JP2003184320A - 塔状構造物の解体装置および解体方法 - Google Patents

塔状構造物の解体装置および解体方法

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JP2003184320A JP2001381863A JP2001381863A JP2003184320A JP 2003184320 A JP2003184320 A JP 2003184320A JP 2001381863 A JP2001381863 A JP 2001381863A JP 2001381863 A JP2001381863 A JP 2001381863A JP 2003184320 A JP2003184320 A JP 2003184320A
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Katsuya Iwanaga
克也 岩永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅が密集する場所において使用することが
でき、解体作業の効率を向上させて工期の短縮を図るこ
とができ、さらに遠隔操作を可能とする塔状構造物の解
体装置および解体方法を提供する。 【解決手段】 塔状構造物1が挿通可能な上部挿通部4
を備える上部架台5と、上部架台5に配設され、塔状構
造物1の側壁に隣接させて上部架台5を支持する上部支
持手段6と、上部架台5の下方に配置され、塔状構造物
1が挿通可能な下部挿通部7を備える下部架台8と、下
部架台8に配設され、塔状構造物1の側壁に隣接させて
下部架台8を支持する下部支持手段9と、上部架台5と
下部架台8とを連結し、上下に伸縮可能な昇降手段10
と、上部架台5上に設置され、上部架台5上に露出した
塔状構造物1を解体するための解体手段11とを含む解
体装置および解体方法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塔状構造物の解体
装置および解体方法に関し、より詳細には、狭い敷地に
おいて効率良くかつ安全に解体を行うことができ、さら
には解体の際に低振動および低騒音で、かつ粉塵発生を
低減することを可能とする塔状構造物の解体装置および
解体方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塔状構造物の解体には、ブロック
解体工法、転倒解体工法などが用いられている。ブロッ
ク解体工法は、塔状構造物の周囲に足場を構築し、ワイ
ヤソー工法やカッタ工法などにより切断し、大割ブロッ
クにしてクレーンにより吊り降ろす工法である。クレー
ンにより降ろされた大割ブロックは、さらに小割ブロッ
クとするために小割作業場へと搬送される。また、転倒
解体工法は、塔状構造物に巻かれたワイヤによる牽引や
塔状構造物の下部に爆薬を配置して転倒させる工法であ
る。この場合、飛散防止対策としてサンドマットなどが
塔状構造物の周囲に配置される。また、転倒され、破壊
された大割ブロックは、上述したように小割作業場へ搬
送し、小割ブロックとされる。
【0003】ブロック解体工法は、大割ブロックに切断
し、クレーンを使用して地上面へ吊り降ろされるため、
振動がほとんどなく、また低騒音である。さらに、粉塵
発生量も少ないといったメリットがある。しかしなが
ら、煙突といった塔状構造物は、上部コンクリートの劣
化が著しく、上記ワイヤソー工法やカッタ工法などによ
り大割ブロックに切断ができないため、手作業による場
合が多い。また、この塔状構造物の下部は、上記ワイヤ
ソー工法やカッタ工法により大割ブロックに切断され
る。したがって、解体時間を要し、また小割ブロックと
するための労力を要するといった問題があった。
【0004】また、転倒解体工法は、解体する時間は短
時間であるが、粉塵を多量に発生させ、大小様々なブロ
ック片が飛散する。この場合も、上述した小割ブロック
とするための作業を要し、労力を要するといった問題が
あった。また、転倒解体工法は、塔状構造物の外周側に
広大な敷地が必要であり、大きな振動を伴うため、住宅
が密集した場所においては、この方法を用いて解体する
ことは困難であった。
【0005】そこで、塔状構造物の外周側に多くの敷地
を必要とすることなく、塔状構造物を効率よく、かつ安
全に解体できる解体装置および解体工法が必要とされて
いる。
【0006】特開2000−145126号公報によれ
ば、塔体に固定ブラケットと可動ブラケットとを有する
解体ユニットと、その解体ユニットを塔体に設置し、塔
体をブロック状に切り出し、天井クレーンにより塔体の
内部を通して地上に降ろし、塔体解体フレームを可動ブ
ラケットと固定ブラケットとにより交互に支持しつつ、
可動ブラケットの操作によって塔体解体フレームを塔体
に沿ってリフトダウンさせることで塔体を解体する方法
とが開示されている。
【0007】しかしながら、特開2000−14512
6号公報に開示の塔体解体ユニットおよび解体工法で
は、塔頂に固定ブラケットで固定し、固定した部分は残
したままでそれ以外の部分をブロック状にして切り出
し、切り出した箇所に可動ブラケットを配置する方法に
よりリフトダウンしながら解体を行うため、適切な大き
さ、順序で切り出しを行わなければならず、手間と時間
を要するといった問題があった。また、解体ユニットに
作業員が乗り込み、作業員により切り出し等を行う必要
があるため、作業中の塔体の崩壊等において安全性に問
題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
を解決するためになされたものであり、住宅が密集する
場所において使用することができ、また、解体作業の効
率を向上させて工期の短縮を図ることができ、さらには
監視手段を使用して外部からの遠隔操作を可能とすると
ともに、塔状構造物の解体により発生する騒音および振
動を低減させ、粉塵発生を低減することが可能な塔状構
造物の解体装置および解体方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、本
発明の塔状構造物の解体装置および塔状構造物の解体方
法により達成される。
【0010】すなわち、本発明の請求項1の発明によれ
ば、塔状構造物が挿通可能な上部挿通部を備える上部架
台と、前記上部架台に配設され、前記塔状構造物の側壁
に隣接させて前記上部架台を支持する上部支持手段と、
前記上部架台の下方に配置され、前記塔状構造物が挿通
可能な下部挿通部を備える下部架台と、前記下部架台に
配設され、前記塔状構造物の側壁に隣接させて前記下部
架台を支持する下部支持手段と、前記上部架台と前記下
部架台とを連結し、上下に伸縮可能な昇降手段と、前記
上部架台上に設置され、前記上部架台上に露出した前記
塔状構造物を解体するための解体手段と、を含む解体装
置が提供される。
【0011】本発明の請求項2の発明によれば、前記塔
状構造物は、中空の鉄筋コンクリート構造物であり、前
記解体手段は、コンクリートを破砕するコンクリート破
砕手段と、鋼材を切断する切断手段とを含む解体装置が
提供される。
【0012】本発明の請求項3の発明によれば、前記解
体装置は、前記露出した塔状構造物および前記解体手段
を包囲するように前記上部架台上に包囲部材を備え、さ
らに前記露出した塔状構造物に向けて水を噴霧する噴霧
手段と、解体物の飛散を防止するための飛散防止枠とを
備える解体装置が提供される。
【0013】本発明の請求項4の発明によれば、前記解
体手段が前記塔状構造物の周囲を移動可能なように、前
記上部架台に移動手段が設置される解体装置が提供され
る。
【0014】本発明の請求項5の発明によれば、前記解
体装置は、前記解体手段による解体状況を監視するため
の監視手段と、前記監視手段を使用して前記解体手段、
前記上部支持手段、前記下部支持手段、前記昇降手段お
よび前記移動手段を遠隔操作するための遠隔操作装置と
を含む解体装置が提供される。
【0015】本発明の請求項6の発明によれば、前記解
体装置は、さらに、前記塔状構造物の下部開口に配設さ
れる換気手段を含む解体装置が提供される。
【0016】本発明の請求項7の発明によれば、塔状構
造物を解体する方法であって、上部挿通部および下部挿
通部に挿通させて前記塔状構造物の周囲に上部架台およ
び下部架台を配置し、前記塔状構造物の側壁に上部支持
手段および下部支持手段を隣接させて前記上部架台およ
び前記下部架台を支持するステップと、解体手段により
前記上部架台上に露出した前記塔状構造物を解体するス
テップと、前記上部支持手段を前記側壁から離し、昇降
手段を収縮させて前記上部架台を降下させるステップと
を含む解体方法が提供される。
【0017】本発明の請求項8の発明によれば、前記解
体方法は、前記塔状構造物が挿通可能な前記上部挿通部
を備える前記上部架台と、前記上部架台に配設され、前
記塔状構造物の側壁に隣接させて前記上部架台を支持す
る前記上部支持手段と、前記上部架台の下方に配置さ
れ、前記塔状構造物が挿通可能な前記下部挿通部を備え
る前記下部架台と、前記下部架台に配設され、前記塔状
構造物の側壁に隣接させて前記下部架台を支持する前記
下部支持手段と、前記上部架台と前記下部架台とを連結
し、上下に伸縮可能な前記昇降手段と、前記上部架台上
に設置され、前記上部架台上に露出した前記塔状構造物
を解体するための前記解体手段とを含む解体装置を使用
する解体方法が提供される。
【0018】本発明の請求項9の発明によれば、前記塔
状構造物は、中空の鉄筋コンクリート構造物であり、前
記解体するステップは、コンクリート破砕手段によりコ
ンクリートを破砕するステップと、切断手段により鋼材
を切断するステップとを含む解体方法が提供される。
【0019】本発明の請求項10の発明によれば、前記
解体方法は、前記上部支持手段により前記上部架台を前
記塔状構造物に支持し、かつ前記下部支持手段を前記側
壁から離し、前記昇降手段を伸ばして前記下部架台を降
下させるステップを含む解体方法が提供される。
【0020】本発明の請求項11の発明によれば、前記
解体方法は、前記噴霧手段により前記露出した塔状構造
物に向けて水を噴霧するステップと、前記塔状構造物内
を換気手段により換気するステップとを含む解体方法が
提供される。
【0021】本発明の請求項12の発明によれば、前記
解体するステップは、移動手段により前記解体手段を移
動させて前記塔状構造物を解体する解体方法が提供され
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して詳
細に説明する。図1は、本発明の解体装置の第1の実施
の形態を示した図である。図1に示す塔状構造物1は、
内部が中空とされ、鉄筋コンクリートにより構築された
煙突とされている。また、図1に示す塔状構造物1は、
塔頂部から底部に向けて径が拡大された形状となってい
て、底部に下部開口2が設けられている。図1に示す解
体装置3は、塔状構造物1のコンクリート強度や構造物
の測量などが行われ、必要な箇所について補強された
後、塔状構造物1の塔頂部に設置される。図1に示す解
体装置3は、塔状構造物1が挿通可能な上部挿通部4を
備える上部架台5と、上部架台5の下側に配設され、上
部架台5を塔状構造物1に隣接させて支持することが可
能な上部支持手段6とを備えている。また、図1に示す
解体装置3は、上部架台5の下方に配置され、塔状構造
物1が挿通可能な下部挿通部7を備える下部架台8と、
下部架台8の下側に配設され、下部架台8を塔状構造物
1に隣接させて支持することが可能な下部支持手段9と
を備えている。さらに、図1に示す解体装置3は、上部
架台5と下部架台8とを連結し、上下に伸縮可能な昇降
手段10と、上部架台5上に塔状構造物1を解体するた
めの解体手段11とが設けられている。また、図1に示
す解体装置3は、上部架台5の上部挿通部4を通して塔
状構造物1が上部架台5上に露出するように設置され、
露出した塔状構造物1の周囲を解体手段11が移動可能
なように解体手段11の下部に移動手段12が設置され
ている。本発明においては、上部支持手段6および下部
支持手段9を塔状構造物1の周囲の側壁に隣接させるこ
とにより解体装置3を支持する場合、塔状構造物1に所
定の力がかかることになる。したがって、所定の力がか
かることにより塔状構造物1が圧壊しないように、コン
クリートを打設するなどして補強した後に解体装置3を
設置することができる。また、本発明においては、塔状
構造物1の強度が充分な場合、上記補強を行わなくても
良い。
【0023】図1に示す解体装置3は、上部挿通部4お
よび下部挿通部7に塔状構造物1が挿通するように地表
面上で組み立てられ、上部支持手段6と下部支持手段9
とを用いて塔状構造物1の塔頂部に設置される。地表面
において組み立てられた解体装置3は、下部支持手段9
を塔状構造物1の側壁に隣接させて固定し、昇降手段1
0を伸ばすことにより上部架台5を上昇させる。上昇し
た上部架台5は、上部支持手段6を塔状構造物1の側壁
に隣接させて側壁に支持され、下部支持手段9を塔状構
造物1の側壁から離すことができる。この場合、上部支
持手段6は、上部架台5と昇降手段10により連結され
た下部架台8とを塔状構造物1の側壁に支持しており、
昇降手段10を収縮させることにより下部架台8を上昇
させることができる。下部架台8は、昇降手段10を収
縮させることにより上昇し、下部支持手段6を塔状構造
物1の側壁に隣接させて側壁に支持する。下部架台8が
塔状構造物1の側壁に支持されたままの状態で、上部支
持手段6を塔状構造物1の側壁から離し、昇降手段10
を伸ばすことにより上部架台5を上昇させることができ
る。このように、上部支持手段6、下部支持手段9およ
び昇降手段10を用い、上部架台5の上昇と下部架台8
の上昇とを交互に繰り返すことにより、塔状構造物1の
塔頂部に解体装置3を設置することができる。本発明に
おいては、塔状構造物1の塔頂部にクレーンを用いて設
置することもできる。
【0024】図1に示す実施の形態では、塔状構造物1
の塔頂部に設置された解体装置3は、上部架台5上に露
出した塔状構造物1を解体したところで昇降手段10を
収縮させることにより上部架台5を降下させ、再び塔状
構造物1を上部架台5上に露出させて解体が行われる。
また、昇降手段10を収縮させて上部架台5を降下させ
ることができなくなった場合、上部架台5を上部支持手
段6により支持したままで下部支持手段9を塔状構造物
1の側壁から離し、昇降手段10を伸ばすことにより下
部架台8を降下させる。図1に示す解体装置3は、再び
下部支持手段9により塔状構造物1に支持され、上述し
たように上部架台5を降下させながら解体を行うことが
できる。本発明の解体装置3は、上述した操作を繰り返
しながら下降させて解体を行うことができる。本発明に
おいては、監視カメラといった監視手段を上部架台5上
に設置して解体状況を監視しつつ、上部支持手段6、下
部支持手段9、昇降手段10、解体手段11および移動
手段12を遠隔操作することができるようにされていて
も良い。
【0025】図1に示す上部架台5は、塔状構造物1が
挿通することができる大きさの上部挿通部4が設けら
れ、解体手段11および移動手段12を設置することが
でき、その重量に耐えうる材料を用いることができる。
また、上部架台5は、塔状構造物1の太さ、上述した解
体手段11などが設置できるスペースに応じて大きさを
決定することができる。さらに、上部架台5は、板部
材、枠部材など上述したように上部挿通部4を備え、解
体手段11および移動手段12を設置することができれ
ばいかなる構造とされていても良く、形状は、矩形、円
形などいかなる形状であっても良い。また、上部架台5
は、板部材とされていて、上部挿通部4に挿通させた塔
状構造物1と上部架台5との間に隙間を生じないように
塔状構造物1の太さに応じて調節可能な閉鎖部材を設け
ることができる。図1に示す上部挿通部4は、塔状構造
物1の最も太くなる部分を通すことが可能な大きさとす
ることができる。また、上部挿通部4は、上部架台5の
いかなる位置に設けられていても良いが、上部架台5に
配設される上部支持手段6にかかる荷重を均等にするた
めに中央に設けられるのが好ましい。
【0026】図1に示す上部支持手段6は、塔状構造物
1の側壁に隣接させて支持できるものであればいかなる
ものでも用いることができる。図1に示す実施の形態で
は、塔状構造物1は、塔頂部から底部に向かって径が拡
大した形状とされているため、所定位置に上部支持手段
6または下部支持手段9を隣接させれば、支持すること
ができるようになっている。本発明においては、塔状構
造物1の周囲に配置された複数の上部支持手段6を隣接
させることにより支持することができる。上部支持手段
6は、油圧式シリンダが設けられていて、油圧を制御す
ることにより側壁に着脱可能にすることができる。ま
た、本発明においては、塔状構造物1の外周壁面に圧接
することにより支持しても良く、この場合には破損しな
い程度、かつ上述したように解体手段11などを設置し
た上部架台5を支持できる程度に圧接させて支持するこ
とができる。上部支持手段6の塔状構造物1の壁面に接
する部分には、ゴムなどの隣接させても塔状構造物1が
破損しにくく、下方にすべり落ちないように摩擦抵抗の
大きい材料を用いることができる。また、上部支持手段
6は、上述したように解体手段11などを設置した上部
架台5に加え、上部架台5に連結される昇降手段10
と、下部架台8とを加えた重量を支持することができる
ようになっている。本発明において上部支持手段6は、
いかなる数の支持手段により支持されていても良い。ま
た、支持手段として上部挿通部4の内側に配設されたエ
アバッグなどを用いて圧接させることにより支持するこ
ともできる。さらに、上部支持手段6は、遠隔操作によ
り塔状構造物1に着脱することができるようにされてい
ても良い。
【0027】図1に示す下部架台8は、上述した上部架
台5と同様のものを用いることができる。また、下部挿
通部7は、上部挿通部4と同じ大きさとすることができ
る。さらに、下部支持手段9は、上部支持手段6と同様
のものを用いることができる。本発明において下部支持
手段9は、解体手段11などを設置した上部架台5、昇
降手段10、下部架台8を支持することができるものを
用いることができる。本発明において下部支持手段9
は、上述した上部支持手段6と同様、遠隔操作により操
作することもできる。
【0028】図1に示す昇降手段10は、所定間隔で上
部架台5と下部架台8とを連結するとともに下部架台8
に上部架台5を支持することができるようになってい
る。図1に示す実施の形態では、上部架台5上に露出し
た塔状構造物1が解体された場合、昇降手段10により
上部架台5を降下させ、上部架台5上に塔状構造物1を
露出させることにより再び解体を行うことができる。図
1に示す昇降手段10としては、アーム10aと、昇降
シリンダ10bと、下部架台8に設置された油圧ユニッ
ト10cとが用いられている。図1に示す油圧ユニット
10cは、油圧を制御し、昇降シリンダ10bは、油圧
によってアーム10aを突出または収容といったように
伸縮させることにより上部架台5の位置を調節できるよ
うになっている。本発明においては、これら以外に上部
架台5を支持し、上部架台5の位置を調節できるもので
あればいかなるものでも用いることができる。また、本
発明において昇降手段10は、上部支持手段6および下
部支持手段9と同様に、遠隔操作により操作することも
できる。
【0029】図1に示す解体手段11は、鉄筋コンクリ
ート構造物である塔状構造物1を破砕するためのコンク
リートカッタといったコンクリート破砕手段11aと、
鋼材13の切断手段11bとから構成されている。図1
に示すコンクリート破砕手段11aおよび切断手段11
bは、移動手段12上に設置され、移動手段12により
コンクリート破砕手段11aおよび切断手段11bを塔
状構造物1の周囲を移動させながら上部架台5上に露出
した構造物を所定の大きさに破砕し、コンクリートの破
砕により露出した鋼材13を切断手段11bにより所定
長さに切断できるようになっている。これら破砕したコ
ンクリートブロック片14および切断された鋼材13
は、塔状構造物1の中空部を通して落下され、塔状構造
物1の底部に設けられた下部開口2から取り除かれる。
図1に示す上部架台5には、コンクリート破砕手段11
aおよび切断手段11bにより破砕したコンクリートブ
ロック片14および切断した鋼材13が上部架台5また
は移動手段12上に堆積することがなく、塔状構造物1
の中空部を通して落下するように飛散防止枠15が設け
られている。本発明においては、塔状構造物1の材質に
より必要な解体手段11を設けることができる。また、
本発明においては、図1に示すようなコンクリート破砕
手段11aおよび切断手段11bに限らず、塔状構造物
1を解体することができる手段であればいかなる手段で
も用いることができる。さらに、本発明において解体手
段11は、上述した上部支持手段6、下部支持手段9お
よび昇降手段10と同様に、遠隔操作により操作するこ
とができる。また、コンクリートおよび鋼材13の破砕
の大きさおよび切断長さは、塔状構造物1内を落下する
際、引っ掛かったり、塔状構造物1の内部を損傷させな
いような大きさおよび長さの小割ブロックおよび鋼材1
3片とするのが好ましい。
【0030】図1に示す移動手段12は、上部架台5上
の上部挿通部4側の内縁部に設けられ、解体手段11が
塔状構造物1の周りを移動することができるようになっ
ている。図1に示す実施の形態では、塔状構造物1は、
断面が円形で中空の煙突とされていて、解体手段11
は、移動手段12により塔状構造物1の周りを移動させ
ながら解体できるようになっている。図1に示す移動手
段12は、塔状構造物1を囲むように設置されていて、
移動手段12上に設置される解体手段11を所定位置に
移動させて停止することができるようになっている。本
発明においては、解体手段11を移動させなくても解体
できるのであれば、移動手段12を設けなくても良い。
また、本発明において移動手段12としては、駆動装置
を有する回転台などとすることができる。
【0031】図1に示す飛散防止枠15は、上部架台5
に設けられた移動手段12の内側に設けられている。図
1に示す飛散防止枠15は、塔状構造物1を解体する際
にコンクリートブロック片14や切断した鋼材13とい
った解体物が上部架台5上または上部架台5の外周方向
に飛散しないように防止するとともに、中空の塔状構造
物1の中空部に適切に落下させることができるようにな
っている。図1に示す実施の形態では、塔状構造物1の
塔頂を解体する際、破砕したコンクリートブロック片1
4や切断した鋼材13は、塔状構造物1の中空部に落下
されるとともに、塔状構造物1と飛散防止枠15との間
にも堆積する。解体手段11により塔状構造物1が上部
架台5の位置まで解体されると、上部挿通部4に向けて
傾斜が設けられた飛散防止枠15に堆積していたコンク
リートブロック片14や切断した鋼材13は、この傾斜
に沿って塔状構造物1の中空部へと落下する。本発明に
おいては、適切に塔状構造物1の内部へ落下させること
ができるのであれば、飛散防止枠15を設けなくても良
い。
【0032】また、図1に示す塔状構造物1の底部に堆
積したコンクリートブロック片14および切断した鋼材
13は、塔状構造物1の下部開口2から適宜取り除き、
処分場に搬送することができる。さらに、図1に示す上
部架台5および下部架台8には、外縁部に安全柵16が
設けられ、作業員が落下しないようになっている。
【0033】図2は、図1に示す解体装置3の平面図お
よび切断線A−Aに沿って切断したところを示した断面
図である。図2(a)は、図1に示す解体装置3の平面
図を示した図である。図2(a)には、中央に複数の鋼
材13が露出した塔状構造物1と、塔状構造物1が挿通
する図1に示す上部挿通部4を備える上部架台5とが示
されていて、上部架台5は、円形の上部挿通部4を備え
る円形の板部材とされている。また、図2(a)に示す
上部架台5には、内縁部17に飛散防止枠15と、移動
手段12と、移動手段12上に解体手段11としてコン
クリート破砕手段11aと切断手段11bと、外縁部1
8に安全柵16とが設置されている。さらに、内縁部1
7と塔状構造物1との間には、塔状構造物1に隣接する
ように閉鎖部材19が設けられていて、塔状構造物1と
上部架台5との隙間を閉鎖し、解体の際に生じる図1に
示すコンクリートブロック片14や切断した鋼材13が
隙間を通して落下しないようになっている。また、上部
架台5の内縁部17の下側には、図示しない複数の上部
支持手段が配設されていて、上部架台5を塔状構造物1
の側壁に隣接させて支持することができるようになって
いる。
【0034】図2(b)は、図1に示す解体装置3の切
断線A−Aに沿って切断したところを示した断面図であ
る。図2(b)には、中央に複数の鋼材13を有する塔
状構造物1と、塔状構造物1が挿通する上部挿通部4を
備える下部架台8とが示されている。また、図2(b)
に示す下部架台8には、外縁部に下部架台8と上部架台
5とを連結し、上下に伸縮可能な昇降手段10と、安全
柵20と、昇降手段10に用いられる油圧ユニット10
cとが設けられている。また、下部架台8の内縁部の下
側には、塔状構造物1と下部架台8との隙間に示される
ように複数の下部支持手段9が配設されていて、上述し
た上部支持手段6と同様、下部架台8を塔状構造物1の
側壁に隣接させて支持することができるようになってい
る。
【0035】図2(a)および図2(b)では、上部支
持手段6、下部支持手段9および昇降手段10がそれぞ
れ4つずつ設けられていて、互いに等間隔とされてい
る。本発明においては、支持するために必要な数の各手
段をそれぞれ設けることができる。
【0036】図3は、本発明の解体装置3の第2の実施
の形態を示した図である。図3に示す解体装置3には、
図1に示す解体装置3に加え、包囲部材として上部架台
5の外縁部に側板21と、側板21の上部に解体手段1
1および塔状構造物1の塔頂部を覆うように設けられる
屋根22と、屋根22に配設される監視手段23と噴霧
手段24とが設けられている。さらに、塔状構造物1の
下部開口2には、換気手段25が設置されている。
【0037】図3に示す側板21および屋根22は、塔
状構造物1を解体する際に発生する粉塵や騒音を低減す
るために設けられている。また、図3に示す側板21お
よび屋根22は、コンクリートブロック片14や切断し
た鋼材13などが周辺に飛散しないように防止すること
もできる。本発明において側板21は、木製、樹脂製、
鋼製などいかなる材質のものでも良い。また、側板21
の厚さは、低減する騒音レベルなどにより適宜選択する
ことができる。本発明において屋根22は、側板21の
上部を覆うことができるのであれば、いかなる材質のも
のでも用いることができる。また、本発明においては、
側板21のみ設けることもできる。さらに、本発明にお
いては、上述したように上部支持手段6、下部支持手段
9および昇降手段10により塔状構造物1の塔頂部に設
置した後、側板21および屋根22を設けることができ
る。また、本発明においては、包囲部材として側板21
および屋根22以外に解体手段11が設置された上部架
台5の上部を包囲することができればいかなるものでも
良く、上部架台5の側部に収容可能なシャッタを用いる
こともできる。側板21および屋根22を用いる場合に
は、屋根22のみがシャッタなどの開閉可能な構造とさ
れていても良い。
【0038】図3に示す屋根22には、所定位置に監視
手段23と噴霧手段24とが設けられている。図3に示
す監視手段23は、解体手段11および上部架台5上に
露出した塔状構造物1が撮影可能な位置に設置されてい
て、塔状構造物1の解体状況を監視することができるよ
うになっている。本発明において監視手段23として
は、上述したように監視カメラを用いることができる。
また、監視手段23は、撮影位置、画像サイズを変更す
ることが可能とされていて、解体手段11および移動手
段12などを遠隔操作する際に使用することができる。
図3に示す噴霧手段24は、塔状構造物1に向けて水を
噴霧できるようになっている。本発明において噴霧手段
24は、屋根22に塔状構造物1の塔頂部に向いたノズ
ルとされていて、塔状構造物1を解体する際に発生する
粉塵を低減させるために用いられる。本発明において
は、水を噴霧できるものであればいかなる穴の数、穴を
大きさのノズルでも用いることができる。また、本発明
においては、噴霧手段24を設けなくても良いし、複数
の噴霧手段24を設けることもできる。
【0039】図3に示す下部開口2には、換気手段25
が設置されている。図3に示す換気手段25は、落下し
たコンクリートブロック片14の破砕などにより粉塵が
発生し、側板21および屋根22により閉鎖された解体
装置3の内部が粉塵により覆われないように換気するた
めに用いられている。本発明においては、換気手段25
としてファンまたはブロワを用いることができる。ま
た、上述したように換気手段25を適宜移動させて塔状
構造物1内に堆積したコンクリートブロック片14およ
び切断した鋼材13を搬送することができる。
【0040】本発明においては、上述した実施の形態に
限らず、中空とされていない塔状構造物1を解体する場
合にも使用することができる。この場合には、上部架台
5から地盤に通じる通路を形成したシュートなどが設置
され、上述した解体手段11により解体したコンクリー
トブロック片14などをシュートなどを通して落下させ
ることができる。上部架台5は、上部架台5上にコンク
リートブロック片14や切断した鋼材13が堆積しない
ようにシュートに向けて傾斜などが設けられていても良
い。例えば、シュートは、飛散防止枠15と塔状構造物
1の側壁との間で、飛散防止枠15に連続する上部架台
5と下部架台8とを挿通するように配設することができ
る。また、上部架台5は、外縁部に向けて一部傾斜を備
える溝が設けられていて、この溝に連続するように上部
架台5および下部架台8の外周部にシュートを設けるこ
ともできる。この場合、飛散防止枠15と塔状構造物1
との間に堆積したコンクリートブロック片14などは、
溝およびシュートを通して地盤上に落下させることがで
きる。
【0041】本発明においては、塔状構造物1から離れ
た場所に、遠隔操作装置を設けることができる。遠隔操
作装置としては、監視手段からの映像を表示するモニタ
といった表示手段、各手段を起動または停止するための
スイッチ、操作するためのハンドルやレバー、コンピュ
ータシステムなどを挙げることができる。コンピュータ
システムは、解体手段11であれば、位置、切断または
破砕するのに必要とされる力、角度など、移動手段12
であれば移動速度などを入力して制御することができ
る。その他、遠隔操作を行うためにいかなるものでも用
いることができる。また、本発明においては、上述した
コンピュータシステムに以下に示す解体方法をシーケン
スとして組み込むことができる。
【0042】図4〜図9は、図3に示す解体装置3の設
置から解体装置3を用いて解体を行うところを示した図
である。図4〜図9を使用して解体装置3を用いた塔状
構造物1の解体方法について詳細に説明する。図4は、
図3に示す解体装置3を塔状構造物1の塔頂部に設置す
るところを示した図である。図4に示す解体手段3は、
上述した構造とされていて、塔状構造物1に設置する前
に組み立てられる。まず、塔状構造物1のコンクリート
強度や構造物の測量などが行われ、必要な箇所について
コンクリートを打設するなどして補強される。組み立て
られた解体装置3は、塔状構造物1が下部挿通部7およ
び上部挿通部4に挿通するように組み立てられ、上部支
持手段6、下部支持手段9および昇降手段10を使用
し、矢線Bの方向の塔状構造物1の塔頂部に向けて上昇
する。図4に示す実施の形態では、塔状構造物1の側壁
に下部支持手段9を隣接させて支持し、昇降手段10を
伸ばして上部架台5を上昇させている。また、図4に示
す実施の形態では、次に上部支持手段6により支持し、
昇降手段10を収縮させて下部架台8を上昇させる。こ
のように上部架台5と下部架台8とを交互に上昇させる
ことにより、塔状構造物1の塔頂部に解体装置3を設置
することができる。本発明においては、クレーンを用い
ることにより塔状構造物1の塔頂部に設置することもで
きる。また、塔状構造物1の塔頂部に解体装置3が配置
されたところで、上部架台5上に図3に示す側板21お
よび屋根22などの包囲部材が設置される。包囲部材と
して上述した上部架台5の側部に収容されたシャッタや
屋根22が開閉式とされている場合には、解体装置3が
地表面において組み立てられる際に設置することができ
る。
【0043】図5は、図4に示す解体装置3を塔頂部に
設置したところを示した図である。図5に示す解体装置
3は、下部挿通部7および上部挿通部4に塔状構造物1
を通すようにして配置され、上部支持手段6および下部
支持手段9を塔状構造物1の側壁に隣接させて支持され
る。図5に示す実施の形態では、解体装置3は、塔状構
造物1の塔頂部から底部に向けて下部挿通部7および上
部挿通部4を通るように降ろされ、解体装置3内におい
て塔状構造物1の塔頂が適切な位置となるように調節さ
れる。この場合、昇降手段10は、アーム10aが伸び
た状態とされ、解体が進行するにつれてアーム10aを
昇降シリンダ10bにより収縮させて上部架台5を降下
させることができるようになっている。次に、下部支持
手段9を塔状構造物1の側壁に隣接させて解体装置3を
支持する。さらに、上部支持手段6を塔状構造物1の側
壁に隣接させる。本発明においては、上部支持手段6ま
たは下部支持手段9のいずれを先に隣接させて支持する
ようにしても良い。
【0044】図6は、上部架台5上に配置された塔状構
造物1を解体し、昇降手段10を使用して上部架台5を
降下させているところを示した図である。図6に示す実
施の形態では、図5に示すように解体装置3が塔状構造
物1の塔頂部に設置され、上部架台5上に露出した塔状
構造物1の塔頂部が解体されている。解体は、上部架台
5上の移動手段12上に設置された解体手段11により
行われる。図6に示す解体手段11は、コンクリート破
砕手段11aと鋼材の切断手段11bとから構成されて
いる。図6に示す塔状構造物1のコンクリート部分をコ
ンクリート破砕手段11aにより小割ブロックに解体
し、解体したブロックは、中空とされた塔状構造物1の
中空部を通して落下される。次に、コンクリート部分を
解体することにより露出した鋼材13を切断手段11b
により細かく切断する。切断した鋼材13は、小割ブロ
ックと同様、塔状構造物1の中空部を通して落下され
る。これら解体は、移動手段12によりコンクリート破
砕手段11aおよび切断手段11bを塔状構造物1の周
りを移動させることにより行うことができる。このよう
にして図6に示すように、上部架台5上に露出する部分
の塔状構造物1が解体される。次に、上部架台5に隣接
させて支持していた上部支持手段6を塔状構造物1の側
壁から離し、上部架台5は、昇降手段10により昇降可
能な状態とされる。
【0045】図7は、昇降手段10により上部架台5を
降下させているところを示した図である。図7に示す実
施の形態では、矢線Cに示す方向に向けて上部架台5を
降下させることにより、再び上部架台5より上に塔状構
造物1を露出させ、コンクリート破砕手段11aおよび
切断手段11bを使用して解体を行っている。図7に示
す上部架台5は、上述したように上部支持手段6が塔状
構造物1の側壁から離れ、昇降手段10により所定位置
まで降下させることにより再び上部架台5上に塔状構造
物1の塔頂部を露出させることができる。このようにし
て、上部架台5上に塔状構造物1の塔頂部を露出させる
ことにより、再びコンクリート破砕手段10aおよび切
断手段10bを使用して解体を行うことができる。図7
においては、油圧を制御する油圧ユニット10cと、ア
ーム10aと、油圧によってアーム10aを突出または
収容といったように伸縮させることが可能な昇降シリン
ダ10bとを用いることにより、上部架台5の位置を上
下に移動可能としている。
【0046】図8は、下部支持手段9を固定したまま昇
降手段10により上部架台5を最も低い位置まで降下さ
せたところを示した図である。図8に示す実施の形態で
は、上述したようにコンクリート破砕手段10aおよび
切断手段10bによる塔状構造物1の解体するステップ
と、上部支持手段6を塔状構造物1の側壁から離し、昇
降手段10を収縮させて上部架台5を降下させるステッ
プとが繰り返して行われ、上部架台5の高さ位置が昇降
手段10により降下させることができない最も低い位置
となっている。
【0047】図9は、上部支持手段6を固定したまま昇
降手段10により下部架台8を降下しているところを示
した図である。図9に示す実施の形態では、ある程度昇
降手段10により上部架台5を降下させたところで、上
部支持手段6を塔状構造物1の側壁に支持して固定した
まま下部支持手段9を塔状構造物1の側壁から離し、昇
降手段10を伸ばすことにより矢線Dの方向に下部架台
8を降下させている。これにより、再び昇降手段10が
伸びた状態となり、昇降手段10を降下させることによ
り上部架台5を降下させて塔状構造物1の解体を行うこ
とができる。本発明においては、図8に示すように昇降
手段10により最も低い位置まで降下させた後に下部支
持手段9を離して下部架台8を降下させなくても、適宜
下部架台8を降下させることができる。また、降下され
た下部架台8は、再び下部支持手段9により塔状構造物
1の側壁に支持され、上述したように上部架台5の位置
を変更しながら解体を行うことができる。
【0048】これまで本発明を図面に示した実施の形態
に基づいて説明してきたが、本発明は上述した実施の形
態に限定されるものではなく、昇降手段、噴霧手段、移
動手段、解体手段、換気手段については、これまで知ら
れているいかなるものでも用いることができる。
【0049】
【発明の効果】上述したように、本発明の解体装置およ
び解体方法を用いることにより、塔状構造物の解体によ
り発生する騒音および振動を低減させ、粉塵発生を抑制
するとともに解体の際に小割ブロックとして解体するこ
とができる。また、本発明の解体装置は、住宅が密集す
る場所においても使用可能であり、さらには、解体作業
中に塔状構造物が崩壊しても安全なように監視手段を使
用して外部からの遠隔操作を可能とする。さらに、本発
明の解体装置および解体方法を使用することにより、解
体作業の効率を向上させて工期の短縮を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の解体装置の第1の実施の形態を示し
た図。
【図2】 図1に示す解体装置の平面図および切断線A
−Aに沿って切断したところを示した断面図。
【図3】 本発明の解体装置の第2の実施の形態を示し
た図。
【図4】 図3に示す解体装置を塔状構造物の塔頂部に
設置するところを示した図。
【図5】 図4に示す解体装置を塔頂部に設置したとこ
ろを示した図。
【図6】 本発明の解体装置の上部架台より上に配置さ
れた塔状構造物を解体し、昇降手段を使用して上部架台
を降下させているところを示した図。
【図7】 本発明の解体装置の昇降手段により上部架台
を降下させているところを示した図。
【図8】 本発明の解体装置の下部支持手段を固定した
ままで昇降手段により上部架台を最も低い位置まで降下
させたところを示した図。
【図9】 本発明の解体装置の上部支持手段を固定した
ままで昇降手段により下部架台を降下しているところを
示した図。
【符号の説明】
1…塔状構造物 2…下部開口 3…解体装置 4…上部挿通部 5…上部架台 6…上部支持手段 7…下部挿通部 8…下部架台 9…下部支持手段 10…昇降手段 10a…アーム 10b…昇降シリンダ 10c…油圧ユニット 11…解体手段 11a…コンクリート破砕手段 11b…切断手段 12…移動手段 13…鋼材 14…コンクリートブロック片 15…飛散防止枠 16、20…安全柵 17…内縁部 18…外縁部 19…閉鎖部材 21…側板 22…屋根 23…監視手段 24…噴霧手段 25…換気手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 富田 正浩 東京都港区虎ノ門1丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 田口 毅 東京都港区虎ノ門1丁目20番10号 西松建 設株式会社内 Fターム(参考) 2E176 AA01 AA11 DD01 DD61 DD64

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塔状構造物が挿通可能な上部挿通部を備
    える上部架台と、 前記上部架台に配設され、前記塔状構造物の側壁に隣接
    させて前記上部架台を支持する上部支持手段と、 前記上部架台の下方に配置され、前記塔状構造物が挿通
    可能な下部挿通部を備える下部架台と、 前記下部架台に配設され、前記塔状構造物の側壁に隣接
    させて前記下部架台を支持する下部支持手段と、 前記上部架台と前記下部架台とを連結し、上下に伸縮可
    能な昇降手段と、 前記上部架台上に設置され、前記上部架台上に露出した
    前記塔状構造物を解体するための解体手段とを含む、解
    体装置。
  2. 【請求項2】 前記塔状構造物は、中空の鉄筋コンクリ
    ート構造物であり、前記解体手段は、コンクリートを破
    砕するコンクリート破砕手段と、鋼材を切断する切断手
    段とを含む、請求項1に記載の解体装置。
  3. 【請求項3】 前記解体装置は、前記露出した塔状構造
    物および前記解体手段を包囲するように前記上部架台上
    に包囲部材を備え、さらに前記露出した塔状構造物に向
    けて水を噴霧する噴霧手段と、解体物の飛散を防止する
    ための飛散防止枠とを備える、請求項1または2に記載
    の解体装置。
  4. 【請求項4】 前記解体手段が前記塔状構造物の周囲を
    移動可能なように、前記上部架台に移動手段が設置され
    る、請求項1〜3のいずれか1項に記載の解体装置。
  5. 【請求項5】 前記解体装置は、前記解体手段による解
    体状況を監視するための監視手段と、前記監視手段を使
    用して前記解体手段、前記上部支持手段、前記下部支持
    手段、前記昇降手段および前記移動手段を遠隔操作する
    ための遠隔操作装置とを含む、請求項4に記載の解体装
    置。
  6. 【請求項6】 前記解体装置は、さらに、前記塔状構造
    物の下部開口に配設される換気手段を含む、請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の解体装置。
  7. 【請求項7】 塔状構造物を解体する方法であって、 上部挿通部および下部挿通部に挿通させて前記塔状構造
    物の周囲に上部架台および下部架台を配置し、前記塔状
    構造物の側壁に上部支持手段および下部支持手段を隣接
    させて前記上部架台および前記下部架台を支持するステ
    ップと、 解体手段により前記上部架台上に露出した前記塔状構造
    物を解体するステップと、 前記上部支持手段を前記側壁から離し、昇降手段を収縮
    させて前記上部架台を降下させるステップとを含む解体
    方法。
  8. 【請求項8】 前記解体方法は、前記塔状構造物が挿通
    可能な前記上部挿通部を備える前記上部架台と、前記上
    部架台に配設され、前記塔状構造物の側壁に隣接させて
    前記上部架台を支持する前記上部支持手段と、前記上部
    架台の下方に配置され、前記塔状構造物が挿通可能な前
    記下部挿通部を備える前記下部架台と、前記下部架台に
    配設され、前記塔状構造物の側壁に隣接させて前記下部
    架台を支持する前記下部支持手段と、前記上部架台と前
    記下部架台とを連結し、上下に伸縮可能な前記昇降手段
    と、前記上部架台上に設置され、前記上部架台上に露出
    した前記塔状構造物を解体するための前記解体手段とを
    含む解体装置を使用する、請求項7に記載の解体方法。
  9. 【請求項9】 前記塔状構造物は、中空の鉄筋コンクリ
    ート構造物であり、前記解体するステップは、コンクリ
    ート破砕手段によりコンクリートを破砕するステップ
    と、切断手段により鋼材を切断するステップとを含む、
    請求項7または8に記載の解体方法。
  10. 【請求項10】 前記解体方法は、前記上部支持手段に
    より前記上部架台を前記塔状構造物に支持し、かつ前記
    下部支持手段を前記側壁から離し、前記昇降手段を伸ば
    して前記下部架台を降下させるステップを含む、請求項
    7〜9のいずれか1項に記載の解体方法。
  11. 【請求項11】 前記解体方法は、前記噴霧手段により
    前記露出した塔状構造物に向けて水を噴霧するステップ
    と、前記塔状構造物内を換気手段により換気するステッ
    プとを含む、請求項7〜10のいずれか1項に記載の解
    体方法。
  12. 【請求項12】 前記解体するステップは、移動手段に
    より前記解体手段を移動させて前記塔状構造物を解体す
    る、請求項7〜11のいずれか1項に記載の解体方法。
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