-4
ルキレンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−分岐C3-
6 アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、例えばグリセリントリス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
等のC3-8 アルカントリオール−ビス[3−(3,5−
ジ−分岐C3-6 アルキル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート]、例えばペンタエリスリトールテトラキ
ス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]等のC4-8 アルカンテトラオ
ールテトラキス[3−(3,5−ジ−分岐C3-6 アルキ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、例え
ばn−オクタデシル−3−(4’,5’−ジ−t−ブチ
ルフェノール)プロピオネート、n−オクタデシル−3
−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェノール)プロピオネート、ステアリル−2−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピ
オネート、ジステアリル−3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジルホスホネート、2−t−ブチル−
6−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベ
ンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、N,N’
−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、3,9−ビス{2−
[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエ
チル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,
5]ウンデカン、4,4’−チオビス(3−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、または1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノ
ール)ブタン等が挙げられる。
【0037】アミン系酸化防止剤としては、例えば、フ
ェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチル
アミン、N,N’−ジフェニル−1,4−フェニレンジ
アミン、またはN−フェニル−N’−シクロヘキシル−
1,4−フェニレンジアミン等が挙げられる。
【0038】リン系酸化防止剤としては、例えば、トリ
イソデシルホスファイト、トリフェニルホスファイト、
トリスノニルフェニルホスファイト、ジフェニルイソデ
シルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイ
ト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)オクチルホスファイト、4,4’−ブチリデン
ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)ジトリデ
シルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−
メチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−
t−アミルフェニル)ホスファイト、トリス(2−t−
ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2−t−ブチル
フェニル)フェニルホスファイト、トリス[2−(1,
1−ジメチルプロピル)−フェニル]ホスファイト、ト
リス[2,4−(1,1−ジメチルプロピル)−フェニ
ル]ホスファイト、トリス(2−シクロヘキシルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2−t−ブチル−4−フェ
ニルフェニル)ホスファイト等のホスファイト化合物;
トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリ
ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジ
フェニルビニルホスフィン、アリルジフェニルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、メチルフェニル−p−ア
ニシルホスフィン、p−アニシルジフェニルホスフィ
ン、p−トリルジフェニルホスフィン、ジ−p−アニシ
ルフェニルホスフィン、ジ−p−トリルフェニルホスフ
ィン、トリ−m−アミノフェニルホスフィン、トリ−
2,4−ジメチルフェニルホスフィン、トリ−2,4,
6―トリメチルフェニルホスフィン、トリ−o−トリル
ホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−p−
トリルホスフィン、トリ−o―アニシルホスフィン、ト
リ−p−アニシルホスフィン、または1,4−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)ブタン等のホスフィン化合物等が
挙げられる。
【0039】ヒドロキノン系酸化防止剤としては、例え
ば、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン等が挙げら
れ、キノリン系酸化防止剤としては、例えば、6−エト
キシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リン等が挙げられ、イオウ系酸化防止剤としては、例え
ば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチ
オジプロピオネート等が挙げられる。中でも、好ましい
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤(特に、
ヒンダードフェノール類)、例えば、ポリオール−ポリ
[(分岐C3-6 アルキル基およびヒドロキシ基置換フェ
ニル)プロピオネート]等が挙げられる。また、上記の
酸化防止剤は単独でまたは二種以上使用してもかまわな
い。
【0040】前記熱安定剤としては、例えばポリアミ
ド、ポリ−β−アラニン共重合体、ポリアクリルアミ
ド、ポリウレタン、メラミン、シアノグアニジン、メラ
ミン−ホルムアルデヒド縮合体等の塩基性窒素含有化合
物等の窒素含有化合物;有機カルボン酸金属塩(ステア
リン酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カル
シウム等)、金属酸化物(酸化マグネシウム、酸化カル
シウム、酸化アルミニウム等)、金属水酸化物(水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム
等)、金属炭酸塩等のアルカリまたはアルカリ土類金属
含有化合物;ゼオライト;またはハイドロタルサイト等
が挙げられる。特に、アルカリまたはアルカリ土類金属
含有化合物(特にマグネシウム化合物やカルシウム化合
物等のアルカリ土類金属含有化合物)、ゼオライト、ま
たはハイドロタルサイト等が好ましい。また、上記の熱
安定剤は単独でまたは二種以上使用してもかまわない。
【0041】上記紫外線吸収剤としては、従来公知のベ
ンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリ
レート系、サリチレート系またはシュウ酸アニリド系等
が挙げられる。例えば、[2−ヒドロキシ−4−(メタ
クリロイルオキシエトキシ)ベンゾフェノン]−メタク
リル酸メチル共重合体、[2−ヒドロキシ−4−(メタ
クリロイルオキメトキシ)ベンゾフェノン]−メタクリ
ル酸メチル共重合体、[2−ヒドロキシ−4−(メタク
リロイルオキシオクトキシ)ベンゾフェノン]−メタク
リル酸メチル共重合体、[2−ヒドロキシ−4−(メタ
クリロイルオキシドデシロキシ)ベンゾフェノン]−メ
タクリル酸メチル共重合体、[2−ヒドロキシ−4−
(メタクリロイルオキシベンジロキシ)ベンゾフェノ
ン]−メタクリル酸メチル共重合体、[2,2’−ジヒ
ドロキシ−4−(メタクリロイルオキシエトキシ)ベン
ゾフェノン]−メタクリル酸メチル共重合体、[2,
2’−ジヒドロキシ−4−(メタクリロイルオキシメト
キシ)ベンゾフェノン]−メタクリル酸メチル共重合
体、または[2,2’−ジヒドロキシ−4−(メタクリ
ロイルオキシオクトキシベンゾフェノン)−メタクリル
酸メチル共重合体等が挙げられる。また、上記の紫外線
吸収剤は単独でまたは二種以上使用してもかまわない。
【0042】前記滑剤としては、例えば、流動パラフィ
ン等の石油系潤滑油;ハロゲン化炭化水素、ジエステル
油、シリコン油、フッ素シリコン等の合成潤滑油;各種
変性シリコン油(エポキシ変性、アミノ変性、アルキル
変性、ポリエーテル変性等);ポリオキシアルキレング
リコール等の有機化合物とシリコンとの共重合体等のシ
リコン系潤滑性物質;シリコン共重合体;フルオロアル
キル化合物等の各種フッ素系界面活性剤;トリフルオロ
塩化メチレン低重合物等のフッ素系潤滑物質;パラフィ
ンワックス、ポリエチレンワックス等のワックス類;高
級脂肪族アルコール、高級脂肪族アミド、高級脂肪酸エ
ステル、高級脂肪酸塩、または二硫化モリブデン等が挙
げられる。これらの中でも、特に、シリコン共重合体
(樹脂にシリコンをブロックやグラフトにより重合させ
たもの)の使用が好ましい。シリコン共重合体として
は、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリニトリ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、
エポキシ系樹脂、ポリブチラール系樹脂、メラミン系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂またはポリ
ビニルエーテル系樹脂等に、シリコンをブロックまたは
グラフト重合させたものであればよく、シリコングラフ
ト共重合体を用いるのが好ましい。これらの潤滑物質
は、1種でもよく、2種以上を組み合わせて使用しても
よい。
【0043】上記ワックス類としては、例えば、ポリプ
ロピレンワックス、ポリエチレンワックス等のオレフィ
ン系ワックスやパラフィンワックス、フィッシャートロ
プッシュワックス、ミクロクリスタリンワックス、モン
タンワックス、脂肪酸アミド系ワックス、高級脂肪族ア
ルコール系ワックス、高級脂肪酸系ワックス、脂肪酸エ
ステル系ワックス、カルナウバワックス、ライスワック
ス等が挙げられる。これらのワックス類は単独で用いら
れてもよく、2種以上を組み合わせて併用されてもよ
い。
【0044】前記着色剤としては、無機顔料、有機顔料
または染料等が挙げられる。無機顔料としては、例えば
クロム系顔料、カドミウム系顔料、鉄系顔料、コバルト
系顔料、群青、または紺青等が挙げられる。また、有機
顔料や染料の具体的な例としては、例えばカーボンブラ
ック;例えばフタロシアニン銅のようなフタロシアニン
顔料;例えばキナクリドンマゼンタ、キナクリドンレッ
ドのようなキナクリドン顔料;例えばハンザイエロー、
ジスアゾイエロー、パーマネントイエロー、パーマネン
トレッド、ナフトールレッドのようなアゾ顔料;例えば
スピリットブラックSB、ニグロシンベース、オイルブ
ラックBWのようなニグロシン染料、オイルブルー、ま
たはアルカリブルー等が挙げられる。また、上記の着色
剤は単独でまたは二種以上使用してもかまわない。
【0045】前記結晶化促進剤としては、例えば、p−
t−ブチル安息香酸ナトリウム、モンタン酸ナトリウ
ム、モンタン酸カルシウム、パルミチン酸ナトリウム、
ステアリン酸カルシウム等の有機酸塩類;例えば炭酸カ
ルシウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、硫酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、タルク等の無機塩類;例えば
酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化チタン等の金属酸化
物等が挙げられる。これらの結晶化促進剤は、1種で用
いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0046】本発明にかかる組成物に対し、公知の処理
を行ってもよい。たとえば、本発明にかかる組成物中の
生分解性高分子化合物の加水分解を抑制するために、本
発明にかかる組成物に対し、活性エネルギー線を照射さ
せてもよい。前記活性エネルギー線源としては、例えば
電磁波、電子線または粒子線およびこれらの組み合わせ
が挙げられる。電磁波としては、紫外線(UV)、エッ
クス線等が挙げられ、粒子線としては、陽子、中性子等
の素粒子の線が挙げられる。中でも特に、電子加速器の
使用による電子線照射が好ましい。
【0047】上記した活性エネルギー線は、公知の装置
を用いて照射することができる。例えば、前記公知の装
置として、UV照射装置、電子加速器等が挙げられる。
照射線量および照射強度としては、本発明にかかる組成
物において、効果的に生分解性高分子化合物の加水分解
を遅延する範囲であれば、とくに限定されない。例え
ば、電子線の場合、加速電圧が、約100〜5000k
V程度が好ましく、照射線量としては、約1kGy程度
以上であることが好ましい。
【0048】本発明にかかる組成物は、種々の用途に応
用可能である。例えば、本発明にかかる組成物を用い
て、例えばラジオ、マイク、TV、キーボード、携帯型
音楽再生機、パソコン等の電気製品の筐体などの成形物
が得られる。また、前記成形物は、電気製品の筐体だけ
でなく、梱包材などの他の用途にも使用できる。前記成
形物の成形方法としては、例えば、フィルム成形、押出
成形または射出成形等が挙げられ、中でも特に射出成形
が好ましい。より具体的には、押出成形は、常法に従
い、例えば単軸押出機、多軸押出機、タンデム押出機等
の公知の押出成形機を用いて行うことができる。また、
射出成形は、常法に従い、例えばインラインスクリュ式
射出成形機、多層射出成形機、二頭式射出成形機等の公
知の射出成形機にて行うことができる。
【0049】
〔実施例1〜8、比較例1〕
(試料の調整)生分解性樹脂(A)としては、ポリ乳酸
に属するレイシア(H100J、三井化学株式会社製)を用
い、各種難燃系添加剤(B)と加水分解抑制剤(C)につ
いては試薬をそのまま用いた。A、B、Cの混合には溶融
混練法を用いた。混練条件としては、混練機としてミニ
マックス−ミックスルーダ(東洋精機株式会社製)を使
用し、ノズル温度を170〜175℃、トルクを4〜6kg、滞留
時間を3秒以内とした。かかる混練により、生分解性樹
脂(A)に各種難燃系添加剤(B)と加水分解抑制剤
(C)の添加を施した。得られた樹脂複合体は粉砕した
後に、170℃で300kg/cm2のプレスをし、厚さ1.0mmの板
材に成型した後、12.7mm×127mmに切り出し、試験片と
した。
【0050】以下に実施例と比較例のために作製した試
料の組成一覧(組成;重量部)を示す。
【表1】
【0051】(燃焼試験)燃焼試験は上記試験片を用い
て、UL-94HBに準じて行った。その方法を以下に述べ
る。各試料はその一端から25.4mmと102mmの二箇所で、
試料を横切って線を引いた。そして25.4mmの線から遠い
方の端で試料を保持し、その縦軸は水平にし、横軸は45
度傾斜させた。金網は試料の下に水平に保持し、試料の
下端と金網の間隔は9.5mmとし、試料の支持されていな
い端と金網の縁は同じ線上にあるようにした。バーナー
を試料から離れた位置におき、点火し、青い炎の高さが
25mmになるように調整した。炎はまずガスの供給とバー
ナーの空気口を調節して、高さが25mmの先の黄色く青い
炎が出るようにし、その後空気の量を増していき、先の
黄色が消えるようにした。炎の高さを再度、測定し、25
mmにあわせた。炎は試料を保持しない端の下端にあて
た。その時、バーナー管の中心軸は、水平に対して約45
度傾斜させ、試料の縦軸の下縁と同じ垂直面にあるもの
とした。試料の前端が約6mmの深さまで、バーナーの位
置を動かさずに30秒間炎をあてて、炎を試料から遠ざけ
た。もし炎が30秒間あてないうちに、試料が25.4mmの標
識線まで燃えるときは、炎が25.4mmの標識線に達したと
きに、接炎を中止することとした。炎を遠ざけた後も試
料が燃え続けた時は、保持していない端から25.4mmの標
識線から、保持していない102mmの標識線まで試料が燃
える時間を計り、その燃焼速度を算出した。
【0052】以下に、実施例と比較例で得られた試験片
に対する燃焼試験の結果を示す。
【表2】
【0053】上表より、比較例1に比べて、実施例1〜
8の試料は、生分解性を有する組成物の難燃化が実現さ
れている。そして、実施例1〜8の試料の燃焼速度は、
UL−94HBの規格を十分に満たすものである。
【0054】〔実施例9〜11、比較例2〕以下に実施
例と比較例のために作製した試料の組成一覧(組成;重
量部)を示す。なお、試料の調整は上記と同一の方法で
行った。
【表3】
【0055】(燃焼試験〜水平)水平燃焼試験は上記試
験片を用いて、UL-94HBに準じて行った。その方法を以
下に述べる。各試験片はその一端から25.4mmと102mmの
二箇所で、試験片を横切って線を引いた。そして25.4mm
の線から遠い方の端で試験片を保持し、その縦軸は水平
にし、横軸は45度傾斜させた。金網は試験片の下に水平
に保持し、試験片の下端と金網の間隔は9.5mmとし、試
験片の支持されていない端と金網の縁は同じ線上にある
ようにした。バーナーを試験片から離れた位置におき、
点火し、青い炎の高さが25mmになるように調整した。炎
はまずガスの供給とバーナーの空気口を調節して、高さ
が25mmの先の黄色く青い炎が出るようにし、その後空気
の量を増していき、先の黄色が消えるようにした。炎の
高さを再度、測定し、25mmにあわせた。炎は試験片を保
持しない端の下端にあてた。その時、バーナー管の中心
軸は、水平に対して約45度傾斜させ、試験片の縦軸の下
縁と同じ垂直面にあるものとした。試験片の前端が約6m
mの深さまで、バーナーの位置を動かさずに30秒間炎を
あてて、炎を試験片から遠ざけた。もし炎が30秒間あて
ないうちに、試験片が25.4mmの標識線まで燃えるとき
は、炎が25.4mmの標識線に達したときに、接炎を中止す
ることとした。炎を遠ざけた後も試験片が燃え続けた時
は、保持していない端から25.4mmの標識線から、保持し
ていない102mmの標識線まで試験片が燃える時間を計
り、その燃焼速度を算出した。そして、94HB認定材料、
すなわち94HBと認定される材料は、(a)102mm手前で
燃焼停止、および(b)76.2mm/分以下という2つの条
件に適合しなければならない。
【0056】(燃焼試験〜垂直)垂直燃焼試験は上記試
験片を用いて、UL-94V0〜2に準じて行った。その方法を
以下に述べる。各試験片を上端から6.4mmのところで縦
軸を垂直にして、リング・スタンドのクランプで保持
し、試験片の下端から9.5mmのところにバーナーの先端
が、305mmのところに乾燥した外科用脱脂綿の水平層が
あるようにする。水平層を作るためには、親指と人差し
指で綿のかたまりから約12.7mmX25.4mmほどの小片をち
ぎり取り、指で薄く広げて50.8mm2で、自然の厚さが6.4
mmになるようにする。バーナーを試験片から離れた位置
におき、点火し、高さ19mmの青い炎が出るように調節す
る。炎はガスの供給量とバーナーの空気口を調節して、
まず高さ19mmの先の黄色い青い炎が出るようにし、その
後、空気の量を調整してゆき、先の黄色い炎がなくなる
ようにする。炎の高さをもう一度測り、必要に応じて調
節する。
【0057】試験炎を試験片の下端の中心にあて、10秒
間そのまま継続して炎をあてる。そして炎を少なくとも
152mm離して、試験片が炎を出して燃える時間を記録す
る。試験片の炎が消えると、直ちに試験炎を再び試験片
の下端に当てる。そして10秒後に再び炎を離して、有炎
および無炎の燃焼時間を記録する。目視による有炎と無
炎を識別するのが難しいときは、外科用綿をその疑問箇
所に接触させる。綿が着火すれば有炎である。各接炎中
に、試験片から融解または有炎物質が滴下するときは、
その接炎中にバーナーを45度の角度まで傾斜させ、さら
にまた試験片の12.7mmの面のいずれか一方からごく少し
遠ざけて、バーナー管の中に材料が滴下するのを避けて
もよい。もし試験片が融解したりもしくは試験片から有
炎物質が滴下したり、試験中に燃え続けるときは、バー
ナーを手持ちにして、接炎中は試験片の下端とバーナー
管の先端との間に9.5mmの間隔を保持しなければならな
い。全ての融解材料の滴下は無視できるものとし、試験
片の中央に接炎しなければならない。
【0058】そして、94V-2認定材料、すなわち94V-2と
認定される材料は下記の条件に適合しなければならな
い。 (a)全ての試作は、毎回炎を当てた後、30秒以上炎を
出して燃焼しないこと。 (b)各組5枚の試料に合計10回の接炎を行い、炎を出
して燃焼する時間の合計が250秒を超えないこと。 (c)すべての試料は、有炎または無炎の燃焼が支持ク
ランプまで達しないこと。 (d)試料が物質を滴下し、305mm下にある乾燥した外
科用脱脂綿を着火することは許される。 (e)全ての試料は第二回目に炎を遠ざけた後、60秒以
上無炎の燃焼を続けないこと。
【0059】以下に、実施例9〜11と比較例2で得ら
れた試験片に対する上記燃焼試験の結果を示す。
【表4】 表中、「UL94-V2;○」は、94V-2認定材料であることを
示し、「UL94-V2;×」は、94V-2認定材料でないことを
示す。
【0060】上表より、比較例2に比べて、実施例9〜
11の試料は、生分解性を有する組成物の難燃化が実現
されている。そして、実施例9〜11の試料の燃焼速度
は、UL−94HBの規格を十分に満たすものである。
そしてUL-94V2も十分に満たすものである。
【0061】〔実施例12〜15、比較例3〕以下に実
施例と比較例のために作製した試料の組成一覧(組成;
重量部)を示す。なお、試料の調整は上記と同一の方法
で行った。
【表5】
【0062】以下に、実施例12〜15と比較例3で得
られた試験片に対して、上記と全く同じ方法で、水平燃
焼試験および垂直燃焼試験を行った。その結果を下記表
に示す。
【表6】 表中、「UL94-V2;○」は、94V-2認定材料であることを
示し、「UL94-V2;×」は、94V-2認定材料でないことを
示す。
【0063】上表より、比較例3に比べて、実施例12
〜15の試料は、生分解性を有する組成物の難燃化が実
現されている。そして、実施例12〜15の試料の燃焼
速度は、UL−94HBの規格を十分に満たすものであ
る。そしてUL-94V2も十分に満たすものである。
【0064】〔実施例16〜23、比較例4〕以下に実
施例と比較例のために作製した試料の組成一覧(組成;
重量部)を示す。なお、試料の調整は上記と同一の方法
で行った。
【表7】
【0065】以下に、実施例16〜23と比較例4で得
られた試験片に対して、上記と全く同じ方法で、水平燃
焼試験および垂直燃焼試験を行った。その結果を下記表
に示す。
【表8】 表中、「UL94-V2;○」は、94V-2認定材料であることを
示し、「UL94-V2;×」は、94V-2認定材料でないことを
示す。
【0066】上表より、比較例4に比べて、実施例16
〜23の試料は、生分解性を有する組成物の難燃化が実
現されている。そして、実施例16〜23の試料の燃焼
速度は、UL−94HBの規格を十分に満たすものであ
る。そしてUL−94V2も十分に満たすものである。
【0067】〔実施例24〜29、比較例5〕以下に実
施例と比較例のために作製した試料の組成一覧(組成;
重量部)を示す。なお、試料の調整は上記と同一の方法
で行った。
【表9】
【0068】以下に、実施例24〜29と比較例5で得
られた試験片に対して、水平燃焼試験、垂直燃焼試験お
よび恒温恒湿試験を行った。水平燃焼試験および垂直燃
焼試験は、上記と全く同じ方法で行った。恒温恒湿試験
は、下記方法で行った。その結果を下記表に示す。 (恒温恒湿試験)恒温恒湿槽を80℃、相対湿度80%
に設定し、その中に試験片を入れた。48時間経過後の
測定を行った。
【0069】
【表10】 表中、「UL94-V2;○」は、94V-2認定材料であることを
示し、「UL94-V2;×」は、94V-2認定材料でないことを
示す。
【0070】上表より、比較例5に比べて、実施例24
〜29の試料は、生分解性を有する組成物の難燃化が実
現されている。そして、実施例24〜29の試料の燃焼
速度は、UL−94HBの規格を十分に満たすものであ
る。そしてUL-94V2も十分に満たすものである。
そして、実施例24〜29の試料においては、分子量の
低下も低減され、保存性も確保された。
【0071】
【発明の効果】生分解性樹脂などの生分解性高分子化合
物を含有する素材に対して、難燃系添加剤と、前記生分
解性高分子化合物の加水分解抑制剤を添加することで、
生分解性、難燃性、機械的強度を兼ね備えた組成物を実
現できる。すなわち、本発明の組成物は、高い難燃性を
有しつつも、廃棄時には生体や地球環境に対して、安全
な成分、例えば、アルミナと水と二酸化炭素などに分解
し、周辺環境や人体へ害を与えることはない。また、本
発明にかかる組成物を電気製品の筐体や梱包材に使用す
ることで、既存のそれと比較して十分な環境配慮が実現
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/32 C08K 5/32 5/353 5/353 5/49 5/49 (72)発明者 森 浩之 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 野口 勉 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AB001 AB011 AB041 AB051 AD001 AD011 AD021 AD031 BB021 BB111 BE021 BG001 CF031 CF181 CF191 CH021 CK001 CL011 CP032 DA056 DB006 DE076 DE086 DE136 DE146 DE186 DE226 DF036 DG036 DG046 DG056 DH046 DH056 DJ016 DJ036 DK006 DL006 EB026 EB046 EB096 EB136 EC036 EC046 EC056 ED036 ED076 EF106 EH046 EH076 EH136 EJ056 EL026 EL136 EN066 EP016 ER007 ET016 EU026 EU186 EU196 EU217 EV266 EW026 EW046 EW056 EW126 EW176 FD010 FD050 FD060 FD070 FD090 FD132 FD136 FD170 FD200 FD207 GQ00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一または複数種の生分解性を有する有機
    高分子化合物と、難燃系添加剤と、前記生分解性を有す
    る有機高分子化合物の加水分解抑制剤とを含有すること
    を特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 生分解性を有する有機高分子化合物が、
    多糖類、脂肪族ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニ
    ルアルコールもしくはポリアルキレングリコール、また
    は前記化合物の少なくともいずれか一つを含む共重合体
    であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 脂肪族ポリエステルが、ポリ乳酸、ポリ
    カプロラクトン、ポリヒドキシ酪酸、ポリヒドロキシ吉
    草酸、ポリエチレンスクシネート、ポリブチレンスクシ
    ネート、ポリブチレンアジペート、ポリリンゴ酸もしく
    は微生物合成ポリエステル、または前記化合物の少なく
    ともいずれか一つを含む共重合体であることを特徴とす
    る請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 難燃系添加剤が、水酸化物系化合物、リ
    ン系化合物およびシリカ系化合物から選ばれる少なくと
    も1種の化合物であることを特徴とする請求項1記載の
    組成物。
  5. 【請求項5】 難燃系添加剤が水酸化物系化合物であ
    り、その添加量が組成物全体に対して5重量%から50
    重量%であることを特徴とする請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 難燃系添加剤がリン系化合物であり、そ
    の添加量が組成物全体に対して2重量%から40重量%
    であることを特徴とする請求項4記載の組成物。
  7. 【請求項7】 難燃系添加剤がシリカ系化合物であり、
    その添加量が組成物全体に対して5重量%から30重量
    %であることを特徴とする請求項4記載の組成物。
  8. 【請求項8】 加水分解抑制剤が、カルボジイミド化合
    物、イソシアネート化合物およびオキソゾリン化合物か
    ら選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴と
    する請求項1記載の組成物。
  9. 【請求項9】 加水分解制御剤の添加量が、組成物全体
    に対して0.5重量%から8重量%であることを特徴と
    する請求項8記載の組成物。
  10. 【請求項10】 温度80℃、相対湿度80%の恒温恒
    湿条件下で48時間エージングしても、生分解性を有す
    る有機高分子の分子量の低下が20%以内であることを
    特徴とする請求項1記載の組成物。
  11. 【請求項11】 一または複数種の生分解性を有する有
    機高分子化合物と、難燃系添加物と、前記生分解性を有
    する有機高分子化合物の加水分解抑制剤とを複合するこ
    とを特徴とする請求項1記載の組成物の製造方法。
  12. 【請求項12】 一または複数種の生分解性を有する有
    機高分子化合物と、難燃系添加剤と、前記生分解性を有
    する有機高分子化合物の加水分解抑制剤とを含有する組
    成物からなる成形品。
  13. 【請求項13】 電気製品の筐体であることを特徴とす
    る請求項12記載の成形品。
  14. 【請求項14】 一または複数種の生分解性を有する有
    機高分子化合物と、難燃系添加剤と、前記生分解性を有
    する有機高分子化合物の加水分解抑制剤とを含有する組
    成物からなる部品を構成要素とする電気製品。
JP2002076763A 2001-10-15 2002-03-19 生分解性を有する難燃性複合組成物およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4445181B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002076763A JP4445181B2 (ja) 2001-10-15 2002-03-19 生分解性を有する難燃性複合組成物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-316361 2001-10-15
JP2001316361 2001-10-15
JP2002076763A JP4445181B2 (ja) 2001-10-15 2002-03-19 生分解性を有する難燃性複合組成物およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003192929A true JP2003192929A (ja) 2003-07-09
JP4445181B2 JP4445181B2 (ja) 2010-04-07

Family

ID=27615412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002076763A Expired - Fee Related JP4445181B2 (ja) 2001-10-15 2002-03-19 生分解性を有する難燃性複合組成物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4445181B2 (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003091344A1 (fr) * 2002-04-24 2003-11-06 Sony Corporation Composition ignifugeante biodegradable et son procede de production
JP2005084710A (ja) * 2003-09-04 2005-03-31 Sony Corp Icカード及びこれを用いた無線情報送受信装置
JP2005082642A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Nisshinbo Ind Inc エステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤及び熱可塑性樹脂組成物
JP2005120119A (ja) * 2003-10-14 2005-05-12 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 難燃性射出成形体
JP2005232225A (ja) * 2004-02-17 2005-09-02 Unitika Ltd 熱可塑性樹脂組成物、およびそれを成形してなる成形体。
WO2005097894A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-20 Nissan Chemical Industries, Ltd. ポリ乳酸樹脂組成物
WO2005105775A1 (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Kyushu Institute Of Technology ポリ乳酸又はその誘導体からラクチドを回収する方法
JP2006111747A (ja) * 2004-10-15 2006-04-27 Sony Corp 複合組成物及び複合組成物を用いた成形品
WO2006064683A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Unitika Ltd. 生分解性を有するヒンジキャップ
JP2006219567A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Mitsui Chemicals Inc ポリエステル樹脂組成物
JP2006342251A (ja) * 2005-06-09 2006-12-21 Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd 養生シート用生分解性難燃樹脂組成物とその成形品
JP2008266432A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Toray Ind Inc 樹脂組成物およびそれからなる成形品
US7683117B2 (en) 2007-02-02 2010-03-23 Fuji Xerox Co., Ltd. Resin composition, resin mold and method for producing the same
US7767744B2 (en) 2007-03-30 2010-08-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Resin composition, resin compact, production method of resin compact and recycling method of resin compact
JP2010202889A (ja) * 2010-06-25 2010-09-16 Mitsubishi Plastics Inc 射出成形体
EP1690899A4 (en) * 2003-12-02 2011-07-06 Sony Corp RESIN COMPOSITION, FORM BODY THEREOF AND METHOD FOR PRODUCING THE RESIN COMPOSITION
WO2013001750A1 (ja) 2011-06-29 2013-01-03 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物ならびにそれらからなる成形品
JPWO2011152199A1 (ja) * 2010-06-04 2013-07-25 株式会社クレハ 耐水性を改善したポリグリコール酸含有樹脂組成物
CN112063045A (zh) * 2020-08-25 2020-12-11 上海日之升科技有限公司 一种高温环境下低气味高灼热丝阻燃聚丙烯合金组合物
US10961388B2 (en) 2015-12-04 2021-03-30 Nec Corporation Polylactic acid resin composition and polyester resin composition, and method for producing the same and molded body thereof

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003091344A1 (fr) * 2002-04-24 2003-11-06 Sony Corporation Composition ignifugeante biodegradable et son procede de production
JP2005084710A (ja) * 2003-09-04 2005-03-31 Sony Corp Icカード及びこれを用いた無線情報送受信装置
JP4661037B2 (ja) * 2003-09-04 2011-03-30 ソニー株式会社 Icカード及びこれを用いた無線情報送受信装置
JP2005082642A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Nisshinbo Ind Inc エステル基を有する樹脂用の耐加水分解安定剤及び熱可塑性樹脂組成物
JP2005120119A (ja) * 2003-10-14 2005-05-12 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 難燃性射出成形体
EP1690899A4 (en) * 2003-12-02 2011-07-06 Sony Corp RESIN COMPOSITION, FORM BODY THEREOF AND METHOD FOR PRODUCING THE RESIN COMPOSITION
JP2005232225A (ja) * 2004-02-17 2005-09-02 Unitika Ltd 熱可塑性樹脂組成物、およびそれを成形してなる成形体。
JP4643154B2 (ja) * 2004-02-17 2011-03-02 ユニチカ株式会社 熱可塑性樹脂組成物、およびそれを成形してなる成形体。
KR101152973B1 (ko) * 2004-03-30 2012-06-11 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 폴리유산수지 조성물
WO2005097894A1 (ja) * 2004-03-30 2005-10-20 Nissan Chemical Industries, Ltd. ポリ乳酸樹脂組成物
US7531585B2 (en) 2004-03-30 2009-05-12 Nissan Chemical Industries, Ltd. Polyactic acid resin composition
JPWO2005097894A1 (ja) * 2004-03-30 2008-02-28 日産化学工業株式会社 ポリ乳酸樹脂組成物
CN100384937C (zh) * 2004-03-30 2008-04-30 日产化学工业株式会社 聚乳酸树脂组合物
WO2005105775A1 (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Kyushu Institute Of Technology ポリ乳酸又はその誘導体からラクチドを回収する方法
JPWO2005105775A1 (ja) * 2004-04-30 2008-03-13 国立大学法人九州工業大学 ポリ乳酸又はその誘導体からラクチドを回収する方法
KR100830022B1 (ko) * 2004-04-30 2008-05-15 고쿠리츠 다이가쿠 호진 큐슈 코교 다이가쿠 폴리락트산 또는 이의 유도체로부터 락티드를 회수하는방법
JP4517069B2 (ja) * 2004-04-30 2010-08-04 国立大学法人九州工業大学 ポリ乳酸又はその誘導体からラクチドを回収する方法
US7557224B2 (en) 2004-04-30 2009-07-07 Kyushu Institute Of Technology Method for recovering lactide from polylactic acid or derivative thereof
JP2006111747A (ja) * 2004-10-15 2006-04-27 Sony Corp 複合組成物及び複合組成物を用いた成形品
WO2006064683A1 (ja) * 2004-12-16 2006-06-22 Unitika Ltd. 生分解性を有するヒンジキャップ
EP1826133A4 (en) * 2004-12-16 2009-03-04 Unitika Ltd BIODEGRADABLE ANCHORED CAP
JP2006168789A (ja) * 2004-12-16 2006-06-29 Unitika Ltd 生分解性を有するヒンジキャップ
EP1826133A1 (en) * 2004-12-16 2007-08-29 Unitika Ltd. Hinged cap having biodegradability
JP2006219567A (ja) * 2005-02-09 2006-08-24 Mitsui Chemicals Inc ポリエステル樹脂組成物
JP2006342251A (ja) * 2005-06-09 2006-12-21 Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd 養生シート用生分解性難燃樹脂組成物とその成形品
US7683117B2 (en) 2007-02-02 2010-03-23 Fuji Xerox Co., Ltd. Resin composition, resin mold and method for producing the same
US7767744B2 (en) 2007-03-30 2010-08-03 Fuji Xerox Co., Ltd. Resin composition, resin compact, production method of resin compact and recycling method of resin compact
JP2008266432A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Toray Ind Inc 樹脂組成物およびそれからなる成形品
JPWO2011152199A1 (ja) * 2010-06-04 2013-07-25 株式会社クレハ 耐水性を改善したポリグリコール酸含有樹脂組成物
JP2010202889A (ja) * 2010-06-25 2010-09-16 Mitsubishi Plastics Inc 射出成形体
WO2013001750A1 (ja) 2011-06-29 2013-01-03 東レ株式会社 熱可塑性樹脂組成物ならびにそれらからなる成形品
US10961388B2 (en) 2015-12-04 2021-03-30 Nec Corporation Polylactic acid resin composition and polyester resin composition, and method for producing the same and molded body thereof
CN112063045A (zh) * 2020-08-25 2020-12-11 上海日之升科技有限公司 一种高温环境下低气味高灼热丝阻燃聚丙烯合金组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4445181B2 (ja) 2010-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003192929A (ja) 生分解性を有する難燃性複合組成物およびその製造方法
US20050143502A1 (en) Biodegradable flame retardant composite composition and process for producing the same
EP1630195B1 (en) Composite composition and molding using the same
US7645823B2 (en) Resin composition, molded product from resin composition and method for preparing resin composition
JP2003192925A (ja) 生分解性を有する難燃性複合組成物およびその製造方法
US8779042B2 (en) Flame-retardant polylactic acid based resin composition, molded article thereof and method for producing molded article
JP2005162871A (ja) 樹脂組成物、成形品、電気製品、樹脂組成物の製造方法
WO2004090034A1 (ja) 射出成形体
CN105418967B (zh) 作为阻燃剂和抑燃剂增效剂的有机材料
Adner et al. A macromolecular halogen‐free flame retardant and its effect on the properties of thermoplastic polyesters
JPWO2011155119A1 (ja) ポリ乳酸樹脂組成物およびその成形体
JP2007099861A (ja) 複合組成物及び複合組成物を用いた成形品
JP5493945B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂組成物、ポリ乳酸系樹脂組成物の製造方法及びポリ乳酸系樹脂成形体
JP2013170206A (ja) セルロース含有難燃性熱可塑性樹脂組成物
JP2004263180A (ja) 射出成形体
JP4165389B2 (ja) 樹脂組成物、成形品、電気製品、樹脂組成物の製造方法
KR20070001889A (ko) 수지 조성물 및 이 수지 조성물을 이용한 성형품 및 수지조성물의 제조 방법
JP2003034734A (ja) 生分解性樹脂の分解速度をコントロールする方法および分解速度がコントロールされた生分解性樹脂
JP2006137799A (ja) 複合組成物及び複合組成物を用いた成形品
JP2005162873A (ja) 樹脂組成物、成形品、電気製品、樹脂組成物の製造方法
JP2006111747A (ja) 複合組成物及び複合組成物を用いた成形品
JP2004359763A (ja) 生分解性樹脂組成物の弾性率向上方法
JP4477424B2 (ja) 難燃性樹脂組成物並びに成形体及びoa機器
JPWO2007058111A1 (ja) 難燃性樹脂組成物
JP2005162875A (ja) 樹脂組成物、成形品、電気製品、樹脂組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20031217

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060428

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20070125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070312

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070425

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070523

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20071019

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100115

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140122

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees