JP2006180973A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】 歯肉への当たり心地がよく、歯肉へのマッサージ効果に優れるとともに、歯牙表面の平滑面や歯間部への到達性も高く、さらに耐久性も極めて高い、テーパー形状をした刷毛を用いた少数毛束植毛歯ブラシを提供すること。
【解決手段】 複数本の刷毛5を束ねた毛束4をヘッド部植毛面2に平線を用いて固定した歯ブラシにおいて、毛束4を構成する刷毛5の根元部断面積の総和が1.0mm以下、単位植毛面積当たりの毛束の数が25束以上、80束以下であり、少なくとも一部の毛束について、該毛束を構成する刷毛の少なくとも一方の先端部の断面積を根元部断面積と比較して小さくした。さらに、先端部4aの断面積が根元部の断面積よりも小さくされた刷毛5について、植毛面2より上部に突出した刷毛部分の体積が、毛丈と根元部太さが当該刷毛と同じ円柱状刷毛の体積の70〜95%とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、テーパー形状を有する刷毛を複数本束ねた毛束をヘッド部植毛面に植設した歯ブラシに関するものである。
従来の歯ブラシは、植毛穴1穴当たり16〜60本、折り返しで32〜120本の刷毛をヘッド部植毛面に平線を用いて固定している。歯ブラシを構成する毛束が太い場合、毛束に加えられた力を刷毛同士で支え合ってしまい、刷毛単体が本来持つしなやかな動きが発揮できず、口腔疾患好発部である歯頸部、歯間部、咬合面の小窩裂溝部等の細かな隙間に刷毛先が届かず、十分な口腔清掃を行うことができないことがあった。また、毛束が太いと剛性も高いため、強い力でブラッシングした場合、歯肉や口腔粘膜を損傷させる可能性もあった。
そこで、感触がソフトでしかも歯間到達性が高く、歯間汚れを効果的に除去できる歯ブラシとして、一束の毛束断面積を小さくすることによってブラッシング時に毛束が撓みやすくした歯ブラシなどが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、毛束の断面積が小さくたわみやすいために、通常の歯ブラシと比較して毛束の耐久性が著しく低く、長期の実使用に耐え難いという大きな課題が残されていた。
一方、根元部に比べて先端側を細くしたテーパー形状の刷毛を用いた歯ブラシなども知られている(例えば、特許文献2参照)。テーパー形状をした刷毛の場合、刷掃時に刷毛にかかる応力が刷毛の撓みによって減衰され、直接刷毛根元部へ到達しないために、屈曲回復性がよくなり、耐久性が向上する。また、このような刷毛は先端部が細いために歯間や歯と歯肉の間のわずかな隙間にも刷毛が入り込み、嫌気性細菌層やバイオフィルムなどの除去が可能であることも知られている。しかしながら、テーパー形状をした刷毛の場合、先端部が非常に細いため、ブラッシング時に歯牙表面に対して先端が曲がった状態で当たってしまい、歯牙付着物質を掻き取る力が弱くなり、充分な歯垢除去やステイン除去が行なえないという問題が発生する場合があった。
そこで、刷毛による掻き取り力を向上させるために、先端部を40μm程度とした歯ブラシ用の刷毛なども提案されているが(例えば、特許文献3参照)、この刷毛の特性を最大限に発揮するための植毛部仕様に関しては何ら検討がなされていない。
特開2003−9951号公報(全頁、全図) 特開2001−120357号公報(全頁、全図) 特開平11−290134号公報(全頁、全図)
本発明は、歯肉への当たり心地がよく、歯肉へのマッサージ効果に優れるとともに、歯牙表面の平滑面や歯間部への到達性も高く、さらに耐久性も極めて高い、テーパー形状をした刷毛を用いた少数毛束植毛歯ブラシを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明では次のような手段を採用した。
すなわち、請求項1記載の歯ブラシは、複数本の刷毛を束ねた毛束をヘッド部植毛面に平線を用いて固定した歯ブラシにおいて、毛束を構成する刷毛の根元部断面積(=ヘッド部植毛面との境界位置における断面積。以下同様)の総和が1.0mm以下、単位植毛面積当たりの毛束の数が25束以上、80束以下であり、かつ、少なくとも一部の毛束について、該毛束を構成する刷毛の少なくとも一方の先端部の断面積が根元部断面積と比較して小さくされていることを特徴とするものである。
なお、植毛面積とは、ヘッド部植毛面に形成された植毛穴群の外側を直線で結んだ部分の面積(JIS S 3016)を指し、単位植毛面積当たりの毛束の数とは、ヘッド部植毛面に植毛された毛束の総数(=植毛穴の総数)を前記植毛面積で割った値(単位:束/cm)である。
また、請求項2記載の歯ブラシは、上記請求項1記載の歯ブラシにおいて、前記先端部の断面積が根元部の断面積よりも小さくされた刷毛について、植毛面より上部に突出した刷毛部分の体積が、毛丈と根元部太さが当該刷毛と同じ円柱状刷毛の体積の70〜95%であることを特徴とするものである。
従来の太い毛束の歯ブラシはブラッシング時に刷毛同士が支え合ってしまうために、刷毛本来のしなやかな動きを発揮できず、歯頸部や小窩裂溝などの細かい隙間部位において高い歯垢除去効果を有する歯ブラシはこれまでなかった。本発明者らは毛束の太さと歯垢除去効果の関係、当たり心地などについて実験と研究を重ねた結果、毛束を構成する刷毛の根元部断面積の総和が1.0mm以下、単位植毛面積当たりの毛束の数が25束以上、80束以下とすることにより、細かい部位の歯垢除去効果が向上し、しかも快い毛の当たり心地が得られることを見出した。
毛束を構成する刷毛の断面積の総和が1.0mmより大きい場合は、毛束が太すぎて剛性が高くなりすぎるため、快い毛の当たり心地が得られず、細かな隙間へ毛束が入り込めず、歯垢除去効果も十分ではなかった。また、刷毛の根元部断面積の総和が1.0mm以下であっても、単位植毛面積当たりの毛束の数が25束未満では、外観上刷毛部が貧相に見えるばかりでなく、歯牙表面の平滑面の歯垢除去効果も十分に得られなかった。単位植毛面積当たりの毛束の数が80束より多い場合には、毛束の間隔が狭すぎて毛束の自由な動きが制約され、歯間部への進入性が低下するばかりでなく、歯磨剤が毛束の間に詰まるなど、衛生上の問題があった。
一方、上記条件を満たす細い毛束から構成した歯ブラシは、ソフトな感触や柔らかな刷掃実感を有するものの、毛のたわみが大きすぎ、通常の太い毛束の歯ブラシと比較して毛束の耐久性が著しく低くなってしまう。そこで、鋭意検討の結果、毛束を構成する刷毛の先端部の断面積が根元部断面積と比較して小さい刷毛、特に、植毛面より上部に突出した刷毛部分の体積が、毛丈と根元部太さが当該刷毛と同じ円柱状刷毛の体積の70〜95%となるような刷毛を用いることにより、刷毛に作用する応力を毛のたわみによって効果的に分散することができ、耐久性を著しく向上できることが明かとなった。さらに、このような形状の刷毛とすることによって、通常の円柱状刷毛と比較して先端が細いために歯間部や歯と歯肉の間へ毛先が入りやすくなり、歯垢やバイオフィルムの除去能力も向上させることが可能となった。
刷毛の体積が70%より小さい場合には、毛の当たり心地はソフトになるものの、毛の先端が細すぎて歯牙表面の平滑面の歯垢除去が十分に行なえず、磨き残しが増えるなどの不具合があった。また、刷毛の体積が95%より大きい場合には毛のたわみが十分に得られないために、刷毛が開きやすく耐久性が悪くなってしまうばかりでなく、歯と歯肉の間へ毛先が入りにくくなってしまう。
さらに詳しくは、上記刷毛において、刷毛直径が根元部から先端にかけて次第に細くなり、先端から1.0mm、2.0mm、5.0mmの各部位におけるそれぞれの刷毛断面の直径が、根元部の直径の60〜95%、75〜100%、80〜100%とすることによって、毛束の耐久性や歯間部、歯頸部への刷毛の進入性を保ったまま、歯面の歯垢除去力を向上させることが可能となった。
最先端面の直径が90%よりも太い場合には、歯牙表面の平滑面の歯垢除去効果は向上するものの、歯間進入性や耐久性の低下がみられた。一方、最先端面の直径を60%より細くした場合には、歯面の歯垢除去効果が低下してしまう。2.0mm、5.0mmの部位における太さに関しても、太すぎると歯間進入性や耐久性の低下が起こり、細すぎると歯面の歯垢除去効果の低減が発生してしまう。
刷毛の種類には、両方の先端を細くした両端テーパー毛、片方の先端のみを細くした片端テーパー毛、基端から先端まで太さが同じ通常毛などがあるが、本発明では目的に応じてこれらを組み合わせて使用することが可能である。例えば、平滑面の歯垢除去効果をより高めるために、植毛部中央には通常毛を配置し、その外側に両端テーパー毛を配置したものや、奥歯の歯垢除去力を向上させるために、植毛部先端に片端テーパー毛を配置し、中央から後端部には両端テーパー毛を配置したものなど、種々の形態を採用することができる。なお、これらは一例であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明で採用している先端部を細くした刷毛は、ポリエステル系の円柱状用毛をアルカリあるいは酸処理した極細先端刷毛や、ナイロンなどの円柱状用毛を機械研磨もしくは有機溶媒処理した極細先端毛を植毛穴に平線で留めた後、先端部を切断することによって製造してもよいし、アルカリあるいは酸処理をした後、物理的研磨により形状を揃えてもよい。また、ポリエステル系円柱状用毛をアルカリ処理した後に先端を切り揃え、所望のスペックの用毛としてもよく、製造方法によって何ら制限を受けるものではない。
植毛穴の形状は通常の円や角穴も好ましいが、略楕円形、略長円形、略長方形など、長軸と短軸を有する穴形状とし、さらに隣り合う植毛穴の長軸と短軸の方向を組み合わせることにより、目的とする毛の当たり心地、刷掃実感に応じた仕様の設計が可能となる。また、短軸側がブラシ周縁に沿うように植毛穴を配列すると、同じ本数の刷毛を植毛した円形の毛束と比較して毛束が細く見えることから、外観差別性も著しく向上させることができる。特に、平線の干渉を避けてより密毛な穴配置を行うために、植毛穴を千鳥状に配置することも可能である。
植毛穴の長軸方向に平線を打ち込む際は、平線に沿って刷毛が並ぶために一本毛抜け強度が向上する。また、平線の打ち込み方向によってヘッド部最外側の毛束が細く見えるため、外観差別性を向上させることができる。この際の植毛穴形状は、毛束と植毛穴との間の隙間を減らすために略長方形が好ましい。また、短軸方向に平線を打ち込む際には、毛束断面に対する外接円の直径と植毛穴の短軸方向とを合致させることにより、植毛穴と毛束との間の空間を少なくすることが可能となり、毛立ちの優れた植毛部を作成することができる。この際、使用する刷毛断面が円形の場合には、植毛穴形状を略楕円形、略長円形とするとより好ましい。
毛束を打ち込むための平線の材質は、真鍮、ステンレスなどの金属のほか、生分解性プラスチックを初め、硬質プラスチックなども使用可能である。植毛穴と毛束とを確実に固定し、空隙を少なくするためには、平線の厚みを変えることによって調整することができる。平線の厚みを薄くすることによってヘッド部の反りを低減させることもできるし、厚くすることによって植毛強度を向上させることもできる。使用する平線の幅にも特に制限はなく、任意に設定できる。
ヘッド部や首部、握り部を構成する歯ブラシハンドルの材料としては、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート樹脂(CP)、ポリアリレート樹脂、飽和ポリエステル樹脂(PCTA、PCTG)、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの素材を単独又は混合して用いることができる。また、熱可塑性エラストマー類と組み合わせた多色成形ハンドルとすることも可能であり、ハンドル材料は上記記載の制限を受けない。
毛束を構成する刷毛(フィラメント)の材料としては、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリトリメチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン6,ナイロン66,ナイロン6−10,ナイロン6−12,ナイロン12などのポリアミド、ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン、およびポリフッ化ビニリデンなどのポリハロゲン化ビニルなど、溶融紡糸できる素材が利用されるが、使用感、耐久性等の点で、ナイロン、ポリトリメチレンテレフタレートが好ましい。また、これらの刷毛を2重芯鞘状に成形し、外側と内側の材質の異なる刷毛、表面状態の異なる刷毛など、目的に応じて使用することが可能である。さらに、植毛部に複数の素材の用毛を組み合わせて配列することにより、歯ブラシの機能をより向上させることも可能である。
刷毛の太さとしては、3〜10ミル(0.076〜0.254mm)、好ましくは5〜8ミル(0.125〜0.203mm)のものがよく、使用性、刷掃感、清掃効果、耐久性など考慮してこれらを組み合わせて利用することも好ましい。特に、多数穴を配置した仕様は、太さ、材質、長さ、色、断面形状などを変えることよって、外側の毛束より中央に向かう毛束ほど刷毛の強度を硬くし、あるいは変化させれば、使用感、外観差別化の上でも好ましい。
上記刷毛の具体的種類としては、通常のラウンド用毛、テーパー用毛、ダイヤモンド用毛(Tynex(登録商標) Brilliance Collection filaments)、フェザー用毛(Tynex FEATHERED Fillaments)、その他異形断面用毛(Tynex HEXAGONAL Fillaments、Tynex RECTANGULAR Fillaments) 、グレイニー用毛(Tynex GRAINY filaments)、スパイラルキャッチ用毛、インジケーター用毛などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
さらに、上記刷毛に関しては、刷毛プロファイル、すなわち自由端部の毛切り形状と刷毛長を任意に設定することにより、刷毛先端面を単一平面状としたり、山切り状としたり、凹凸形状とするなど、その形状を自由に設定することができる。さらには、歯ブラシヘッド部の外側と内側、先端部と後端部などで刷毛プロファイルを異なった構成としてもよい。
請求項1記載の歯ブラシによれば、毛束を構成する刷毛の断面積の総和が1.0mm以下、単位植毛面積当たりの毛束の数が25束以上、80束以下とし、かつ、少なくとも一部の毛束について、該毛束を構成する刷毛の少なくとも一方の先端部の断面積が根元部の断面積と比較して小さくなるように設定したので、歯肉への当たり心地がよく、歯肉へのマッサージ効果に優れるとともに、歯牙表面の平滑面や歯間部への到達性も高く、さらに耐久性も極めて高い少数毛束植毛歯ブラシを得ることができる。
また、請求項2記載の歯ブラシは、先端部の断面積が根元部の断面積よりも小さくされた刷毛について、植毛面より上部に突出した刷毛部分の体積を、毛丈と根元部太さが当該刷毛と同じ円柱状刷毛の体積の70〜95%としたので、前記効果をさらに高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示すもので、1は歯ブラシヘッド部、2はヘッド部植毛面、3は植毛穴、4は毛束、5は毛束を構成する刷毛である。本発明の歯ブラシは、図1(a)(b)に示すように、毛束4を構成する刷毛5の根元部断面積(=ヘッド部植毛面2との境界位置における断面積)の総和を1.0mm以下とするとともに、単位植毛面積当たりの毛束4の数を25束以上、80束以下とし、さらに、すべての刷毛5の形状を、図1(c)に示すように、その先端部5aの断面積が根元部断面積と比較して小さくされたいわゆるテーパー形状とするとともに、このテーパー形状になる刷毛5のヘッド部植毛面2より上部に突出した刷毛部分の体積が、毛丈hと根元部太さDが同じ円柱状刷毛(図中に二点鎖線で示した)の体積の70〜95%となるようにしたものである。
なお、上記の例では、刷毛4として、テーパー部が直線状の傾斜面からなる最も一般的なテーパー形状の刷毛の場合を例示したが、そのほか、例えば、図2(a)(b)に示すように先端が砲弾形のテーパー形状、図2(c)に示すようにテーパー開始部分に滑らかな段差をつけたテーパー形状、図2(d)に示すようにテーパー部が波を打ちながら全体として毛先へ向かってその径が小さくなっていくテーパー形状、図1(e)に示すように刷毛全体が直線状の傾斜を有して立ち上がるテーパー形状など、種々のテーパー形状の刷毛を用いることができる。いずれの場合も、刷毛の先端部5aの断面積が根元部断面積と比較して小さくなるようにするとともに、ヘッド部植毛面2より上部に突出した刷毛部分の体積が、毛丈hと根元部太さDが同じ円柱状刷毛(図中に二点鎖線で示した)の体積の70〜95%となるように設定する。
図3〜図11に、本発明歯ブラシで用いる植毛穴の配列例を示す。
図3は、植毛穴数=76穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=40束、
図4は、植毛穴数=67穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=30束、
図5は、植毛穴数=71穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=42束、
図6は、植毛穴数=41穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=26束、
図7は、植毛穴数=72穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=38束、
図8は、植毛穴数=79穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=34束、
図9は、植毛穴数=64穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=36束、
図10は、植毛穴数=74穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=39束、
図11は、植毛穴数=61穴,単位植毛面積当たりの毛束(植毛穴)数=41束、
とした場合の例をそれぞれ示すものである。
<実験例1>
表1に示す仕様の歯ブラシ(本発明1〜6、比較例1〜4)を試作し、モデル歯垢を用いた歯垢除去力試験および専門パネラーによる歯ブラシ使用試験を実施した。その実験結果を表2に示す。
表2の実験結果から明らかなように、本発明品(本発明1〜6)は、耐久性に優れるとともに、平滑面における歯垢除去力が高いほか、従来の歯ブラシ(比較例1〜4)とは異なる心地よい使用感が得られることが確認された。
Figure 2006180973
Figure 2006180973
表1中の各試験は、以下のような方法によって行なった。
(1)耐久性の試験方法
表1仕様の各歯ブラシをモデル耐久性試験機にセットし、刷掃回数の増加による毛開き耐久性試験を行った。試験方法は、歯ブラシヘッド部を金属製の波板上に位置して、刷毛先端が波板表面に接するように波板と平行に対向配置し、この状態で歯ブラシヘッド部と波板の全体を35℃の温水中に浸漬し、歯ブラシヘッド部を波板の波と直行する向きに往復運動する。試験条件は、歯ブラシヘッド部に400gの荷重をかけた状態で往復速度150回/分、刷掃ストローク40mmで7万回まで刷掃し、それぞれの歯ブラシについて植毛部開き率(%)を測定し、その値の大小によって次の4段階評価で判定した。
◎:20%未満
○:20%以上、30%未満
△:30%以上、50%未満
×:50%以上
なお、植毛部開き率とは、使用開始前にヘッド部に植毛された毛束群の植毛部幅(ハンドル長手方向に対して直角方向の毛束群の毛先位置での全幅)を測定し、モデル耐久性試験機で所定回数(7万回)刷掃した後、再度植毛部幅を測定し、その差を刷掃前の植毛部幅で除して100倍し、パーセント表示したものである。この時に測定する部分は、最も外側を向いた毛束位置である。
植毛部開き率(%)={(刷掃後の植毛部幅−刷掃前の植毛部幅)/(刷掃前の植毛部幅)}×100
(2)歯垢除去力の試験方法
ニッシン社製の成人上顎模型の右側頬側第1大臼歯の平滑面に、モデル歯垢として赤色ペイントを塗布して乾燥させた後に、歯ブラシを歯に対して垂直に200gの荷重で押し当て、ストローク20mmで20回刷掃した後、歯垢除去率(%)を測定し、その値の大小によって次の4段階評価で判定した。
◎:90%以上
○:80%以上、90%未満
△:50%以上、80%未満
×:50%未満
なお、歯垢除去率とは、試験前に第1大臼歯の平滑面のモデル歯垢占有面積を画像解析により測定し、試験後に再度同部位の歯垢占有面積を測定し、その差を試験前の歯垢占有面積で除して100倍し、パーセント表示したものである。
歯垢除去率(%)={(試験前の歯垢占有面積−試験後の歯垢占有面積)/試験前の歯垢占有面積)}×100
(3)毛の当たり心地と、(4)歯間進入性の試験方法
専門パネラー20名によって実際に使用し、次の4段階評価によって判定した。
◎:非常に良い
○:良い
△:どちらとも言えない
×:良くない
本発明に係る歯ブラシの一実施の形態を示すもので、(a)は歯ブラシヘッド部の模式斜視図、(b)は毛束の拡大図、(c)は毛束を構成する刷毛の拡大図である。 (a)〜(e)は、本発明の歯ブラシで用いる刷毛の毛先形状の例をそれぞれ示す図である。 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第1の例を示す図である。 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第2の例を示す図である。 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第3の例を示す図である。 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第4の例を示す図である。 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第5の例を示す図である。 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第6の例を示す図である。 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第7の例を示す図である 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第8の例を示す図である。 本発明の歯ブラシで用いる植毛穴配列の第9の例を示す図である。 比較例としての従来歯ブラシの植毛穴配列の例を示す図である。
符号の説明
1 ヘッド部
2 ヘッド部植毛面
3 植毛穴
4 毛束
5 刷毛
5a 刷毛の先端部
h 毛丈
D 刷毛の根元部太さ

Claims (2)

  1. 複数本の刷毛を束ねた毛束をヘッド部植毛面に平線を用いて固定した歯ブラシにおいて、毛束を構成する刷毛の根元部断面積の総和が1.0mm以下、単位植毛面積当たりの毛束の数が25束以上、80束以下であり、かつ、少なくとも一部の毛束について、該毛束を構成する刷毛の少なくとも一方の先端部の断面積が根元部断面積と比較して小さくされていることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記先端部の断面積が根元部の断面積よりも小さくされた刷毛について、植毛面より上部に突出した刷毛部分の体積が、毛丈と根元部太さが当該刷毛と同じ円柱状刷毛の体積の70〜95%であることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
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