JP2003189940A - 歯ブラシ - Google Patents

歯ブラシ

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JP2003189940A
JP2003189940A JP2001400439A JP2001400439A JP2003189940A JP 2003189940 A JP2003189940 A JP 2003189940A JP 2001400439 A JP2001400439 A JP 2001400439A JP 2001400439 A JP2001400439 A JP 2001400439A JP 2003189940 A JP2003189940 A JP 2003189940A
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toothbrush
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Kaiji Kobayashi
海之 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンカー式植毛によって、刷毛の高密度化を
図った歯ブラシを提供することを目的とするものであ
る。 【解決手段】 植毛台1の植毛穴2を千鳥配列とし、植
毛穴2に毛束5を固定するアンカー3の打ち込み角度
を、植毛台1の長手方向または幅方向に対して、ほぼ0
度または90度とし、植毛台1に高密度刷毛群を形成し
た歯ブラシである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯ブラシに関し、
詳しくは、アンカー(平線)と呼ばれる金属小片等によ
るアンカー式植毛により、刷毛を高密度に植毛した歯ブ
ラシに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6(a)は、従来の歯ブラシの植毛台
1の要部を示している。植毛台1には、植毛穴2が形成
され、植毛台1の厚みが、3.0〜5.0mm程度であ
り、植毛穴2の深さは、2.5〜4.0mm程度であっ
て、この植毛穴2に毛束を二つ折りにしながらアンカー
(平線,丸線)3で打ち込むことにより植毛されてい
る。アンカー3は、植毛台2に毛束が効果的に植毛され
るように、通常植毛穴2の深さの少なくとも1/2以上
の深さに達するまで打ち込まれる。
【0003】なお、植毛穴2は、直径1.5〜2.0m
m程度の円形であり、植毛台1には植毛穴2が碁盤目状
に配列され、植毛台1の先端部分ではその形状に合わせ
て植毛穴2aが配列されている。アンカー3は、植毛台
1の長手方向に対する角度θが12〜15度となるよう
に、植毛台1の植毛穴2に毛束とともに打ち込まれてい
る。
【0004】一方、歯ブラシの刷掃感は、植毛密度を高
密度化することで良好なものとすることができる。刷毛
の高密度化に関する従来例としては、例えば特開20
01−314231号公報があり、歯ブラシにおける平
線打ち込み時のヘッド部(植毛台)の割れや白化が生じ
ることなく、充分な植毛強度を得るために、平線による
植毛穴の面積分割比率を1:0.7〜1:1.3となる
ように打ち込むようにしたものである。
【0005】また、特開2001−29137号公報
では、平線打ち込み角度を自由に変えることができる植
毛装置によるブラシに関し、打ち込まれた平線の少なく
とも2つ以上の平線の間で互いに平線打ち込み角度を異
ならせることにより刷毛の高密度化を図るものである。
【0006】また、特表平11−513924号公報
では、ヘッド部(植毛台)の植毛面がブリッスル束群が
設けられ、同一群内の毛束基部間の距離を1.3mm未
満とし、群間の毛束の基部間の距離を1.3〜5mmと
し、群間の毛束の自由端部間の距離は0.5mm以上と
して、刷毛の高密度化を図り、清掃効果を高めるように
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図6(a)で説明した
ように、通常、歯ブラシは、刷毛が植毛台1の植毛穴2
にアンカー3で植毛され、植毛台長手方向に対するアン
カー3の打ち込み角度θが12〜15度で打ち込まれて
いる。刷毛を高密度に植毛するには、植毛穴2を互いに
近接させる必要がある。図6(b),(c)に示したよ
うに、植毛穴2を近接させた場合では、アンカー3同士
が近接して、植毛穴2にアンカー3を打ち込むと、植毛
台1間の植毛台1に割れが発生する。そこで、従来は、
植毛台の割れを防止するために、植毛穴2間の壁の厚み
の距離を通常1〜1.5mmとしており、植毛穴の配列
の自由度に制約があった。
【0008】従って、このような植毛穴配列の制約から
植毛台に植毛できる毛束の本数には限界があり、刷毛を
高密度化することができなかった。その結果、植毛穴に
植毛された毛束が点在したものとなり、毛先の当たり心
地が悪いという問題があった。例えば、植毛台が小型化
した歯ブラシでは、口腔内清掃に好ましいものの植毛本
数が少なく、低密度であるので、歯ブラシとしての刷掃
感が充分でないという問題があった。特に、歯間挿入性
の良いテーパー状用毛(先端程直径が狭まったフィタメ
ント)を用いた歯ブラシでは、植毛台に植毛できる用毛
の本数が限られるために、一層刷掃感に乏しいという問
題があった。
【0009】さらに、通常の歯ブラシでは、図6(a)
に示したように、植設台長手方向の植毛穴間の間隔La
が幅方向の間隔Lbより広いため、植設台に植毛できる
刷毛本数が限られる。従って、その粗毛感から毛先の当
たり心地の良さが充分でないという問題があった。特
に、テーパー状用毛を用いた歯ブラシでは、口腔清掃の
際に、その毛先が口腔内に当たって痛みさえ感じるとい
う問題があった。
【0010】また、上記説明したアンカー植毛法による
歯ブラシの製造方法では高密度化が困難であったが、刷
毛を高密度化することができる歯ブラシの製造方法とし
て、熱融着等によるアンカーレス植毛法がある。しか
し、製造設備が高価であり、生産性も悪く、製造コスト
がアンカー式歯ブラシに対してコストアップするという
問題があった。
【0011】本発明は、上記のような課題に鑑みなされ
たものであり、アンカー式植毛によって、刷毛の高密度
化を図った歯ブラシを提供することを目的とするもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決したものであって、請求項1の発明は、植毛台の植毛
穴を千鳥配列とし、該植毛穴に毛束を固定するアンカー
の打ち込み角度を、該植毛台の長手方向または幅方向に
対して、ほぼ0度または90度とし、該植毛台に高密度
刷毛群を形成したことを特徴とする歯ブラシである。ま
た、請求項2の発明は、前記高密度刷毛群の刷毛密度に
勾配を有することを特徴とする請求項1に記載の歯ブラ
シである。また、請求項3の発明は、前記植毛台に固定
される刷毛の少なくとも一部がテーパー状用毛であるこ
とを特徴とする請求項1又は2に記載の歯ブラシであ
る。
【0013】請求項1の発明では、植毛穴を千鳥配列と
し、植毛穴に毛束を固定するアンカーの打ち込み角度を
植毛台の長手方向または幅方向に対し、植毛台長手方向
に対して、ほぼ0度または90度として、千鳥配列とし
た植毛穴にアンカーを打ち込むことによって、隣接する
アンカー同士の両端部が互いに離れた位置となり、アン
カーの打ち込みによる衝撃等による植毛台の割れが発生
し難く、植毛穴間距離を最短にすることができ、刷毛密
度を高密度とした高密度刷毛群を植毛台に形成すること
ができる。
【0014】また、請求項2の発明では、高密度刷毛群
の刷毛密度に勾配を有することによって、従来の歯ブラ
シと比較して刷掃感、使用感等を改善できる。
【0015】また、請求項3の発明では、植毛台に固定
される刷毛の少なくとも一部がテーパー状用毛であり、
テーパー状用毛を用いることで歯間部の清掃を良好なも
のとすることができる。しかも、高密度に植毛できるの
で、毛腰が高く、刷毛の耐久性に富んだものとなり、し
かも刷毛の先端部は可撓性を有する歯ブラシとすること
ができる。
【0016】上記高密度刷毛群では、例えば植毛台の隣
り合う植毛穴間の壁厚が0.1〜0.8mmの範囲と
し、高密度刷毛群からなるブロックは、1〜10ブロッ
ク形成され、ブロック間の距離は、0.8〜4.0mm
の範囲に設定する。
【0017】本発明では、植毛台の隣り合う植毛穴間の
壁厚(距離)を0.1〜0.8mmの範囲とすること
で、アンカー打ち込み時に、植毛台に割れが発生するこ
とがなく毛束を植毛することができ、刷毛を高密度化す
ることができる。また、植毛穴間の壁厚を0.1mm未
満とすると割れが発生するおそれがあり、植毛穴間の壁
厚が0.8mmを越えると、刷毛の高密度化に問題があ
る。
【0018】また、植毛台に、高密度刷毛群からなるブ
ロックが1〜10ブロック形成し、ブロック間の距離が
0.8〜4.0mmの範囲である歯ブラシとすること
で、例えば、各ブロック間で、アンカーの打ち込み角度
θを植設台長手方向に対して、0度又は90度とし、個
人差にも対応し得る歯ブラシとすることもでき、使用感
や刷掃感等を良好なものとすることができる。
【0019】
【本発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態
について、図面を参照して説明する。図1(a)は、本
発明に係る歯ブラシの一実施形態を示す要部上面図であ
り、図1(b)は、本発明に係る歯ブラシの他の実施形
態を示す要部上面図である。図1(c)は図1(a)の
実施形態のX−X線に沿った要部断面図である。
【0020】以下、本発明の歯ブラシについて、図1
(a),(b)の実施形態を参照して説明する。なお、
図1(a)と図1(b)の実施形態は、植毛台1の植毛
穴3に打ち込まれるアンカー3の向きが植毛台1の長手
方向又は幅方向を向いていることのみが相違する。以
下、図1(a)の実施形態を主体に説明する。
【0021】図1(a)の実施形態の歯ブラシは、植毛
台(ヘッド部)1に首部と把持部とがつながり、植毛台
1に刷毛4は植毛されている。植毛台(ヘッド部)1の
植毛面1aには、植毛穴2が千鳥配列され、この植毛穴
2には、図1(c)に示すように、アンカー打ち込み法
によって、二つ折りにした毛束5を金属片等のアンカー
(平線)3とともに、植毛穴2内に打ち込んで固定され
ている。打ち込まれたアンカー3は、植毛台1の長手方
向を向いている。植毛穴2の深さは、従来のものと同様
であり、毛束5の埋め込み深さは、植毛穴2の深さの1
/2以上とする。このように植毛穴2を千鳥配列とする
ことで、植毛穴2間の壁厚の最短距離Aを0.1〜0.
8mmに設定することができ、刷毛4が高密度に植毛さ
れた高密度植毛群を植毛台1に形成することができる。
なお、歯ブラシは、その本体の形状が首部と把持部とが
同一幅でつながるものを含む。
【0022】上記千鳥配列とは、植毛台1の植毛面1a
に、例えば碁盤目状に仮想線を付与したとして、植毛台
1の幅方向の基線を行とし、長手方向の基線を列とし、
例えば植毛穴2の配置が行と列の基線が交差する部分
(交点)の任意の一カ所に設けた植毛穴2に対して、こ
の植毛穴2を設けた交点を横切る行と列の基線上の隣接
する交点には、植毛穴を形成しない配列である。無論、
碁盤目状は必ずしも正方形である必要はなく、後述する
ように、多少不規則又は幅に粗密を有する碁盤目状を含
む。また、植毛穴2の配列は、植毛台1の植毛面1aの
全面を必ずしも千鳥配列とする必要はなく、部分的であ
ってもよい。
【0023】アンカー3は、例えば平線の場合、幅約
1.3〜2.0mm、厚み約0.22〜0.25mmの
ものが用いられる。材質としては、真鍮やアルミニウム
が用いられるが、打ち込みに充分な機械的強度があれ
ば、他の金属であったり、場合によっては樹脂であって
もよい。また、平線の断面形状は、長方形だけでなく、
片面ないし両面に凹凸を付けたり、ノッチ状にしたりし
て植毛穴2から抜け難くするほか、植毛の際の切断線形
状を工夫して抜け難くするとよい。
【0024】また、アンカー3の打ち込み角度は、図1
(a)の実施形態では、植毛台1の長手方向に対して平
行であり、ほぼ0度である。また、図1(b)の実施形
態では、植毛台1の長手方向に対してほぼ90度であ
る。隣接するアンカー3が0度又は90度から著しくず
れた場合、アンカー3の互いの両端部が接近して、割れ
や白化の現象が生じて、外観品質を損なうだけでなく、
毛束保持力の著しい低下を招く。植毛穴の直径は、約
1.0〜2.5mmの範囲がよく、小さすぎると毛腰が
弱くなり、大きすぎても歯間進入性が低下する。
【0025】刷毛4を構成する用毛(フィラメント)の
素材は、通常使用されているポリアミド(例えば、ナイ
ロン6−12,ナイロン6−10、12ナイロン等)、
ポリエステル(例えば、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンテレフタレート等)、ポリプロピレン等を
使用することができる。或いは、これらの用毛を組み合
わせた複合フィラメント等が用いられる。
【0026】用毛の太さは、3〜15ミル(0.076
〜0.381mm)、好ましくは5〜12ミル(0.1
27〜0.305mm)がよく、毛先を丸め加工しても
よい。また、植毛穴2に植毛される用毛は、すべて同一
径の用毛を用いる必要はなく、例えば、用毛の直径が6
ミル(0.152mm)と7ミル(0.178mm)、
或いは6ミルと8ミルといったように組み合わせて、使
用性、刷掃感、清掃効果等を考慮して適宜選択すること
ができる。例えば、植毛穴2に植設される毛束5自体に
異なった径の用毛を混合してもよいし、植毛穴2の位置
毎に異なった径の用毛を混合してもよい。
【0027】また、用毛は、通常同一径のものが使用さ
れるが、用毛の歯間挿入性や刷掃感等を良好なもとする
ために、先端程直径が徐々に細くなるテーパー状用毛を
用いてもよいし、両者を混合してもよい。なお、用毛の
先端形状は、ヘラ状、スクレイパー状、球状等であって
もよい。
【0028】一方、刷毛4の形状は、特に限定するもの
ではないが、単一平面としたり、山切り状としたり、凹
凸状としたり、さらには、植毛台(ヘッド部)の外縁寄
りと内側、ヘッド部の先端側と後端側等で異なった面形
状としてもよい。この形状は、歯ブラシの意図する清掃
や刷掃機能等を得るように適宜選択して組み合わせるこ
とができる。
【0029】また、刷毛長(植毛面1aから毛先までの
毛丈)は、毛束のしなやかさと口腔内での使用感を考慮
して、最高部が6〜12mm(子供用であれば、6〜1
1mm、大人用であれば、8〜12mm)の範囲となる
ようにするとよい。
【0030】一方、植毛台、首部、把持部からなる歯ブ
ラシ本体を構成する樹脂は、熱可塑性樹脂が好ましく、
なかでも曲げ弾性率500〜3000MPa(JIS
K7203)のものが好ましい。具体的には、ポリオレ
フィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリエス
テル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテフ
タレート等)、ポリカーボネート(ポリエステルとのブ
レンドを含む)、ポリアリレート(ポリエステルとのブ
レンドを含む)、ポリオキシメチレン、AS樹脂、AB
S樹脂、セルロースプロピオネート、ポリアミド、ポリ
ウレタン、PMMA樹脂等を用いる。なお、加工性や価
格を考慮すると、ポリエステルやポリプロピレンが好ま
しい。また、これらの樹脂同士や熱可塑性エラストマ
ー、シリコン樹脂とを組み合わせて多色成形としてもよ
い。
【0031】本実施形態では、刷毛4を高密度に植毛す
るために植毛穴配列を千鳥配列とするものであり、従来
のように、植毛穴配列を碁盤目状配列とすると、植毛を
高密度に植毛することができないが、植毛穴2の配列を
千鳥配列とすると、隣接する植毛穴2が最も近接したと
しても植毛穴2間の壁厚Aは、0.1mm程度まで薄壁
化することができる。なお、これ以上の薄壁化は、植毛
台1を構成する物質の剛性と柔軟性に依存する。但し、
一般的に使用される歯ブラシの材質では、極端な薄壁化
は、植毛時のヘッド変化や破損及び植毛外観品質の低下
を招き好ましくない。千鳥配列とすることで、刷毛4の
高密度化が可能であり、デザイン性にも優れたものとな
る。
【0032】また、植毛台1の植毛面1aの全面を高密
度に植毛した場合は、従来の1.5倍以上の密度とな
る。但し、高密度植毛の場合、毛腰の強い用毛を用いる
と、歯ブラシの刷毛全体の毛腰が強くなり、毛先の歯間
進入性を損なうおそれがある。このような用毛を用いる
場合は、刷毛自体を毛腰の強い用毛と通常の毛腰の用毛
を混合するか、或いは植毛穴の密度差を設けた密度勾配
を有する千鳥配列として刷毛の剛性をコントロールし
て、毛先の歯間進入性等を改善することができる。
【0033】なお、刷毛の材質は、先に例示したナイロ
ンやPBT等のモノフィラメント以外に獣毛等でもよい
が、過度に高密度であると、毛先の歯間進入性が損なわ
れる場合があり、テーパー状用毛等の毛腰の弱い用毛を
混用するとよい。高密度に植毛した歯ブラシでは、テー
パー状用毛を用いることで、毛先の当たり心地が改善さ
れ、刷掃感も向上する。
【0034】本実施形態の歯ブラシでは、アンカーの打
ち込みが従来の植毛機で行うことができる。例えば、植
毛機のアンカー打ち込み動作を既存のままとして、例え
ば治具等によって、歯ブラシ本体の角度を調整すること
で対応できる。例えば、既存の植毛機のアンカー打ち込
み角度が12度である場合、植設台長手方向に対して、
0度或いは90度になるように、歯ブラシ本体を12度
または102度傾けた位置に設定して、アンカーを打ち
込むことにより、植設台長手方向に0度又は90度とな
るようにアンカーを打ち込むことができる。
【0035】
【実施例】本発明の実施例について、図2〜図5を参照
して説明する。なお、図2〜図5の実施例では、植毛穴
2の配列を示している。図2では、植毛台の植毛面全面
に毛束を植毛する場合の実施例であり、植毛穴2は、そ
の直径が1.3mmであり、植毛台の幅方向の植毛穴2
間の壁厚は0.2mmであり、植毛台の長手軸方向の植
毛穴2間の壁厚は0.4mmである。植毛面積は、14
6mm(20.00mm×7.30mm)であり、
植毛穴2が54個が形成されている。刷毛は、超高密度
に植毛することができる。
【0036】図3の実施例では、植毛台に高密度毛束群
が複数ブロックB〜B形成されている。植毛穴
2の直径は2.0mmであり、植毛台の幅方向の植毛穴
2間の壁厚は0.2mmであり、植毛台の長手軸方向に
形成される植毛穴2の植毛穴中心間の距離は1.47m
mである。ブロックB〜Bの各植毛面積は、約
43.47mm(4.94mm×8.80mm)で
あり、植毛穴2が13個が形成されている。ブロックB
とブロックB又はブロックBとブロックB
の間隔は、0.8〜4.0mmの範囲で任意に設定
する。なお、ブロック間距離を4.0mmとすると刷掃
性や使用感が悪化し、0.8mm未満とするとブロック
化する意味がなくなる。高密度毛束群によるブロック
は、1〜10ブロックの範囲内とする。植毛台に形成さ
れるブロックは、その長手方向又は幅方向にブロック化
することができる。
【0037】図4の実施例は、植毛穴2の直径は1.5
mmであり、植毛台の長手方向の植毛穴2の植毛密度を
変えたものであり、2つの群B,Bに分かれて
おり、群Bでは、左端の植毛穴2と2列目の植毛穴
2との間隔をaとし、2列目の植毛穴2と3列目の植毛
穴2との間隔をbとし、3列目の植毛穴2と4列目の植
毛穴2との間隔をcとすると、間隔a,b,cは、a<
b<cの関係に設定されている。群Bでは、密度の
粗密が逆に設定されている。幅方向の植毛穴の間隔は等
しい。また、群Bでは、密度の粗密が群Bと同
様の関係となっている。
【0038】図5の実施例では、植毛穴2の直径は1.
5mmであり、植毛台の長手方向の中心軸から左右の密
度が異なる2つの群B,Bに分かれており、植
毛穴2の長手方向の間隔は等しい。幅方向の間隔は幅の
中央部程、植毛密度が増している。外側の列の植毛穴2
と2列目の植毛穴2の間隔をaとし、2列目と3列目の
植毛穴2との間隔をbとし、3列目と4列目の植毛穴2
との間隔をcとすると、間隔a,b,cとの間には、a
>b>cの関係があり、群Bでは、密度の粗密が長
手方向中心線に対して、群Bと対称になっている。
【0039】これらの実施例1〜4の植毛配列を、歯ブ
ラシの設計目的に応じて、適宜に植毛穴配列を組み合わ
せて植毛することで、歯ブラシとしての使用性、刷掃
感、清掃性、歯間進入性等を改善した歯ブラシとするこ
とができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
植毛台の植毛穴を千鳥配列とし、植毛穴に毛束を固定す
るアンカーの打ち込み角度を、植毛台の長手方向または
幅方向に対して、ほぼ0度または90度とすることによ
り、植毛台に高密度刷毛群を形成することができ、歯ブ
ラシとしての使用性、刷掃感、清掃性等を向上させるこ
とができる利点がある。
【0041】また、本発明によれば、刷毛を高密度化す
ることによって、刷毛全体が面として口腔内に接触する
ので、当たり心地がよく、毛束の配列による口腔内の痛
みを伴う欠点等を解消することができる。
【0042】また、本発明によれば、刷毛の密度勾配を
付与することができるので、歯ブラシの刷毛の設計の自
由度が増し、歯ブラシの使用感、刷掃感、清掃感の向上
といった種々の効果を歯ブラシの刷毛に付与することが
できる利点がある。
【0043】また、本発明によれば、高密度化すること
で毛腰を高めることができ、刷毛の耐久性を高めること
ができる利点があり、また、この場合、植毛台に固定さ
れる刷毛の少なくとも一部がテーパー状用毛であるとす
ると、歯間挿入感を良好なものとする利点がある。
【0044】また、本発明によれば、植毛穴の配列を千
鳥配列とし、アンカー打ち込み角度を0度又は90度と
することによって、単位植毛面積当たりの刷毛の密度を
高密度とすることができ、しかも高密度刷毛群をブロッ
ク化して形成することで、歯ブラシの刷毛の設計自由度
が増し、使用感、口腔内清掃等を良好なものとしたり、
個人差にも対応できる歯ブラシを提供できる利点があ
る。
【0045】また、本発明によれば、既存の製造設備を
利用して高密度化した刷毛による歯ブラシを提供できる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の実施形態の歯ブラシを示す
要部上面図、(b)は他の実施形態の要部上面図、
(c)は(a)の実施形態の要部断面図である。
【図2】本発明の歯ブラシの高密度刷毛の一実施例を示
す図である。
【図3】本発明の歯ブラシの高密度刷毛の他の実施例を
示す図である。
【図4】本発明の歯ブラシの高密度刷毛の他の実施例を
示す図である。
【図5】本発明の歯ブラシの高密度刷毛の他の実施例を
示す図である。
【図6】従来の歯ブラシの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 植毛台(ヘッド部) 1a 植毛面 2 植毛穴 3 アンカー(平線) 4 刷毛 5 毛束

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植毛台の植毛穴を千鳥配列とし、該植毛
    穴に毛束を固定するアンカーの打ち込み角度を、該植毛
    台の長手方向または幅方向に対して、ほぼ0度または9
    0度とし、該植毛台に高密度刷毛群を形成したことを特
    徴とする歯ブラシ。
  2. 【請求項2】 前記高密度刷毛群の刷毛密度に勾配を有
    することを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 【請求項3】 前記植毛台に固定される刷毛の少なくと
    も一部がテーパー状用毛であることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の歯ブラシ。
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