JP2003192461A - 炭化珪素接合体及びその接合方法 - Google Patents

炭化珪素接合体及びその接合方法

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修 姫野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】酸化雰囲気下の500℃以上の高温域で使用可
能であり、且つ接合部を介する流体通過抑制の用途も併
せ持つ接合方法を確立する。 【解決手段】炭化珪素を主成分とする焼結体において、
その焼結体同士を接合する際に、接合部はねじ形状によ
り嵌合され、その接合部の一部で焼結体同士が面接触す
るような形状とした上で、その接合部の空隙に酸化珪素
を主成分とするガラス質を介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一体成形では難し
い複雑形状及び大型形状の炭化珪素焼結体を製作するに
あたり、炭化珪素焼結体同士を接合する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1974年に米国のProchazka
によりサブミクロン粒径のβ型炭化珪素に焼結助剤とし
て少量の硼素と炭素を添加することにより緻密な焼結体
となることを発表して以来、炭化珪素焼結体は、高温、
高応力負荷条件を克服できる材料として広く一般に用い
られてきた。
【0003】また、一般的に緻密化が進むほど強度、硬
度、熱伝導率等の機械的、熱的な材料特性が上がる為、
より緻密な炭化珪素焼結体を製造する方法が研究、考案
されてきた。
【0004】同様に、易焼結性、及び焼結体の破壊靭性
を向上させる目的で焼結過程に於いて結晶粒界に液層成
分を生じるように焼結助剤として酸化アルミニウム等を
添加する炭化珪素も考案されてきた。
【0005】それら炭化珪素焼結体において、一体成形
が困難な形状を製作する際には、複数の焼結体を接合す
ることが行われている。この場合、接合部をねじ形状や
焼き填め等の金具等を介しての物理的な嵌合方法や、有
機・無機等の各種接着剤等を使用して接着する方法や、
金属ロー材を用いたロー付接合する方法が用いられてき
た。
【0006】ここで図3に、物理的な嵌合構造を持た
ず、焼結体1、1の接合部2に充填剤3として存在する
ガラス質のみで接合した接合体の断面の概要を示す。
【0007】また図4、6に、焼結体1、1の接合部2
がストレートの嵌合形状で、その空隙に充填剤3として
ガラス質を備えた接合体の断面の概要を示す。
【0008】また、高接合強度の炭化珪素接合体とし得
ると共に、表面に形成したCVD−炭化珪素膜のクラッ
クや剥離を生じない炭化珪素接合体1とするために、高
純度シリコンを介して接合することが提唱されている
(特開2001−278675号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の炭化珪
素接合体では、酸化雰囲気下の500℃以上の環境で接
合部を介する流体移動を防止することができず、シール
性が悪いという問題があった。
【0010】例えば接合部をねじ形状で嵌合する構造で
は、空隙部を介する流体移動を防止できなかった。
【0011】また、焼き填め等の金具等を介しての嵌合
構造では、使用金属の酸化・溶融の問題で使用できなか
った。
【0012】また、エポキシ接着剤等の有機接着剤を用
いる接合方法では、雰囲気温度80〜200℃において
接着剤の軟化、雰囲気温度200℃以上で酸化の問題が
有り、酸化雰囲気下の500℃以上の環境では接合強度
を十分保つことが出来なかった。
【0013】また、図3〜6のような無機系接着剤等を
用いたものでは、一般的に耐熱衝撃性を重視した材料設
計のため開気孔率が高く、接合部2に流体通過抑制の用
途を求めることが出来ないという問題があった。
【0014】またロー付けで接合したものでは、接合時
に高温処理するために製作可能寸法に制約があったり、
高温酸化雰囲気下でのロー材の酸化やロー材溶融により
500℃以上の酸化雰囲気下では使用できないといった
問題があった。
【0015】従って、高温酸化雰囲気下で使用される炭
化珪素焼結体同士の接合技術の開発が求められていた。
【0016】本発明は、上述した従来技術での課題に鑑
みなされたものであって、その目的は、酸化雰囲気下の
500℃以上の高温域で使用可能であり、且つ接合部を
介する流体通過を抑制できる炭化珪素接合体を得ること
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、炭化珪素を
主成分とする焼結体同士の接合体において、その接合部
がねじ形状を成し、接合部の一部で上記焼結体同士が面
接触すると共に、他の部分の空隙にガラス質が存在する
ことを特徴とする炭化珪素接合体、及びその接合方法を
考案した。
【0018】そのガラス質は、珪素、酸化珪素、珪酸ナ
トリウム、シリコーンの少なくとも1種類と、硝酸塩の
形のアルカリ成分と、酸化硼素、酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の金属酸
化物の少なくとも1種類との混合体を炭化珪素焼結体同
士の接合部に充填した後、酸化雰囲気下において550
℃以上の高温処理を行うことにより、接合部に生成させ
る。
【0019】これにより、500℃以上の酸化雰囲気下
で、接合部を介しての流体移動を著しく少なくすること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】図1、2に示されるように、本発明の炭化
珪素接合体は、焼結体1、1同士の接合部2がねじ形状
により嵌合され、その接合部2の一部で該焼結体1、1
同士が面接触する面接合部2Aを有し、且つ空隙部Bに
ガラス質の充填剤3を存在させたものである。
【0022】すなわち、接合部2をねじ形状により嵌合
し、その接合部2の一部で焼結体1、1同士を面接触す
ることにより、ねじ部のクリアランスが空隙部Bとなっ
て接着剤溜まりとなることにより、介在する充填剤3の
量を多く保つことで流体移動の抑制効果が大きくできる
と共に、焼結体1、1同士の接合強度を大きくできる。
【0023】更に、その接合部2の一部に焼結体1、1
同士の面接触部2Aを有することで、ダブルナットと同
様のネジ止め効果を得ることができ、物理的構造による
ものと接合面積の増加により、焼結体1、1同士の接合
強度が更に大きくできると共に、接合部2同士の密着面
が大きく保てることにより面接触によるシール効果が得
られ、流体移動の抑制効果を大きくすることができる。
【0024】接合部2の一部で焼結体1、1同士が面接
触するような形状とする方法は、焼結前の圧粉体の炭化
珪素成型体の段階、若しくは焼結後の焼結体の段階で、
焼結体1、1同士を雄雌ねじ形状に加工すると共に、両
焼結体1、1とも面接触部2Aを面粗度Raが0.3μ
m以下の鏡面仕上げとし、面接触部2Aの平面度を50
μmに仕上げる。また、ねじ込みによる面接触部2Aの
物理的なシール性を向上させるため、空隙部2Bに20
0乃至500μmのクリアランスを設けることが好まし
い。
【0025】それに対し、図3に示すような従来の接合
体では、接合面積が小さいことにより介在する充填剤3
の量が少ないため、流体移動の抑制効果が少ないと共
に、焼結体同士を接合させる機械的強度が不足する。
【0026】また、図4、6に示すような従来の接合体
では、接合面積の増加により介在する充填剤3の量を多
く保てるが、焼結体1、1同士の面接触によるシール効
果が得られない為に流体移動の抑制効果が小さく、物理
的拘束がないため焼結体同士の接合強度が小さい。
【0027】また、本発明の接合体で用いる充填剤3
は、主成分として、珪素、酸化珪素、珪酸ナトリウム、
シリコーンの少なくとも1種類と、ナトリウム、カリウ
ムといったアルカリ成分の硝酸塩と、酸化硼素、酸化ア
ルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化
亜鉛等の酸化物の少なくとも1種類との混合体より生成
する。
【0028】充填剤3の主成分として、珪素、珪酸ナト
リウム、シリコーンを使用する理由としては酸化珪素を
生成させる為であり、酸化珪素はガラス主成分そのもの
である。
【0029】但し生成した酸化珪素の純度が高い場合、
その処理温度により石英やクリストバライトといった結
晶質となり、結晶型の変化に伴う体積変化が大きくなる
ため、生成する酸化珪素質が結晶質とならずにガラス質
となることを目的としてナトリウム、カリウムといった
アルカリ成分を加えるが、基材となる炭化珪素の酸化剤
としての作用を加えるため、それらアルカリ成分を硝酸
塩の形で加える。
【0030】更に生成するガラス質の線熱膨張係数や融
点を調整する目的で、酸化硼素、酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の酸化物
の少なくとも1種類を添加する。
【0031】これらの成分の混合体を接合部2の空隙部
2Bに充填する。充填方法は、ねじ形状の焼結体1、1
同士の接合部2と空隙部2Bへ直接混合体を塗布し、塗
布後にねじ込めばよい。
【0032】その後、酸化雰囲気下で、その混合体の各
成分が完全に溶融し、ガラス成分となるのに足る550
℃以上の高温処理を行うことにより、接合部2の空隙部
2Bに酸化珪素を主成分とするガラス質の充填剤3を生
成することが出来る。なお、上記組成は、表記の順に混
合しなくとも良い。
【0033】本発明の接合方法では、充填剤3から生成
する酸化珪素を主成分とするガラス質と共に、500℃
を越える酸化雰囲気下にて使用する場合、炭化珪素自身
が酸化され、焼結体1、1表面に酸化珪素膜を生成する
という相乗効果により酸化珪素を主成分とするガラス質
の緻密化が促進されることで、接合部2を介する流体の
移動を更に防止することができ、一体成形の炭化珪素焼
結体と同等の使用が可能となる。
【0034】ここで、上記接合時の高温処理温度が55
0℃未満の場合は、接合体を500℃以上で使用した場
合に接合部2のガラス質が完全に溶融し、雰囲気流体の
移動の防止効果が期待できない。
【0035】よって、充填剤3の混合体としては、使用
最高温度よりも50℃以上高い温度で各成分が完全に溶
融しガラス成分となるような組成系を選ぶことが必要で
ある。
【0036】更にガラス成分の軟化点が、使用温度以下
となるようなガラス成分組成系を選択することが好まし
い。それは、ガラス成分が使用温度において溶融はしな
いが軟化はすることで、使用温度域での炭化珪素焼結体
と生成ガラス質との熱膨張差を緩和し、ガラス成分の熱
応力によるクラック発生を防止し、そこからの雰囲気流
体の移動を防止するためである。
【0037】また、本発明に使用する炭化珪素として
は、α型炭化珪素、β型炭化珪素のどちらでも良く、炭
化硼素添加系や、酸化アルミニウム添加系の緻密体を用
いる。
【0038】また、本発明は、熱電対保護管、熱交換器
用伝熱管等の高温下で使用され、流体通過が好ましくな
い用途への使用に適している。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。なお、本実施例は、一例であり、特許の請求範囲を
限定するものではない。 (実施例1)本発明実施例として焼結助剤に硼素及び炭
素を添加する炭化珪素焼結体を用いて、図1、2に示す
炭化珪素接合体を作製した。
【0040】その接合部2の一部で焼結体1、1同士が
面接触するような形状とするために、焼結前の圧粉体の
炭化珪素成型体で焼結体同士を雄雌ねじ形状に加工する
と共に、両焼結体1、1とも面接触部2Aを面粗度Ra
が0.3μmの鏡面仕上げとし、面接触部2Aの平面度
を50μmに仕上げた。また、ねじ込みによる面接触部
2Aの物理的なシール性を向上させるため、空隙部2B
に200乃至500μmのクリアランスを設けた。
【0041】接合部2の空隙部2Bに、硼珪酸ガラスを
生成する組成系の充填材3として珪酸ナトリウムを主成
分とし、硝酸ナトリウムと、酸化硼素、酸化アルミニウ
ム、酸化カリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウ
ム、酸化砒素、酸化鉄を分散させた混合体を充填した。
【0042】また、ガラス質ではなく結晶質を生成する
組成系の比較例として、焼結体の接合部2の空隙に、充
填材3として珪酸ナトリウムを主成分とし、硝酸ナトリ
ウムのみを分散させた混合体を充填したものを作製し
た。
【0043】充填に際し、混合体は攪拌機を用いて攪拌
し、真空脱泡機により脱泡を行った後、接合部2に混合
体をねじ形状の焼結体同士の接合部2と空隙部2Bへ直
接混合体を塗布し、塗布後にねじ込んだ。塗布後、90
0℃の酸化雰囲気下で高温処理を行った。
【0044】得られた接合体について、接合部2を介す
る流体移動の抑制効果の確認を行った。
【0045】その確認には、図6に有るような、リーク
ディテクター、即ちパッキン4と真空ポンプ6及びヘリ
ウム検知装置5等を有する測定装置を用いた。
【0046】その確認方法は、図6に示すように、リー
クディテクターのパッキン4に接合体の開口部を密着さ
せた後、真空ポンプ6を動作させ、測定装置の一部と接
合体の内壁とで構成される閉空間を1×10-5torr
以下の真空度となるようにした後、接合体1の外壁側の
接合部2近傍にヘリウムガス7を噴射する。
【0047】ここで接合部2に開気孔がある場合は、接
合部2を介して、測定装置の一部と接合体1の内壁とで
構成される閉空間へのヘリウムガス7の移動があるた
め、測定装置の一部と接合体1の内壁とで構成される閉
空間内に設置したヘリウム検知装置5にヘリウムガス7
が観測される。
【0048】即ち、本方法によりリークディテクターに
ヘリウムガス7が観測されれば、接合部2を介する流体
移動があると判断できる。この方法により、接合部2を
介する流体移動の抑制効果の確認を行うというものであ
る。
【0049】接合部2の形状としては、上述したよう
に、ねじ形状で接合部2の一部で面接触する本発明実施
例と、比較例としてねじ形状で接合部が面接触しないも
の、及びストレート嵌合形状の3種類について作成し、
その各々について、充填剤3として硼珪酸ガラス質を生
成する組成系を使用した物、珪酸塩結晶質を生成する組
成系を使用した物、及び充填剤を使用しない物の3種類
を組み合わせ、計9水準の比較実験を行った。それらを
酸化雰囲気下で1000℃に加熱し、室温まで冷却した
物において、リークディテクタにより、接合部構造・充
填剤有無・充填剤組成の違いによる流体抑制効果を検証
した。
【0050】その結果概要を表1に示す。
【0051】表1に示すとおり、図2に示すような、ね
じ形状の接合部2により嵌合し、且つ接合部2の一部で
面接触し、その接合部2に硼珪酸ガラス質の充填剤3が
存在する本発明実施例(No.1)に於いてはリークデ
ィテクターにヘリウムガス7が観測されなかった為、接
合部2には流体移動を起こすような開気孔は存在しない
と判断される。
【0052】それに対し、図2と同様の形状で、その接
合部2に高温処理を施した珪酸塩結晶質の充填剤3が存
在する比較例(No.2)や、図2と同様の形状で、そ
の接合部2に充填剤3が存在しない比較例(No.3)
や、図2に示すような、ねじ形状の接合部2により嵌合
し、且つ接合部2の一部分で面接触せず、一端封止、他
端解放の接合体1に於いて、その接合部2に本発明によ
る高温処理を施した、硼珪酸ガラス質の充填剤3が存在
する比較例(No.4)や、図2に示すような、ねじ形
状の接合部2により嵌合し、且つ接合部2の一部分で面
接触せず、一端封止、他端解放の接合体1に於いて、そ
の接合部2に本発明による高温処理を施した、珪酸塩結
晶質の充填剤3が存在する比較例(No.5)や、図5
のようなストレート嵌合構造の接合部2を有する、一端
封止、他端解放の接合体1に於いて、その接合部2に本
発明による高温処理を施した硼珪酸ガラス質の充填剤3
が存在する比較例(No.7)や、図5と同様の形状
で、その接合部2に高温処理を施した珪酸塩結晶質の充
填剤3が存在する比較例(No.8)ではリークディテ
クターにヘリウムガス7が観測されたことより、接合部
2に結晶質のクラッキングに起因する開気孔が存在する
か、構造上の原因でシール製が不十分であると判断され
る。
【0053】また、図2と同様の形状で、その接合部2
に充填剤3が存在しない比較例(No.6)や、図5と
同様の形状で、その接合部2に充填剤3が存在しない比
較例(No.9)では真空度が1×10-5torrに達
しなかった為、開気孔がリークディテクターの測定限界
を超えるレベルで存在したと判断できる。
【0054】尚、接合部2にガラス質が存在することの
確認としては、接合部を図2に示すような断面方向に切
断し、SEMを使用して行った。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、炭化珪素を主成分とす
る焼結体同士の接合体において、その接合部がねじ形状
を成し、接合部の一部で上記焼結体同士が面接触すると
共に、他の部分の空隙にガラス質が存在することによ
り、500℃以上の酸化雰囲気下で、接合部を介しての
流体移動の著しくすることができ、一体成形では難しい
複雑形状及び大型形状の炭化珪素焼結体を製作すること
が可能となった。
【0057】また、そのガラス質は、珪素、酸化珪素、
珪酸ナトリウム、シリコーンの少なくとも1種類を充填
剤の主成分として添加することで、生成ガラスの主成分
である酸化珪素を得る。更にアルカリ成分を加えること
で生成する酸化珪素質が結晶質とならずにガラス質とす
ると共に、アルカリ成分を硝酸塩として加えることで、
基材となる炭化珪素を主成分とする焼結体の炭化珪素の
酸化剤としての作用を与える。
【0058】更に生成するガラス質の線熱膨張係数や融
点を調整する目的で、酸化硼素、酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の金属酸
化物を添加することが好ましい。これらの混合体を接合
部に充填し、しかる後酸化雰囲気下で、これらの成分が
溶融するのに足る600℃以上の高温処理を行うことに
より、接合部にガラス質を生成させることで、接合体を
使用する温度に於いてもガラス質が存在することによる
流体移動の抑制効果が保たれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭化珪素接合体を示す断面図である。
【図2】本発明の炭化珪素接合体を示す断面図である。
【図3】従来の炭化珪素接合体を示す断面図である。
【図4】従来の炭化珪素接合体を示す断面図である。
【図5】従来の炭化珪素接合体を示す断面図である。
【図6】炭化珪素接合体の気密度を測定する方法を説明
する図である。
【符号の説明】
1.接合体 2.接合部 2A.面接触部 2B.空隙部 3.充填剤 4.パッキン 5.ヘリウム検知装置 6.真空ポンプ 7.ヘリウムガス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化珪素を主成分とする焼結体同士の接合
    体において、その接合部がねじ形状を成し、接合部の一
    部で上記焼結体同士が面接触すると共に、他の部分の空
    隙にガラス質が存在することを特徴とする炭化珪素接合
    体。
  2. 【請求項2】前記ガラス質は、珪素、酸化珪素、珪酸ナ
    トリウム、シリコーンの少なくとも1種類と、硝酸塩の
    形のアルカリ成分と、酸化硼素、酸化アルミニウム、酸
    化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の金属酸
    化物の少なくとも1種類との混合体より生成したもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素接合
    体。
  3. 【請求項3】前記混合体を接合部に充填した後、酸化雰
    囲気下において550℃以上の高温処理を行うことによ
    り、接合部にガラス質を生成させることを特徴とする請
    求項2に記載の炭化珪素接合体の接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001328A1 (ja) * 2004-06-23 2006-01-05 Tokuyama Corporation カーボン製筒状容器
JP2015502910A (ja) * 2011-12-22 2015-01-29 コミッサリア ア レネルジー アトミーク エ オ ゼネルジ ザルタナテイヴ 酸化雰囲気中で非反応性のろう付けによってSiC材料でできた物品を組み立てる方法、ろう付け用組成物、並びに上記方法で得られたガスケット及びアセンブリ

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