JP2003191485A - インクジェット式記録装置およびそのインク容器交換方法 - Google Patents

インクジェット式記録装置およびそのインク容器交換方法

Info

Publication number
JP2003191485A
JP2003191485A JP2001395391A JP2001395391A JP2003191485A JP 2003191485 A JP2003191485 A JP 2003191485A JP 2001395391 A JP2001395391 A JP 2001395391A JP 2001395391 A JP2001395391 A JP 2001395391A JP 2003191485 A JP2003191485 A JP 2003191485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
container
jet recording
recording apparatus
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001395391A
Other languages
English (en)
Inventor
Kaoru Momose
薫 百瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001395391A priority Critical patent/JP2003191485A/ja
Publication of JP2003191485A publication Critical patent/JP2003191485A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】インク容器を脱着してインクを異種インクに交
換したとき、交換前のインクがインク通路に残留するこ
とを防止して、良好な印字品質が得られるインクジェッ
ト式記録装置とインク容器交換方法を提供する。 【解決手段】インク容器1を交換するときに、この交換
されるインク容器1に連なる開閉弁41が開通状態とさ
れ、開通状態に対応して交換されないインク容器1に連
なる上記開閉弁41が遮断状態とされ、開通状態にある
インク通路28Aに洗浄用流体が流される。こうするこ
とによって、交換前の残留インクが完全に洗浄されて除
去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク容器から供
給されたインクを、圧電振動子の伸縮等によりノズル開
口からインク滴として吐出させて、画像や文字を記録用
紙に記録するインクジェット式記録装置とそのインク容
器交換方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来から一般的に採用されてい
るインクジェット式記録装置の周辺構造の一例を示す図
である。この装置は、上部にインク容器としてのインク
カートリッジ1が搭載され、下面に記録ヘッド2が取付
けられたキャリッジ3と、記録ヘッド2を封止等するク
リーニングユニット4とを備えている。このような構造
形式は、インクカートリッジ1がキャリッジ3に搭載さ
れた、いわゆる「オンキャリッジ」タイプである。
【0003】上記キャリッジ3は、タイミングベルト5
を介してステッピングモータ6に接続され、ガイドバー
7に案内されて記録用紙8の紙幅方向に往復移動するよ
うになっている。そして、記録ヘッド2からのインク吐
出状態を制御するために、駆動回路9が設けられてい
る。この駆動回路9は収容ケース10内に配置され、こ
の収容ケース10が壁枠部材11に固定されている。駆
動回路9からの駆動信号や各種の制御信号はフレキシブ
ルフラットケーブル12を経て記録ヘッド2に入力され
ている。
【0004】上記キャリッジ3には、記録用紙8と対向
する面(この例では下面)に、記録ヘッド2が取付けら
れている。そして、この記録ヘッド2にインクカートリ
ッジ1からインクが供給され、キャリッジ3を移動させ
ながら記録用紙8上面にインク滴を吐出させて画像や文
字をドットマトリックスにより印刷するようになってい
る。
【0005】上記クリーニングユニット4は、キャリッ
ジ3の移動範囲内の非印刷領域に設けられ、印刷休止中
に記録ヘッド2のノズル面を封止することによりノズル
開口の乾燥をできるだけ防ぐようになっている。また、
クリーニングユニット4は、吸引ポンプ13に接続さ
れ、クリーニング動作時には記録ヘッド2のノズル開口
に負圧を与えてノズル開口からインクを吸引するように
なっている。さらに、このクリーニングユニット4は、
フラッシング動作によって記録ヘッド2から吐出された
インク滴を受ける容器として機能することもある。
【0006】上記キャリッジ3に往復移動をさせながら
印刷をするときに、フレキシブルフラットケーブル12
に連続的な湾曲変形をさせながら駆動回路9から記録ヘ
ッド2に駆動信号等が入力されている。
【0007】縦振動の圧電振動子を用いたインクジェッ
ト式記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という)は、一般
に、図8に示すように、多数のノズル開口14と圧力発
生室15が形成された流路ユニット16と、この流路ユ
ニット16が貼着されるとともに、圧電振動子17が収
容されるヘッドケース18とを備えている。
【0008】上記流路ユニット16は、ノズル開口14
が図8の紙面と垂直方向に列設されたノズルプレート1
9と、上記各ノズル開口14に連通する圧力発生室15
が列設された流路基板20と、上記各圧力発生室15の
下部開口を塞ぐ封止板21とが積層されて構成されてい
る。上記流路基板20には、各圧力発生室15とインク
供給路22を介して連通し、各圧力発生室15に供給さ
れるインクを貯留するインク貯留室23が形成されてい
る。この例では、ノズル開口14および圧力発生室15
の列は2列設けられている。
【0009】上記ヘッドケース18は、合成樹脂製で、
上下に貫通する空間24に圧電振動子17が収容される
ようになっている。上記空間24は、ノズル開口14が
列設される方向に延び、ノズル開口14の列に対応して
2つ設けられている。上記圧電振動子17は、後端側が
ヘッドケース18に取付けられた固定基板25に固着さ
れるとともに、先端面が封止板21下面の島部26に固
着されている。
【0010】そして、駆動回路9で発生させた駆動信号
をフレキシブルフラットケーブル12から導通線27を
介して圧電振動子17に入力することにより、圧電振動
子17を長手方向に伸縮させる。この圧電振動子17の
伸縮により、封止板21の島部26を振動させて圧力発
生室15内の圧力を変化させ、圧力発生室15内のイン
クをノズル開口14からインク滴として吐出させるよう
になっている。図において、28はインクカートリッジ
1からインク貯留室23にインクを補給するインク補給
管である。
【0011】上記封止板21は樹脂製薄膜21Aと金属
製薄膜21Bが積層された構造とされている。上記ヘッ
ドケース18のインク貯留室23に対応する部分には、
上記樹脂製薄膜21Aが配置されている。樹脂製薄膜2
1Aは、ポリフェニレンサルファイドフィルム(以下
「PPSフィルム」という)製とされ、このPPSフィ
ルム21Aを介して吐出時のインク貯留室23内の圧力
変動を逃がすダンパ用凹部29が形成されている。この
ダンパ用凹部29は、外部と連通しない独立空間として
存在させると、ダンパ用凹部29内の空気がPPSフィ
ルム21Aを透過してインク内に溶出し、ダンパ用凹部
29内の気圧が下がってPPSフィルム21Aの張力が
高くなって十分なダンパ効果を得られなくなり易い。そ
こで、上記ダンパ用凹部29の奥面からヘッドケース1
8の反対側面に向かって貫通してダンパ用凹部29を外
部に連通させる外部連通孔30を穿設することにより、
上述したようなダンパ用凹部29内の圧力低下を防止し
ている。
【0012】上記記録ヘッド2では前述のように、不使
用状態での放置等により、流路内のインクの水分が蒸発
して粘度が上昇したときに、高粘度インクを強制的に吸
引するクリーニングユニット4を備えている。上記クリ
ーニングユニット4は、上記記録ヘッドが非印刷領域の
クリーニングポジションに移動したときに、図8のよう
に記録ヘッドのノズル面31を封止し、ノズル開口14
からインクを吸引して目詰まり等を回復させる。
【0013】上記クリーニングユニット4は、深さの浅
い箱型のキャップ本体32が半硬質性のゴム材料で成形
され、上方に開放した状態とされている。上記キャップ
本体32はキャップケース33内にはめ込まれ、キャッ
プ本体の開口縁34が、上記ノズルプレート19の表
面、すなわちノズル面31にぴったりと密着できるよう
に構成されている。上記のように構成されたキャップ本
体32の内部空間が、吸引室32Bとされている。キャ
ップ本体32の底面32Aには、吸引口35があけら
れ、そこに吸引管36が接続されており、この吸引管3
6の途中に吸引ポンプ13が配置されている。上記吸引
管36の端部にスポンジ等の廃液吸収材が収容された廃
液貯留部37が接続されている。
【0014】また、キャップ本体32の底面32Aに
は、大気導入口38があけられ、そこに大気導入管39
が接続されており、その途中にこの管路の流通を断続す
る断続弁40が配置されている。
【0015】図8に示されているインクカートリッジ1
は、簡略的に小さく図示されており、各インクカートリ
ッジ1から延びているインク補給管28が、上記インク
貯留室23に連通されている。
【0016】図8は、記録ヘッド2がクリーニングポジ
ションに停止し、ノズル面31が開口縁34で封止され
ている状態を示している。ここで断続弁40を閉じてお
いて吸引ポンプ13を作動させると、ノズル開口14や
その近傍に停滞している高粘度のインクが吸い出され
て、キャップ本体32の底部に溜められる。その後、断
続弁40を開けて吸引ポンプ13を作動させ続けると、
キャップ本体32内の高粘度インクが廃液貯留部37へ
送り込まれる。以上のようなクリーニング動作が完了し
てから、記録ヘッド2は印字動作に移行する。
【0017】また、従来技術としての図示はしていない
が、ラージフォーマットプリンタ(LFP)において
は、インク容器が静止部材であるプリンタ装置の外壁部
材等に保持されている。そして、このインク容器からイ
ンクジェット式記録ヘッドに可撓性のある供給ホースを
介して、インク供給が行なわれている。このような構造
形式は、インク容器がキャリッジに搭載されていない、
いわゆる「オフキャリッジ」のタイプである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記のオンキャリッジ
あるいはオフキャリッジいずれのタイプにおいても、あ
る種類のインクが貯留されたインク容器を取り外して、
他の種類のインクが貯留されたインク容器に交換すると
きには、次のような課題を解決する必要がある。
【0019】すなわち、インクの種類が変更されるため
に、インク容器から記録ヘッドまでのインク通路に付着
している残留インクによって、新たなインクの色彩等に
変調をきたすおそれがある。さらに、このような問題を
解消するための手段が、合理的で簡素化されたものでな
ければならない。
【0020】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、上記残留インクに関する問題を解消することを
主たる目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のインクジェット式記録装置は、複数個のイ
ンク容器と、ノズルプレートに設けられたノズル開口か
らインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドと、
上記インク容器のインクを上記インクジェット式記録ヘ
ッドに供給する複数のインク通路と、上記インク通路の
各々に配置された開閉弁と、上記ノズルプレートをキャ
ップ本体で封止し上記キャップ本体内に負圧を与えて上
記ノズル開口からインクを吸い出すクリーニングユニッ
トとを備えたインクジェット式記録装置であって、上記
複数個のインク容器のいずれかを交換するときに、この
交換されるインク容器に連なる上記開閉弁が開通状態と
され、上記開通状態に対応して交換されないインク容器
に連なる上記開閉弁が遮断状態とされ、上記開通状態に
あるインク通路には洗浄用流体が流されるように構成し
たことを要旨とする。
【0022】すなわち、上記複数個のインク容器のいず
れかを交換するときに、この交換されるインク容器に連
なる上記開閉弁が開通状態とされ、上記開通状態に対応
して交換されないインク容器に連なる上記開閉弁が遮断
状態とされ、上記開通状態にあるインク通路には洗浄用
流体が流されるように構成されている。
【0023】したがって、洗浄されるべき上記インク通
路が開通状態とされて、洗浄に備えた態様とされ、ま
た、洗浄の必要のない上記インク通路が遮断状態とされ
ていることから、開通状態にあるインク通路に洗浄用流
体を流すことにより、交換前の残留インクが除去され、
新たな異種インクの色彩等が所期の色調どおりに印字さ
れることとなる。
【0024】また、上記開通状態のインク通路は正常に
洗浄されるとともに、遮断状態のインク通路からはイン
クが吸い出されないので、無駄なインク吸い出しが防止
されて、経済的な面においても有利である。
【0025】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記インク容器の交換が、異種インクへ交換される
場合には、開通状態にあるインク通路内の交換前のイン
クが洗浄されることから、残留インクにともなう新たな
インクへの色調等の弊害が防止される。上記の異種イン
クへの交換による弊害は、例えば、顔料系インクから染
料系インクへの交換や色彩の濃いインクから薄いインク
への交換等の場合等に発生し易いのであるが、上記洗浄
によってこのような懸念が解消される。
【0026】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記開閉弁の開通状態と遮断状態は、バルブ開閉信
号発生手段からの信号によって設定される場合には、バ
ルブ開閉信号発生手段からの弁開閉に必要な作動信号
が、所定どおりに各開閉弁に入力されることから、各開
閉弁の開通状態と遮断状態を適確に得ることができる。
【0027】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記バルブ開閉信号発生手段が、インク容器自体か
ら発信される信号によって作動する場合には、インク容
器の着脱動作とバルブ開閉動作を連動させることが可能
となり、バルブ開閉を行なうスイッチングを特に必要と
せず、制御が簡素化される。また、この場合において、
インク容器内のインク種類の情報をバルブ開閉信号発生
手段に伝達することにより、バルブ開閉信号発生手段か
らの上記開閉弁の開閉に必要な信号が、インク容器にお
けるインク種類の実情に即したものとして得られ、上記
開閉弁の開通状態と遮断状態が、インク容器交換時の状
況を正確に反映した状態のもとで実行される。
【0028】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記インク容器自体から発信される信号が、上記交
換されるインク容器からの信号と上記交換されないイン
ク容器からの信号との両信号が上記バルブ開閉信号発生
手段に入力される場合には、交換時点における、交換さ
れるインク容器と交換されないインク容器の実態がバル
ブ開閉信号発生手段に入力されることから、例えば、交
換されるインク容器からはインクの種類に関する情報を
バルブ開閉信号発生手段に伝達することにより、交換さ
れないインク容器からはこれらの容器に連なるインク通
路を遮断させるための信号がバルブ開閉信号発生手段に
入力される。したがって、上記開閉弁の開通状態と遮断
状態が、インク容器交換時の状況を正確に反映した状態
のもとで実行される。
【0029】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記インク容器自体から発信される信号は、電子情
報として記憶された信号である場合には、例えば、イン
クの種類等に関する多種多様な情報をインク容器自体か
らバルブ開閉信号発生手段に伝達することにより、イン
クの種類や性状、たとえば、交換前のインクが顔料系で
あれば、顔料濃度がどの程度であるかとか、インクの色
彩が濃いか薄いかというような情報がインク容器から電
子情報として得られ、このような各種の情報がバルブ開
閉信号発生手段に伝達され、上記各種の情報に適合した
インク通路の洗浄が行なえて、交換後の異種インクの色
調等を損なうことなく、良好な印字品質が得られる。
【0030】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記インク容器自体から発信される信号は、インク
容器交換時の変位を信号に変換するものである場合に
は、交換されるインク容器の交換時の変位を、たとえ
ば、開閉スイッチに作用させることが出来ることから、
機械的な構造で簡素化された低原価の構造が実現する。
【0031】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記洗浄用流体が、上記クリーニングユニットを動
作させたときの上記キャップ本体内の負圧により上記開
通状態のインク流路に流される場合には、クリーニング
動作を上記洗浄に流用できることから、クリーニング動
作が本来のクリーニング動作と開通状態のインク通路洗
浄の2つの目的に活用できて、洗浄に必要とされる構造
の簡素化やインクジェット式記録装置の原価低減にとっ
て有効である。
【0032】さらに、この場合において、洗浄用流体の
組成中に水分を多く含有させて、洗浄用流体から水蒸気
を発生し易くしておくことにより、印字休止中にキャッ
プ本体が上記ノズル開口を封止しているときに、ノズル
開口を洗浄後に上記キャップ本体内に残留している洗浄
用流体から発生する水蒸気雰囲気のもとにおくことがで
き、ノズル開口内に滞留しているインクの高粘度化を遅
延させるのに有効である。
【0033】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記洗浄用流体が、洗浄動作実行手段からの信号が
バルブ開閉信号発生手段に入力されることにより流され
る場合には、洗浄動作実行手段からの信号がバルブ開閉
信号発生手段の作動を行なわせることから、バルブ開閉
信号発生手段からの適確な信号により、上記各開閉弁を
動作させることができて、上記インク通路の開通状態と
遮断状態を正確に実現して、開通状態のインク通路へ洗
浄用流体を流すことができる。上記の一連の作動は、イ
ンク容器自体から得られる信号がバルブ開閉信号発生手
段に入力されることがトリガーとされていて、信頼性の
高い作動を得るのに有効である。なお、インク容器内の
インクの種類や性状、あるいは、インク容器の有無等を
情報として検知するためのインク容器検知手段を媒介さ
せて、洗浄動作実行手段やバルブ開閉信号発生手段を動
作させることもできる。
【0034】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記洗浄用流体が、洗浄液である場合には、洗浄用
に調整された液体であることから、開通状態のインク通
路を完全に洗浄して、交換された新しい異種インクへの
弊害を確実に防止できる。
【0035】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記洗浄用流体が、交換されたインク容器からのイ
ンク液である場合には、上記インク液で直接洗浄を行な
うことから、交換された新鮮な異種インクで洗浄効果を
より高めることができる。また、別途に洗浄液を用いる
ものではないので、インク容器を交換するだけでインク
通路の洗浄が完了し、取り扱いの手間が簡略化される。
【0036】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記異種インクへの交換が、顔料系インクから染料
系インクへの交換である場合には、顔料固形分の多い顔
料系インクをインク通路内から完全に除去した後、染料
系インクをインク通路内に流通させることから、インク
通路内の残留顔料系インクで影響を受け易い染料系イン
クを、正常な色調等で印字することができる。
【0037】本発明のインクジェット式記録装置におい
て、上記異種インクへの交換が、色彩の濃いインクから
色彩の薄いインクへの交換である場合には、色彩の濃い
残留インクを完全に除去した後、色彩の薄いインクをイ
ンク通路内に流通させることから、インク通路内の色彩
の濃い残留インクの悪影響を回避して、色彩の薄い異種
インクを正常な色調等で印字することができる。
【0038】上記の目的を達成するため、本発明のイン
クジェット式記録装置のインク容器交換方法は、複数個
のインク容器と、ノズルプレートに設けられたノズル開
口からインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド
と、上記インク容器のインクを上記インクジェット式記
録ヘッドに供給する複数のインク通路と、上記インク通
路の各々に配置された開閉弁と、上記ノズルプレートを
キャップ本体で封止し上記キャップ本体内に負圧を与え
て上記ノズル開口からインクを吸い出すクリーニングユ
ニットとを備えたインクジェット式記録装置のインク容
器交換方法であって、交換されるインク容器自体から発
信される信号がトリガー信号としてバルブ開閉信号発生
手段に入力され、バルブ開閉信号発生手段からのバルブ
開閉信号により、上記交換されるインク容器に連なる上
記開閉弁が開通状態とされ、上記開通状態に対応して交
換されないインク容器に連なる上記開閉弁が遮断状態と
され、上記開通状態にあるインク通路には洗浄用流体が
洗浄動作実行手段によって流されることを要旨とする。
【0039】すなわち、交換されるインク容器自体から
発信される信号がトリガー信号としてバルブ開閉信号発
生手段に入力され、バルブ開閉信号発生手段からのバル
ブ開閉信号により、上記交換されるインク容器に連なる
上記開閉弁が開通状態とされ、上記開通状態に対応して
交換されないインク容器に連なる上記開閉弁が遮断状態
とされ、上記開通状態にあるインク通路には洗浄用流体
が洗浄動作実行手段によって流される。
【0040】したがって、交換されるインク容器からの
信号がトリガー信号の役割を果たし、バルブ開閉信号発
生手段と洗浄動作実行手段が能動化されることにより、
上記交換されるインク容器に連なる上記開閉弁が開通状
態とされ、上記開通状態に対応して交換されないインク
容器に連なる上記開閉弁が遮断状態とされ、上記開通状
態にあるインク通路には洗浄用流体が流される。このよ
うにして、交換前の残留インクが除去され、新たな異種
インクの色彩等が所期の色調どおりに印字されることと
なる。
【0041】また、上記開通状態のインク通路は正常に
洗浄されるとともに、遮断状態のインク通路からはイン
クが吸い出されないので、無駄なインク吸い出しが防止
されて、経済的な面においても有利である。
【0042】本発明のインクジェット式記録装置のイン
ク容器交換方法において、上記洗浄用流体が流される前
に残留インク吸引用容器が取付けられて、インク通路内
の残留インクを吸引する場合には、残留インク吸引用容
器から大気圧状態の空気が吸引されることから、残留イ
ンクが空気で排出されることとなり、洗浄用流体を流す
前には残留インクがほとんど除去されているので、洗浄
用流体による洗浄効果が著しく高められる。
【0043】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0044】図1から図4は、本発明のインクジェット
式記録装置およびそのインク容器交換方法の実施の形態
を示す図である。これらの実施の形態は、基本的には図
7,図8に示すものと同様であり、以下、同様の部分は
同じ符号を用いて説明する。
【0045】縦振動の圧電振動子を用いたインクジェッ
ト式記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という)は、一般
に、図4に示すように、多数のノズル開口14と圧力発
生室15が形成された流路ユニット16と、この流路ユ
ニット16が貼着されるとともに、圧電振動子17が収
容されるヘッドケース18とを備えている。
【0046】上記流路ユニット16は、ノズル開口14
が図4の紙面と垂直方向に列設されたノズルプレート1
9と、上記各ノズル開口14に連通する圧力発生室15
が列設された流路基板20と、上記各圧力発生室15の
下部開口を塞ぐ封止板21とが積層されて構成されてい
る。上記流路基板20には、各圧力発生室15とインク
供給路22を介して連通し、各圧力発生室15に供給さ
れるインクを貯留するインク貯留室23が形成されてい
る。この例では、ノズル開口14および圧力発生室15
の列は2列設けられている。
【0047】上記ヘッドケース18は、熱可塑性樹脂や
熱硬化性樹脂が射出成形されてなり、上下に貫通する空
間24に圧電振動子17が収容されるようになってい
る。上記空間24は、ノズル開口14が列設される方向
に延び、ノズル開口14の列に対応して2つ設けられて
いる。上記圧電振動子17は、後端側がヘッドケース1
8に取付けられた固定基板25に固着されるとともに、
先端面が封止板21下面の島部26に固着されている。
【0048】そして、駆動回路9で発生させた駆動信号
をフレキシブルフラットケーブル12から導通線27を
介して圧電振動子17に入力することにより、圧電振動
子17を長手方向に伸縮させる。この圧電振動子17の
伸縮により、封止板21の島部26を振動させて圧力発
生室15内の圧力を変化させ、圧力発生室15内のイン
クをノズル開口14からインク滴として吐出させるよう
になっている。図において、28はインクカートリッジ
1からインク貯留室23にインクを補給するインク補給
管である。
【0049】上記封止板21は樹脂製薄膜21Aと金属
製薄膜21Bが積層された構造とされている。上記ヘッ
ドケース18のインク貯留室23に対応する部分には、
上記樹脂製薄膜21Aが配置されている。樹脂製薄膜2
1Aは、ポリフェニレンサルファイドフィルム(以下
「PPSフィルム」という)製とされ、このPPSフィ
ルム21Aを介して吐出時のインク貯留室23内の圧力
変動を逃がすダンパ用凹部29が形成されている。この
ダンパ用凹部29は、外部と連通しない独立空間として
存在させると、ダンパ用凹部29内の空気がPPSフィ
ルム21Aを透過してインク内に溶出し、ダンパ用凹部
29内の気圧が下がってPPSフィルム21Aの張力が
高くなって十分なダンパ効果を得られなくなり易い。そ
こで、上記ダンパ用凹部29の奥面からヘッドケース1
8の反対側面に向かって貫通してダンパ用凹部29を外
部に連通させる外部連通孔30を穿設することにより、
上述したようなダンパ用凹部29内の圧力低下を防止し
ている。
【0050】上記記録ヘッド2では前述のように、不使
用状態での放置等により、流路内のインクの水分が蒸発
して粘度が上昇したときに、高粘度インクを強制的に吸
引するクリーニングユニット4を備えている。上記クリ
ーニングユニット4は、上記記録ヘッドが非印刷領域の
クリーニングポジションに移動したときに、図8のよう
に記録ヘッドのノズル面31を封止し、ノズル開口14
からインクを吸引して目詰まり等を回復させる。
【0051】上記クリーニングユニット4は、深さの浅
い箱型のキャップ本体32が半硬質性のゴム材料で成形
され、上方に開放した状態とされている。上記キャップ
本体32はキャップケース33内にはめ込まれ、キャッ
プ本体の開口縁34が、上記ノズルプレート19の表
面、すなわちノズル面31にぴったりと密着できるよう
に構成されている。上記のように構成されたキャップ本
体32の内部空間が、吸引室32Bとされている。キャ
ップ本体32の底面32Aには、吸引口35があけら
れ、そこに吸引管36が接続されており、この吸引管3
6の途中に吸引ポンプ13が配置されている。上記吸引
管36の端部にスポンジ等の廃液吸収材が収容された廃
液貯留部37が接続されている。
【0052】また、キャップ本体32の底面32Aに
は、大気導入口38があけられ、そこに大気導入管39
が接続されており、その途中にこの管路の流通を断続す
る断続弁40が配置されている。
【0053】図4に示されているインク容器であるイン
クカートリッジ1は、簡略的に小さく図示されており、
各インクカートリッジ1から延びているインク補給管2
8が、上記インク貯留室23に連通されている。
【0054】図4は、記録ヘッド2がクリーニングポジ
ションに停止し、ノズル面31が開口縁34で封止され
ている状態を示している。ここで断続弁40を閉じてお
いて吸引ポンプ13を作動させると、ノズル開口14や
その近傍に停滞している高粘度のインクが吸い出され
て、キャップ本体32の底部に溜められる。その後、断
続弁40を開けて吸引ポンプ13を作動させ続けると、
キャップ本体32内の高粘度インクが廃液貯留部37へ
送り込まれる。以上のようなクリーニング動作が完了し
てから、記録ヘッド2は印字動作に移行する。
【0055】図4に示したように、交換された洗浄液容
器、すなわち、交換された洗浄液カートリッジには符号
1Aが付してあり、交換されないインク容器、すなわ
ち、交換されないインクカートリッジには符号1が付し
てある。各カートリッジ1,1Aからインクや洗浄液を
記録ヘッドに供給するインク通路は、符号28で示され
ている。そして、洗浄液カートリッジ1Aに連通してい
るインク通路には符号28Aが付されている。上記イン
ク通路28,28Aは、交換前の残留インクを全て洗浄
して除去するという本発明の要件を前提にすると、正確
にはカートリッジ1,1Aからノズル開口14までの流
路系全域を意味している。
【0056】上記各インク通路28,28Aの途中に
は、それぞれ開閉弁41が配置され、インク通路28,
28Aの流通を断続している。上記開閉弁41は、交換
されるインク容器1に連なっているものは開通状態とさ
れ、交換されないインク容器1に連なっているものは遮
断状態とされている。なお、交換されるインク容器1に
連なっている開閉弁は、符号41Aで示されている。
【0057】図1は、インク通路や信号回路を示す系統
図であり、オフキャリッジ・タイプが図示されている。
ここでのインク容器1,交換されるインク容器1Aは、
パック形式であり、静止部材である外壁部材42に保持
されている。各インク容器1,1Aには、各容器に貯留
されたインクや洗浄液関連の情報を信号として発信する
ために、発信手段43が取付けてあり、交換されるイン
ク容器1Aの発信手段には符号43Aが付されている。
上記情報には種々なものがあるが、その代表的なものと
しては、インクの種類を示すものがあり、例えば、色
彩,顔料系インクまたは染料系インクの区分,顔料濃度
の度合い等である。
【0058】上記インク容器1,1Aから記録ヘッド2
に至るインク通路28,28Aの途中には、開閉弁4
1,41Aとダンパー44が配置されている。このダン
パー44はインク通路28におけるインク流の脈動を除
去するために配置されており、所定の容積が設定されて
いる。なお、図1に示した開閉弁41,41Aは、イン
ク容器1,1Aとダンパー44との間に配置されている
が、これに代えて、開閉弁41,41Aをダンパー44
と記録ヘッド2との間に配置しても、同様の作用効果が
得られる。
【0059】各発信手段43,43Aからの信号が入力
されるインク容器検知手段45が設けられ、そこで検知
されたインクの種類や洗浄液等の情報がバルブ開閉信号
発生手段46と洗浄動作実行手段47に伝達される。バ
ルブ開閉信号発生手段46は、開閉弁41,41Aに対
して開閉信号を出力するもので、インク容器検知手段4
5と洗浄動作実行手段47からの信号によって動作す
る。
【0060】上記動作を具体的に説明する。
【0061】上記の説明において、交換されるインク容
器には、符号1Aを付しているが、以下の動作説明で記
載されている洗浄液容器には、上記インク容器と同様に
交換されるので、同じ符号1Aが付されている。
【0062】交換対象となるインク容器1が取外される
と、この取外されたことを認識する信号が発信手段43
から発せられてインク容器検知手段45に記憶される。
その後、上記インク容器1が取外されたあとの箇所に洗
浄液容器1Aが取付けられ、このときに洗浄液容器1A
の発信手段43Aからの信号がインク容器検知手段45
に入力される。このような交換対象となるインク容器1
からの信号と洗浄液容器1Aからの信号との2つの信号
により、バルブ開閉信号発生手段46から、開閉弁41
Aを開通状態にさせる信号が同弁41Aに入力されて、
この開閉弁41Aは開通状態とされる。この開通状態の
ための信号と同期して、交換されない開閉弁41を遮断
状態にする信号がバルブ開閉信号発生手段46から各開
閉弁41に入力される。
【0063】同時に、インク容器検知手段45から洗浄
動作実行手段47に対して、上記の2つの信号が入力さ
れるので、洗浄動作実行手段47からの信号で上記吸引
ポンプ13が駆動される。このポンプ吸引により、取付
けられた洗浄液容器1Aに連なっているインク通路28
Aに、洗浄液が流されてインク通路28A内が洗浄され
る。洗浄が完了したら、洗浄液容器1Aを外して、イン
ク通路28A内に残留している洗浄液を吸引ポンプ13
の作動で抜き取る。その後、異種インクが貯留された新
しいインク容器1が取付けられ、再び吸引ポンプ13を
作動させて、交換されたインクを流路系に充満させる初
期充填がなされ、一連の交換作動が終了する。なお、交
換対象のインク容器1を取外した直後に、インク通路2
8内に残留しているインクを吸い出すステップを加えて
もよい。
【0064】上述の作動において、インク通路28Aに
吸引力が作用しているときには、他のインク通路28は
開閉弁41により、遮断状態とされているので、他のイ
ンク容器1から無駄なインクが吸引されることがない。
このように、開閉弁41を遮断させるために、インク容
器1の発信手段43からの信号がインク容器検知手段4
5に入力され、その信号がさらにバルブ開閉信号発生手
段46に入力されて、同手段46から各開閉弁41に対
して、弁を遮断させる信号が入力される。
【0065】上記開閉弁41,41Aの具体的な構造や
その駆動手段としては、数多くのものが採用できる。図
2に示したものは、その1例である。流入孔48と流出
孔49があけられた円筒状のバルブケース50の中に、
円形の回転弁51が回転可能な状態で挿入されている。
回転弁51には通孔52が直径方向にあけられ、実線図
示のように通孔52が上記流入孔48と流出孔49に合
致すると、開通状態となる。また、図2(A)の2点鎖
線図示のように回転弁51が回動すると、遮断状態とな
る。
【0066】上記回転弁51には回転軸53が固定され
ており、この回転軸53を回すことによって、弁の開閉
が行なわれる。図2(B)において、回転軸53に揺動
レバー54が固定され、それをアクチュエータ55で作
動させている。アクチュエータ55は電磁ソレノイド5
6で構成され、バルブ開閉信号発生手段46からの信号
が作動電流切換回路57を作動させて、アクチュエータ
55に駆動電流が流される。
【0067】図3は、インクカートリッジがキャリッジ
3に搭載される、オンキャリッジの場合である。記録ヘ
ッド2の上側には開閉弁41,41Aが一体化されてい
る。この開閉弁41,41Aは、図2(A)に示したも
のと同様な構造なので、同じ機能を果たす部材には、同
じ符号を付してある。バルブケース50の上側にはイン
ク供給針58が起立させてあり、この針58の内部を流
通した洗浄液またはインクが流入孔48に流れ込むよう
に構成されている。なお、洗浄液容器1Aやインク容器
1は、図3(A)の紙面に対して垂直方向に配列されて
おり、それにともなって開閉弁41,41Aも同方向に
並べられている。
【0068】洗浄液容器1Aまたはインク容器1の下部
には接続用の筒部59が形成され、その内部にゴム等の
弾性体で作られたシール部材60がはめ込まれている。
洗浄液容器1Aまたはインク容器1をキャリッジ3に搭
載するときには、上記シール部材60とインク供給針5
8とを合致させてインク供給針58を相対的にシール部
材60に突き刺すと、図3(A)のようにインク供給針
58の先端部が液中に進入して、洗浄液またはインクの
流出が可能な状態になる。図3に示した構造におけるイ
ンク通路28,28Aは、開閉弁の流入孔48から図4
に示されている記録ヘッド2のノズル開口14までであ
る。
【0069】ここでの開閉弁41,41Aの駆動方法
は、図3(B)に示したラック・ピニオンの機構を利用
したもので、ピニオン61の軸が回転弁51の回転軸5
3とされ、ピニオン61にかみ合ったラック62を進退
させて、弁開閉が行なわれる。ラック62を進退させる
構造は、上記の図2(B)のものと同じである。
【0070】図3には、発信手段43,43A,インク
容器検知手段45,バルブ開閉信号発生手段46,洗浄
動作実行手段47等が簡略的に図示されている。図3に
示したオンキャリッジの場合であっても、交換されるイ
ンクカートリッジを抜き取ってから、洗浄液容器をセッ
トしてインク通路内を洗浄し、この洗浄が完了するとイ
ンク通路内の残留洗浄液を吸引し、その後から新たな異
種インクカートリッジをはめ込み、初期充填の吸引を行
なって、交換作業が終了する。このような一連の手順
は、図1において説明した手順と同じである。
【0071】図5は、上記発信手段43,43Aとして
記憶素子63が採用されている場合である。インク容器
1または洗浄液容器1Aに記憶素子63が固定され、そ
の雄端子64が記録ヘッドに固定された雌端子65内に
差し込まれている。
【0072】図6は、インク容器1または洗浄液容器1
Aにプッシュロッド66が固定され、このロッド66で
外壁部材42等に取付けられたスイッチ67を開閉する
場合である。このようなスイッチ67の作動構造が発信
手段43,43Aである。
【0073】交換対象のインク容器1を取外した直後
に、インク通路28内に残留しているインクを吸い出す
ステップを確実に実行するために、残留インク吸引用容
器を使用する方法がある。上記残留インク吸引用容器
は、内部にはインクや洗浄液は充填されていなくて、大
気と連通した大気圧状態の空間とされている。この空間
は、小さな孔を経て大気に連通させておいてもよい。
【0074】上記方法を図3を参照しながら説明する。
交換されるインクカートリッジ1が取外され、この取外
されたことを認識する信号が発信手段43から発せられ
てインク容器検知手段45に記憶される。その後、上記
インクカートリッジ1が取外されたあとの箇所に残留イ
ンク吸引用カートリッジ1Bが取付けられ、このときに
同カートリッジ1Bの発信手段43Bからの信号がイン
ク容器検知手段45に入力される。このような交換対象
となるインク容器1からの信号と残留インク吸引用カー
トリッジ1Bからの信号との2つの信号により、バルブ
開閉信号発生手段46から、開閉弁41Aを開通状態に
させる信号が同弁41Aに入力されて、この開閉弁41
Aは開通状態とされる。この開通状態のための信号と同
期して、交換されない開閉弁41を遮断状態にする信号
がバルブ開閉信号発生手段46から各開閉弁41に入力
される。
【0075】同時に、インク容器検知手段45から洗浄
動作実行手段47に対して、上記の2つの信号が入力さ
れるので、洗浄動作実行手段47からの信号で上記吸引
ポンプ13が駆動される。このポンプ吸引により、取付
けられた残留インク吸引用カートリッジ1Bに連なって
いるインク通路28Aに、吸引負圧が作用して残留イン
クが除去される。この除去の際には、残留インク吸引用
カートリッジ1Bからは空気だけが流れてきて、残留イ
ンクを排出する役割を果たす。このようにして残留イン
クの除去が終了すると、今度は、洗浄液容器1Aに交換
され、インク通路28Aに洗浄液が流されてインク通路
28A内が洗浄される。洗浄が完了したら、洗浄液容器
1Aを外して、インク通路28A内に残留している洗浄
液を吸引ポンプ13の作動で抜き取る。その後、異種イ
ンクが貯留された新しいインクカートリッジ1が取付け
られ、再び吸引ポンプ13を作動させて、交換されたイ
ンクを流路系に充満させる初期充填がなされ、一連の交
換作動が終了する。
【0076】上述の一連の作動において、ここでは、洗
浄用流体が流される前に残留インク吸引用容器が取付け
られて、インク通路内の残留インクを吸引することが特
徴的な点となっている。そして、洗浄用流体を流通させ
る前に残留インクが十分に除去されているので、洗浄用
流体による洗浄効果が一層高められる。
【0077】第1の実施の形態は、上記複数個のインク
容器1のいずれかを交換するときに、この交換されるイ
ンク容器1に連なる上記開閉弁41Aが開通状態とさ
れ、上記開通状態に対応して交換されないインク容器に
連なる上記開閉弁41が遮断状態とされ、上記開通状態
にあるインク通路28Aには洗浄用流体が流されるよう
に構成されている。このような作動手順を実行する構成
は、主として図1および図3に示されている。
【0078】したがって、洗浄されるべき上記インク通
路28Aが開通状態とされて、洗浄に備えた態様とさ
れ、また、洗浄の必要のない上記インク通路28が遮断
状態とされているので、開通状態にあるインク通路28
Aに洗浄用流体を流すことにより、交換前の残留インク
が除去され、新たなインクの色彩等が所期の色調どおり
に印字されることとなる。
【0079】また、上記開通状態のインク通路28Aは
正常に洗浄されるとともに、遮断状態のインク通路28
からはインクが吸い出されないので、無駄なインクの吸
い出しが防止されて、経済的な面においても有利であ
る。
【0080】第2の実施の形態は、上記インク容器1の
交換が、異種インクへ交換される場合である。このよう
な交換の実施は、主として、図1および図3に示された
構成とその交換手順により、行なわれる。それ以外は、
上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号
を付している。
【0081】上記開通状態にあるインク通路28A内の
交換前のインクが洗浄されるので、残留インクにともな
う新たなインクへの色調等の弊害が防止される。上記の
異種インクへの交換による弊害は、例えば、顔料系イン
クから染料系インクへの交換や色彩の濃いインクから薄
いインクへの交換等の場合等に発生し易いのであるが、
上記洗浄によってこのような懸念が解消される。それ以
外は、上記実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0082】第3の実施の形態は、上記開閉弁41,4
1Aの開通状態と遮断状態は、バルブ開閉信号発生手段
46からの信号によって設定される場合である。この実
施の形態は、主として、図1および図3に示された構成
とその交換手順により実施される。すなわち、バルブ開
閉信号発生手段46において、開通状態または遮断状態
のための信号が形成され、それが対象とされるインク通
路28,28Aの開閉弁41,41Aに入力されて、開
通または遮断が設定される。それ以外は、上記各実施の
形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付してい
る。
【0083】上記バルブ開閉信号発生手段46からの弁
開閉に必要な作動信号が、所定どおりに各開閉弁41,
41Aに入力されるので、各開閉弁41,41Aの開通
状態と遮断状態を適確に得ることができる。それ以外
は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0084】第4の実施の形態は、上記バルブ開閉信号
発生手段46が、インク容器1自体から発信される信号
によって作動する場合である。この実施の形態は、主と
して、図1,図3,図5,図6に示された構成とその作
動手順により実施される。それ以外は、上記各実施の形
態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付してい
る。
【0085】インク容器1の着脱動作とバルブ開閉動作
を連動させることが可能となり、バルブ開閉を行なうス
イッチングを特に必要とせず、制御が簡素化される。ま
た、この場合において、インク容器1内のインク種類の
情報をバルブ開閉信号発生手段46に伝達することによ
り、バルブ開閉信号発生手段46からの上記開閉弁4
1,41Aの開閉に必要な信号が、インク容器1におけ
るインク種類の実情に即したものとして得られ、上記開
閉弁41,41Aの開通状態と遮断状態が、インク容器
交換時の状況を正確に反映した状態のもとで実行され
る。それ以外は、上記各実施の形態と同様の作用効果を
奏する。
【0086】第5の実施の形態は、上記インク容器1自
体から発信される信号が、上記交換されるインク容器1
Aからの信号と上記交換されないインク容器1からの信
号との両信号が上記バルブ開閉信号発生手段46に入力
される場合である。この実施の形態は、主として、図
1,図3,図5,図6に示された構成とその作動手順に
より実施される。すなわち、上記両信号がバルブ開閉信
号発生手段46に入力されると、各開閉弁41,41A
に必要とされる開閉信号が入力される。それ以外は、上
記各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号
を付している。
【0087】交換時点における、交換されるインク容器
1Aと交換されないインク容器1の実態がバルブ開閉信
号発生手段46に入力されるので、例えば、交換される
インク容器1Aからはインクの種類に関する情報をバル
ブ開閉信号発生手段46に伝達することにより、交換さ
れないインク容器1からはこれらの容器に連なるインク
通路28を遮断させるための信号がバルブ開閉信号発生
手段46に入力される。したがって、上記開閉弁41,
41Aの開通状態と遮断状態が、インク容器交換時の状
況を正確に反映した状態のもとで実行される。それ以外
は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0088】第6の実施の形態は、上記インク容器1自
体から発信される信号は、電子情報として記憶された信
号である場合である。この実施の形態は、主として、図
1,図3,図5,図6に示された構成とその作動手順に
より実施される。特に、図5に示された記憶素子63か
らのインクに関する各種の情報が、信号としてバルブ開
閉信号発生手段46に入力される。それ以外は、上記各
実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付
している。
【0089】上記の、例えば、インクの種類等に関する
多種多様な情報がインク容器1自体からバルブ開閉信号
発生手段46に伝達されるので、インクの種類や性状、
たとえば、交換前のインクが顔料系であれば、顔料濃度
がどの程度であるかとか、インクの色彩が濃いか薄いか
というような情報がインク容器から電子情報として得ら
れ、このような各種の情報がバルブ開閉信号発生手段4
6に伝達され、上記各種の情報に適合したインク通路2
8Aの洗浄が行なえて、交換後の異種インクの色調等を
損なうことなく、良好な印字品質が得られる。上記の各
種の情報に適合した洗浄は、洗浄時間,洗浄用流体の流
速(吸引ポンプ13の吸引力で設定される)等の条件
が、バルブ開閉信号発生手段46と洗浄動作実行手段4
7において選定されることにより達成される。それ以外
は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0090】第7の実施の形態は、上記インク容器1自
体から発信される信号は、インク容器交換時の変位を信
号に変換するものである場合である。この実施の形態
は、主として、図1,図3,図5,図6に示された構成
とその作動手順により実施される。特に、図6に示され
たプッシュロッド66でスイッチ67を開閉させること
によって実施される。それ以外は、上記各実施の形態と
同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0091】上記の交換されるインク容器1Aの交換時
の変位を、たとえば、開閉式のスイッチ67に作用させ
ることが出来るので、機械的な構造で簡素化された低原
価の構造が実現する。それ以外は、上記各実施の形態と
同様の作用効果を奏する。
【0092】第8の実施の形態は、上記洗浄用流体が、
上記クリーニングユニット4を動作させたときの上記キ
ャップ本体32内の負圧により上記開通状態のインク通
路28Aに流される場合である。この実施の形態は、主
として、図1,図3に示された構成とその作動手順によ
り実施される。それ以外は、上記各実施の形態と同様で
あり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0093】上記クリーニング動作を洗浄作用に流用で
きるので、クリーニング動作が本来のクリーニング動作
と開通状態のインク通路28Aの洗浄の2つの目的に活
用できて、洗浄に必要とされる構造の簡素化やインクジ
ェット式記録装置の原価低減にとって有効である。
【0094】さらに、この場合において、洗浄用流体の
組成中に水分を多く含有させて、洗浄用流体から水蒸気
を発生し易くしておくことにより、印字休止中にキャッ
プ本体32が上記ノズル開口14を封止しているとき
に、ノズル開口14を洗浄後に上記キャップ本体32内
に残留している洗浄用流体から発生する水蒸気雰囲気に
おくことができ、ノズル開口14内に滞留しているイン
クの高粘度化を遅延させるのに有効である。それ以外
は、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0095】第9の実施の形態は、上記洗浄用流体が、
洗浄動作実行手段47からの信号がバルブ開閉信号発生
手段46に入力されることにより流される場合である。
この実施の形態は、主として、図1,図3に示された構
成とその作動手順により実施される。それ以外は、上記
各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を
付している。
【0096】上記洗浄動作実行手段47からの信号がバ
ルブ開閉信号発生手段46の作動を行なわせるので、バ
ルブ開閉信号発生手段46からの適確な信号により、上
記各開閉弁41,41Aを動作させることができて、上
記インク通路28,28Aの開通状態と遮断状態を正確
に実現して、開通状態のインク通路28Aへ洗浄用流体
を流すことができる。上記の一連の作動は、インク容器
1自体から得られる信号がバルブ開閉信号発生手段46
に入力されることがトリガーとされていて、信頼性の高
い作動を得るのに有効である。なお、インク容器1内の
インクの種類や性状、あるいは、インク容器の有無等を
情報として検知するためのインク容器検知手段45を媒
介させて、洗浄動作実行手段47やバルブ開閉信号発生
手段46を動作させることもできる。それ以外は、上記
各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0097】第10の実施の形態は、上記洗浄用流体
が、洗浄液の場合である。洗浄液としては、一般的に使
用されているものでよく、インク通路内の残留インクを
より効果的に洗い落とすために、インクを溶解し易くす
ることや、洗浄液が乾燥したときに不純物がインク通路
内に残留しないこと等の要件を満足するように調整され
ている。それ以外は、上記各実施の形態と同様であり、
同様の部分には同じ符号を付している。
【0098】上記のように洗浄用に調整された液体であ
るので、開通状態のインク通路28Aを完全に洗浄し
て、交換された新しいインクへの弊害を確実に防止でき
る。それ以外は、上記各実施の形態と同様の作用効果を
奏する。
【0099】第11の実施の形態は、上記洗浄用流体
が、交換されたインク容器1Aからのインク液の場合で
ある。この実施の形態は、主として、図1,図3に示さ
れた構成とその作動手順により実施されるもので、特
に、交換前のインクの色彩が交換後のインクの色彩より
も薄い場合に実施するのが適当である。それ以外は、上
記各実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号
を付している。
【0100】上記インク液で直接洗浄を行なうので、交
換された新鮮な異種インクで洗浄効果をより高めること
ができる。上記のような交換前後の色彩関係であれば、
交換後のインクの印字色調を損なうことがほとんど発生
しない。また、別途に洗浄液を用いるものではないの
で、インク容器を交換するだけでインク通路の洗浄が完
了し、取り扱いの手間が簡略化される。それ以外は、上
記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0101】第12の実施の形態は、上記異種インクへ
の交換が、顔料系インクから染料系インクへの交換の場
合である。それ以外は、上記各実施の形態と同様であ
り、同様の部分には同じ符号を付している。
【0102】顔料固形分の多い顔料系インクをインク通
路28A内から完全に除去した後、染料系インクをイン
ク通路28A内に流通させるので、インク通路28A内
の残留顔料系インクで影響を受け易い染料系インクを、
正常な色調等で印字することができる。それ以外は、上
記各実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0103】第13の実施の形態は、上記異種インクへ
の交換が、色彩の濃いインクから色彩の薄いインクへの
交換の場合である。それ以外は、上記各実施の形態と同
様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0104】上記の色彩の濃い残留インクを完全に除去
した後、色彩の薄いインクをインク通路28A内に流通
させるので、インク通路28A内の色彩の濃い残留イン
クの悪影響を回避して、色彩の薄い異種インクを正常な
色調等で印字することができる。それ以外は、上記各実
施の形態と同様の作用効果を奏する。
【0105】第14の実施の形態は、交換されるインク
容器1A自体から発信される信号がトリガー信号として
バルブ開閉信号発生手段46に入力され、バルブ開閉信
号発生手段46からのバルブ開閉信号により、上記交換
されるインク容器1Aに連なる上記開閉弁41Aが開通
状態とされ、上記開通状態に対応して交換されないイン
ク容器1に連なる上記開閉弁41が遮断状態とされ、上
記開通状態にあるインク通路28Aには洗浄用流体が洗
浄動作実行手段47によって流される方法である。
【0106】すなわち、交換されるインク容器1A自体
から発信される信号がトリガー信号としてバルブ開閉信
号発生手段46に入力され、バルブ開閉信号発生手段4
6からのバルブ開閉信号により、上記交換されるインク
容器1Aに連なる上記開閉弁41Aが開通状態とされ、
上記開通状態に対応して交換されないインク容器1に連
なる上記開閉弁41が遮断状態とされ、上記開通状態に
あるインク通路28Aには洗浄用流体が洗浄動作実行手
段47によって流される。
【0107】したがって、交換されるインク容器1Aか
らの信号がトリガー信号の役割を果たし、バルブ開閉信
号発生手段46と洗浄動作実行手段47が能動化される
ことにより、上記交換されるインク容器1Aに連なる上
記開閉弁41Aが開通状態とされ、上記開通状態に対応
して交換されないインク容器1に連なる上記開閉弁41
が遮断状態とされ、上記開通状態にあるインク通路28
Aには洗浄用流体が流される。このようにして、交換前
の残留インクが除去され、新たな異種インクの色彩等が
所期の色調どおりに印字されることとなる。
【0108】また、上記開通状態のインク通路28Aは
正常に洗浄されるとともに、遮断状態のインク通路28
からはインクが吸い出されないので、無駄なインク吸い
出しが防止されて、経済的な面においても有利である。
【0109】第15の実施の形態は、上記洗浄用流体が
流される前に残留インク吸引用容器1Bが取付けられ
て、インク通路28A内の残留インクを吸引する場合で
ある。それ以外は、上記実施の形態と同様であり、同様
の部分には同じ符号を付している。
【0110】残留インク吸引用容器1Bから大気圧状態
の空気が吸引されることから、残留インクが空気で排出
されることとなり、洗浄用流体を流す前には残留インク
がほとんど除去されているので、洗浄用流体による洗浄
効果が著しく高められる。それ以外は、上記実施の形態
と同様の作用効果を奏する。
【0111】
【発明の効果】以上のように、本発明のインクジェット
式記録装置によれば、洗浄されるべき上記インク通路が
開通状態とされて、洗浄に備えた態様とされ、また、洗
浄の必要のない上記インク通路が遮断状態とされている
ことにより、開通状態にあるインク通路に洗浄用流体を
流して、交換前の残留インクが除去され、新たな異種イ
ンクの色彩等が所期の色調どおりに印字される。
【0112】また、上記開通状態のインク通路は正常に
洗浄されるとともに、遮断状態のインク通路からはイン
クが吸い出されないので、無駄なインク吸い出しが防止
されて、経済的な面においても有利である。
【0113】さらに、以上のように、本発明のインクジ
ェット式記録装置のインク容器交換方法によれば、交換
されるインク容器からの信号がトリガー信号の役割を果
たし、バルブ開閉信号発生手段と洗浄動作実行手段が能
動化されることにより、上記交換されるインク容器に連
なる上記開閉弁が開通状態とされ、上記開通状態に対応
して交換されないインク容器に連なる上記開閉弁が遮断
状態とされ、上記開通状態にあるインク通路には洗浄用
流体が流される。このようにして、交換前の残留インク
が除去され、新たな異種インクの色彩等が所期の色調ど
おりに印字されることとなる。
【0114】また、上記開通状態のインク通路は正常に
洗浄されるとともに、遮断状態のインク通路からはイン
クが吸い出されないので、無駄なインク吸い出しが防止
されて、経済的な面においても有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の系統図で
ある。
【図2】上記インクジェット式記録装置に適用される開
閉弁の断面図と作動図である。
【図3】他の実施の形態を示す断面図と斜視図である。
【図4】上記インクジェット式記録装置に適用される記
録ヘッドの断面図である。
【図5】インク容器に取付けた記憶素子の部分の断面図
である。
【図6】インク容器に取付けた変位作動型のスイッチ部
分を示す断面図である。
【図7】従来のインクジェット式記録装置の周辺構造を
示す斜視図である。
【図8】上記従来のインクジェット式記録装置に適用さ
れる記録ヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1 インクカートリッジ,インク容器 1A 交換されるインク容器,洗浄液容器 1B 残留インク吸引用容器 2 記録ヘッド 3 キャリッジ 4 クリーニングユニット 5 タイミングベルト 6 ステッピングモータ 7 ガイドバー 8 記録用紙 9 駆動回路 10 収容ケース 11 壁枠部材 12 フレキシブルフラットケーブル 13 吸引ポンプ 14 ノズル開口 15 圧力発生室 16 流路ユニット 17 圧電振動子 18 ヘッドケース 19 ノズルプレート 20 流路基板 21 封止板 21A 樹脂製薄膜 21B 金属製薄膜 22 インク供給路 23 インク貯留室 24 空間 25 固定基板 26 島部 27 導通線 28 インク補給管,インク通路 28A 開通状態のインク通路 29 ダンパ用凹部 30 外部連通孔 31 ノズル面 32 キャップ本体 32A 底面 32B 吸引室 33 キャップケース 34 開口縁 35 吸引口 36 吸引管 37 廃液貯留部 38 大気導入口 39 大気導入管 40 断続弁 41 開閉弁 41A 開通状態とされる開閉弁 42 外壁部材 43 発信手段 43A 交換されるインク容器の発信手段,洗浄液容器
の発信手段 43B 残留インク吸引用容器の発信手段 44 ダンパー 45 インク容器検知手段 46 バルブ開閉信号発生手段 47 洗浄動作実行手段 48 流入孔 49 流出孔 50 バルブケース 51 回転弁 52 通孔 53 回転軸 54 揺動レバー 55 アクチュエータ 56 電磁ソレノイド 57 作動電流切換回路 58 インク供給針 59 筒部 60 シール部材 61 ピニオン 62 ラック 63 記憶素子 64 雄端子 65 雌端子 66 プッシュロッド 67 スイッチ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のインク容器と、ノズルプレート
    に設けられたノズル開口からインク滴を吐出するインク
    ジェット式記録ヘッドと、上記インク容器のインクを上
    記インクジェット式記録ヘッドに供給する複数のインク
    通路と、上記インク通路の各々に配置された開閉弁と、
    上記ノズルプレートをキャップ本体で封止し上記キャッ
    プ本体内に負圧を与えて上記ノズル開口からインクを吸
    い出すクリーニングユニットとを備えたインクジェット
    式記録装置であって、上記複数個のインク容器のいずれ
    かを交換するときに、この交換されるインク容器に連な
    る上記開閉弁が開通状態とされ、上記開通状態に対応し
    て交換されないインク容器に連なる上記開閉弁が遮断状
    態とされ、上記開通状態にあるインク通路には洗浄用流
    体が流されるように構成したことを特徴とするインクジ
    ェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 上記インク容器の交換は、異種インクへ
    交換される請求項1記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 上記開閉弁の開通状態と遮断状態は、バ
    ルブ開閉信号発生手段からの信号によって設定される請
    求項1または2記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 上記バルブ開閉信号発生手段は、インク
    容器自体から発信される信号によって作動する請求項3
    記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 上記インク容器自体から発信される信号
    は、上記交換されるインク容器からの信号と上記交換さ
    れないインク容器からの信号との両信号が上記バルブ開
    閉信号発生手段に入力される請求項4記載のインクジェ
    ット式記録装置。
  6. 【請求項6】 上記インク容器自体から発信される信号
    は、電子情報として記憶された信号である請求項4また
    は5記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 上記インク容器自体から発信される信号
    は、インク容器交換時の変位を信号に変換するものであ
    る請求項4または5記載のインクジェット式記録装置。
  8. 【請求項8】 上記洗浄用流体は、上記クリーニングユ
    ニットを動作させたときの上記キャップ本体内の負圧に
    より上記開通状態のインク流路に流される請求項1〜7
    のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 上記洗浄用流体は、洗浄動作実行手段か
    らの信号がバルブ開閉信号発生手段に入力されることに
    より流される請求項1〜8のいずれか一項に記載のイン
    クジェット式記録装置。
  10. 【請求項10】 上記洗浄用流体は、洗浄液である請求
    項1〜9のいずれか一項に記載のインクジェット式記録
    装置。
  11. 【請求項11】 上記洗浄用流体は、交換されたインク
    容器からのインク液である請求項1〜10のいずれか一
    項に記載のインクジェット式記録装置。
  12. 【請求項12】 上記異種インクへの交換は、顔料系イ
    ンクから染料系インクへの交換である請求項2〜11の
    いずれか一項に記載のインクジェット式記録装置。
  13. 【請求項13】 上記異種インクへの交換は、色彩の濃
    いインクから色彩の薄いインクへの交換である請求項2
    〜12のいずれか一項に記載のインクジェット式記録装
    置。
  14. 【請求項14】 複数個のインク容器と、ノズルプレー
    トに設けられたノズル開口からインク滴を吐出するイン
    クジェット式記録ヘッドと、上記インク容器のインクを
    上記インクジェット式記録ヘッドに供給する複数のイン
    ク通路と、上記インク通路の各々に配置された開閉弁
    と、上記ノズルプレートをキャップ本体で封止し上記キ
    ャップ本体内に負圧を与えて上記ノズル開口からインク
    を吸い出すクリーニングユニットとを備えたインクジェ
    ット式記録装置のインク容器交換方法であって、交換さ
    れるインク容器自体から発信される信号がトリガー信号
    としてバルブ開閉信号発生手段に入力され、バルブ開閉
    信号発生手段からのバルブ開閉信号により、上記交換さ
    れるインク容器に連なる上記開閉弁が開通状態とされ、
    上記開通状態に対応して交換されないインク容器に連な
    る上記開閉弁が遮断状態とされ、上記開通状態にあるイ
    ンク通路には洗浄用流体が洗浄動作実行手段によって流
    されることを特徴とするインクジェット式記録装置のイ
    ンク容器交換方法。
  15. 【請求項15】 上記洗浄用流体が流される前に残留イ
    ンク吸引用容器が取付けられて、インク通路内の残留イ
    ンクを吸引する請求項14記載のインクジェット式記録
    装置のインク容器交換方法。
JP2001395391A 2001-12-26 2001-12-26 インクジェット式記録装置およびそのインク容器交換方法 Withdrawn JP2003191485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001395391A JP2003191485A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 インクジェット式記録装置およびそのインク容器交換方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001395391A JP2003191485A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 インクジェット式記録装置およびそのインク容器交換方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003191485A true JP2003191485A (ja) 2003-07-08

Family

ID=27601819

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001395391A Withdrawn JP2003191485A (ja) 2001-12-26 2001-12-26 インクジェット式記録装置およびそのインク容器交換方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003191485A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013212624A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Seiko Epson Corp 洗浄方法および洗浄装置
JP2013241011A (ja) * 2012-05-22 2013-12-05 Oce Printing Systems Gmbh インクジェットプリントヘッドを洗浄するための方法及び洗浄液、このタイプの洗浄液の使用、インクジェットプリントヘッドを動作させるための方法
JP2015074206A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 株式会社リコー 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2018176503A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、及び、印刷装置の制御方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013212624A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Seiko Epson Corp 洗浄方法および洗浄装置
JP2013241011A (ja) * 2012-05-22 2013-12-05 Oce Printing Systems Gmbh インクジェットプリントヘッドを洗浄するための方法及び洗浄液、このタイプの洗浄液の使用、インクジェットプリントヘッドを動作させるための方法
JP2015074206A (ja) * 2013-10-11 2015-04-20 株式会社リコー 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置
JP2018176503A (ja) * 2017-04-10 2018-11-15 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、及び、印刷装置の制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4375340B2 (ja) 液体噴射装置
WO2001053103A1 (fr) Cartouche d'encre, dispositif enregistreur a jet encre utilisant cette cartouche et procede de commande de nettoyage pour tete enregistreuse du dispositif enregistreur
JP2007230227A (ja) 液体噴射装置およびその初期充填方法
JP4821817B2 (ja) 液滴噴射装置
US7159961B2 (en) Liquid jet apparatus and cleaning method for liquid jet head
JP4552703B2 (ja) インクカートリッジおよびこれを用いたインクジェット式記録装置並びに同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JP2003191485A (ja) インクジェット式記録装置およびそのインク容器交換方法
JP2003191480A (ja) インクジェット式記録装置
JP2017140763A (ja) 液体噴射装置
JP3543315B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2001026112A (ja) インクジェット式記録装置
JP2001018419A (ja) インクジェット式記録装置
JP2006264276A (ja) 洗浄液収容体及び液体噴射装置
JP2010120249A (ja) 記録装置
JP3052432B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2001071536A (ja) インクジェット式記録装置
JP4165322B2 (ja) 流路弁及び同流路弁を備えた液体噴射装置
JP2001113726A (ja) インクジェット式記録装置および同装置における記録ヘッドのクリーニング制御方法
JPH1120182A (ja) インクカートリッジ
JP3521421B2 (ja) インクジェット式記録装置に適用されるインク流路内の気泡排出方法および気泡排出装置
JP2007230101A (ja) 液体噴射ヘッドユニット及び液体噴射装置
JP4211516B2 (ja) 流路弁及び同流路弁を備えた液体噴射装置
JP2004299292A (ja) 液体噴射装置
JP2004322659A (ja) インクジェット記録装置、及びインクカートリッジ
JP4172348B2 (ja) 流路弁及び同流路弁を備えた液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050301