JP2003185356A - 集塵風量の制御方法 - Google Patents
集塵風量の制御方法Info
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- JP2003185356A JP2003185356A JP2001384088A JP2001384088A JP2003185356A JP 2003185356 A JP2003185356 A JP 2003185356A JP 2001384088 A JP2001384088 A JP 2001384088A JP 2001384088 A JP2001384088 A JP 2001384088A JP 2003185356 A JP2003185356 A JP 2003185356A
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- gas inlet
- air volume
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- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、発塵箇所が複数あっても、一基若
しくは少数基の集塵機で、従来より効率良く、且つ安価
に集塵可能な集塵風量の制御方法を提供することを目的
としている。 【解決手段】発塵個所毎に設けたフードと、集塵機と、
集塵機のガス入口側に設けた本管ダクトと、本管ダクト
からの支管ダクトと、本管及び支管ダクトのダンパとで
形成した集塵装置を運転するに際し、仮定した集塵機の
ガス入口風量のもとで各ダクトの圧力損失を計算し、全
体の圧力損失からガス入口圧力を計算し、該ガス入口圧
力の計算値と実測値とを比較し、それらが不一致なら、
ガス入口風量の仮定値を変化させて計算を繰り返して、
一致するガス入口風量と、各フードでの集塵風量とを計
算する第1ステップ、各フードでの集塵風量が発塵個所
の必要風量を上回るように、ダンパ開度等を調整する第
2ステップを順次繰り返して実行する。
しくは少数基の集塵機で、従来より効率良く、且つ安価
に集塵可能な集塵風量の制御方法を提供することを目的
としている。 【解決手段】発塵個所毎に設けたフードと、集塵機と、
集塵機のガス入口側に設けた本管ダクトと、本管ダクト
からの支管ダクトと、本管及び支管ダクトのダンパとで
形成した集塵装置を運転するに際し、仮定した集塵機の
ガス入口風量のもとで各ダクトの圧力損失を計算し、全
体の圧力損失からガス入口圧力を計算し、該ガス入口圧
力の計算値と実測値とを比較し、それらが不一致なら、
ガス入口風量の仮定値を変化させて計算を繰り返して、
一致するガス入口風量と、各フードでの集塵風量とを計
算する第1ステップ、各フードでの集塵風量が発塵個所
の必要風量を上回るように、ダンパ開度等を調整する第
2ステップを順次繰り返して実行する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集塵風量の制御方
法に係わり、複数の発塵個所で発生したダストを一基又
はそれ以上の集塵機に吸引して集塵するに際し、各発塵
個所から吸引する含塵ガスの量を適切、且つ簡便に制御
する技術に関する。
法に係わり、複数の発塵個所で発生したダストを一基又
はそれ以上の集塵機に吸引して集塵するに際し、各発塵
個所から吸引する含塵ガスの量を適切、且つ簡便に制御
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】金属製錬(精錬も含む)や金属加工等を
行うにあたっては、一つの工場において、多数箇所で発
塵を伴う操業や作業をすることが多い。規模の小さな設
備の場合には、個々の発塵個所毎に集塵機を配置して集
塵することも可能であるが、設備が大きかったり、発塵
個所が多数にわたったり、発塵を伴う作業が間欠的に行
われる場合には、設備毎に集塵機を設けることは非効率
的であるばかりでなく、経済的な負担も大きくなる。そ
こで、図2に示すように、一基もしくは少数基の集塵機
(吸引のためのファン1も含む)でもって、多数の発塵
個所から集塵することが行われている。図2に示した例
は製鋼工場の例であるが、発塵個所としては、転炉2、
溶銑脱硫設備3、ノロ掻き設備4、溶銑払出設備5、建
屋6等があり、それぞれの設備で発生した含塵ガス(ガ
スとしては、周囲の空気のみの場合もある)は、各設備
に設けたダスト吸引口(集塵フードという)に連接した
多数のダクトを経由して集塵機14に吸引され、集塵さ
れる。この製鋼工場の場合、集塵機14は、バグフィル
タ方式で、2基が並列になっている。また、各ダクトの
途中には、その内部断面(ガス流路)の開口面積を調整
するダンパ15が設けられており、その開度調整によっ
て、各フードから吸引する含塵ガスの量を変更するよう
になっている。
行うにあたっては、一つの工場において、多数箇所で発
塵を伴う操業や作業をすることが多い。規模の小さな設
備の場合には、個々の発塵個所毎に集塵機を配置して集
塵することも可能であるが、設備が大きかったり、発塵
個所が多数にわたったり、発塵を伴う作業が間欠的に行
われる場合には、設備毎に集塵機を設けることは非効率
的であるばかりでなく、経済的な負担も大きくなる。そ
こで、図2に示すように、一基もしくは少数基の集塵機
(吸引のためのファン1も含む)でもって、多数の発塵
個所から集塵することが行われている。図2に示した例
は製鋼工場の例であるが、発塵個所としては、転炉2、
溶銑脱硫設備3、ノロ掻き設備4、溶銑払出設備5、建
屋6等があり、それぞれの設備で発生した含塵ガス(ガ
スとしては、周囲の空気のみの場合もある)は、各設備
に設けたダスト吸引口(集塵フードという)に連接した
多数のダクトを経由して集塵機14に吸引され、集塵さ
れる。この製鋼工場の場合、集塵機14は、バグフィル
タ方式で、2基が並列になっている。また、各ダクトの
途中には、その内部断面(ガス流路)の開口面積を調整
するダンパ15が設けられており、その開度調整によっ
て、各フードから吸引する含塵ガスの量を変更するよう
になっている。
【0003】そして、各発塵源で発生する含塵ガスの量
は、それぞれ異なり、しかも時間によっても変動するの
が通常である。各ダクトで十分に含塵ガスを吸引するに
必要な風量を必要風量、現実に各フードにおいて吸引さ
れる風量(含塵ガスも含む)を「集塵風量」と定義する
ならば、各設備において発生したダストで作業環境が悪
化したり、操業が阻害されないためには、常に集塵風量
が必要風量を上回り、且つ過剰な吸引を行わないよう
に、各発塵源に設けたダンパの開度と、ファンの回転数
とを制御するのが良い。これは、原理的には、予め各発
塵源の必要風量の組合せをパターンに分類し、各パター
ンについて条件を設定しておくことで達成される。な
お、この場合の転炉工場での操業状況と、その時の必要
風量の一例を図3に示しておく。
は、それぞれ異なり、しかも時間によっても変動するの
が通常である。各ダクトで十分に含塵ガスを吸引するに
必要な風量を必要風量、現実に各フードにおいて吸引さ
れる風量(含塵ガスも含む)を「集塵風量」と定義する
ならば、各設備において発生したダストで作業環境が悪
化したり、操業が阻害されないためには、常に集塵風量
が必要風量を上回り、且つ過剰な吸引を行わないよう
に、各発塵源に設けたダンパの開度と、ファンの回転数
とを制御するのが良い。これは、原理的には、予め各発
塵源の必要風量の組合せをパターンに分類し、各パター
ンについて条件を設定しておくことで達成される。な
お、この場合の転炉工場での操業状況と、その時の必要
風量の一例を図3に示しておく。
【0004】ところが、発塵源が多く、また各発塵源に
おいて時間により必要風量も変化するので、前記ダンパ
開度及びファン回転数の組合せパターン数が膨大とな
り、且つ1箇所のダンパ開度を変更すると、当該発塵源
のみならず全発塵源の集塵風量が変化するため、適切な
パターン設定が難しいという問題があった。また、その
パターン数を少なくすると、実操業との乖離を生じ、集
塵フードにおいて吸引する集塵風量の過不足が発生する
上、操業の変化に応じた風量の設定が難しいという問題
もある。
おいて時間により必要風量も変化するので、前記ダンパ
開度及びファン回転数の組合せパターン数が膨大とな
り、且つ1箇所のダンパ開度を変更すると、当該発塵源
のみならず全発塵源の集塵風量が変化するため、適切な
パターン設定が難しいという問題があった。また、その
パターン数を少なくすると、実操業との乖離を生じ、集
塵フードにおいて吸引する集塵風量の過不足が発生する
上、操業の変化に応じた風量の設定が難しいという問題
もある。
【0005】このような問題を解決するため、特開昭5
2−103305号公報は、各ダクトに集塵風量の検出
装置を設けて集塵風量を測定し、これを必要風量に合致
せしめるようにする集塵風量の集中自動制御技術を開示
している。
2−103305号公報は、各ダクトに集塵風量の検出
装置を設けて集塵風量を測定し、これを必要風量に合致
せしめるようにする集塵風量の集中自動制御技術を開示
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この特
開昭52−103305号公報記載の技術では、流量検
出装置の目語まりが生じ易く、長期にわたる継続稼動の
際には、集塵風量の検出誤差が増大し、適切な集塵状態
を維持するのが難しいという問題があった。さらに、流
速はダクトの断面積内で不均一に分布し、流量の評価が
不正確であったり、流量の検出装置が発塵源毎に必要で
あり、コストが嵩むといった問題点があった。
開昭52−103305号公報記載の技術では、流量検
出装置の目語まりが生じ易く、長期にわたる継続稼動の
際には、集塵風量の検出誤差が増大し、適切な集塵状態
を維持するのが難しいという問題があった。さらに、流
速はダクトの断面積内で不均一に分布し、流量の評価が
不正確であったり、流量の検出装置が発塵源毎に必要で
あり、コストが嵩むといった問題点があった。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑み、発塵箇所が
複数あっても、一基若しくは少数基の集塵機で、従来よ
り効率良く、且つ安価に集塵可能な集塵風量の制御方法
を提供することを目的としている。
複数あっても、一基若しくは少数基の集塵機で、従来よ
り効率良く、且つ安価に集塵可能な集塵風量の制御方法
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため鋭意研究を重ね、その成果を本発明に具現化
した。
成するため鋭意研究を重ね、その成果を本発明に具現化
した。
【0009】すなわち、本発明は、複数の発塵個所毎に
設けられ、含塵ガスの吸引口となる複数の集塵フード
と、該含塵ガスを吸引するファンを備えた集塵機と、該
集塵機のガス入口側に設けられ、前記含塵ガスを集塵機
に導く本管ダクトと、該本管ダクトから分岐し、前記集
塵フードに繋がる複数の支管ダクトと、これら本管及び
支管ダクトに設けられた複数のダンパとで形成した集塵
装置を用い、前記発塵個所からの含塵ガスを吸引して集
塵するに際し、仮に設定した集塵機ガス入口の風量(Q
r)のもとで予め知られている各ダクト及びダンパの流
量特性に基づき各ダクトにおける圧力損失(Δpi)を
計算すると共に、本管ダクト全体の圧力損失(ΣΔP
i)を集塵機ガス入口の圧力の計算値とし、該集塵機ガ
ス入口の圧力の計算値と実測値(Ps)とを比較し、そ
れらが一致しない場合には、集塵機ガス入口の風量の前
記仮り設定値(Qr)を変化させて繰り返し計算を行
い、その計算値と実測値とが一致する集塵機ガス入口の
風量と、各集塵フードでの集塵風量を計算する第1ステ
ップ、前記各集塵フードでの集塵風量が予め定めてある
各発塵個所の必要風量を上回るように、ダンパ開度及び
/又は集塵機のファン回転数を調整する第2ステップを
順次繰り返して実行することを特徴とする集塵風量の制
御方法である。この場合、前記第1ステップにおいて各
支管ダクトの圧力損失を計算するに際して、一つの本管
ダクトから他の支管ダクトに分岐するところでは、本管
側ダクトの風量と分岐側ダクトの風量の配分を変化させ
て繰り返し計算を行い、分岐側のダクトの圧力損失(Δ
pi)が本管側のダクトの分岐点までの圧力損失と等し
くなる流量配分での圧力損失を前記第1ステップでの圧
力損失とするのが良い。
設けられ、含塵ガスの吸引口となる複数の集塵フード
と、該含塵ガスを吸引するファンを備えた集塵機と、該
集塵機のガス入口側に設けられ、前記含塵ガスを集塵機
に導く本管ダクトと、該本管ダクトから分岐し、前記集
塵フードに繋がる複数の支管ダクトと、これら本管及び
支管ダクトに設けられた複数のダンパとで形成した集塵
装置を用い、前記発塵個所からの含塵ガスを吸引して集
塵するに際し、仮に設定した集塵機ガス入口の風量(Q
r)のもとで予め知られている各ダクト及びダンパの流
量特性に基づき各ダクトにおける圧力損失(Δpi)を
計算すると共に、本管ダクト全体の圧力損失(ΣΔP
i)を集塵機ガス入口の圧力の計算値とし、該集塵機ガ
ス入口の圧力の計算値と実測値(Ps)とを比較し、そ
れらが一致しない場合には、集塵機ガス入口の風量の前
記仮り設定値(Qr)を変化させて繰り返し計算を行
い、その計算値と実測値とが一致する集塵機ガス入口の
風量と、各集塵フードでの集塵風量を計算する第1ステ
ップ、前記各集塵フードでの集塵風量が予め定めてある
各発塵個所の必要風量を上回るように、ダンパ開度及び
/又は集塵機のファン回転数を調整する第2ステップを
順次繰り返して実行することを特徴とする集塵風量の制
御方法である。この場合、前記第1ステップにおいて各
支管ダクトの圧力損失を計算するに際して、一つの本管
ダクトから他の支管ダクトに分岐するところでは、本管
側ダクトの風量と分岐側ダクトの風量の配分を変化させ
て繰り返し計算を行い、分岐側のダクトの圧力損失(Δ
pi)が本管側のダクトの分岐点までの圧力損失と等し
くなる流量配分での圧力損失を前記第1ステップでの圧
力損失とするのが良い。
【0010】本発明によれば、各ダクトの流量測定を行
わなくても、複数の発塵個所から従来より効率良く、且
つ安価に集塵が行えるようになる。
わなくても、複数の発塵個所から従来より効率良く、且
つ安価に集塵が行えるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図4に示す集塵装置のモデ
ルを用いて、本発明の実施の形態を説明する。
ルを用いて、本発明の実施の形態を説明する。
【0012】まず、本管ダクトの先端に設けたNo.0
集塵フードから本管ダクトを介しての集塵について見る
と、該本管ダクトの先端部分(No.1支管ダクトの分
岐点まで)の流量特性として、その部分のダクト長をL
0、ダクト径をD0、管摩擦係数をλ、局所損失係数ζ
(この値は、あるダンパ開度の下で、予め含塵のない状
態でファンを運転して定めておくので、ダンパ開度によ
って変化する)、ガスの比重量をγ0とする時、該本管
ダクトの先端部分の圧力損失(フード先の大気と本管ダ
クトの該支管ダクトの分岐点まで)△P0は、下記の式
で与えられる。
集塵フードから本管ダクトを介しての集塵について見る
と、該本管ダクトの先端部分(No.1支管ダクトの分
岐点まで)の流量特性として、その部分のダクト長をL
0、ダクト径をD0、管摩擦係数をλ、局所損失係数ζ
(この値は、あるダンパ開度の下で、予め含塵のない状
態でファンを運転して定めておくので、ダンパ開度によ
って変化する)、ガスの比重量をγ0とする時、該本管
ダクトの先端部分の圧力損失(フード先の大気と本管ダ
クトの該支管ダクトの分岐点まで)△P0は、下記の式
で与えられる。
【0013】
ΔP0=[λL0・D0+Σζ]・γ・(V0 2/2g)
ここに、V0はガスの線流速、gは重力加速度である。
吸引するべき含塵ガスの温度は、前記集塵フードに設け
たガス温度計によって測定し、その値によってガスの密
度が計算される。また、この本管ダクトの先端部分(L
0)を通過するガスの線流速V0は、仮り設定した本管ダ
クトの全風量Qr(集塵機入口での風量値)を本管ダク
トおよび全ての支管ダクトに適当に分配して定めた吸引
ガス流量q0をダクト断面積によって除算することによ
って得られる。さらに、この本管ダクトの先端部分内を
通過するガスの流量q0は、集塵ファンの回転数とダン
パ開度から経験的に知られている該先端部分ヘの流量配
分を初期値として定められる。その結果、この本管ダク
トの先端部分についての前記圧力損失ΔP0が計算され
る。同様に、No.1,No.2,No.n−1,N
o.n等の各支管ダクトについての圧力損失Δp1,Δ
p2,Δpnも下記一般式で計算できる。なお、本管ダク
トの圧力は大文字のP,支管ダクトの圧力は小文字のp
で表している。
吸引するべき含塵ガスの温度は、前記集塵フードに設け
たガス温度計によって測定し、その値によってガスの密
度が計算される。また、この本管ダクトの先端部分(L
0)を通過するガスの線流速V0は、仮り設定した本管ダ
クトの全風量Qr(集塵機入口での風量値)を本管ダク
トおよび全ての支管ダクトに適当に分配して定めた吸引
ガス流量q0をダクト断面積によって除算することによ
って得られる。さらに、この本管ダクトの先端部分内を
通過するガスの流量q0は、集塵ファンの回転数とダン
パ開度から経験的に知られている該先端部分ヘの流量配
分を初期値として定められる。その結果、この本管ダク
トの先端部分についての前記圧力損失ΔP0が計算され
る。同様に、No.1,No.2,No.n−1,N
o.n等の各支管ダクトについての圧力損失Δp1,Δ
p2,Δpnも下記一般式で計算できる。なお、本管ダク
トの圧力は大文字のP,支管ダクトの圧力は小文字のp
で表している。
【0014】
Δpi=[λLi・Di+Σζ]・γ・(Vi 2/2g)
次に、本管ダクトと支管ダクトとの各分岐点における本
管ダクトの圧力Piと前記本管ダクトの先端部分及び各
支管ダクトの圧力損失Δpiとを比較し、一致しない場
合は、前記したガスの流量配分を変更し、両者が一致す
るまで計算を繰り返す。そして、両者が一致した時点で
本管ダクトの全圧力損失(本管ダクトの各分岐点間の圧
力差の和、ΣΔPi)を計算し、該全圧力損失ΣΔPi
を集塵機のガス入口圧力の実測値Psと比較する。その
比較を行った結果、両者に不一致がある場合は、集塵機
入口の風量Qrを修正して再度上記の計算を、両者が一
致するまで繰り返す。ここまでが、本発明でいう第1ス
テップである。この計算過程は、図1に示す流れ図で表
現される。
管ダクトの圧力Piと前記本管ダクトの先端部分及び各
支管ダクトの圧力損失Δpiとを比較し、一致しない場
合は、前記したガスの流量配分を変更し、両者が一致す
るまで計算を繰り返す。そして、両者が一致した時点で
本管ダクトの全圧力損失(本管ダクトの各分岐点間の圧
力差の和、ΣΔPi)を計算し、該全圧力損失ΣΔPi
を集塵機のガス入口圧力の実測値Psと比較する。その
比較を行った結果、両者に不一致がある場合は、集塵機
入口の風量Qrを修正して再度上記の計算を、両者が一
致するまで繰り返す。ここまでが、本発明でいう第1ス
テップである。この計算過程は、図1に示す流れ図で表
現される。
【0015】なお、図4に示す如く支管ダクトが更に分
岐する場合にも、支管ダクトを本管ダクトと見なし、分
岐した支管ダクトを支管ダクトと見なし、上記計算を行
うことで同様にΣΔPiを計算できる。
岐する場合にも、支管ダクトを本管ダクトと見なし、分
岐した支管ダクトを支管ダクトと見なし、上記計算を行
うことで同様にΣΔPiを計算できる。
【0016】上記のようにして得た集塵機入口の風量の
下での各支管ダクトを通過するガスの流量qiを各集塵
フードでの集塵風量とする。そして、第1ステップで得
られた各集塵フードでの集塵風量qiと、予め定めてあ
る各発塵設備の操業条件によって必要となるガスの吸引
量,すなわち必要風量を比較し、集塵風量が必要風量を
上回らない場合は、ダンパ開度及び/又は集塵機のファ
ン回転数を調整して、集塵風量が必要風量を上回るよう
にする。これが第2ステップである。ダンパ開度を変更
した場合には、必要に応じて上記の第1ステップを実行
して条件変更後の集塵風量を再計算し、必要風量を上回
っていることを再確認しても良い。
下での各支管ダクトを通過するガスの流量qiを各集塵
フードでの集塵風量とする。そして、第1ステップで得
られた各集塵フードでの集塵風量qiと、予め定めてあ
る各発塵設備の操業条件によって必要となるガスの吸引
量,すなわち必要風量を比較し、集塵風量が必要風量を
上回らない場合は、ダンパ開度及び/又は集塵機のファ
ン回転数を調整して、集塵風量が必要風量を上回るよう
にする。これが第2ステップである。ダンパ開度を変更
した場合には、必要に応じて上記の第1ステップを実行
して条件変更後の集塵風量を再計算し、必要風量を上回
っていることを再確認しても良い。
【0017】このような本発明によれば、各ダクトで実
際の集塵風量を測定せずに、計算だけで円滑な集塵が行
えることになる。ただし、そのためには、本発明による
集塵風量の計算値と実際の集塵風量とが一致している必
要がある。そこで、発明者は、集塵機入口での風量Qr
を実測し、その測定値を計算値と比較した。その結果、
図5に示すように、同一風量単位で表した計算値と測定
値の関係は45°の傾きを持つ直線となり、両者は非常
に良く一致していることが明らかである。つまり、本発
明の目的が達成できることが証明された。
際の集塵風量を測定せずに、計算だけで円滑な集塵が行
えることになる。ただし、そのためには、本発明による
集塵風量の計算値と実際の集塵風量とが一致している必
要がある。そこで、発明者は、集塵機入口での風量Qr
を実測し、その測定値を計算値と比較した。その結果、
図5に示すように、同一風量単位で表した計算値と測定
値の関係は45°の傾きを持つ直線となり、両者は非常
に良く一致していることが明らかである。つまり、本発
明の目的が達成できることが証明された。
【0018】
【実施例】図2に例示した製鋼工場の集塵装置に本発明
を適用した。その場合に計画した製鋼工場の操業パター
ンを図6(a)に示す。かかる操業を行うにあたって
は、予め各集塵フードから吸引する必要風量を定めてお
く必要があるが、それを図6(b)に示すように定め、
本発明を実施した。
を適用した。その場合に計画した製鋼工場の操業パター
ンを図6(a)に示す。かかる操業を行うにあたって
は、予め各集塵フードから吸引する必要風量を定めてお
く必要があるが、それを図6(b)に示すように定め、
本発明を実施した。
【0019】その結果、図7に示すような計算による集
塵風量で、各発塵源での発生ガス量の変化に対応し、常
に集塵風量が必要風量を上回る風量制御ができた。その
後、このような製鋼操業において集塵機を1年間継続運
転したが、風量不足による発塵は皆無となり、過剰吸引
による電力消費を大幅に削減することが可能となった。
塵風量で、各発塵源での発生ガス量の変化に対応し、常
に集塵風量が必要風量を上回る風量制御ができた。その
後、このような製鋼操業において集塵機を1年間継続運
転したが、風量不足による発塵は皆無となり、過剰吸引
による電力消費を大幅に削減することが可能となった。
【0020】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、複
数の発塵源を有する集塵装置の風量制御が、各発塵源に
対する吸引風量の不足や過剰吸引なしで、且つ環境問題
を生じたり、過剰な電力を消費せずに可能となる。
数の発塵源を有する集塵装置の風量制御が、各発塵源に
対する吸引風量の不足や過剰吸引なしで、且つ環境問題
を生じたり、過剰な電力を消費せずに可能となる。
【図1】本発明に係る集塵風量の制御方法において、第
1ステップとして利用する風量計算の流れ図である。
1ステップとして利用する風量計算の流れ図である。
【図2】製鋼工場の集塵装置全体を示す配置図である。
【図3】製鋼工場における操業と集塵の現状を説明する
図である。
図である。
【図4】本発明を説明するために利用した集塵装置のモ
デルを示す図である。
デルを示す図である。
【図5】本発明による集塵風量の計算値と実測値とを比
較した図である。
較した図である。
【図6】本発明を適用した製鋼工場の操業パターン
(a)と,その際行う各発塵源からの吸引する必要風量
(b)を示す図である。
(a)と,その際行う各発塵源からの吸引する必要風量
(b)を示す図である。
【図7】本発明による集塵風量の計算結果を示す図であ
る。
る。
1 ファン
2 転炉
3 溶銑脱硫設備
4 ノロ掻き設備
5 溶銑払出し設備
6 建屋
14 集塵機
15 ダンパ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 神山 朋典
千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製
鉄株式会社千葉製鉄所内
Fターム(参考) 4D058 JA04 NA01 QA01 QA03 QA13
QA19 QA21 SA20
4K056 DB11 FA08
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の発塵個所毎に設けられ、含塵ガス
の吸引口となる複数の集塵フードと、該含塵ガスを吸引
するファンを備えた集塵機と、該集塵機のガス入口側に
設けられ、前記含塵ガスを集塵機に導く本管ダクトと、
該本管ダクトから分岐し、前記集塵フードに繋がる複数
の支管ダクトと、これら本管及び支管ダクトに設けられ
た複数のダンパとで形成した集塵装置を用い、前記発塵
個所からの含塵ガスを吸引して集塵するに際し、 仮に設定した集塵機ガス入口の風量(Qr)のもとで予
め知られている各ダクト及びダンパの流量特性に基づき
各ダクトにおける圧力損失Δpiを計算すると共に、本
管ダクト全体の圧力損失(ΣΔPi)を集塵機ガス入口
の圧力の計算値とし、該集塵機ガス入口の圧力の計算値
と実測値(Ps)とを比較し、それらが一致しない場合
には、集塵機ガス入口の風量の前記仮り設定値(Qr)
を変化させて繰り返し計算を行い、その計算値と実測値
とが一致する集塵機ガス入口の風量と、 各集塵フードでの集塵風量を計算する第1ステップ、 前記各集塵フードでの集塵風量が予め定めてある各発塵
個所の必要風量を上回るように、ダンパ開度及び/又は
集塵機のファン回転数を調整する第2ステップを順次繰
り返して実行することを特徴とする集塵風量の制御方
法。 - 【請求項2】 前記第1ステップにおいて各支管ダクト
の圧力損失を計算するに際して、一つの本管ダクトから
他の支管ダクトに分岐するところでは、本管側ダクトの
風量と分岐側ダクトの風量の配分を変化させて繰り返し
計算を行い、分岐側のダクトの圧力損失(Δpi)が本
管側のダクトの分岐点までの圧力損失と等しくなる流量
配分での圧力損失を前記第1ステップでの圧力損失とす
ることを特徴とする請求項1記載の集塵風量の制御方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384088A JP2003185356A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 集塵風量の制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384088A JP2003185356A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 集塵風量の制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003185356A true JP2003185356A (ja) | 2003-07-03 |
Family
ID=27593907
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001384088A Withdrawn JP2003185356A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 集塵風量の制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003185356A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016159203A (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-05 | 大同特殊鋼株式会社 | 集塵装置の運転方法 |
EP3074834B1 (de) | 2013-11-29 | 2019-06-12 | SMS group GmbH | Verfahren und vorrichtung zum energieeffizienten betrieb von sekundären entstaubungsanlagen |
CN113074561A (zh) * | 2021-04-28 | 2021-07-06 | 共享铸钢有限公司 | 铸造用中频炉的除尘装置 |
-
2001
- 2001-12-18 JP JP2001384088A patent/JP2003185356A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3074834B1 (de) | 2013-11-29 | 2019-06-12 | SMS group GmbH | Verfahren und vorrichtung zum energieeffizienten betrieb von sekundären entstaubungsanlagen |
JP2016159203A (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-05 | 大同特殊鋼株式会社 | 集塵装置の運転方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050301 |