JP4762900B2 - カーボン製筒状容器 - Google Patents

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Description

本発明は、内表面がシリコン融液と接触する、複数のカーボン成型体よりなる新規なカーボン製筒状容器であり、シラン類の分解・還元反応によるシリコンの析出反応に、好適に用いられるカーボン製筒状容器に関する。
近年、半導体或いは太陽電池の分野において、シリコン製品の重要性は高まっている。これに伴い、シリコン製品を効率良く生産するために、シリコンを取り扱う装置も大型化され、シリコンを溶融させた状態のもの(シリコン融液)を取り扱う容器も複雑化、大型化される傾向にある。
シリコン融液を取り扱う容器としては、例えばシリコンを溶融させインゴットやウェハーを製造する際に使用する容器や、容器の内表面でトリクロロシラン(SiHCl3、以下TCSという)やモノシラン(SiH4)などのシラン類と、水素等の還元性ガスとを含むシリコン析出用原料ガスを接触させてシリコンを析出させる容器等が挙げられる。
これらシリコン融液を取り扱う容器の材質としては、石英やセラミック、カーボン等が挙げられるが、加工性、耐久性、耐熱性、化学的安定性、不純物の混入等の点や、使用目的によっては、カーボンが好適に使用されている。
具体的な例を示すと、シラン類と水素とを筒状容器(反応容器)の内表面で反応させ、該内表面で析出したシリコンを溶融させ回収する多結晶シリコンの製造装置において、シリコン融液が接触する前記筒状容器の材質には、カーボンが使用されている(特許文献1参照)。
前記筒状容器の構造としては、継ぎ目のない一体成形物が、密閉性および耐久性の点から最も好ましいが、カーボンは大型で均一な物性の一体物を成形することは困難であり、また例え容器が小さくても複雑な形状の一体物を成形することは難しい。この為、従来のカーボン製筒状容器は、円筒状のカーボン成型体を複数個成形し、それらをネジ継ぎ形態で連結させたり、結合体を使用して連結させることによって、目的とする大きさ・形状の容器としていた。
このような連結型構造の筒状容器においては、ネジ継ぎ形態で連結させる場合、個々のカーボン成型体の加工精度を上げても、各部材間の突合せ部の間隙を完全になくすことは不可能である。シリコン融液は浸透性が高いため、突合せ部のわずかな隙間から器壁に入り込む。この入り込んだシリコン融液が多い場合には、該シリコンが器壁内で固化・膨張するため、カーボン成型体の強度範囲を超えて膨張すると、カーボン成型体にひび割れを引き起こす等の問題があった。また、突合せ部の間隙を透過して原料ガスやシリコン融液が漏洩すると、反応効率の低下、更には反応容器の加熱装置、原料ガス供給管やその冷却装置、断熱材、その他反応装置部材が著しく汚染・損傷される等の問題が発生する。
一方、結合体(シール材)を使用して、カーボン成型体同士を接合させる方法も知られている(特許文献2参照)。この方法は、カーボン成型体の突合せ部の間隙に炭素粉末とシリコン粉末とを充填し、加熱反応させて炭化ケイ素層(シール層)を形成することによって、カーボン成型体同士を接合させるものである。
特開2002−29726号公報 特開平7−257981号公報
しかしながら、特許文献2に記載された方法により、予め炭化ケイ素層を接合部として有するカーボン製筒状容器を、内表面がシリコン融液と接触する容器、例えば、多結晶シリコン製造用の反応容器として用いると、昇降温操作サイクルを伴う長期間の運転において、カーボン成型体または炭化ケイ素層にクラックが発生したり、長期間の使用中に炭化ケイ素層が劣化して、シリコン融液が反応容器外に漏洩する問題点があった。
このクラックが発生する原因は、接合部の炭化ケイ素層が厚くなると、カーボン成型体と炭化ケイ素層との熱膨張の差により、カーボン成型体に大きな歪が加わるためであると考えられる。また、炭化ケイ素層が劣化する原因は、前記方法により形成された炭化ケイ素層は、シリコン融液の漏洩防止層としての機能は有するが、部分的に不均質な組成を持つため、シリコン融液にわずかではあるが溶出するためであると考えられる。
従って、本発明の目的は、内表面がシリコン融液と接触する、複数のカーボン成型体よりなるカーボン製筒状容器において、シリコン融液の漏洩を防止することができるカーボン製筒状容器を提供することにある。特に、昇降温サイクルを伴う長期間の運転を行うシリコンの製造において、シリコン融液の漏洩がない反応容器として使用することができるカーボン製筒状容器を提供することにある。
かかる課題を解決する本発明は、以下の事項を要旨としている。
(1)複数のカーボン製円筒部材をそれぞれの端部の周に沿って設けられたネジ部で互いに連結することによって多段的に構築されるカーボン製筒状容器であって、
前記の互いに連結し合う円筒部材が、連結の際に内周壁側に環状の突合せ面を形成するような、内周壁から径方向に延在した環状平面をそれぞれ有し、
前記の突合せ面を形成するそれぞれの環状平面の表面粗さ(Ra)の和が1〜100μmであることを特徴とするカーボン製筒状容器。
(2)前記環状平面の外周方向端部に形成された環状の間隙拡大部を有し、該間隙拡大部にカーボン材を介在せしめたことを特徴とする(1)に記載のカーボン製筒状容器。
(3)内周壁表面が、炭化ケイ素化されてなる(1)または(2)に記載のカーボン製筒状容器。
本発明に係るカーボン製筒状容器は、複数個のカーボン製の円筒部材をそれぞれの端部の周に沿って設けられたネジ部で互いに連結することで構築され、内周壁において連結部の隙間が密閉されている。したがって、たとえば本発明のカーボン製筒状容器をシリコン製造に用いた際に、シリコン融液が器壁内に浸入・固化して連結部が破損する恐れがない。また、原料ガスやシリコン融液が器壁を透過して漏洩することがないので反応効率がよく、筒状容器周辺を汚染・損傷することもない。ネジ部はひずみもなく確実に固定され、ゆるまないので、連結部の機械的強度が高い。多数の部材を連結することによって、一体成型品に匹敵する密閉性、信頼性および強度を備えた大型の筒状容器とすることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明についてさらに具体的に説明する。
本発明のカーボン製筒状容器は、該筒状容器が複数のカーボン成型体より構成されたものであり、特に内表面がシリコン融液と接触する用途において好ましく用いられる。
したがって、本発明のカーボン製筒状容器としては、たとえば、シリコン融液を保有する容器や、シリコン融液を移送する導管、またシリコン製造用反応容器等が挙げられる。
本発明において、カーボン製筒状容器をシリコン製造用の反応容器として使用する場合には、該筒状容器は、該筒状容器の内表面において、TCS等と水素と反応させてシリコンを生成させ、該内表面をシリコンの融点(1430℃)以上に加熱し、生成したシリコンの全部または一部を溶融させることができるものである。具体的には、特開2002−29726号に記載の多結晶シリコン製造装置の筒状容器(反応容器)と基本的に同じ構造をとることができ、複数のカーボン成型体から構成される大型のものである。この場合、シリコン融液と該筒状容器の内表面が接触する態様は、一旦、シリコンを固体状で該表面に生成させた後、該シリコンを溶融させ、接触させることもできるし、シリコンを該表面に生成させると同時に溶融させ、接触させることもできる。
本発明のカーボン製筒状容器は複数の円筒部材を軸方向に連結することによって構築される。図1に本発明のカーボン製筒状容器の代表的な態様の斜視図を示す。個々の円筒部材の端部にはネジ部が設けられており、各部材間で互いのネジ部をネジ込むことで筒状容器1は多段的に構築される。図2は、互いに連結される円筒部材2および3の連結部の断面を模式的に示したものである。連結部において、円筒部材2および3には周にそってネジ部4および5がそれぞれ設けられている。さらに、円筒部材2および3は内周壁6および7から径方向に延在した環状平面8および9を有している。円筒部材2および3がネジ部によって連結されると環状平面8および9は重なり合い、図3に示すように内周壁側に環状の突合わせ面10を形成する。
このような環状平面8および9の表面粗さ(Ra)の和(以後Ra値と呼ぶ)は1〜100μmとし、より好ましくは1〜50μmとする。Ra値がこのような値であることは、後述するように容器内周壁がシリコン融液と接触する際に重要な意味を持つ。なお、RaはJIS B0601に基づいて測定される。
上記のようにして構築された筒状容器は、各連結部の内周壁側において、環状平面8および9のRa値に起因する特定の大きさの隙間を有している。また、ネジ部をゆるめることで個々の円筒部材に分解可能な状態にある。次に述べるようにシリコン製造装置に組み込んでシリコン生成反応を行うことにより、このような隙間は全て密閉され、連結部は分離不能に固定される。
本発明のカーボン製筒状容器を用いたシリコン製造装置においては、筒状容器内にシラン類を含む原料ガスを供給し、筒状容器を加熱して筒状容器の内周壁でシリコン融液を生成させる。すると、シリコンと接触した内周壁面のカーボンが炭化ケイ素化する。同時に、内周壁の各連結部に存在するわずかな隙間にもシリコン融液が入り込み、炭化ケイ素化する。カーボンは炭化ケイ素化すると体積がおよそ2倍になる。Ra値が上記範囲にあれば、各連結部の内周壁側に存在する隙間は、炭化ケイ素化による体積膨張によって完全に密閉される。Ra値が大きすぎる場合は、上記炭化ケイ素化処理を行っても、各連結部の内周壁側に存在する隙間を完全には密閉することができず、隙間が残る。炭化ケイ素化によって生成する炭化ケイ素層の厚さは数100μm程度であるため、カーボン製である部材と炭化ケイ素層の熱膨張率の差によって発生するひずみはきわめて小さい。したがって、連結部にひずみがかかって割れることはない。
上記のようにして炭化ケイ素化が行われたカーボン製筒状容器は、内周壁に存在した隙間が完全に密閉されている。したがって、以後のシリコン生成反応においては、シリコン融液が器壁内に浸入・固化して連結部が破損する恐れがない。また、原料ガスやシリコン融液が器壁を透過して漏洩することがないので反応効率がよく、筒状容器周辺を汚染・損傷することもない。ネジ部はひずみもなく確実に固定され、ゆるまないので、連結部の機械的強度が高い。したがって、筒状容器が多数の部材を連結した大型のものであっても、上記炭化ケイ素化を行うことで、充分な機械的強度が得られる。
上記Ra値は、各円筒部材の所定の環状平面に対して研削盤仕上げもしくはフライス盤仕上げを行い、必要に応じてさらに磨き仕上げを行うことにより達成される。
上記Ra値を満たすような環状平面8および9の内周壁から径方向への幅は、炭化ケイ素化により密閉することから1mm以上でよいが、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上である。
容器の直径は特に制限はなく、製造装置の規模に応じて適宜選択できる。また容器の長さは多数の部材を連結することで任意の長さにすることができる。
容器の形状は図1に示すように、どの位置も一定の直径を有する形状とすることもできるし、部位によって直径が異なる形状とすることもできる。
連結部に設けられるネジ部としては、一条ネジまたは二条ネジなどの多条ネジが用いられる。ネジ山数は、図2および3では3山のものが示されているがこれに限定されず、容器のサイズや肉厚、使用するカーボンの強度等を考慮して、適宜選択される。
容器を形成するカーボンの材質は、特に限定はされないが、連結部構造を有するため熱膨張係数の測定方向による変化量が小さい等方性材質構造を有するカーボンが好ましい。
本発明のカーボン製筒状容器は、突合せ面10を形成する環状平面の外周方向端部に、環状の間隙拡大部を有し、該間隙拡大部にカーボン材11を介在せしめることが特に好ましい。このようなカーボン材によって、突合せ面10の外周端がカーボン材11により封止された構造となる。この結果、シリコン融液が突合せ面10に沿って筒外方向に浸透してきても、カーボン材11によって漏洩が阻止される。すなわち、本発明者らの確認によれば、カーボン材11がシリコン融液と接触し、その一部が炭化ケイ素化されると、上述したように体積膨張が起こり、前記間隙拡大部に融液が到達した場合でも、カーボン材11による封止効果を有効に発現することがわかった。
間隙拡大部は、環状平面の外周方向端部に段差を設けたり、あるいは波状の変形部を設けることで形成される。たとえば図4には、上部円筒部材2の環状平面端部に段差を形成することで切欠部を設けて間隙拡大部を形成している例を示した。また、切欠部は、円筒部材2、3の両方に形成してもよい(図5)。また、間隙拡大部の断面形状は特に限定はされず、直方体形状でも、山型の形状でもよく、その他の形状であってもよい。さらに、たとえば図6に示すように、上部円筒部材2に山型の切欠部を設け、下部円筒部材3に山型の凸部を形成してもよい。さらにまた、間隙拡大部の上下面を波状に加工してもよい(図7参照)。
間隙拡大部の容積は、カーボン材の常圧下での体積よりもやや小さめであることが好ましい。カーボン材を間隙拡大部に介在させ、筒状部材同士をネジで接合することで、カーボン材が圧縮されるため、カーボン材が隙間無く間隙拡大部に充填される。この結果、カーボン材による封止効果がさらに向上する。
カーボン材を間隙拡大部に介在させ、筒状部材同士をネジで接合した後のカーボン材の密度は、1.0g/cm3以上であることが好ましい。カーボン材の密度が1.0g/cm3未満の場合には、シリコン融液と接触した際、十分な炭化ケイ素層を形成できず、カーボンがシリコン融液中に溶出してしまい、シリコン融液の漏洩を防止できない虞がある。カーボン材の密度が1.0g/cm3以上であることにより、シリコン融液との接触により形成される炭化ケイ素層は、液の浸透防止力が強く、シリコン融液中への炭化ケイ素の溶出も抑制される強固な炭化ケイ素層とすることができる。更に、形成された炭化ケイ素層が劣化したり、炭化ケイ素層にクラックが発生したとしても、残存するカーボン材が、再度、浸入するシリコン融液と反応して、新たな炭化ケイ素層を形成できるものと考えられ、より一層耐久性を向上させることができる。
また、カーボン材の密度の上限は、カーボン材の圧縮性、カーボン成型体の突合せ接合部の表面状態、カーボン材と接触するシリコン融液の量、カーボン成型体の大きさ・形状等により適宜決定すればよいが、工業的なシリコンの製造においては、2.0g/cm3以下であることが好ましい。尚、カーボン材の密度を2.0g/cm3以下にすることにより、カーボン材に適度な弾力性が得られるため、間隙拡大部の上下面にカーボン材が密着し、シリコン融液が通過する空隙を効果的に埋めることができる。
本発明において、カーボン成型体同士の突合せ部の間隙に、密度が1.0g/cm3以上のカーボン材を介在させるには、一定の粒度を有したカーボン粉末を噴霧させ、カーボン材を介在させる方法も考えられるが、カーボン製筒状容器を施工する際の操作性を考慮すると、パッキン及びガスケット材として用いられる黒鉛の層状構造である平板状成形物、またはカーボン粉体を圧縮成形した成形物を使用することが好ましい。また、前記カーボン材の成形物において、圧縮性があるものを間隙に介在させれば、間隙拡大部の上下面にカーボン材が密着し、間隙を効果的に塞ぐことができる。
なお、接合部におけるカーボン材の密度は、カーボン材の重量と間隙拡大部の容積とから計算される。
カーボン材の大きさ、すなわちカーボン材の厚みa、幅bは、間隙拡大部の大きさと略等しい。すなわちカーボン材の厚みaは、特に制限されるものではなく、使用するカーボン成型体の材質、寸法、強度、間隙拡大部の形状、接触するシリコン融液の量等により適宜設定すればよい。厚みが大きくなりすぎるとカーボン材と生成する炭化ケイ素層との熱膨張差により、ひび割れが発生しやすくなるため、可能な限り厚みを薄くすることが好ましい。工業的なシリコン製造用反応器においては、該厚みaは、好ましくは1.0μm〜1000μm、更に好ましくは1.0μm〜100μmである。
またカーボン材の幅bも、特に制限されるものではなく、使用するカーボン成型体の材質、寸法、強度、突合せ部の形状、接触するシリコン融液の量等により適宜設定すればよい。中でも、工業的なシリコン製造用反応器においては、5.0〜30.0mm程度が好ましい。
本発明に係るカーボン製筒状容器は、複数個のカーボン製の円筒部材を連結することで構築され、内周壁において連結部の隙間が密閉されている。したがって、たとえば本発明のカーボン製筒状容器をシリコン製造に用いた際に、シリコン融液が器壁内に浸入・固化して連結部が破損する恐れがない。また、原料ガスやシリコン融液が器壁を透過して漏洩することがないので反応効率がよく、筒状容器周辺を汚染・損傷することもない。ネジ部はひずみもなく確実に固定され、ゆるまないので、連結部の機械的強度が高い。多数の部材を連結することによって、一体成型品に匹敵する密閉性、信頼性および強度を備えた大型の筒状容器とすることができる。
<実施例1〜5、比較例1>
筒状容器の材質が等方性カーボンであり、外径75mm、内径45mm、長さ1000mmの円筒形で長さ方向に5分割され、端部がネジ構造である筒状容器を接合した。内周壁側突合せ面における環状平面の表面粗さおよび幅を表1に示す。
こうして接合された筒状容器を多結晶シリコン製造装置に装着し、トリクロロシラン10kg/Hと水素40Nm3/Hとの混合ガスを筒状容器内部に流通させ、高周波加熱によって筒状容器を1450℃以上に昇温させ、多結晶シリコンを100時間溶融状態で析出させ筒状容器下端より連続的に落下させてシリコンを得た。反応後、製造装置から筒状容器を取り出し、筒状容器の状態を確認した。
結果を表1に示す。
Figure 0004762900
本発明の筒状容器の代表的な態様を示す斜視図を示す。 本発明の筒状容器を構成する円筒部材の連結部の模式図を示す。 本発明の筒状容器を構成する円筒部材の連結部の模式図を示す。 突合せ面の外周方向端部にカーボン材を介在せしめた状態を示す。 突合せ面の外周方向端部にカーボン材を介在せしめた状態を示す。 突合せ面の外周方向端部にカーボン材を介在せしめた状態を示す。 突合せ面の外周方向端部にカーボン材を介在せしめた状態を示す。
符号の説明
1 筒状容器
2 円筒部材
3 円筒部材
4 ネジ部
5 ネジ部
6 内周壁
7 内周壁
8 環状平面
9 環状平面
10 突合せ面
11 カーボン材

Claims (3)

  1. 複数のカーボン製円筒部材をそれぞれの端部の周に沿って設けられたネジ部で互いに連結することによって多段的に構築されるカーボン製筒状容器であって、
    前記の互いに連結し合う円筒部材が、連結の際に内周壁側に環状の突合せ面を形成するような、内周壁から径方向に延在した環状平面をそれぞれ有し、
    前記の突合せ面を形成するそれぞれの環状平面の表面粗さ(Ra)の和が1〜100μmであることを特徴とするカーボン製筒状容器。
  2. 前記環状平面の外周方向端部に形成された環状の間隙拡大部を有し、該間隙拡大部にカーボン材を介在せしめたことを特徴とする請求項1に記載のカーボン製筒状容器。
  3. 内周壁表面が、炭化ケイ素化されてなる請求項1または2に記載のカーボン製筒状容器。
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