JP2003190249A - 洗眼用具 - Google Patents

洗眼用具

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JP2003190249A
JP2003190249A JP2001390497A JP2001390497A JP2003190249A JP 2003190249 A JP2003190249 A JP 2003190249A JP 2001390497 A JP2001390497 A JP 2001390497A JP 2001390497 A JP2001390497 A JP 2001390497A JP 2003190249 A JP2003190249 A JP 2003190249A
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eyewash
eye
cup
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Akito Odaka
明人 小高
Reiko Ishii
玲子 石井
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Lion Corp
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Lion Corp
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  • Devices For Medical Bathing And Washing (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カップを繰り返し使用する必要がないため、
細菌汚染がなく、安全性が高く、更に、防腐剤を配合す
る必要がないため、眼に対して低刺激の洗眼用具の提
供。 【解決手段】 ユニットドーズ形の洗眼カップ内に、少
なくとも薬物を含む洗眼液を有してなり、更に、フィル
ム状の蓋部を有することを特徴とする洗眼用具である。
薬物が、消炎・収斂剤、抗ヒスタミン剤、ビタミン類、
及び、アミノ酸類の少なくとも1種である態様、トロメ
タモールを含む態様、洗眼カップが、波長200nm〜
380nmにおける光透過率が10%以下の可撓性素材
からなる態様、蓋部が、樹脂シート層及びアルミニウム
シート層の積層体を含む態様等が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗眼用具に関し、
更に詳しくは、薬物を含む洗眼液を、ユニットドーズ形
(一回使いきりタイプ)の洗眼カップ内に充填した洗眼
用具に関する。
【0002】
【従来の技術】洗眼は、従来より行なわれている、眼疾
患治療又は予防の処置法の一つであり、結膜嚢内の洗浄
や殺菌、眼病予防等を目的としている。洗眼に用いられ
る洗眼液を大きく分類すると、眼の洗浄や殺菌を主目的
とする無機塩類・殺菌剤含有タイプ(塩化ナトリウム、
塩化カリウム、ホウ酸等の無機塩類、アルキルポリアミ
ノエチルグリシン等の殺菌剤を主成分とするタイプ)、
及び、眼病予防を主目的とする薬物含有タイプ(消炎・
収斂剤、抗ヒスタミン剤、ビタミン類、アミノ酸類を主
成分とするタイプ)、の二タイプが挙げられる。これら
のタイプの中でも、従来は、洗浄や殺菌のみを目的と
し、無機塩類、殺菌剤等を含有するタイプの洗眼剤が主
流であった。しかし近年、技術の発達等に伴い、OA機
器の多用による疲れ眼やドライアイ患者、コンタクトレ
ンズの装用者や花粉症等のアレルギーを持つ人などが非
常に増加したため、眼病を予防し、更なる症状の悪化防
止を主目的とした薬物含有タイプが急速に普及しつつあ
る。
【0003】これら薬物含有タイプの洗眼液ユーザー等
は、眼にダメージを受けている場合が多く、刺激に対し
て非常に過敏になっている。従って、使用する洗眼液
は、極力眼に対して刺激がある成分を配合しないように
設計するのが好ましい。しかし、製剤の微生物汚染を防
止する目的で、従来より用いられて来た防腐剤は、健康
な眼に対しては特に問題にならないものの、眼粘膜に刺
激を与える物質であり、ダメージを受けた過敏な眼に対
しては特に刺激が強く問題があった。
【0004】一方、これら洗眼液は、通常、洗眼液を充
填した洗眼剤ボトル及び洗眼カップがセットとして市販
されており、洗眼液を適宜付属の洗眼カップに小分けし
て使用されている。従って、洗眼カップは、洗浄の後繰
り返し使用することから、細菌汚染を避けるのは難しく
問題があった。特に、洗眼液に含まれる薬物中には、細
菌の好適な栄養源となる物質が多いことから、細菌の繁
殖が大きな問題となっていた。従って、前述のように、
洗眼液に刺激の強い防腐剤を配合せざるをえないという
問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、カップを繰り返し使用する
必要がないため、細菌汚染がなく、安全性が高く、更
に、防腐剤を配合する必要がないため、眼に対して低刺
激の洗眼用具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段としては、以下の通りである。即ち、 <1> ユニットドーズ形の洗眼カップ内に、少なくと
も薬物を含む洗眼液を有してなり、更に、フィルム状の
蓋部を有することを特徴とする洗眼用具である。 <2> 薬物が、消炎・収斂剤、抗ヒスタミン剤、ビタ
ミン類、及び、アミノ酸類の少なくとも1種である前記
<1>に記載の洗眼用具である。 <3> トロメタモールを含む前記<1>又は<2>に
記載の洗眼用具である。 <4> 洗眼カップが、波長200nm〜380nmに
おける光透過率が10%以下の可撓性素材からなる前記
<1>から<3>のいずれかに記載の洗眼用具である。 <5> 蓋部が、樹脂シート層及びアルミニウムシート
層の積層体を含む前記<1>から<4>のいずれかに記
載の洗眼用具である。 <6> 波長200nm〜380nmにおける光透過率
が10%以下の包装体で包装された前記<1>から<5
>のいずれかに記載の洗眼用具である。 <7> ドライアイ、アレルギー性眼疾患、及び、コン
タクトレンズ装着時、の少なくともいずれかにおいて用
いられる前記<1>から<6>のいずれかに記載の洗眼
用具である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の洗眼用具は、ユニットドーズ形の洗眼カ
ップ内に、洗眼液を有してなり、更にフィルム状の蓋部
を有し、必要に応じてその他の部材等を有する。
【0008】[洗眼カップ]前記洗眼カップは、ユニッ
トドーズ形の洗眼カップである。該洗眼カップの大きさ
・形状としては、洗眼液が漏れず、洗眼するのに適する
設計であれば特に制限はないが、その開口部周辺が眼窩
を覆える程度の大きさで、眼窩周縁部にフィットする形
状であるのが好ましい。
【0009】前記洗眼カップの材質としては、各種合成
樹脂、天然樹脂素材を使用することができるが、その用
途等を考慮すれば、医療用高分子材料として使用されて
いる樹脂が好ましい。また、抗菌性が付与された樹脂等
であってもよい。
【0010】前記医療用高分子材料としては、例えば、
ポリ塩化ビニル(PVC)(硬質、軟質)、ABS樹脂
(汎用、難燃性)、ポリエチレン、ポリカーボネート、
エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、合成ゴム、天然ゴム、メタクリル樹
脂、シリコーン、シリコーンゴム、ポリウレタン、高分
子ゲル(天然、人工)、ポリ三フッ化エチレン、熱可塑
性エラストマー(TPE)、ポリビニルアルコール、ポ
リテトラフルオロエチレン、エポキシ樹脂、ポリエチレ
ンテレフタラート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリ
フッ化ビニリデン、尿素樹脂、フェノール樹脂、アルキ
ド樹脂、メラミン樹脂、シアノクリレート、及び、アク
リル樹脂等が好ましい。これらの中でも、特に、ポリエ
チレン、エチレンビニルアセテート、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタラート、天然ゴム、合成ゴム、シ
リコーン、ポリ塩化ビニル、メタクリル樹脂、シリコー
ンゴム、ポリウレタン、ポリカーボネート、高分子ゲル
(天然、人工)、及び、ポリ三フッ化エチレン等が特に
好ましい。
【0011】前記洗眼カップの材質としては、洗眼液に
おける薬物の安定性を考慮すると、波長200〜380
nmにおける光透過率が10%以下の可撓性素材を用い
るのが好ましく、特に、酸化チタン、酸化亜鉛、紫外線
防止剤、及び、色素を練合した樹脂や、樹脂と前記物質
(酸化チタン、酸化亜鉛、紫外線防止剤、及び色素等)
を含む光透過防止層の積層樹脂を用いてもよい。前記洗
眼カップの厚みとしては、洗眼時の操作性等を考慮する
と、0.01mm〜1mmであるのが好ましい。
【0012】[洗眼液]前記洗眼液は、少なくとも、薬
物を含み、必要に応じてその他の成分を含む。 −薬物− 前記薬物としては、特に制限はないが、例えば、消炎・
収斂剤、抗ヒスタミン剤、ビタミン類、及び、アミノ酸
類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0013】前記消炎・収斂剤としては、例えば、イプ
シロン−アミノカプロン酸、アラントイン、塩化ベルベ
リン、硫酸ベルベリン、アズレンスルホン酸ナトリウ
ム、グリチルリチン酸二カリウム、硫酸亜鉛、乳酸亜
鉛、及び、塩化リゾチーム等が挙げられる。該消炎・収
斂剤の、前記洗眼液における含有量としては、特に制限
はないが、イプシロン−アミノカプロン酸であれば、通
常0.01〜5w/v%(「質量/容量%」を意味す
る。以下、同様である。)含有させるのが好ましく、
0.1〜0.5w/v%がより好ましい。アラントイン
であれば、通常0.001〜0.3w/v%含有させる
のが好ましく、0.005〜0.03w/v%がより好
ましい。塩化ベルベリン又は硫酸ベルベリンであれば、
通常0.0001〜0.025w/v%含有させるのが
好ましく、0.0005〜0.0025w/v%がより
好ましい。アズレンスルホン酸ナトリウムであれば、通
常0.00005〜0.02w/v%含有させるのが好
ましく、0.0001〜0.002w/v%がより好ま
しい。グリチルリチン酸二カリウムであれば、通常0.
001〜0.25w/v%含有させるのが好ましく、
0.005〜0.025w/v%がより好ましい。硫酸
亜鉛又は乳酸亜鉛であれは、通常0.001〜0.25
w/v%含有させるのが好ましく、0.005〜0.0
25w/v%がより好ましい。塩化リゾチームであれ
ば、通常0.001〜0.5(力価)含有させるのが好
ましく、0.01〜0.05(力価)がより好ましい。
前記各々の含有量が、前記好ましい数値範囲に満たない
と、薬物を含有させることによる薬効が得られないこと
がある一方、前記好ましい数値範囲を超えると、使用感
が損なわれることがある。
【0014】前記抗ヒスタミン剤としては、例えば、塩
酸ジフェンヒドラミン、及び、マレイン酸クロルフェニ
ラミン等が挙げられる。これらの抗ヒスタミン剤の、前
記洗眼液における含有量としては、特に制限はないが、
塩酸ジフェンヒドラミンであれば、通常0.0001〜
0.05w/v%含有させるのが好ましく、0.001
〜0.005w/v%がより好ましい。マレイン酸クロ
ルフェニラミンであれば、通常0.00001〜0.0
3w/v%含有させるのが好ましく、0.0005〜
0.003w/v%がより好ましい。前記各含有量が、
前記好ましい数値範囲に満たないと、薬物を含有させる
ことによる薬効が得られないことがある一方、前記好ま
しい数値範囲を超えると、使用感が損なわれることがあ
る。
【0015】前記ビタミン類としては、例えば、フラビ
ンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミ
ン、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピ
リドキシン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、
パントテン酸ナトリウム、及び、酢酸トコフェロール等
が挙げられる。これらのビタミン類の、洗眼液における
含有量としては、特に制限はないが、フラビンアデニン
ジヌクレオチドナトリウムであれば、通常0.0001
〜0.05w/v%含有させるのが好ましく、0.00
05〜0.005w/v%がより好ましい。シアノコバ
ラミンであれば、通常0.0001〜0.02w/v%
含有させるのが好ましく、0.0002〜0.002w
/v%がより好ましい。酢酸レチノール又はパルミチン
酸レチノールであれば、通常0.0001〜0.2w/
v%、即ち、100〜360000I.U./100m
L含有させるのが好ましく、0.001〜0.03w/
v%、即ち、1000〜54000I.U./100m
Lがより好ましい。
【0016】前記パルミチン酸レチノールとしては、通
常100万〜180万国際単位(以下I.U.と略記)
のものが市販されており、具体的には、パルミチン酸レ
チノール170万I.U.(ロシュ・ビタミン・ジャパ
ン株式会社製)等が挙げられる。塩酸ピリドキシンとし
ては、通常、0.0001〜0.1w/v%含有させる
のが好ましく、0.001〜0.01w/v%がより好
ましい。パンテノール、パントテン酸カルシウム、又は
パントテン酸ナトリウムとしては、通常0.0001〜
0.1w/v%含有させるのが好ましく、0.001〜
0.01w/v%がより好ましい。酢酸トコフェロール
であれば、通常0.0001〜0.05w/v%含有さ
せるのが好ましく、0.0005〜0.005w/v%
がより好ましい。前記各含有量が、前記各好ましい数値
範囲に満たないと、薬物を含有させることによる薬効が
得られないことがある一方、前記好ましい数値範囲を超
えると、使用感が損なわれることがある。
【0017】前記アミノ酸類としては、例えば、L−ア
スパラギン酸カリウム、L−アスパラギン酸マグネシウ
ム、アミノエチルスルホン酸、及び、コンドロイチン硫
酸ナトリウム等が挙げられる。これらのアミノ酸類の洗
眼液における含有量としては、特に制限はないが、L−
アスパラギン酸カリウム又はL−アスパラギン酸マグネ
シウムであれば、通常0.005〜1w/v%含有させ
るのが好ましく、0.01〜0.1w/v%がより好ま
しい。アミノエチルスルホン酸であれば、通常0.00
5〜1w/v%含有させるのが好ましく、0.01〜
0.1w/v%がより好ましい。コンドロイチン硫酸ナ
トリウムであれば、通常0.002〜0.5w/v%含
有させるのが好ましく、0.005〜0.05w/v%
がより好ましい。
【0018】−その他の成分− 前記その他の成分としては、洗眼液の調製に通常使用す
る総ての緩衝剤、溶解補助剤、等張化剤、安定化剤、粘
稠剤、キレート剤、pH調整剤、清涼化剤等の各種の添
加剤、及び、その他の薬学的有効成分等が挙げられる。
これらは、通常使用量において好適に配合することがで
きる。
【0019】前記緩衝剤としては、例えば、ホウ酸又は
その塩(ホウ砂等)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナ
トリウム等)、リン酸又はその塩(リン酸一水素ナトリ
ウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素ナトリウ
ム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム
等)、炭酸又はその塩(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナト
リウム)、酒石酸又はその塩(酒石酸ナトリウム等)、
グルコン酸又はその塩(グルコン酸ナトリウム等)、酢
酸又はその塩(酢酸ナトリウム等)、各種アミノ酸類
(グルタミン酸、グルタミン酸ナトリウム等)、及び、
トロメタモール等が挙げられる。これらは、1種単独で
使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの
中でも、特に、ホウ酸又はその塩(ホウ砂等)、トロメ
タモール等を使用することにより、防腐効果がより向上
するため好ましい。特に、トロメタモールは、刺激が少
なく使用感が良好であるため好ましい。
【0020】前記溶解補助剤としては、例えば、ポリオ
キシエチレン(p=60)硬化ヒマシ油等のポリオキシ
エチレン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(p
=20)ソルビタンモノオレエート等のポリオキシエチ
レンソルビタン高級脂肪酸エステル、プロピレングリコ
ール等が挙げられる。これらは、1種単独で使用しても
よく、2種以上を併用してもよい。
【0021】前記等張化剤としては、例えば、塩化ナト
リウム、塩化カリウム、グリセリン、D−マンニトー
ル、キシリトール、及び、ブドウ糖等が挙げられる。こ
れらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用し
てもよい。
【0022】前記安定化剤としては、例えば、エデト酸
ナトリウム、シクロデキストリン、亜硫酸塩、クエン酸
又はその塩、ジブチルヒドロキシトルエン等が挙げられ
る。
【0023】前記粘稠剤としては、例えば、ポリビニル
ピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、ヒアルロン酸ナトリウム、及び、コン
ドロイチン硫酸ナトリウム等が挙げられる。これらは、
1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0024】前記キレート剤としては、例えば、エデト
酸ナトリウム、及び、クエン酸ナトリウム等が挙げられ
る。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を
併用してもよい。
【0025】前記pH調整剤としては、例えば、塩酸、
水酸化ナトリウム、及び、水酸化カリウム等が挙げられ
る。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を
併用してもよい。
【0026】前記清涼化剤としては、例えば、メントー
ル、カンフル、ボルネオール、及び、ゲラニオール等が
挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0027】<洗浄液の諸物性>前記洗眼液の液性(p
H)としては、pH5〜8が好ましく、pH5.5〜8
がより好ましい。
【0028】前記洗眼液の浸透圧比としては、特に制限
はないが、0.85〜1.55(対生理食塩水浸透圧
比)の範囲内に調整するのが好ましい。
【0029】前記洗眼液の20℃における粘度として
は、特に制限はないが、1〜100mPa・sが好まし
く、1〜20mPa・sがより好ましく、1〜5mPa
・sが更に好ましい。
【0030】[蓋部]前記蓋部は、フィルム状であっ
て、前記洗眼液を保存している際、該洗眼液が洗眼カッ
プ外に漏れないよう、洗眼カップの開口部周縁上端に、
ヒートシールや接着剤等によって接着されているのが好
ましい。蓋部の接着は、使用時に洗眼カップ本体から容
易に引き剥がすことができるようになされるのが好まし
く、接着剤の種類やヒートシールの熱融着温度により、
剥離強度200〜2000g/cm程度の範囲で接着す
るのがより好ましい。該接着剤としては、ポリウレタン
系接着剤等が好ましい。
【0031】前記蓋部の材質としては、各種合成樹脂、
天然樹脂素材等のほか、アルミニウムシート等が挙げら
れる。各種合成樹脂、及び、天然樹脂素材等の樹脂とし
ては、前記洗眼カップの材質で述べたのと同様の医療用
高分子材料として使用されている樹脂、抗菌性が付与さ
れた樹脂等が好ましい。該蓋部としては、これらの樹脂
の樹脂シート層及びアルミニウムシート層の積層体が特
に好ましい。前記蓋部の材質としては、透過率が低いの
が好ましく、具体的には、波長200〜380nmにお
ける光透過率が10%未満であるのがより好ましい。
【0032】前記フィルム状の蓋部の厚みとしては、特
に制限はないが、0.03〜0.5mm程度が好まし
い。
【0033】[その他の部材等]前記その他の部材等と
しては、薬物の安定性等の点で、洗眼用具を包装する包
装体等が好ましい。該包装体としては、光透過率の低い
材質からなるのが好ましく、波長200〜380nmに
おける光透過率が10%以下である材質からなるのがよ
り好ましく、包装体によって、洗眼用具が個別に包装さ
れているのが特に好ましい。
【0034】<洗眼用具の製造>本発明の洗眼用具の製
造方法としては、特に制限はないが、例えば、薬物等の
各配合成分を滅菌精製水に加えて溶解し、pHを調整し
て洗眼液を調製した後、洗眼カップ(例えば、ポリエチ
レン製;2mL)内に無菌充填し、更に、フィルム(ア
ルミニウム箔を、ポリエチレンフィルムで両側からサン
ドウイッチ状にラミネートしたフィルム)を、洗眼カッ
プの開口部に沿ってヒートシートする等の方法が挙げら
れる。
【0035】<洗眼用具の用途等>以上説明した本発明
の洗眼用具は、洗眼カップを繰り返し使用する必要がな
いため、微生物汚染の心配がなく安全性に優れた洗眼液
を提供できる。また、一回使いきりタイプであることか
ら、防腐剤を配合する必要性が無く、防腐剤を含有させ
ることによる眼刺激等の副作用が生じないことから、特
に、コンタクトレンズの装着や花粉症等から生じた眼の
損傷・炎症など、更には、ドライアイ等の症状の際に
も、刺激が低く、安全性・有効性が高く有用である。
【0036】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を
具体的に説明するが、本発明は、これらの例によって何
ら限定されるものではない。
【0037】(実施例1〜2)表1に記載の処方(各成
分の配合量:mg/100mL)に従い、各成分を滅菌
精製水に加えて溶解し、pHを調整して洗眼液を調製し
た。得られた各洗眼液2mlを、滅菌したポリエチレン
製のユニットドーズ形洗眼カップ(波長:200〜38
0nmにおける光透過率:0%、厚み:1.0mm)に
無菌下で充填し、更に、滅菌したフィルム(アルミニウ
ム箔をポリエチレンフィルムで両側からサンドウィッチ
状にラミネートしたもの、波長:200〜380nmに
おける光透過率:0%)を、洗眼液の液漏が起こらない
ようにヒートシールした。その後、1ヶ月間、所定環境
(25℃、60%RH、蛍光灯(1500LUX))下
で保存した後、洗眼液における微生物の発生、薬物の安
定性について評価したところ、微生物の発生は認められ
ず、薬物の安定性も良好であった。また、10名のパネ
ラーに使用してもらったところ、10名とも刺激は全く
感じることなく、使用感が良好であるとの評価をした。
【0038】
【表1】
【0039】(実施例3〜9)表2に記載の処方(各成
分の配合量:mg/100mL)に従い、各成分を滅菌
精製水に加えて溶解し、pHを調整して洗眼液を調製し
た。得られた各洗眼液2mlを、滅菌した、ポリエチレ
ン製、ポリプロピレン製、ポリエチレンテレフタラート
製、エチレンビニルアセテート製、及び、ポリカーボネ
ート製の各ユニットドーズ形洗眼カップ(波長200〜
380nmにおける光透過率:総て0〜5%、厚み:
1.0mm)内に無菌下で充填し、更に、滅菌したフィ
ルム(アルミニウム箔をポリエチレンフィルムで両側か
らサンドウィッチ状にラミネートしたもの、波長200
〜380nmにおける光透過率:0%)を洗眼液の液漏
れが起こらないようにヒートシールした。その後、紫外
線防止剤入りポリエチレンの袋状包装体に封入した。こ
れを1ヶ月間、所定環境(25℃、60%RH、蛍光灯
(1500LUX))下で保存した後、洗眼液における
微生物の発生、薬物の安定性について評価したところ、
何れの洗眼用具においても、微生物の発生は認められ
ず、薬物の安定性も良好であった。また、10名のパネ
ラーに使用してもらったところ、10名とも刺激は全く
感じることなく、使用感が良好であるとの評価をした。
【0040】
【表2】
【0041】表2において、「*」はカ価を示す。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、カップを繰り返し使用
する必要がないため、細菌汚染がなく、安全性が高く、
更に、防腐剤を配合する必要がないため、眼に対して低
刺激の洗眼用具を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 3/02 A61P 27/02 101 27/14 27/02 29/00 27/14 37/08 29/00 43/00 113 37/08 121 43/00 113 A61H 33/04 K 121 A61F 9/00 570 550 Fターム(参考) 4C076 AA12 BB24 CC04 CC07 CC10 CC21 CC22 DD21 DD22 DD23 DD30 DD51 DD57 EE37 FF11 4C084 AA17 AA20 AA24 MA02 MA17 MA58 NA08 ZA33 ZB11 ZB13 ZC13 ZC21 ZC22 ZC75 4C094 AA05 BB20 DD11 DD40 GG01 GG05 4C206 AA01 AA02 FA03 MA01 MA02 MA03 MA04 MA10 MA37 MA78 NA08 ZA33 ZB11 ZB13 ZC13 ZC21 ZC22 ZC75

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユニットドーズ形の洗眼カップ内に、少
    なくとも薬物を含む洗眼液を有してなり、更に、フィル
    ム状の蓋部を有することを特徴とする洗眼用具。
  2. 【請求項2】 薬物が、消炎・収斂剤、抗ヒスタミン
    剤、ビタミン類、及び、アミノ酸類の少なくとも1種で
    ある請求項1に記載の洗眼用具。
  3. 【請求項3】 トロメタモールを含む請求項1又は2に
    記載の洗眼用具。
  4. 【請求項4】 洗眼カップが、波長200nm〜380
    nmにおける光透過率が10%以下の可撓性素材からな
    る請求項1から3のいずれかに記載の洗眼用具。
  5. 【請求項5】 蓋部が、樹脂シート層及びアルミニウム
    シート層の積層体を含む請求項1から4のいずれかに記
    載の洗眼用具。
  6. 【請求項6】 波長200nm〜380nmにおける光
    透過率が10%以下の包装体で包装された請求項1から
    5のいずれかに記載の洗眼用具。
  7. 【請求項7】 ドライアイ、アレルギー性眼疾患、及
    び、コンタクトレンズ装着時、の少なくともいずれかに
    おいて用いられる請求項1から6のいずれかに記載の洗
    眼用具。
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